JP2012209228A - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 励起光の透過および蛍光の自己吸収を抑制し、出射光の波長域を所望のものとして、効率よく蛍光を放射することができる光源装置を提供すること。
【解決手段】 特定の波長域の蛍光を放射する光源装置であり、偏光方向が同一の励起光を放射する励起光源と、この励起光により特定の波長領域の蛍光を放射する蛍光体と、蛍光体を保持する光透過性基板とを備え、励起光が蛍光体および基板を通過して蛍光が放射するものであり、基板は、励起光が入射する側の一方の表面上に反射型偏光分離素子が設けられ、他方の面に蛍光を透過して励起光を反射する反射層が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 特定の波長域の蛍光を放射する光源装置であり、偏光方向が同一の励起光を放射する励起光源と、この励起光により特定の波長領域の蛍光を放射する蛍光体と、蛍光体を保持する光透過性基板とを備え、励起光が蛍光体および基板を通過して蛍光が放射するものであり、基板は、励起光が入射する側の一方の表面上に反射型偏光分離素子が設けられ、他方の面に蛍光を透過して励起光を反射する反射層が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばプロジェクター装置の光源として使用される光源装置に関する。
プロジェクターの光源としては従来ショートアーク型の高圧放電ランプが主流であり、好適に使用されている。近時、発光ダイオードやレーザダイオードなどの固体発光素子の開発が進み、これらを光源として用いたプロジェクター装置が開発されており、例えば特許文献1などで提案されている。
概して固体発光素子は電流のON/OFFの切り替えで発光が生じるため、放電ランプのように始動時にかける高電圧発生装置が不要で点灯することができ、しかも使用寿命が長い。従って、固体発光素子を用いた光源装置は高電圧電源が不要になり、また長い使用寿命が長く、また衝撃に対して強い等の理由から優位であると考えられている。
概して固体発光素子は電流のON/OFFの切り替えで発光が生じるため、放電ランプのように始動時にかける高電圧発生装置が不要で点灯することができ、しかも使用寿命が長い。従って、固体発光素子を用いた光源装置は高電圧電源が不要になり、また長い使用寿命が長く、また衝撃に対して強い等の理由から優位であると考えられている。
一方、固体発光素子ではそれぞれ発光により発生する光の波長域が特定されるため、プロジェクター装置の光源として使用するには、赤色、緑色および青色の光を発する3種類の固体発光素子を備えなければならない。ところが、これらの色光の中で緑色の光を放射する固体発光素子がなく、プロジェクター装置として十分な発光量が得られないという問題がある。
必要な緑色の光を得るための光源として蛍光を形成して利用する光源装置が、例えば特許文献2等で提案されている。
図9は特定波長域の光を発生するための光源装置の構成例であり、説明図である。
励起光を放射するための励起光源80の光放射方向前方には、透光性を備えた基板81が配置され、その表面上に前記励起光によって励起されて特定の色光を放射する蛍光体層82が塗布されている。励起光源80は例えばレーザダイオードであり、基板81は例えばホウ珪酸ガラスや石英ガラス等、蛍光体は例えばZnS:Cu,Alや(Ba,Mg)Al10O17:Eu,Mnであって中心波長が500〜550nmの緑色で、その裾野が波長470〜600nmの緑色の光を放射するものである。なおこの基板81には、蛍光体層82からの光を効率よく放射するため、可視光反射層83が形成されている。
図9は特定波長域の光を発生するための光源装置の構成例であり、説明図である。
励起光を放射するための励起光源80の光放射方向前方には、透光性を備えた基板81が配置され、その表面上に前記励起光によって励起されて特定の色光を放射する蛍光体層82が塗布されている。励起光源80は例えばレーザダイオードであり、基板81は例えばホウ珪酸ガラスや石英ガラス等、蛍光体は例えばZnS:Cu,Alや(Ba,Mg)Al10O17:Eu,Mnであって中心波長が500〜550nmの緑色で、その裾野が波長470〜600nmの緑色の光を放射するものである。なおこの基板81には、蛍光体層82からの光を効率よく放射するため、可視光反射層83が形成されている。
プロジェクター装置の光源装置として、赤色、青色の固体発光素子にこのような特定の波長域の光を放射する光源装置を組み合わせることで、プロジェクター装置に使用できる光源装置を得ることができるようになる。
しかしながらこのような蛍光体を用いた光源装置においては以下のような問題がある。
上記の蛍光体を用いた光源装置は緑色の光を放射するための固体発光素子に代替して使用される。このため、装置を非常に小さいサイズで構成する必要があると共に、蛍光体に大きなエネルギー密度の励起光を入力する必要がある。そのため、大きなエネルギー密度の励起光を吸収させる目的で、蛍光体の厚みをある程度厚くして設けねばならず、具体的には励起光のすべてを吸収するためにも100〜500μm程度の厚みで形成しなければならない。
一般に用いられる緑色の光を放射する蛍光体は、上述したように波長470〜600nm近傍光を蛍光として放射するが、その励起スペクトル(おおむね350〜500nm程度)の長波長側が蛍光体の蛍光波長域と重なる領域がある。
つまり、前記蛍光の波長の短波長成分の一部が、励起光として蛍光体により再吸収される現象が生じ、この結果として効率が低下すると共に、最終的に出射する波長域が長波長側へずれてしまうという問題が生じる。
そして、励起光の放射を抑制するため蛍光体を厚く構成すると、物理的に蛍光体から発せられた蛍光を再吸収する頻度が増えるため、上述した波長域のずれは一層顕著になって現れる。
上記の蛍光体を用いた光源装置は緑色の光を放射するための固体発光素子に代替して使用される。このため、装置を非常に小さいサイズで構成する必要があると共に、蛍光体に大きなエネルギー密度の励起光を入力する必要がある。そのため、大きなエネルギー密度の励起光を吸収させる目的で、蛍光体の厚みをある程度厚くして設けねばならず、具体的には励起光のすべてを吸収するためにも100〜500μm程度の厚みで形成しなければならない。
一般に用いられる緑色の光を放射する蛍光体は、上述したように波長470〜600nm近傍光を蛍光として放射するが、その励起スペクトル(おおむね350〜500nm程度)の長波長側が蛍光体の蛍光波長域と重なる領域がある。
つまり、前記蛍光の波長の短波長成分の一部が、励起光として蛍光体により再吸収される現象が生じ、この結果として効率が低下すると共に、最終的に出射する波長域が長波長側へずれてしまうという問題が生じる。
そして、励起光の放射を抑制するため蛍光体を厚く構成すると、物理的に蛍光体から発せられた蛍光を再吸収する頻度が増えるため、上述した波長域のずれは一層顕著になって現れる。
このような問題を解消するには、膜の厚みを薄くして蛍光体層を形成し自己吸収する割合を減らすことである。そしてその理想形としては、蛍光体粒子をごく薄い層で構成しながらも、励起光が前方から出射することなく、蛍光のみを取り出すことである。
そこで本発明が目的とするところは、励起光の透過および蛍光の自己吸収を抑制して出射光の波長域を所望のものとして、効率よく蛍光を放射することができる光源装置を提供することである。
(1)
本願第1の発明は、
特定の波長域の蛍光を放射する光源装置であって、
偏光方向が同一の励起光を放射する励起光源と、前記励起光により特定の波長領域の蛍光を放射する蛍光体と、前記蛍光体を保持する光透過性基板とを備え、
励起光が蛍光体および基板を通過して蛍光が放射するものであり、
前記基板は、励起光が入射する側の一方の表面上に反射型偏光分離素子が設けられ、他方の面に蛍光を透過して励起光を反射する励起光反射層が設けられていることを特徴とする。
(2)
また更に、請求項1記載の光源装置において、前記反射型偏光分離素子の表面に、励起光が入射する領域を除いて、蛍光および励起光を反射する光反射層が設けられているのがよい。
(3)
また更に、請求項1記載の光源装置において、前記反射型偏光分離素子は、基板上の励起光が入射する領域に形成され、基板の他の領域には、一方の表面上に蛍光および励起光を反射する光反射層が設けられているのがよい。
(4)
また更に、前記反射型偏光分離素子と励起光反射層の間に、1/4波長板が配置されているのがよい。
本願第1の発明は、
特定の波長域の蛍光を放射する光源装置であって、
偏光方向が同一の励起光を放射する励起光源と、前記励起光により特定の波長領域の蛍光を放射する蛍光体と、前記蛍光体を保持する光透過性基板とを備え、
励起光が蛍光体および基板を通過して蛍光が放射するものであり、
前記基板は、励起光が入射する側の一方の表面上に反射型偏光分離素子が設けられ、他方の面に蛍光を透過して励起光を反射する励起光反射層が設けられていることを特徴とする。
(2)
また更に、請求項1記載の光源装置において、前記反射型偏光分離素子の表面に、励起光が入射する領域を除いて、蛍光および励起光を反射する光反射層が設けられているのがよい。
(3)
また更に、請求項1記載の光源装置において、前記反射型偏光分離素子は、基板上の励起光が入射する領域に形成され、基板の他の領域には、一方の表面上に蛍光および励起光を反射する光反射層が設けられているのがよい。
(4)
また更に、前記反射型偏光分離素子と励起光反射層の間に、1/4波長板が配置されているのがよい。
(1)
本発明にかかる光源装置によれば、励起光源から放射された励起光は、偏光方向が同一であるので反射型偏光分離素子を通過した後、蛍光体層に入射し、更にその先の蛍光の出射側に形成された励起光反射層に入射する。蛍光体層において変換されずに透過した励起光は、励起光反射層によって反射されることにより、光放射側の面から漏れ光となって放射されることがなく、蛍光のみが放射されるようになる。そして、反射された励起光は、再び蛍光体層に入射してこれを通過し、励起光の入射側に到達する。このとき、励起光の入射側の面には、反射型偏光分離素子が配置されているので、偏光方向がみだれた蛍光および励起光は再び蛍光体層側に入射する。このような結果、励起光は、反射型偏光分離素子と反射層の間で繰り返し行き来するので、蛍光に変換される確率が高まると共に、蛍光のみが速やかに取り出されるようになる。
従って、蛍光体を薄く形成することができ、かつ、励起光の放射が少なくなるので、蛍光体の再吸収を抑制することができ、励起光の透過および蛍光の自己吸収を抑制して出射光の波長域を所望のものとして、効率よく蛍光を放射することができる光源装置を提供することができる。
(2)
そして本願第2、第3の光源装置によれば、励起光入射領域を除いて光反射層が形成されているので、励起光のうち、偏光方向が変わらずに戻ってきた光を光反射層によって漏れなく反射することができるので、より高い効率で励起光を戻すことができて、一層高い発光効率が得られる。
(3)
そして本願第4の光源装置によれば、反射型偏光分離素子と励起光反射層の間に、1/4波長板が配置されていることにより、励起光の偏光方向が変わって反射型偏光分離素子による反射が高い効率で行われるようになるので、より高い効率で励起光を戻すことができ、一層高い発光効率が得られる。
本発明にかかる光源装置によれば、励起光源から放射された励起光は、偏光方向が同一であるので反射型偏光分離素子を通過した後、蛍光体層に入射し、更にその先の蛍光の出射側に形成された励起光反射層に入射する。蛍光体層において変換されずに透過した励起光は、励起光反射層によって反射されることにより、光放射側の面から漏れ光となって放射されることがなく、蛍光のみが放射されるようになる。そして、反射された励起光は、再び蛍光体層に入射してこれを通過し、励起光の入射側に到達する。このとき、励起光の入射側の面には、反射型偏光分離素子が配置されているので、偏光方向がみだれた蛍光および励起光は再び蛍光体層側に入射する。このような結果、励起光は、反射型偏光分離素子と反射層の間で繰り返し行き来するので、蛍光に変換される確率が高まると共に、蛍光のみが速やかに取り出されるようになる。
従って、蛍光体を薄く形成することができ、かつ、励起光の放射が少なくなるので、蛍光体の再吸収を抑制することができ、励起光の透過および蛍光の自己吸収を抑制して出射光の波長域を所望のものとして、効率よく蛍光を放射することができる光源装置を提供することができる。
(2)
そして本願第2、第3の光源装置によれば、励起光入射領域を除いて光反射層が形成されているので、励起光のうち、偏光方向が変わらずに戻ってきた光を光反射層によって漏れなく反射することができるので、より高い効率で励起光を戻すことができて、一層高い発光効率が得られる。
(3)
そして本願第4の光源装置によれば、反射型偏光分離素子と励起光反射層の間に、1/4波長板が配置されていることにより、励起光の偏光方向が変わって反射型偏光分離素子による反射が高い効率で行われるようになるので、より高い効率で励起光を戻すことができ、一層高い発光効率が得られる。
以下、本願発明の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態にかかる光源装置の要部を説明する断面図である。光線装置は、励起光L1を放射する励起光源10を備え、当該励起光が放射される前方位置に基板11と基板11に保持された蛍光体層12を備えた波長変換手段20を有している。励起光源10から放射された偏光方向が同一の励起光は、コリメートレンズ10aおよび集光レンズ10bを備えた集光手段10cを介して、波長変換手段20に入射する。
蛍光体層12を保持する基板11は、励起光及び蛍光体層12で変換された蛍光に対して透光性を備えるものであり、例えば石英ガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラスより構成される。
蛍光体層12を構成する蛍光体は、励起光L1を吸収して特定波長域の蛍光を放射するものであり、特にこの光源装置ではG色の波長領域(470〜600nm)を放射するために、YAG蛍光体やサイアロン蛍光体(SiAlON蛍光体)が好適に使用される。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態にかかる光源装置の要部を説明する断面図である。光線装置は、励起光L1を放射する励起光源10を備え、当該励起光が放射される前方位置に基板11と基板11に保持された蛍光体層12を備えた波長変換手段20を有している。励起光源10から放射された偏光方向が同一の励起光は、コリメートレンズ10aおよび集光レンズ10bを備えた集光手段10cを介して、波長変換手段20に入射する。
蛍光体層12を保持する基板11は、励起光及び蛍光体層12で変換された蛍光に対して透光性を備えるものであり、例えば石英ガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラスより構成される。
蛍光体層12を構成する蛍光体は、励起光L1を吸収して特定波長域の蛍光を放射するものであり、特にこの光源装置ではG色の波長領域(470〜600nm)を放射するために、YAG蛍光体やサイアロン蛍光体(SiAlON蛍光体)が好適に使用される。
励起光源10を構成するレーザダイオードは、偏光方向が揃った励起光を放射する。かかる励起光源10の各々が放射する光は、例えば波長445nm近傍の青色の光であり、蛍光体はこの領域の光を吸収して励起することで、上述した特定波長領域の緑色の蛍光を放射する。
光源装置における波長変換手段20の励起光の入射端20aには、第1に反射型偏光分離素子13が配設されている。この反射型偏光分離素子13は、通過する光の偏光方向が同一の光成分であればロスなくこれを透過することができるが、散乱された偏光の片方の偏光成分は透過するが、もう片方の偏光成分は反射するものであり、光を分離する機能を備えたものである。
そして、波長変換手段の励起光の出射端20bには、上述した特定波長域の光、すなわち緑色光(G光)に対して透過性を備え、励起光の青色光(B光)に対して反射特性を備えた励起光反射層14が設けられている。この励起光反射層14は、例えばTiO2及びSiO2により構成された誘電体多層膜よりなり、透光性基板14aに保持されている。
そして、波長変換手段の励起光の出射端20bには、上述した特定波長域の光、すなわち緑色光(G光)に対して透過性を備え、励起光の青色光(B光)に対して反射特性を備えた励起光反射層14が設けられている。この励起光反射層14は、例えばTiO2及びSiO2により構成された誘電体多層膜よりなり、透光性基板14aに保持されている。
図2(A)(B)は、励起光および蛍光の軌跡を簡略して描いた説明図であり、(A)は蛍光の様子を、(B)は励起光の様子をそれぞれ示している。同図では励起光であるB光を破線L1で表し、蛍光に変換されたG光を実線で表している。
まず、図1に示すように上記の光源装置においては、励起光源10から放射された励起光L1は、集光手段10cにおいて収束された後、反射型偏光分離素子13を透過して、蛍光体層12に入射する。ここで、蛍光体層12においては励起光L1の一部が吸収されて蛍光を発生して無偏光の発散光となり、様々な方向に向かうことになる。
図2(A)に示すように、発散状態で放射された蛍光のうち、励起光L1の入射する方向と同じ、すなわち出射端20b側に放射された光については、励起光反射層14を透過してそのまま前方に出射することになる。そして、それとは反対側(すなわち入射端20a側)に向かって放射された蛍光は、反射型偏光分離素子13に入射するものの、上述したように無偏向光であるため、一方の偏光成分は反射し出射端20bに向かって導かれ、もう一方の偏光成分は励起光入射側(すなわち入射端20a)より出射される。
ここで、反射型偏光分離素子13により反射された蛍光は再度蛍光体層12を通過することになるが、本発明に係る光源装置においては、蛍光体層12の厚みを十分に小さく構成することができるため、自己吸収が少なく、効率よく蛍光が出射端20bに向かって出射されるようになる。
まず、図1に示すように上記の光源装置においては、励起光源10から放射された励起光L1は、集光手段10cにおいて収束された後、反射型偏光分離素子13を透過して、蛍光体層12に入射する。ここで、蛍光体層12においては励起光L1の一部が吸収されて蛍光を発生して無偏光の発散光となり、様々な方向に向かうことになる。
図2(A)に示すように、発散状態で放射された蛍光のうち、励起光L1の入射する方向と同じ、すなわち出射端20b側に放射された光については、励起光反射層14を透過してそのまま前方に出射することになる。そして、それとは反対側(すなわち入射端20a側)に向かって放射された蛍光は、反射型偏光分離素子13に入射するものの、上述したように無偏向光であるため、一方の偏光成分は反射し出射端20bに向かって導かれ、もう一方の偏光成分は励起光入射側(すなわち入射端20a)より出射される。
ここで、反射型偏光分離素子13により反射された蛍光は再度蛍光体層12を通過することになるが、本発明に係る光源装置においては、蛍光体層12の厚みを十分に小さく構成することができるため、自己吸収が少なく、効率よく蛍光が出射端20bに向かって出射されるようになる。
そして、図2(B)に示すように、励起光L1の中で、蛍光体層12を通過する際、波長が変わらずに蛍光に変換されなかった光は、破線で示すように、反射層14において再び基板11に戻るよう反射され、蛍光体層12に入射することになる。蛍光体層12に再び入射した励起光は、ここで蛍光に変換されるか、または当初の励起光L1の波長を維持して反射型偏光分離素子13に入射することになる。ここでも蛍光に変換されなかった励起光L1は、それ自体に大きな偏光の変化が生じていなければ、反射型偏光分離素子13を通過してL1’で示すように外部に出射することになるが、蛍光体層12において粒子に衝突した結果、散乱して偏光方向の変化が生じた光は、反射型偏光分離素子13で反射され、蛍光体層12に再入射することになる。
以上の本発明に係る光源装置の構成によれば、励起光が蛍光体層に入射したものの蛍光に変換されなかった光のうちいくつかが、励起光反射層と反射型偏光分離素子の間を繰り返し行き来することになるので、励起光が蛍光体を何度も通過することになり、蛍光に変換される確率が高くなって最終的に光出射面から放射される蛍光の光量が増大するようになる。
従って本発明によれば、励起光が蛍光体層を挟んで、励起光反射層と反射型偏光分離素子の間で反射する構成を備えているので、蛍光体層を薄く構成した場合でも励起光が蛍光に変換される確率が高まることになり、蛍光の放射量を高くすることができる。そして、蛍光体を薄く構成できる結果、蛍光が自己吸収される割合が少なくなって出射端から出射される光を所期の波長域の光とすることができる。
従って本発明によれば、励起光が蛍光体層を挟んで、励起光反射層と反射型偏光分離素子の間で反射する構成を備えているので、蛍光体層を薄く構成した場合でも励起光が蛍光に変換される確率が高まることになり、蛍光の放射量を高くすることができる。そして、蛍光体を薄く構成できる結果、蛍光が自己吸収される割合が少なくなって出射端から出射される光を所期の波長域の光とすることができる。
なお、以上の実施の形態においては、適宜変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上記説明においては基板の励起光の入射側に蛍光体層を形成した光源装置の図を参照して本発明の実施形態を説明を行った。しかしながら、透光性基板の配置状態は不問であり、本発明を実施する上では、反射型偏光分離素子、蛍光体層、反射層が励起光の入射側からこの順に並んで配置された構成を備えていれば足りる。
また、励起光反射層(14)に関して上記では透光性基板(14a)に保持された形態として説明したが、蛍光体層(12)を保持する基板(11)によって保持された形態であっても構わない。
また、励起光反射層(14)に関して上記では透光性基板(14a)に保持された形態として説明したが、蛍光体層(12)を保持する基板(11)によって保持された形態であっても構わない。
また、以上の光源装置構成に関し、具体的な実施例について説明すると、透光性基板11は例えば20mm×20mm、厚さが0.625mmの石英ガラスからなり、蛍光体層12は、サイアロン蛍光体により構成され、膜厚は30μmである。反射型偏光分離素子はワイヤーグリッド構造を備えた素子(WGP:Wire Grid Polarizer)よりなる。
励起光源は、偏光方向を揃え、励起光の波長を特定するという観点においては1個のレーザダイオードを使用し、出力を賄うのが理想的である。しかしながら、レーザダイオードの出力には現時点では限界があり、実用上は複数のレーザダイオードを集光することにより構成される場合がある。
このように複数のレーザダイオードを使用する場合、個々のダイオードの個体差や温度分布によって最終的に構成される励起光には不可避にスペクトルに幅が生じてしまう。ここで、実際の合成された励起波長のスペクトルに関して具体的な数値例を挙げると、ピーク値は波長447nm近傍であり、裾野は波長440〜475nmとなるような広がりを持って構成される。従って、励起光反射層の反射波長に関しても、このような波長域をカバーできる状態としておくことが望ましい。
励起光源は、偏光方向を揃え、励起光の波長を特定するという観点においては1個のレーザダイオードを使用し、出力を賄うのが理想的である。しかしながら、レーザダイオードの出力には現時点では限界があり、実用上は複数のレーザダイオードを集光することにより構成される場合がある。
このように複数のレーザダイオードを使用する場合、個々のダイオードの個体差や温度分布によって最終的に構成される励起光には不可避にスペクトルに幅が生じてしまう。ここで、実際の合成された励起波長のスペクトルに関して具体的な数値例を挙げると、ピーク値は波長447nm近傍であり、裾野は波長440〜475nmとなるような広がりを持って構成される。従って、励起光反射層の反射波長に関しても、このような波長域をカバーできる状態としておくことが望ましい。
[第2の実施形態]
続いて、図3及び図4を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なお図3は本発明の第2の実施形態にかかる光源装置の要部を説明する断面図、図4は励起光および蛍光の軌跡を簡略して描いた説明図であり、(A)は蛍光の様子を、(B)は励起光の様子を示す。これらの図において、先に図1〜図2で説明した構成について同符号で示すと共に、各構成の詳細説明については省略する。
本実施形態は、先に説明した第1の実施形態に係る反射型偏光分離素子13、蛍光体層12、励起光反射層14がこの順に並んだ構成を具備すると共に、更に、反射型偏光分離素子13の励起光L1の入射側に、かかる励起光L1の入射領域Mを除いて、蛍光および励起光の光を反射する光反射層15が形成されている。つまり、先に説明した第1の実施形態に係る反射型偏光分離素子13による反射においては、透過する偏光成分が存在するので、本実施形態においてはこれを捕捉する目的で、蛍光(G光)及び励起光(B光)の両方に対して高い反射特性を備える光反射層15を設けている。
同図において、光反射層15は、少なくとも特定波長領域の蛍光および励起光の波長領域に対して反射機能を備えたものである。このような光反射層15は、TiO2及びSiO2により構成された誘電体多層膜において、例えば波長490〜560nm域の緑色光を反射する誘電体多層膜よりなるものと、波長420〜470nm域に対して反射特性を備えたものを、積層状態に設けることで構成される。またそのほか、銀、アルミニウムなどの高光反射特性を備えた金属により構成することもできる。なお、金属により光反射層を構成する場合には、より広域な波長領域に対して反射を望めるので、一層高効率化を図ることができる。なお、この光反射層15においては、最低限蛍光および励起光の光を反射する構成を備えたものであれば良く、その他の波長領域の光に対して反射特性を具備したものであっても勿論構わない。
続いて、図3及び図4を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なお図3は本発明の第2の実施形態にかかる光源装置の要部を説明する断面図、図4は励起光および蛍光の軌跡を簡略して描いた説明図であり、(A)は蛍光の様子を、(B)は励起光の様子を示す。これらの図において、先に図1〜図2で説明した構成について同符号で示すと共に、各構成の詳細説明については省略する。
本実施形態は、先に説明した第1の実施形態に係る反射型偏光分離素子13、蛍光体層12、励起光反射層14がこの順に並んだ構成を具備すると共に、更に、反射型偏光分離素子13の励起光L1の入射側に、かかる励起光L1の入射領域Mを除いて、蛍光および励起光の光を反射する光反射層15が形成されている。つまり、先に説明した第1の実施形態に係る反射型偏光分離素子13による反射においては、透過する偏光成分が存在するので、本実施形態においてはこれを捕捉する目的で、蛍光(G光)及び励起光(B光)の両方に対して高い反射特性を備える光反射層15を設けている。
同図において、光反射層15は、少なくとも特定波長領域の蛍光および励起光の波長領域に対して反射機能を備えたものである。このような光反射層15は、TiO2及びSiO2により構成された誘電体多層膜において、例えば波長490〜560nm域の緑色光を反射する誘電体多層膜よりなるものと、波長420〜470nm域に対して反射特性を備えたものを、積層状態に設けることで構成される。またそのほか、銀、アルミニウムなどの高光反射特性を備えた金属により構成することもできる。なお、金属により光反射層を構成する場合には、より広域な波長領域に対して反射を望めるので、一層高効率化を図ることができる。なお、この光反射層15においては、最低限蛍光および励起光の光を反射する構成を備えたものであれば良く、その他の波長領域の光に対して反射特性を具備したものであっても勿論構わない。
このような第2の実施形態に係る光源装置によれば、図4(A)(B)に示すように、励起光L1は偏光方向が同一であるため反射型偏光分離素子13をロス無く通過して蛍光体層12に向かって入射されると共に、蛍光成分の光は、同図(A)で示すように反射型偏光分離素子13又は光反射層15励起光反射層および反射型偏光分離素子の作用によって上記第1の実施形態と同じ作用効果を備えると共に、蛍光体層12で変換された蛍光のうち、光出射側面とは反対側に出射した光について、光反射層15によって確実に光出射側面に向けて反射することができて、効率の増大を期待することができるようになる。
そして、励起光L1の中で蛍光に変換されなかった励起光においても、同図(B)で示すように、反射型偏光分離素子13において一部が反射され、残りは光反射層15において反射されるので、光反射層15によって高い確率で反射されるようになり一層高い発光効率を望むことができる。無論、励起光L1の一部には偏光方向が変わらずに反射型偏光分離素子13を通過して励起光L1の入射領域Mから出てしまう光L1’がわずかにあるが、これにおいては大きなロスを生じるものではない。
そして、励起光L1の中で蛍光に変換されなかった励起光においても、同図(B)で示すように、反射型偏光分離素子13において一部が反射され、残りは光反射層15において反射されるので、光反射層15によって高い確率で反射されるようになり一層高い発光効率を望むことができる。無論、励起光L1の一部には偏光方向が変わらずに反射型偏光分離素子13を通過して励起光L1の入射領域Mから出てしまう光L1’がわずかにあるが、これにおいては大きなロスを生じるものではない。
[第3の実施形態]
続いて、図5は本発明の第3の実施形態を説明する断面図である。また、図6(A)(B)はそれぞれ、蛍光の軌跡と励起光の軌跡を示す図である。なお同図において、先に図1〜図4で説明した構成については同符号で示すと共に、詳細説明については省略する。
この実施形態は上記第2の実施形態の変形例であり、その要旨は、反射型偏光分離素子13を励起光L1の入射領域にのみ限定して配置すると共に、その他の領域については光反射層15のみを配置して構成したものである。つまり、本実施形態では、反射型偏光分離素子13と光反射層15とが部分的に切り替えられて配置されており、外観上、単一の層のように構成されている。
続いて、図5は本発明の第3の実施形態を説明する断面図である。また、図6(A)(B)はそれぞれ、蛍光の軌跡と励起光の軌跡を示す図である。なお同図において、先に図1〜図4で説明した構成については同符号で示すと共に、詳細説明については省略する。
この実施形態は上記第2の実施形態の変形例であり、その要旨は、反射型偏光分離素子13を励起光L1の入射領域にのみ限定して配置すると共に、その他の領域については光反射層15のみを配置して構成したものである。つまり、本実施形態では、反射型偏光分離素子13と光反射層15とが部分的に切り替えられて配置されており、外観上、単一の層のように構成されている。
このような構成によれば、上記第2の実施形態に係る、反射型偏光分離素子13と光反射層15とが積層されてなる光源装置とほぼ同じ効率で光を放射することができ、反射型偏光分離素子13を部分的に設ければ済むので、部材を節約できて無駄が少なく、コスト的な面で優位になる。
無論、実施形態においても、図6(A)(B)に示すように、蛍光及び励起光L1は、反射型偏光分離素子13形成部を除いて光反射層15が形成されているため、この層に入射した光は出射端20bに向かって反射されるようになり、高い効率で蛍光を取り出すことができる。
無論、実施形態においても、図6(A)(B)に示すように、蛍光及び励起光L1は、反射型偏光分離素子13形成部を除いて光反射層15が形成されているため、この層に入射した光は出射端20bに向かって反射されるようになり、高い効率で蛍光を取り出すことができる。
なお、本実施形態においても、光反射層としては例えば、TiO2及びSiO2により構成された誘電体多層膜や、銀、アルミニウムなどの高光反射特性を備えた金属により構成することができる。
[第4の実施形態]
続いて、本発明の第4の実施形態について図7を参照して説明する。同図は、本実施形態を説明する断面図であり、先に図1,2で説明した第1の実施例の形態に類似する。なお同図において、先に図1〜図6で説明した構成については同符号で示すと共に、詳細説明については省略する。
この実施形態は、蛍光体層12を比較的薄く構成した場合に有効な例であり、反射型偏光分離素子13と励起光反射層14の間に、1/4波長板16を設けた例である。つまり、蛍光体層12の厚みが小さい場合には、蛍光体粒子による散乱作用が小さく、励起光反射板14によって反射された光も、同位相のまま反射型偏光分離素子13に入射することになって、反射が生じにくく、再利用が難しくなる。ここで、反射型偏光分離素子13と励起光反射板14の間に、1/4波長板16が介在することで、励起光L1は位相が往復で1/2波長ずれることになり、反射型偏光分離素子13に入射した際に反射される確率が高まる。
この結果、図8に示すように、蛍光体層12を一層薄く構成した場合にも、反射型偏光分離素子13による反射が確実に行われるようになる。従って、蛍光が蛍光体によって自己吸収される割合が小さくなると共に、蛍光の透過性が増すため、出射端20bから出射する蛍光光量を増大することができる。
続いて、本発明の第4の実施形態について図7を参照して説明する。同図は、本実施形態を説明する断面図であり、先に図1,2で説明した第1の実施例の形態に類似する。なお同図において、先に図1〜図6で説明した構成については同符号で示すと共に、詳細説明については省略する。
この実施形態は、蛍光体層12を比較的薄く構成した場合に有効な例であり、反射型偏光分離素子13と励起光反射層14の間に、1/4波長板16を設けた例である。つまり、蛍光体層12の厚みが小さい場合には、蛍光体粒子による散乱作用が小さく、励起光反射板14によって反射された光も、同位相のまま反射型偏光分離素子13に入射することになって、反射が生じにくく、再利用が難しくなる。ここで、反射型偏光分離素子13と励起光反射板14の間に、1/4波長板16が介在することで、励起光L1は位相が往復で1/2波長ずれることになり、反射型偏光分離素子13に入射した際に反射される確率が高まる。
この結果、図8に示すように、蛍光体層12を一層薄く構成した場合にも、反射型偏光分離素子13による反射が確実に行われるようになる。従って、蛍光が蛍光体によって自己吸収される割合が小さくなると共に、蛍光の透過性が増すため、出射端20bから出射する蛍光光量を増大することができる。
なお、このような1/4波長板16を用いる構成は、先に実施形態2,3で説明した、反射型偏光分離素子13と蛍光反射膜15の両方を組み合わせた光源装置に適用する可能であることは言うまでもない。
[実験例1]
以下、下記構成に基づいて本発明の効果を実証するため実験を行った。
半導体レーザダイオードは出力波長445nm、出力が1Wのもの(日亜化学製)であり合計6個用いた。
レーザダイオードからの光を、図1で示したような構成に基づき拡散板と集光レンズを用いて集光し、光変換手段の入射端に入射した。
光変換手段は、20mm×20mm、厚さ約0.6mmの石英ガラス板にサイアロン蛍光体を膜厚30μm、60μm、100μmに設定して設けた波長変換部と、その入射端側に反射型偏光分離素子(WGP)を配置し、更に蛍光の出射端側にB光反射層として、誘電体多層膜を透光製基板上に形成した励起光反射層を配置して構成した。
反射型偏光分離素子(WGP)は、通過偏光透過率が92%であり、非通過偏光反射率が85%であった。また消光比は175であった。
また更に、図7の構成に基づいて1/4波長板を備えた、実施例2,4にかかる光源装置を構成し、出射端からの蛍光光量について測定した。
以下、下記構成に基づいて本発明の効果を実証するため実験を行った。
半導体レーザダイオードは出力波長445nm、出力が1Wのもの(日亜化学製)であり合計6個用いた。
レーザダイオードからの光を、図1で示したような構成に基づき拡散板と集光レンズを用いて集光し、光変換手段の入射端に入射した。
光変換手段は、20mm×20mm、厚さ約0.6mmの石英ガラス板にサイアロン蛍光体を膜厚30μm、60μm、100μmに設定して設けた波長変換部と、その入射端側に反射型偏光分離素子(WGP)を配置し、更に蛍光の出射端側にB光反射層として、誘電体多層膜を透光製基板上に形成した励起光反射層を配置して構成した。
反射型偏光分離素子(WGP)は、通過偏光透過率が92%であり、非通過偏光反射率が85%であった。また消光比は175であった。
また更に、図7の構成に基づいて1/4波長板を備えた、実施例2,4にかかる光源装置を構成し、出射端からの蛍光光量について測定した。
また、蛍光体層を備えるが、B光反射層及び反射型偏光分離素子(WGP)を備えていない比較例に係る光源装置を構成して、本発明との差異について検証した。
上記結果に示すように、蛍光体厚さ30μmではWGP及び1/4波長板を挿入した場合に蛍光強度が顕著に上がることが確認できた。
1/4波長板を追加したほうが顕著に出力が増加することから、励起光が蛍光体中を一往復する間で偏光がある程度維持されるため、1/4波長板により位相を一律でずらすほうがWGPで反射する励起光が増加し、蛍光出力が増加する。
60μmで1/4波長板有無による出力差が小さくなる理由は、蛍光体層が厚くなることで、偏光の維持率が低下し、1/4波長板による効果が低下したためと推測される。しかしながら、WGPと組み合わせることで一定の効果が得られることは間違いない。
この結果から明らかなように、反射型偏光分離素子13、蛍光体層12、反射層14が励起光の入射側からこの順に並んで配置された構成を備えることで、単に蛍光を通過させて光源装置を構成する場合より大きな割合で光を取り出すことが可能となる。
1/4波長板を追加したほうが顕著に出力が増加することから、励起光が蛍光体中を一往復する間で偏光がある程度維持されるため、1/4波長板により位相を一律でずらすほうがWGPで反射する励起光が増加し、蛍光出力が増加する。
60μmで1/4波長板有無による出力差が小さくなる理由は、蛍光体層が厚くなることで、偏光の維持率が低下し、1/4波長板による効果が低下したためと推測される。しかしながら、WGPと組み合わせることで一定の効果が得られることは間違いない。
この結果から明らかなように、反射型偏光分離素子13、蛍光体層12、反射層14が励起光の入射側からこの順に並んで配置された構成を備えることで、単に蛍光を通過させて光源装置を構成する場合より大きな割合で光を取り出すことが可能となる。
10 励起光源
10a コリメートレンズ
10b 集光レンズ
10c 集光手段
11 基板
12 蛍光体層
13 反射型偏光分離素子
14 励起光反射層
14a 透光性基板
15 光反射層
16 1/4波長板
20 波長変換手段
20a 入射端
20b 出射端
10a コリメートレンズ
10b 集光レンズ
10c 集光手段
11 基板
12 蛍光体層
13 反射型偏光分離素子
14 励起光反射層
14a 透光性基板
15 光反射層
16 1/4波長板
20 波長変換手段
20a 入射端
20b 出射端
Claims (4)
- 特定の波長域の蛍光を放射する光源装置であって、
偏光方向が同一の励起光を放射する励起光源と、前記励起光により特定の波長領域の蛍光を放射する蛍光体と、前記蛍光体を保持する光透過性基板とを備え、
励起光が蛍光体および基板を通過して蛍光が放射するものであり、
前記基板は、励起光が入射する側の一方の表面上に反射型偏光分離素子が設けられ、他方の面に蛍光を透過して励起光を反射する反射層が設けられている
ことを特徴とする光源装置。 - 前記反射型偏光分離素子の表面に、励起光が入射する領域を除いて、蛍光および励起光を反射する光反射層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
- 前記反射型偏光分離素子は、基板上の励起光が入射する領域に形成され、基板の他の領域には、一方の表面上に蛍光および励起光を反射する光反射層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
- 前記反射型偏光分離素子と励起光反射層の間に、1/4波長板が配置されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の光源装置。
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- 2011-03-30 JP JP2011076073A patent/JP2012209228A/ja not_active Withdrawn
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