JP6286918B2 - 照明装置及びプロジェクター - Google Patents

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本発明は、照明装置及びプロジェクターに関する。
従来より、照明装置から射出された照明光により光変調装置を照明し、その光変調装置により変調されて射出された画像光を投射光学系によりスクリーンに拡大投射するプロジェクターが広く知られている。
プロジェクター用の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザー(LD)などのレーザー光源が注目されている。レーザー光源を用いたプロジェクターでは、半導体レーザーから射出された励起光(青色光)と、この励起光により蛍光体を励起することによって生成された蛍光光(黄色光)とを照明光として利用することが行われている。(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2012−123179号公報
特許文献1に記載の光源装置では、蛍光体が設けられた発光領域と、蛍光体が設けられていない非発光領域とが、回転蛍光ホイールの周方向に交互に配置されている。これによれば、発光領域から射出される蛍光光(黄色光)と、非発光領域で反射された励起光(青色光)とが交互に射出されるため、白色光が射出されているように見えるが、実際には白色光が射出されているのではない。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、励起光源と蛍光体層とを用いて白色光を生成する照明装置、並びにそのような照明装置を備えたプロジェクターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る照明装置は、光源と、前記光源から射出された第1の波長帯の光により励起されることによって、前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を生成する蛍光体層と、前記光源と前記蛍光体層との間の光路中に配置され、前記第1の波長帯の光に対して偏光分離機能を有すると共に、前記第2の波長帯の光を透過又は反射する偏光分離素子と、前記偏光分離素子と前記蛍光体層との間の光路中に配置された第1の位相差板と、前記第1の位相差板から射出された前記第1の波長帯の光の少なくとも一部を、前記第1の位相差板を経由して前記偏光分離素子に入射するように反射する励起光反射部と、前記蛍光体層の前記第1の位相差板とは反対側に設けられ、前記蛍光体層から射出された蛍光光を前記偏光分離素子に入射するように反射する蛍光光反射部と、前記励起光反射部から前記偏光分離素子を経由して前記光源に向けて進行する光のうち少なくとも一部を前記偏光分離素子に入射するように反射する第1の反射部と、を備え、前記第1の反射部は、前記光源から前記偏光分離素子に進行する前記第1の波長帯の光が通過する位置に開口部を有するミラーであることを特徴とする
上記照明装置の構成によれば、第1の位相差板から蛍光体層に向けて射出された第1の波長帯の光の少なくとも一部が、第1の位相差板を経由して偏光分離素子に入射するように励起光反射部によって反射される。また、蛍光光反射部によって蛍光体層から射出された光が反射される。これにより、第1の波長帯の光と第2の波長帯の光とが混ざった照明光を得ることができる。さらに、励起光反射部から偏光分離素子を経由して光源に向けて進行する光のうち少なくとも一部が、偏光分離素子に入射するように第1の反射部によって反射される。これにより、励起光反射部によって反射された光を照明光又は励起光として再利用できるため、光源から射出された光の利用効率を高めることが可能である。
また、この構成によれば、第1の反射部は、光源から射出された光を遮断することなく、励起光反射部から偏光分離素子を経由して光源に向けて進行する光のうち少なくとも一部を偏光分離素子に向けて反射することができる。
また、前記第1の反射部で反射された光が、前記偏光分離素子を経由して前記蛍光体層に入射する構成であってもよい。
この構成によれば、第1の反射部で反射された光を励起光として利用することが可能である。
また、前記第1の反射部と前記偏光分離素子との間の光路中に設けられた第2の位相差板と、前記第1の反射部で反射され前記偏光分離素子を経由して進行する光を前記偏光分離素子に入射するように反射させる第2の反射部と、前記第2の反射部と前記偏光分離素子との間の光路中に設けられた第3の位相差板と、をさらに備え、前記第2の反射部で反射された光が、前記偏光分離素子によって前記蛍光体層で生成され前記偏光分離素子を経由して進行する光と合成されるように構成されていてもよい。
この構成によれば、第2の反射部で反射された光が、偏光分離素子によって蛍光体層で生成され偏光分離素子を経由して進行する光と合成される。そのため、第2の反射部で反射された光を照明光として利用することができる。
また、前記蛍光光反射部は、前記励起光反射部として機能してもよい。
この構成によれば、第1の位相差板から蛍光体層に向けて射出された第1の波長帯の光の少なくとも一部は、第1の位相差板を経由して偏光分離素子に入射するように蛍光光反射部によって反射される。これにより、第1の波長帯の光と第2の波長帯の光とが混ざった照明光を得ることができる。
また、前記励起光反射部は、前記第1の位相差板と前記蛍光体層との間の光路中に設けられた拡散反射面を備え、前記拡散反射面は、前記第1の位相差板から射出された前記第1の波長帯の光の少なくとも一部を、前記第1の位相差板を経由して前記偏光分離素子に入射するように反射し、他の一部を前記蛍光体層に向けて透過させてもよい。
この構成によれば、第1の位相差板から蛍光体層に向けて射出された第1の波長帯の光の少なくとも一部は、第1の位相差板を経由して偏光分離素子に入射するように励起光反射部によって反射される。これにより、第1の波長帯の光と第2の波長帯の光とが混ざった照明光を得ることができる。また、拡散反射面の第1の波長帯の光に対する反射率を調整することによって、容易に照明光のホワイトバランスを調節することができる。
また、前記光源から射出された前記第1の波長帯の光の偏光方向は、前記偏光分離素子に入射するとき、前記偏光分離素子が透過させる偏光光の偏光方向と前記偏光分離素子が反射させる偏光光の偏光方向とのうち何れか一方と一致していることが好ましい。
この構成によれば、偏光分離素子は、第1の光束を蛍光発光素子に向かって効率良く反射又は透過させることができる。
また、前記光源は、複数の半導体レーザーを配列したアレイ光源であることが好ましい。
この構成によれば、更に高輝度・高出力な照明光を得ることができる。
また、前記光源と前記偏光分離素子との間にコリメータ光学系が配置されていることが好ましい。
この構成によれば、光源から射出された第1の光束を平行光に変換して偏光分離素子に入射させることができる。そのため、第1の光束を効率的に利用することができる。
また、本発明に係るプロジェクターは、照明光を照射する照明装置と、前記照明光を画像情報に応じて変調した画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、前記照明装置として、上記何れかの照明装置を用いることを特徴とする。
上記プロジェクターの構成によれば、画像品質に優れた明るい表示を行うことが可能である。
プロジェクターの概略構成を示す平面図である。 第1の実施形態である照明装置の概略構成を示す平面図である。 蛍光発光素子が備える発光体層の各構成例を示す平面図である。 第3の反射部の構成例を示す正面図である。 第2の実施形態である照明装置の概略構成を示す平面図である。 第3の実施形態である照明装置の概略構成を示す平面図である。 第4の実施形態である照明装置の概略構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
[プロジェクター]
先ず、図1に示すプロジェクター1の一例について説明する。
なお、図1は、このプロジェクター1の概略構成を示す平面図である。
このプロジェクター1は、スクリーン(被投射面)SCR上にカラー映像(画像)を表示する投射型画像表示装置である。また、このプロジェクター1は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光に対応した3つの光変調装置を用いている。さらに、このプロジェクター1は、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザー(レーザー光源)21a(図1において図示せず。)を用いている。
具体的に、このプロジェクター1は、図1に示すように、照明光WLを照射する照明装置2と、照明装置2からの照明光WLを赤色光LR、緑色光LG、青色光LBに分離する色分離光学系3と、各色光LR,LG,LBを画像情報に応じて変調し、各色光LR,LG,LBに対応した画像光を形成する光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、各光変調装置4R,4G,4Bからの画像光を合成する合成光学系5と、合成光学系5からの画像光をスクリーンSCRに向かって投射する投射光学系6とを概略備えている。
照明装置2は、半導体レーザー21aから射出された励起光(青色光)と、この励起光により蛍光体を励起することによって生成された蛍光光(黄色光)とを混ぜることによって照明光(白色光)WLを得るものであり、後述する本発明を適用した照明装置を用いている。そして、この照明装置2は、均一な照度分布を有するように調整された照明光WLを色分離光学系3に向かって照射する。
色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7a及び第2のダイクロイックミラー7bと、第1の全反射ミラー8a、第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bとを概略備えている。
このうち、第1のダイクロイックミラー7aは、照明装置2からの照明光WLを赤色光LRとその他の色光LG,LBとに分離する機能を有し、分離された赤色光LRを透過すると共に、その他の色光LG,LBを反射する。一方、第2のダイクロイックミラー7bは、その他の色光LG,LBを緑色光LGと青色光LBとに分離する機能を有し、分離された緑色光LGを反射すると共に、青色光LBを透過する。
第1の全反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されて、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。一方、第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置されて、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに向けて反射する。なお、緑色光LGの光路中には、全反射ミラーを配置する必要はなく、緑色光LGは、第2のダイクロイックミラー7bから光変調装置4Gに向けて反射される。
第1のリレーレンズ9a及び第1のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路の、第2の全反射ミラー7bの下流に配置されている。第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路長が赤色光LRや緑色光LGの光路長よりも長くなることによる青色光LBの光損失を補償する機能を有している。
光変調装置4R,4G,4B各々は、液晶パネルからなり、各色光LR,LG,LBを通過させる間に、各色光LR,LG,LBを画像情報に応じて変調した画像光を形成する。なお、各光変調装置4R,4G,4Bの入射側及び射出側には、一対の偏光板(図示せず。)が配置されており、特定の方向の直線偏光の光のみを通過させる仕組みとなっている。
また、各光変調装置4R,4G,4Bの入射面側には、各光変調装置4R,4G,4Bに入射する各色光LR,LG,LBを平行化するフィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bが配置されている。
合成光学系5は、クロスダイクロイックプリズムからなり、各光変調装置4R,4G,4Bからの画像光が入射することによって、各色光LR,LG,LBに対応した画像光を合成し、この合成された画像光を投射光学系6に向かって射出する。
投射光学系6は、投射レンズ群からなり、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向かって拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー映像(画像)が表示される。
[照明装置]
次に、照明装置2に用いられる本発明を適用した照明装置の具体的な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態として図2に示す照明装置20Aについて説明する。
なお、図2は、この照明装置20Aの概略構成を示す平面図である。
この照明装置20Aは、図2に示すように、アレイ光源21と、コリメータ光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザ光学系24と、第1の反射部60と、偏光分離素子50Aを含む光学素子25Aと、第1の位相差板26と、ピックアップ光学系27と、第3の反射部32aと、蛍光体層32と、第4の反射部32bと、インテグレータ光学系29と、偏光変換素子30と、重畳光学系31とを概略備えている。なお、本発明において、第4の反射部32bが蛍光光反射部に相当する。また、第3の反射部32aと第4の反射部32bとのうち少なくとも一方が励起光反射部に相当する。第3の反射部32aを設けない場合、第4の反射部32bは、蛍光光反射部であり、且つ励起光反射部である。
アレイ光源21は、光軸ax1を有する。蛍光発光素子28から射出された蛍光光YLの光軸をax2とすれば、光軸ax1と光軸ax2とは同一平面内にあり、且つ、互いに直交している。
アレイ光源21は、複数の半導体レーザー21aが配列されたものからなる。具体的には、光軸ax1と直交する面内に複数の半導体レーザー21aがアレイ状に並ぶことによってアレイ光源21が構成されている。
光軸ax1上においては、アレイ光源21と、コリメータ光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザ光学系24と、光学素子25Aとが、この順に並んで配置されている。一方、光軸ax2上においては、第4の反射部32bと、蛍光体層32と、第3の反射部32aと、ピックアップ光学系27と、第1の位相差板26と、光学素子25Aと、インテグレータ光学系29と、偏光変換素子30と、重畳光学系31とが、この順に並んで配置されている。
半導体レーザー21aは、第1の波長帯の第1の光束として、例えば440〜480nmの波長域にピーク波長を有する励起光(青色光)BLを射出する。また、各半導体レーザー2aから射出される励起光BLは、コヒーレントな直線偏光光であり、偏光分離素子50Aに向かって光軸ax1と平行に射出される。
アレイ光源21では、各半導体レーザー21aが射出する励起光BLの偏光方向を、偏光分離素子50Aで反射される偏光成分(例えばS偏光成分)の偏光方向と一致させている。そして、このアレイ光源21から射出された励起光BLは、コリメータ光学系22に入射する。
コリメータ光学系22は、アレイ光源21から射出された励起光BLを平行光に変換するものであり、例えば各半導体レーザー21aに対応してアレイ状に並んで配置された複数のコリメータレンズ22aからなる。そして、このコリメータ光学系22を通過することにより平行光に変換された励起光BLは、アフォーカル光学系23に入射する。
アフォーカル光学系23は、励起光BLのサイズ(スポット径)を調整するものであり、例えば2枚のアフォーカルレンズ23a,アフォーカルレンズ23bから構成されている。そして、このアフォーカル光学系23を通過することによりサイズが調整された励起光BLは、ホモジナイザ光学系24に入射する。
ホモジナイザ光学系24は、励起光BLの光強度分布を均一な状態(いわゆるトップハット分布)に変換するものであり、例えば一対のマルチレンズアレイ24a,マルチレンズアレイ24bからなる。そして、ホモジナイザ光学系24により光強度分布が均一な状態に変換された励起光BLは、偏光分離素子50Aを介して蛍光発光素子28に入射する。
光学素子25Aは、例えば波長選択性を有するダイクロイックプリズムからなり、このダイクロイックプリズムは、光軸ax1に対して45°の角度をなす傾斜面Kを有している。また、この傾斜面Kは、光軸ax2に対して45°の角度をなしている。さらに、光学素子25Aは、互いに直交する光軸ax1,ax2の交点と傾斜面Kの光学中心とが一致するように配置されている。そして、この傾斜面Kには、波長選択性を有する偏光分離素子50Aが設けられている。
偏光分離素子50Aは、この偏光分離素子50Aに入射した第1の波長帯の励起光BLを、この偏光分離素子50Aに対するS偏光成分(一方の偏光成分)とP偏光成分(他方の偏光成分)とに分離する偏光分離機能を有している。そして、この偏光分離素子50Aは、励起光BLのS偏光成分を反射し、励起光BLのP偏光成分を透過する。また、偏光分離素子50Aは、この偏光分離素子50Aに入射した光のうち、第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を、その偏光状態にかかわらず透過させる色分離機能を有している。なお、光学素子25Aとしては、ダイクロイックプリズムのようなプリズム形状のものに限らず、平行平板状のダイクロイックミラーを用いてもよい。
そして、この偏光分離素子50Aに入射した励起光BLは、その偏光方向がS偏光成分と一致していることから、S偏光の励起光BLsとして、蛍光発光素子28に向かって反射される。
第1の位相差板26は、偏光分離素子50Aと第3の反射部32aとの間の光路中に配置されている。第1の位相差板26としては、例えば1/4波長板(λ/4板)を用いることができる。第1の位相差板26に入射するS偏光(直線偏光)の励起光BLsは、円偏光の励起光BLcに変換された後、ピックアップ光学系27に入射する。
ピックアップ光学系27は、励起光BLcを蛍光体層32に向かって集光させるものであり、例えばピックアップレンズ27a,ピックアップレンズ27bから構成されている。
第1の位相差板26と蛍光体層32との間の光路中には、第3の反射部32aが設けられている。第3の反射部32aは、ピックアップ光学系27から入射した励起光BLcのうち一部の光BLc1を、第1の位相差板26を経由して偏光分離素子50Aに入射するように拡散反射し、ピックアップ光学系27から入射した励起光BLcのうち他の一部の光BLc2を蛍光体層32に向けて透過させる。また、第3の反射部32aは、第2の波長帯の光を透過させる。
蛍光発光素子28は、蛍光体層32と、この蛍光体層32を支持する基板(基材)33とを有している。蛍光発光素子28では、蛍光体層32の光BLc2が入射する側とは反対側に基板33が配置されている。
蛍光体層32は、第1の波長帯の光である光BLc2を吸収して励起される蛍光体を含み、この光BLc2により励起された蛍光体は、第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光として、例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光光(黄色光)を生成する。
蛍光体層32には、耐熱性及び表面加工性に優れたものを用いることが好ましい。本実施形態のように、蛍光体層32を回転させない場合、蛍光体層32の回転による冷却効果は期待できないため、耐熱性が高く、冷却し易い蛍光体層32を用いる必要がある。例えば、蛍光体層32としては、アルミナ等の無機バインダ中に蛍光体粒子を分散させた蛍光体層や、バインダを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層などを好適に用いることができる。
図3(a),図3(b),図3(c)に示すように、蛍光体層32の光BLc2が入射する側とは反対側に、第4の反射部32bが設けられている。第4の反射部32bは、鏡面反射面からなる。この鏡面反射面は、蛍光体層32の光BLc2が入射する側とは反対側の面に、反射膜32cを設けることによって形成することができる。また、鏡面反射面は、基板33が光反射特性を有する場合、基板33の蛍光体層32と対向する面を鏡面化することによって形成することができる。
第4の反射部32bは、蛍光体層32で生成された蛍光光のうち一部の蛍光光YL1を、偏光分離素子50Aに入射するように反射して蛍光体層32の外部へと射出する。さらに、第4の反射部32bは、光BLc2のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分を、第1の位相差板26を経由して偏光分離素子50Aに入射するように反射する。また、蛍光体層32で生成された蛍光光のうち、他の一部の蛍光光YL2は、第4の反射部32bを介さずに蛍光体層32の外部へと射出される。このように、蛍光体層32で生成された蛍光光(黄色光)YL(YL1,YL2)と、光BLc2のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分とは、第3の反射部32aを透過して、光BLc1と共にピックアップ光学系27に入射する。
ピックアップ光学系27に入射した蛍光光(黄色光)YLは、更に第1の位相差板26を通過する。このとき、蛍光光YLは、偏光方向が揃っていない非偏光光のため、第1の位相差板26を通過した後も、非偏光の状態のまま偏光分離素子50Aに入射する。そして、この蛍光光YLは、偏光分離素子50Aを透過する。
光BLc1は、第3の反射部32aで拡散反射された光であるため、光BLc1の偏光状態は拡散反射によって乱されている。また、光BLc2のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分の偏光状態は、蛍光体層32によって乱されている。そのため、励起光のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分と、光BLc1とは、ピックアップ光学系27に入射した後は同じ振る舞いをする。そこで、以下では光BLc1の振る舞いについて説明する。
第3の反射部32aで反射された光(青色光)BLc1は、再びピックアップ光学系27及び第1の位相差板26を通過する。第1の位相差板26は、円偏光を直線偏光に変換する機能を有する。しかし、光BLc1の偏光状態は乱されているため、光BLc1は、P偏光の青色光BLpに変換される光と、S偏光の青色光BLs’に変換される光とを含む。
第1の位相差板26を通過したP偏光の青色光BLpは、偏光分離素子50Aを透過して、照明光WLとして利用される。一方、第1の位相差板26を通過したS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Aによって反射され、第1の反射部60に入射する。第1の反射部60は、入射した光を、偏光分離素子50Aに入射するように反射する。このように、第1の反射部60は、励起光反射部から偏光分離素子50Aを経由してアレイ光源21に向けて進行する光のうち少なくとも一部を、偏光分離素子50Aに入射するように反射する。
第1の反射部60は、図4(a)に示すように、複数のミラー61からなる。これら複数のミラー61は、アレイ光源21から偏光分離素子50Aに進行する励起光BLが通過する位置とは異なる位置に設けられている。
これにより、図2に示すように、第1の反射部60は、アレイ光源21から射出される励起光BLを遮断することなく、偏光分離素子50Aによって反射された青色光BLs’を偏光分離素子50Aに向けて効率良く反射することができる。
また、第1の反射部60は、図4(a)に示すような複数のミラー61を配置した構成に限らず、図4(b)に示すように、複数の開口部62aを有するミラー62を配置した構成であってもよい。ミラー62は、アレイ光源21から射出される励起光BLが通過する位置に複数の開口部62aを有している。これにより、図2に示すように、第1の反射部60は、アレイ光源21から射出される励起光BLを遮断することなく、偏光分離素子50Aによって反射された青色光BLs’を偏光分離素子50Aに向けて効率良く反射することができる。
そして、第1の反射部60で反射されたS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Aによって蛍光発光素子28に向かって反射される。言い換えれば、第1の反射部60で反射されたS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Aを経由して蛍光体層32に向かって進行する。これにより、第1の反射部60で反射されたS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Aで反射されたS偏光の励起光BLsと共に、照明光WLを得るために利用される。
以上のようにして、照明装置20Aでは、光BLc2のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分と、第3の反射部32aによって反射された光BLc1とを、照明光WLを得るために効率的に利用することができる。したがって、励起光BLの利用効率を高めることが可能である。
ここで、第3の反射部32aについて説明する。本実施形態においては、図3(a),図3(b),図3(c)に示すように、第3の反射部32aが、第1の位相差板26と蛍光体層32との間の光路中に設けられている。
第3の反射部32aは、蛍光体層32の光BLc2が入射する側の面に設けられた拡散反射面からなる。第3の反射部32aは、励起光BLcのうち一部の光BLc1を偏光分離素子50Aに向かって拡散反射する機能を有している。
具体的に、第3の反射部32aは、例えば図3(a)に示すように、蛍光体層32の光BLc2が入射する側の面に、テクスチャ加工を施すことによって形成することができる。この場合、第3の反射部32aは、粗面化された表面による後方散乱を利用して、励起光BLcのうち一部の光BLc1を偏光分離素子50Aに向かって拡散反射することができる。
また、第3の反射部32aは、例えば図3(b)に示すように、蛍光体層32の光BLc2が入射する側の面に、ディンプル加工を施すことによって形成することができる。この場合、第3の反射部32aは、凸面が多数形成された表面によるフレネル反射を利用して、励起光BLcのうち一部の光BLc1を偏光分離素子50Aに向かって拡散反射することができる。
また、第3の反射部32aは、ディンプル加工により凸面が多数形成されたものに限らず、例えば図3(c)に示すように、ディンプル加工により凹面が多数形成されたものや、ディンプル加工により凸面及び凹面(図示せず。)が多数形成されたもの(凹凸面)であってもよい。
さらに、第3の反射部32aの励起光BLcが入射する側の面には、図示を省略する増反射膜を設けてもよい。この場合、第3の反射部32aで反射される光BLc1の割合を高めることができる。
第3の反射部32aの励起光BLcに対する反射率を調整することにより、照明光WLの色温度を容易に調整することができる。第3の反射部32aを用いない場合は、蛍光体層32中での蛍光体粒子の密度を調整することによって、照明光WLの色温度を調整することができる。蛍光体粒子の密度が小さいほど、光BLc2のうち蛍光体層32によって吸収されない成分が増加する。
また、蛍光発光素子28では、図2に示すように、蛍光体層32の側面に設けられた光反射特性を有する無機接着剤Sによって、蛍光体層32が基板33に固定されている。この場合、光反射特性を有する無機接着剤Sによって蛍光体層32の側面から漏れ出す光を蛍光体層32内へと反射させることができる。これにより、蛍光体層32で生成された蛍光光の光取り出し効率を高めることができる。
また、基板33の蛍光体層32を支持する面とは反対側の面には、ヒートシンク34が配置されている。蛍光発光素子28は、このヒートシンク34を介して放熱できるため、蛍光体層32の熱劣化を防ぐことができる。
以上のようにして、偏光分離素子50Aを透過する青色光BLp及び黄色光YLが混ざることによって、照明光(白色光)WLが得られる。この照明光WLは、偏光分離素子50Aを透過した後に、インテグレータ光学系29に入射する。なお、色温度の高い白色光(照明光)WLを得るためには、光BLc1に対する第3の反射部32aの反射率を10〜25%とすることが好ましく、15〜20%とすることがより好ましい。
インテグレータ光学系29は、輝度分布(照度分布)を均一化するものであり、一対のレンズアレイ29a,レンズアレイ29bからなる。これら一対のレンズアレイ29a,29bは、複数のレンズがアレイ状に配列されたものからなる。そして、インテグレータ光学系29を通過することにより輝度分布が均一化された照明光WL(青色光BLp及び黄色光YL)は、偏光変換素子30に入射する。
偏光変換素子30は、照明光WLの偏光方向を揃えるものであり、例えば偏光分離膜と位相差板とを組み合わせたものからなる。特に、この偏光変換素子30は、非偏光の蛍光光YLを、青色光BLpの偏光方向と一致する直線偏光に変換する。そして、この偏光変換素子30により偏光方向が揃えられた照明光WLは、重畳光学系31に入射する。
重畳光学系31は、重畳レンズ31aからなる。そして、各照明光WLは、この重畳レンズ31aを通過することにより重畳されて、輝度分布が均一化されると共に光線軸周りの軸対称性が高められる。
以上のような構成を有する照明装置20Aでは、第3の反射部32aで反射された光(青色光)BLc1と、蛍光体層32(蛍光発光素子28)から射出された蛍光光(黄色光)YLが混ざった照明光(白色光)WLを得ることができる。
第3の反射部32aで反射された励起光が第1の位相差板26に入射するときの偏光状態の乱れは、第4の反射部32bで反射された励起光が第1の位相差板26に入射するときの偏光状態の乱れよりも小さい。第1の反射部60は、偏光分離素子50Aを経由してアレイ光源21に向けて進行する光のすべてを反射できるとは限らないため、偏光分離素子50Aを経由してアレイ光源21に向けて進行する光の光量は少ない方が好ましい。従って照明装置20Cは、励起光反射部として第3の反射部32aを備えることが好ましい。しかし、第4の反射部32bは励起光反射部としても機能するため、照明装置20Cは必ずしも第3の反射部32aを備えていなくてもよい。
したがって、このような照明装置20Aをプロジェクター1が備える照明装置2に適用した場合には、照明装置2やプロジェクター1の小型・軽量化を図りつつ、画像品質に優れた明るい表示を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として図5に示す照明装置20Bについて説明する。
なお、以下の説明では、図2に示す照明装置20Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
この照明装置20Bでは、図5に示すように、光軸ax1上において、アレイ光源21と、コリメータ光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザ光学系24と、偏光分離素子50Bを含む光学素子25Bと、第1の位相差板26と、ピックアップ光学系27と、第3の反射部32aと、蛍光体層32と、第4の反射部32bとが、この順に並んで配置されている。また、光軸ax2上において、光学素子25Bと、インテグレータ光学系29と、偏光変換素子30Bと、重畳光学系31とが、この順に並んで配置されている。ここで、光軸ax2は、光学素子25Bから射出された蛍光光YLの光軸である。
偏光分離素子50Bは、この偏光分離素子50Bに入射した第1の波長帯の励起光BLを、この偏光分離素子50Bに対するS偏光成分(一方の偏光成分)とP偏光成分(他方の偏光成分)とに分離する偏光分離機能を有している。そして、この偏光分離素子50Bは、励起光BLのS偏光成分を反射し、励起光BLのP偏光成分を透過する。また、偏光分離素子50Bは、この偏光分離素子50Bに入射した光のうち、第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を、その偏光状態にかかわらず反射する色分離機能を有している。
照明装置20Bでは、アレイ光源21が備える各半導体レーザー21aが射出する励起光BLの偏光方向を、偏光分離素子50Bで透過される偏光成分(P偏光成分)の偏光方向と一致させている。それ以外の構成については、図2に示す照明装置20Aと基本的に同じ構成である。
以上のような構成を有する照明装置20Bでは、偏光分離素子50Bに入射した励起光BLが、P偏光の励起光BLpとして、蛍光発光素子28に向かって透過される。
光BLc1は、第3の反射部32aで拡散反射された光であるため、光BLc1の偏光状態は拡散反射によって乱されている。また、光BLc2のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分の偏光状態は、蛍光体層32によって乱されている。そのため、励起光のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分と、光BLc1とは、ピックアップ光学系27に入射した後は同じ振る舞いをする。そこで、以下では光BLc1の振る舞いについて説明する。
第3の反射部32aで拡散反射された光(青色光)BLc1は、ピックアップ光学系27を透過した後、第1の位相差板26を通過する。第1の位相差板26は、円偏光を直線偏光に変換する機能を有する。しかし、光BLc1の偏光状態は乱されているため、光BLc1は、第1の位相差板26によってP偏光の青色光BLp’に変換される光と、S偏光の光BLsに変換される光とを含む。第1の位相差板26を透過したS偏光の青色光BLsは、偏光分離素子50Bによってインテグレータ光学系29に向かって反射され、照明光WLとして利用される。一方、第1の位相差板26を通過したP偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Bをアレイ光源21に向けて透過し、第1の反射部60に入射する。第1の反射部60は、入射した光を、偏光分離素子50Aに入射するように反射する。
第1の反射部60で反射されたP偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Bを蛍光発光素子28に向かって透過する。言い換えれば、第1の反射部60で反射されたP偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Aを経由して蛍光体層32に向かって進行する。これにより、第1の反射部60で反射されたP偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Bを透過したP偏光の励起光BLpと共に、照明光WLを得るために利用される。
蛍光体層32(蛍光発光素子28)から射出された蛍光光(黄色光)YLは、偏光分離素子50Bでインテグレータ光学系29に向かって反射され、照明光WLとして利用される。
偏光変換素子30Bは、蛍光光(黄色光)YLを、光BLsの偏光方向と一致する直線偏光に変換する。
以上のようにして、照明装置20Bでは、光BLc2のうち蛍光体層32によって吸収されなかった成分と、第3の反射部32aによって反射された光BLc1とを、照明光WLを得るために効率的に利用することができる。したがって、励起光BLの利用効率を高めることが可能である。
したがって、このような照明装置20Bをプロジェクター1が備える照明装置2に適用した場合には、照明装置2やプロジェクター1の小型・軽量化を図りつつ、画像品質に優れた明るい表示を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態として図6に示す照明装置20Cについて説明する。
なお、以下の説明では、図2に示す照明装置20Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
照明装置20Cは、図6に示すように、上記照明装置20Aの構成に加えて、更に、第1の反射部60と偏光分離素子50Aとの間の光路中に配置された第2の位相差板63と、偏光分離素子50Aを挟んで第2の位相差板63とは反対側に配置された第2の反射部64と、第2の反射部64と偏光分離素子50Aとの間の光路中に配置された第3の位相差板65とを備える。第2の位相差板63としては、例えば1/4波長板を用いることができる。また、第3の位相差板65としては、例えば1/4波長板を用いることができる。
第2の位相差板63の構成は、マルチレンズアレイ24bの各レンズから射出される励起光BLが入射しないように、図4(a)に示す複数のミラー61に対向して複数の位相差板が配置された構成とすることが好ましい。又は、第2の位相差板63は、図4(b)に示すミラー62に対向して配置されると共に、複数の開口部62aに対応した位置に複数の開口部が設けられた位相差板とすることが好ましい。さらに、第2の位相差板63は、複数のミラー61又はミラー62の光入射面に貼り付けられた構成であってもよい。
第2の反射部64は、第1の反射部60で反射され、偏光分離素子50Aを経由して進行する光を、偏光分離素子50Aに入射するように反射させる。また、第3の位相差板65は、第2の反射部64を構成するミラーの光入射面に貼り付けられた構成であってもよい。
この構成の場合、偏光分離素子50Aから射出されたS偏光の青色光BLs’は、第2の位相差板63によって円偏光の青色光BLc’に変換された後、第1の反射部60に入射する。そして、第1の反射部60で反射された円偏光の青色光BLc’は、再び第2の位相差板63によってP偏光の青色光BLp’に変換された後、偏光分離素子50Aに入射する。
偏光分離素子50Aに入射したP偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Aを透過した後、第3の位相差板65に入射する。そして、第3の位相差板65に入射したP偏光の青色光BLp’は、円偏光の青色光BLc’に変換された後、第2の反射部64に入射する。そして、第2の反射部64で反射された円偏光の青色光BLc’は、再び第3の位相差板65によってS偏光の青色光BLs’に変換された後、偏光分離素子50Aに入射する。
そして、偏光分離素子50Aに入射したS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Aによってインテグレータ光学系29に向かって反射される。このように、第2の反射部64で反射された光が、偏光分離素子50Aによって蛍光発光素子28から射出され偏光分離素子50Aを経由して進行する光と合成される。これにより、インテグレータ光学系29に向かって反射されたS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Aを透過したP偏光の青色光BLp及び黄色光YLと共に、照明光WLとして利用される。
以上のようにして、照明装置20Cでは、偏光分離素子50Aから射出されたS偏光の青色光BLs’を照明光WLとして再利用できるため、励起光BLの利用効率を高めることが可能である。
したがって、このような照明装置20Cをプロジェクター1が備える照明装置2に適用した場合には、照明装置2やプロジェクター1の小型・軽量化を図りつつ、画像品質に優れた明るい表示を行うことが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、第3の実施形態として図7に示す照明装置20Dについて説明する。
なお、以下の説明では、図5に示す照明装置20Bと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
照明装置20Dは、図7に示すように、照明装置20Bの構成に加えて、更に、第1の反射部60と偏光分離素子50Bとの間の光路中に配置された第2の位相差板63と、偏光分離素子50Bを挟んでインテグレータ光学系29とは反対側に配置された第2の反射部64と、第2の反射部64と偏光分離素子50Bとの間の光路中に配置された第3の位相差板65とを備える。
第2の反射部64は、第1の反射部60で反射され、偏光分離素子50Bを経由して進行する光を偏光分離素子50Bへ向けて反射させる。
この構成の場合、偏光分離素子50Bから射出されたP偏光の青色光BLp’は、第2の位相差板63によって円偏光の青色光BLc’に変換された後、第1の反射部60に入射する。そして、第1の反射部60で反射された円偏光の青色光BLc’は、再び第2の位相差板63によってS偏光の青色光BLs’に変換された後、偏光分離素子50Bに入射する。
偏光分離素子50Bに入射したS偏光の青色光BLs’は、偏光分離素子50Bで反射された後、第3の位相差板65に入射する。そして、第3の位相差板65に入射したS偏光の青色光BLs’は、円偏光の青色光BLc’に変換された後、第2の反射部64に入射する。そして、第2の反射部64で反射された円偏光の青色光BLcは、再び第3の位相差板65によってP偏光の青色光BLp’に変換された後、偏光分離素子50Bに入射する。
そして、偏光分離素子50Bに入射したP偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Bをインテグレータ光学系29に向かって透過する。このように、第2の反射部64で反射された光が、偏光分離素子50Bによって蛍光発光素子28から射出され偏光分離素子50Bを経由して進行する光と合成される。これにより、インテグレータ光学系29に向かって透過したP偏光の青色光BLp’は、偏光分離素子50Bで反射されたS偏光の青色光BLs及び黄色光YLと共に、照明光WLとして利用される。
以上のようにして、照明装置20Dでは、偏光分離素子50Bから射出されたP偏光の青色光BLp’を照明光WLとして再利用できるため、励起光BLの利用効率を高めることが可能である。
したがって、このような照明装置20Dをプロジェクター1が備える照明装置2に適用した場合には、照明装置2やプロジェクター1の小型・軽量化を図りつつ、画像品質に優れた明るい表示を行うことが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、複数の半導体レーザー21aを配列したアレイ光源21を例示したが、照明装置20A〜20Dが備える光源については、このような構成に限らず、1つの光源からなるものであってもよい。
また、半導体レーザー21aの代わりに、非偏光光を発する光源、例えばLED光源を用いてもよい。この場合、第1の反射部60のLED光源側に偏光変換素子30と同じ構成を持つ偏光変換素子を配置することによって、偏光分離素子に入射するときの第1の光束の偏光方向を調整することができる。
また、上記実施形態では、3つの光変調装置4R,4G,4Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの光変調装置でカラー映像(画像)を表示するプロジェクターに適用することも可能である。
また、照明装置20A〜20Dは、蛍光体層32に第3の反射部32aと第4の反射部32bとが設けられた構成となっているが、第3の反射部32a及び第4の反射部32bのうち少なくとも一方を、蛍光体層32とは別体に設けることも可能である。この場合、第3の反射部32aは、蛍光体層32と第1の位相差板26との間の光路中に設ければよい。一方、第4の反射部32bは、蛍光体層32の光BLc2が入射する側とは反対側に設ければよい。
第3の反射部32aとして、誘電体多層膜からなる増反射膜を蛍光体層32の表面に設けてもよいが、蛍光体層32の表面をそのまま第3の反射部32aとして用いてもよい。
1…プロジェクター 2…照明装置 3…色分離光学系 4R,4G,4B…光変調装置 5…合成光学系 6…投射光学系 7a…第1のダイクロイックミラー 7b…第2のダイクロイックミラー 8a…第1の全反射ミラー 8b…第2の全反射ミラー 8c…第3の全反射ミラー 9a…第1のリレーレンズ 9b…第2のリレーレンズ 10R,10G,10B…フィールドレンズ 20A,20B,20C,20D…照明装置 21…アレイ光源 21a…半導体レーザー 22…コリメータ光学系 23…アフォーカル光学系 24…ホモジナイザ光学系 25A,25B…光学素子 26…第1の位相差板 27…ピックアップ光学系 28…蛍光発光素子 29…インテグレータ光学系 30…偏光変換素子 31…重畳光学系 32…蛍光体層 32a…第3の反射部 32b…第4の反射部 33…基板(基材) 34…ヒートシンク 50A,50B…偏光分離素子 60…第1の反射部 61…複数のミラー 62…ミラー 62a…開口部 63…第2の位相差板 64…第2の反射部 65…第3の位相差板 SCR…スクリーン WL…白色光(照明光) LR…赤色光 LG…緑色光 LB…青色光 BL…励起光(青色光) BLs,BLs’…S偏光の励起光 BLp,BLp’…P偏光の励起光 BLc,BLc’…円偏光の励起光 BLc1…励起光の一部の光 BLc2…励起光の他の一部の光 YL…蛍光光(黄色光) YL1…蛍光光の一部の光 YL2…蛍光光の他の一部の光 YLs…S偏光の蛍光光 YLp…P偏光の蛍光光

Claims (9)

  1. 光源と、
    前記光源から射出された第1の波長帯の光により励起されることによって、前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を生成する蛍光体層と、
    前記光源と前記蛍光体層との間の光路中に配置され、前記第1の波長帯の光に対して偏光分離機能を有すると共に、前記第2の波長帯の光を透過又は反射する偏光分離素子と、
    前記偏光分離素子と前記蛍光体層との間の光路中に配置された第1の位相差板と、
    前記第1の位相差板から射出された前記第1の波長帯の光の少なくとも一部を、前記第1の位相差板を経由して前記偏光分離素子に入射するように反射する励起光反射部と、
    前記蛍光体層の前記第1の位相差板とは反対側に設けられ、前記蛍光体層から射出された蛍光光を前記偏光分離素子に入射するように反射する蛍光光反射部と、
    前記励起光反射部から前記偏光分離素子を経由して前記光源に向けて進行する光のうち少なくとも一部を前記偏光分離素子に入射するように反射する第1の反射部と、
    を備え、
    前記第1の反射部は、前記光源から前記偏光分離素子に進行する前記第1の波長帯の光が通過する位置に開口部を有するミラーであることを特徴とする照明装置。
  2. 前記第1の反射部で反射された光が、前記偏光分離素子を経由して前記蛍光体層に入射するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記第1の反射部と前記偏光分離素子との間の光路中に設けられた第2の位相差板と、
    前記第1の反射部で反射され前記偏光分離素子を経由して進行する光を、前記偏光分離素子に入射するように反射させる第2の反射部と、
    前記第2の反射部と前記偏光分離素子との間の光路中に設けられた第3の位相差板と、をさらに備え、
    前記第2の反射部で反射された光が、前記偏光分離素子によって、前記蛍光体層で生成され前記偏光分離素子を経由して進行する光と合成されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記蛍光光反射部は、前記励起光反射部として機能することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の照明装置。
  5. 前記励起光反射部は、前記第1の位相差板と前記蛍光体層との間の光路中に設けられた拡散反射面を備え、
    前記拡散反射面は、前記第1の位相差板から射出された前記第1の波長帯の光の少なくとも一部を、前記第1の位相差板を経由して前記偏光分離素子に入射するように反射し、他の一部を前記蛍光体層に向けて透過させることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の照明装置。
  6. 前記光源から射出された前記第1の波長帯の光の偏光方向は、前記偏光分離素子に入射するとき、前記偏光分離素子が透過させる偏光光の偏光方向と前記偏光分離素子が反射させる偏光光の偏光方向とのうち何れか一方と一致していることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の照明装置。
  7. 前記光源は、複数の半導体レーザーを配列したアレイ光源であることを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  8. 前記光源と前記偏光分離素子との間にコリメータ光学系が配置されていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の照明装置。
  9. 照明光を照射する照明装置と、
    前記照明光を画像情報に応じて変調した画像光を形成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、
    前記照明装置として、請求項1〜の何れか一項に記載の照明装置を用いることを特徴とするプロジェクター。
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