JP2018039619A - エレベータ用巻上機 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)軸貫通部から漏れ、遠心力で外周の回転側へ流出した潤滑油のすべてを回転側に流す構造であり、回転側に流れる潤滑油の量が多いので、ブレーキディスクに付着しないようにするには、安全な漏油経路や安全な油溜を、幾重にも組み合わせた複雑な構造にする必要がある、
(2)回転側では漏れた潤滑油がブレーキディスクに付着しないように堰き止め、留めておく部分の容積が小さくなりがちであり、潤滑油が回転側に漏れると漏れの点検やオイルシール交換等のメンテナンスを頻繁に行う必要がある、
という問題があり、さらなる改良が求められていた。
モータと、
軸受支持部を備えて前記モータにより回転される駆動綱車と、
前記軸受支持部に格納された軸受を介して前記駆動綱車を支持する固定軸と、
前記駆動綱車の端面の外周側に固定されたブレーキディスクと、
ブレーキディスク側の前記軸受支持部の端面に固定されて前記軸受を覆う基部及び前記基部から前記軸受支持部とは反対側に突出する円筒状の突出部を有する軸受カバーと、
前記軸受カバーの突出部の内周面に固定され周方向にわたって前記固定軸に接触する第一の防油シールと、
前記軸受カバーの突出部の外周面に周方向にわたって接触する第二の防油シールと、
円筒状に形成されて前記固定軸に取り付けられ、前記軸受カバーの突出部を非接触に挿入するとともに内周面に前記第二の防油シールを固定するシール取付具と
を備えることを特徴とする。
前記第一の防油シールがオイルシールであり、
前記第二の防油シールがフェルト又はスポンジである
ことを特徴とする。
前記シール取付具が、内周面に前記第二の防油シールを固定する溝を備えるとともに、下部に前記溝から外周面又は前記軸受カバーとは反対側の端面までを貫通して形成される排油口を備える
ことを特徴とする。
前記軸受カバーの基部の外周面から径方向外側に向かって突出する油切凸部と、
前記軸受カバー及び前記シール取付具の径方向外側を覆う油受カバーと
を備えることを特徴とする。
前記油受カバーが、下部に当該油受カバーを貫通して形成される排油口を備える
ことを特徴とする。
前記駆動綱車が、前記ブレーキディスクが固定された一端側の内周面に周方向にわたって凹状に形成された油受溝を備える
ことを特徴とする。
一端が前記排油口に接続され他端が前記ブレーキディスクとは軸方向に離間した位置に配置される排油パイプを備える
ことを特徴とする。
図1及び図2に示すように、ベッド1上の一端側(ブレーキ側)に固定されたブレーキスタンド2、及びベッド1上の他端側(モータ側)に固定されたモータスタンド3に、固定軸4の両端が固定されており、この固定軸4に、軸受5,6を介して円筒状の駆動綱車7が回転自在に支持されている。駆動綱車7の一端の外周側には円環状のブレーキディスク8が固定され、他端にはモータ9の回転子9Aが固定されている。回転子9Aはモータスタンド3に固定された固定子9Bに相対する位置に配置されている。
軸受カバー10,11は、外径がそれぞれ軸受支持部7b,7cの綱車外側の端部の外径と概ね等しく軸受支持部7b,7cに固定される基部10a,11aと、基部10a,11aよりも外径が小さく基部10a,11aから綱車外側へ向かって突出する円筒状の突出部10b,11bとを備えている。
まず、ブレーキ側第二外シール16を備えない場合、図11から図13に示すように、軸受5内に封入された潤滑油がブレーキ側第一外シール14から漏れると、漏れた潤滑油が軸受カバー10及び駆動綱車7の一端側の端面を伝ってブレーキディスク8に到達し、当該ブレーキディスク8に付着するおそれがある。
本実施例に係るエレベータ用巻上機は、実施例1に係るエレベータ用巻上機のブレーキ側軸受カバー10,シール取付具17及び排油パイプ18に代えて、図5に示すブレーキ側軸受カバー19,シール取付具20及び排油パイプ21を設け、さらに油受カバー22を追加したものである。その他の構造は図1から図4に示し上述した実施例1の構造と概ね同様であり、以下、同様の作用を奏する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施例に係るエレベータ用巻上機では、図5及び図6に示すように、実施例1と同様に、軸受5内に封入された潤滑油がブレーキ側第一外シール14から漏れたとしても、漏れた潤滑油が軸受カバー19の端面を伝ってブレーキ側第二外シール16に吸収されるため、例えばブレーキ側第一外シール14から漏れた潤滑油が微量であれば、ブレーキ側第二外シール16が漏れた潤滑油を全て吸収することで、潤滑油がブレーキディスク8に付着することを防止することができる。
本実施例に係るエレベータ用巻上機は、実施例1に係るエレベータ用巻上機の駆動綱車7に代えて、図7に示す駆動綱車23を採用したものである。その他の構造は図1から図4に示し上述した実施例1の構造と概ね同様であり、以下、同様の作用を奏する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施例に係るエレベータ用巻上機では、図7及び図8に示すように、実施例1と同様に、軸受5内に封入された潤滑油がブレーキ側第一外シール14から漏れたとしても、漏れた潤滑油が軸受カバー10の端面を伝ってブレーキ側第二外シール16に吸収されるため、例えばブレーキ側第一外シール14から漏れた潤滑油が微量であれば、ブレーキ側第二外シール16が漏れた潤滑油を全て吸収することで、潤滑油がブレーキディスク8に付着することを防止することができる。
図9に示すように、本実施例に係るエレベータ用巻上機は、実施例2に係るエレベータ用巻上機において、駆動綱車7に代えて、図7に示し上述した実施例3の駆動綱車23を採用したものである。その他の構造は図5から図8に示し上述した実施例2,3の構造と概ね同様であるので、詳しい説明は省略する。
本実施例に係るエレベータ用巻上機では、図9及び図10に示すように、実施例2と同様に、軸受5内に封入された潤滑油がブレーキ側第一外シール14から漏れたとしても、漏れた潤滑油が軸受カバー19の綱車外側の端面を伝ってブレーキ側第二外シール16に吸収されるため、例えばブレーキ側第一外シール14から漏れた潤滑油が微量であれば、ブレーキ側第二外シール16が漏れた潤滑油を全て吸収することで、潤滑油がブレーキディスク8に付着することを防止することができる。
Claims (7)
- モータと、
軸受支持部を備えて前記モータにより回転される駆動綱車と、
前記軸受支持部に格納された軸受を介して前記駆動綱車を支持する固定軸と、
前記駆動綱車の端面の外周側に固定されたブレーキディスクと、
ブレーキディスク側の前記軸受支持部の端面に固定されて前記軸受を覆う基部及び前記基部から前記軸受支持部とは反対側に突出する円筒状の突出部を有する軸受カバーと、
前記軸受カバーの突出部の内周面に固定され周方向にわたって前記固定軸に接触する第一の防油シールと、
前記軸受カバーの突出部の外周面に周方向にわたって接触する第二の防油シールと、
円筒状に形成されて前記固定軸に取り付けられ、前記軸受カバーの突出部を非接触に挿入するとともに内周面に前記第二の防油シールを固定するシール取付具と
を備えることを特徴とするエレベータ用巻上機。 - 前記第一の防油シールがオイルシールであり、
前記第二の防油シールがフェルト又はスポンジである
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用巻上機。 - 前記シール取付具が、内周面に前記第二の防油シールを固定する溝を備えるとともに、下部に前記溝から外周面又は前記軸受カバーとは反対側の端面までを貫通して形成される排油口を備える
ことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ用巻上機。 - 前記軸受カバーの基部の外周面から径方向外側に向かって突出する油切凸部と、
前記軸受カバー及び前記シール取付具の径方向外側を覆う油受カバーと
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベータ用巻上機。 - 前記油受カバーが、下部に当該油受カバーを貫通して形成される排油口を備える
ことを特徴とする請求項4に記載のエレベータ用巻上機。 - 前記駆動綱車が、前記ブレーキディスクが固定された一端側の内周面に周方向にわたって凹状に形成された油受溝を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエレベータ用巻上機。 - 一端が前記排油口に接続され他端が前記ブレーキディスクとは軸方向に離間した位置に配置される排油パイプを備える
ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のエレベータ用巻上機。
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