JP6777481B2 - ジグリシジル化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ジグリシジル化合物の製造方法に関する。
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに代表されるジグリシジル化合物は、エポキシ樹脂の原料として用いられており、また、様々な樹脂の劣化防止や耐加水分解性向上のための添加剤としての用途が提案されている。
例えば、特許文献1には、芳香族ポリエステル樹脂に特定のジグリシジル化合物を配合することにより、熱劣化特性および耐加水分解性に優れた難燃性芳香族ポリエステル樹脂組成物が提案されている。
このようなジグリシジル化合物の製造方法としては、触媒として四級アンモニウム塩および/または塩基性化合物の存在下、オキシナフトエ酸とエピハロヒドリンを反応せしめる方法が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、このような方法で得られたジグリシジル化合物は、耐熱性が低いため、溶融混合等に際して高温状態に曝された場合に熱分解する等の問題点があった。
特開平1−201357号公報 特開昭62−45582号公報
本発明の目的は、触媒の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとの反応によって得られるジグリシジル化合物において、高耐熱性のジグリシジル化合物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは高耐熱性のジグリシジル化合物の製造方法について鋭意検討した結果、特定の触媒の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸と所定量のエピハロヒドリンを反応させることによって、得られるジグリシジル化合物が高エポキシ当量化し、高耐熱性を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、四級アンモニウム塩の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量とを反応させる第一工程、次いで、塩基性化合物を添加する第二工程を含む、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の製造方法を提供する。
Figure 0006777481
(式中、nは0または1〜10の整数を示す)
また、本発明はエポキシ当量が220以上320未満であり、かつ示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上である、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を提供する。
本発明によれば、触媒の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピハロヒドリンとの反応によって得られるジグリシジル化合物において、高エポキシ当量かつ高耐熱性のジグリシジル化合物を得ることができる。
本発明の製造方法は、四級アンモニウム塩の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量とを反応させる第一工程、次いで、塩基性化合物を添加する第二工程、を含む。
本発明で使用される6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびエピハロヒドリンは、市販のものを用いてもよく、また当業者に知られた方法で製造したものを用いてもよい。
本発明で使用されるエピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリンおよびエピブロモヒドリンが挙げられる。
本発明で使用されるエピハロヒドリンは、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し、2.6〜4.0モル当量、好ましくは2.7〜3.5モル当量反応させるのがよい。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し、エピハロヒドリンを2.6〜4.0モル当量反応させることによって、得られるジグリシジル化合物が高エポキシ化し、高耐熱性を示す。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し、エピハロヒドリンの量が2.6モル当量未満である場合、反応物が固化し、撹拌不良を引き起こす。また、エピハロヒドリンの量が4.0モル当量を超える場合、得られるジグリシジル化合物の耐熱性が低下する。
エポキシ当量とは、JIS K7236に準拠した方法により測定したエポキシ基1個あたりの分子量のことをいう。
本発明では、例えば6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン3.0モル当量とを反応させることは、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対しエピハロヒドリンが3.0モル当量となるような量で存在させて反応させることを意味する。
本発明の製造方法によって得られるジグリシジル化合物は、エポキシ当量が220以上320未満であるものが好ましく、エポキシ当量が230以上320未満であるものがより好ましい。
また、本発明の製造方法によって得られるジグリシジル化合物は、示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上370℃未満であるものが好ましく、335℃以上365℃未満であるものがより好ましい。
本発明で使用される四級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミドおよびベンジルトリメチルアンモニウムアセテートからなる群から選択される1種以上が挙げられ、反応性および入手容易性の観点から、テトラメチルアンモニウムクロリドが特に好ましい。
四級アンモニウム塩の使用量は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し0.01〜0.75モル当量が好ましく、0.03〜0.20モル当量がより好ましい。四級アンモニウム塩の使用量が6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し0.01モル当量を下回る場合、反応が進行し難くなる傾向があり、0.75モル当量を上回る場合、副反応を引き起こす傾向がある。
四級アンモニウム塩は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量との混合物中に四級アンモニウム塩水溶液として滴下するのがよく、その場合の水溶液の濃度は特に限定されないが、通常30〜70重量%であるのがよい。
四級アンモニウム塩水溶液の滴下時間は、特に限定されないが、100分以内が好ましい。四級アンモニウム塩水溶液の滴下時間を短くすることで、得られるジグリシジル化合物のエポキシ当量を増加させることができる。
本発明で使用される塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上が挙げられ、反応性および入手容易性から、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
塩基性化合物の使用量は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対し1.2〜3.5モル当量が好ましく、1.5〜3モル当量がより好ましい。
塩基性化合物は、急激な反応による発熱を抑えるために水溶液として滴下して加えるのがよく、その場合の水溶液の濃度は特に限定されないが、通常30〜70重量%であるのがよい。
塩基性化合物の水溶液の滴下時間は、特に限定されないが、通常2〜3時間である。
第一工程および第二工程における反応温度はエピハロヒドリンの種類によって異なるため特に限定されないが、70〜100℃が好ましい。反応温度が70℃未満である場合、反応が進行し難くなるとともに、得られるジグリシジル化合物のエポキシ当量が低下する傾向があり、100℃を超える場合、エピハロヒドリンの突沸や分解を引き起こす傾向がある。
第一工程および第二工程における反応時間は、反応温度や触媒の滴下時間などの条件によって変動するため特に限定されないが、1〜20時間、好ましくは2〜14時間、より好ましくは4〜8時間の間で適宜選択される。
本発明において、第一工程および第二工程は、不活性ガス気流下またはバブリング下で行うのが好ましい。このような条件下で反応させることによって、酸素による反応阻害や触媒失活を回避し、反応を円滑に進行させることが可能となる。
不活性ガスとしては、第一工程および第二工程の反応を阻害しないガスであればよく、具体的には、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノンおよびクリプトンからなる群から選択される1種以上が挙げられる。これらの中で、入手容易性および経済性に優れる点で、窒素が好ましい。
不活性ガスは、原料である6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびエピハロヒドリンを収容する反応容器の反応液上部の空間部に吹き込んでもよく、あるいは、反応液中に直接吹き付けてもよい。
このようにして、第1工程及び第2工程によって、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物が得られる。この粗組成物を精製することにより、高純度のジグリシジル化合物を取得することができる。
粗組成物とは、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の他に、未反応の反応原料(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸およびエピハロヒドリン)や触媒および式(II)や式(III)で表されるような化合物を含む組成物を意味する。
Figure 0006777481
Figure 0006777481
精製の前に、粗組成物中に含まれる過剰量のエピハロヒドリンを留去することが好ましい。過剰量のエピハロヒドリンは、加熱および/または減圧によって容易に留去される。加熱および減圧は、それぞれ単独で行ってもよく、また、併用して行ってもよい。
加熱温度は、留去されるエピハロヒドリンの種類や量によって異なるため特に限定されないが、好ましくは50〜150℃、より好ましくは50〜120℃である。
また、減圧によってのエピハロヒドリンを留去する場合、減圧時の圧力は、留去されるエピハロヒドリンの種類や量によって異なるため特に限定されないが、通常1〜100Torrで行うのがよい。
一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を含む粗組成物は、過剰量のエピハロヒドリンを留去した後、精製に供される。
精製は、カルボニル系有機溶媒による抽出工程を含むのが好ましい。
カルボニル系有機溶媒による抽出工程は、カルボニル系有機溶媒を添加し、有機化合物を溶解させた後、濾過することにより行われる。
カルボニル系有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンからなる群から選択される一種以上が挙げられ、有機化合物を効率的に抽出できる点で、酢酸エチルが特に好ましい。
カルボニル系有機溶媒の添加量は特に限定されないが、通常、原料である6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸100重量部に対して100〜1000重量部である。
抽出した有機層は、さらに原料である6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸や触媒を除去するために、洗浄するのがよい。
洗浄は、有機層に水を添加し、5〜30分撹拌した後15〜45分静置し、分液した後、水層を除去することにより行われる。
分液性向上のために、別途、飽和塩化ナトリウム水溶液を添加してもよい。
洗浄に際し、原料や触媒の除去効率を向上させる目的で、水にリン酸や塩酸等の添加剤を含有させてもよく、通常それらの添加剤の含有量は、水100重量部に対して1〜10重量部であるのがよい。
洗浄は、精製効果を高めるために複数回繰返して行ってもよい。
洗浄で使用される水の量は、原料である6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸100重量部に対して100重量部以上であるのが好ましい。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸100重量部に対して100重量部を下回る場合、原料の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸や触媒が残存する傾向がある。
洗浄後の有機層からは、カルボニル系有機溶媒を留去するのがよい。
カルボニル系有機溶媒の留去は、有機層を加熱および/または減圧することによって行われる。加熱および減圧は、それぞれ単独で行ってもよく、また、併用して行ってもよい。
加熱温度は、留去される溶媒の種類や量によって異なるため特に限定されないが、好ましくは50〜180℃、より好ましくは70〜150℃である。
また、減圧によって溶媒を留去する場合、減圧時の圧力は、留去される溶媒の種類や量によって異なるため特に限定されないが、通常1〜100Torrで行うのがよい。
このようにして、高エポキシ当量の一般式(I)で表されるジグリシジル化合物を得ることができる。
本発明のジグリシジル化合物は、エポキシ当量が220以上320未満であり、かつ示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上である、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物である。本発明のジグリシジル化合物は、上記範囲のエポキシ当量を有し、かつ20%重量減少時の温度が330℃以上であることから、優れた耐熱性を発揮する。
本発明のジグリシジル化合物は、エポキシ当量が好ましくは230以上320未満である。また、本発明のジグリシジル化合物は、示差熱分析による20%重量減少時の温度が高いほど良好な耐熱性を示すこととなるため、その上限は特に限定されないが、通常370℃未満である。
本発明のジグリシジル化合物は、エポキシ当量が高く、耐熱性に優れるため、様々な樹脂の劣化防止や耐加水分解性向上のための添加剤として使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の測定は以下の方法で行った。
[エポキシ当量]
JIS K7236に準拠して、エポキシ当量を測定した。
[耐熱性]
示唆熱分析による20%重量減少時の温度を測定し、耐熱性の指標とした。測定温度が高いほど耐熱性に優れることを意味する。測定は、島津製DTG−60A型を用いて下記条件で行った。
セル:アルミニウム
雰囲気ガス:窒素(流量:50mL/min)
加熱速度:10℃/min
実施例1
300mLの4口コルベンに6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸47.1gとエピクロロヒドリン69.5g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して3.0モル当量)とを加え、窒素気流下90℃に昇温した。次いで、50%テトラメチルアンモニウムクロリド水溶液5.5g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して0.1モル当量)を同温度で10分かけて滴下し、同温度で1時間撹拌した。次いで、48%水酸化ナトリウム水溶液43.5g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して2.0モル当量)を90℃で2時間かけて滴下し、同温度で30分間撹拌し、粗組成物を得た。粗組成物中のエピクロロヒドリンを加熱および減圧により留去した。残渣に酢酸エチル250gを加えて10分間撹拌した後、析出物をろ過した。ろ液を5%リン酸水溶液120gで洗浄した後、さらに水120gで2回洗浄した。洗浄後のろ液から酢酸エチルを加熱および減圧によって留去し、ジグリシジル化合物64.4gを得た。得られたジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の分析結果を表1に示す。
実施例2
50%テトラメチルアンモニウムクロリド水溶液の滴下時間を90分とした以外は実施例1と同様にしてジグリシジル化合物68.6gを得た。得られたジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の分析結果を表1に示す。
実施例3
エピクロロヒドリンを64.8g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して2.8モル当量)とした以外は実施例2と同様にしてジグリシジル化合物60.3gを得た。得られたジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の分析結果を表1に示す。
実施例4
エピクロロヒドリンを76.4g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して3.3モル当量)とした以外は実施例2と同様にしてジグリシジル化合物61.9gを得た。得られたジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の分析結果を表1に示す。
比較例1
エピクロロヒドリンを115.7g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して5.0モル当量)とした以外は実施例2と同様にしてジグリシジル化合物63.8gを得た。得られたジグリシジル化合物のエポキシ当量および耐熱性の分析結果を表1に示す。
比較例2
エピクロロヒドリンを57.8g(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して2.5モル当量)とした以外は実施例2と同様の操作を試みたが、エピクロロヒドリンの留去中に内容物が固化したため、ジグリシジル化合物を得ることができなかった。
Figure 0006777481
表1に示すように、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とエピクロロヒドリンを所定量(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量に対して2.6〜4.0モル当量)で反応させることで得られる実施例1〜4のジグリシジル化合物は、エポキシ当量が高く、比較例1の低エポキシ当量のジグリシジル化合物と比較して高耐熱性を示す。
本発明の好ましい態様は以下を包含する。
〔1〕四級アンモニウム塩の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量とを反応させる第一工程、次いで、塩基性化合物を添加する第二工程
を含む、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の製造方法。
Figure 0006777481
(式中、nは0または1〜10の整数を示す)
〔2〕一般式(I)で表されるジグリシジル化合物のエポキシ当量が220以上320未満である、〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上である、〔1〕または〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕四級アンモニウム塩が、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミドおよびベンジルトリメチルアンモニウムアセテートからなる群から選択される1種以上である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
〔5〕第一工程が、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量の混合物中に四級アンモニウム塩水溶液を滴下して反応させる工程である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の製造方法。
〔6〕塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の製造方法。
〔7〕カルボニル系有機溶媒による抽出工程をさらに含む、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法。
〔8〕カルボニル系有機溶媒が、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンからなる群から選択される一種以上である、〔7〕に記載の製造方法。
〔9〕エポキシ当量が220以上320未満であり、かつ示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上である、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物。
Figure 0006777481
(式中、nは0または1〜10の整数を示す)

Claims (8)

  1. 四級アンモニウム塩の存在下、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量とを反応させる第一工程、次いで、塩基性化合物を添加する第二工程
    を含む、エポキシ当量が220以上320未満である、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の製造方法。
    Figure 0006777481
    (式中、nは0または1〜10の整数を示す)
  2. 一般式(I)で表されるジグリシジル化合物の示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 四級アンモニウム塩が、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミドおよびベンジルトリメチルアンモニウムアセテートからなる群から選択される1種以上である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 第一工程が、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1モル当量とエピハロヒドリン2.6〜4.0モル当量の混合物中に四級アンモニウム塩水溶液を滴下して反応させる工程である、請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. 塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上である、請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  6. カルボニル系有機溶媒による抽出工程をさらに含む、請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  7. カルボニル系有機溶媒が、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンからなる群から選択される一種以上である、請求項に記載の製造方法。
  8. エポキシ当量が220以上320未満であり、かつ示差熱分析による20%重量減少時の温度が330℃以上である、一般式(I)で表されるジグリシジル化合物。
    Figure 0006777481
    (式中、nは0または1〜10の整数を示す)
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