JP2018055054A - 回転冷却装置、波長変換装置、光拡散装置、光源装置及びプロジェクター - Google Patents
回転冷却装置、波長変換装置、光拡散装置、光源装置及びプロジェクター Download PDFInfo
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Abstract
【課題】騒音を低減できる回転冷却装置、波長変換装置、光拡散装置、光源装置及びプロジェクターを提供すること。
【解決手段】回転装置と、冷却対象が接続され、前記回転装置によって回転される基板と、前記基板における前記冷却対象が接続される第1面及び当該第1面とは異なる第2面のいずれかに位置する放熱部と、を有し、前記放熱部は、前記基板から起立する方向に沿う第1方向に突出し、かつ、前記基板の回転中心側から外周側に向かう第2方向に延出し、前記基板の回転方向に沿って配列された複数のフィンを有し、前記複数のフィンにおける前記第1方向の先端部のうち、前記基板が回転される際に前記複数のフィン間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部は、前記基板の回転軸に交差し、かつ、前記下流側端部より上流側に位置する前記先端部を通る仮想面より前記第1方向とは反対方向側に位置している回転冷却装置。
【選択図】図7
【解決手段】回転装置と、冷却対象が接続され、前記回転装置によって回転される基板と、前記基板における前記冷却対象が接続される第1面及び当該第1面とは異なる第2面のいずれかに位置する放熱部と、を有し、前記放熱部は、前記基板から起立する方向に沿う第1方向に突出し、かつ、前記基板の回転中心側から外周側に向かう第2方向に延出し、前記基板の回転方向に沿って配列された複数のフィンを有し、前記複数のフィンにおける前記第1方向の先端部のうち、前記基板が回転される際に前記複数のフィン間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部は、前記基板の回転軸に交差し、かつ、前記下流側端部より上流側に位置する前記先端部を通る仮想面より前記第1方向とは反対方向側に位置している回転冷却装置。
【選択図】図7
Description
本発明は、回転冷却装置、波長変換装置、光拡散装置、光源装置及びプロジェクターに関する。
従来、光源装置と、当該光源装置から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成する光変調装置と、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する投射光学装置と、を備えたプロジェクターが知られている。
このようなプロジェクターに用いられる光源装置として、半導体レーザー及び反射型カラーホイールを有する光源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなプロジェクターに用いられる光源装置として、半導体レーザー及び反射型カラーホイールを有する光源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の光源装置では、反射型カラーホイールは、回転機構としてのモーターにより回転される基板を有し、当該基板において鏡面処理が施された片面は、2度毎に複数のセグメントに分けられている。これらセグメントには、半導体レーザーから入射される励起光によって励起されて赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ発する蛍光体層が、基板の回転方向に沿って順に形成されている。このような基板が回転され、励起光が入射される蛍光体層が順次切り替わることにより、各色光が順次出射される。
このような反射型カラーホイールにおける蛍光体層は、励起光の入射に応じて発熱する一方で、温度が高くなりすぎると励起光の波長変換効率が低下する。このため、上記反射型カラーホイールでは、基板における裏面に放熱部として機能する複数のフィンが一体的に形成されている。このようなフィンとして、基板の回転中心を中心とする同心円状に形成された複数のフィン、当該回転中心を中心として放射状に形成された複数のフィン、及び、当該回転中心を中心とする渦巻状に形成された複数のフィンが挙げられている。
ところで、上記反射型カラーホイールは、蛍光体層と、当該蛍光体層を冷却する冷却装置と、を備え、当該冷却装置は、例えば、上記基板に位置する放熱部及び当該放熱部を回転させるモーター等の回転装置を備える回転冷却装置により構成される。このような回転冷却装置では、基板の回転に伴って当該基板に位置する複数のフィン間に冷却気体が流通することによって、当該フィンを冷却し、ひいては、当該フィンに伝達された基板(冷却対象)の熱が放熱される。
しかしながら、上記基板が回転する際に当該複数のフィン間を流通する冷却気体の上流の部位側及び下流の部位での当該複数のフィンの基板から起立する方向の起立寸法が、略同じである場合、回転装置の駆動により基板が回転すると、複数のフィンにおける冷却気体の下流側端部と冷却気体とが衝突する際の空気抵抗が比較的高くなり、外力が生じやすい。このため、当該フィンにおける上記下流側端部により生じる当該フィンにおける回転方向側の圧力と、当該フィンにおける回転方向とは反対方向側の圧力との差(圧力差)が大きくなるので、当該フィン(特に上記下流側端部)による冷却気体の風切音が大きくなる。特に、冷却気体が基板の回転中心から外周方向に向かってフィン間を流通する場合、放熱部の外周側の周速が高いことから、当該複数のフィンにおける下流側端部と冷却気体とが衝突する際の空気抵抗が最も高くなり、上記風切音が最も大きくなる。
また、上記特許文献1に記載の反射型ホイールが有する基板においては、冷却気体は、当該基板の第2面に沿って上記下流側端部まで当該冷却気体が流通する。このように、下流側端部まで流通する冷却気体は、当該下流側端部において当該冷却気体が沿う面が無くなるため、当該第2面に沿って流通する冷却気体の流速が急激に低下する。このように、基板の下流側端部近傍において、冷却気体の流速が急激に変化するため、当該下流側端部近傍の領域において、圧力変動が生じ、当該基板の回転に伴う騒音が発生する。
すなわち、複数のフィン及び基板が上記のような形状である場合、上記基板の回転に伴って、騒音が生じるという課題がある。
すなわち、複数のフィン及び基板が上記のような形状である場合、上記基板の回転に伴って、騒音が生じるという課題がある。
本発明は、上記課題の少なくとも1つを解決することを目的とするものであり、騒音を低減できる回転冷却装置、波長変換装置、光拡散装置、光源装置及びプロジェクターを提供することを目的の1つとする。
本発明の第1態様に係る回転冷却装置は、回転装置と、冷却対象が接続され、前記回転装置によって回転される基板と、前記基板における前記冷却対象が接続される第1面及び当該第1面とは異なる第2面のいずれかに位置する放熱部と、を有し、前記放熱部は、前記基板から起立する方向に沿う第1方向に突出し、かつ、前記基板の回転中心側から外周側に向かう第2方向に延出し、前記基板の回転方向に沿って配列された複数のフィンを有し、前記複数のフィンにおける前記第1方向の先端部のうち、前記基板が回転される際に前記複数のフィン間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部は、前記基板の回転軸に交差し、かつ、前記下流側端部より上流側に位置する前記先端部を通る仮想面より前記第1方向とは反対方向側に位置していることを特徴とする。
上記第1態様では、各フィンにおける上記下流側端部は、基板の回転軸に交差し、かつ、下流側端部より上流側に位置する先端部を通る仮想面より上記第1方向とは反対方向側に位置している、すなわち、各フィンにおける上記下流側端部の起立寸法は、各フィンにおける下流側端部よりも上流側の部位(上記先端部)の起立寸法より小さい。このため、基板の回転に伴って当該各フィンを備える放熱部が回転しても、上記上流側の部位及び下流側端部において上記寸法が略同じに設定されている放熱部が回転した場合に比べて、各フィンの下流側端部により生じる上記圧力差を小さくできる。これにより、上記フィンを備える放熱部が回転することにより生じる風切音を小さくできる。
また、冷却気体が基板の回転中心から外周方向に向かってフィン間を流通する際に、複数のフィンにおける外周側に位置する下流側端部と冷却気体とが衝突する際の空気抵抗を低減できるので、上記風切り音を小さくできる。従って、回転冷却装置の騒音を低減できる。
また、冷却気体が基板の回転中心から外周方向に向かってフィン間を流通する際に、複数のフィンにおける外周側に位置する下流側端部と冷却気体とが衝突する際の空気抵抗を低減できるので、上記風切り音を小さくできる。従って、回転冷却装置の騒音を低減できる。
本発明の第2態様に係る回転冷却装置は、回転装置と、冷却対象が接続され、前記回転装置によって回転される基板と、前記基板における前記冷却対象が接続される第1面及び当該第1面とは異なる第2面のいずれかに位置する放熱部と、を有し、前記放熱部は、前記基板から起立する方向に沿う第1方向に突出し、かつ、前記基板の回転中心側から外周側に向かう第2方向に延出し、前記基板の回転方向に沿って配列された複数のフィンを有し、前記基板における前記第1方向の先端部のうち、前記基板が回転される際に前記複数のフィン間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部は、前記基板の回転軸に交差し、かつ、前記下流側端部より上流側に位置する前記先端部を通る仮想面より前記第1方向とは反対方向側に位置していることを特徴とする。
上記第2態様によれば、基板における下流側端部は、当該基板の回転軸に交差し、かつ、下流側端部より上流側に位置する先端部を通る仮想面より第1方向とは反対方向側に位置しているので、基板を流通する冷却気体が当該基板の下流側端部に流通する際に、当該下流側端部に沿って第1方向とは反対方向に向けて流通する。これにより、基板の当該基板が回転された際に、上記下流側部位近傍において生じる冷却気体の流速の変化を小さくできる。換言すると、基板が回転した場合に、上記下流側端部が上記先端部を通る仮想面と同じ面に位置する基板、すなわち、上記先端部の部位の上記第1面及び上記第2面の法線に沿う方向の寸法及び下流側端部の上記寸法が略同じに設定されている基板が回転された場合に比べて、冷却気体の変化を小さくできる。従って、基板の下流側端部にて生じる基板による冷却気体の風切音を小さくできるので、回転冷却装置の騒音を低減できる。
上記第1及び第2態様では、前記下流側端部は、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、所定の曲率を有する曲面を有することが好ましい。
なお、上記下流側端部は、上記複数のフィンにおける下流側端部及び上記基板の下流側端部のそれぞれを意味する。
このような構成によれば、上記複数のフィンにおける下流側端部が上記曲面を有しているので、当該下流側端部が、例えば、階段状に形成されている場合に比べて、冷却気体と当該下流側端部との衝突により生じる上記圧力差を低減できる。
また、上記基板における下流側端部が上記曲面を有していることから、当該基板を流通する冷却気体が当該曲面を流通するので、当該基板の下流側端部近傍において生じる冷却気体の流速の変化を低減できる。従って、回転冷却装置の騒音をより低減できる。
なお、上記下流側端部は、上記複数のフィンにおける下流側端部及び上記基板の下流側端部のそれぞれを意味する。
このような構成によれば、上記複数のフィンにおける下流側端部が上記曲面を有しているので、当該下流側端部が、例えば、階段状に形成されている場合に比べて、冷却気体と当該下流側端部との衝突により生じる上記圧力差を低減できる。
また、上記基板における下流側端部が上記曲面を有していることから、当該基板を流通する冷却気体が当該曲面を流通するので、当該基板の下流側端部近傍において生じる冷却気体の流速の変化を低減できる。従って、回転冷却装置の騒音をより低減できる。
上記第1及び第2態様では、前記下流側端部は、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、複数の鈍角を有する形状であることが好ましい。
上記複数の鈍角を有する形状としては、例えば、矩形板状のフィンの下流側端部、若しくは、基板の下流側端部が面取り加工(C面加工)された形状を例示できる。
このような構成によれば、上記複数のフィンの下流側端部が上記鈍角を有する形状であるため、当該下流側端部が、例えば、階段状に形成されている場合(複数の鋭角を有する形状である場合)に比べて、冷却気体と当該下流側端部との衝突により生じる上記圧力差を低減できる。
また、上記基板における下流側端部が上記鈍角を有する形状であることから、当該基板を流通する冷却気体が当該下流側端部を流通するので、当該基板の下流側端部近傍において生じる冷却気体の流速の変化を低減できる。従って、回転冷却装置の騒音をより低減できる。
また、上記複数の鈍角を有する形状は、例えば、矩形板状のフィンの下流側端部及び基板の下流側端部を面取り加工(C面加工)するのみで設けることができるので、放熱部をより容易に製造できる。
上記複数の鈍角を有する形状としては、例えば、矩形板状のフィンの下流側端部、若しくは、基板の下流側端部が面取り加工(C面加工)された形状を例示できる。
このような構成によれば、上記複数のフィンの下流側端部が上記鈍角を有する形状であるため、当該下流側端部が、例えば、階段状に形成されている場合(複数の鋭角を有する形状である場合)に比べて、冷却気体と当該下流側端部との衝突により生じる上記圧力差を低減できる。
また、上記基板における下流側端部が上記鈍角を有する形状であることから、当該基板を流通する冷却気体が当該下流側端部を流通するので、当該基板の下流側端部近傍において生じる冷却気体の流速の変化を低減できる。従って、回転冷却装置の騒音をより低減できる。
また、上記複数の鈍角を有する形状は、例えば、矩形板状のフィンの下流側端部及び基板の下流側端部を面取り加工(C面加工)するのみで設けることができるので、放熱部をより容易に製造できる。
上記第1及び第2態様では、前記複数のフィンは、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、前記冷却気体の上流側から下流側に向かうに従って前記複数のフィンの起立方向とは反対方向に向けて傾斜する第1傾斜面を有することが好ましい。
このような構成によれば、上記複数のフィンが上記第1傾斜面を有するので、当該複数のフィンは、上記下流側に向かうに従って、上記冷却気体と衝突する面積が少なくなる。従って、上記複数のフィンの下流側の部位(下流側端部を含む)において冷却気体と衝突する面積が、上記上流側及び上記下流側において上記起立寸法が略同じであるフィンにおける下流側の部位において冷却気体と衝突する面積に比べてより小さくなるので、各フィンの下流側の部位により生じる上記圧力差を更に小さくできる。従って、回転冷却装置の騒音を更に低減できる。
このような構成によれば、上記複数のフィンが上記第1傾斜面を有するので、当該複数のフィンは、上記下流側に向かうに従って、上記冷却気体と衝突する面積が少なくなる。従って、上記複数のフィンの下流側の部位(下流側端部を含む)において冷却気体と衝突する面積が、上記上流側及び上記下流側において上記起立寸法が略同じであるフィンにおける下流側の部位において冷却気体と衝突する面積に比べてより小さくなるので、各フィンの下流側の部位により生じる上記圧力差を更に小さくできる。従って、回転冷却装置の騒音を更に低減できる。
上記第1及び第2態様では、前記第1面及び前記第2面は、略平坦状であり、前記放熱部は、前記複数のフィンが固定され、前記第1面及び前記第2面のいずれかに接続される略平坦状の面を有する基部を有し、前記基部の前記冷却気体の下流側の端部は、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、前記冷却気体の上流側から下流側に向かうに従って前記基板に向けて傾斜する第2傾斜面を有することが好ましい。
ここで、基板に上記第2傾斜面を有していない基部が取り付けられ、冷却気体が上流側から下流側に流通する際に、当該基板の第1面及び第2面のいずれかと基部との接合部位の段差により当該冷却気体の速度が変化することによって、冷却気体の圧力が変化する圧力変動が生じる。このため、上記基板と基部との接合部位(基板と基部との段差)により風切音が発生する。
これに対し、このような構成によれば、基部が上記第2傾斜面を有しているので、基部に固定された複数のフィン間を流通する冷却気体は、当該第2傾斜面に沿って基板にスムースに流通する。これによれば、基板と基部との接合部位における上記圧力変動の発生を抑制できるので、基板及び基部の接合部位において生じる風切音の発生を抑制できる。従って、回転冷却装置の騒音を低減できる。
ここで、基板に上記第2傾斜面を有していない基部が取り付けられ、冷却気体が上流側から下流側に流通する際に、当該基板の第1面及び第2面のいずれかと基部との接合部位の段差により当該冷却気体の速度が変化することによって、冷却気体の圧力が変化する圧力変動が生じる。このため、上記基板と基部との接合部位(基板と基部との段差)により風切音が発生する。
これに対し、このような構成によれば、基部が上記第2傾斜面を有しているので、基部に固定された複数のフィン間を流通する冷却気体は、当該第2傾斜面に沿って基板にスムースに流通する。これによれば、基板と基部との接合部位における上記圧力変動の発生を抑制できるので、基板及び基部の接合部位において生じる風切音の発生を抑制できる。従って、回転冷却装置の騒音を低減できる。
本発明の第3態様に係る波長変換装置は、上記回転冷却装置と、前記冷却対象として前記基板に接続され、入射される光の波長を変換して出射する波長変換部と、を備えることを特徴とする。
上記第3態様によれば、上記第1及び第2態様に係る回転冷却装置と同様の効果を奏することができる。また、波長変換部において熱飽和の発生を抑制でき、安定して光を出射可能な波長変換装置を構成できる他、波長変換装置(波長変換部)の長寿命化を図ることができる。
上記第3態様によれば、上記第1及び第2態様に係る回転冷却装置と同様の効果を奏することができる。また、波長変換部において熱飽和の発生を抑制でき、安定して光を出射可能な波長変換装置を構成できる他、波長変換装置(波長変換部)の長寿命化を図ることができる。
本発明の第4態様に係る光拡散装置は、上記回転冷却装置と、前記冷却対象として前記基板に接続され、入射された光を拡散させて出射する光拡散部と、を備えることを特徴とする。
上記第4態様によれば、上記第1及び第2態様に係る回転冷却装置と同様の効果を奏することができる。また、光拡散部を効率よく冷却できるので、光拡散部において熱飽和の発生を抑制でき、安定して光を出射可能な光拡散装置を構成できる他、光拡散装置(光拡散部)の長寿命化を図ることができる。
上記第4態様によれば、上記第1及び第2態様に係る回転冷却装置と同様の効果を奏することができる。また、光拡散部を効率よく冷却できるので、光拡散部において熱飽和の発生を抑制でき、安定して光を出射可能な光拡散装置を構成できる他、光拡散装置(光拡散部)の長寿命化を図ることができる。
本発明の第5態様に係る光源装置は、上記波長変換装置と、前記波長変換装置に入射される光を出射する光源と、を備えることを特徴とする。
上記第5態様によれば、上記第3態様に係る波長変換装置と同様の効果を奏することができる。また、光源から出射された光が波長変換部に入射された場合であっても、当該波長変換部を回転冷却装置により確実に冷却できる。従って、光源装置の冷却効率を高めることができるので、当該光源装置から安定して光を出射させることができる。
上記第5態様によれば、上記第3態様に係る波長変換装置と同様の効果を奏することができる。また、光源から出射された光が波長変換部に入射された場合であっても、当該波長変換部を回転冷却装置により確実に冷却できる。従って、光源装置の冷却効率を高めることができるので、当該光源装置から安定して光を出射させることができる。
本発明の第6態様に係る光源装置は、上記光拡散装置と、前記光拡散装置に入射される光を出射する光源と、を備えることを特徴とする。
上記第6態様によれば、上記第4態様に係る光拡散装置と同様の効果を奏することができる。また、光源から出射された光が光拡散部に入射された場合であっても、当該光拡散部を回転冷却装置により確実に冷却できる。従って、光源装置の冷却効率を高めることができるので、当該光源装置から安定して光を出射させることができる。
上記第6態様によれば、上記第4態様に係る光拡散装置と同様の効果を奏することができる。また、光源から出射された光が光拡散部に入射された場合であっても、当該光拡散部を回転冷却装置により確実に冷却できる。従って、光源装置の冷却効率を高めることができるので、当該光源装置から安定して光を出射させることができる。
本発明の第7態様に係るプロジェクターは、上記光源装置と、前記光源装置からの光を変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えることを特徴とする。
上記第7態様によれば、上記第5及び第6態様に係る光源装置と同様の効果を奏することができる。また、上記光源装置から安定した光が光変調装置に入射されることから、投射光学装置から安定して投射画像が投射されるので、プロジェクターの信頼性を高めることができる。
上記第7態様によれば、上記第5及び第6態様に係る光源装置と同様の効果を奏することができる。また、上記光源装置から安定した光が光変調装置に入射されることから、投射光学装置から安定して投射画像が投射されるので、プロジェクターの信頼性を高めることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する光源装置5から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する投射型画像表示装置である。このプロジェクター1は、図1に示すように、外観を構成する外装筐体2と、当該外装筐体2内に収容配置される装置本体3(図2参照)と、を備える。
このようなプロジェクター1は、詳しくは後述するが、放熱部7が複数のフィン72を有し、複数のフィン72の下流側端部720が基板63の回転中心RAに交差し、かつ、下流側端部720より上流側に位置する先端部(平坦面721)を通る仮想面ISより−Z側に位置している点を特徴の1つとしている。すなわち、プロジェクター1は、基板63(基部71)から起立する方向の起立寸法が、当該基板63が回転する際に当該複数のフィン72間を流通する冷却気体の上流側に比べて下流側が小さい点を、特徴の1つとしている(図7参照)。
以下、プロジェクター1の構成について説明する。
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する光源装置5から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する投射型画像表示装置である。このプロジェクター1は、図1に示すように、外観を構成する外装筐体2と、当該外装筐体2内に収容配置される装置本体3(図2参照)と、を備える。
このようなプロジェクター1は、詳しくは後述するが、放熱部7が複数のフィン72を有し、複数のフィン72の下流側端部720が基板63の回転中心RAに交差し、かつ、下流側端部720より上流側に位置する先端部(平坦面721)を通る仮想面ISより−Z側に位置している点を特徴の1つとしている。すなわち、プロジェクター1は、基板63(基部71)から起立する方向の起立寸法が、当該基板63が回転する際に当該複数のフィン72間を流通する冷却気体の上流側に比べて下流側が小さい点を、特徴の1つとしている(図7参照)。
以下、プロジェクター1の構成について説明する。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、それぞれ合成樹脂により形成されたアッパーケース2A、ロアーケース2B、フロントケース2C及びリアケース2Dが組み合わされて、略直方体形状に構成されている。このような外装筐体2は、天面部21、底面部22、正面部23、背面部24、左側面部25及び右側面部26を有する。
外装筐体2は、それぞれ合成樹脂により形成されたアッパーケース2A、ロアーケース2B、フロントケース2C及びリアケース2Dが組み合わされて、略直方体形状に構成されている。このような外装筐体2は、天面部21、底面部22、正面部23、背面部24、左側面部25及び右側面部26を有する。
底面部22には、プロジェクター1が載置面に載置される場合に当該載置面に接触する脚部221(図1では2つの脚部221のみ図示)が、複数箇所に設けられている。
正面部23の中央部分には、後述する投射光学装置46の端部461を露出させ、当該投射光学装置46により投射される画像が通過する開口部231が形成されている。
また、正面部23において左側面部25側の位置には、外装筐体2内の熱を帯びた冷却気体が排出される排気口232が形成され、当該排気口232には、複数のルーバー233が設けられている。
一方、正面部23において右側面部26側の位置には、プロジェクター1の動作状態を示す複数のインジケーター234が設けられている。
右側面部26には、外部の空気を冷却気体として内部に導入する導入口261が形成され、当該導入口261には、フィルター(図示省略)が設けられたカバー部材262が取り付けられている。
正面部23の中央部分には、後述する投射光学装置46の端部461を露出させ、当該投射光学装置46により投射される画像が通過する開口部231が形成されている。
また、正面部23において左側面部25側の位置には、外装筐体2内の熱を帯びた冷却気体が排出される排気口232が形成され、当該排気口232には、複数のルーバー233が設けられている。
一方、正面部23において右側面部26側の位置には、プロジェクター1の動作状態を示す複数のインジケーター234が設けられている。
右側面部26には、外部の空気を冷却気体として内部に導入する導入口261が形成され、当該導入口261には、フィルター(図示省略)が設けられたカバー部材262が取り付けられている。
[装置本体の構成]
図2は、装置本体3の構成を示す模式図である。
装置本体3は、図2に示すように、画像投射装置4を備える。更に、図示を省略するが、装置本体3は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源装置、及び、冷却対象を冷却する冷却装置を備える。
図2は、装置本体3の構成を示す模式図である。
装置本体3は、図2に示すように、画像投射装置4を備える。更に、図示を省略するが、装置本体3は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源装置、及び、冷却対象を冷却する冷却装置を備える。
[画像投射装置の構成]
画像投射装置4は、上記制御装置から入力される画像信号に応じた画像を形成して、上記被投射面PS上に投射する。この画像投射装置4は、照明装置41、色分離装置42、平行化レンズ43、光変調装置44、色合成装置45及び投射光学装置46を備える。
これらのうち、照明装置41は、光変調装置44を均一に照明する照明光WLを出射する。この照明装置41の構成については、後に詳述する。
画像投射装置4は、上記制御装置から入力される画像信号に応じた画像を形成して、上記被投射面PS上に投射する。この画像投射装置4は、照明装置41、色分離装置42、平行化レンズ43、光変調装置44、色合成装置45及び投射光学装置46を備える。
これらのうち、照明装置41は、光変調装置44を均一に照明する照明光WLを出射する。この照明装置41の構成については、後に詳述する。
色分離装置42は、照明装置41から入射される照明光WLから青色光LB、緑色光LG及び赤色光LRを分離する。この色分離装置42は、ダイクロイックミラー421,422、反射ミラー423,424,425及びリレーレンズ426,427と、これらを内部に収容する光学部品用筐体428と、を備える。
ダイクロイックミラー421は、上記照明光WLに含まれる青色光LBを透過させ、緑色光LG及び赤色光LRを反射させる。このダイクロイックミラー421を透過した青色光LBは、反射ミラー423にて反射され、平行化レンズ43(43B)に導かれる。
ダイクロイックミラー422は、上記ダイクロイックミラー421にて反射された緑色光LG及び赤色光LRのうち、緑色光LGを反射させて平行化レンズ43(43G)に導き、赤色光LRを透過させる。この赤色光LRは、リレーレンズ426、反射ミラー424、リレーレンズ427及び反射ミラー425を介して、平行化レンズ43(43R)に導かれる。
平行化レンズ43(赤、緑及び青の各色光用の平行化レンズを、それぞれ43R,43G,43Bとする)は、入射される光を平行化する。
ダイクロイックミラー421は、上記照明光WLに含まれる青色光LBを透過させ、緑色光LG及び赤色光LRを反射させる。このダイクロイックミラー421を透過した青色光LBは、反射ミラー423にて反射され、平行化レンズ43(43B)に導かれる。
ダイクロイックミラー422は、上記ダイクロイックミラー421にて反射された緑色光LG及び赤色光LRのうち、緑色光LGを反射させて平行化レンズ43(43G)に導き、赤色光LRを透過させる。この赤色光LRは、リレーレンズ426、反射ミラー424、リレーレンズ427及び反射ミラー425を介して、平行化レンズ43(43R)に導かれる。
平行化レンズ43(赤、緑及び青の各色光用の平行化レンズを、それぞれ43R,43G,43Bとする)は、入射される光を平行化する。
光変調装置44(赤、緑及び青の各色光用の光変調装置を、それぞれ44R,44G,44Bとする)は、それぞれ入射される上記色光LR,LG,LBを変調して、制御装置から入力される画像信号に応じた色光LR,LG,LBに基づく画像を形成する。これら光変調装置44のそれぞれは、例えば、入射される光を変調する液晶パネルと、当該液晶パネルの入射側及び出射側のそれぞれに配置される偏光板と、を備えて構成される。
色合成装置45は、各光変調装置44R,44G,44Bから入射される色光LR,LG,LBに基づく画像を合成する。この色合成装置45は、本実施形態では、クロスダイクロイックプリズムにより構成されているが、複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
投射光学装置46は、色合成装置45にて合成された画像を上記被投射面PSに拡大投射する。このような投射光学装置46として、例えば、鏡筒と、当該鏡筒内に配置される複数のレンズとにより構成される組レンズを採用できる。
色合成装置45は、各光変調装置44R,44G,44Bから入射される色光LR,LG,LBに基づく画像を合成する。この色合成装置45は、本実施形態では、クロスダイクロイックプリズムにより構成されているが、複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
投射光学装置46は、色合成装置45にて合成された画像を上記被投射面PSに拡大投射する。このような投射光学装置46として、例えば、鏡筒と、当該鏡筒内に配置される複数のレンズとにより構成される組レンズを採用できる。
[照明装置の構成]
図3は、照明装置41の構成を示す模式図である。
照明装置41は、上記のように、照明光WLを色分離装置42に向けて出射する。この照明装置41は、図3に示すように、光源装置5及び均一化装置8を有する。
図3は、照明装置41の構成を示す模式図である。
照明装置41は、上記のように、照明光WLを色分離装置42に向けて出射する。この照明装置41は、図3に示すように、光源装置5及び均一化装置8を有する。
[光源装置の構成]
光源装置5は、均一化装置8に光束を出射する。この光源装置5は、光源部51、アフォーカル光学素子52、第1位相差素子53、ホモジナイザー光学装置54、光合成装置55、第2位相差素子56、第1集光素子57、光拡散装置58、第2集光素子59及び波長変換装置6を備える。
これらのうち、光源部51、アフォーカル光学素子52、第1位相差素子53、ホモジナイザー光学装置54、第2位相差素子56、第1集光素子57及び光拡散装置58は、第1照明光軸Ax1上に配置されている。一方、第2集光素子59及び波長変換装置6は、第1照明光軸Ax1に交差する第2照明光軸Ax2上に配置されている。そして、光合成装置55は、第1照明光軸Ax1と第2照明光軸Ax2との交差部分に配置されている。
光源装置5は、均一化装置8に光束を出射する。この光源装置5は、光源部51、アフォーカル光学素子52、第1位相差素子53、ホモジナイザー光学装置54、光合成装置55、第2位相差素子56、第1集光素子57、光拡散装置58、第2集光素子59及び波長変換装置6を備える。
これらのうち、光源部51、アフォーカル光学素子52、第1位相差素子53、ホモジナイザー光学装置54、第2位相差素子56、第1集光素子57及び光拡散装置58は、第1照明光軸Ax1上に配置されている。一方、第2集光素子59及び波長変換装置6は、第1照明光軸Ax1に交差する第2照明光軸Ax2上に配置されている。そして、光合成装置55は、第1照明光軸Ax1と第2照明光軸Ax2との交差部分に配置されている。
[光源部の構成]
光源部51は、アフォーカル光学素子52に向けて青色光である励起光を出射する光源である。この光源部51は、第1光源部511、第2光源部512及び光合成部材513を有する。
第1光源部511は、LD(Laser Diode)である固体光源SSがマトリクス状に複数配列された固体光源アレイ5111と、各固体光源SSに応じた複数の平行化レンズ(図示省略)と、を有する。また、第2光源部512も同様に、固体光源SSがマトリクス状に複数配列された固体光源アレイ5121と、各固体光源SSに応じた複数の平行化レンズ(図示省略)と、を有する。これら固体光源SSは、例えばピーク波長が440nmの励起光を射出するが、ピーク波長が446nmの励起光を出射してもよい。また、ピーク波長が440nm及び446nmの励起光をそれぞれ出射する固体光源を、各光源部511,512に混在させてもよい。これら固体光源SSから出射された励起光は、平行化レンズにより平行化されて光合成部材513に入射される。本実施形態では、各固体光源SSから出射される励起光は、S偏光である。
光源部51は、アフォーカル光学素子52に向けて青色光である励起光を出射する光源である。この光源部51は、第1光源部511、第2光源部512及び光合成部材513を有する。
第1光源部511は、LD(Laser Diode)である固体光源SSがマトリクス状に複数配列された固体光源アレイ5111と、各固体光源SSに応じた複数の平行化レンズ(図示省略)と、を有する。また、第2光源部512も同様に、固体光源SSがマトリクス状に複数配列された固体光源アレイ5121と、各固体光源SSに応じた複数の平行化レンズ(図示省略)と、を有する。これら固体光源SSは、例えばピーク波長が440nmの励起光を射出するが、ピーク波長が446nmの励起光を出射してもよい。また、ピーク波長が440nm及び446nmの励起光をそれぞれ出射する固体光源を、各光源部511,512に混在させてもよい。これら固体光源SSから出射された励起光は、平行化レンズにより平行化されて光合成部材513に入射される。本実施形態では、各固体光源SSから出射される励起光は、S偏光である。
光合成部材513は、第1光源部511から第1照明光軸Ax1に沿って出射された励起光を透過し、第2光源部512から第1照明光軸Ax1に交差する方向に沿って出射された励起光を第1照明光軸Ax1に沿うように反射させて、各励起光を合成する。この光合成部材513は、本実施形態では、第1光源部511からの励起光を通過させる複数の通過部と、第2光源部512からの励起光を反射させる複数の反射部と、が交互に配列された板状体として構成されている。このような光合成部材513を介した励起光は、アフォーカル光学素子52に入射される。
[アフォーカル光学素子の構成]
アフォーカル光学素子52は、光源部51から入射される励起光の光束径を調整する。具体的に、アフォーカル光学素子52は、光源部51から平行光として入射される励起光を集光して光束径を縮小させるレンズ521と、当該レンズ521から入射される励起光を平行化して出射するレンズ522と、を有する。
アフォーカル光学素子52は、光源部51から入射される励起光の光束径を調整する。具体的に、アフォーカル光学素子52は、光源部51から平行光として入射される励起光を集光して光束径を縮小させるレンズ521と、当該レンズ521から入射される励起光を平行化して出射するレンズ522と、を有する。
[第1位相差素子の構成]
第1位相差素子53は、1/2波長板である。すなわち、アフォーカル光学素子52から入射されるS偏光の励起光は、第1位相差素子53を通過することによって一部がP偏光の励起光に変換されてS偏光とP偏光とが混在した励起光となり、ホモジナイザー光学装置54に入射される。
第1位相差素子53は、1/2波長板である。すなわち、アフォーカル光学素子52から入射されるS偏光の励起光は、第1位相差素子53を通過することによって一部がP偏光の励起光に変換されてS偏光とP偏光とが混在した励起光となり、ホモジナイザー光学装置54に入射される。
[ホモジナイザー光学装置の構成]
ホモジナイザー光学装置54は、第1集光素子57及び第2集光素子59とともに、光拡散装置58及び波長変換装置6における被照明領域に入射される励起光の照度分布を均一化する。このホモジナイザー光学装置54を通過した励起光は、光合成装置55に入射される。このようなホモジナイザー光学装置54は、第1マルチレンズ541及び第2マルチレンズ542を備える。
ホモジナイザー光学装置54は、第1集光素子57及び第2集光素子59とともに、光拡散装置58及び波長変換装置6における被照明領域に入射される励起光の照度分布を均一化する。このホモジナイザー光学装置54を通過した励起光は、光合成装置55に入射される。このようなホモジナイザー光学装置54は、第1マルチレンズ541及び第2マルチレンズ542を備える。
第1マルチレンズ541は、第1照明光軸Ax1に対する直交面内に、複数の第1レンズ5411がマトリクス状に配列された構成を有し、入射される励起光を複数の部分光束に分割する。
第2マルチレンズ542は、第1照明光軸Ax1に対する直交面内に、上記複数の第1レンズ5411に応じた複数の第2レンズ5421がマトリクス状に配列された構成を有する。そして、第2マルチレンズ542は、分割された複数の部分光束を、各第2レンズ5421及び各集光素子57,59と協同して、上記被照明領域に重畳させる。これにより、当該被照明領域に入射される励起光の中心軸に直交する面内の照度が均一化される。
第2マルチレンズ542は、第1照明光軸Ax1に対する直交面内に、上記複数の第1レンズ5411に応じた複数の第2レンズ5421がマトリクス状に配列された構成を有する。そして、第2マルチレンズ542は、分割された複数の部分光束を、各第2レンズ5421及び各集光素子57,59と協同して、上記被照明領域に重畳させる。これにより、当該被照明領域に入射される励起光の中心軸に直交する面内の照度が均一化される。
[光合成装置の構成]
光合成装置55は、略直角二等辺三角柱状に形成されたプリズム551を有するPBS(Polarizing Beam Splitter)であり、斜辺に応じた面552が、第1照明光軸Ax1及び第2照明光軸Ax2のそれぞれに対して略45°傾斜し、各隣辺に応じた面553,554のうち、面553が、第2照明光軸Ax2に交差し、面554が第1照明光軸Ax1に交差する。そして、面552には、波長選択性を有する偏光分離層555が形成されている。
光合成装置55は、略直角二等辺三角柱状に形成されたプリズム551を有するPBS(Polarizing Beam Splitter)であり、斜辺に応じた面552が、第1照明光軸Ax1及び第2照明光軸Ax2のそれぞれに対して略45°傾斜し、各隣辺に応じた面553,554のうち、面553が、第2照明光軸Ax2に交差し、面554が第1照明光軸Ax1に交差する。そして、面552には、波長選択性を有する偏光分離層555が形成されている。
偏光分離層555は、励起光に含まれるS偏光とP偏光とを分離する特性を有する他、波長変換装置6にて生じる蛍光を、当該蛍光の偏光状態に依らずに通過させる特性を有する。すなわち、偏光分離層555は、青色光領域の波長の光についてはS偏光とP偏光とを分離するが、緑色光領域及び赤色光領域の波長の光についてはS偏光及びP偏光のそれぞれを通過させる、波長選択性の偏光分離特性を有する。
このような光合成装置55により、ホモジナイザー光学装置54から入射された励起光のうち、P偏光は、第1照明光軸Ax1に沿って第2位相差素子56側に通過され、S偏光は、第2照明光軸Ax2に沿って第2集光素子59側に反射される。
また、詳しくは後述するが、光合成装置55は、第2位相差素子56を介して入射される励起光(青色光)と、第2集光素子59を介して入射される蛍光とを合成する。
このような光合成装置55により、ホモジナイザー光学装置54から入射された励起光のうち、P偏光は、第1照明光軸Ax1に沿って第2位相差素子56側に通過され、S偏光は、第2照明光軸Ax2に沿って第2集光素子59側に反射される。
また、詳しくは後述するが、光合成装置55は、第2位相差素子56を介して入射される励起光(青色光)と、第2集光素子59を介して入射される蛍光とを合成する。
[第2位相差素子の構成]
第2位相差素子56は、1/4波長板であり、光合成装置55から入射されるP偏光の励起光を円偏光に変換し、第1集光素子57から入射される励起光(当該円偏光とは反対方向の円偏光)をS偏光に変換する。
第2位相差素子56は、1/4波長板であり、光合成装置55から入射されるP偏光の励起光を円偏光に変換し、第1集光素子57から入射される励起光(当該円偏光とは反対方向の円偏光)をS偏光に変換する。
[第1集光素子の構成]
第1集光素子57は、第2位相差素子56を通過した励起光を光拡散装置58に集光(集束)させる光学素子であり、本実施形態では、3つのレンズ571〜573により構成されている。しかしながら、第1集光素子57を構成するレンズの数は3に限らない。
第1集光素子57は、第2位相差素子56を通過した励起光を光拡散装置58に集光(集束)させる光学素子であり、本実施形態では、3つのレンズ571〜573により構成されている。しかしながら、第1集光素子57を構成するレンズの数は3に限らない。
[拡散素子]
光拡散装置58は、波長変換装置6にて生成及び出射される蛍光光と同様の拡散角で、入射される励起光を拡散反射させる。この光拡散装置58は、回転中心を中心とする環状の反射層が形成された円板状の拡散反射素子581(光拡散部)と、当該拡散反射素子581を回転させる回転装置582と、を有する。なお、反射層は、入射光をランバート反射させる。
このような光拡散装置58にて拡散反射された励起光は、第1集光素子57を介して再び第2位相差素子56に入射される。この光拡散装置58にて反射される時に、当該光拡散装置58に入射された円偏光は逆廻りの円偏光となり、第2位相差素子56を通過する過程にて、光合成装置55から入射されたP偏光の励起光に対して偏光方向が90°回転されたS偏光の励起光に変換される。このS偏光の励起光は、上記偏光分離層555によって反射され、第2照明光軸Ax2に沿って均一化装置8に青色光として入射される。
光拡散装置58は、波長変換装置6にて生成及び出射される蛍光光と同様の拡散角で、入射される励起光を拡散反射させる。この光拡散装置58は、回転中心を中心とする環状の反射層が形成された円板状の拡散反射素子581(光拡散部)と、当該拡散反射素子581を回転させる回転装置582と、を有する。なお、反射層は、入射光をランバート反射させる。
このような光拡散装置58にて拡散反射された励起光は、第1集光素子57を介して再び第2位相差素子56に入射される。この光拡散装置58にて反射される時に、当該光拡散装置58に入射された円偏光は逆廻りの円偏光となり、第2位相差素子56を通過する過程にて、光合成装置55から入射されたP偏光の励起光に対して偏光方向が90°回転されたS偏光の励起光に変換される。このS偏光の励起光は、上記偏光分離層555によって反射され、第2照明光軸Ax2に沿って均一化装置8に青色光として入射される。
[第2集光素子の構成]
第2集光素子59には、ホモジナイザー光学装置54を通過して上記偏光分離層555にて反射されたS偏光の励起光が入射される。この第2集光素子59は、上記のように、入射される励起光を波長変換装置6の被照明領域(波長変換部61の蛍光体層611)に集光(集束)させる他、当該波長変換装置6から出射された蛍光を平行化して、上記偏光分離層555に出射する。この第2集光素子59は、本実施形態では、3つのピックアップレンズ591〜593により構成されているが、上記第1集光素子57と同様に、当該第2集光素子59が有するレンズの数は3に限らない。
第2集光素子59には、ホモジナイザー光学装置54を通過して上記偏光分離層555にて反射されたS偏光の励起光が入射される。この第2集光素子59は、上記のように、入射される励起光を波長変換装置6の被照明領域(波長変換部61の蛍光体層611)に集光(集束)させる他、当該波長変換装置6から出射された蛍光を平行化して、上記偏光分離層555に出射する。この第2集光素子59は、本実施形態では、3つのピックアップレンズ591〜593により構成されているが、上記第1集光素子57と同様に、当該第2集光素子59が有するレンズの数は3に限らない。
[波長変換装置の構成]
図4は、波長変換装置6の分解斜視図である。
波長変換装置6は、入射された青色光の励起光を、緑色光及び赤色光を含む蛍光に波長変換する。この波長変換装置6は、図3及び図4に示すように、波長変換部61と、回転冷却装置62と、を備える。
なお、以下の説明では、波長変換装置6に向けて出射される上記励起光の進行方向を+Z方向とし、当該+Z方向とは反対方向を−Z方向として説明する。
図4は、波長変換装置6の分解斜視図である。
波長変換装置6は、入射された青色光の励起光を、緑色光及び赤色光を含む蛍光に波長変換する。この波長変換装置6は、図3及び図4に示すように、波長変換部61と、回転冷却装置62と、を備える。
なお、以下の説明では、波長変換装置6に向けて出射される上記励起光の進行方向を+Z方向とし、当該+Z方向とは反対方向を−Z方向として説明する。
[波長変換部の構成]
波長変換部61は、後述する基板63において励起光の入射側の面である第1面63Aに熱伝達可能に接続される。この波長変換部61は、蛍光体層611及び反射層612を有する。
蛍光体層611は、入射された励起光により励起されて非偏光光である蛍光(例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光)を出射する蛍光体を含む層であり、上記ホモジナイザー光学装置54及び第2集光素子59によって照明される被照明領域である。この蛍光体層611にて生じる蛍光の一部は、第2集光素子59側に出射され、他の一部は、反射層612側に出射される。
反射層612は、蛍光体層611と基板63との間に配置され、当該蛍光体層611から入射される蛍光を第2集光素子59側に反射させる。
波長変換部61は、後述する基板63において励起光の入射側の面である第1面63Aに熱伝達可能に接続される。この波長変換部61は、蛍光体層611及び反射層612を有する。
蛍光体層611は、入射された励起光により励起されて非偏光光である蛍光(例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光)を出射する蛍光体を含む層であり、上記ホモジナイザー光学装置54及び第2集光素子59によって照明される被照明領域である。この蛍光体層611にて生じる蛍光の一部は、第2集光素子59側に出射され、他の一部は、反射層612側に出射される。
反射層612は、蛍光体層611と基板63との間に配置され、当該蛍光体層611から入射される蛍光を第2集光素子59側に反射させる。
[回転冷却装置の構成]
回転冷却装置62は、基板63、放熱部7、スペーサー64及び回転装置65を備える。これらのうち、基板63は、励起光の入射側から見て略円形状に形成された平板状の部材であり、上記波長変換部61を支持する。この基板63は、金属等により形成される。また、基板63の略中央には、当該基板63を貫通する略円形状の開口部631が形成されており、当該開口部631の開口径は、回転部651の外径と略一致している。この開口部631には、後述する回転装置65の回転部651が挿通される。これにより、回転装置65の駆動により回転部651が回転すると、基板63は、−Z方向側から見て基板63(波長変換部61)の中心を通り、かつ、+Z方向に沿う回転中心RAを中心として+D方向に回転される。
回転冷却装置62は、基板63、放熱部7、スペーサー64及び回転装置65を備える。これらのうち、基板63は、励起光の入射側から見て略円形状に形成された平板状の部材であり、上記波長変換部61を支持する。この基板63は、金属等により形成される。また、基板63の略中央には、当該基板63を貫通する略円形状の開口部631が形成されており、当該開口部631の開口径は、回転部651の外径と略一致している。この開口部631には、後述する回転装置65の回転部651が挿通される。これにより、回転装置65の駆動により回転部651が回転すると、基板63は、−Z方向側から見て基板63(波長変換部61)の中心を通り、かつ、+Z方向に沿う回転中心RAを中心として+D方向に回転される。
[放熱部の概略構成]
放熱部7は、基板63の第2面63Bに固定され、基板63にて生じた熱を冷却気体へと伝達させて、波長変換部61を冷却する。この放熱部7は、基部71、複数のフィン72及び突出部73を有し、当該突出部73の略中央には略円形状の開口部731が形成されている。この開口部731の開口径は、上記開口部631と同様に、回転部651の外径と略一致する。
なお、放熱部7の構成については、後に詳述する。
放熱部7は、基板63の第2面63Bに固定され、基板63にて生じた熱を冷却気体へと伝達させて、波長変換部61を冷却する。この放熱部7は、基部71、複数のフィン72及び突出部73を有し、当該突出部73の略中央には略円形状の開口部731が形成されている。この開口部731の開口径は、上記開口部631と同様に、回転部651の外径と略一致する。
なお、放熱部7の構成については、後に詳述する。
[スペーサーの構成]
スペーサー64は、放熱部7と回転装置65との間に配置され、波長変換部61と回転装置65との間の距離を調整する。スペーサー64は、図4に示すように、回転装置65の回転部651が挿通される開口部641を有し、当該開口部641の開口径は、上記開口部631と同様に、回転部651の外径と略一致する。
このように構成されたスペーサー64は、+Z方向に沿って、開口部641が開口部631に重なるように、後述する放熱部7の基部71の+Z方向側の面に固定される。
スペーサー64は、放熱部7と回転装置65との間に配置され、波長変換部61と回転装置65との間の距離を調整する。スペーサー64は、図4に示すように、回転装置65の回転部651が挿通される開口部641を有し、当該開口部641の開口径は、上記開口部631と同様に、回転部651の外径と略一致する。
このように構成されたスペーサー64は、+Z方向に沿って、開口部641が開口部631に重なるように、後述する放熱部7の基部71の+Z方向側の面に固定される。
[回転装置の構成]
回転装置65は、上記回転中心RAを中心として、波長変換部61を+D方向に回転させる。この回転装置65は、モーター等により構成され、−Z方向側に突出し、当該回転中心RAを中心に回転する回転部651を有する。
回転部651は、開口部631、開口部641及び、放熱部7の開口部731を挿通した状態で、接着剤等により波長変換部61を支持する基板63の第2面63Bに固定される。
回転装置65は、上記回転中心RAを中心として、波長変換部61を+D方向に回転させる。この回転装置65は、モーター等により構成され、−Z方向側に突出し、当該回転中心RAを中心に回転する回転部651を有する。
回転部651は、開口部631、開口部641及び、放熱部7の開口部731を挿通した状態で、接着剤等により波長変換部61を支持する基板63の第2面63Bに固定される。
回転装置65は、+Z方向側から見て、波長変換部61を反時計回りの方向である+D方向に回転させる。この波長変換部61の回転により、蛍光体層611において上記励起光が入射される位置が変更されることにより、当該蛍光体層611にて熱が生じる部位が分散され、当該蛍光体層611において局所的に高熱が生じることが抑制される。また、波長変換部61を支持する基板63が回転されると、当該波長変換部61に接続される放熱部7も回転し、これにより、放熱部7における冷却気体との熱交換が促進される。
このような波長変換部61に励起光が照射されると、蛍光体層611及び反射層612によって、上記蛍光が第2集光素子59側に拡散出射される。そして、当該蛍光は、第2集光素子59を介して光合成装置55の偏光分離層555に入射され、第2照明光軸Ax2に沿って当該偏光分離層555を通過して、均一化装置8に入射される。すなわち、当該蛍光は、光合成装置55を通過することにより、当該光合成装置55にて反射された青色光である励起光とともに、照明光WLとして均一化装置8に入射される。
[均一化装置の構成]
均一化装置8は、光源装置5から入射される照明光の中心軸に対する直交面(光軸直交面)における照度を均一化し、ひいては、上記光変調装置44(44R,44G,44B)における被照明領域である画像形成領域(変調領域)の照度分布を均一化する。この均一化装置8は、第1レンズアレイ81、第2レンズアレイ82、偏光変換素子83及び重畳レンズ84を備える。これら構成81〜84は、それぞれの光軸が第2照明光軸Ax2と一致するように配置される。
均一化装置8は、光源装置5から入射される照明光の中心軸に対する直交面(光軸直交面)における照度を均一化し、ひいては、上記光変調装置44(44R,44G,44B)における被照明領域である画像形成領域(変調領域)の照度分布を均一化する。この均一化装置8は、第1レンズアレイ81、第2レンズアレイ82、偏光変換素子83及び重畳レンズ84を備える。これら構成81〜84は、それぞれの光軸が第2照明光軸Ax2と一致するように配置される。
第1レンズアレイ81は、複数の小レンズ811が第2照明光軸Ax2に対する直交面内にマトリクス状に配列された構成を有し、当該複数の小レンズ811により、入射される照明光WLを複数の部分光束に分割する。
第2レンズアレイ82は、第1レンズアレイ81と同様に、複数の小レンズ821が第2照明光軸Ax2に対する直交面内にマトリクス状に配列された構成を有し、各小レンズ821は、対応する小レンズ811と1対1の関係にある。これら小レンズ821は、各小レンズ811により分割された複数の部分光束を、重畳レンズ84とともに各光変調装置44の上記画像形成領域に重畳させる。
偏光変換素子83は、第2レンズアレイ82と重畳レンズ84との間に配置され、入射される複数の部分光束の偏光方向を揃える機能を有する。
第2レンズアレイ82は、第1レンズアレイ81と同様に、複数の小レンズ821が第2照明光軸Ax2に対する直交面内にマトリクス状に配列された構成を有し、各小レンズ821は、対応する小レンズ811と1対1の関係にある。これら小レンズ821は、各小レンズ811により分割された複数の部分光束を、重畳レンズ84とともに各光変調装置44の上記画像形成領域に重畳させる。
偏光変換素子83は、第2レンズアレイ82と重畳レンズ84との間に配置され、入射される複数の部分光束の偏光方向を揃える機能を有する。
[波長変換装置の放熱部の構成]
図5は、放熱部7を+Z方向側から見た斜視図である。なお、図5及び当該図5より後の図においては、見易さを考慮して、フィン72の一部にのみ符号を付す。
放熱部7は、熱伝導率が比較的高いアルミニウム等の金属材料により形成されている。この放熱部7は、図5に示すように、基部71、複数のフィン72及び突出部73を有する。これらのうち、基部71は、+Z方向から見た場合に、略円形状に形成される板状部である。このような基部71の+Z方向側の面には、各フィン72が位置し、当該基部71の−Z方向側の面は、上記基板63の第2面63Bに接着剤等により固定される。
図5は、放熱部7を+Z方向側から見た斜視図である。なお、図5及び当該図5より後の図においては、見易さを考慮して、フィン72の一部にのみ符号を付す。
放熱部7は、熱伝導率が比較的高いアルミニウム等の金属材料により形成されている。この放熱部7は、図5に示すように、基部71、複数のフィン72及び突出部73を有する。これらのうち、基部71は、+Z方向から見た場合に、略円形状に形成される板状部である。このような基部71の+Z方向側の面には、各フィン72が位置し、当該基部71の−Z方向側の面は、上記基板63の第2面63Bに接着剤等により固定される。
複数のフィン72は、基板63から起立する方向に沿う方向(+Z方向)に突出し、かつ、基部71の回転中心RAから外周に向かう方向(第2方向)に沿ってそれぞれ延出している。具体的に、各フィン72は、当該回転中心RAから基板63(基部71)の外周側に向かって放射状に延出しており、円形状の基部71の周方向、すなわち、当該基部71が固定される基板63の回転方向である+D方向に沿って略等しい間隔にて配置されている。
図6は、波長変換装置6を+Z方向から見た平面図であり、図7は、波長変換装置6のA1−A1断面を示す断面図である。
上記各フィン72は、図6及び図7に示すように、平坦面721及び曲面722を有する。
平坦面721は、各フィン72を+Z方向側から見た場合に、回転中心RA側から基部71の外周側に向かって延びる略矩形状の面である。この平坦面721の基部71の外周側の端部には、曲面722が連続している。
曲面722は、各フィン72の外周側の端部(各フィン72間を流通する冷却気体の流路における下流側に位置する下流側端部720)に位置する。この曲面722は、図7に示すように、当該各フィン72を回転方向である+D方向に沿う方向から見て、所定の曲率を有する曲面である。この曲面722は、矩形板状のフィンの基部71の下流側端部720を、曲面(R面)加工することにより形成される。
具体的に、本実施形態では、下流側端部720は、複数のフィン72における第1方向(+Z方向)の先端部(各フィン72における平坦面721)のうち、基板63が回転される際に複数のフィン72間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する。また、下流側端部720は、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部720より上流側に位置する先端部(平坦面721)を通る仮想面ISより第1方向とは反対方向側(−Z方向側)に位置している。
このため、各フィン72における基部71の+Z方向側の面から平坦面721までの距離(起立寸法L1)は、当該面から曲面722までの距離(起立寸法L2)よりも大きい。換言すると、各フィン72における基部71の外周側の起立寸法L2は、回転中心RA側の起立寸法L1よりも小さい。すなわち、各フィン72の基板63(基部71)から起立する方向(+Z方向)の起立寸法は、当該各フィン72間を流通する冷却気体の流路における上流側に比べて下流側が小さい。すなわち、各フィン72は、基部71の外周側(上記下流側)に向かうに従って、基部71に近接する形状に形成されている。
なお、本実施形態では、各フィン72の延出方向に対する交差方向(直交方向)の寸法(厚さ寸法)は、フィン72全体で略一定である。
上記各フィン72は、図6及び図7に示すように、平坦面721及び曲面722を有する。
平坦面721は、各フィン72を+Z方向側から見た場合に、回転中心RA側から基部71の外周側に向かって延びる略矩形状の面である。この平坦面721の基部71の外周側の端部には、曲面722が連続している。
曲面722は、各フィン72の外周側の端部(各フィン72間を流通する冷却気体の流路における下流側に位置する下流側端部720)に位置する。この曲面722は、図7に示すように、当該各フィン72を回転方向である+D方向に沿う方向から見て、所定の曲率を有する曲面である。この曲面722は、矩形板状のフィンの基部71の下流側端部720を、曲面(R面)加工することにより形成される。
具体的に、本実施形態では、下流側端部720は、複数のフィン72における第1方向(+Z方向)の先端部(各フィン72における平坦面721)のうち、基板63が回転される際に複数のフィン72間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する。また、下流側端部720は、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部720より上流側に位置する先端部(平坦面721)を通る仮想面ISより第1方向とは反対方向側(−Z方向側)に位置している。
このため、各フィン72における基部71の+Z方向側の面から平坦面721までの距離(起立寸法L1)は、当該面から曲面722までの距離(起立寸法L2)よりも大きい。換言すると、各フィン72における基部71の外周側の起立寸法L2は、回転中心RA側の起立寸法L1よりも小さい。すなわち、各フィン72の基板63(基部71)から起立する方向(+Z方向)の起立寸法は、当該各フィン72間を流通する冷却気体の流路における上流側に比べて下流側が小さい。すなわち、各フィン72は、基部71の外周側(上記下流側)に向かうに従って、基部71に近接する形状に形成されている。
なお、本実施形態では、各フィン72の延出方向に対する交差方向(直交方向)の寸法(厚さ寸法)は、フィン72全体で略一定である。
このような放熱部7が固定された基板63が回転装置65の駆動により+D方向に回転すると、当該放熱部7と冷却気体とが衝突する。具体的に、放熱部7が+D方向に回転すると、冷却気体は、図7に示すように、放熱部7近傍に位置する冷却気体の少なくとも一部が放熱部7に設けられた複数のフィン72間を回転中心RA側から基部71の外周側に向けて流通する。これにより、複数のフィン72及び基部71が冷却気体によってそれぞれ冷却されるので、基板63から伝達された熱を放熱部7により放熱できる。
ここで、上記複数のフィン72に代えて、矩形板状のフィンを複数(本実施形態と同数)備える放熱部が回転装置65の駆動により回転すると、放熱部の回転中心RA側よりも外周側の周速が高いことから、当該複数のフィンにおける外周側の端部と冷却気体とが衝突する際の空気抵抗が最も高くなり、外力が生じる。このため、当該フィンにおける外周側の端部により生じる当該フィンにおける回転方向側の圧力と、当該フィンにおける回転方向とは反対方向側の圧力との差(圧力差)が大きくなる。このため、矩形板状のフィンを複数備える放熱部が回転すると、当該フィン(特に外周部側の端部)による冷却気体の風切音が大きくなる。
これに対し、本実施形態では、各フィン72における基部71の外周側の端部(下流側端部720)は、曲面722を有し、かつ、各フィン72における回転中心RA側の起立寸法L1より、各フィン72における外周側の起立寸法L2が小さく設定されている。このため、当該各フィン72を備える放熱部7が回転する場合であっても、上記矩形板状のフィンが備える放熱部が回転した場合に比べて、各フィン72の下流側端部720により生じる上記圧力差を小さくできる。これにより、上記矩形板状のフィンを複数備える放熱部の風切音よりも、当該各フィン72を備える放熱部7の風切音を小さくできる。
これに対し、本実施形態では、各フィン72における基部71の外周側の端部(下流側端部720)は、曲面722を有し、かつ、各フィン72における回転中心RA側の起立寸法L1より、各フィン72における外周側の起立寸法L2が小さく設定されている。このため、当該各フィン72を備える放熱部7が回転する場合であっても、上記矩形板状のフィンが備える放熱部が回転した場合に比べて、各フィン72の下流側端部720により生じる上記圧力差を小さくできる。これにより、上記矩形板状のフィンを複数備える放熱部の風切音よりも、当該各フィン72を備える放熱部7の風切音を小さくできる。
[第1実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果を奏する。
各フィン72における上記下流側端部720は、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部720より上流側に位置する先端部(平坦面721)を通る仮想面ISより−Z側に位置している、すなわち、各フィン72における下流側端部720の起立寸法L2は、各フィン72における下流側端部720よりも上流側の部位の起立寸法L1より小さい。このため、基板63の回転に伴って当該各フィン72を備える放熱部7が回転しても、上記上流側の部位及び下流側端部において上記寸法が略同じに設定されている放熱部が回転した場合に比べて、各フィン72の下流側端部720により生じる上記圧力差を小さくできる。これにより、上記フィン72を備える放熱部7が回転することにより生じる風切音を小さくできる。
特に、本実施形態では、冷却気体が基板63の回転中心RAから外周方向に向かってフィン72間を流通するので、複数のフィン72の下流側端部720の周速は回転中心RA側の部位(上流側の部位)に比べて周速が高い。これに対し、本実施形態では、複数のフィン72が上記形状であるため、当該複数のフィン72における外周側に位置する下流側端部720と冷却気体とが衝突する際の空気抵抗を低減できる。従って、上記風切り音を小さくでき、回転冷却装置62の騒音を低減できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果を奏する。
各フィン72における上記下流側端部720は、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部720より上流側に位置する先端部(平坦面721)を通る仮想面ISより−Z側に位置している、すなわち、各フィン72における下流側端部720の起立寸法L2は、各フィン72における下流側端部720よりも上流側の部位の起立寸法L1より小さい。このため、基板63の回転に伴って当該各フィン72を備える放熱部7が回転しても、上記上流側の部位及び下流側端部において上記寸法が略同じに設定されている放熱部が回転した場合に比べて、各フィン72の下流側端部720により生じる上記圧力差を小さくできる。これにより、上記フィン72を備える放熱部7が回転することにより生じる風切音を小さくできる。
特に、本実施形態では、冷却気体が基板63の回転中心RAから外周方向に向かってフィン72間を流通するので、複数のフィン72の下流側端部720の周速は回転中心RA側の部位(上流側の部位)に比べて周速が高い。これに対し、本実施形態では、複数のフィン72が上記形状であるため、当該複数のフィン72における外周側に位置する下流側端部720と冷却気体とが衝突する際の空気抵抗を低減できる。従って、上記風切り音を小さくでき、回転冷却装置62の騒音を低減できる。
複数のフィン72における下流側端部720が上記曲面722を有しているので、当該下流側端部720が、例えば、階段状に形成されている場合に比べて、冷却気体と当該下流側端部720との衝突により生じる上記圧力差を低減できる。従って、回転冷却装置62の騒音をより低減できる。
また、波長変換装置6が上記回転冷却装置62を有しているので、波長変換部61において熱飽和の発生を抑制でき、安定して光を出射可能な波長変換装置6を構成できる他、波長変換装置6(波長変換部61)の長寿命化を図ることができる。
光源装置5が上記波長変換装置6を有しているので、光源部51から出射された光が波長変換部61に入射された場合であっても、当該波長変換部61を回転冷却装置62により確実に冷却できる。従って、光源装置5の冷却効率を高めることができるので、当該光源装置5から安定して光を出射させることができる。
また、上記光源装置5から安定した光が光変調装置44に入射されることから、投射光学装置46から安定して投射画像が投射されるので、プロジェクター1の信頼性を高めることができる。
また、上記光源装置5から安定した光が光変調装置44に入射されることから、投射光学装置46から安定して投射画像が投射されるので、プロジェクター1の信頼性を高めることができる。
[第1実施形態の第1変形例]
図8は、第1実施形態の第1変形例に係る放熱部7Aを示す斜視図である。なお、以下の説明では、第1実施形態の放熱部7と同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第1実施形態では、波長変換装置6は、放熱部7を有することとしたが、これに限らず、例えば、放熱部7に代えて、図8に示す放熱部7Aを有することとしてもよい。
放熱部7Aは、図8に示すように、基部71、突出部73を有する他、複数のフィン72に代えて、複数のフィン72Aを有する。これらのうち、複数のフィン72Aは、上記複数のフィン72と同様に、当該回転中心RAから基板63(基部71)の外周側に向かって放射状に延出しており、円形状の基部71の周方向、すなわち、当該基部71が固定される基板63の回転方向である+D方向に沿って略等しい間隔にて配置されている。
図8は、第1実施形態の第1変形例に係る放熱部7Aを示す斜視図である。なお、以下の説明では、第1実施形態の放熱部7と同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第1実施形態では、波長変換装置6は、放熱部7を有することとしたが、これに限らず、例えば、放熱部7に代えて、図8に示す放熱部7Aを有することとしてもよい。
放熱部7Aは、図8に示すように、基部71、突出部73を有する他、複数のフィン72に代えて、複数のフィン72Aを有する。これらのうち、複数のフィン72Aは、上記複数のフィン72と同様に、当該回転中心RAから基板63(基部71)の外周側に向かって放射状に延出しており、円形状の基部71の周方向、すなわち、当該基部71が固定される基板63の回転方向である+D方向に沿って略等しい間隔にて配置されている。
このような各フィン72Aは、図8に示すように、平坦面721A、傾斜面722A及び起立面723Aを有する。
平坦面721Aは、各フィン72Aを+Z方向側から見た場合に、回転中心RA側から基部71の外周側に向かって延びる略矩形状の面である。この平坦面721Aは、上記平坦面721と略同形状であり、当該平坦面721Aの基部71の外周側の端部には、傾斜面722Aが連続している。
傾斜面722Aは、各フィン72Aの外周側の端部(下流側端部720A)に形成され、基部71の外周側に向かうに従って、−Z方向に傾斜する面である。換言すると、傾斜面722Aは、各フィン72Aの起立方向(+Z方向)及び当該各フィン72Aの延出方向のそれぞれに対して傾斜している。この傾斜面722Aは、矩形板状のフィンの基部71の外周側の端部を、面取り(C面)加工することにより形成される。
起立面723Aは、下流側端部720Aに形成され、上記傾斜面722Aの基部71の外周側の端部から連続して−Z方向に延びる面である。
このように、本変形例の各フィン72Aは、基板63の回転方向である+D方向から見た場合に、複数の鈍角を有する形状である。また、各フィン72Aにおける基部71の+Z方向側の面から平坦面721Aまでの距離(起立寸法L3)は、当該面から傾斜面722Aまでの距離(起立寸法L4)よりも大きい。換言すると、各フィン72Aにおける基部71の外周側の起立寸法L4は、回転中心RA側の起立寸法L3よりも小さい。すなわち、各フィン72Aの基板63(基部71)から起立する方向(+Z方向)の起立寸法は、当該各フィン72A間を流通する冷却気体の上流側に比べて下流側が小さい。
平坦面721Aは、各フィン72Aを+Z方向側から見た場合に、回転中心RA側から基部71の外周側に向かって延びる略矩形状の面である。この平坦面721Aは、上記平坦面721と略同形状であり、当該平坦面721Aの基部71の外周側の端部には、傾斜面722Aが連続している。
傾斜面722Aは、各フィン72Aの外周側の端部(下流側端部720A)に形成され、基部71の外周側に向かうに従って、−Z方向に傾斜する面である。換言すると、傾斜面722Aは、各フィン72Aの起立方向(+Z方向)及び当該各フィン72Aの延出方向のそれぞれに対して傾斜している。この傾斜面722Aは、矩形板状のフィンの基部71の外周側の端部を、面取り(C面)加工することにより形成される。
起立面723Aは、下流側端部720Aに形成され、上記傾斜面722Aの基部71の外周側の端部から連続して−Z方向に延びる面である。
このように、本変形例の各フィン72Aは、基板63の回転方向である+D方向から見た場合に、複数の鈍角を有する形状である。また、各フィン72Aにおける基部71の+Z方向側の面から平坦面721Aまでの距離(起立寸法L3)は、当該面から傾斜面722Aまでの距離(起立寸法L4)よりも大きい。換言すると、各フィン72Aにおける基部71の外周側の起立寸法L4は、回転中心RA側の起立寸法L3よりも小さい。すなわち、各フィン72Aの基板63(基部71)から起立する方向(+Z方向)の起立寸法は、当該各フィン72A間を流通する冷却気体の上流側に比べて下流側が小さい。
このような構成によれば、上記第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の効果を奏することができる。また、本変形例では、フィン72Aの下流側端部720Aが上記鈍角を有する形状であるため、当該下流側端部720Aが、例えば、階段状に形成されている場合(複数の鋭角を有する形状である場合)に比べて、冷却気体と当該下流側端部720Aとの衝突により生じる上記圧力差を低減できる。従って、回転冷却装置の騒音をより低減できる。更に、フィン72Aの外周側の端部に形成された傾斜面722Aは、C面加工により形成できるので、下流側端部720Aに上記第1実施形態に係る曲面722を形成するよりも容易に当該フィン72Aを製造できる。
[第1実施形態の第2変形例]
図9は、第1実施形態の第2変形例に係る放熱部7Bを示す斜視図である。なお、以下の説明では、第1及び第2実施形態の放熱部7,7Aと同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第1実施形態では、波長変換装置6は、放熱部7を有することとしたが、これに限らず、例えば、放熱部7に代えて、図9に示す放熱部7Bを有することとしてもよい。
放熱部7Bは、図9に示すように、基部71、突出部73を有する他、複数のフィン72に代えて、複数のフィン72Bを有する。これらのうち、複数のフィン72Bは、上記複数のフィン72と同様に、当該回転中心RAから基板63(基部71)の外周側に向かって放射状に延出しており、円形状の基部71の周方向、すなわち、当該基部71が固定される基板63の回転方向である+D方向に沿って略等しい間隔にて配置されている。
図9は、第1実施形態の第2変形例に係る放熱部7Bを示す斜視図である。なお、以下の説明では、第1及び第2実施形態の放熱部7,7Aと同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第1実施形態では、波長変換装置6は、放熱部7を有することとしたが、これに限らず、例えば、放熱部7に代えて、図9に示す放熱部7Bを有することとしてもよい。
放熱部7Bは、図9に示すように、基部71、突出部73を有する他、複数のフィン72に代えて、複数のフィン72Bを有する。これらのうち、複数のフィン72Bは、上記複数のフィン72と同様に、当該回転中心RAから基板63(基部71)の外周側に向かって放射状に延出しており、円形状の基部71の周方向、すなわち、当該基部71が固定される基板63の回転方向である+D方向に沿って略等しい間隔にて配置されている。
このような各フィン72Bは、図9に示すように、平坦面721B、傾斜面722B及び起立面723Bを有する。
平坦面721Bは、各フィン72Bを+Z方向側から見た場合に、回転中心RA側から基部71の外周側に向かって延びる略矩形状の面である。この平坦面721Bは、上記平坦面721より当該平坦面721Bの延出方向の寸法が小さい。この平坦面721Bの基部71の外周側の端部には、傾斜面722Bが連続している。
傾斜面722Aは、本発明の第1傾斜面に相当し、フィン72Bの延出方向における略中央の部位よりも回転中心RA側の位置から、当該各フィン72Bの起立方向とは反対方向(−Z方向)に向けて傾斜する面である。換言すると、傾斜面722Bのフィン72Bの+Z方向に沿う方向の寸法は、基部71の外周側に向かうに従って小さくなっている。
また、この傾斜面722Bは、上記傾斜面722Aよりもフィン72Bの延出方向の寸法が大きい。具体的に、傾斜面722Bの上記フィン72Bの延出方向の寸法は、フィン72Bを+Z方向側から見た場合に、平坦面721Bの上記フィン72Bの延出方向の寸法の略5〜7倍に設定されている。
起立面723Bは、上記傾斜面722Bの基部71の外周側の端部から連続して−Z方向に延びる面である。
平坦面721Bは、各フィン72Bを+Z方向側から見た場合に、回転中心RA側から基部71の外周側に向かって延びる略矩形状の面である。この平坦面721Bは、上記平坦面721より当該平坦面721Bの延出方向の寸法が小さい。この平坦面721Bの基部71の外周側の端部には、傾斜面722Bが連続している。
傾斜面722Aは、本発明の第1傾斜面に相当し、フィン72Bの延出方向における略中央の部位よりも回転中心RA側の位置から、当該各フィン72Bの起立方向とは反対方向(−Z方向)に向けて傾斜する面である。換言すると、傾斜面722Bのフィン72Bの+Z方向に沿う方向の寸法は、基部71の外周側に向かうに従って小さくなっている。
また、この傾斜面722Bは、上記傾斜面722Aよりもフィン72Bの延出方向の寸法が大きい。具体的に、傾斜面722Bの上記フィン72Bの延出方向の寸法は、フィン72Bを+Z方向側から見た場合に、平坦面721Bの上記フィン72Bの延出方向の寸法の略5〜7倍に設定されている。
起立面723Bは、上記傾斜面722Bの基部71の外周側の端部から連続して−Z方向に延びる面である。
また、本変形例では、各フィン72Bにおける基部71の+Z方向側の面から平坦面721Bまでの距離(起立寸法L5)は、当該面から傾斜面722Bまでの距離(起立寸法L6)よりも大きい。換言すると、各フィン72Bにおける基部71の外周側の起立寸法L6は、回転中心RA側の起立寸法L5よりも小さい。すなわち、本変形例においても、各フィン72Bの基板63(基部71)から起立する方向(+Z方向)の起立寸法は、当該各フィン72B間を流通する冷却気体の上流側に比べて下流側が小さい。
また、起立寸法L5は、上記第1変形例の起立寸法L3よりも大きく、起立寸法L6は、上記第1変形例の起立寸法L4よりも小さい。すなわち、本変形例では、上記第1変形例に比べて、フィン72Bにおける上記冷却気体の上流側の起立寸法L5と、上記冷却気体の下流側の起立寸法L6と、の差が大きい。
また、起立寸法L5は、上記第1変形例の起立寸法L3よりも大きく、起立寸法L6は、上記第1変形例の起立寸法L4よりも小さい。すなわち、本変形例では、上記第1変形例に比べて、フィン72Bにおける上記冷却気体の上流側の起立寸法L5と、上記冷却気体の下流側の起立寸法L6と、の差が大きい。
このような構成によれば、複数のフィン72Bが傾斜面722Bを有するので、当該複数のフィン72Bは、上記下流側(基板63の外周側)に向かうに従って、上記冷却気体と衝突する面積が少なくなる。従って、上記複数のフィン72Bの下流側の部位において冷却気体と衝突する面積が、上記上流側及び上記下流側において上記起立寸法が略同じであるフィンにおける下流側の部位において冷却気体と衝突する面積に比べてより小さくなるので、各フィン72Bの下流側の部位により生じる上記圧力差を更に小さくできる。
また、本変形例では、上記第1変形例に比べて、フィン72Bにおける上記冷却気体の上流側の起立寸法L5と、上記冷却気体の下流側の起立寸法L6との差が大きい。これによれば、フィン72Bの外周側において上記風切音の発生を抑制しつつ、フィン72Bの回転中心RA側の部位により冷却気体を十分に各フィン72B間に流入させることができる。従って、波長変換部61を確実に冷却しつつ、第1実施形態及び第1変形例に比べて、上記騒音を低減できる。
また、本変形例では、上記第1変形例に比べて、フィン72Bにおける上記冷却気体の上流側の起立寸法L5と、上記冷却気体の下流側の起立寸法L6との差が大きい。これによれば、フィン72Bの外周側において上記風切音の発生を抑制しつつ、フィン72Bの回転中心RA側の部位により冷却気体を十分に各フィン72B間に流入させることができる。従って、波長変換部61を確実に冷却しつつ、第1実施形態及び第1変形例に比べて、上記騒音を低減できる。
[第1実施形態の第3変形例]
図10は、第1実施形態の第3変形例に係る放熱部7Cを示す断面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態の放熱部7と同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第1実施形態では、波長変換装置6は、放熱部7を有することとしたが、これに限らず、例えば、放熱部7に代えて、図10に示す放熱部7Cを有することとしてもよい。
放熱部7Cは、図10に示すように、基部71、突出部73を有する他、複数のフィン72に代えて、複数のフィン72Cを有する。これらのうち、複数のフィン72Cは、上記複数のフィン72と同様に、当該回転中心RAから基板63(基部71)の外周側に向かって放射状に延出しており、円形状の基部71の周方向、すなわち、当該基部71が固定される基板63の回転方向である+D方向に沿って略等しい間隔にて配置されている。
図10は、第1実施形態の第3変形例に係る放熱部7Cを示す断面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態の放熱部7と同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第1実施形態では、波長変換装置6は、放熱部7を有することとしたが、これに限らず、例えば、放熱部7に代えて、図10に示す放熱部7Cを有することとしてもよい。
放熱部7Cは、図10に示すように、基部71、突出部73を有する他、複数のフィン72に代えて、複数のフィン72Cを有する。これらのうち、複数のフィン72Cは、上記複数のフィン72と同様に、当該回転中心RAから基板63(基部71)の外周側に向かって放射状に延出しており、円形状の基部71の周方向、すなわち、当該基部71が固定される基板63の回転方向である+D方向に沿って略等しい間隔にて配置されている。
このような各フィン72Cは、図10に示すように、本体部72C1及び屈曲部72C2、平坦面721C及び曲面722Cを有する。
本体部72C1は、上記第1実施形態のフィン72と略同形状の部位である。この本体部72C1は、上記フィン72とは逆に回転中心RAに向かうに従って+Z方向の寸法が小さくなる形状である。
屈曲部72C2は、本体部72C1の上記外周側の端部に連続して設けられ、上記回転方向(+D1方向)に屈曲する部位である。この屈曲部72C2は、上記基板63が+D1方向に回転した場合に、冷却気体を上記フィン72C間に流通させる。すなわち、本変形例では、屈曲部72C2を有しているので、回転装置65の駆動により基板63が回転すると、図10に示すように、冷却気体は、基部71の外周側から回転中心RAに向けて各フィン72C間を流通する。
本体部72C1は、上記第1実施形態のフィン72と略同形状の部位である。この本体部72C1は、上記フィン72とは逆に回転中心RAに向かうに従って+Z方向の寸法が小さくなる形状である。
屈曲部72C2は、本体部72C1の上記外周側の端部に連続して設けられ、上記回転方向(+D1方向)に屈曲する部位である。この屈曲部72C2は、上記基板63が+D1方向に回転した場合に、冷却気体を上記フィン72C間に流通させる。すなわち、本変形例では、屈曲部72C2を有しているので、回転装置65の駆動により基板63が回転すると、図10に示すように、冷却気体は、基部71の外周側から回転中心RAに向けて各フィン72C間を流通する。
平坦面721Cは、各フィン72Cを+Z方向側から見た場合に、基部71の外周側から回転中心RA側に向かって延びる略L字状の面である。この平坦面721Cは、当該平坦面721Cの回転中心RA側の端部には、曲面722Cが連続している。
曲面722Cは、各フィン72Cの回転中心RA側の端部(各フィン72C間を流通する冷却気体の流路における下流側に位置する下流側端部720C)に位置する。この曲面722Cは、図10に示すように、当該各フィン72Cを回転方向である+D方向に沿う方向から見て、所定の曲率を有する曲面である。この曲面722は、矩形板状のフィンの基部71の回転中心RA側の端部(下流側端部720C)を、曲面(R面)加工することにより形成される。
このように、本変形例では、複数のフィン72Cにおける+Z方向の先端部(各フィン72Cにおける平坦面721C)のうち、基板63が回転される際に複数のフィン72間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部720Cは、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部720Cより上流側に位置する先端部(平坦面721C)を通る仮想面ISより−Z方向側に位置している。このため、各フィン72Cにおける基部71の+Z方向側の面から平坦面721Cまでの距離(起立寸法L7)は、当該面から曲面722Cまでの距離(起立寸法L8)よりも大きい。換言すると、各フィン72Cにおける基部71の内周側の起立寸法L7は、回転中心RA側の起立寸法L8よりも大きい。すなわち、各フィン72Cの基板63(基部71)から起立する方向(+Z方向)の起立寸法は、当該各フィン72C間を流通する冷却気体の上流側に比べて下流側が小さい。
曲面722Cは、各フィン72Cの回転中心RA側の端部(各フィン72C間を流通する冷却気体の流路における下流側に位置する下流側端部720C)に位置する。この曲面722Cは、図10に示すように、当該各フィン72Cを回転方向である+D方向に沿う方向から見て、所定の曲率を有する曲面である。この曲面722は、矩形板状のフィンの基部71の回転中心RA側の端部(下流側端部720C)を、曲面(R面)加工することにより形成される。
このように、本変形例では、複数のフィン72Cにおける+Z方向の先端部(各フィン72Cにおける平坦面721C)のうち、基板63が回転される際に複数のフィン72間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部720Cは、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部720Cより上流側に位置する先端部(平坦面721C)を通る仮想面ISより−Z方向側に位置している。このため、各フィン72Cにおける基部71の+Z方向側の面から平坦面721Cまでの距離(起立寸法L7)は、当該面から曲面722Cまでの距離(起立寸法L8)よりも大きい。換言すると、各フィン72Cにおける基部71の内周側の起立寸法L7は、回転中心RA側の起立寸法L8よりも大きい。すなわち、各フィン72Cの基板63(基部71)から起立する方向(+Z方向)の起立寸法は、当該各フィン72C間を流通する冷却気体の上流側に比べて下流側が小さい。
このような構成によれば、フィン72Cにおける冷却気体の下流側の起立寸法L8が上流側の起立寸法L7よりも小さいので、上記第1実施形態、第1変形例及び第2変形例と同様の効果を奏することができる。すなわち、冷却気体が基板63の外周側から回転中心RA側に向けて流通する場合であっても、波長変換部61を冷却しつつ、上記騒音を低減できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記プロジェクター1と同様の構成を備える。ここで、当該プロジェクター1は、基板63及び放熱部7を有する波長変換装置6を備えていた。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターは、上記基板63及び放熱部7とは異なる基板及び放熱部を有する波長変換装置を備える。具体的に、本実施形態の基板及び放熱部は、これらの外周縁の形状が上記基板63及び放熱部7の外周縁の形状と異なる。これらの点で、本実施形態に係るプロジェクターと、上記プロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記プロジェクター1と同様の構成を備える。ここで、当該プロジェクター1は、基板63及び放熱部7を有する波長変換装置6を備えていた。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターは、上記基板63及び放熱部7とは異なる基板及び放熱部を有する波長変換装置を備える。具体的に、本実施形態の基板及び放熱部は、これらの外周縁の形状が上記基板63及び放熱部7の外周縁の形状と異なる。これらの点で、本実施形態に係るプロジェクターと、上記プロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本実施形態に係るプロジェクターの波長変換装置6Dの分解斜視図であり、図12は、基板63D及び放熱部7Dを示す斜視図であり、図13は、図12に示す基板63D及び放熱部7Dの拡大図である。なお、図13においては、放熱部7Dの基部71Dの傾斜面711Dの説明を分かりやすくするため、当該傾斜面711Dを斜線にて示している。
波長変換装置6Dは、図11に示すように、波長変換装置6Dは、波長変換部61及び回転冷却装置62Dを備え、当該回転冷却装置62Dは、放熱部7D、スペーサー64及び回転装置65を備える。これらのうち、放熱部7Dは、基部71及び複数のフィン72に代えて基部71D及び複数のフィン72Dを有する。
これらのうち、複数のフィン72Dは、基板63Dの回転中心RAから外周に向かう方向に沿ってそれぞれ延出し、基板63Dの外周(換言すると+D方向)に沿って略等しい間隔にて配置され、かつ、回転軸AR側から外周側に向かうに従って−D方向側に反る湾曲形状(円弧形状)を有する。
波長変換装置6Dは、図11に示すように、波長変換装置6Dは、波長変換部61及び回転冷却装置62Dを備え、当該回転冷却装置62Dは、放熱部7D、スペーサー64及び回転装置65を備える。これらのうち、放熱部7Dは、基部71及び複数のフィン72に代えて基部71D及び複数のフィン72Dを有する。
これらのうち、複数のフィン72Dは、基板63Dの回転中心RAから外周に向かう方向に沿ってそれぞれ延出し、基板63Dの外周(換言すると+D方向)に沿って略等しい間隔にて配置され、かつ、回転軸AR側から外周側に向かうに従って−D方向側に反る湾曲形状(円弧形状)を有する。
基部71Dは、基板63Dの略平坦状の第2面63D2に接続される。
この基部71Dの外周側の端部710Dは、図12及び図13に示すように、傾斜面711Dが形成されている。換言すると、基部71Dは、当該基部71Dにおける冷却気体の下流側の端部710Dに傾斜面711Dを有する。
この傾斜面711Dは、本発明の第2傾斜面に相当し、基部71Dの+Z方向側の面における所定位置から当該基部71Dの外周側に向かうに従って、−Z方向に傾斜する面である。換言すると、傾斜面711Dは、基部71Dの冷却気体が流通する側の面における所定位置から当該基部71Dの外周側に向かうに従って、+Z方向の寸法が小さくなっている。
この基部71Dの外周側の端部710Dは、図12及び図13に示すように、傾斜面711Dが形成されている。換言すると、基部71Dは、当該基部71Dにおける冷却気体の下流側の端部710Dに傾斜面711Dを有する。
この傾斜面711Dは、本発明の第2傾斜面に相当し、基部71Dの+Z方向側の面における所定位置から当該基部71Dの外周側に向かうに従って、−Z方向に傾斜する面である。換言すると、傾斜面711Dは、基部71Dの冷却気体が流通する側の面における所定位置から当該基部71Dの外周側に向かうに従って、+Z方向の寸法が小さくなっている。
ここで、上記第1実施形態における基部71の構成では、冷却気体が上流側から下流側(回転中心RAから基板63の外周側)に流通する際に、当該基板63の第2面63Bと基部71との接合部位の段差により当該冷却気体の速度が変化することによって、冷却気体の圧力が変化する圧力変動が生じる。このため、上記基板63と基部71との接合部位(基板63と基部71との段差)により風切音が発生する。
これに対し、本実施形態では、基部71Dの外周側の端部710Dには、傾斜面711Dが形成されているので、基部71Dの+Z方向側の面を回転中心RAから当該基部71Dの外周に向けて流通する冷却気体は、当該傾斜面711Dに沿って、当該基部71Dが接続される基板63Dの第2面63D2にスムースに流通する。
これに対し、本実施形態では、基部71Dの外周側の端部710Dには、傾斜面711Dが形成されているので、基部71Dの+Z方向側の面を回転中心RAから当該基部71Dの外周に向けて流通する冷却気体は、当該傾斜面711Dに沿って、当該基部71Dが接続される基板63Dの第2面63D2にスムースに流通する。
[基板の構成]
また、回転冷却装置62Dは、図12及び図13に示すように、基板63に代えて基板63Dを有する。この基板63Dは、上記基板63と略同一の構成を有する他、当該基板63Dは、第1斜面632D及び第2斜面633Dを有する。
具体的に、+Z方向側に位置する第2面63D2の外周側の端部(冷却気体の流路における下流側に位置する下流側端部630D)には、回転中心RAから離れるに従って−Z方向に傾斜する第1斜面632Dが形成されている。一方、基板63Dの−Z方向側に位置する第1面63D1の外周側の端部には、回転中心RAから離れるに従って+Z方向側に傾斜する第2斜面633Dが形成されている。
このように、基板63Dにおける第1方向(+Z方向)の先端部(基板63Dにおける第2面63D2)のうち、基板63Dが回転される際に複数のフィン72D間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部630Dは、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部630Dより上流側に位置する第2面63D2を通る仮想面ISより第1方向とは反対方向側(−Z方向側)に位置している。このため、基板63Dの下流側端部630Dに上記第1斜面632D及び第2斜面633Dが形成されているので、当該基板63Dの下流側端部630Dにおける+Z方向に沿う方向の寸法L10は、当該基板63Dの回転中心RA側の+Z方向に沿う方向の寸法L9よりも小さくなっている(図15参照)。換言すると、基板63Dの法線方向(+Z方向に沿う方向)の寸法は、複数のフィン72D間を流通する冷却気体の流路における上流側(回転中心RA側)よりも下流側が小さい。
また、回転冷却装置62Dは、図12及び図13に示すように、基板63に代えて基板63Dを有する。この基板63Dは、上記基板63と略同一の構成を有する他、当該基板63Dは、第1斜面632D及び第2斜面633Dを有する。
具体的に、+Z方向側に位置する第2面63D2の外周側の端部(冷却気体の流路における下流側に位置する下流側端部630D)には、回転中心RAから離れるに従って−Z方向に傾斜する第1斜面632Dが形成されている。一方、基板63Dの−Z方向側に位置する第1面63D1の外周側の端部には、回転中心RAから離れるに従って+Z方向側に傾斜する第2斜面633Dが形成されている。
このように、基板63Dにおける第1方向(+Z方向)の先端部(基板63Dにおける第2面63D2)のうち、基板63Dが回転される際に複数のフィン72D間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部630Dは、基板63の回転軸(回転中心RA)に直交(交差)し、かつ、下流側端部630Dより上流側に位置する第2面63D2を通る仮想面ISより第1方向とは反対方向側(−Z方向側)に位置している。このため、基板63Dの下流側端部630Dに上記第1斜面632D及び第2斜面633Dが形成されているので、当該基板63Dの下流側端部630Dにおける+Z方向に沿う方向の寸法L10は、当該基板63Dの回転中心RA側の+Z方向に沿う方向の寸法L9よりも小さくなっている(図15参照)。換言すると、基板63Dの法線方向(+Z方向に沿う方向)の寸法は、複数のフィン72D間を流通する冷却気体の流路における上流側(回転中心RA側)よりも下流側が小さい。
[基板を流通する冷却気体の流速]
図14は、第1実施形態に係る基板63の端部(外周側の端部)を流通する冷却気体の速度差を示す図であり、図15は、本実施形態に係る基板63Dの端部を流通する冷却気体の流速の差(速度差)を示す図である。なお、図14及び図15では、速度差が最も大きい領域を領域Ar1とし、速度差が最も小さい領域を領域Ar3とし、速度差が上記領域Ar1より低く上記領域Ar3より高い領域を領域Ar2として説明する。すなわち、基板63,63D近傍における冷却気体の速度差は、Ar1>Ar2>Ar3である。
第1実施形態に係る基板63は、略矩形板状であるため、当該基板63の外周側の端部を流通する冷却気体の速度差は、図14に示すようになる。
具体的に、基板63の第1面63A及び第2面63Bの近傍は、領域Ar2であり、基板63の外周側の端部近傍は、領域Ar1である。この基板63では、冷却気体は、第2面63Bに沿って流通しているため、当該基板63の端部において当該冷却気体が沿う面が無くなるため、当該第2面63Bに沿って流通する冷却気体の流速が急激に低下する。このように、基板63の外周側の端部近傍において、冷却気体の流速が急激に変化するため、冷却気体の速度差が最も大きい領域Ar1の範囲が大きくなる。このため、当該領域Ar1において、圧力変動Pf1が生じ、当該基板63の回転に伴う騒音が発生する。
図14は、第1実施形態に係る基板63の端部(外周側の端部)を流通する冷却気体の速度差を示す図であり、図15は、本実施形態に係る基板63Dの端部を流通する冷却気体の流速の差(速度差)を示す図である。なお、図14及び図15では、速度差が最も大きい領域を領域Ar1とし、速度差が最も小さい領域を領域Ar3とし、速度差が上記領域Ar1より低く上記領域Ar3より高い領域を領域Ar2として説明する。すなわち、基板63,63D近傍における冷却気体の速度差は、Ar1>Ar2>Ar3である。
第1実施形態に係る基板63は、略矩形板状であるため、当該基板63の外周側の端部を流通する冷却気体の速度差は、図14に示すようになる。
具体的に、基板63の第1面63A及び第2面63Bの近傍は、領域Ar2であり、基板63の外周側の端部近傍は、領域Ar1である。この基板63では、冷却気体は、第2面63Bに沿って流通しているため、当該基板63の端部において当該冷却気体が沿う面が無くなるため、当該第2面63Bに沿って流通する冷却気体の流速が急激に低下する。このように、基板63の外周側の端部近傍において、冷却気体の流速が急激に変化するため、冷却気体の速度差が最も大きい領域Ar1の範囲が大きくなる。このため、当該領域Ar1において、圧力変動Pf1が生じ、当該基板63の回転に伴う騒音が発生する。
一方、本実施形態に係る基板63Dでは、当該基板63Dの外周側の端部に第1斜面632D及び第2斜面633Dが形成されているので、第2面63D2を流通する冷却気体は、当該基板63の端部においてスムースに第1斜面632Dを流通する。また、基板63Dの外周側の端部における+Z方向に沿う方向の寸法L10が、当該基板63Dの回転中心RA側の+Z方向に沿う方向の寸法L9よりも小さくなっているので、基板63Dの外周側の端部近傍において、冷却気体の流速の変化は、上記基板63の外周側の端部近傍に比べて、小さくなる。具体的に、基板63Dの外周側の端部近傍における領域Ar1は、上記基板63の外周側の端部近傍における領域Ar1に比べて小さくなる。このため、当該基板63Dの外周側の端部における領域Ar1において生じる圧力変動Pf2は、上記圧力変動Pf1よりも小さい。
このように、基板63Dの外周側の端部に第1斜面632D及び第2斜面633Dが形成され、かつ、上記寸法L10が上記寸法L9よりも小さくなっているので、当該基板63Dの外周側の端部にて生じる騒音は、上記第1実施形態に係る基板63の外周側の端部に基づいて生じる騒音よりも小さくなる。
このように、基板63Dの外周側の端部に第1斜面632D及び第2斜面633Dが形成され、かつ、上記寸法L10が上記寸法L9よりも小さくなっているので、当該基板63Dの外周側の端部にて生じる騒音は、上記第1実施形態に係る基板63の外周側の端部に基づいて生じる騒音よりも小さくなる。
[第2実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターは、上記第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の効果を奏する他、以下の効果を奏する。
基板63Dにおける下流側端部630Dは、当該基板63Dの回転軸(回転中心RA)に直交し、かつ、下流側端部630Dより上流側に位置する先端部(第2面63D2)を通る仮想面ISより−Z方向側に位置しているので、基板63Dの第2面63D2を流通する冷却気体が当該基板63Dの下流側端部630Dに流通する際に、当該下流側端部630Dに沿って−Z方向に向けて流通する。これにより、当該基板63Dが回転された際に当該基板63Dの上記下流側端部630D近傍において生じる冷却気体の流速の変化を小さくできる。換言すると、基板63Dが回転した場合に、上記第1実施形態に係る基板63が回転された場合に比べて、冷却気体の変化を小さくできる。従って、基板63Dの下流側端部630Dにて生じる基板による冷却気体の風切音を小さくできるので、回転冷却装置62Dの騒音を低減できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターは、上記第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の効果を奏する他、以下の効果を奏する。
基板63Dにおける下流側端部630Dは、当該基板63Dの回転軸(回転中心RA)に直交し、かつ、下流側端部630Dより上流側に位置する先端部(第2面63D2)を通る仮想面ISより−Z方向側に位置しているので、基板63Dの第2面63D2を流通する冷却気体が当該基板63Dの下流側端部630Dに流通する際に、当該下流側端部630Dに沿って−Z方向に向けて流通する。これにより、当該基板63Dが回転された際に当該基板63Dの上記下流側端部630D近傍において生じる冷却気体の流速の変化を小さくできる。換言すると、基板63Dが回転した場合に、上記第1実施形態に係る基板63が回転された場合に比べて、冷却気体の変化を小さくできる。従って、基板63Dの下流側端部630Dにて生じる基板による冷却気体の風切音を小さくできるので、回転冷却装置62Dの騒音を低減できる。
ここで、上記第1実施形態に係る基板63に冷却気体が上流側から下流側に流通する際に、当該基板63の第2面63Bと基部71との接合部位の段差により当該冷却気体の速度が変化することによって、冷却気体の圧力が変化する圧力変動が生じる。このため、上記基板63と基部71との接合部位(基板63と基部71との段差)により風切音が発生する。
これに対し、本実施形態によれば、基部71Dが上記傾斜面711Dを有しているので、基部71Dに固定された複数のフィン72D間を流通する冷却気体は、当該傾斜面711Dに沿って基板63Dにスムースに流通する。これによれば、基板63Dと基部71Dとの接合部位における上記圧力変動の発生を抑制できるので、基板63D及び基部71Dの接合部位において生じる風切音の発生を抑制できる。従って、回転冷却装置62Dの騒音を低減できる。
これに対し、本実施形態によれば、基部71Dが上記傾斜面711Dを有しているので、基部71Dに固定された複数のフィン72D間を流通する冷却気体は、当該傾斜面711Dに沿って基板63Dにスムースに流通する。これによれば、基板63Dと基部71Dとの接合部位における上記圧力変動の発生を抑制できるので、基板63D及び基部71Dの接合部位において生じる風切音の発生を抑制できる。従って、回転冷却装置62Dの騒音を低減できる。
[第2実施形態の第1変形例]
図16は、第2実施形態の第1変形例に係る基板63Eの外周側の端部を示す側面図である。なお、以下の説明では、第2実施形態の基板63Dと同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第2実施形態では、第1斜面632D及び第2斜面633Dを有する基板63Dを有することとしたが、これに限らず、例えば、基板63Dに代えて、基板63Eを備えることとしてもよい。
基板63Eは、上記基板63Dと略同一の構成を有し、第1斜面632D及び第2斜面633Dに代えて、曲面634Eを有する。具体的に、基板63Eの外周側の端部(下流側端部630E)は、+Z方向側に位置する第2面63E2から−Z方向側に位置する第1面63E1まで所定の曲率を有する曲面634Eを有する。このような曲面634Eは、例えば、曲面加工(R面加工)により形成される。
図16は、第2実施形態の第1変形例に係る基板63Eの外周側の端部を示す側面図である。なお、以下の説明では、第2実施形態の基板63Dと同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第2実施形態では、第1斜面632D及び第2斜面633Dを有する基板63Dを有することとしたが、これに限らず、例えば、基板63Dに代えて、基板63Eを備えることとしてもよい。
基板63Eは、上記基板63Dと略同一の構成を有し、第1斜面632D及び第2斜面633Dに代えて、曲面634Eを有する。具体的に、基板63Eの外周側の端部(下流側端部630E)は、+Z方向側に位置する第2面63E2から−Z方向側に位置する第1面63E1まで所定の曲率を有する曲面634Eを有する。このような曲面634Eは、例えば、曲面加工(R面加工)により形成される。
このように、基板63Eの下流側端部630Eに曲面634Eが形成されているので、当該基板63Eの下流側端部630Eにおける+Z方向に沿う方向の寸法は、当該基板63Eの回転中心RA側の+Z方向に沿う方向の寸法よりも小さくなっている。換言すると、基板63Eの+Z方向に沿う方向の寸法は、複数のフィン72D間を流通する冷却気体の流路における上流側(回転中心RA側)よりも下流側が小さい。
このように、基板63Eにおける下流側端部630Eが上記曲面634Eを有していることから、当該基板63Eを流通する冷却気体が当該曲面634Eを流通する際に、当該基板63Eの下流側端部630E近傍において生じる冷却気体の流速の変化を低減でき、回転冷却装置62の騒音をより低減できる。従って、本変形例においても、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
このように、基板63Eにおける下流側端部630Eが上記曲面634Eを有していることから、当該基板63Eを流通する冷却気体が当該曲面634Eを流通する際に、当該基板63Eの下流側端部630E近傍において生じる冷却気体の流速の変化を低減でき、回転冷却装置62の騒音をより低減できる。従って、本変形例においても、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第2実施形態の第2変形例]
図17は、第2実施形態の第2変形例に係る基板63Fの下流側端部を示す側面図である。なお、以下の説明では、第2実施形態の基板63Dと同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第2実施形態では、第1斜面632D及び第2斜面633Dを有する基板63Dを有することとしたが、これに限らず、例えば、基板63Dに代えて、基板63Fを備えることとしてもよい。
基板63Fは、上記基板63Dと略同一の構成を有し、第1面63F1及び第2面63F2のそれぞれが傾斜している。具体的に、基板63Fの+Z方向側に位置する第2面63F2は、当該基板63Fの外周側に向かうに従って、−Z方向に傾斜し、当該基板63Fの−Z方向側に位置する第1面63F1は、上記外周側に向かうに従って、+Z方向に傾斜している。
図17は、第2実施形態の第2変形例に係る基板63Fの下流側端部を示す側面図である。なお、以下の説明では、第2実施形態の基板63Dと同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
上記第2実施形態では、第1斜面632D及び第2斜面633Dを有する基板63Dを有することとしたが、これに限らず、例えば、基板63Dに代えて、基板63Fを備えることとしてもよい。
基板63Fは、上記基板63Dと略同一の構成を有し、第1面63F1及び第2面63F2のそれぞれが傾斜している。具体的に、基板63Fの+Z方向側に位置する第2面63F2は、当該基板63Fの外周側に向かうに従って、−Z方向に傾斜し、当該基板63Fの−Z方向側に位置する第1面63F1は、上記外周側に向かうに従って、+Z方向に傾斜している。
このように、基板63Fの第1面63F1及び第2面63F2がそれぞれ対向する面に向けて傾斜しているので、当該基板63Fの+Z方向に沿う方向の寸法は、外周側に向かうに従って小さくなっている。換言すると、基板63Fの第1面63F1及び第2面63F2の法線に沿う方向(+Z方向に沿う方向)の寸法は、複数のフィン72D間を流通する冷却気体の流路における上流側(回転中心RA側)よりも下流側が小さい。
従って、本変形例においても、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
従って、本変形例においても、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、基板63,63D〜63F及び放熱部7,7A〜7Fを備える回転冷却装置62を波長変換装置6,6A,6Dに適用した例を示したが、これに限らず、例えば、光拡散装置58の回転装置582に代えて、当該回転冷却装置62を適用してもよい。このような構成によれば、光源部51から出射された光が拡散反射素子581(光拡散部)に入射された場合であっても、当該拡散反射素子581を回転冷却装置62により確実に冷却でき、かつ、安定して入射された光を拡散できる。従って、光源装置5の冷却効率を高めることができるので、当該光源装置5から安定して光を出射させることができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、基板63,63D〜63F及び放熱部7,7A〜7Fを備える回転冷却装置62を波長変換装置6,6A,6Dに適用した例を示したが、これに限らず、例えば、光拡散装置58の回転装置582に代えて、当該回転冷却装置62を適用してもよい。このような構成によれば、光源部51から出射された光が拡散反射素子581(光拡散部)に入射された場合であっても、当該拡散反射素子581を回転冷却装置62により確実に冷却でき、かつ、安定して入射された光を拡散できる。従って、光源装置5の冷却効率を高めることができるので、当該光源装置5から安定して光を出射させることができる。
上記第1実施形態では、基板63の第1面63A及び第2面63Bは、略平坦状であることとしたが、これに限らず、第2実施形態における基板63D,63E,63Fのように冷却気体の上流側よりも下流側における+Z方向に沿う方向の寸法が小さくなる形状であってもよい。
同様に、上記第2実施形態では、放熱部7Dは、上記複数のフィン72Dを有することとしたが、これに限らず、例えば、上記第1実施形態に係る複数のフィン72,72A〜72Cを有することとしてもよい。このような場合であっても、上記第1実施形態に係る回転冷却装置62に比べて、基板63の回転により生じる騒音を低減できる。
同様に、上記第2実施形態では、放熱部7Dは、上記複数のフィン72Dを有することとしたが、これに限らず、例えば、上記第1実施形態に係る複数のフィン72,72A〜72Cを有することとしてもよい。このような場合であっても、上記第1実施形態に係る回転冷却装置62に比べて、基板63の回転により生じる騒音を低減できる。
上記第1実施形態では、各フィン72の延出方向に対する直交方向の寸法(厚さ寸法)は、フィン72全体で略一定であることとしたが、これに限らず、回転中心RA側から外周側に向かうに従って大きくなってもよいし、小さくなってもよい。すなわち、各フィンの延出方向に直交する方向の寸法は、適宜設定可能である。
上記第1実施形態の第2変形例において、複数のフィン72Bは、傾斜面722Bを有することとしたが、これに限らず、例えば、当該傾斜面722Bの上記下流側端部が更に面取り加工されていてもよいし、曲面加工されていてもよい。この場合、下流側端部がC面又は曲面にて構成されるので、上記第1実施形態の第2変形例に比べて、基板63の回転により生じる各フィン72Bの風切音(騒音)を低減できる。
上記各実施形態では、各フィン72,72A〜72Dは、基板63,63D〜63Fの第2面63B,63D2〜63F2に位置することとしたが、これに限らず、複数のフィン72,72A〜72Dは、光入射面である第1面63A,63D1〜63F1に位置してもよいし、いずれの面に配置することとしてもよい。
上記各実施形態では、放熱部7,7A〜7Dは、複数のフィン72,72A〜72Dが固定される基部71,71Dを有することとしたが、これに限らず、例えば、複数のフィン72,72A〜72Dが直接基板63,63D〜63Fに固定されることとしてもよい。この場合であっても、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記各実施形態では、光学素子としての波長変換部61,61A〜61Cは、励起光の入射によって生じる蛍光を当該励起光の入射側に出射する反射型の波長変換部として構成した。しかしながら、これに限らず、第2面63Bから蛍光を出射する透過型の波長変換部として構成してもよい。この場合、基板63を透光性部材とし、反射層612に代えて、励起光を透過し、蛍光を反射させる波長選択性反射層を、蛍光体層611に対して基板63とは反対側に配置することにより、当該透過型の波長変換素子を構成できる。
また、蛍光体層611及び反射層612は、回転中心RAを中心とする環状に配置されるとした。しかしながら、これに限らず、少なくとも蛍光体層611は、回転中心RAを中心とする円形状に形成されてもよい。
また、蛍光体層611及び反射層612は、回転中心RAを中心とする環状に配置されるとした。しかしながら、これに限らず、少なくとも蛍光体層611は、回転中心RAを中心とする円形状に形成されてもよい。
上記各実施形態では、画像投射装置4は、上記図2に示した構成を有し、照明装置41及び光源装置5は、上記図3に示した構成及び配置を有するとした。しかしながら、これに限らず、画像投射装置4、照明装置及び光源装置5の構成及び配置は、適宜変更してよい。例えば、光源装置5は、光源部51から出射された励起光のうち、一部を光拡散装置58にて拡散反射させ、他の一部を波長変換装置6に入射させて蛍光を生成させた後、これら励起光及び蛍光を合成して出射する構成でなくてもよい。具体的に、光源装置5は、青色光及び蛍光を含む光を出射する波長変換装置6を備える構成としてもよい。また、光源装置5は、波長変換装置にて生成される蛍光と合成される青色光を出射する光源部を、上記光源部51とは別に有する構成としてもよい。更に、光源装置5が出射する光は、白色光でなくてもよい。
上記各実施形態では、プロジェクター1は、それぞれ液晶パネルを含む3つの光変調装置44(44R,44G,44B)を備えるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、或いは、4つ以上の光変調装置44を備えたプロジェクターに本発明を適用してもよい。
上記各実施形態では、プロジェクター1は、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶パネルを有する光変調装置44を備えるとした。しかしながら、これに限らず、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを有する光変調装置を採用してもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を採用してもよい。
上記各実施形態では、プロジェクター1は、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶パネルを有する光変調装置44を備えるとした。しかしながら、これに限らず、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを有する光変調装置を採用してもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を採用してもよい。
上記各実施形態では、光源装置5をプロジェクター1に適用した例を挙げた。しかしながら、これに限らず、光源装置5を照明機器等の電子機器に採用してもよい。
また、上記フィン72,72A〜72Cは、波長変換装置6に適用することとしたが、これに限らず、その他の各種装置、例えば、タービン等に適用してもよい。
また、上記フィン72,72A〜72Cは、波長変換装置6に適用することとしたが、これに限らず、その他の各種装置、例えば、タービン等に適用してもよい。
1…プロジェクター、2…外装筐体、4…画像投射装置、5…光源装置、6,6A,6D…波長変換装置、7,7A,7B,7C,7D,7E,7F…放熱部、8…均一化装置、44…光変調装置、46…投射光学装置、51…光源部(光源)、58…光拡散装置、61,61A,61B,61C…波長変換部、62,62D…回転冷却装置、63,63D,63E,63F…基板、63A,63D1,63E1,63F1…第1面、63B,63D2,63E2,63F2…第2面、64…スペーサー、65…回転装置、71,71D…基部、72,72A,72B,72C,72D…フィン、72C1…本体部、72C2…屈曲部、73…突出部、581…拡散反射素子(光拡散部)、630D…下流側端部,630E…下流側端部、634E…曲面、710D…端部(下流側の端部)、711D…傾斜面(第2傾斜面),720,720A,720C…下流側端部、721,721A,721B,721C…平坦面、722,722C…曲面、722B…傾斜面(第1傾斜面)、IS…仮想面、RA…回転中心(回転軸)。
Claims (11)
- 回転装置と、
冷却対象が接続され、前記回転装置によって回転される基板と、
前記基板における前記冷却対象が接続される第1面及び当該第1面とは異なる第2面のいずれかに位置する放熱部と、を有し、
前記放熱部は、前記基板から起立する方向に沿う第1方向に突出し、かつ、前記基板の回転中心側から外周側に向かう第2方向に延出し、前記基板の回転方向に沿って配列された複数のフィンを有し、
前記複数のフィンにおける前記第1方向の先端部のうち、前記基板が回転される際に前記複数のフィン間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部は、前記基板の回転軸に交差し、かつ、前記下流側端部より上流側に位置する前記先端部を通る仮想面より前記第1方向とは反対方向側に位置していることを特徴とする回転冷却装置。 - 回転装置と、
冷却対象が接続され、前記回転装置によって回転される基板と、
前記基板における前記冷却対象が接続される第1面及び当該第1面とは異なる第2面のいずれかに位置する放熱部と、を有し、
前記放熱部は、前記基板から起立する方向に沿う第1方向に突出し、かつ、前記基板の回転中心側から外周側に向かう第2方向に延出し、前記基板の回転方向に沿って配列された複数のフィンを有し、
前記基板における前記第1方向の先端部のうち、前記基板が回転される際に前記複数のフィン間を流通する冷却気体の流路において下流側に位置する下流側端部は、前記基板の回転軸に交差し、かつ、前記下流側端部より上流側に位置する前記先端部を通る仮想面より前記第1方向とは反対方向側に位置していることを特徴とする回転冷却装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の回転冷却装置において、
前記下流側端部は、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、所定の曲率を有する曲面を有することを特徴とする回転冷却装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の回転冷却装置において、
前記下流側端部は、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、複数の鈍角を有する形状であることを特徴とする回転冷却装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の回転冷却装置において、
前記複数のフィンは、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、前記冷却気体の上流側から下流側に向かうに従って前記複数のフィンの起立方向とは反対方向に向けて傾斜する第1傾斜面を有することを特徴とする回転冷却装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回転冷却装置において、
前記第1面及び前記第2面は、略平坦状であり、
前記放熱部は、前記複数のフィンが固定され、前記第1面及び前記第2面のいずれかに接続される略平坦状の面を有する基部を有し、
前記基部の前記冷却気体の下流側の端部は、前記基板の回転方向に沿って見た場合に、前記冷却気体の上流側から下流側に向かうに従って前記基板に向けて傾斜する第2傾斜面を有することを特徴とする回転冷却装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の回転冷却装置と、
前記冷却対象として前記基板に接続され、入射される光の波長を変換して出射する波長変換部と、を備えることを特徴とする波長変換装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の回転冷却装置と、
前記冷却対象として前記基板に接続され、入射された光を拡散させて出射する光拡散部と、を備えることを特徴とする光拡散装置。 - 請求項7に記載の波長変換装置と、
前記波長変換装置に入射される光を出射する光源と、を備えることを特徴とする光源装置。 - 請求項8に記載の光拡散装置と、
前記光拡散装置に入射される光を出射する光源と、を備えることを特徴とする光源装置。 - 請求項9又は請求項10に記載の光源装置と、
前記光源装置からの光を変調する光変調装置と、
前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
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