JP6752510B2 - 車両用シートパッド及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、最近のシートパッドは、特開2015-173786号の段落0018に記載のごとく「裏層パッド2(本発明でいう芯パッド)…の裏面には、係止部22gが凹設されている。」とあるように、該係止部(本発明でいう表皮取付け用の溝28)が設けられており、芯パッドが型から浮き上がると、そこに発泡原料が回り込む。「係止部22gは、裏層パッド022の裏面の外周部に沿って複数設けられている。」ことから、表層パッドの発泡成形で、発泡原料が裏面側に回り込むと、簡単に係止部の溝に入り込んでしまう。その結果、いくつもある溝にそれぞれ入り込んだ面倒なバリの除去作業が必要になる。
さらに、特許文献1,2の形状構成のシートパッドであると、下層(フレーム)との境界部分から上層(座席体)がめくれ易くなっており、品質安定性に欠ける。
さらにいえば、従来のシートパッドの製法は、パーティングライン上にウレタンのバリが発生し、このバリ除去作業が必要であった。
ここで、本発明でいう「ビーズ発泡成形体」とは、いわゆるビーズ発泡法(特許第4855138号,特開2015-101620号,特開2013-22911号,特開2011-105879号等)によって得られた発泡成形体で、ペレットに発泡剤を含浸したビーズを予備発泡成形し、その後の型内発泡成形によって成形されている発泡成形体をいう。ビーズ発泡法は単にビーズ法もいう。
請求項2の発明たる車両用シートパッドは、請求項1で、鍔部が前記芯パッドの側壁を周回して取り囲むように形成されていることを特徴とする。請求項3の発明たる車両用シートパッドは、請求項2で、外鍔部が、前記鍔部に係る前記下縁部分接合部からここを起点に該外鍔部の先端に向けて鍔厚みを小さくする下降傾斜面を形成して、環状形成されていることを特徴とする。請求項4の発明たる車両用シートパッドは、請求項1〜3で、ビーズ発泡成形体が発泡ポリプロピレン、発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体であることを特徴とする。請求項5の発明たる車両用シートパッドは、請求項1〜4で、芯パッドの表面側から裏面側へ貫通する透孔が設けられ、さらに該透孔内を埋める前記表層パッドの軟質ポリウレタン発泡成形部が設けられたことを特徴とする。請求項6の発明たる車両用シートパッドは、請求項1〜5で、外鍔部が弾性変形により折曲げ可能なひれ状に形成されたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明の要旨は、少なくとも乗員が当接する側の受け面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッドで形成した車両用シートパッドの製造方法において、ビーズ発泡成形体であって、側壁から外方へ向けて張り出し、鍔状に形成された鍔部を有する芯パッドを上型にセットし、下型キャビティ面に発泡原料を注入すると共に、前記鍔部先端側で、前記芯パッドのビーズ発泡成形体の一部として形成された外鍔部が下型キャビティ面を越えた下型型面に載り、下型型面と上型型面とで前記外鍔部を挟着状態に保って、上型と下型間に該外鍔部を介在させて型閉じし、その後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、前記表層パッドが覆ったその下縁部分の厚み面が前記鍔部に載って、前記表層パッドに係る意匠面側の下縁部分と接した該鍔部の下縁部分接合部から、ここを起点に延出する前記外鍔部が露出して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。請求項8に記載の発明の要旨は、少なくとも乗員が当接する側の受け面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッドで形成した車両用シートパッドの製造方法において、下型キャビティ面に発泡原料を注入し、ビーズ発泡成形体であって、側壁から外方へ向けて張り出し鍔状に形成された鍔部を有する芯パッドを下型にセットして、前記鍔部先端側で、前記芯パッドのビーズ発泡成形体の一部として形成された外鍔部が下型キャビティ面を越えた下型型面に載り、下型型面と上型型面とで前記外鍔部を挟着状態に保って、上型と下型間に該外鍔部を介在させて型閉じし、その後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、前記表層パッドが覆ったその下縁部分の厚み面が前記鍔部に載って、前記表層パッドに係る意匠面側の下縁部分と接した該鍔部の下縁部分接合部から、ここを起点に延出する前記外鍔部が露出して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法にある。請求項9の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項7又は8で、鍔部が前記芯パッドの側壁を周回して取り囲むように形成され、前記上型と前記下型間に、前記鍔部の先端側である前記外鍔部を、その全周に亘って介在させて型閉じすることを特徴とする。請求項10の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項9で、外鍔部が、前記鍔部に係る前記下縁部分接合部からここを起点に該外鍔部の先端に向けて鍔厚みを小さくする下降傾斜面を形成して環状形成されていることを特徴とする。請求項11の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項7〜10で、ビーズ発泡成形体が発泡ポリプロピレン、発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体であることを特徴とする。請求項12の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項7〜11で、芯パッドの表面側から裏面側へ貫通する透孔が設けられ、前記型閉じ後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、該透孔内を埋める軟質ポリウレタン発泡成形部を形成して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形することを特徴とする。
(1)実施形態1
図1〜図9は本発明のシートパッド及びその製造方法の一形態で、図1はシートパッドの全体斜視図、図2は裏面側から見た芯パッドの斜視図、図3は図2に代わる他態様の芯パッドの斜視図、図4は型開状態の発泡成形型に芯パッドをセットし、発泡原料を注入する断面図、図5は型閉じした断面図、図6は芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した断面図、図7は他態様の芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した部分断面図、図8は図7のシートパッドを脱型し、表皮を被せた説明断面図、図9は図8の外鍔部の弾性復元力が表皮を張る様子の説明断面図を示す。
各図は図面を判り易くするため発明要部の鍔部22,外鍔部23を強調図示し、また本発明と直接関係しない部分を省略する。図2,図3以外の芯パッド2は断面表示のハッチングを省く。
(1a)車両用シートパッドの製造方法
車両用シートパッドの製造方法は、少なくとも乗員が当接する側の受け面部分41を軟質ポリウレタン発泡成形体で形成し、該軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッド4の発泡成形で、その内面4b側を軽量の芯パッド2に接合一体化させる製法である(図6)。シートパッドPは、車両用座席シートの座部や背もたれに使用される。ここでは、図1に示す車両後部座席の座部用クッションパッドPに適用する。図1の車両設置状態にあるクッションパッドPは紙面の右斜め上方が車両前方、左斜め下方が車両後方、紙面上方が上方、紙面下方が下方である。本発明でいう上方、下方もこれにならう。
表層パッド4の発泡成形に先立ち、芯パッド2,発泡成形型7が用意される。
ここで、芯パッド2の「表面側」,「裏面側」は、車両に取付け姿態にある図1のクッションパッドPでいえば、文字通り紙面の「表面側」,「裏面側」となる。表層パッド4の「意匠面側」,「内面側」も、車両に取付け姿態にある図1のクッションパッドPでいえば、紙面の「表面側」,紙面の「裏面側」となり、同じ意である。文言を使い分けて部位を特定し易くしている。
芯パッド2のビーズ発泡成形体は、見掛け密度が表層パッド4を形成する軟質ポリウレタン発泡成形体の見掛け密度よりも小さければ充足するが、非通気性の発泡ポリプロピレン、発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体であるのがより好ましい。例えばビーズ法発泡スチロールの発泡スチロールの成形体は、気泡が内部に密閉されたビーズ発泡成形体となっており、且つ体積の大部分が気体で軽量にして、その見掛け密度を軟質ポリウレタン発泡成形体の見掛け密度よりも小さくできる。ビーズ法発泡ポリプロピレンの発泡ポリプロピレンも発泡スチロールに酷似し、気泡が内部に密閉されたビーズ発泡成形体にして芯パッド2の材料として機能的に優れ、且つその見掛け密度を小さくできる。本実施形態の芯パッド2も発泡ポリプロピレンを用いる。発泡ポリプロピレンは、発泡スチロールよりも弾力があり、表層パッド4の発泡成形で、外鍔部23がガスケットとしてシール機能を発揮でき、またクッション性が求められるシートパッドP用芯パッド2の構成材としてより好ましくなっている。
図中、符号25は芯パッド2の座部形成用基部、符号26はバックレストとの合せ部用隆起部を示す。
尚、図4〜図9の発泡成形型7は、車両設置状態に在る図1のクッションパッドと上下が逆の姿態で、該クッションパッドたる芯パッド2と一体の表層パッド4を造る型構造になっている。
まず、発泡成形型7を図4の型開状態とする。この型開状態下、芯パッド2を上型9にセットして、下型キャビティ面81に発泡原料gを注入する。または、下型キャビティ面81に発泡原料gを注入して芯パッド2を下型8にセットする。外鍔部23を下型型面89に当接するように上型9と下型8間に外鍔部23を介在させて型閉じする。既述のごとく鍔部22及び外鍔部23が芯パッド2の側壁21に対して周回して取り囲むように形成されており、上型9と下型8間に、側壁21を周回する該外鍔部23を、その全周に亘って介在させる。
本実施形態は、上型9への芯パッド2のセット後、椀状にへこむ下型キャビティ面81上に、注入ノズルNL等を使用して表層パッド成形用発泡原料g(軟質ポリウレタン発泡成形体用原料)を所定量注入する。
続いて、上型9を作動させ、外鍔部表面23aが全周に亘って下型キャビティ面81を越えた下型型面89に載る状態にして、下型型面89と上型型面99とで外鍔部23を挟着状態に保って型閉じする(図5)。図7のような板状外鍔部23の場合は、その両板面を下型8とで確実に挟んで、挟着シールする。上型9と下型8との型閉じで、芯パッド2がインサートセットされたクッションパッドP用キャビティCができる。
図5の型閉じ状態を所定時間維持し、受け面部分41を形成すると共に、表層パッド4に係る意匠面4a側の下縁部分42aに接する下縁部分接合部221からここを起点に外方に外鍔部23が露出して、意匠面4a側と反対の内面4b側が芯パッド2の表面に接合一体化した表層パッド4を発泡成形する。
符号4Aはメイン部、符号4Bはサイド部、符号4Dは斜面、符号4Eはバックレストとの合わせ部、符号43はパッド側面、符号43fは車両前方側パッド側面、符号43rは車両後方側パッド側面、符号49は吊溝で、符号491は縦溝、符号492は横溝、符号84は吊溝用隆起部を示す。
図1〜図7の上記製造方法等で得られるシートパッドP(ここでは「クッションパッド」)は、少なくとも乗員が当接する側の受け面部分41を軟質ポリウレタン発泡成形体で形成して、芯パッド2と表層パッド4とを具備する。
ビーズ発泡成形体は、既述のごとく発泡ポリプロピレン、発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体であるとより好ましい。軟質ポリウレタン発泡成形体に比し低コストで、独立気泡として且つ体積の大部分が気体である発泡ポリプロピレンや発泡スチロールの成形体は、軽量にして気密性,保形性があり、適度の保形維持が必要な芯パッド2に好都合となる。芯パッド2の側壁21の下部には鍔部22が外方へ向けて張り出し、その先端側に外鍔部23が形成されている。
また、図7のように、芯パッド2の表面2a側から裏面2b側へ貫通する透孔24が設けられ、さらに該透孔24内を埋める表層パッド4の軟質ポリウレタン発泡成形部44が設けられると、より好ましくなる。透孔24を埋めた軟質ポリウレタン発泡成形体部がアンカー効果を発揮し、表層パッド4と芯パッド2との接合一体化を強化できるからである。さらに、透孔24の裏面側付近で、孔径を拡径した窪み241が設けられ、且つ表層パッド4の発泡成形で該窪み241を埋めた軟質ポリウレタン発泡成形部441が設けられると、一層好ましくなる。透孔24の孔径よりも大きな窪み241を埋めた軟質ポリウレタン発泡成形部441が存在することで、アンカー効果が一段と強まる。さらに、透孔24が芯パッド2の外周縁近くで、芯パッド2の表面2a側から裏面2b側へ貫通するように設けられ、透孔24内を埋める表層パッド4の軟質ポリウレタン発泡成形部44が設けられると、芯パッド2と表層パッド4との接合面の外周縁沿いでアンカー効果を高めることになるので、芯パッド2と表層パッド4との接合一体化を安定保持させることができる。尚、図1〜図6のクッションパッドPは、図7の透孔24,窪み241、軟質ポリウレタン発泡成形部44,441の図示を省いたが、これにも勿論適用できる。
他の構成は(1a)シートパッドの製造方法で述べた構成と同様で、その説明を省く。(1a)で述べた符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
実施形態1の外鍔部23が、表層パッド4に係る意匠面4a側の下縁部分42aと接する芯パッド2に係る側壁21から外方へ向かって張り出した鍔部22の、表層パッド4に係る意匠面側の下縁部分42aと接した下縁部分接合部221から外方へ向けて張り出し、鍔状に露出形成される。図1〜図6及び図7の外鍔部23は両方とも芯パッド2(クッションパッドP)の裏面2b側に向けて外方へ下降傾斜面の外鍔部表面23aが形成されている。これに対し、本実施形態の外鍔部23Aは、芯パッド2の側壁21を周回して該側壁21から延出した鍔部において、表層パッド4に係る意匠面側の下縁部分42aと接する下縁部分接合部221を起点に、ここから図10〜図16のごとく水平外方へ張り出している。
下型キャビティ面81に発泡原料gを注入すると共に、鍔状,環状に形成された鍔部22を有する芯パッド2を、上型9又は下型8にセットする傍ら、前記外鍔部23Aを下型型面89に当接するように、上型9と下型8間に外鍔部23Aを介在させて型閉じする。本実施形態は、型開状態下、まず注入ノズルNLを用いて、下型キャビティ面81に発泡原料gを所定量注入する(図11)。
次に、芯パッド2を下型8にセットし、外鍔部23Aを下型型面89に当接させ載置する(図12)。外鍔部23Aは全周に亘って下型キャビティ面81を越えた下型型面89に載る。続いて、上型9を作動させ、外鍔部23Aの裏面全周に亘って上型型面99が載る状態にして、下型型面89と上型型面99とで外鍔部23Aを挟着状態に保って型閉じする。上型9と下型8間に該外鍔部23Aを介在させて型閉じする(図13)。
その後、意匠面4a側に受け面部分41を形成すると共に、鍔部22における表層パッド4に係る意匠面4a側の下縁部分42aに接する下縁部分接合部221から外鍔部23Aが露出し、内面4b側が芯パッド2の表面に接合一体化した表層パッド4を発泡成形する。
表層パッド4の発泡成形を終え、脱型すれば、芯パッド表面2aに表層パッド4の内面4bが接合一体化した図10ごとくの所望のクッションパッドPが得られる。
図16は、下型型面89に芯パッド2に係る外鍔部23Aの大きさに合わせた段差面85が設けられた別態様の発泡成形型7を用いてクッションパッドPを発泡成形した断面図を示す。段差面85を設けることによって、下型8への芯パッド2のセットを円滑に進めることができる。
他の構成は実施形態1と同様で、その説明を省く。図1〜図9と同一符号は同一又は相当部分を示す。
このように構成した車両用シートパッド及びその製造方法は、芯パッド2と表層パッド4とを備えて、芯パッド2が軟質ポリウレタン発泡成形体の見掛け密度よりも見掛け密度が小のビーズ発泡成形体で形成されるので、軽量化が進む。それでいて、軟質ポリウレタン発泡成形体で構成された表層パッド4の意匠面4a側に、着座乗員との受け面部分41が設けられているので、クッション性等の快適性は確保される。
また、単に表層パッド4と芯パッド2を重ねてシートパッドにするのでなく、表層パッド4がこれを形成する発泡成形で芯パッド2を埋設一体化しているので、乗員の使用時に重ね合わせ面がずれて、異音が発生するといった事態にはならない。
バリ除去作業をしなくても、表層パッド4の発泡成形を終えたシートパッドPは、外鍔部23,23Aの部位が露出状態となる。バリ除去作業もなしでシートパッドPを製品化でき、低コスト化,作業性向上に貢献する。
さらにいえば、外鍔部23,23Aが弾性変形により折曲げ可能なひれ状に形成されると、表皮61の取付けで、外鍔部23,23Aを図8,図9のように弾性変形させて、表皮61の外周先端縁に固着の係止部材62を表皮取付け用の溝28へ挿着係止するだけで、表皮61の弛みを防ぐことができる。図8,図9の矢印方向への外鍔部23,23Aの弾性復元力が働き、クッションパッドPを覆った表皮61が張られるようになり、クッションバッドに張り込んだ表皮61の見栄えを良好にし、品質向上させる。
さらに付加すれば、透孔24を設けることで、表層パッド4の発泡成形で、芯パッド2の透孔24に充填される軟質ポリウレタン発泡成形部44にアンカー効果を発揮させ、表層パッド4とビーズ発泡成形体たる芯パッド2との一体化を強化できる。透孔24の裏面側の孔径を大きくした窪み241を設けると、該窪み241に充填される軟質ポリウレタン発泡成形部441がストッパになって、表層パッド4と芯パッド2との一体化が一層確実なものにできる。
かくのごとく、本車両用シートパッド及びその製造方法は、上述した種々の優れた効果を発揮し極めて有益である。
21 側壁
22 外鍔部
221 下縁部分接合部
23 外鍔部
23A 外鍔部
24 透孔
4 表層パッド
41 受け面部分
42 下縁部分(表層パッドの下縁部分)
44 軟質ポリウレタン発泡成形部(透孔充填部)
8 下型
81 下型キャビティ面
89 下型型面
9 上型
91 上型キャビティ面
99 上型型面
P シートパッド(クッションパッド)
g 発泡原料
Claims (12)
- 少なくとも乗員が当接する側の受け面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体で形成した車両用シートパッドにおいて、
ビーズ発泡成形体の芯パッドと、
該芯パッドを埋設一体化している軟質ポリウレタン発泡成形体にして、その意匠面側に前記受け面部分を形成する一方、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合する表層パッドと、
前記芯パッドに係る側壁から外方へ向かって張り出し、前記表層パッドが覆うその下縁部分の厚み面が載って、且つ該表層パッドに係る意匠面側の下縁部分と接する鍔部と、
前記芯パッドのビーズ発泡成形体の一部として形成され、該表層パッドの意匠面側の下縁部分と接した前記鍔部の下縁部分接合部から、ここを起点に外方へ向けて該鍔部が更に張り出して、鍔状に露出形成された外鍔部と、を具備することを特徴とする車両用シートパッド。 - 前記鍔部が前記芯パッドの側壁を周回して取り囲むように形成されている請求項1記載の車両用シートパッド。
- 前記外鍔部が、前記鍔部に係る前記下縁部分接合部からここを起点に該外鍔部の先端に向けて鍔厚みを小さくする下降傾斜面を形成して、環状形成されている請求項2記載の車両用シートパッド。
- 前記ビーズ発泡成形体が発泡ポリプロピレン、発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シートパッド。
- 前記芯パッドの表面側から裏面側へ貫通する透孔が設けられ、さらに該透孔内を埋める前記表層パッドの軟質ポリウレタン発泡成形部が設けられた請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用シートパッド。
- 前記外鍔部が弾性変形により折曲げ可能なひれ状に形成された請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用シートパッド。
- 少なくとも乗員が当接する側の受け面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッドで形成した車両用シートパッドの製造方法において、
ビーズ発泡成形体であって、側壁から外方へ向けて張り出し、鍔状に形成された鍔部を有する芯パッドを上型にセットし、下型キャビティ面に発泡原料を注入すると共に、前記鍔部先端側で、前記芯パッドのビーズ発泡成形体の一部として形成された外鍔部が下型キャビティ面を越えた下型型面に載り、下型型面と上型型面とで前記外鍔部を挟着状態に保って、上型と下型間に該外鍔部を介在させて型閉じし、その後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、前記表層パッドが覆ったその下縁部分の厚み面が前記鍔部に載って、前記表層パッドに係る意匠面側の下縁部分と接した該鍔部の下縁部分接合部から、ここを起点に延出する前記外鍔部が露出して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。 - 少なくとも乗員が当接する側の受け面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッドで形成した車両用シートパッドの製造方法において、
下型キャビティ面に発泡原料を注入し、ビーズ発泡成形体であって、側壁から外方へ向けて張り出し鍔状に形成された鍔部を有する芯パッドを下型にセットして、前記鍔部先端側で、前記芯パッドのビーズ発泡成形体の一部として形成された外鍔部が下型キャビティ面を越えた下型型面に載り、下型型面と上型型面とで前記外鍔部を挟着状態に保って、上型と下型間に該外鍔部を介在させて型閉じし、その後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、前記表層パッドが覆ったその下縁部分の厚み面が前記鍔部に載って、前記表層パッドに係る意匠面側の下縁部分と接した該鍔部の下縁部分接合部から、ここを起点に延出する前記外鍔部が露出して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形することを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。 - 前記鍔部が前記芯パッドの側壁を周回して取り囲むように形成され、前記上型と前記下型間に、前記鍔部の先端側である前記外鍔部を、その全周に亘って介在させて型閉じする請求項7又は8に記載の車両用シートパッドの製造方法。
- 前記外鍔部が、前記鍔部に係る前記下縁部分接合部からここを起点に該外鍔部の先端に向けて鍔厚みを小さくする下降傾斜面を形成して環状形成されている請求項9記載の車両用シートパッドの製造方法。
- 前記ビーズ発泡成形体が発泡ポリプロピレン、発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体である請求項7乃至10のいずれか1項に記載の車両用シートパッドの製造方法。
- 前記芯パッドの表面側から裏面側へ貫通する透孔が設けられ、前記型閉じ後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、該透孔内を埋める軟質ポリウレタン発泡成形部を形成して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形する請求項7乃至11のいずれか1項に記載の車両用シートパッドの製造方法。
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