JPWO2013150989A1 - ジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法、精製方法、ならびに製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、炭素数6以下のジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得る第1の蒸留工程と、第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る分離工程と、を有する、ジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法に関する。
Description
本発明は、炭素数6以下のジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物からジオールおよびジブチルカーボネートをそれぞれ分離し、さらには精製する方法、ならびに前記混合物を製造した後、該混合物からジオールおよびジブチルカーボネートをそれぞれ分離し、さらには精製するジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法に関する。
ジオールおよびジアルキルカーボネートを製造する方法としては、たとえば、下記の方法が知られている。
(i)環状カーボネートと脂肪族モノアルコールとの反応によって、ジオールとジアルキルカーボネートと他の成分(原料や副生物)とを含む混合物を得る方法(特許文献1)。
(ii)触媒の存在下に、アルキレンオキシド、脂肪族モノアルコールおよび二酸化炭素を反応させて、ジオールとジアルキルカーボネートと他の成分(原料や副生物)とを含む混合物を得る方法(特許文献2)。
(i)環状カーボネートと脂肪族モノアルコールとの反応によって、ジオールとジアルキルカーボネートと他の成分(原料や副生物)とを含む混合物を得る方法(特許文献1)。
(ii)触媒の存在下に、アルキレンオキシド、脂肪族モノアルコールおよび二酸化炭素を反応させて、ジオールとジアルキルカーボネートと他の成分(原料や副生物)とを含む混合物を得る方法(特許文献2)。
また、ジオールとジアルキルカーボネートと他の成分とを含む混合物から、ジオールおよびジアルキルカーボネートをそれぞれ分離する方法としては、たとえば、下記の方法が知られている。
(iii)ジメチルカーボネートとメタノールとの共沸組成物が存在することが知られている(特許文献3)。これを利用してジメチルカーボネートおよびメタノールの共沸組成物と、ジオールを含む混合物とを分離する。
(iv)エチレンカーボネートとエチレングリコールとの共沸組成物が存在することが知られている。そこで、エチレンカーボネートと脂肪族モノアルコールとを反応させる際に、エチレンカーボネートの転化率が非常に高くなる条件で反応させて、原料のエチレンカーボネートの含有量を極力少なくされた、エチレングリコールとジアルキルカーボネートとを含む混合物を得た後、該混合物を蒸留して、エチレンカーボネートとエチレングリコールとの共沸組成物をほとんど形成させることなく、エチレングリコールおよびジアルキルカーボネートをそれぞれ分離する。または、エチレンカーボネートと脂肪族モノアルコールとを反応さて、エチレングリコールとジアルキルカーボネートと他の成分(原料や副生物)とを含む混合物を得た後、該混合物を蒸留してエチレンカーボネートとエチレングリコールとの共沸組成物を得て、該共沸組成物中のエチレンカーボネートを加水分解等によって消失させる(特許文献4)。
(iii)ジメチルカーボネートとメタノールとの共沸組成物が存在することが知られている(特許文献3)。これを利用してジメチルカーボネートおよびメタノールの共沸組成物と、ジオールを含む混合物とを分離する。
(iv)エチレンカーボネートとエチレングリコールとの共沸組成物が存在することが知られている。そこで、エチレンカーボネートと脂肪族モノアルコールとを反応させる際に、エチレンカーボネートの転化率が非常に高くなる条件で反応させて、原料のエチレンカーボネートの含有量を極力少なくされた、エチレングリコールとジアルキルカーボネートとを含む混合物を得た後、該混合物を蒸留して、エチレンカーボネートとエチレングリコールとの共沸組成物をほとんど形成させることなく、エチレングリコールおよびジアルキルカーボネートをそれぞれ分離する。または、エチレンカーボネートと脂肪族モノアルコールとを反応さて、エチレングリコールとジアルキルカーボネートと他の成分(原料や副生物)とを含む混合物を得た後、該混合物を蒸留してエチレンカーボネートとエチレングリコールとの共沸組成物を得て、該共沸組成物中のエチレンカーボネートを加水分解等によって消失させる(特許文献4)。
このように、従来知られているジオールおよびジアルキルカーボネートの分離方法は、特定の条件(特定の原料(環状カーボネートや脂肪族モノアルコール)、特定の生成物(ジオールやジアルキルカーボネート)、特定の操作等)のみにおいて実施可能であり、他の条件に応用できるような汎用性に欠ける。
たとえば、(iii)の方法におけるジメチルカーボネートとメタノールを、ジブチルカーボネートとブタノールに置き換えたとしても、ジブチルカーボネートとブタノールとは共沸組成物を形成しないため、(iii)の方法は、ジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分(原料の環状カーボネートやブタノール)とを含む混合物からのジオールおよびジブチルカーボネートの分離には適用できない。
また、原料の環状カーボネートとしては、プロピレンカーボネートおよびエチレンカーボネートがよく用いられる。プロピレンカーボネートとブタノールとを反応させた場合、プロピレングリコールとジブチルカーボネートとを含む混合物が得られる。しかし、プロピレングリコールおよびジブチルカーボネートの常圧における沸点は、それぞれ188℃および207℃であるため、常圧下に蒸留するには大きな熱量が必要であり、また、ジブチルカーボネートが分解する可能性がある。また、20mmHgにおける沸点は、それぞれ96℃および99℃であり、減圧下の蒸留では分離が困難であることが予想される。
たとえば、(iii)の方法におけるジメチルカーボネートとメタノールを、ジブチルカーボネートとブタノールに置き換えたとしても、ジブチルカーボネートとブタノールとは共沸組成物を形成しないため、(iii)の方法は、ジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分(原料の環状カーボネートやブタノール)とを含む混合物からのジオールおよびジブチルカーボネートの分離には適用できない。
また、原料の環状カーボネートとしては、プロピレンカーボネートおよびエチレンカーボネートがよく用いられる。プロピレンカーボネートとブタノールとを反応させた場合、プロピレングリコールとジブチルカーボネートとを含む混合物が得られる。しかし、プロピレングリコールおよびジブチルカーボネートの常圧における沸点は、それぞれ188℃および207℃であるため、常圧下に蒸留するには大きな熱量が必要であり、また、ジブチルカーボネートが分解する可能性がある。また、20mmHgにおける沸点は、それぞれ96℃および99℃であり、減圧下の蒸留では分離が困難であることが予想される。
以上のように、ジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し、さらには精製する方法は、これまで提案されていない。
そもそも、環状カーボネートとブタノールとを反応させて、ジオールとジブチルカーボネートと他の成分とを含む混合物を得る具体例自体が、あまり知られていない。それゆえ、該混合物からジオールおよびジブチルカーボネートをそれぞれ分離、精製する方法としては、カラムクロマトグラフィによる方法しか知られていない(特許文献5)。
そもそも、環状カーボネートとブタノールとを反応させて、ジオールとジブチルカーボネートと他の成分とを含む混合物を得る具体例自体が、あまり知られていない。それゆえ、該混合物からジオールおよびジブチルカーボネートをそれぞれ分離、精製する方法としては、カラムクロマトグラフィによる方法しか知られていない(特許文献5)。
本発明は、炭素数6以下のジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し、さらには精製し得る方法、ならびに前記混合物を製造した後、該混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し、さらには精製し得るジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法を提供する。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法は、炭素数6以下のジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得る第1の蒸留工程と、
第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る分離工程と
を有する。
第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る分離工程と
を有する。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法は、第1の蒸留工程の前に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する調整工程を有することが好ましい。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法において、ジオール(a)は、エチレングリコールまたはプロピレングリコールであることが好ましい。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法において、他の成分(c)のうちの少なくとも1種は、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)であることが好ましい。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法において、他の成分(c)のうちの少なくとも1種は、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)であることが好ましい。
本発明のジブチルカーボネートの精製方法は、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
本発明のジオールの精製方法は、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
本発明のジオールの精製方法は、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法は、炭素数6以下のジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得る製造工程と、
製造工程で得られた混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得る第1の蒸留工程と、
第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る分離工程と
を有する。
製造工程で得られた混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得る第1の蒸留工程と、
第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る分離工程と
を有する。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法は、製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する調整工程を有することが好ましい。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法において、ジオール(a)は、エチレングリコールまたはプロピレングリコールであることが好ましい。
製造工程は、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)を得る工程であることが好ましい。
製造工程は、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)を得る工程であることが好ましい。
本発明のジブチルカーボネートの製造方法は、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
本発明のジオールの製造方法は、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における各工程と、分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
本発明のジオールの製造方法は、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における各工程と、分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る第2の蒸留工程と
を有する。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法によれば、炭素数6以下のジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し得る。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの精製方法によれば、炭素数6以下のジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し、さらには精製し得る。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法によれば、炭素数6以下のジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物を製造した後、該混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し、さらには精製し得る。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの精製方法によれば、炭素数6以下のジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し、さらには精製し得る。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法によれば、炭素数6以下のジオールと、ジブチルカーボネートと、他の成分とを含む混合物を製造した後、該混合物からジオールおよびジブチルカーボネートを工業的にそれぞれ分離し、さらには精製し得る。
本明細書における「ジオール」は、1分子中に2つの水酸基を有する脂肪族化合物である。
本明細書における「環状カーボネート」は、2価の脂肪族炭化水素基(アルキレン基)の両端が1つのカーボネート基(−OC(=O)−O−)に結合した環状構造を有する化合物である。
本明細書における「主成分」とは、混合物等の中に該成分を50質量%以上含むことを意味する。
本明細書における「環状カーボネート」は、2価の脂肪族炭化水素基(アルキレン基)の両端が1つのカーボネート基(−OC(=O)−O−)に結合した環状構造を有する化合物である。
本明細書における「主成分」とは、混合物等の中に該成分を50質量%以上含むことを意味する。
<ジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法>
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法は、下記の工程を有する方法である。
・調整工程:必要に応じて、第1の蒸留工程の前に、ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法は、下記の工程を有する方法である。
・調整工程:必要に応じて、第1の蒸留工程の前に、ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
(混合物(X))
混合物(X)は、炭素数6以下のジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含むものである。
混合物(X)としては、後述するジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程で得られるものが挙げられる。
混合物(X)は、炭素数6以下のジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含むものである。
混合物(X)としては、後述するジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程で得られるものが挙げられる。
(ジオール(a))
ジオール(a)は、炭素数6以下のジオールである。
ジオール(a)としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、1,2−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
ジオール(a)としては、炭素数の少ないジオールの方が後述する分離工程において層分離しやすい点、および原料の環状カーボネート(c1)を入手しやすい点から、エチレングリコールまたはプロピレングリコールが好ましく、環状カーボネート(c1)であるプロピレンカーボネートとブタノール(c2)との反応によって混合物(X)を得た場合、蒸留条件を選択することでR1/R2を1に近くすることができ、調整工程を省略できる点から、原料のプロピレンカーボネートに由来するプロピレングリコールがより好ましい。
ジオール(a)は、炭素数6以下のジオールである。
ジオール(a)としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、1,2−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
ジオール(a)としては、炭素数の少ないジオールの方が後述する分離工程において層分離しやすい点、および原料の環状カーボネート(c1)を入手しやすい点から、エチレングリコールまたはプロピレングリコールが好ましく、環状カーボネート(c1)であるプロピレンカーボネートとブタノール(c2)との反応によって混合物(X)を得た場合、蒸留条件を選択することでR1/R2を1に近くすることができ、調整工程を省略できる点から、原料のプロピレンカーボネートに由来するプロピレングリコールがより好ましい。
(ジブチルカーボネート(b))
ジブチルカーボネート(b)としては、ジn−ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジsec−ブチルカーボネート、ジtert−ブチルカーボネート等が挙げられる。
ジブチルカーボネート(b)としては、ポリカーボネート樹脂の原料であるジアリールカーボネートへの変換が容易である点から、ジn−ブチルカーボネートが好ましい。
ジブチルカーボネート(b)としては、ジn−ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジsec−ブチルカーボネート、ジtert−ブチルカーボネート等が挙げられる。
ジブチルカーボネート(b)としては、ポリカーボネート樹脂の原料であるジアリールカーボネートへの変換が容易である点から、ジn−ブチルカーボネートが好ましい。
(他の成分(c))
他の成分(c)としては、後述するジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程で用いられる原料、該製造工程における反応によって副生する副生物、原料に含まれていた不純物、その他の着色成分等が挙げられる。
原料や副生物としては、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)、ブタノール(c2)、尿素、ブチルカーバーメート、シュウ酸ジブチル、亜硝酸ブチル、含ハロゲン化合物(ホスゲン等)等が挙げられる。
原料に含まれていた不純物としては、原料の製造に用いた触媒、金属塩、化合物等が挙げられる。
他の成分(c)としては、後述するジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程で用いられる原料、該製造工程における反応によって副生する副生物、原料に含まれていた不純物、その他の着色成分等が挙げられる。
原料や副生物としては、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)、ブタノール(c2)、尿素、ブチルカーバーメート、シュウ酸ジブチル、亜硝酸ブチル、含ハロゲン化合物(ホスゲン等)等が挙げられる。
原料に含まれていた不純物としては、原料の製造に用いた触媒、金属塩、化合物等が挙げられる。
他の成分(c)としては、混合物(X)を製造しやすい点から、環状カーボネート(c1)、ブタノール(c2)が好ましい。
一般的に、混合物(X)がある程度の量の環状カーボネート(c1)を含む場合、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とは層分離しない。これは、環状カーボネート(c1)がジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の両方に相溶性を有するためである。よって、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法、すなわち、混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)をジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とに層分離させる方法は、混合物(X)が環状カーボネート(c1)を含む場合に好適である。
環状カーボネート(c1)としては、対応するジオール(a)が後述する分離工程において層分離しやすい点、および環状カーボネート(c1)を入手しやすい点から、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートが好ましく、環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって混合物(X)を得た場合、R1/R2が1に近く、調整工程を省略できる点から、プロピレンカーボネートがより好ましい。
一般的に、混合物(X)がある程度の量の環状カーボネート(c1)を含む場合、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とは層分離しない。これは、環状カーボネート(c1)がジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の両方に相溶性を有するためである。よって、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法、すなわち、混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)をジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とに層分離させる方法は、混合物(X)が環状カーボネート(c1)を含む場合に好適である。
環状カーボネート(c1)としては、対応するジオール(a)が後述する分離工程において層分離しやすい点、および環状カーボネート(c1)を入手しやすい点から、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートが好ましく、環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって混合物(X)を得た場合、R1/R2が1に近く、調整工程を省略できる点から、プロピレンカーボネートがより好ましい。
他の成分(c)の割合は、混合物(X)の製造条件によって異なるため、特に限定はされない。他の成分(c)の割合が充分に小さい場合には、最終的に得られるジオール(a)およびジブチルカーボネート(b)を精製せずに利用することが可能であり、他の成分(c)の割合が非常に大きい場合には、ジオール(a)およびジブチルカーボネート(b)の回収に必要な装置およびエネルギーが多大になるため、他の成分(c)の割合は、混合物(X)の100質量%のうち、0.001〜99質量%が好ましく、1〜99質量%がより好ましく、10〜90質量%が特に好ましい。
(調整工程)
たとえば、後述する製造工程において、環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)を得る場合、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)は等モル生成する。混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))が、共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))から大きくずれている場合、後述する第1の蒸留工程において共沸組成物(Y)以外の他の留分が多く発生する。他の留分から目的とするジオール(a)やジブチルカーボネート(b)を分離、精製するためには、別途、留分の組成に応じた分離、精製工程を行う必要があるため、ジオール(a)やジブチルカーボネート(b)を分離、精製する操作がかなり煩雑になり、ジオール(a)やジブチルカーボネート(b)の分離、精製を効率よく行えない。
たとえば、後述する製造工程において、環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)を得る場合、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)は等モル生成する。混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))が、共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))から大きくずれている場合、後述する第1の蒸留工程において共沸組成物(Y)以外の他の留分が多く発生する。他の留分から目的とするジオール(a)やジブチルカーボネート(b)を分離、精製するためには、別途、留分の組成に応じた分離、精製工程を行う必要があるため、ジオール(a)やジブチルカーボネート(b)を分離、精製する操作がかなり煩雑になり、ジオール(a)やジブチルカーボネート(b)の分離、精製を効率よく行えない。
よって、第1の蒸留工程の前に、混合物(X)にジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)を添加して、混合液(X)の組成を調整してもよい。混合液(X)の組成が共沸組成物(Y)の組成に近くなるように、不足しているジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)を添加することによって、第1の蒸留工程において共沸組成物(Y)を多く回収することができ、ジオール(a)やジブチルカーボネート(b)を収率よく分離、精製できる。
具体的には、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整することが好ましい。R1/R2は、0.7〜1.3がより好ましく、0.8〜1.2がさらに好ましい。
混合物(X)に添加するジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)の量は、たとえば、下記のように決定すればよい。
・混合物(X)の製造工程および第1の蒸留工程の条件が過去に行った条件と同じである場合、混合物(X)の組成および共沸組成物(Y)の組成も過去に得られたものとほぼ同じであるため、混合物(X)に添加するジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)の量は、過去に添加した量と同じとする。
・混合物(X)の製造工程や第1の蒸留工程の条件が過去に行った条件と異なる場合、あらかじめ第1の蒸留工程の条件(蒸留圧力)に対する共沸組成物(Y)の組成の検量線を作成しておき、混合物(X)の組成をガスクロマトグラフィ等で定量した後、第1の蒸留工程の条件で得られると予想される共沸組成物(Y)の組成に近づくように、混合物(X)に添加するジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)の量を決定する。
・混合物(X)の製造工程および第1の蒸留工程の条件が過去に行った条件と同じである場合、混合物(X)の組成および共沸組成物(Y)の組成も過去に得られたものとほぼ同じであるため、混合物(X)に添加するジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)の量は、過去に添加した量と同じとする。
・混合物(X)の製造工程や第1の蒸留工程の条件が過去に行った条件と異なる場合、あらかじめ第1の蒸留工程の条件(蒸留圧力)に対する共沸組成物(Y)の組成の検量線を作成しておき、混合物(X)の組成をガスクロマトグラフィ等で定量した後、第1の蒸留工程の条件で得られると予想される共沸組成物(Y)の組成に近づくように、混合物(X)に添加するジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)の量を決定する。
(第1の蒸留工程)
混合物(X)を蒸留することによって、蒸留温度等に応じて共沸組成物(Y)、他の留分(他の成分(c)を主成分とする留分、他の成分(c)とジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)との混合物等)および蒸留塔底液(環状カーボネート(c1)等)が得られる。蒸留塔底液として回収される環状カーボネート(c1)は、混合物(X)の製造工程に用いることができ、蒸留によって精製してもよく、回収されたものをそのまま利用してもよい。
混合物(X)を蒸留することによって、蒸留温度等に応じて共沸組成物(Y)、他の留分(他の成分(c)を主成分とする留分、他の成分(c)とジオール(a)またはジブチルカーボネート(b)との混合物等)および蒸留塔底液(環状カーボネート(c1)等)が得られる。蒸留塔底液として回収される環状カーボネート(c1)は、混合物(X)の製造工程に用いることができ、蒸留によって精製してもよく、回収されたものをそのまま利用してもよい。
第1の蒸留工程で得られる共沸組成物(Y)の組成は、ジオール(a)の種類や蒸留圧力に応じて変動するが、後述する分離工程において共沸組成物(Y)が、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とに層分離し得る組成であればよく、特に限定はされない。共沸組成物(Y)には、層分離に影響しない範囲内で、微量の他の成分(c)が不純物として含まれていても構わない。
第1の蒸留工程における蒸留条件は、混合物(X)中に含まれる各成分が分解しない条件であればよく、特に限定はされない。蒸留温度は、工業的に有利に蒸留を実施できる点から、0〜250℃が好ましく、50〜200℃がより好ましい。蒸留圧力は、工業的に有利に蒸留を実施できる点から、0.1〜760mmHgが好ましく、1〜300mmHgがより好ましい。
第1の蒸留工程における蒸留設備は、公知のいずれの設備を適用してもよい。蒸留設備としては、生産性の点から、多段蒸留塔を備えた設備が好ましい。
多段蒸留塔は、蒸留の段数が2段以上である蒸留塔である。段とは、理論段であり、充填塔のように物理的段を有さない蒸留塔の場合には、用いる充填材のH.E.T.P.(1理論段あたりの高さ)で充填高さを除した数値が段数となる。
多段蒸留塔は、蒸留の段数が2段以上である蒸留塔である。段とは、理論段であり、充填塔のように物理的段を有さない蒸留塔の場合には、用いる充填材のH.E.T.P.(1理論段あたりの高さ)で充填高さを除した数値が段数となる。
多段蒸留塔としては、連続蒸留が可能なものであるならばよく、どのようなものであってもよい。多段蒸留塔としては、トレイ(泡鐘トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流トレイ等)を備えた棚段塔式のもの;各種充填物(ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパック、スルザーパッキング、メラパック等)を充填した充填塔式のもの;棚段部分と充填物の充填された部分とを合わせ持つ蒸留塔等、通常、連続式の多段蒸留塔として用いられるものならばどのようなものでも用いることができる。多段蒸留塔は、1種の多段蒸留塔を単独で用いてもよく、1種の多段蒸留塔の複数を直列または並列に接続して用いてもよく、複数種の多段蒸留塔を直列または並列に接続して用いてもよい。
(分離工程)
ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とは相溶性が低いため、特別な操作を行うことなく(単に放置するだけで)、共沸組成物(Y)は、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とに層分離する。
ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とは相溶性が低いため、特別な操作を行うことなく(単に放置するだけで)、共沸組成物(Y)は、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とに層分離する。
層分離の条件は、ジオール(a)やジブチルカーボネート(b)の種類、共沸組成物(Y)組成、層分離の方式(プロセス)に応じて適宜選択される。層分離の際の温度は、工業的に有利に層分離を実施できる点から、−50〜200℃が好ましく、−50〜100℃がより好ましく、0〜100℃が特に好ましい。層分離の際の圧力は、工業的に有利に層分離を実施できる点から、1〜1000mmHgが好ましく、5〜760mmHgがより好ましい。
層分離は、回分式であってもよく、連続式であってもよく、生産性の点から、連続式が好ましい。
層分離は、回分式であってもよく、連続式であってもよく、生産性の点から、連続式が好ましい。
層分離によって得られた混合物(A)の組成は、層分離の際の温度や圧力によって変動し得るが、ジオール(a)の割合は、後述する第2の蒸留工程における負担が低減される点から、混合物(A)100質量%のうち、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。層分離によってジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とを完全に分離することは困難であり、混合物(A)には分離し切れなかったジブチルカーボネート(b)が含まれる。よって、ジオール(a)の割合は、通常、混合物(A)100質量%のうち、99質量%未満となる。
層分離によって得られた混合物(B)の組成は、層分離の際の温度や圧力によって変動し得るが、ジブチルカーボネート(b)の割合は、後述する第2の蒸留工程における負担が低減される点から、混合物(B)100質量%のうち、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。層分離によってジオール(a)とジブチルカーボネート(b)とを完全に分離することは困難であり、混合物(B)には分離し切れなかったジオール(a)が含まれる。よって、ジブチルカーボネート(b)の割合は、通常、混合物(B)100質量%のうち、99質量%未満となる。
層分離によって得られた混合物(A)および混合物(B)は、精製することなくそのまま後続する反応や種々の用途に用いてもよく、公知の精製方法で精製してもよい。精製方法としては、蒸留、水や有機溶媒による洗浄、ろ過、これらの組み合わせ等が挙げられ、生産性の点から、蒸留が好ましい。
(作用効果)
以上説明した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得ているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)およびジブチルカーボネート(b)をそれぞれ分離できる。
以上説明した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得ているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)およびジブチルカーボネート(b)をそれぞれ分離できる。
また、共沸組成物(Y)は、ジオール(a)単独およびジブチルカーボネート(b)単独よりも沸点が充分に低いため、蒸留による分離に有利である。また、低温での蒸留が可能になるため、蒸留の際のエネルギーが低減される。これらの点からも、本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法は、工業的に有利な方法である。
<ジブチルカーボネートの精製方法>
本発明のジブチルカーボネートの精製方法は、混合物(X)からジブチルカーボネート(b)を分離、精製する方法であって、下記の工程を有する方法である。
・調整工程:必要に応じて、第1の蒸留工程の前に、ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る工程。
本発明のジブチルカーボネートの精製方法は、混合物(X)からジブチルカーボネート(b)を分離、精製する方法であって、下記の工程を有する方法である。
・調整工程:必要に応じて、第1の蒸留工程の前に、ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る工程。
(調整工程)
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
(第1の蒸留工程)
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
(分離工程)
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
(第2の蒸留工程)
分離工程で得られた混合物(B)は、ジブチルカーボネート(b)以外の成分、たとえば、層分離で分離し切れなかったジオール(a)や第1の蒸留工程の際に共沸組成物(Y)に微量の不純物として混入した他の成分(c)が含まれているため、蒸留によって精製し、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る。蒸留以外の公知の精製方法(洗浄、ろ過等)を蒸留と組み合わせて実施してもよい。
分離工程で得られた混合物(B)は、ジブチルカーボネート(b)以外の成分、たとえば、層分離で分離し切れなかったジオール(a)や第1の蒸留工程の際に共沸組成物(Y)に微量の不純物として混入した他の成分(c)が含まれているため、蒸留によって精製し、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る。蒸留以外の公知の精製方法(洗浄、ろ過等)を蒸留と組み合わせて実施してもよい。
第2の蒸留工程は、第1の蒸留工程と同様の蒸留設備を用い、第1の蒸留工程と同様の蒸留条件で行えばよい。
(作用効果)
以上説明した本発明のジブチルカーボネートの精製方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(B)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジブチルカーボネート(b)を分離し、さらには精製できる。
以上説明した本発明のジブチルカーボネートの精製方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(B)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジブチルカーボネート(b)を分離し、さらには精製できる。
<ジオールの精製方法>
本発明のジオールの精製方法は、混合物(X)からジオール(a)を分離、精製する方法であって、下記の工程を有する方法である。
・調整工程:必要に応じて、第1の蒸留工程の前に、ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る工程。
本発明のジオールの精製方法は、混合物(X)からジオール(a)を分離、精製する方法であって、下記の工程を有する方法である。
・調整工程:必要に応じて、第1の蒸留工程の前に、ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る工程。
(調整工程)
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
(第1の蒸留工程)
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
(分離工程)
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
(第2の蒸留工程)
分離工程で得られた混合物(A)は、ジオール(a)以外の成分、たとえば、層分離で分離し切れなかったジブチルカーボネート(b)や第1の蒸留工程の際に共沸組成物(Y)に微量の不純物として混入した他の成分(c)が含まれているため、蒸留によって精製し、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る。蒸留以外の公知の精製方法(洗浄、ろ過等)を蒸留と組み合わせて実施してもよい。
分離工程で得られた混合物(A)は、ジオール(a)以外の成分、たとえば、層分離で分離し切れなかったジブチルカーボネート(b)や第1の蒸留工程の際に共沸組成物(Y)に微量の不純物として混入した他の成分(c)が含まれているため、蒸留によって精製し、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る。蒸留以外の公知の精製方法(洗浄、ろ過等)を蒸留と組み合わせて実施してもよい。
第2の蒸留工程は、第1の蒸留工程と同様の蒸留設備を用い、第1の蒸留工程と同様の蒸留条件で行えばよい。
(作用効果)
以上説明した本発明のジオールの精製方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(A)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)を分離し、さらには精製できる。
以上説明した本発明のジオールの精製方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(A)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)を分離し、さらには精製できる。
<ジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法>
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法は、下記の工程を有する方法である。
・製造工程:ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)を得る工程。
・調整工程:必要に応じて、製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法は、下記の工程を有する方法である。
・製造工程:ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)を得る工程。
・調整工程:必要に応じて、製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
(製造工程)
混合物(X)を得る方法としては、下記の方法が挙げられる。
(α)複数の原料を反応させて、直接、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得る方法。
(β)複数の原料を反応させて、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(Z)を得た後、これにジオール(a)を添加して混合物(X)を得る方法。
混合物(X)を得る方法としては、下記の方法が挙げられる。
(α)複数の原料を反応させて、直接、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得る方法。
(β)複数の原料を反応させて、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(Z)を得た後、これにジオール(a)を添加して混合物(X)を得る方法。
方法(α)の具体例としては、たとえば、下記の方法が挙げられる。
(α1)炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)を得る方法。
(α2)ブタノール(c2)とアルキレンオキシド(c3)と二酸化炭素(c4)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得る方法。
(α1)炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)を得る方法。
(α2)ブタノール(c2)とアルキレンオキシド(c3)と二酸化炭素(c4)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得る方法。
方法(β)は、純度の低いジブチルカーボネート(b)の純度を上げることを目的に行われる。方法(β)の具体例としては、たとえば、下記の方法が挙げられる。
(β1)尿素とブタノール(c2)との反応によって得られるジブチルカーボネート(b)とブチルカーバーメートとを含む混合物から、ジブチルカーボネート(b)およびブチルカーバーメートをそれぞれ分離するあたり、芳香族ヒドロキシ化合物を添加する方法が知られている(日本国特許第4126513号公報)。該方法において、芳香族ヒドロキシ化合物の代わりにジオール(a)を用いてもよい。
(β1)尿素とブタノール(c2)との反応によって得られるジブチルカーボネート(b)とブチルカーバーメートとを含む混合物から、ジブチルカーボネート(b)およびブチルカーバーメートをそれぞれ分離するあたり、芳香族ヒドロキシ化合物を添加する方法が知られている(日本国特許第4126513号公報)。該方法において、芳香族ヒドロキシ化合物の代わりにジオール(a)を用いてもよい。
混合物(X)を得る方法としては、ジオール(a)およびジブチルカーボネート(b)への選択率が高い点から、方法(α1)が特に好ましい。方法(α1)としては、特許文献1に記載された方法等が挙げられる。方法(α1)における反応は、平衡反応であり、反応生成物は、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)として得られる。
混合物(X)中に製造工程で用いた触媒が残留する場合には、触媒を取り除くことが好ましい。
触媒が酸性化合物または塩基性化合物の場合には、中和剤による中和反応によって触媒を取り除くことができる。
触媒が混合物(X)に溶解していない場合には、ろ過等の方法によって触媒を取り除くことができる。
触媒を取り除かない場合には、蒸留中にジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との反応が起こる可能性があり、収率が低下することがある。
触媒が酸性化合物または塩基性化合物の場合には、中和剤による中和反応によって触媒を取り除くことができる。
触媒が混合物(X)に溶解していない場合には、ろ過等の方法によって触媒を取り除くことができる。
触媒を取り除かない場合には、蒸留中にジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との反応が起こる可能性があり、収率が低下することがある。
触媒が塩基性化合物である場合の中和剤としては、種々の酸を用いることができる。具体的には、固体酸(酸性イオン交換樹脂等)、金属酸化物(アルミナ、シリカ等)、無機酸(塩化水素、硫酸、硝酸)、有機酸(酢酸、乳酸、安息香酸、トリフルオロメタンスルホン酸等)、およびこれらの水または有機溶媒の溶液、または分散液が挙げられる。有機溶媒を用いる場合には、分離の煩雑さを避けられる点で混合物(X)に含まれている化合物が好ましい。具体的にはジオール、ジブチルカーボネート、環状カーボネート、ブタノール等である。
触媒が酸性化合物である場合の中和剤としては、種々の塩基を用いることができる。具体的には、固体塩基(塩基性イオン交換樹脂等)、金属酸化物(酸化カルシウム、酸化マグネシウム等)、金属水酸化物(水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、金属炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム等)、アミン類(アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン等)、およびこれらの水または有機溶媒の溶液、または分散液等が挙げられる。有機溶媒を用いる場合には、分離の煩雑さを避けられる点で混合物(X)に含まれている化合物が好ましい。具体的にはジオール、ジブチルカーボネート、環状カーボネート、ブタノール等である。
触媒が酸性化合物である場合の中和剤としては、種々の塩基を用いることができる。具体的には、固体塩基(塩基性イオン交換樹脂等)、金属酸化物(酸化カルシウム、酸化マグネシウム等)、金属水酸化物(水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、金属炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム等)、アミン類(アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン等)、およびこれらの水または有機溶媒の溶液、または分散液等が挙げられる。有機溶媒を用いる場合には、分離の煩雑さを避けられる点で混合物(X)に含まれている化合物が好ましい。具体的にはジオール、ジブチルカーボネート、環状カーボネート、ブタノール等である。
方法(α1)で混合物(X)を得た場合、混合物(X)中のブタノール(c2)は、調整工程の前に、あらかじめ低減してもよい。
ブタノール(c2)の低減方法としては、蒸留による方法が挙げられる。
蒸留条件は、混合物(X)中に含まれる各成分が分解しない条件であればよく、特に限定はされない。蒸留温度は、工業的に有利に蒸留を実施できる点から、0〜250℃が好ましく、50〜200℃がより好ましい。蒸留圧力は、工業的に有利に蒸留を実施できる点から、0.1〜1000mmHgが好ましく、1〜800mmHgがより好ましい。
回収されたブタノール(c2)は、製造工程に再利用できる。ブタノール(c2)は、精製によって純度を上げてよい。精製方法としては、蒸留が好ましい。
ブタノール(c2)の低減方法としては、蒸留による方法が挙げられる。
蒸留条件は、混合物(X)中に含まれる各成分が分解しない条件であればよく、特に限定はされない。蒸留温度は、工業的に有利に蒸留を実施できる点から、0〜250℃が好ましく、50〜200℃がより好ましい。蒸留圧力は、工業的に有利に蒸留を実施できる点から、0.1〜1000mmHgが好ましく、1〜800mmHgがより好ましい。
回収されたブタノール(c2)は、製造工程に再利用できる。ブタノール(c2)は、精製によって純度を上げてよい。精製方法としては、蒸留が好ましい。
(調整工程)
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
(第1の蒸留工程)
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
第1の蒸留工程において回収された他の成分(c)(環状カーボネート(c1)やブタノール(c2))は、製造工程に再利用できる。他の成分(c)は、精製によって純度を上げてよい。精製方法としては、蒸留が好ましい。
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
第1の蒸留工程において回収された他の成分(c)(環状カーボネート(c1)やブタノール(c2))は、製造工程に再利用できる。他の成分(c)は、精製によって純度を上げてよい。精製方法としては、蒸留が好ましい。
(分離工程)
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
(作用効果)
以上説明した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得て、該混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得ているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)およびジブチルカーボネート(b)をそれぞれ分離できる。
以上説明した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得て、該混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得ているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)およびジブチルカーボネート(b)をそれぞれ分離できる。
<ジブチルカーボネートの製造方法>
本発明のジブチルカーボネートの製造方法は、下記の工程を有する方法である。
・製造工程:ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)を得る工程。
・調整工程:必要に応じて、製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る工程。
本発明のジブチルカーボネートの製造方法は、下記の工程を有する方法である。
・製造工程:ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)を得る工程。
・調整工程:必要に応じて、製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る工程。
(製造工程)
製造工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程と同様に行えばよい。
製造工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程と同様に行えばよい。
(調整工程)
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
(第1の蒸留工程)
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
(分離工程)
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
(第2の蒸留工程)
第2の蒸留工程は、第1の蒸留工程と同様の蒸留設備を用い、第1の蒸留工程と同様の蒸留条件で行えばよい。
第2の蒸留工程は、第1の蒸留工程と同様の蒸留設備を用い、第1の蒸留工程と同様の蒸留条件で行えばよい。
第2の蒸留工程においては、2つの留分を得ることができる。一方は、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)であり、他方は、純度が向上したジブチルカーボネート(b)である。共沸組成物(Y)は、分離工程や第1の蒸留工程に戻してもよく、分離工程に戻すことが好ましい。
(作用効果)
以上説明した本発明のジブチルカーボネートの製造方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得て、該混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(B)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジブチルカーボネート(b)を分離し、さらには精製できる。
以上説明した本発明のジブチルカーボネートの製造方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得て、該混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(B)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジブチルカーボネート(b)を分離し、さらには精製できる。
<ジオールの製造方法>
本発明のジオールの製造方法は、下記の工程を有する方法である。
・製造工程:ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)を得る工程。
・調整工程:必要に応じて、製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る工程。
本発明のジオールの製造方法は、下記の工程を有する方法である。
・製造工程:ジオール(a)、ジブチルカーボネート(b)及び他の成分(c)を含む混合物(X)を得る工程。
・調整工程:必要に応じて、製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、第1の蒸留工程で得られるジオール(a)とジブチルカーボネート(b)の共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する工程。
・第1の蒸留工程:混合物(X)(調整工程を有する場合は、調整工程で組成が調整された混合物(X))を蒸留して、共沸組成物(Y)を得る工程。
・分離工程:第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る工程。
・第2の蒸留工程:分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る工程。
(製造工程)
製造工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程と同様に行えばよい。
製造工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法における製造工程と同様に行えばよい。
(調整工程)
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
調整工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における調整工程と同様に行えばよい。
(第1の蒸留工程)
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
第1の蒸留工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における第1の蒸留工程と同様に行えばよい。
(分離工程)
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
分離工程は、上述した本発明のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法における分離工程と同様に行えばよい。
(第2の蒸留工程)
第2の蒸留工程は、第1の蒸留工程と同様の蒸留設備を用い、第1の蒸留工程と同様の蒸留条件で行えばよい。
第2の蒸留工程は、第1の蒸留工程と同様の蒸留設備を用い、第1の蒸留工程と同様の蒸留条件で行えばよい。
第2の蒸留工程においては、2つの留分を得ることができる。一方は、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)であり、他方は、純度が向上したジオール(a)である。共沸組成物(Y)は、分離工程や第1の蒸留工程に戻してもよく、分離工程に戻すことが好ましい。
(作用効果)
以上説明した本発明のジオールの製造方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得て、該混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(A)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)を分離し、さらには精製できる。
以上説明した本発明のジオールの製造方法にあっては、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得て、該混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得た後、共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得て、さらに該混合物(A)を蒸留しているため、蒸留および層分離という工業的に有利な方法で混合物(X)からジオール(a)を分離し、さらには精製できる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
例1、3、4は実施例であり、例2は参考例である。
例1、3、4は実施例であり、例2は参考例である。
〔例1〕
(製造工程)
1LのSUS製オートクレーブに、水酸化カリウムの0.0758g、プロピレンカーボネートの150.53g、ブタノールの546.07gを入れて封じた。窒素ガスで0.5MPaに加圧してパージする操作を10回行い、オートクレーブ内を窒素置換した後、オートクレーブをオイルバスに浸けて内温を170℃に2時間保った。
反応終了後、680.73gの混合物(X−1)を回収し、ガスクロマトグラフィによって分析したところ、プロピレンカーボネートの転化率は46%であり、ジブチルカーボネートおよびプロピレングリコールの選択率は、それぞれ97%および96%であった。また、pH試験紙で混合物(X−1)のpHを確認すると、7.5であった。
該製造工程を繰り返し行い、合計で1357.75gの混合物(X−1)を得た。
(製造工程)
1LのSUS製オートクレーブに、水酸化カリウムの0.0758g、プロピレンカーボネートの150.53g、ブタノールの546.07gを入れて封じた。窒素ガスで0.5MPaに加圧してパージする操作を10回行い、オートクレーブ内を窒素置換した後、オートクレーブをオイルバスに浸けて内温を170℃に2時間保った。
反応終了後、680.73gの混合物(X−1)を回収し、ガスクロマトグラフィによって分析したところ、プロピレンカーボネートの転化率は46%であり、ジブチルカーボネートおよびプロピレングリコールの選択率は、それぞれ97%および96%であった。また、pH試験紙で混合物(X−1)のpHを確認すると、7.5であった。
該製造工程を繰り返し行い、合計で1357.75gの混合物(X−1)を得た。
(触媒除去)
ビーカにDOWEX50X2(ダウケミカル社製、酸性イオン交換樹脂、200〜400メッシュ)の96.69gを量りとり、ブタノールの約200mLを加えて撹拌した。ブタノールをデカンテーションで抜き出し、同様の操作をさらに2回繰り返した後、吸引ろ過により液体を除き、さらに減圧下で乾燥し、48.78gの固体を得た。
得られた固体をガラス管に充填した。混合物(X−1)の1357.75gを該ガラス管に通過させ、触媒が除去された混合物(X−1)の1323.78gを得た。得られた混合物(X−1)のpHは7.0であり、混合物(X−1)中のプロピレングリコールとジブチルカーボネートとの質量比(R1=プロピレングリコール/ジブチルカーボネート)は、0.64であった。
ビーカにDOWEX50X2(ダウケミカル社製、酸性イオン交換樹脂、200〜400メッシュ)の96.69gを量りとり、ブタノールの約200mLを加えて撹拌した。ブタノールをデカンテーションで抜き出し、同様の操作をさらに2回繰り返した後、吸引ろ過により液体を除き、さらに減圧下で乾燥し、48.78gの固体を得た。
得られた固体をガラス管に充填した。混合物(X−1)の1357.75gを該ガラス管に通過させ、触媒が除去された混合物(X−1)の1323.78gを得た。得られた混合物(X−1)のpHは7.0であり、混合物(X−1)中のプロピレングリコールとジブチルカーボネートとの質量比(R1=プロピレングリコール/ジブチルカーボネート)は、0.64であった。
(第1の蒸留工程〜分離工程)
触媒が除去された混合物(X−1)の1307.91gについて、減圧蒸留を行った。
初めに、圧力80mmHgにて蒸留を行い、沸点63〜64℃の留分を集め、純度98%以上のブタノールの824.69gを得た。これは混合物(X−1)からのブタノールの回収率93%に相当する。
触媒が除去された混合物(X−1)の1307.91gについて、減圧蒸留を行った。
初めに、圧力80mmHgにて蒸留を行い、沸点63〜64℃の留分を集め、純度98%以上のブタノールの824.69gを得た。これは混合物(X−1)からのブタノールの回収率93%に相当する。
次に、圧力20mmHgにて蒸留を行い、沸点86〜87℃の留分として共沸組成物(Y−1)を得た。得られた共沸組成物(Y−1)は、上下二層に分離しており、上層として154.5g、下層として81.63gを回収した。上層は、ジブチルカーボネートを97質量%、プロピレングリコールを3質量%含み、下層は、ジブチルカーボネートを7質量%、プロピレングリコールを93質量%含んでいた。共沸組成物(Y−1)中のプロピレングリコールとジブチルカーボネートとの質量比(R2=プロピレングリコール/ジブチルカーボネート)は、0.52であった。したがって、R1/R2は、1.23であった。
さらに蒸留を続け、沸点96〜97℃の留分の46.3gを得た。得られた留分は、ブタノールを15質量%、プロピレンカーボネートを7質量%、ジブチルカーボネートを77質量%含んでいた。
さらに蒸留を続け、沸点122〜123℃の留分および蒸留残渣を回収し、純度97%以上のプロピレンカーボネートの117.64gを得た。これは混合物(X−1)からのプロピレンカーボネートの回収率84%に相当する。
さらに蒸留を続け、沸点122〜123℃の留分および蒸留残渣を回収し、純度97%以上のプロピレンカーボネートの117.64gを得た。これは混合物(X−1)からのプロピレンカーボネートの回収率84%に相当する。
(第2の蒸留工程)
分離工程で得られた下層について、再度蒸留を行った。
20mmHgにて蒸留を行い、沸点86〜87℃の留分の9.41g、沸点96〜97℃の留分および蒸留残渣の32.50gを得た。沸点86〜87℃の留分は、共沸組成物(Y−1)であり、上下二層に分離していた。沸点96〜97℃の留分および蒸留残渣は、純度の向上したプロピレングリコールであり、ガスクロマトグラフィによる純度は99.9%以上であった。これは混合物(X−1)からの回収率32.5質量%に相当する。
分離工程で得られた下層について、再度蒸留を行った。
20mmHgにて蒸留を行い、沸点86〜87℃の留分の9.41g、沸点96〜97℃の留分および蒸留残渣の32.50gを得た。沸点86〜87℃の留分は、共沸組成物(Y−1)であり、上下二層に分離していた。沸点96〜97℃の留分および蒸留残渣は、純度の向上したプロピレングリコールであり、ガスクロマトグラフィによる純度は99.9%以上であった。これは混合物(X−1)からの回収率32.5質量%に相当する。
また、分離工程で得られた上層について、再度蒸留を行った。
20mmHgにて蒸留を行い、沸点85〜87℃の留分の13.16g、沸点99〜100℃の留分および蒸留残渣の101.61gを得た。沸点85〜87℃の留分は、共沸組成物(Y−1)であり、上下二層に分離していた。沸点99〜100℃の留分および蒸留残渣は、純度の向上したジブチルカーボネートであり、ガスクロマトグラフィによる純度は99.9%以上であった。これは混合物(X−1)からの回収率55.0質量%に相当する。
20mmHgにて蒸留を行い、沸点85〜87℃の留分の13.16g、沸点99〜100℃の留分および蒸留残渣の101.61gを得た。沸点85〜87℃の留分は、共沸組成物(Y−1)であり、上下二層に分離していた。沸点99〜100℃の留分および蒸留残渣は、純度の向上したジブチルカーボネートであり、ガスクロマトグラフィによる純度は99.9%以上であった。これは混合物(X−1)からの回収率55.0質量%に相当する。
〔例2〕
エチレングリコールの16.6g、ジブチルカーボネートの16.6gを量りとり、混合物を得た。該混合物について20mmHgにて蒸留を行った。沸点87〜89℃の留分として共沸組成物を得た。得られた共沸組成物は、上下二層に分離しており、上層として10.1g、下層として15.7gを回収した。上層は、ジブチルカーボネートを99質量%、エチレングリコールを1質量%含み、下層は、ジブチルカーボネートを1質量%、エチレングリコールを99質量%含んでいた。また、蒸留残渣の2.1gを得た。
混合物のR1(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は1.00であり、共沸組成物のR2(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は1.54であり、R1/R2は0.65であった。
エチレングリコールの16.6g、ジブチルカーボネートの16.6gを量りとり、混合物を得た。該混合物について20mmHgにて蒸留を行った。沸点87〜89℃の留分として共沸組成物を得た。得られた共沸組成物は、上下二層に分離しており、上層として10.1g、下層として15.7gを回収した。上層は、ジブチルカーボネートを99質量%、エチレングリコールを1質量%含み、下層は、ジブチルカーボネートを1質量%、エチレングリコールを99質量%含んでいた。また、蒸留残渣の2.1gを得た。
混合物のR1(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は1.00であり、共沸組成物のR2(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は1.54であり、R1/R2は0.65であった。
〔例3〕
プロピレンカーボネートの150.53gをエチレンカーボネートの100gに変える以外は例1と同様に反応する。転化率50%、選択率100%で反応が進行し、混合物(X−2)のエチレングリコールは35.2g、ジブチルカーボネートは98.9g、エチレンカーボネートは50.0gである。この時、R1(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は0.36であり、20mmHgで蒸留を行うならば共沸組成物(Y−2)のR2(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は1.54であり、R1/R2は0.23である。
R1/R2を1に近づけるために該混合物(X−2)にエチレングリコールの85.0gを加えると、エチレングリコールの120.2g、ジブチルカーボネート98.9g、エチレンカーボネート50.0gとなる。この時、R1は1.21であり、20mmHgで蒸留を行うならば共沸組成物(Y−2)のR2は1.54であり、R1/R2は0.80である。
プロピレンカーボネートの150.53gをエチレンカーボネートの100gに変える以外は例1と同様に反応する。転化率50%、選択率100%で反応が進行し、混合物(X−2)のエチレングリコールは35.2g、ジブチルカーボネートは98.9g、エチレンカーボネートは50.0gである。この時、R1(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は0.36であり、20mmHgで蒸留を行うならば共沸組成物(Y−2)のR2(=エチレングリコール/ジブチルカーボネート)は1.54であり、R1/R2は0.23である。
R1/R2を1に近づけるために該混合物(X−2)にエチレングリコールの85.0gを加えると、エチレングリコールの120.2g、ジブチルカーボネート98.9g、エチレンカーボネート50.0gとなる。この時、R1は1.21であり、20mmHgで蒸留を行うならば共沸組成物(Y−2)のR2は1.54であり、R1/R2は0.80である。
〔例4〕
エチレングリコールの120.7g、ジブチルカーボネートの100.5g、エチレンカーボネートの50.2gを量りとり、混合物(X−3)を得た。該混合物(X−3)について20mmHgにて蒸留を行った。沸点87〜89℃の留分として共沸組成物(Y−3)を得た。得られた共沸組成物(Y−3)は、上下二層に分離しており、上層として58.1g、下層として73.3gを回収した。上層は、ジブチルカーボネートを98質量%、エチレングリコールを1質量%含み、下層は、ジブチルカーボネートを1質量%、エチレングリコールを96質量%含んでいた。また、蒸留残渣として119.1gを得た。
エチレングリコールの120.7g、ジブチルカーボネートの100.5g、エチレンカーボネートの50.2gを量りとり、混合物(X−3)を得た。該混合物(X−3)について20mmHgにて蒸留を行った。沸点87〜89℃の留分として共沸組成物(Y−3)を得た。得られた共沸組成物(Y−3)は、上下二層に分離しており、上層として58.1g、下層として73.3gを回収した。上層は、ジブチルカーボネートを98質量%、エチレングリコールを1質量%含み、下層は、ジブチルカーボネートを1質量%、エチレングリコールを96質量%含んでいた。また、蒸留残渣として119.1gを得た。
本発明を詳細に、また特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、様々な修正や変更を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
本出願は、2012年4月4日出願の日本特許出願2012−085316に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本出願は、2012年4月4日出願の日本特許出願2012−085316に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明によって分離、精製されたジブチルカーボネートは、ポリカーボネート樹脂製造用原料等として有用である。本発明によって分離、精製されたジオールは、溶剤、不凍液、ポリエステル樹脂製造用原料、食品添加剤、医薬品や化粧品の添加剤等として有用である。
Claims (12)
- 炭素数6以下のジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得る第1の蒸留工程と、
第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る分離工程と
を有する、ジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法。 - 第1の蒸留工程の前に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する調整工程を有する、請求項1に記載のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法。
- ジオール(a)が、エチレングリコールまたはプロピレングリコールである、請求項1または2に記載のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法。
- 他の成分(c)のうちの少なくとも1種が、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のジオールおよびジブチルカーボネートの分離方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る第2の蒸留工程と
を有する、ジブチルカーボネートの精製方法。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る第2の蒸留工程と
を有する、ジオールの精製方法。 - 炭素数6以下のジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、他の成分(c)とを含む混合物(X)を得る製造工程と、
製造工程で得られた混合物(X)を蒸留して、ジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との共沸組成物(Y)を得る第1の蒸留工程と、
第1の蒸留工程で得られた共沸組成物(Y)を層分離させて、ジオール(a)を主成分とする混合物(A)と、ジブチルカーボネート(b)を主成分とする混合物(B)とを得る分離工程と
を有する、ジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法。 - 製造工程と第1の蒸留工程との間に、混合物(X)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R1=(a)/(b))と、共沸組成物(Y)中のジオール(a)とジブチルカーボネート(b)との質量比(R2=(a)/(b))との比(R1/R2)が、0.6〜1.4となるように、混合液(X)の組成を調整する調整工程を有する、請求項7に記載のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法。
- ジオール(a)が、エチレングリコールまたはプロピレングリコールである、請求項7または8に記載のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法。
- 製造工程が、炭素数6以下のアルキレン基を有する環状カーボネート(c1)とブタノール(c2)との反応によって、ジオール(a)と、ジブチルカーボネート(b)と、環状カーボネート(c1)と、ブタノール(c2)とを含む混合物(X)を得る工程である、請求項7〜9のいずれか一項に記載のジオールおよびジブチルカーボネートの製造方法。
- 請求項7〜10のいずれか一項に記載の製造方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(B)を蒸留して、純度が99質量%以上のジブチルカーボネート(b)を得る第2の蒸留工程と
を有する、ジブチルカーボネートの製造方法。 - 請求項7〜10のいずれか一項に記載の製造方法における各工程と、
分離工程で得られた混合物(A)を蒸留して、純度が99質量%以上のジオール(a)を得る第2の蒸留工程と
を有する、ジオールの製造方法。
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