JP2018044130A - ジグリシジル化合物の精製方法 - Google Patents

ジグリシジル化合物の精製方法 Download PDF

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【課題】高耐熱性の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の精製方法を提供すること。【解決手段】一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物において芳香族系有機溶媒によって低エポキシ当量の化合物を除去し、その後カルボニル系有機溶媒によって高エポキシ当量の化合物を抽出することで、高耐熱性の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物が得られる。【選択図】なし

Description

本発明は、ジグリシジル化合物の精製方法に関する。
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに代表されるジグリシジル化合物は、エポキシ樹脂の原料として用いられており、また、様々な樹脂の劣化防止や耐加水分解性向上のための添加剤としての用途が提案されている。
例えば、特許文献1には、芳香族ポリエステル樹脂に特定のジグリシジル化合物を配合することにより、熱劣化特性および耐加水分解性に優れた難燃性芳香族ポリエステル樹脂組成物が提案されている。
このようなジグリシジル化合物の製造方法としては、触媒として四級アンモニウム塩および/または塩基性化合物の存在下、オキシナフトエ酸とエピハロヒドリンを反応せしめる方法が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、このような方法で得られたジグリシジル化合物は、耐熱性が低いため、溶融混合等に際して高温状態に曝された場合に熱分解する等の問題点があった。
特開平1−201357号公報 特開昭62−45582号公報
本発明の目的は、高耐熱性の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の精製方法を提供することにある。
Figure 2018044130
(式中、nは0または1〜10の整数を示す)
本発明者らは高耐熱性の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の精製方法について鋭意検討した結果、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物において芳香族系有機溶媒によって低エポキシ当量の化合物を除去し、その後カルボニル系有機溶媒によって高エポキシ当量の化合物を抽出することで、高耐熱性の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物に芳香族系有機溶媒を添加して、該芳香族系有機溶媒に溶解する化合物を粗組成物から除去する工程(以下、芳香族系有機溶媒に溶解する化合物の除去工程ともいう)、および前記化合物を除去した粗組成物にカルボニル系有機溶媒を添加して、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を抽出する工程(以下、カルボニル系有機溶媒による抽出工程ともいう)を含む、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の精製方法を提供する。
Figure 2018044130
(式中、nは0または1〜10の整数を示す)
本発明によれば、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物を精製し、高エポキシ当量かつ高耐熱性の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を得ることができる。
本発明の精製方法は、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物に対して、芳香族系有機溶媒に溶解する化合物の除去工程において、低エポキシ当量のジグリシジル化合物を除去した後、カルボニル系有機溶媒による抽出工程において、高エポキシ当量のジグリシジル化合物を抽出する。
本発明において、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物とは、目的とする一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の他に、未反応の反応原料や触媒および反応副生物等の不純物を含む組成物を意味する。一般式(I)で表されるジグリシジル化合物が6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとから得られる場合には、エピハロヒドリンを留去したものを粗組成物という。
芳香族系有機溶媒に溶解する化合物としては、低エポキシ当量のジグリシジル化合物等が挙げられる。本発明では、低エポキシ当量のジグリシジル化合物とは、エポキシ当量が150以上300未満のジグリシジル化合物をいう。
芳香族系有機溶媒に溶解する化合物の除去工程は、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物に芳香族系有機溶媒を添加し、低エポキシ当量のジグリシジル化合物を溶解させた後、濾過することにより行われる。
芳香族系有機溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼンおよびエチルベンゼンからなる群から選択される一種以上が挙げられ、低エポキシ当量のジグリシジル化合物の除去効率に優れる点で、トルエンが特に好ましい。
芳香族系有機溶媒の添加量は特に限定されないが、通常、粗組成物100重量部に対して100〜500重量部である。
芳香族系有機溶媒に溶解する化合物の除去工程においては、エポキシ当量が150以上300未満の低エポキシ当量のジグリシジル化合物が除去される。
濾過は通常の方法により行うことができる。濾過により低エポキシ当量のジグリシジル化合物を除去し、粗組成物を取り出すことができる。
一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物は、芳香族系有機溶媒に溶解する化合物の除去工程の後、続いてカルボニル系有機溶媒による抽出工程に供される。
カルボニル系有機溶媒による抽出工程は、低エポキシ当量のジグリシジル化合物の除去後の粗組成物にカルボニル系有機溶媒を添加し、高エポキシ当量のジグリシジル化合物を溶解させた後、濾過することにより行われる。
カルボニル系有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンからなる群から選択される一種以上が挙げられ、高エポキシ当量の化合物を効率的に抽出できる点で、酢酸エチルが特に好ましい。
カルボニル系有機溶媒の添加量は特に限定されないが、通常、粗組成物100重量部に対して100〜500重量部である。
通常の濾過方法により、高エポキシ当量のジグリシジル化合物を含む有機層を抽出することができる。
抽出した高エポキシ当量のジグリシジル化合物を含む有機層は、さらに原料である6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸や触媒を除去するために、洗浄するのがよい。
洗浄は、有機層に水を添加し、5〜30分撹拌した後15〜45分静置し、分液した後、水層を除去することにより行われる。
分液性向上のために、別途、飽和塩化ナトリウム水溶液を添加してもよい。
洗浄に際し、原料や触媒の除去効率を向上させる目的で、水にリン酸や塩酸等の添加剤を含有させてもよく、通常それらの添加剤の含有量は、水100重量部に対して1〜10重量部であるのがよい。
洗浄は、精製効果を高めるために複数回繰返して行ってもよい。
洗浄後、加熱および/または減圧により、カルボニル系有機溶媒を除去することにより、高エポキシ当量のジグリシジル化合物を得ることができる。加熱および減圧は、それぞれ単独で行ってもよく、また、併用して行ってもよい。
加熱温度は、留去される溶媒の種類や量によって異なるため特に限定されないが、好ましくは50〜180℃、より好ましくは70〜150℃である。
また、減圧によって溶媒を留去する場合、減圧時の圧力は、留去される溶媒の種類や量によって異なるため特に限定されないが、通常1〜100Torrで行うのがよい。
一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物は、四級アンモニウム塩の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量とを反応させる工程、次いで塩基性化合物を添加する工程によって得られたものが好ましい。
以下、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとから得る場合について説明する。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびエピハロヒドリンは、市販のものを用いてもよく、また当業者に知られた方法で製造したものを用いてもよい。
エピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリンおよびエピブロモヒドリンが挙げられる。
エピハロヒドリンは、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し、2.6〜4.0モル当量反応させるのがよい。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し、エピハロヒドリンを2.6〜4.0モル当量反応させることによって、得られる粗組成物のエポキシ当量が増加する。
本発明では、例えば6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン3.0モル当量とを反応させることは、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対しエピハロヒドリンが3.0モル当量となるような量で存在させて反応させることを意味する。
四級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミドおよびベンジルトリメチルアンモニウムアセテートからなる群から選択される1種以上が挙げられ、反応性および入手容易性から、テトラメチルアンモニウムクロリドが特に好ましい。
四級アンモニウム塩の使用量は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し0.01〜0.75モル当量が好ましく、0.03〜0.20モル当量がより好ましい。
四級アンモニウム塩の使用量が6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し0.01モル当量を下回る場合、反応が進行し難くなる傾向があり、0.75モル当量を上回る場合、副反応を引き起こす傾向がある。
四級アンモニウム塩は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリンとの混合物中に四級アンモニウム塩水溶液として滴下するのがよく、その場合の水溶液の濃度は特に限定されないが、通常30〜70重量%であるのがよい。
四級アンモニウム塩水溶液の滴下時間は、特に限定されないが、100分以内が好ましい。四級アンモニウム塩水溶液の滴下時間を短くすることで、得られるジグリシジル化合物のエポキシ当量を増加させることができる。
塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上が挙げられ、反応性および入手容易性から、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
塩基性化合物の使用量は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し1.2〜3.5モル当量が好ましく、1.5〜3モル当量がより好ましい。
塩基性化合物は、急激な反応による発熱を抑えるために水溶液として滴下して加えるのがよく、その場合の水溶液の濃度は特に限定されないが、通常30〜70重量%であるのがよい。
塩基性化合物の水溶液の滴下時間は、特に限定されないが、通常2〜3時間である。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとの反応および塩基性化合物の添加の際の反応温度はエピハロヒドリンの種類によって異なるため特に限定されないが、70〜100℃が好ましい。反応温度が70℃未満である場合、反応が進行し難くなるとともに、得られる一般式(I)で表されるジグリシジル化合物のエポキシ当量が低下する傾向があり、100℃を超える場合、エピハロヒドリンの突沸や分解を引き起こす傾向がある。
反応時間は、反応温度や触媒の滴下時間などの条件によって変動するため特に限定されないが、1〜20時間、好ましくは2〜14時間、より好ましくは4〜8時間の間で適宜選択される。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとの反応および塩基性化合物の添加は、不活性ガス気流下またはバブリング下で行うのが好ましい。このような条件下で反応させることによって、酸素による反応阻害や触媒失活を回避し、反応を円滑に進行させることが可能となる。
不活性ガスとしては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとの反応を阻害しないガスであればよく、具体的には、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノンおよびクリプトンからなる群から選択される1種以上が挙げられる。これらの中で、入手容易性および経済性に優れる点で、窒素が好ましい。
不活性ガスは、原料である6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびエピハロヒドリンを収容する反応容器の反応液上部の空間部に吹き込んでもよく、あるいは、反応液中に直接吹き付けてもよい。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとを反応させて得られる、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物は、本発明の精製方法により、エポキシ当量が300以上の高エポキシ当量のジグリシジル化合物を選択的に取得することができる。また、本発明の精製方法で精製された一般式(I)で表されるジグリシジル化合物は高耐熱性を示し、示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上であるものが好ましい。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとを反応させて得られる、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物は、過剰量で含まれるエピハロヒドリンを精製前に留去したものである。過剰量のエピハロヒドリンは、加熱および/または減圧によって容易に留去される。加熱および減圧は、それぞれ単独で行ってもよく、また、併用して行ってもよい。
加熱温度は、留去されるエピハロヒドリンの種類や量によって異なるため特に限定されないが、好ましくは50〜150℃、より好ましくは50〜120℃である。
また、減圧によってのエピハロヒドリンを留去する場合、減圧時の圧力は、留去されるエピハロヒドリンの種類や量によって異なるため特に限定されないが、通常1〜100Torrで行うのがよい。
本発明の精製方法により得られた高エポキシ当量のジグリシジル化合物は、エポキシ当量が好ましくは300以上、より好ましくは330以上、さらに好ましくは360以上である一般式(I)で表されるジグリシジル化合物である。また、本発明の精製方法により得られた一般式(I)で表されるジグリシジル化合物は、示差熱分析による20%重量減少時の温度が好ましくは330℃以上、より好ましくは350℃以上、さらに好ましくは370℃以上である。本発明の精製方法により得られた一般式(I)で表されるジグリシジル化合物は、耐熱性に優れるため、様々な樹脂の劣化防止や耐加水分解性向上のための添加剤として使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
エポキシ当量および耐熱性の測定は以下の方法で行った。
[エポキシ当量]
JIS K7236に準拠して、エポキシ当量を測定した。
[耐熱性]
示唆熱分析による20%重量減少時の温度を測定し、耐熱性の指標とした。測定温度が高いほど耐熱性に優れることを意味する。測定は、島津製DTG−60A型を用いて下記条件で行った。
セル:アルミニウム
雰囲気ガス:窒素(流量:50mL/min)
加熱速度:10℃/min
参考例
300mLの4口コルベンに6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸47.1gとエピクロロヒドリン69.5g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して3.0モル当量)とを加え、窒素気流下90℃に昇温した。次いで、50%テトラメチルアンモニウムクロリド水溶液5.5g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して0.1モル当量)を同温度で10分かけて滴下し、同温度で1時間撹拌した。さらに、48%水酸化ナトリウム水溶液43.5g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して2.0モル当量)を90℃で2時間かけて滴下し、さらに同温度で30分間撹拌した後、エピクロロヒドリンを加熱および減圧により留去し、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物を得た。
実施例1
参考例で得られた粗組成物118.4gにトルエン283gを加えて10分間撹拌した後、析出物をろ過した。析出物に酢酸エチル200gを加えて10分間撹拌した後、析出物をろ過した。ろ液を5%リン酸水溶液120gで洗浄した後、さらに水120gで2回洗浄した。酢酸エチルを加熱および減圧により留去し、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物38.8gを得た。得られた一般式(I)で表されるジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の分析結果を表1に示す。
比較例1
参考例で得られた粗組成物118.4gにトルエン283gを加えて10分間撹拌した後、析出物をろ過した。ろ液を水120gで洗浄した後、5%リン酸水溶液120gで洗浄し、再び水120gで洗浄した。トルエンを加熱および減圧により留去し、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物28.5gを得た。得られた一般式(I)で表されるジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の分析結果を表1に示す。
Figure 2018044130
表1に示すように、本発明の精製方法で得られた一般式(I)で表されるジグリシジル化合物は、エポキシ当量が300以上の高エポキシ当量であり、低エポキシ当量の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物と比較して、20%の重量減少温度が高く、高耐熱性を示す。

Claims (6)

  1. 一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物に芳香族系有機溶媒を添加して、該芳香族系有機溶媒に溶解する化合物を粗組成物から除去する工程、および
    前記化合物を除去した粗組成物にカルボニル系有機溶媒を添加して、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を抽出する工程
    を含む、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の精製方法。
    Figure 2018044130
    (式中、nは0または1〜10の整数を示す)
  2. 芳香族系有機溶媒が、トルエン、キシレンおよびベンゼンからなる群から選択される一種以上である、請求項1に記載の精製方法。
  3. カルボニル系有機溶媒が、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンからなる群から選択される一種以上である、請求項1または2に記載の精製方法。
  4. 一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物が、四級アンモニウム塩の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量とを反応させる工程、次いで、塩基性化合物を添加する工程によって得られたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の精製方法。
  5. 精製された一般式(I)で表されるジグリシジル化合物のエポキシ当量が300以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の精製方法。
  6. 精製された一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の精製方法。
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