JPH0455282A - エレベータの巻上機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、エレベータの巻上機に係り、さらに詳しく
は、かごを昇降させる巻上機内の潤滑剤のシール構造に
関するものである。

「従来の技術］ 第３図は通常の工１ノベータ装置において、かごを昇降
させる駆動装置の概略の構造を示す模式図である。図に
おいて、（１）は巻上機、（２）は巻上機（１）内に設
けられた電動機、（３）はかご（４）及びつり合い錘（
５）を懸吊する主ロープである。

第４図は第３図における巻」二様（１）の構成例を示す
縦断面図である。図において、（２）はかごを停止させ
るブレーキ作用の駆動源となる電動機、（６）は電動機
（２）の出力軸、（７）は出力軸（６）の端部に固定さ
れたブレーキディスク、（８）は減速歯車列の初段軸（
９）の端部に固定されたブレーキディスクで、ブレーキ
ディスク（ア）と一対となり、電動機（２）より減速歯
車列への制動力の伝達を行なう。（ｌＯ）は中間歯車軸
、（１］）は出力軸で、終段歯車（１２）及び綱車（１
３）が固定されている。

第５図はたとえば特開平１−２３８１８９号公報に示さ
れた第４図の構成とほぼ同一のエレベータ巻上機の要部
を示す縦断面図である。図において、第４図と同符号の
（８）、（９）はそれぞれブレーキディスク及び減速歯
車列の初段軸である。（１４）はギヤケースの底部に貯
留された潤滑油、（１５）は潤滑油（１４）か初段軸（
９）を経てブレーキディスク（８）側へ洩れるのを阻止
するために弾性材で形成された第１のシールリングで、
ギヤケースに固定されたシールハウジング（１６）の内
周面に固設され、初段軸（９）の外周面を押圧している
。（１７）は第１のシルリング（１５）による潤滑油（
１４）の洩れを阻止したにもかかわらす、初段軸（７）
の外周面を経て僅かに洩れる浦の外部への洩れを阻止す
るために弾性材で形成された第２のシールリングで、初
段軸（９）に固設されてギヤケース側に固定された受は
金（１８）の側面部を押圧している。

上記のような構成のエレベータ巻上機においては、減速
機構の作動中に、回転する歯車や初段軸（９）を支えて
いる軸受に送給される潤滑油（１４）が、微量ながら初
段軸（９）及び軸受を伝わり、第５図の矢印Ａて示すよ
うにブレーキディスク（８）方向へ移動する。この移動
した潤滑油は、第１のシルリング（Ｊ５）のばね力によ
って押圧され摺接している初段軸（９）との接触部にお
いて、図の右方への洩れを阻止する。さらに、この第１
のシールリング（１５）による洩れの阻止にもかかわら
ず、微量な潤滑油の洩れかあると、初段軸（９）に固設
され、受は金（１７）の側面部に摺接する第２のシール
リング（１７）によって外部への洩れを阻止することに
よって、ブレーキディスク（７）とブレーキディスク（
８）との界面に潤滑油の浸入を防止し、制動時のこの界
面における滑りによる不具合なブレーキ作用の発生を回
避するようになっている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしなから、上記のようなエレベータ巻上機における
シール構造では、減速機構内の歯車間や軸受に生じる摩
擦熱による温度上昇及び酸化等によって潤滑油の粘度が
低下すると、第１、第２のシールリング（１５）、（１
，７）と初段軸（９）との摺接部における潤滑油のシー
ル効果が低下し、第５図の矢印Ｂに示すような経路で洩
れた潤滑油が移動する。この結果、ブレーキディスク（
７）　、　（８）の界面に潤滑油が浸入して摩擦力が変
化し、制動能力が低下するという問題があった。

この発明は上記のような課題を解決するためになされた
もので、潤滑油の粘度が低下しても外部への洩れを阻止
でき、ブレーキディスク間に潤滑油が浸入するおそれの
ないエレベータ巻上機を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係るエレベータの巻上機は、ニレベタのかご
の制動を行うための制動手段が設けられた軸と摺接して
、巻上機内の潤滑油の外部への流出を制止するための弾
性体からなる第１のシールリングと、この第１のシール
リングより制動手段側において軸に固定され第１のシー
ルリング側に傾斜面を有する第２のシールリングとを備
えたものである。

［作用］ 巻上機内の潤滑油が劣化してその粘度が低くなると、第
１のシールリングによる潤滑油の外部への制止機能が低
下する。この低下した制止機能により洩れた潤滑油は制
動手段が設けられた軸に固定した第２のシールリングの
傾斜面に移動し、ここより遠心力によって飛散、落下し
て還流するので、制動手段側への流出を完全に防止する
。

［実施例］ 第１図はこの発明に係るエレベータ巻上機の要、部構成
を示す縦断面図である。なお、従来例を示した第５図と
同符号は同−又は相当部分であり、これらの部分の構成
説明は省略する。（１９）は初段軸（９）の外周面に固
設された環状の第２のシールリングで、その断面は三角
形状で表面にはフッ素樹脂表面処理が施されており、頂
部は受は金（１８）の内周面に近接するように形成され
ている。

上記のような構成のエレベータ巻上機において、減速機
構が作動中は、歯車列や軸受部の摩擦部に循環して送給
される潤滑油（１４）が、温度上昇及び酸化等によって
劣化してその粘度が低下し、初段軸（９）の外周面に摺
接する第１のシールリング（１５）の先端部よりディス
クブレーキ（８）の方向へ洩れて移動すると、第１のシ
ールリング（１５）の潤滑油（１４）の阻止構造にもか
かわらず、初段軸（９）の外周面に沿って移動する。こ
の移動した潤滑油（工４）は第２のシールリング（１９
）の傾斜面（２０）に到達して油滴状態になり、さらに
、回転している初段油（９）の遠心力により飛散して受
は金（１８）の内周面に落下し、第１のシールリング（
１５）と第２のシールリング（１９）との間の受は金（
１８）の底部に貯留される。

この貯留された潤滑／１ＩＩ（１４）は第１のシールリ
ング（１５）と初段軸（９）とのギャップを経て徐々に
還流し、第１のシールリング（１５）の潤滑油（１４）
に対する阻止機能を超えた潤滑油のディスクブレーキ（
８）への浸入を防止する。

なお、上記実施例では第２のシールリング（Ｉ９）の断
面形状が、図より見て左右に傾斜面（２０）を有する部
祠の場合について説明したが、例えば、第２図に示す第
２のシールリング（２２）のように、第１のシールリン
グ（１５）側にのみ傾斜面（２３）を有する断面に形成
しても上記実施例と同様の効果を奏する。

［発明の効果コ 以上のように、この発明によれば、温度上昇や酸化等に
より、低粘度化した減速機構内の潤滑油が回転軸に沿っ
て洩れ易くなっても、この回転軸に固設したシールリン
グの傾斜面に移動した潤滑油を遠心力で飛散させて還流
するように構成した、ので、昇降するかごの停止時に作
用する一対のブレーキディスクの界面に潤滑油が浸入す
るおそれがなく、エレベータのかごに常にスムーズな停
止動作を行なわせることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の要部構成を示す縦断面図
、第２図はこの発明の他の実施例の要部構成を示す縦断
面図、第３図は通常のエレベータ装置におけるかごの昇
降駆動装置の概略を示す模式図、第４図は第３図におけ
る巻上機の構成例を示す縦断面図、第５図は第４図の構
成とほぼ同一のエレベータ巻上機の要部を示す縦断面図
である。 図において、（１）は巻上機、（４）はかご、（７）。 （８）はブレーキディスク、（９）は初段軸、（１４）
は潤滑油、（１５）は第１のシールリング、（１９）、
（２２）は第２のシールリング、（２０）、（２８）は
傾斜面である。 なお、図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. エレベータのかごを昇降させる巻上機において、弾性体
   からなり上記かごの制動を行なう制動手段が設けられた
   上記巻上機の軸と摺接する第１のシールリングと、この
   第１のシールリングより上記制動手段側において上記軸
   に固定され上記第１のシールリング側に軽斜面を有する
   第２のシールリングとを備えたことを特徴とするエレベ
   ータの巻上機。