JP2015049441A - 照明装置及びプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】色域が広く且つ安価な照明装置を提供する。【解決手段】第2の光源212から射出された第2の波長帯の光BLを第3の波長帯の光YLに変換する蛍光体層34と、蛍光体層34で生成された光YLを反射する第1の反射素子37と、第1の波長帯の光に対して偏光分離機能を有する偏光分離素子50Aと、第1の光源211から射出され、偏光分離素子50Aを経由して進行する第1の波長帯の光BL’を偏光分離素子50Aに向けて反射させる第2の反射素子30と、第2の反射素子30と偏光分離素子50Aとの間の第1の波長帯の光BL’の光路中に配置された位相差板28と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、照明装置及びプロジェクターに関する。
従来より、照明装置から射出された照明光により光変調装置を照明し、その光変調装置により変調されて射出された画像光を投射光学系によりスクリーンに拡大投射するプロジェクターが広く知られている。
このようなプロジェクターの光源には、超高圧水銀ランプなどの放電ランプが従来より用いられる。一方、この種の放電ランプは、寿命が比較的短い、瞬時点灯が難しい、ランプから放射される紫外線が液晶パネルを劣化させるなどの課題がある。
そこで、放電ランプに代わるプロジェクター用の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーなどのレーザー光源が注目されている。レーザー光源は、従来の放電ランプ等に比べて、小型化が図れることや、色再現性に優れること、瞬時点灯が可能であること、長寿命であることなどの利点を有している。
また、レーザー光源を用いた照明装置では、半導体レーザーから射出された励起光(青色光)と、この励起光により蛍光体を励起することによって生成された蛍光光(黄色光)とを利用することが行われている。(例えば、特許文献1を参照。)。
特許文献1に記載の照明装置では、蛍光体が設けられた発光領域と、蛍光体が設けられていない反射領域とが、蛍光ホイールの周方向に交互に並んで配置されている。そして、蛍光ホイールを高速で回転させながら、この蛍光ホイールに対して励起光を照射する。これにより、発光領域で生成された蛍光光(黄色光)と、非発光領域で反射された励起光(青色光)とが、カラー画像の形成に用いられる。
特開2012−123179号公報
ところで、プロジェクターにおいて表示品質に優れた映像表示を行うためには、照明装置から射出される照明光の色域(色の再現範囲)を向上させることが求められる。色域を拡げるためには、赤色光と青色光と緑色光各々のピーク波長を最適化することが望ましい。例えば、青色光のピーク波長としては、440nmよりも460nmの方が好ましい。
しかしながら、460nm半導体レーザーは、440nm半導体レーザーよりも一般的に高価であるため、励起光用の光源としては、比較的安価な440nm半導体レーザーを用いた方が好ましい。ところが、特許文献1に記載の照明装置では、蛍光体を励起するための光源が青色光用の光源として兼用されているため、色域を拡げるためには製造コストの上昇を招くことになる。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、色域が広く且つ安価な照明装置、並びにそのような照明装置を備えたプロジェクターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一つの態様に係る照明装置は、第1の波長帯の光と、該第1の波長帯とは異なる第3の波長帯の光と、を含む光を射出する照明装置であって、前記第1の波長帯の第1の光を射出する第1の光源と、該第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の第2の光を射出する第2の光源と、を備える光源装置と、前記第2の波長帯の光により励起されることによって、前記第3の波長帯の光を発する蛍光体層と、前記蛍光体層の前記第2の光が入射する面とは反対側に設けられ、該蛍光体層で生成された光を反射する第1の反射素子と、前記光源装置と前記蛍光体層との間の前記第2の光の光路中に設けられ、前記第1の波長帯の光に対して偏光分離機能を有すると共に、前記第3の波長帯の光を透過又は反射させる偏光分離素子と、前記第1の光源から射出され、前記偏光分離素子を経由して進行する前記第1の光を前記偏光分離素子に向けて反射させる第2の反射素子と、前記第2の反射素子と前記偏光分離素子との間の前記第1の光の光路中に配置された位相差板と、を備えることを特徴とする。
この照明装置の構成によれば、第1の光源から射出された第1の光は、偏光分離素子および位相差板を介して第2の反射素子に入射し、第2の反射素子で反射された後、位相差板および偏光分離素子を介して照明装置から射出される。一方、第2の光源から射出された第2の光は、偏光分離素子を介して蛍光体層に入射し、蛍光体層を励起する。励起された蛍光体層は第3の光を生成する。第3の光の一部は第1の反射素子で反射された後に蛍光体層から射出される。また、第3の光の他の一部は第1の反射素子で反射されずに蛍光体層から射出される。そして、蛍光体層から射出された第3の光は、偏光分離素子で透過又は反射されることによって照明装置から第1の光と同じ方向に射出される。これにより、第1の波長帯と第3の波長帯とを含む照明光を得ることができる。さらに、第1の光源と第2の光源とを互いに近接させて配置することができるため、全体として照明装置を小型化することができる。
また、前記第1の光のピーク波長が前記第2の光のピーク波長よりも長波長側にあってもよい。
この構成によれば、カラー画像の形成に適した第1の波長帯の光を射出する発光素子を第1の光源として用い、第1の発光素子よりも安価な発光素子を第2の光源として用いることができる。これにより、照明光の色純度や色再現性が高い照明装置を安価に提供することができる。
また、前記位相差板は、1/4波長板であってもよい。
この構成によれば、偏光分離素子から射出され、第2の反射素子によって反射され、さらに偏光分離素子に入射する第2の光の偏光方向を、偏光分離素子から射出されたときの偏光方向から略90°回転させることができる。
また、前記第2の反射素子は、拡散反射素子であってもよい。
この構成によれば、第1の光を第3の光と同様に発散する光に変換することができる。
また、前記第2の反射素子は、硫酸バリウム又は酸化マグネシウムを含む拡散反射板であってもよい。
この構成によれば、耐熱性の高い拡散反射板を得ると共に、第1の光を第3の光と同様に発散する光に変換することができる。
また、前記第2の反射素子は、光を反射させる第2の基材を含み、前記第2の基材は、前記第1の光が入射する面に凹凸構造を備えていてもよい。
この構成によれば、第1の光を第3の光と同様に発散する光に変換することができる。
また、前記第2の反射素子は、光を透過させる第2の基材を含み、前記第2の基材は、前記第1の光が入射する面とは反対側の面に反射膜を備えていてもよい。
この構成によれば、第1の光を第3の光と同様に発散する光に変換することができる。
また、前記第2の反射素子は、前記第1の光をランバート反射させてもよい。
この構成によれば、均一な照度分布を有する第2の光を得ることができる。
また、前記第1の反射素子は、鏡面反射面であってもよい。
この構成によれば、第3の光の一部の光を反射部で鏡面反射させることで、蛍光体層で生成された第3の光を蛍光体層から効率的に射出することができる。
また、前記第1の反射素子は、前記蛍光体層の前記第2の光が入射する面とは反対側に設けられた反射膜であってもよい。
この構成によれば、蛍光体層で生成された第3の光を鏡面反射するのに適した鏡面反射面を得ることができる。
また、前記蛍光体層を支持する第1の基材をさらに含み、前記第1の基材は、前記蛍光体層の前記第2の光が入射する面とは反対側に設けられ、前記第1の反射素子は、前記第1の基材の前記蛍光体層側の光反射性の面であってもよい。
この構成によれば、蛍光体層で生成された第3の光を鏡面反射するのに適した鏡面反射面を得ることができる。
また、前記第1の光源及び前記第2の光源各々は、半導体レーザーであってもよい。
この場合、高輝度・高出力な第1の光及び第2の光が得られると共に、第1の光源及び第2の光源の小型化を図ることができる。
また、前記偏光分離素子へ入射するときの前記第1の光の偏光方向が、前記偏光分離素子へ入射するときの前記第2の光の偏光方向と異なっていてもよい。
この構成によれば、偏光分離素子に入射した第1の光と第2の光とをそれぞれ異なる方向に射出することができる。また、偏光分離素子の設計が容易である。
また、前記光源装置と前記偏光分離素子との間にコリメーター光学系が配置されていてもよい。
この照明装置の構成によれば、光源装置から射出された第1の光及び第2の光を平行光に変換して偏光分離素子に入射させることができる。
また、前記光源装置は、第4の波長帯の第4の光を射出する第3の光源をさらに備え、前記偏光分離素子は、前記第4の波長帯の光に対して偏光分離機能を有していてもよい。
この構成によれば、第1の波長帯の光と、第3の波長帯の光と、第4の波長帯の第4の光とを含む光を射出する照明装置を得ることができる。
また、本発明の一つの態様に係るプロジェクターは、照明光を射出する照明装置と、前記照明光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、前記照明装置として、前記何れかの照明装置を備えることを特徴とする。
このプロジェクターの構成によれば、画像品質に優れた表示を行うことが可能であり、また、更なる小型化も可能である。
プロジェクターの概略構成を示す平面図である。 第1の実施形態である照明装置の概略構成を示す平面図である。 拡散反射素子の一構成例を示す断面図である。 第2の実施形態である照明装置の概略構成を示す平面図である。 拡散反射素子の別の各構成例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
[プロジェクター]
先ず、図1に示すプロジェクター1の一例について説明する。
なお、図1は、プロジェクター1の概略構成を示す平面図である。
プロジェクター1は、スクリーン(被投射面)SCR上にカラー映像(画像)を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光に対応した3つの光変調装置を用いている。プロジェクター1は、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザー(レーザー光源)を用いている。
具体的に、このプロジェクター1は、図1に示すように、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学系6とを概略備えている。
照明装置2は、均一な照度分布を有するように調整された照明光WLを色分離光学系3に向けて照射する。照明装置2には、後述する本発明を適用した照明装置が用いられている。
色分離光学系3は、照明光WLを赤色光LRと、緑色光LGと、青色光LBとに分離するためのものである。色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7a及び第2のダイクロイックミラー7bと、第1の全反射ミラー8a、第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bとを概略備えている。
第1のダイクロイックミラー7aは、照明装置2からの照明光WLを赤色光LRと、その他の光(緑色光LG及び青色光LB)とに分離する機能を有する。第1のダイクロイックミラー7aは、分離された赤色光LRを透過すると共に、その他の光(緑色光LG及び青色光LB)を反射する。一方、第2のダイクロイックミラー7bは、その他の光を緑色光LGと青色光LBとに分離する機能を有する。第2のダイクロイックミラー7bは、分離された緑色光LGを反射すると共に、青色光LBを透過する。
第1の全反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されて、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。一方、第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置されて、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに向けて反射する。なお、緑色光LGの光路中には、全反射ミラーを配置する必要はなく、緑色光LGについては、第2のダイクロイックミラー7bから光変調装置4Gに向けて反射される。
第1のリレーレンズ9a及び第1のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路中における第2の全反射ミラー7bの光射出側に配置されている。第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路長が赤色光LRや緑色光LGの光路長よりも長くなることに起因した青色光LBの光損失を補償する機能を有している。
光変調装置4Rは、赤色光LRを通過させる間に、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを通過させる間に、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを通過させる間に、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LRに対応した画像光を形成する。
光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられている。また、液晶パネルの入射側及び射出側には、一対の偏光板(図示せず。)が配置されており、特定の方向の直線偏光光のみを通過させる構成となっている。
また、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bの入射側には、それぞれフィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bは、それぞれの光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bに入射する赤色光LR,緑色光LG,青色光LBを平行化するためのものである。
合成光学系5は、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bからの画像光が入射することによって、赤色光LR,緑色光LG,青色光LBに対応した画像光を合成し、この合成された画像光を投射光学系6に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられている。
投射光学系6は、投射レンズ群からなり、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー映像(画像)が表示される。
[照明装置]
次に、照明装置2に用いられる本発明を適用した照明装置の具体的な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態として図2に示す照明装置20Aについて説明する。
なお、図2は、照明装置20Aの概略構成を示す平面図である。
照明装置20Aは、図2に示すように、アレイ光源21Aと、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザー光学系24と、偏光分離素子50Aを含む光学素子25Aと、第1のピックアップ光学系26と、蛍光発光素子27と、位相差板28と、第2のピックアップ光学系29と、第2の反射素子としての拡散反射素子30と、インテグレータ光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33とを概略備えている。
このうち、アレイ光源21Aと、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザー光学系24と、光学素子25Aと、位相差板28と、第2のピックアップ光学系29と、拡散反射素子30とは、それぞれの光学中心を図2中に示す光軸ax1に一致させた状態で、この光軸ax1上に順次並んで配置されている。一方、蛍光発光素子27と、第1のピックアップ光学系26と、光学素子25Aと、インテグレータ光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33とは、それぞれの光学中心を図2中に示す光軸ax2に一致させた状態で、この光軸ax2上に順次並んで配置されている。光軸ax1と光軸ax2とは、同一面内にあり、互いに直交する位置関係にある。
アレイ光源21Aは、本発明における光源装置に相当する。アレイ光源21Aは、第1の光源である第1の半導体レーザー211と、第2の光源である第2の半導体レーザー212とを備えている。複数の第1の半導体レーザー211及び複数の第2の半導体レーザー212は、光軸ax1と直交する同一面内において、アレイ状に並んで配置されている。
第1の半導体レーザー211は、第1の光である青色光BL’を射出する。第1の半導体レーザー211は、青色光BL’として、例えばピーク波長が460nmのレーザー光を射出する。第2の半導体レーザー212は、第2の光である励起光BLを射出する励起光用のレーザー光源である。第2の半導体レーザー212は、励起光BLとして、例えばピーク波長が440nmのレーザー光を射出する。
励起光BL及び青色光BL’は、アレイ光源21Aから偏光分離素子50Aに向けて射出される。
アレイ光源21Aから射出された励起光BL及び青色光BL’は、コリメーター光学系22に入射する。コリメーター光学系22は、アレイ光源21Aから射出された励起光BL及び青色光BL’を平行光束に変換するものである。コリメーター光学系22は、例えばアレイ状に並んで配置された複数のコリメーターレンズ22aから構成されている。複数のコリメーターレンズ22aは、複数の第1の半導体レーザー211及び複数の第2の半導体レーザー212にそれぞれ対応して配置されている。
コリメーター光学系22を通過することにより平行光束に変換された各励起光BL及び青色光BL’は、アフォーカル光学系23に入射する。アフォーカル光学系23は、励起光BL及び青色光BL’の光束径を調整するものである。アフォーカル光学系23は、例えばアフォーカルレンズ23a,アフォーカルレンズ23bから構成されている。
アフォーカル光学系23を通過することにより光束径が調整された励起光BL及び青色光BL’は、ホモジナイザー光学系24に入射する。ホモジナイザー光学系24は、励起光BL及び青色光BL’の光強度分布を均一な状態(いわゆるトップハット分布)に変換するものである。ホモジナイザー光学系24、例えばマルチレンズアレイ24a,マルチレンズアレイ24bから構成されている。
ホモジナイザー光学系24により光強度分布が均一な状態に変換された励起光BL及び青色光BL’は、光学素子25Aに入射する。光学素子25Aは、例えば波長選択性を有するダイクロイックプリズムから構成されている。ダイクロイックプリズムは、光軸ax1に対して45°の角度をなす傾斜面Kを有している。傾斜面Kは、光軸ax2に対しても45°の角度をなしている。光学素子25Aは、互いに直交する光軸ax1,ax2の交点と傾斜面Kの光学中心とが一致するように配置されている。なお、光学素子25Aとしては、ダイクロイックプリズムのようなプリズム形状のものに限らず、平行平板状のダイクロイックミラーを用いてもよい。
傾斜面Kには、波長選択性を有する偏光分離素子50Aが設けられている。偏光分離素子50Aは、励起光BL及び青色光BL’を、この偏光分離素子50Aに対するS偏光成分(一方の偏光成分)とP偏光成分(他方の偏光成分)とに分離する偏光分離機能を有している。具体的に、この偏光分離素子50Aでは、励起光BLのS偏光成分及び青色光BL’のS偏光成分を反射させ、励起光BLのP偏光成分及び青色光BL’のP偏光成分を透過させる。
また、偏光分離素子50Aは、後述する励起光BLと青色光BL’とは波長帯が異なる第3の光である蛍光光YLを、その偏光状態にかかわらず透過させる色分離機能を有している。
ここで、励起光BL及び青色光BL’は、コヒーレントな直線偏光光である。また、励起光BLと青色光BL’とは、偏光分離素子50Aに入射するときの互いの偏光方向が異なっている。
具体的に、励起光BLの偏光方向は、偏光分離素子50Aで反射される一方の偏光成分(例えばS偏光成分)の偏光方向と一致している。一方、青色光BL’の偏光方向は、偏光分離素子50Aで透過される他方の偏光成分(例えばP偏光成分)の偏光方向と一致している。このように、偏光分離素子50Aに入射するとき、励起光BLの偏光方向と、青色光BL’の偏光方向とは、互いに直交する。この構成を実現するためには、青色光BL’が第1の半導体レーザー211から射出されたときの偏光方向が、励起光BLが第2の半導体レーザー212から射出されたときの偏光方向と直交するように、第1の半導体レーザー211と第2の半導体レーザー212とを配置すればよい。
したがって、偏光分離素子50Aに入射した励起光BLは、その偏光方向がS偏光成分と一致していることから、S偏光の励起光BLsとして、蛍光発光素子27に向けて反射される。一方、この偏光分離素子50Aに入射した青色光BL’は、その偏光方向がP偏光成分と一致していることから、P偏光の青色光BLp’として、拡散反射素子30に向けて透過される。
ここで、偏光分離素子50Aに入射するとき、励起光BLの偏光方向が青色光BL’の偏光方向と同じ場合について考察する。この場合、青色光BL’はP偏光であるため、励起光BLもP偏光である。偏光分離素子50AがP偏光の励起光BLを反射させるためには、偏光分離素子50Aはピーク波長460nmの青色光BL’に対しては偏光分離機能を持ちながら、ピーク波長440nmの励起光BLに対しては偏光分離機能を持ってはいけない。しかし、このような特性の偏光分離素子を製造することは困難である。
一方で、本実施例では、励起光BLはS偏光であり、青色光BL’はP偏光である。この場合、偏光分離素子50Aは、ピーク波長460nmの青色光BL’に対してだけでなく、ピーク波長440nmの励起光BLに対しても偏光分離機能を持っていてもよいため、偏光分離素子の製造は容易である。
偏光分離素子50Aから射出されたS偏光の励起光BLsは、第1のピックアップ光学系26に入射する。第1のピックアップ光学系26は、励起光BLsを蛍光発光素子27の蛍光体層34に向けて集光させるものである。第1のピックアップ光学系26は、例えばピックアップレンズ26a,ピックアップレンズ26bから構成されている。
第1のピックアップ光学系26から射出された励起光BLsは、蛍光発光素子27に入射する。蛍光発光素子27は、蛍光体層34と、この蛍光体層34を支持する基板35と、蛍光体層34を基板35に固定する固定部材36とを有している。
蛍光発光素子27では、蛍光体層34の励起光BLsが入射する側とは反対側の面を基板35に接触させた状態で、蛍光体層34の側面と基板35との間に設けられた固定部材36によって、蛍光体層34が基板35に固定支持されている。
蛍光体層34は、波長440nmの励起光BLsを吸収して励起される蛍光体を含み、この励起光BLsにより励起された蛍光体は、第3の光として、例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光光(黄色光)YLを生成する。
蛍光体層34には、耐熱性及び表面加工性に優れたものを用いることが好ましい。このような蛍光体層34としては、例えば、アルミナ等の無機バインダ中に蛍光体粒子を分散させた蛍光体層や、バインダを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層などを好適に用いることができる。
蛍光体層34の励起光BLsが入射する側とは反対側には、第1の反射素子としての反射部37が設けられている。反射部37は、蛍光体層34で生成された蛍光光YLのうち、一部の蛍光光YLを反射する機能を有している。
また、反射部37は、鏡面反射面からなることが好ましい。蛍光発光素子27では、蛍光体層34で生成された蛍光光YLを反射部37で鏡面反射させることにより、蛍光体層34から効率的に蛍光光YLを射出することができる。
具体的に、反射部37は、蛍光体層34の励起光BLsが入射する側とは反対側の面に反射膜37aを設けることによって構成することができる。この場合、反射膜37aの蛍光体層34と対向する面が鏡面反射面となる。また、反射部37は、基板35が光反射特性を有する基材からなる構成であってもよい。この場合、反射膜37aを省略し、基板35の蛍光体層34と対向する面を鏡面化することによって、この面を鏡面反射面とすることができる。
固定部材36には、光反射特性を有する無機接着剤を用いることが好ましい。この場合、光反射特性を有する無機接着剤によって蛍光体層34の側面から漏れ出す光を蛍光体層34内へと反射させることができる。これにより、蛍光体層34で生成された蛍光光YLの光取り出し効率を更に高めることができる。
基板35の蛍光体層34を支持する面とは反対側の面には、ヒートシンク38が配置されている。蛍光発光素子27では、このヒートシンク38を介して放熱できるため、蛍光体層34の熱劣化を防ぐことができる。
蛍光体層34で生成された蛍光光YLのうち、一部の蛍光光YLは、反射部37によって反射され、蛍光体層34の外部へと射出される。また、蛍光体層34で生成された蛍光光YLのうち、他の一部の蛍光光YLは、反射部37を介さずに蛍光体層34の外部へと射出される。このようにして、蛍光光YLが蛍光体層34から射出される。
蛍光体層34から射出された蛍光光YLは、偏光方向が揃っていない非偏光光のため、第1のピックアップ光学系26を通過した後、非偏光の状態のまま偏光分離素子50Aに入射する。そして、この蛍光光YLは、偏光分離素子50Aからインテグレータ光学系31に向けて透過される。
偏光分離素子50Aから射出されたP偏光の青色光BLp’は、位相差板28に入射する。位相差板28は、偏光分離素子50Aと拡散反射素子30との間の光路中に配置された1/4波長板(λ/4板)から構成されている。したがって、偏光分離素子50Aから射出されたP偏光の青色光BLp’は、この位相差板28に入射することによって、円偏光の青色光BLc’に変換された後、第2のピックアップ光学系29に入射する。
第2のピックアップ光学系29は、青色光BLc’を拡散反射素子30に向けて集光させるものであり、例えばピックアップレンズ29aから構成されている。
拡散反射素子30は、第2のピックアップ光学系29から射出された青色光BLc’を偏光分離素子50Aに向けて拡散反射させるものである。その中でも、拡散反射素子30としては、この拡散反射素子30に入射した青色光BLc’をランバート反射させるものを用いることが好ましい。
具体的に、図3は、拡散反射素子30の一構成例を示す断面図である。
拡散反射素子30は、図3に示すように、青色光BLc’を拡散反射させる拡散反射板39と、拡散反射板39を保持する保持部材40及び保持枠41と、拡散反射板39を保護する保護板42とを備えている。
拡散反射板39には、例えば硫酸バリウムや酸化マグネシウムを凝縮(焼結)したものを好適に用いることができる。これらの材料は、耐熱性が高く、環境に優しい材料であり、青色光BLc’をランバート反射させるのに適している。また、拡散反射板39には、標準白色板と呼ばれるものを用いることができる。
保持部材40及び保持枠41には、例えば純銅(タフピッチ銅)などの放熱性に優れた材料を用いることができる。保護板42には、例えばサファイアガラスなどの青色光BLc’を透過させると共に、耐熱性に優れた材料を用いることができる。
保持部材40の青色光BLc’が入射する面には、拡散反射板39及び保護板42に対応した形状の凹部40aが設けられている。また、保持枠41には、この凹部40aに臨む開口部41aが設けられている。
拡散反射板39及び保護板42は、この順で凹部40aの内側に嵌め込まれた後に、保持枠41により押し付けられた状態で、この保持枠41を保持部材40に固定することによって、保持部材40と保持枠41との間に保持されている。なお、拡散反射板39と保護板42との間は、拡散反射板39による青色光BLc’のランバート反射を妨げることがないように、空気層を設けた構成又は互いを密着させた構成とすることが好ましい。
照明装置20Aでは、このような拡散反射素子30を用いることによって、青色光BLc’を拡散反射させながら、均一な照度分布を有する青色光BLc’を得ることができる。
図2に示すように、拡散反射素子30で拡散反射された青色光BLc’は、再び位相差板28に入射することによって、S偏光の青色光BLs’に変換された後、偏光分離素子50Aに入射する。そして、このS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Aからインテグレータ光学系31に向けて反射される。
これにより、青色光BLs’は、偏光分離素子50Aを透過した蛍光光YLと共に、照明光WLとして利用されることになる。すなわち、青色光BLs’及び蛍光光YLは、偏光分離素子50Aから互いに同一方向に向けて射出される。これにより、青色光BLs’と蛍光光(黄色光)YLとが混ざった照明光(白色光)WLが得られる。
偏光分離素子50Aから射出された照明光WLは、インテグレータ光学系31に入射する。インテグレータ光学系31は、輝度分布(照度分布)を均一化するものである。インテグレータ光学系31は、例えば、レンズアレイ31a,レンズアレイ31bから構成されている。レンズアレイ31a,31bは、複数のマイクロレンズがアレイ状に配列されたものからなる。
インテグレータ光学系31を通過することにより輝度分布が均一化された照明光WLは、偏光変換素子32に入射する。偏光変換素子32は、照明光WLの偏光方向を揃えるものである。偏光変換素子32は、例えば、偏光分離膜と位相差板とから構成されている。偏光変換素子32は、偏光方向が揃っていない蛍光光YLと、S偏光の青色光BLs’の偏光方向との偏光方向を揃えるため、他方の偏光成分を一方の偏光成分に(例えばP偏光成分をS偏光成分に)変換する。
偏光変換素子32を通過することにより偏光方向が揃えられた照明光WLは、重畳光学系33に入射する。重畳光学系33は、偏光変換素子32から射出された照明光WLを重畳させるものである。重畳光学系33は、例えば、重畳レンズ33aから構成されている。重畳光学系33を通過することにより重畳された照明光WLは、その輝度分布が均一化された状態で照明装置2から射出される。
以上のような構成を有する照明装置20Aでは、青色光BL’を射出する第1の半導体レーザー211と、 励起光BLを射出する第2の半導体レーザー212とを同一のアレイ光源21A内に配置することによって、この照明装置20Aの小型化を図ることが可能である。
照明装置20Aでは、励起光BLsにより蛍光体層34を励起することによって生成された蛍光光YLと、青色光BLp’を拡散反射素子30で拡散反射することにより得られた青色光BLs’とを用いて、色純度や色再現性に優れた照明光WLを得ることができる。
すなわち、ピーク波長が460nmの青色光BL’は、ピーク波長が440nmの励起光BLよりも視感度が高い青色光である。また、ピーク波長が440nmの光を用いるよりもピーク波長が460nmの光を用いた方が広い色域を得ることができる。すなわち、ピーク波長が440nmの光よりもピーク波長が460nmの光の方がカラー画像の形成に適している。したがって、ピーク波長が440nmの励起光BLと蛍光光YLとを用いて照明光WLを得る場合よりも、ピーク波長が460nmの青色光BL’と蛍光光YLとを用いて照明光WLを得る場合の方が、この照明光WLの色域(色の再現範囲)を向上させることが可能である。
また、励起光BLを射出する第2の半導体レーザー212は、青色光BL’を射出する第1の半導体レーザー211よりも一般的に安価である。したがって、照明装置20Aでは、励起光用のレーザー光源にピーク波長が440nmのレーザー光を射出する第2の半導体レーザー212を用い、青色光用のレーザー光源にピーク波長が460nmのレーザー光を射出する第1の半導体レーザー211を用いることによって、より安価に色域の向上を図ることが可能である。
以上のようにして、このような照明装置20Aを図1に示すプロジェクター1が備える照明装置2に適用した場合には、照明装置2やプロジェクター1の小型・軽量化を図りつつ、画像品質に優れた表示を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として図4に示す照明装置20Bについて説明する。
なお、図4は、照明装置20Bの概略構成を示す平面図である。また、以下の説明では、図2に示す照明装置20Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
この照明装置20Bでは、図4に示すように、アレイ光源21Bと、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザー光学系24と、偏光分離素子50Bを含む光学素子25Bと、第1のピックアップ光学系26と、蛍光発光素子27と、位相差板28と、第2のピックアップ光学系29と、拡散反射素子30と、インテグレータ光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33とを概略備えている。
アレイ光源21Bと、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザー光学系24と、光学素子25Bと、第1のピックアップ光学系26と、蛍光発光素子27とは、それぞれの光学中心を図4中に示す光軸ax1に一致させた状態で、この光軸ax1上に順次並んで配置されている。一方、拡散反射素子30と、第2のピックアップ光学系29と、位相差板28と、光学素子25Bと、インテグレータ光学系31と、偏光変換素子32と、重畳光学系33とは、それぞれの光学中心を図4中に示す光軸ax2に一致させた状態で、この光軸ax2上に順次並んで配置されている。
偏光分離素子50Bは、励起光BL及び青色光BL’を、この偏光分離素子50Bに対するS偏光成分(一方の偏光成分)とP偏光成分(他方の偏光成分)とに分離する偏光分離機能を有している。具体的に、この偏光分離素子50Bは、励起光BLのS偏光成分及び青色光BL’のS偏光成分を反射させ、励起光BLのP偏光成分及び青色光BL’のP偏光成分を透過させる。また、偏光分離素子50Bは、蛍光光YLを、その偏光状態にかかわらず反射させる色分離機能を有している。
第1の実施形態と同様、励起光BL及び青色光BL’は、コヒーレントな直線偏光光である。ただし、第1の実施形態とは異なり、励起光BLの偏光方向は、偏光分離素子50Bで透過される他方の偏光成分(例えばP偏光成分)の偏光方向と一致している。一方、青色光BL’の偏光方向は、偏光分離素子50Bで反射される一方の偏光成分(例えばS偏光成分)の偏光方向と一致している。このように、偏光分離素子50Bに入射するとき、励起光BLの偏光方向と、青色光BL’の偏光方向とは、互いに直交する。
したがって、偏光分離素子50Bに入射した励起光BLは、その偏光方向がP偏光成分と一致していることから、P偏光の励起光BLpとして、蛍光発光素子27に向けて透過される。一方、この偏光分離素子50Bに入射した青色光BL’は、その偏光方向がS偏光成分と一致していることから、S偏光の青色光BLs’として、拡散反射素子30に向けて反射される。
また、偏光分離素子50Bから蛍光発光素子27に向けて透過された励起光BLpは、蛍光体層34に入射することによって、この蛍光体層34を励起する。励起光BLpにより蛍光体層34を励起することによって生成された蛍光光YLは、蛍光体層34から偏光分離素子50Bに向けて射出された後、偏光分離素子50Bからインテグレータ光学系31に向けて反射される。
一方、偏光分離素子50Bから拡散反射素子30に向けて反射された青色光BLs’は、位相差板28を通過することによって円偏光の青色光BLc’となる。円偏光の青色光BLc’は、拡散反射素子30で拡散反射された後、再び位相差板28を通過することによって、P偏光の青色光BLp’となる。この偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Bからインテグレータ光学系31に向けて透過される。
これにより、照明装置20Bでは、青色光BLp’と蛍光光(黄色光)YLとが混ざった照明光(白色光)WLを得ることができる。
また、偏光変換素子32は、偏光方向が揃っていない蛍光光YLと、P偏光の青色光BLp’の偏光方向との偏光方向を揃えるため、一方の偏光成分を他方の偏光成分に(例えばS偏光成分をP偏光成分に)変換する。
以上のように、第1の実施形態として図2に示す照明装置20Aは、偏光分離素子50Aに入射した励起光BLを反射させ、偏光分離素子50Bに入射した青色光BL’を透過させる構成である。これに対して、第2の実施形態として図4に示す照明装置20Bは、偏光分離素子50Bに入射した励起光BLを透過させ、偏光分離素子50Bに入射した青色光BL’を反射させる構成である。
これに合わせて、アレイ光源21Aとアレイ光源21Bとでは、第1の半導体レーザー211から射出される青色光BL’の偏光方向と、第2の半導体レーザー212から射出される 励起光BLの偏光方向とがそれぞれ異なっている。
以上のような構成を有する照明装置20Bでは、図2に示す照明装置20Aと同様の作用効果を得ることが可能である。また、このような照明装置20Bを図1に示すプロジェクター1が備える照明装置2に適用した場合には、照明装置2やプロジェクター1の小型・軽量化を図りつつ、画像品質に優れた表示を行うことが可能となる。
(変形例)
上記実施形態では、光源装置は、第1の波長帯の第1の光(青色光)を射出する第1の光源と、第2の波長帯の第2の光を射出する第2の光源と、を備え、蛍光体層34は、第3の波長帯の光として黄色光を生成する構成であったが、本発明はこれに限られない。
例えば、第3の波長帯の光として緑色光を生成する蛍光体層を蛍光体層34として用い、第4の波長帯の第4の光として赤色光を射出する第3の光源を光源装置に追加してもよい。この場合、偏光分離素子は、第1の波長帯の光に対してだけでなく第4の波長帯の光に対しても偏光分離機能を有することが必要である。また、第4の光の偏光方向は、青色光BL’の偏光方向と一致させておく。
本変形例によっても、図2に示す照明装置20Aと同様の作用効果を得ることが可能である。また、このような照明装置を図1に示すプロジェクター1が備える照明装置2に適用した場合には、照明装置2やプロジェクター1の小型・軽量化を図りつつ、画像品質に優れた表示を行うことが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
上記の実施形態では、偏光分離素子が励起光BLに対して偏光分離機能を持っていたが、必ずしもそれに限定されない。第1の実施形態においては、その偏光状態によらず励起光BLを反射させる偏光分離素子を偏光分離素子50Aとして用いてもよい。また、第2の実施形態においては、その偏光状態によらず励起光BLを透過させる偏光分離素子を偏光分離素子50Bとして用いてもよい。
また、上記の実施形態では、第2の反射素子として拡散反射素子30を用いたが、必ずしもそれに限定されない。第2の反射素子として鏡面反射素子を用いてもよい。その場合、第1の半導体レーザー211と光変調装置4Bとの間の青色光BL’の光路中に、青色光BL’を拡散させる拡散素子を設ければよい。
また、上記の実施形態では、偏光分離素子50に入射するとき、励起光BLの偏光方向と青色光BL’の偏光方向とが互いに直交する方向となる構成である。この構成を実現するための手段として、第1の半導体レーザー211の配置および第2の半導体レーザー212の配置を調整する手段を例示したが、これに限らない。第1の半導体レーザー211と偏光分離素子50との間の光路中に位相差板を設けて、青色光BL’の偏光方向を調整してもよい。また、第2の半導体レーザー212と偏光分離素子50との間の光路中に位相差板を設けて、励起光BLの偏光方向を調整してもよい。
本発明を適用した光源装置では、アレイ光源21A及びアレイ光源21Bにおいて、第1の半導体レーザー211が配置される面と、第2の半導体レーザー212が配置される面とが互いに一致している構成となっているが、このような光源装置の構成に必ずしも限定されるものではない。
本発明を適用した光源装置では、このような構成以外にも、例えば、第1の半導体レーザー211が配置される面と、第2の半導体レーザー212が配置される面とが互いに平行に離間した状態となる構成であってもよい。この場合も、第1の半導体レーザー211と第2の半導体レーザー212とから励起光BLと青色光BL’とが射出されると同時に、これら励起光BLと青色光BL’とをそれぞれ同一方向に向けて射出することができる。
また、本発明を適用した光源装置では、第1の半導体レーザー211が配置される面と、第2の半導体レーザー212が配置される面とが互いに交差した状態となる構成であってもよい。この場合、第1の半導体レーザー211と第2の半導体レーザー212とから青色光BL’と励起光BLとが互いに交差する方向に射出されるため、励起光BLと青色光BL’との何れか一方又は両方の光路を変換する光路変換素子を用いる。これにより、光路変換素子に入射した励起光BLと青色光BL’とを、偏光分離素子に入射させることができる。
また、照明装置20A及び照明装置20Bでは、図3に示すような拡散反射素子30を用いた構成に必ずしも限定されるものではない。
照明装置20A及び照明装置20Bでは、拡散反射素子30として、例えば、図5(a)〜(d)に示すような拡散反射素子30A〜30Dを用いた構成とすることも可能である。
具体的に、図5(a)に示す拡散反射素子30Aは、基材43の青色光BLc’が入射する面に凹凸構造43aが設けられ、更に、この凹凸構造43aの面上を覆う反射膜44が設けられた構成である。このような拡散反射素子30Aを用いた場合も、青色光BLc’を拡散反射させながら、均一な照度分布を有する青色光BLc’を得ることができる。
一方、図5(b)に示す拡散反射素子30Bは、光反射特性を有する基材45の青色光BLc’が入射する面に凹凸構造45aが設けられた構成である。このような拡散反射素子30Bを用いた場合も、青色光BLc’を拡散反射させながら、均一な照度分布を有する青色光BLc’を得ることができる。
一方、図5(c)に示す拡散反射素子30Cは、光透過性を有する基材46の青色光BLc’が入射する面に凹凸構造46aが設けられ、更に、この基材46の凹凸構造46aが設けられた面とは反対側の面に反射膜47が設けられた構成である。このような拡散反射素子30Cを用いた場合も、青色光BLc’を拡散反射させながら、均一な照度分布を有する青色光BLc’を得ることができる。
一方、図5(d)に示す拡散反射素子30Dは、基材48の青色光BLc’が入射する面に拡散反射板39が設けられた構成である。このような拡散反射素子30Dを用いた場合も、青色光BLc’を拡散反射させながら、均一な照度分布を有する青色光BLc’を得ることができる。
また、照明装置20A,20Bでは、拡散反射素子30を面内で回転駆動する又は振動させる構成としてもよい。これにより、スペックルノイズを低減させることができるだけでなく、照度分布の均一性を高めることができる。
また、上記実施形態では、複数の第1の半導体レーザー211及び第2の半導体レーザー212を配列したアレイ光源21A,アレイ光源21Bを例示したが、照明装置20A,照明装置20Bが備える光源については、このような構成に限らず、1つの第1の半導体レーザー211と、1つの第2の半導体レーザー212とを備える構成でもよい。
また、上記実施形態では、励起光用のレーザー光源にピーク波長が440nmのレーザー光を射出する第2の半導体レーザー212を用い、青色光用のレーザー光源にピーク波長が460nmのレーザー光を射出する第1の半導体レーザー211を用いる場合を例示したが、励起光BL及び青色光BL’のピーク波長については、このような例に必ずしも限定されるものではない。
また、上記実施形態では、3つの光変調装置4R,4G,4Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの光変調装置でカラー映像(画像)を表示するプロジェクターに適用することも可能である。
1…プロジェクター 2…照明装置 3…色分離光学系 4R,4G,4B…光変調装置 5…合成光学系 6…投射光学系 7a…第1のダイクロイックミラー 7b…第2のダイクロイックミラー 8a…第1の全反射ミラー 8b…第2の全反射ミラー 8c…第3の全反射ミラー 9a…第1のリレーレンズ 9b…第2のリレーレンズ 10R,10G,10B…フィールドレンズ 20A,20B…照明装置 21A,21B…アレイ光源 211…第1の半導体レーザー(第1の光源) 212…第2の半導体レーザー(第2の光源) 22…コリメーター光学系 23…アフォーカル光学系 24…ホモジナイザー光学系 25A,25B…光学素子 26…第1のピックアップ光学系 27…蛍光発光素子 28…位相差板 29…第2のピックアップ光学系 30,30A〜30D…拡散反射素子(第2の反射素子) 31…インテグレータ光学系 32…偏光変換素子 33…重畳光学系 34…蛍光体層 35…基板(基材) 36…固定部材 37…反射部(第1の反射素子) 37a…反射膜 38…ヒートシンク 39…拡散反射板 40…保持部材 41…保持枠 42…保護板 50A,50B…偏光分離素子 SCR…スクリーン WL…照明光 LR…赤色光 LG…緑色光 LB…青色光 BL…励起光(第1の光) BL’…青色光(第2の光) YL…蛍光光(第3の光)

Claims (16)

  1. 第1の波長帯の光と、該第1の波長帯とは異なる第3の波長帯の光と、を含む光を射出する照明装置であって、
    前記第1の波長帯の第1の光を射出する第1の光源と、該第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の第2の光を射出する第2の光源と、を備える光源装置と、
    前記第2の波長帯の光により励起されることによって、前記第3の波長帯の光を発する蛍光体層と、
    前記蛍光体層の前記第2の光が入射する面とは反対側に設けられ、該蛍光体層で生成された光を反射する第1の反射素子と、
    前記光源装置と前記蛍光体層との間の前記第2の光の光路中に設けられ、前記第1の波長帯の光に対して偏光分離機能を有すると共に、前記第3の波長帯の光を透過又は反射させる偏光分離素子と、
    前記第1の光源から射出され、前記偏光分離素子を経由して進行する前記第1の光を前記偏光分離素子に向けて反射させる第2の反射素子と、
    前記第2の反射素子と前記偏光分離素子との間の前記第1の光の光路中に配置された位相差板と、
    を備えることを特徴とする照明装置。
  2. 前記第1の光のピーク波長が前記第2の光のピーク波長よりも長波長側にあることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記位相差板は、1/4波長板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記第2の反射素子は、拡散反射素子であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の照明装置。
  5. 前記第2の反射素子は、硫酸バリウム又は酸化マグネシウムを含む拡散反射板からなることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
  6. 前記第2の反射素子は、光を反射させる第2の基材を含み、
    前記第2の基材は、前記第1の光が入射する面に凹凸構造を備えることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
  7. 前記第2の反射素子は、光を透過させる第2の基材を含み、
    前記第2の基材は、前記第1の光が入射する面とは反対側の面に反射膜を備えることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
  8. 前記第2の反射素子は、前記第1の光をランバート反射させることを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載の照明装置。
  9. 前記第1の反射素子は、鏡面反射面であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の照明装置。
  10. 前記第1の反射素子は、前記蛍光体層の前記第2の光が入射する面とは反対側に設けられた反射膜からなることを特徴とする請求項9に記載の照明装置。
  11. 前記蛍光体層を支持する第1の基材をさらに含み、
    前記第1の基材は、前記蛍光体層の前記第2の光が入射する面とは反対側に設けられ、
    前記第1の反射素子は、前記第1の基材の前記蛍光体層側の光反射性の面であることを特徴とする請求項9又は10に記載の照明装置。
  12. 前記第1の光源及び前記第2の光源各々は、半導体レーザーであることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の照明装置。
  13. 前記偏光分離素子へ入射するときの前記第1の光の偏光方向が、前記偏光分離素子へ入射するときの前記第2の光の偏光方向と異なっていることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の照明装置。
  14. 前記光源装置と前記偏光分離素子との間にコリメーター光学系が配置されていることを特徴とする請求項1〜13の何れか一項に記載の照明装置。
  15. 前記光源装置は、第4の波長帯の第4の光を射出する第3の光源をさらに備え、
    前記偏光分離素子は、前記第4の波長帯の光に対して偏光分離機能を有することを特徴とする請求項1〜14の何れか一項に記載の照明装置。
  16. 照明光を射出する照明装置と、
    前記照明光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、
    前記照明装置として、請求項1〜15の何れか一項に記載の照明装置を備えることを特徴とするプロジェクター。
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