JP2019008018A - 照明装置およびプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】光損失及び色ムラを低減した、照明装置を提供する。また、前記照明装置を備えたプロジェクターを提供する。【解決手段】照明装置は、光分離合成素子と、光源部と、光分離合成素子によって分離された第1の光線束の光路上に設けられた拡散反射素子と、第1の光線束の光路上に設けられた第1の集光光学系と、光分離合成素子によって分離された第2の光線束の光路上に設けられた波長変換素子と、第1の集光光学系の焦点距離よりも短い焦点距離を有し、第2の光線束を波長変換素子に入射させる第2の集光光学系と、第1の光線束の光路上に設けられた第1の位相差素子と、を備えている。第1の集光光学系は、テレセントリック性を満足するように第1の光線束を拡散反射素子に入射させるように構成されている。光分離合成素子は、拡散反射素子で反射した第1の光線束と波長変換素子から射出された第2の光とを合成して合成光線束を生成する。【選択図】図2

Description

本発明は、照明装置およびプロジェクターに関するものである。
近年、プロジェクターに用いる照明装置として、高輝度、高出力の光が得られる半導体レーザー等の固体光源を用いたものが注目されている。下記特許文献1に記載の照明装置では、蛍光と、半導体レーザーからの青色光を拡散板によって拡散させることで生成した青色拡散光と、を合成することで照明光を生成している。青色拡散光は偏光からなる。合成には、青色光に対して偏光分離特性を持つダイクロイックミラーが用いられている。
特開2013−250494号公報
上記照明装置において、青色拡散光のエテンデュは拡散板の拡散力に依存する。青色拡散光のエテンデュが蛍光のエテンデュよりも小さい場合、画像に色ムラが生じるおそれがあった。そこで、拡散板の拡散力を大きくすることで青色拡散光のエテンデュを大きくして、色ムラを低減することが考えられる。しかしながら、拡散力が大きいと青色拡散光の偏光に乱れが生じ、ダイクロイックミラーによる合成において青色拡散光の損失が生じる。つまり、照明光として青色拡散光を有効に利用できない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、光損失及び色ムラを低減した、照明装置を提供することを目的の一つとする。また、前記照明装置を備えたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
本発明の第1態様に従えば、第1の波長帯の光に対して偏光分離機能を有する光分離合成素子と、前記第1の波長帯の第1の光を射出する発光素子を備え、該第1の光を、前記光分離合成素子に対するS偏光成分とP偏光成分とを含む状態で前記光分離合成素子に入射させるように構成された光源部と、前記光分離合成素子によって分離された第1の光線束の光路上に設けられた拡散反射素子と、前記光分離合成素子と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路上に設けられた第3の光学系を含み、テレセントリック性を満足するように前記第1の光線束を前記拡散反射素子に入射させる第1の集光光学系と、前記光分離合成素子によって分離された第2の光線束の光路上に設けられ、前記第2の光線束によって励起されて第2の光を射出する波長変換素子と、前記光分離合成素子と前記波長変換素子との間の前記第2の光線束の光路上に設けられた第4の光学系を含み、前記第1の集光光学系の焦点距離よりも短い焦点距離を有し、前記第2の光線束を前記波長変換素子に入射させる第2の集光光学系と、前記光分離合成素子と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路上に設けられた第1の位相差素子と、を備え、前記光分離合成素子は、前記拡散反射素子で反射した前記第1の光線束と前記波長変換素子から射出された前記第2の光とを合成して合成光線束を生成するように構成されている照明装置が提供される。
第1態様に係る照明装置において、第1の集光光学系はテレセントリック性を満足するように第1の光線束を拡散反射素子に入射させるので、拡散反射素子による反射光は、該拡散反射素子への入射光の光路を逆に辿るように射出される。よって、拡散反射素子による反射光は第1の集光光学系に効率的に飲み込まれるので、反射光の損失が小さい。
また、第2の集光光学系の焦点距離は第1の集光光学系の焦点距離よりも短いので、第1の集光光学系による拡散反射素子上における第1の光線束のスポットサイズは、第2の集光光学系による波長変換素子上における第2の光線束のスポットサイズよりも大きい。これにより、第2の光のエテンデュと拡散反射素子による反射光のエテンデュとの差が小さくなるので、合成光線束の色ムラを低減することができる。
したがって、光損失及び色ムラが低減された照明光を射出する照明装置を提供できる。
上記第1態様において、前記合成光線束の光路上に設けられた第1の光学系と、前記光分離合成素子と前記発光素子との間の前記第1の光の光路上に設けられた第2の光学系と、をさらに備え、前記第1の集光光学系は、前記第2の光学系をさらに含み、前記第2の集光光学系は、前記第2の光学系をさらに含み、前記第1の光学系のパワーは前記第2の光学系のパワーと同じであるのが好ましい。
この構成によれば、合成光線束が平行光として射出される。
上記第1態様において、前記発光素子と前記第2の光学系との間の前記第1の光の光路上に設けられた第1レンズアレイと、該第1レンズアレイの後段の前記第1の光の光路上に設けられた第2レンズアレイと、をさらに備え、前記第2レンズアレイと前記第2の光学系との間の前記第1の光の光路長は、前記第3の光学系と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路長と等しいのが好ましい。
この構成によれば、第1の光学系、第2の光学系及び第3の光学系のパワーを互いに同じにすることができる。すなわち、第1の光学系、第2の光学系及び第3の光学系それぞれを構成するレンズを共通化することができるので、コスト低減を図ることができる。
上記第1態様において、前記発光素子と前記光分離合成素子との間の前記第1の光の光路上に設けられた第1レンズアレイと、該第1レンズアレイの後段の前記第1の光の光路上に設けられた第2レンズアレイと、をさらに備え、前記第2レンズアレイと前記光分離合成素子との間の前記第1の光の光路長と前記光分離合成素子と前記第3の光学系との間の前記第1の光線束の光路長との和は、前記第3の光学系と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路長と等しいのが好ましい。
この構成によれば、テレセントリック性を満足するように第1の光線束を拡散反射素子に入射させる構成を良好に実現することができる。
上記第1態様において、前記光源装置は、前記第1の光線束と前記第2の光線束との比率を調整する第2の位相差素子を含むのが好ましい。
この構成によれば、合成光線束の色味を調整することができる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様の照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
上記照明装置を備えた第2態様に係るプロジェクターの表示品質は優れている。
第1実施形態に係るプロジェクターの概略構成を示す平面図。 照明装置の概略構成を示す平面図。 S偏光の光線束及び蛍光光の光路を説明するための図。 P偏光の光線束及び拡散反射光の光路を説明するための図。 第2実施形態の照明装置の概略構成を示す平面図。 S偏光の光線束及び蛍光光の光路を説明するための図。 P偏光の光線束及び拡散反射光の光路を説明するための図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態としてプロジェクターの一例について説明する。図1は、本実施形態のプロジェクター1の概略構成を示す平面図である。
本実施形態のプロジェクター1は、スクリーン(被投射面)SCR上にカラー画像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光に対応した3つの光変調装置を用いている。プロジェクター1は、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを用いている。
具体的に、プロジェクター1は、図1に示すように、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学系6と、を概略備えている。
照明装置2は、照明光WLを色分離光学系3に向けて射出する。
色分離光学系3は、照明光WLを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離するためのものである。色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7aおよび第2のダイクロイックミラー7bと、第1の全反射ミラー8a、第2の全反射ミラー8bおよび第3の全反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9aおよび第2のリレーレンズ9bと、を概略備えている。
第1のダイクロイックミラー7aは、照明装置2からの照明光WLを赤色光LRと、その他の光(緑色光LG及び青色光LB)とに分離する機能を有する。第1のダイクロイックミラー7aは、赤色光LRを透過するとともに、その他の光(緑色光LGおよび青色光LB)を反射する。一方、第2のダイクロイックミラー7bは、その他の光を緑色光LGと青色光LBとに分離する機能を有する。第2のダイクロイックミラー7bは、緑色光LGを反射するとともに、青色光LBを透過する。
第1の全反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されて、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。一方、第2の全反射ミラー8bおよび第3の全反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置されて、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに導く。緑色光LGは、第2のダイクロイックミラー7bにより光変調装置4Gに向けて反射される。
第1のリレーレンズ9aおよび第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路中における第2のダイクロイックミラー7bの光射出側に配置されている。
光変調装置4Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられている。また、各液晶パネルの入射側および射出側には、一対の偏光板(図示せず)が配置されている。
光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bの入射側には、それぞれフィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bは、それぞれの光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bに入射する赤色光LR,緑色光LG,青色光LBを平行化するためのものである。
合成光学系5は、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bからの赤色光LR,緑色光LG,青色光LBに対応した画像光を合成し、合成された画像光を投射光学系6に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられている。
投射光学系6は、投射レンズ群から構成されている。投射光学系6は、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー画像が表示される。
(照明装置)
図2は、照明装置2の概略構成を示す平面図である。
図2に示すように、照明装置2は、光源部20と、ホモジナイザー光学系24と、光分離合成素子25と、第1の位相差素子28と、第1の集光光学系29と、拡散反射素子30と、第2の集光光学系26と、波長変換素子27と、第1の光学系41と、均一照明光学系40とを備えている。
光源部20は、アレイ光源21と、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、第2の位相差素子15とを含む。
アレイ光源21は、複数の発光素子(半導体レーザー21a)を備える。複数の半導体レーザー21aは光源部20の光軸ax1と直交する面内において、アレイ状に配置されている。半導体レーザー21aは、例えば青色の光ビームBL(例えばピーク波長が460nmのレーザー光)を射出する。本実施形態において、アレイ光源21は、複数の光ビームBLからなる光線束K1を射出する。
アレイ光源21から射出された光線束K1はコリメーター光学系22に入射する。コリメーター光学系22は、光ビームBLを平行光に変換するものである。コリメーター光学系22は、例えばアレイ状に配置された複数のコリメーターレンズ22aから構成されている。複数のコリメーターレンズ22a各々は、複数の半導体レーザー21aに対応して配置されている。
コリメーター光学系22を通過した光線束K1は、アフォーカル光学系23に入射する。アフォーカル光学系23は、光線束K1の光束径を調整(縮小)するものである。アフォーカル光学系23は、例えば凸レンズ23a,凹レンズ23bから構成されている。
アフォーカル光学系23を通過した光線束K1は、第2の位相差素子15に入射する。第2の位相差素子15は、例えば、光学軸を光軸ax1の周りに回転可能とされた1/2波長板である。半導体レーザー21aから射出された光ビームBLは直線偏光である。そのため、1/2波長板の回転角度を適切に設定することにより、第2の位相差素子15を透過した光ビームBLを、光分離合成素子25に対するS偏光成分とP偏光成分とを所定の比率で含む光に変換することができる。このような構成に基づいて、本実施形態の光源部20は、光分離合成素子25に対するS偏光成分とP偏光成分とを所定の比率で含む状態で光線束K1を光分離合成素子25に入射させるように構成されている。
光源部20から射出された光線束K1はホモジナイザー光学系24に入射する。
ホモジナイザー光学系24は、例えば第1レンズアレイ24aと第2レンズアレイ24bとから構成されている。第1レンズアレイ24aは複数の第1小レンズ24amを含み、第2レンズアレイ24bは複数の第2小レンズ24bmを含む。
ホモジナイザー光学系24を透過した光線束K1は第2の光学系42を透過して、光分離合成素子25に入射する。
光分離合成素子25は、光軸ax1及び後述する蛍光光YLの光軸ax2に対して45°の角度をなすように配置されている。光軸ax1と光軸ax2とは、同一面内にあり、互いに直交している。光分離合成素子25は、第1の波長帯(光ビームBLの波長帯)の光に対して偏光分離機能を有している。
具体的に、光分離合成素子25は、光線束K1をS偏光成分(光線束BLs)とP偏光成分(光線束BLp)とに分離する。光線束BLsは光分離合成素子25で反射されることで波長変換素子27に向かい、光線束BLpは光分離合成素子25を透過することで後述する拡散反射素子30に向かう。
光分離合成素子25は、第1の波長帯とは異なる波長帯の蛍光光YLを偏光状態にかかわらず透過させる色分離機能を有している。
また、光分離合成素子25は、拡散反射素子30による拡散反射光と、蛍光光YLとを合成することで合成光線束(照明光WL)を生成する光線合成機能を有している。
本実施形態において、光ビームBL(光線束K1)は特許請求の範囲の「第1の光」に相当し、光線束BLpは特許請求の範囲の「第1の光線束」に相当し、光線束BLsは特許請求の範囲の「第2の光線束」に相当する。
第1の集光光学系29は、第2の光学系42と第3の光学系43とを有している。第2の光学系42は、ホモジナイザー光学系24と光分離合成素子25との間の光線束K1の光路上に設けられている。第3の光学系43は、光分離合成素子25と拡散反射素子30との間の光線束BLpの光路上に設けられている。
第2の集光光学系26は、第2の光学系42と第4の光学系44とを有している。第4の光学系44は、光分離合成素子25と波長変換素子27との間の光線束BLsの光路上に設けられている。第1の集光光学系29と第2の集光光学系26とは、第2の光学系42を共有している。
波長変換素子27は、励起光に励起されることで蛍光光YLを生成する蛍光体層34を含む。本実施形態において、蛍光光YLは特許請求の範囲の「第2の光」に相当する。
光源部20と、ホモジナイザー光学系24と、第2の光学系42と、光分離合成素子25と、第1の位相差素子28と、第3の光学系43と、拡散反射素子30とは、光軸ax1上に順次並んで配置されている。波長変換素子27と、第2の集光光学系26と、光分離合成素子25と、第1の光学系41と、均一照明光学系40とは、光軸ax2上に順次並んで配置されている。
以下、光分離合成素子25により分離された光線束BLsの光路及び該光線束BLsによって生成された後述の蛍光光YLの光路について具体的に説明する。
図3は光線束BLs及び蛍光光YLの光路を説明するための図である。図3においては、理解しやすくするために、光線束K1、光線束BLs及び蛍光光YL各々の光路上にある図2に示した構成要素を直線上に配置した。そのため、図3では、波長変換素子27(蛍光体層34)の前段及び後段の両側に第4の光学系44及び光分離合成素子25が図示されている。
なお、図2,3に示すように、光線束BLsは光分離合成素子25と波長変換素子27との間において定義されているが、光線束BLsは、第2の光学系42を通過する光線束K1に由来している。よって、光線束BLsは、第2の集光光学系26によって蛍光体層34に向けて集光される、と言うことができる。
また、第2の集光光学系26はホモジナイザー光学系24と協働して、蛍光体層34上での光線束BLsによる照度分布を均一化する。
本実施形態において、第2の光学系42は例えば1枚のレンズ42aから構成されている。また、第4の光学系44は例えば3枚のレンズ44a,44b,44cから構成されている。
波長変換素子27の蛍光体層34は、第2の集光光学系26の焦点位置に配置されている。第2の集光光学系26の焦点位置とは、第2の光学系42と第4の光学系44との合成焦点の位置に対応する。第2の集光光学系26の焦点距離をfとする。
図2に戻って、波長変換素子27は、蛍光体層34と、蛍光体層34を支持する基板35と、蛍光体層34を基板35に固定する固定部材36と、を有している。
蛍光体層34は、光線束BLsを吸収して黄色の蛍光光YLに変換して射出する蛍光体粒子を含む。蛍光体粒子としては、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。なお、蛍光体粒子の形成材料は、1種であってもよく、2種以上の材料を用いて形成されている粒子を混合したものを蛍光体粒子として用いてもよい。
蛍光体層34には、耐熱性および表面加工性に優れたものを用いることが好ましい。このような蛍光体層34としては、例えば、アルミナ等の無機バインダー中に蛍光体粒子を分散させた蛍光体層、バインダーを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層などを好適に用いることができる。
蛍光体層34の光線束BLsが入射する側とは反対側には、反射部37が設けられている。反射部37は、蛍光体層34で生成された蛍光光YLを反射する機能を有している。
反射部37は、蛍光体層34の光線束BLsが入射する側とは反対側の面に反射膜37aを設けることによって構成することができる。基板35が光反射特性を有する基材からなる構成であってもよい。この場合、反射膜37aを省略し、基板35の蛍光体層34と対向する面を反射部37として用いてもよい。
基板35の蛍光体層34を支持する面とは反対側の面には、ヒートシンク38が配置されている。
蛍光体層34で生成された蛍光光YLのうち、一部の蛍光光YLは、反射部37によって反射され、蛍光体層34の外部へと射出される。
また、蛍光体層34で生成された蛍光光YLのうち、他の一部の蛍光光YLは、反射部37を介さずに蛍光体層34の外部へと射出される。
このようにして、蛍光光YLが第4の光学系44に向かって蛍光体層34から射出される。
図2,3に示したように、蛍光体層34から射出された蛍光光YLは、第4の光学系44および光分離合成素子25を透過し、第1の光学系41に入射する。本実施形態において、第1の光学系41は例えば、1つのレンズ41aから構成されている。第1の光学系41を構成するレンズ41aのパワーは、第2の光学系42を構成するレンズ42aのパワーと同じである。
蛍光光YLは、第1の光学系41によって平行化され、均一照明光学系40に入射する。
続いて、光分離合成素子25により分離されたP偏光の光線束BLpの光路及び拡散反射素子30によって生成された後述の拡散反射光の光路について説明する。
図4は光線束BLp及び拡散反射光の光路を説明するための図である。図4においては、理解しやすくするために、光線束BLp及び拡散反射光各々の光路上にある図2に示した構成要素を直線上に配置した。そのため、図4では、拡散反射素子30の前段及び後段の両側に第3の光学系43、第1の位相差素子28及び光分離合成素子25が図示されている。
図2,4に示すように、光分離合成素子25からのP偏光の光線束BLpは、第1の位相差素子28に入射する。
第1の位相差素子28は、光分離合成素子25と拡散反射素子30との間の光線束BLpの光路中に配置された1/4波長板から構成されている。光線束BLpの偏光状態は、第1の位相差素子28を透過することによってP偏光から例えば右回り円偏光に変換される。以下、第1の位相差素子28を拡散反射素子30に向かって透過した光線束BLpを光線束BLcと称する。
なお、図2,4に示すように、光線束BLcは光線束BLpに由来し、光線束BLpは光線束K1に由来している。よって、光線束BLcは、第1の集光光学系29によって拡散反射素子30に向けて集光される、と言うことができる。本実施形態において、第3の光学系43は例えば1枚のレンズ43aから構成されている。
また、第1の集光光学系29はホモジナイザー光学系24と協働して、拡散反射素子30上での光線束BLcによる照度分布を均一化する。拡散反射素子30は、第1の集光光学系29から射出された光線束BLcを第1の位相差素子28に向けて拡散反射させるものである。拡散反射素子30は、例えば、拡散反射板30aから構成される。拡散反射板30aは、例えば光反射性を持つ部材の表面に凹凸を形成することで形成される。
ところで、上述した蛍光体層34から射出された蛍光光YLはランバーシアンな配光分布を持っているため、一般に蛍光光YLのエテンデュは拡散反射素子30による拡散反射光のエテンデュよりも大きい。そのため、蛍光光YLのエテンデュと拡散反射光のエテンデュとの差が大きいと、これらの合成光である照明光WLに色ムラが発生する。
そこで、拡散反射光のエテンデュを大きくすることで照明光WLの色ムラを低減することが考えられる。一般に光のエテンデュは、射出領域の面積と光の立体角(拡散角)との積で与えられる。そのため、拡散反射素子30の拡散角を大きくすれば、拡散反射光のエテンデュを大きくすることができる。
しかしながら、拡散反射素子30の拡散角を大きくすると、拡散反射光における偏光状態の乱れが大きくなり、光分離合成素子25を透過する成分が多くなる。つまり、拡散反射光を照明光WLとして有効に利用することができなくなり、光損失を生じてしまう。
これに対し、本実施形態の照明装置2は、後述のように拡散反射素子30の拡散角を抑えつつ、拡散反射光のエテンデュを大きくすることで照明光WLの色ムラを低減することを可能とした。
本実施形態において、拡散反射素子30は、第1の集光光学系29の焦点位置に配置されている。第1の集光光学系29の焦点位置とは、第2の光学系42と第3の光学系43との合成焦点の位置に対応する。第1の集光光学系29の焦点距離をfとする。本実施形態において、第1の集光光学系29の焦点距離fは、第2の集光光学系26の焦点距離fよりも長い。
本実施形態において、第2の光学系42を光分離合成素子25の光源部20側に配置し、第3の光学系43を光分離合成素子25の拡散反射素子30側に配置している。この構成によれば、第2レンズアレイ24bと拡散反射素子30との間の光路長を抑えつつ、第1の集光光学系29の焦点距離fを第2の集光光学系26の焦点距離fよりも長くすることができる。
また、本実施形態において、第2レンズアレイ24bと第2の光学系42との間の光線束K1の光路長L1は、第3の光学系43と拡散反射素子30との間の光線束BLcの光路長L2と等しい。
ここで、集光光学系によって照明対象物に形成される光のスポットの大きさは、集光光学系の焦点距離によって変化する。例えば、集光光学系の焦点距離を長くすると上記スポットのサイズが大きくなり、反対に集光光学系の焦点距離を短くすると上記スポットのサイズが小さくなる。
本実施形態では、上述のようにfはfよりも大きい。そのため、第1の集光光学系29による拡散反射板30a上における光線束BLcのスポットSのサイズは、第2の集光光学系26による波長変換素子27(蛍光体層34)上における光線束BLsのスポットS1のサイズよりも大きい。例えば、fがfの3倍であるとすると、スポットSのサイズもスポットS1のサイズの3倍である。
上述のように拡散反射光のエテンデュはスポットSの大きさと拡散反射光の拡散角との積で与えられる。そのため、拡散反射素子30の拡散角度が蛍光光YLの拡散角度よりも小さい場合であっても、fおよびfを調整することによって拡散反射光と蛍光光YLのエテンデュを互いに等しくすることができる。
これにより、蛍光光YLのエテンデュと拡散反射光のエテンデュとの差が小さくなるので、蛍光光YLと拡散反射光とが合成されることで生成される照明光WLの色ムラを低減できる。
拡散反射板30aが偏光状態を乱さない場合、拡散反射板30aによって反射された光線束BLc(光線束BLp)の偏光状態は左回り円偏光である。以下、拡散反射板30aによって反射された光線束BLpを光線束BLc’と称する。光線束BLc’は前述の拡散反射光に相当する。光線束BLc’は第3の光学系43および第1の位相差素子28を再び透過する。光線束BLc’(光線束BLp)の偏光状態は第1の位相差素子28によってS偏光に変換される。第1の位相差素子28を光分離合成素子25に向かって透過した光線束BLpを光線束BLs’と称する。S偏光の光線束BLs’は光分離合成素子25で反射される。
ここで、光線束BLc’の偏光状態が拡散反射板30aによって乱され、完全な円偏光ではない場合、光線束BLs’は光分離合成素子25を透過するP偏光成分も含むこととなる。しかし本実施形態の拡散反射素子30の拡散角は比較的小さいので、拡散反射板30aによる偏光状態の乱れが比較的小さい。そのため、光線束BLc’の偏光状態の円偏光からのずれが比較的小さく、光線束BLs’に含まれるP偏光成分も比較的少ない。光分離合成素子25で反射された光線束BLs’と光分離合成素子25を透過した蛍光光YLとが合成されて白色の照明光WLが生成されるので、光損失が比較的少ない。以下、S偏光の光線束BLs’を拡散青色光BLs’と称すこともある。
また、本実施形態において、第1の集光光学系29は、テレセントリック性を満足するように光線束BLcを拡散反射素子30に入射させるように構成されている。すなわち、拡散反射素子30に入射する光線束BLcの主光線は光軸ax1と平行となっている。そのため、拡散反射素子30による反射光(光線束BLc’)は、該拡散反射素子30への入射光(光線束BLc)の光路を逆に辿るように射出される。よって、光線束BLc’は第3の光学系43に効率的に飲み込まれるので、光線束BLc’の損失が低減されている。
また、本実施形態では、上述のように、光路長L1は光路長L2と等しくいため、互いに同じパワーの第1の光学系41、第2の光学系42及び第3の光学系43を用いることができる。
このように本実施形態では、第1の光学系41、第2の光学系42及び第3の光学系43それぞれを構成するレンズを共通化することができるので、コスト低減を図ることができる。
色ムラが低減された照明光WLは、第1の光学系41を透過して均一照明光学系40(インテグレーター光学系31)に入射する。
本実施形態では、第1の光学系41のパワーを第2の光学系42のパワーと同じにしている。そのため、第2レンズアレイ24bから射出された光線束K1が拡散反射素子30に入射するまでに通過する光学系(光入射側の光学系)と、拡散反射素子30で反射された拡散反射光が均一照明光学系40に入射するまでに通過する光学系(光出射側の光学系)とが共通の構成となる。
同様に、第2レンズアレイ24bから射出された光線束K1が波長変換素子27(蛍光体層34)に入射するまでに通過する光学系(光入射側の光学系)と、蛍光体層34から射出された蛍光光YLが均一照明光学系40に入射するまでに通過する光学系(光出射側の光学系)とが共通の構成となる。
本実施形態では、第1の光学系41と第2の光学系42それぞれを構成するレンズが共通化されているので、照明光WLを構成する拡散青色光BLs’及び蛍光光YLは、図3,4に示すように平行光としてインテグレーター光学系31に入射する。
均一照明光学系40は、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33と、を備える。なお、偏光変換素子32は必須ではない。均一照明光学系40は、光分離合成素子25で合成された照明光WLの強度分布を被照明領域において均一化する。均一照明光学系40から射出された照明光WLは色分離光学系3へ入射する。
インテグレーター光学系31は、例えば、レンズアレイ31a,レンズアレイ31bから構成されている。レンズアレイ31a,31bは、複数のレンズがアレイ状に配列されたものからなる。
インテグレーター光学系31を通過した照明光WLは、偏光変換素子32に入射する。偏光変換素子32は、例えば、偏光分離膜と位相差板とから構成され、照明光WLを直線偏光に変換する。
偏光変換素子32を通過した照明光WLは、重畳光学系33に入射する。重畳光学系33は、例えば、凸レンズから構成され、偏光変換素子32から射出された照明光WLを被照明領域に重畳させる。本実施形態では、インテグレーター光学系31と重畳光学系33とによって、被照明領域における照度分布が均一化される。
以上述べたように、本実施形態の照明装置2によれば、光損失及び色ムラが低減された照明光WLを均一な照度分布で被照明領域に照射することができる。よって、この照明装置2を備えた本実施形態のプロジェクター1の表示品質は優れている。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係る照明装置について説明する。なお、上記実施形態と共通の構成及び部材については同じ符号を付し、その説明については省略若しくは簡略化する。
図5は、本実施形態の照明装置2Aの概略構成を示す平面図である。
図5に示すように、本実施形態の照明装置2Aは、光源部20と、ホモジナイザー光学系24と、光分離合成素子25と、第1の位相差素子28と、第1の集光光学系129と、ミラー部材60と、拡散反射素子51と波長変換素子52とを備えた回転ホイール50と、第2の集光光学系126と、均一照明光学系40とを備えている。
第1実施形態と同様に、光分離合成素子25は、光源部20から射出された光線束K1を、光線束BLsと光線束BLpとに分離する。光線束BLp、光線束BLs、光線束BLc、光線束BLc’、光線束BLs’各々の偏光状態はそれぞれ、第1実施形態における光線束BLp、光線束BLs、光線束BLc、光線束BLc’、光線束BLs’各々の偏光状態と同じである。
本実施形態において、第1の集光光学系129は、光分離合成素子25と拡散反射素子51との間の光線束BLpの光路上に設けられた第3の光学系45からなる。第2の集光光学系126は光分離合成素子25と波長変換素子52との間の光線束BLsの光路上に設けられた第4の光学系46からなる。
ミラー部材60は、光分離合成素子25からの光線束BLpを回転ホイール50に向けて反射するとともに、回転ホイール50からの拡散反射光を光分離合成素子25に向けて反射させる機能を有する。
本実施形態において、回転ホイール50は、円板50aと、該円板50aを回転駆動するモーター55と、円板50a上にリング状に設けられた拡散反射素子51と、円板50a上にリング状に設けられた波長変換素子52とを備えている。
円板50aは光反射性を有する金属板からなる。拡散反射素子51及び波長変換素子52は、円板50a上において、同心円状に配置されている。拡散反射素子51は、波長変換素子52よりも内側に配置されている。
拡散反射素子51は、例えば光反射性を持つ部材の表面に凹凸を形成したリング状の部材からなる。波長変換素子52は、光線束BLsを吸収して黄色の蛍光光YLに変換して射出する蛍光体粒子を含む蛍光体層52aからなる。
以下、光分離合成素子25により分離された光線束BLsの光路及び該光線束BLsによって生成された蛍光光YLの光路について具体的に説明する。
図6は光線束BLs及び蛍光光YLの光路を説明するための図である。図6においては、理解しやすくするために、光線束K1、光線束BLs及び蛍光光YL各々の光路上にある図5に示した構成要素を直線上に配置した。そのため、図6では、波長変換素子52の前段及び後段の両側に第2の集光光学系126及び光分離合成素子25が図示されている。また、図6では回転ホイール50のうち波長変換素子52のみを図示した。
図5,6に示すように、光線束BLsは、第2の集光光学系126(第4の光学系46)を透過することで波長変換素子52の蛍光体層52aに向けて集光される。
また、第4の光学系46はホモジナイザー光学系24と協働して、蛍光体層52a上での光線束BLsによる照度分布を均一化する。
本実施形態において、第4の光学系46は例えば3枚のレンズ46a,46b,46cから構成されている。
波長変換素子52(蛍光体層52a)は、第2の集光光学系126の焦点位置に配置されている。第2の集光光学系126の焦点位置とは、第4の光学系46を構成する3つのレンズ46a,46b,46cの合成焦点の位置に対応する。第2の集光光学系126の焦点距離をfとする。
蛍光体層52aから射出された蛍光光YLは、第4の光学系46および光分離合成素子25を透過し、均一照明光学系40に入射する。蛍光光YLは、第4の光学系46によって平行化される。
続いて、光分離合成素子25により分離されたP偏光の光線束BLpの光路及び該光線束BLpによって生成された後述の拡散反射光の光路について説明する。
図7は光線束BLp及び拡散反射光の光路を説明するための図である。図7においては、理解しやすくするために、光線束BLp及び拡散反射光各々の光路上にある図5に示した構成要素を直線上に配置した。そのため、図7では、拡散反射素子51の前段及び後段の両側に第1の集光光学系129、第1の位相差素子28及び光分離合成素子25が図示されている。また、図7では回転ホイール50のうち拡散反射素子51のみを図示した。
図7に示すように、P偏光の光線束BLpは第1の位相差素子28に入射する。
第1の位相差素子28を透過した光線束BLcは、第1の集光光学系129(第3の光学系45)を透過することで拡散反射素子51上に収束するように進む。第1の集光光学系129を透過した光線束BLcは、拡散反射素子51上に向かってミラー部材60で反射される。
また、第1の集光光学系129はホモジナイザー光学系24と協働して、拡散反射素子51上での光線束BLcによる照度分布を均一化する。
本実施形態において、拡散反射素子51は、第1の集光光学系129の焦点位置に配置されている。第1の集光光学系129の焦点距離をfとする。本実施形態において、第1の集光光学系129の焦点距離fは、第2の集光光学系126の焦点距離fよりも長い。
はfよりも大きいので、光分離合成素子25と拡散反射素子51との間の光線束BLpの光路長を充分長く取ることができる。よって、この構成は、拡散反射素子51及び波長変換素子52が同一の円板50a上に配置された回転ホイール50を用いた照明装置2Aに適している。
本実施形態によれば、第1の集光光学系129(第3の光学系45)を1枚のレンズ45aで構成できるため、構成を簡略化できる。
また、光線束BLcの光路長L3が長いので、図5に示したように、拡散反射素子51及び波長変換素子52を同一の円板50a上に配置した回転ホイール50を用いることができる。
このような回転ホイール50を用いれば、円板50aを回転させることで拡散反射素子51及び波長変換素子52に対する光の入射位置を時間的に変化させることができる。よって、拡散反射素子51及び波長変換素子52の放熱性を向上させて熱による破損や蛍光発光効率の低下を防止することで信頼性を向上させることができる。
本実施形態では、上述のようにfはfよりも大きい。そのため、第1の集光光学系129による拡散反射素子51上における光線束BLcのスポットSのサイズは、第2の集光光学系126による波長変換素子52(蛍光体層52a)上における光線束BLsのスポットS1のサイズよりも大きくなる。
これにより、蛍光光YLのエテンデュと拡散反射光のエテンデュとの差が小さくなるので、照明光WLの色ムラが低減される。
また、本実施形態において、第2レンズアレイ24bと光分離合成素子25との間の光線束K1の光路長と光分離合成素子25と第3の光学系45との間の光線束BLpの光路長との和L4を、第3の光学系45と拡散反射素子51との間の光線束BLcの光路長L3と等しく設定することにより、第1の集光光学系129は、テレセントリック性を満足するように光線束BLcを拡散反射素子51に入射させる。
本実施形態においても、拡散反射素子51による拡散反射光(光線束BLc’)は、該拡散反射素子51への入射光(光線束BLc)の光路を逆に辿るように射出される。よって、光線束BLc’は第3の光学系45に効率的に飲み込まれるので、光線束BLc’の損失が低減されている。
以上述べたように、本実施形態の照明装置2Aも、光損失及び色ムラが低減された照明光WLを均一な照度分布で被照明領域に照射することができる。よって、この照明装置2Aを備えたプロジェクターの表示品質は優れている。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第2の位相差素子15の設置位置は、ホモジナイザー光学系24の前段に限られず、アレイ光源21と光分離合成素子25との間の光線束K1の光路上であればどこでもよい。たとえば、設置位置は第2の光学系42の後段でもよい。
第2の位相差素子15を省略することができる。第2の位相差素子15を用いない場合、光線束K1が光分離合成素子25に対するP偏光成分とS偏光成分とを含むように各半導体レーザー21aを配置すればよい。
第1実施形態において、第1の位相差素子28,第3の光学系43及び拡散反射素子30からなる光学系と、第4の光学系44及び波長変換素子27からなる光学系とを入れ替えてもよい。
第2実施形態において、第1の位相差素子28,第3の光学系45およびミラー部材60からなる光学系と、第4の光学系46とを入れ替えてもよい。この場合、回転ホイール50の向きをZ軸の周りに90°回転させる必要がある。
上記第2実施形態では、回転ホイール50を用いる場合を例に挙げたが、拡散反射素子51及び波長変換素子52を一つのヒートシンクに取り付けた固定方式のものを採用しても良い。
この構成によれば、拡散反射素子51及び波長変換素子52の冷却手段が共通化されるので、照明装置2Aの構造を簡略化することができる。
また、上記実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いる場合を例に示したが、例えばDMD(Digital Micromirror Device)等のマイクロミラー型の光変調装置を用いてもよい。
また、上記実施形態では本発明による照明装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1…プロジェクター、2,2A…照明装置、4R,4G,4B…光変調装置、6…投写光学系、15…第2の位相差素子、20…光源部、24a…第1レンズアレイ、24b…第2レンズアレイ、25…光分離合成素子、26,126…第2の集光光学系、27…波長変換素子、28…第1の位相差素子、29,129…第1の集光光学系、30…拡散反射素子、34…蛍光体層、41…第1の光学系、42…第2の光学系、43…第3の光学系、44…第4の光学系、45…第3の光学系、46…第4の光学系、51…拡散反射素子、52…波長変換素子、BLs…光線束(第2の光線束)、BLp…光線束(第1の光線束)、f1,f2,f3,f4…焦点距離、L1,L2,L3,L4…光路長。

Claims (6)

  1. 第1の波長帯の光に対して偏光分離機能を有する光分離合成素子と、
    前記第1の波長帯の第1の光を射出する発光素子を備え、該第1の光を、前記光分離合成素子に対するS偏光成分とP偏光成分とを含む状態で前記光分離合成素子に入射させるように構成された光源部と、
    前記光分離合成素子によって分離された第1の光線束の光路上に設けられた拡散反射素子と、
    前記光分離合成素子と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路上に設けられた第3の光学系を含み、テレセントリック性を満足するように前記第1の光線束を前記拡散反射素子に入射させる第1の集光光学系と、
    前記光分離合成素子によって分離された第2の光線束の光路上に設けられ、前記第2の光線束によって励起されて第2の光を射出する波長変換素子と、
    前記光分離合成素子と前記波長変換素子との間の前記第2の光線束の光路上に設けられた第4の光学系を含み、前記第1の集光光学系の焦点距離よりも短い焦点距離を有し、前記第2の光線束を前記波長変換素子に入射させる第2の集光光学系と、
    前記光分離合成素子と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路上に設けられた第1の位相差素子と、を備え、
    前記光分離合成素子は、前記拡散反射素子で反射した前記第1の光線束と前記波長変換素子から射出された前記第2の光とを合成して合成光線束を生成するように構成されている照明装置。
  2. 前記合成光線束の光路上に設けられた第1の光学系と、前記光分離合成素子と前記発光素子との間の前記第1の光の光路上に設けられた第2の光学系と、をさらに備え、
    前記第1の集光光学系は、前記第2の光学系をさらに含み、
    前記第2の集光光学系は、前記第2の光学系をさらに含み、
    前記第1の光学系のパワーは前記第2の光学系のパワーと同じである
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記発光素子と前記第2の光学系との間の前記第1の光の光路上に設けられた第1レンズアレイと、該第1レンズアレイの後段の前記第1の光の光路上に設けられた第2レンズアレイと、をさらに備え、
    前記第2レンズアレイと前記第2の光学系との間の前記第1の光の光路長は、前記第3の光学系と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路長と等しい
    請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記発光素子と前記光分離合成素子との間の前記第1の光の光路上に設けられた第1レンズアレイと、該第1レンズアレイの後段の前記第1の光の光路上に設けられた第2レンズアレイと、をさらに備え、
    前記第2レンズアレイと前記光分離合成素子との間の前記第1の光の光路長と前記光分離合成素子と前記第3の光学系との間の前記第1の光線束の光路長との和は、前記第3の光学系と前記拡散反射素子との間の前記第1の光線束の光路長と等しい
    請求項1に記載の照明装置。
  5. 前記光源装置は、前記第1の光線束と前記第2の光線束との比率を調整する第2の位相差素子を含む
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学系と、を備える
    プロジェクター。
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