JP2018057295A - 唐辛子からなる乾燥食品の製造方法 - Google Patents

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【課題】生唐辛子の形状を損なうことなく食感の良い新規な乾燥食品の製造方法を提供する。【解決手段】生唐辛子の果皮の萼近傍部分に果皮内部と外部とを連通する切れ目を形成する切れ目形成工程と、生唐辛子の尖頭部分を切断除去して脱油孔を開口形成する脱油孔形成工程と、前記切れ目形成工程と前記脱油孔形成工程を施した切り工程処理済み唐辛子に減圧環境下で油ちょうによって前記切り工程処理済み唐辛子を乾燥する減圧油ちょう工程と、前記減圧油ちょう工程を経た唐辛子の油抜きをする脱油工程を有する。【選択図】図1

Description

本発明は唐辛子からなる乾燥食品の製造方法に関するものである。
スナック風の乾燥食品を製造するための乾燥法の一つとして、従来から原料を減圧環境下で油ちょう(減圧油ちょう)して水分を取り除く方法が知られており、例えば特許文献1では、果実や野菜などの原料における可食部分に対し凍結−解凍−再凍結の処理を施してから当該減圧油揚げを行なう工夫が提案されている。さらに、特許文献2では、減圧環境下でフライ(減圧油ちょう)する真空フライヤーで、タマネギ、かぼちゃ、サツマイモ、ニンジン、大根などの素材を油中と油面の位置を移動させながら、素材を油中で攪拌させながらフライさせることで不良品を減少させるフライ製品の製造を行う工夫が提案されている。
特公平06−044853号公報 特開2008-109905号公報
上述した減圧油ちょう法による乾燥は、野菜や果実といった原料の色素が残り易く、低温で油ちょうすることから栄養素やビタミンを比較的破壊し難い調理である。また、原料からの水分蒸発が活発に行なわれることに特徴があることから、これにより得られる乾燥食品は、サクッとした食感が得られるという効果がある。
そこで本発明者にあっては、減圧油ちょうによる乾燥処理を行なうことでサクッとした食感の乾燥食品が得られる点に着目し、ホールの生唐辛子に対して前記減圧油ちょうによる乾燥処理を行ない、色味がきわめて鮮やかで、唐辛子のホール形状であるスティック状のつまみ易く食し易い形態の乾燥食品を製造することを試みた。
しかしながら、生唐辛子は空洞の子房室があるため、減圧油ちょうを行なうと子房室の空気が膨張して果皮が裂けてしまい、唐辛子独特の形状が崩れてしまうという不具合があった。
本発明は上記事情に鑑み、生唐辛子を用いてその形状を損なうことなく減圧油ちょうにより乾燥することを課題とするものであり、より具体的には、生唐辛子を材料とした、輪切りや糸状に裁断された物でなく、収穫された唐辛子がもつ固有の形状を維持した新規な乾燥食品を提供することを目的とするものである。
本発明は上記課題鑑みなされたものであり、萼近傍部分に果皮を貫通する切れ目と、尖頭部分に脱油孔とを施した生唐辛子を、減圧環境下で油ちょうによって被油ちょう物の乾燥を行なう減圧油ちょう工程により前記生唐辛子を乾燥させることを特徴とする。
本発明は、上記果皮を貫通する切れ目を、中央胎座の長手方向に沿って果皮を貫通する線上の縦切れ目にすることを特徴とする。
本発明は、上記尖頭部分を、尖頭方向に対して傾斜した角度で切断除去して、上記脱油孔を尖頭形状にして開口することを特徴とする。
本発明は、刃体で生唐辛子を貫いて、上記切れ目が対にして形成されることを特徴とする。
本発明は、前記減圧油ちょう工程の後、回転式の脱油を行うことを特徴とする。
本発明によれば、生唐辛子を減圧油ちょうしている時点で、その生唐辛子に設けられている切れ目や脱油孔から水蒸気が抜け出るようになり、子房室の内部の圧力が高くならず、果皮の裂けを防止することができるので、生の唐辛子の形状をそのまま維持することができる。
本発明によれば、萼近傍の切れ目を中央胎座の長手方向に設けるため、乾燥に際して果皮が中央胎座に向けてやや縮むように変形しても、当該切れ目は唐辛子のしわ状に見えることで目立たなくなる。さらに、長手方向に切れ目が入ることで、唐辛子の形状が反りにくくなる効果も期待でき、そのため一層生の唐辛子の形状維持に資することとなり、商品性を損なうことがない。さらに、このように当該切れ目は、乾燥処理によってしわのように見える状態になり、円形の孔と違い線状の切れ目になるため、製造後の輸送や保管時に他の唐辛子の尖った先端が入り込むなどにより形状を損なうことが減り、より形状の維持に資する。
本発明によれば、尖頭部分を斜めに切り落として脱油孔を設けるものであるため、子房室内からの油抜けが良好であるとともに、乾燥処理によって脱油孔の開口部の果皮が脱油孔を包み込むように収縮するため、尖頭形状が特長的である生の唐辛子のイメージを強調できる乾燥食品が得られる。
尖頭部分の斜めの切り落としは、脱油孔の機能を有すればよく、脱油孔を切り落とす前の唐辛子がまっすぐでない場合は、切り落とす前の唐辛子の状態において反りかえりの内側が尖頭部により近い部分、反りかえりの外側の部分が萼に近い部分になるように斜めに切り落とすことが好ましい。脱油孔をより下向きに、大きくすることができること、乾燥後の唐辛子を手にした時に脱油孔が下側を向き目立たないためである。
本発明によれば、切れ目が生唐辛子を貫くように、対にして形成されるため、油抜けがより良好になり、特に子房室内の油を残存させないようにできる。また、本発明によれば、回転式の脱油を行うことにより、油抜きをより確実に行うことができる。
本発明の方法の一例に用いる生唐辛子への切り工程での処理を概略的に示す説明図である。 同じく生唐辛子への刃体の突き刺しを示す説明図である。 各実施及び比較例における条件をまとめた説明図である。 各実施及び比較例における条件および結果をまとめた説明図である。
続いて、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。本発明において生唐辛子からなる乾燥食品を得るにあたっては、生唐辛子1の形状が減圧油ちょうにて大きく崩れるのを防止するとともに、子房室からの油抜きがスムーズに行なわれるようにするための切り工程と、この切り工程にて以下に説明する処理が行なわれた生唐辛子1を減圧油ちょうにより乾燥させる乾燥工程とを経るものである。
ここで、詳細な説明に入る前に、唐辛子について説明する。本発明において、唐辛子とは、ナス科トウガラシ属に属する植物であり、具体的には、鷹の爪、三鷹、ハラペーニョ、ハバネロ、カイエンペッパー、タバスコ、ブリッキーヌー、ししとう、パプリカ、伏見唐辛子、万願寺唐辛子、ピーマン、福耳唐辛子等を含む。
さらに、本発明においては、減圧油ちょう後の唐辛子からなる乾燥食品の脱油孔の形成、脱油工程に適していることから、唐辛子の胴径すなわち果皮の外形の直径に対し、唐辛子の萼から尖頭部分の先端までの長さが3倍以上であることが好適で、具体的には、鷹の爪、三鷹、ハラペーニョ、カイエンペッパー、タバスコ、ブリッキーヌー、ししとう、伏見唐辛子、万願寺唐辛子、福耳唐辛子等を含む。
そうした唐辛子の一例を図1および図2に示す。下処理や調理等の加工を施す前の生唐辛子1は、図1に示すような形状からなり、外観上は主に萼10と果皮3とからなる。果皮3は、管状かつ袋状であり、一方の端には萼10が位置し、他端は漸次細くなるように閉じられる尖頭部分8を有する。当該果皮3は上述のとおり管状であり、その空間のほぼ中央であってほぼ管軸方向に伸びる中央胎座5を有し、当該中央胎座5と果皮3とによる空間として子房室7が形成される。
以上を前提に、工程について説明するが、本発明においては、生唐辛子に対して、切れ目形成工程、脱油孔形成工程、減圧油ちょう工程、脱油工程を施すものである。以下、各工程について具体的に説明する。
<切れ目形成工程>
切れ目4は、生唐辛子1の萼近傍部分2における果皮3に刃体6等によって形成される。当該切れ目4は、後述する減圧油ちょう工程において唐辛子が内部の空気膨張により破裂するのを防止すると共に、脱油工程において唐辛子の内部からの脱油を促進させるためのものである。果皮3の萼近傍部分2の少なくとも一箇所において外部と子房室7とが連通するように設ければよい。刃体6により切り込みとして施すほか、針や棒状体により孔状に形成するようにしてもよい。
当該切れ目は、果皮と子房室を貫通していること状態であり、当該切れ目の位置が果皮と胎座が連接する場合でも子房室まで胎座を含めて貫通していることが必要であり、形状は線状でも、孔状に形成されるものを含むこととするが、当該切れ目は、果皮3の全長に対して5〜40%の長さとして、果皮3の長手方向に沿う線状に形成するのが好適である。これにより、唐辛子の破裂防止や脱油促進の効果を有しつつ、後述する減圧油ちょう工程における果皮3の収縮により当該切れ目4が唐辛子の形状に沿って線状の切れ目になることで、より目立たなくすることができる。さらに、当該切れ目は、果皮3の全長に対して10〜25%の長さとして、果皮3の長手方向に沿う線状に形成するのがさらに好適である。これにより、線状の切れ目が小さなしわの様に見えることから、唐辛子として違和感を与えない状態にできる。
また、当該切れ目を孔状に形成する場合は、切れ目を入れる位置での唐辛子の外周の長さに対して、25%以下の長さの直径にするのが好適である。これにより、折れにくくすることができる。また、孔状の切れ目の径は、油脂や空気が抜けることができればいいが、直径を3mm〜10mmにすることが好適である。これにより、スムーズに油脂が抜けるとともに、他の唐辛子の先端部や萼などが切れ目に入りにくくすることができる。
また、より脱油を促進させるために、切れ目4は、2つ以上設けるようにしてもよい。例えば、図2に示すように、切れ目4を、生唐辛子1の萼近傍部分2を刃体6で貫くように、対として対向するように形成してもよい。これにより、唐辛子の破裂防止、脱油促進の効果を向上させることができる。
<脱油孔形成工程>
続いて、脱油孔9について説明する。当該脱油孔9も、後の工程である減圧油ちょう工程後の脱油工程において唐辛子内部からの脱油を促進させるために形成されるものである。生唐辛子1の尖頭部分8には子房室7が及んでおり、この尖頭部分8を切断除去することで、子房室7と果皮外部とが連通するようになるため、唐辛子内部に入った油を抜き易くなると共に、減圧油ちょう工程における唐辛子の破裂防止にも資するものである。
脱油孔9の形成は、尖頭部分8を切断除去して、子房室7と果皮3外部とが連通するように開口形成すればよいが、尖頭部分8が向く方向(図1に示す「方向A」。)に対して傾斜した角度で切断除去して脱油孔9を開口するのが望ましい。また、唐辛子1は果皮3が尖頭部分8にかけて湾曲するように反っているものが多く見受けられるが、そのような唐辛子1の場合、図1に示すように反りの外方に脱油孔9の開口面が表出するように切断するのがさらに望ましい。減圧油ちょうに際してこの脱油孔9回りの果皮が丸まるように収縮して脱油孔9を塞ぐように尖頭形状となり、加工処理前の生唐辛子の形状に近似するものとなり、唐辛子のイメージを損なわない乾燥食品を得ることができるためである。
さらに脱油孔9の形成は、尖頭部分8であれば良いが、先端部に近いほど形状が維持されるので好適である。なお先端部に近いとは、脱油孔9を形成する前の唐辛子の萼部分から尖頭部分8の先端部までの長さに対して尖頭部分8先端部から1/4までである。また、脱油孔9の子房室7と果皮3の境目で作られる開口形状の最短部は、0.5mm以上あることが好適で、さらに1.0mm以上あると油ちょうが早くさらに好適である。
ここで、当該切れ目形成工程と脱油孔形成工程については、行われる順序は問わない。どちらが先に行われてもよく、また、同時に行うようにしてもよい。
<減圧油ちょう工程>
切れ目形成工程と脱油孔形成工程を経た生唐辛子1は、減圧油ちょう工程に移される。この減圧油ちょう工程は、減圧環境下でその生唐辛子1の油ちょうを行なって生唐辛子1の水分を気化させて乾燥を行なう工程である。
ここで、減圧油ちょう工程における減圧環境は適宜設定すればよいが、1〜50kPaが好ましい。また、油ちょうは、生唐辛子1全体を完全に油内に漬けて行うのが望ましいが、生唐辛子1は果皮3内に空間を有することにより、油に浮いてしまい、油ちょう状況に差が出てくるため、金属カゴや網を使用して生唐辛子1全体を油内に留めるようにするのがよい。さらに、より均一に油ちょうするうえ脱油効率も良くするために、唐辛子の萼部分を上向きにし脱油孔を下にするように並べておくことがさらによい。
油ちょうにおける油の温度は、減圧した上で生唐辛子の水分を気化できる温度であればよいことから80℃以上が望ましく、短時間で乾燥を行うためには100℃以上が望ましいが、高温にすれば唐辛子表面の色が変色し易く、また焦げ等が発生しやすくなるので、120℃以下が望ましい。栄養成分や、より色を鮮やかに残すためには、110℃以下で行うことがさらに望ましい。
使用する油脂は、食用油脂であればよく、なたねやコーン等から得られる植物油脂や畜肉等から得られるラードやヘッド等の動物油脂や、ショートニングや、混合油脂等の複数の油脂を配合・混合・エステル交換・水素添加等行った加工油脂でもよい。
使用する油脂が、常温において液体である、なたね油、コーン油、オリーブ油、米油、パームオレイン油等油ちょう後に唐辛子に油が脱油し易く、喫食するに際しても、不要な油分が残らないため食感が軽く良好になる特徴がある。なお、本発明においての常温とは20℃である。
また使用する油脂が、室温において個体である、パーム油、牛脂、豚脂等は、油ちょう後に唐辛子の表面残った油脂も他の唐辛子に移行しにくく、食べた時には油脂の薄膜を作ることもできることから濃厚な風味を得やすくなる特徴がある。
さらに、口内温度より低い温度で液体である油脂であれば、脱油において唐辛子の表面に残った油脂であっても、喫食事の油脂による軽い食感は残りながら、油脂による濃厚な風味を得られる特徴がある。なお、口内温度は36.5℃前後といわれ個人差があるため本発明においては、39℃とする。
<脱油工程>
減圧油ちょう工程を施された唐辛子は、脱油工程に移される。減圧油ちょう工程において使用される油が室温において液体の油であれば、唐辛子の脱油孔9を鉛直下向きにして一定時間放置しておくだけもよいが長時間かかるうえ果皮内の油脂は脱油がされにくく、果皮の薄い品種を選ぶ等の唐辛子の選定が必要になる。そのため油ちょうされた唐辛子を高速回転させて遠心力により油を分離させて脱油するようにすることが好ましい。高速回転による脱油の具体的な装置等については、従来既知のものを適宜利用すればよい。
さらに、脱油工程においても減圧環境で行うことが好ましい。油ちょう工程終了後すぐに短時間で脱油ができ、油脂温度が、油ちょう時の油脂温度に近い状態での脱油となることから、室温で個体またはペースト状の油脂であっても流動性が高く脱油効率が高くなる。そのため、油ちょうした油脂の排出と唐辛子の脱油工程を、同じ装置内で移すことなく同時に行うことも可能となる。
具体的な実施例について、図3及び図4を参照しつつ説明する。前提として、ほぼ直線形状を有し、その果皮部分の全長が140mm〜160mmの万願寺唐辛子を選別し、サンプルとして15本ずつ準備し、これらについて上述の各工程を施した。なお、以下に述べる各実施例において、減圧油ちょう工程は、同一の条件および方法で行った。
この減圧油ちょう工程は、具体的に、切れ目形成工程および脱油孔形成工程を施したサンプルを所定のカゴに入れ、なたね油を張ったフライヤーになたね油なたね油の油面下10mmまで完全になたね油に浸かる状態に金属カゴを設置し、減圧環境を5kPaとし、なたね油の温度を110℃として、15分間油ちょうを施したものである。
実施例1は、図3および図4の例1に示す例である。具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、生唐辛子1の長手方向に沿うように長さ20mmの切れ目4を2箇所対向する位置に形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対し角度10〜45度の傾斜で切断した脱油孔9を形成。
・脱油工程:5分間、高速回転による。
この実施例1にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例1に示すように、サクサクとして歯ごたえも良く、油抜けも十分であり口当たりも良いという、非常に良好な結果であった。また、切り工程で施した切れ目4及び脱油孔9は、目立つこと無く、元の生唐辛子1の形状に極めて近似するものとなり、外観形状の面からも非常に良好な結果となった。
実施例2は、図3および図4の例10に示す例であり、具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、生唐辛子1の長手方向に沿うように長さ20mmの切れ目4を2箇所対向する位置に形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対し角度10〜45度 の傾斜で切断した脱油孔9を形成。
・脱油工程:脱油孔9を鉛直下向きにして、20分間放置することによる。
この実施例2にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例10に示すように、実施例1と比較して脱油工程に時間がかかるため作業性・生産性は落ちるものの、本実施例により得られた乾燥食品自体は、実施例1とほぼ同様、歯ごたえや油抜けの点からみて良好な結果であり、また、切り工程で施した切れ目4及び脱油孔9は、目立つこと無く、元の生唐辛子1の形状に極めて近似するものとなり、外観形状の面からも良好な結果となった。
実施例3は、図3および図4の例3に示す例であり、具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、生唐辛子1の長手方向に沿うように長さ20mmの切れ目4を2箇所対向する位置に形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対しほぼ垂直に切断して脱油孔9を形成。
・脱油工程:5分間、高速回転による。
実施例3にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例3に示すように、切り工程で施した切れ目4は、しわ状になっていてほとんど目立たないようになっていたものの、脱油孔9付近については、唐辛子元来の特徴であるの先端が尖った形状ではなく折れたような形状になってしまうという外観上やや好ましくない部分があったものの、それ以外の食感等については良好な結果であった。
実施例4は、図3および図4の例13に示す例であり、具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、生唐辛子1の長手方向に沿うように長さ20mmの切れ目4を2箇所互いに対向しない位置に形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対し角度10〜45度 の傾斜で切断した脱油孔9を形成。
・脱油工程:5分間、高速回転による。
実施例4にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例13に示すように、切り工程で施した切れ目4及び脱油孔9はしわ状になっていてほとんど目立たないようになっており、外観上は非常に良好な結果となったが、油抜けが十分ではないものが混在している結果となった。
実施例5は、図3および図4の例2に示す例であり、具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、生唐辛子1の長手方向に沿うように長さ20mmの切れ目4を1箇所にのみ形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対し角度10〜45度 の傾斜で切断した脱油孔9を形成。
・脱油工程:5分間、高速回転による。
実施例5にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例2に示すように、切り工程で施した切れ目4及び脱油孔9は目立つこと無く塞がれるようになっており、外観上は非常に良好な結果となったが、油抜けが十分ではないものが混在している結果となった。
実施例6は、図3および図4の例11に示す例であり、具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、生唐辛子1の長手方向に沿うように長さ20mmの切れ目4を計4箇所対となって対向する位置に形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対し角度10〜45度 の傾斜で切断した脱油孔9を形成。
・脱油工程:5分間、高速回転による。
実施例6にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例11に示すように、切り工程で施した脱油孔9は目立つこと無く塞がれるようになっており、油抜けは非常に良いが、外観上はしわ状の切れ目が少し気になるものが混在している結果となった。
実施例7は、図3および図4の例5に示す例であり、具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、切れ目4として直径3mmの孔を2箇所対向する位置に形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対し角度10〜45度の傾斜で切断した脱油孔9を形成。
・脱油工程:5分間、高速回転による。
実施例7にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例5に示すように、切れ目4としての孔がやや目立つものの外観上は比較的良好な結果となったが、油抜けが十分ではないものが混在している結果となった。
実施例8は、図3および図4の例6に示す例であり、具体的には、以下のとおりである。
・切れ目形成工程:果皮3の萼近傍部分2に、切れ目4として直径7mmの孔を2箇所対向する位置に形成。
・脱油孔形成工程:尖頭部分8を尖頭から10mmまでの位置であって、尖頭の向く方向に対し角度10〜45度 の傾斜で切断した脱油孔9を形成。
・脱油工程:5分間、高速回転による。
実施例8にて得られた唐辛子からなる乾燥食品は、図4の例6に示すように、切れ目4としての孔が目立ち、外観上は良好ではないが、油抜けは比較的良好な結果となった。
実施例9にて、図示していないが、サラダ油をパーム油に変えた以外は実施例1と同じで行った結果、実施例1と同じ評価となった。
図3及び図4に挙げた上述した例以外の例においては、良好な結果は得られなかった。
1…生唐辛子
2…萼近傍部分
3…果皮
4…縦切れ目
5…中央胎座
6…刃体
7…子房室
8…尖頭部分
9…脱油孔
10…萼

Claims (5)

  1. 生唐辛子の果皮の萼近傍部分に果皮内部と外部とを連通する切れ目を形成する切れ目形成工程と、
    生唐辛子の尖頭部分を切断除去して脱油孔を開口形成する脱油孔形成工程と、
    前記切れ目形成工程と前記脱油孔形成工程を施した切り工程処理済み唐辛子に減圧環境下で油ちょうによって前記切り工程処理済み唐辛子を乾燥する減圧油ちょう工程と、
    前記減圧油ちょう工程を経た唐辛子の油抜きをする脱油工程と、
    を有する唐辛子からなる乾燥食品の製造方法。
  2. 前記切れ目は、前記果皮の長手方向に沿う線状の切れ目であることを特徴とする請求項1に記載の唐辛子からなる乾燥食品の製造方法。
  3. 前記脱油孔は、尖頭部分が向く方向に対して傾斜した角度で切断除去して前記脱油孔を尖頭形状に開口する請求項1または2に記載の唐辛子からなる乾燥食品の製造方法。
  4. 前記切れ目が対に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の唐辛子からなる乾燥食品の製造方法。
  5. 前記脱油工程とは、回転による遠心力で脱油を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の唐辛子からなる乾燥食品の製造方法。
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