JP6449065B2 - シール部材 - Google Patents

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Description

本発明は、連続鋳造機の搬送用セグメントロール等の回転軸を回転自在に支持する軸受装置に用いられるシール部材に関する。
従来、連続鋳造機においては、鋳型から連続的に排出される鋼片を、対向させた複数対のセグメントロールによって挟み込んで下方へ引き出した後、水をかけて冷却しつつ直角に屈曲させて搬送方向を水平方向へ転換することが行われている。このセグメントロールの両端部は軸受装置に支持されており、当該軸受装置には密封装置が設けられている。
上記密封装置として、例えば図9に示すようなものがある(特許文献1参照)。
上述のセグメントロール105は、図9に示すように、その両端部150が、円筒状のハウジング107によって転がり軸受106を介して水平軸回りに回転自在に支持されている。
密封装置100は、転がり軸受106の軸方向両側に配設された第1及び第2シール部材101,104と、第1シール部材101の軸方向外側(図中の右側)に配設されたアウタシール部材130とを備えている。第1シール部材101は、セグメントロール105のロールネック151側に配置されており、第2シール部材104は、ロールエンド152側に配置されている。これら第1及び第2シール部材101,104により、セグメントロール105とハウジング107との間の環状空間が、外部空間S2から仕切られて密封空間S1となっている。
第1シール部材101には、その側面上部に排出口115が設けられ、この排出口115には、所定圧力が加わると開口するスリット115cが設けられている。
アウタシール部材130は、そのリップ部131がロールネック151に接触することで、外部から密封空間S1に異物が侵入するのを防止している。
転がり軸受106には、転がり軸受106の内部を潤滑するために、例えばハウジング107の外部から加圧エアとともにオイルが供給される。このオイルは、ハウジング107の下部に設けられた給油孔170を通して転がり軸受106の内部に連続的に供給される。転がり軸受106の内部に供給されたオイルは、密封空間S1内に溜まり、その密封空間S1内の圧力が所定圧以上になった時点で、図9における破線で示すように、第1シール101の排出口115、及びアウタシール部材130のリップ部131とロールネック151との間を通して、密封空間S1の外部に排出される。
特許第3991321号公報(図4参照)
上記密封装置100にあっては、アウタシール部材130のリップ部131は、ロールネック151の外周面に線接触しているので密封性能が低い。そこで、アウタシール部材130のリップ部131をロールネック151の外周面に面接触させて密封性能を高めることが考えられるが、そうすると、密封空間S1内のオイルはアウタシール部材130の外部に排出されにくくなる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、密封性能を高めるとともに、潤滑剤の排出性能を向上させることができるシール部材を提供することを目的とする。
本発明のシール部材は、ハウジングと回転軸との間の環状空間を密封し、前記ハウジング外の異物が前記ハウジング内に侵入するのを抑制するとともに、前記ハウジング内に供給された潤滑剤を前記ハウジング外へ排出するためのシール部材であって、前記ハウジングの内周面に形成された凹溝に内嵌されるシール本体と、前記回転軸の外周面に面接触する接触面を有し、前記シール本体から径方向内方に延びるシールリップ部と、を備え、前記シールリップ部の前記接触面には、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の内周側を通して前記ハウジング外へ排出するための内周側排出溝が形成され、前記シール本体は、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の外周側を通して前記ハウジング外へ排出するための外周側排出路を有し、前記外周側排出路は、少なくとも、前記シール本体の外部側の側面に形成された第1外周側排出溝と、前記シール本体の外周面に形成された第2外周側排出溝と、前記シール本体に形成され、前記第2外周側排出溝と前記内周側排出溝とを連通する貫通孔と、により構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、シールリップ部は回転軸の外周面に面接触する接触面を有するので、従来の、回転軸の外周面に線接触するシール部材に比べて密封性能を高めることができる。また、シールリップ部の接触面に形成された内周側排出溝と、シール本体の外周側排出路とにより、ハウジング内の潤滑剤をシール本体の内周側及び外周側からそれぞれハウジング外へ排出することができるので、潤滑剤の排出性能も向上させることができる。しかも、内周側排出溝及び外周側排出路は、シール部材の使用時に、ハウジング外の異物が堆積しにくい頂部に配置されるので、シール部材の密封性能が損なわれることはない。
また、ハウジング内の潤滑剤を、内周側排出溝、貫通孔、シール本体の外周面に形成された第2外周側排出溝、及びシール本体の外部側の側面に形成された第1外周側排出溝の順に通して、ハウジング外へ排出することができる。
前記第1及び第2外周側排出溝は、複数個ずつ形成され、前記貫通孔は、前記第1及び第2外周側排出溝と同数個形成されているのが好ましい。
この場合、ハウジング内の潤滑剤を、複数個の貫通孔から複数個の第1及び第2外周側排出溝を通してハウジング外へ排出することができるので、潤滑剤の排出性能をさらに向上させることができる。
本発明のシール部材は、ハウジングと回転軸との間の環状空間を密封し、前記ハウジング外の異物が前記ハウジング内に侵入するのを抑制するとともに、前記ハウジング内に供給された潤滑剤を前記ハウジング外へ排出するためのシール部材であって、前記ハウジングの内周面に形成された凹溝に内嵌されるシール本体と、前記回転軸の外周面に面接触する接触面を有し、前記シール本体から径方向内方に延びるシールリップ部と、を備え、前記シールリップ部の前記接触面には、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の内周側を通して前記ハウジング外へ排出するための内周側排出溝が形成され、前記シール本体は、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の外周側を通して前記ハウジング外へ排出するための外周側排出路を有し、前記シールリップ部の接触面には、前記内周側排出溝と連通して、当該内周側排出溝から潤滑剤を導いて溜める環状の潤滑溝が形成されていることを特徴とする
本発明によれば、シールリップ部の接触面は、潤滑溝に溜められた潤滑剤により潤滑されるため、摩耗の進行を抑制することができる。
前記シール部材は、前記シールリップ部よりも外部側において前記シール本体から径方向内方に突出し、前記回転軸の外周面と接触する補助リップ部をさらに備えているのが好ましい。
この場合、補助リップ部により、ハウジング外の異物がシールリップ部に到達するのを抑制することができるので、シール部材の密封性能をさらに高めることができる。
本発明のシール部材によれば、密封性能を向上させつつ、潤滑剤の排出性能を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係るシール部材を備えた密封装置の使用状態を示す断面図である。 シール部材を示す要部拡大断面図である。 シール本体の内側面及びシールリップ部の頂部を示す側面図である。 シール本体の外側面の頂部を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係るシール部材のシール本体の内側面及びシールリップ部の頂部を示す側面図である。 図5のシール本体の外側面の頂部を示す側面図である。 本発明の第3実施形態に係るシール部材を示す要部拡大断面図である。 図7の側断面図である。 従来の密封装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳述する。
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るシール部材を備えた密封装置の使用状態を示す断面図である。
この実施形態においては、連続鋳造機のセグメントロール5を回転自在に支持する軸受装置Dに密封装置Cを適用した場合を示している。
各セグメントロール5は、鋳型から連続的に排出される鋼片と接触するロール本体55と、このロール本体55の両側に設けられ、ロール本体55に比べて小径の縮径部50とを有している。縮径部50は中心線が水平方向に向くように配置された円筒状のハウジング7に挿通されており、当該ハウジング7に、転がり軸受6を介して回転自在に支持されている。なお、各セグメントロール5は冷却水を噴射することによって冷却される。
転がり軸受6は、例えば調心輪付き円筒ころ軸受であり、外輪60、複数の円筒ころ61、調心輪62、及び内輪65を備えている。ハウジング7の下部には転がり軸受6の内部に対してオイル(潤滑剤)を供給するための給油孔70が設けられている。
また、調心輪62の外周面には、給油孔70と連通する環状溝67が形成されており、調心輪62及び外輪60には、環状溝67から転がり軸受6の内部に貫通する供給孔68が設けられている。連続鋳造機の稼働状態において、オイルは加圧エアとともに給油孔70から転がり軸受6の内部に連続的に供給される。なお、図1において、破線はオイルの供給経路及び排出経路を示している。
転がり軸受6の軸方向両側には、ハウジング7の内部にオイルを留めるとともにハウジング7内に異物(冷却水を含む。以下、同様)が侵入することを防ぐ目的で、第1及び第2シール装置1,4が設けられている。第1シール装置1は縮径部50のロールネック51側に配設され、第2シール装置4はロールエンド52側に配設されている。この第1,第2シール装置1,4は、本実施形態に係る密封装置Cを構成している。
第1,第2シール装置1,4は、セグメントロール5の縮径部50とハウジング7の間の環状空間を密封空間S1として外部空間S2から隔離している。転がり軸受6の内部に供給されたオイルは、この密封空間S1内に溜められる。
第1シール装置1は、合成ゴムなどの弾性素材からなるシール10が断面L字状の芯金12に接着されている。シール10は、ロールネック51の外周面に当接している第1及び第2リップ部13,14を備えている。
第1リップ部13は、オイルの外部への漏洩を阻み、密封空間S1内に留まらせる働きをする。第2リップ部14は、第1リップ部13よりも密封空間S1から遠い側において、ロールネック51の外周面に当接し、異物の密封空間S1内への侵入を防ぐ働きをする。
シール10及び芯金12には、オイルの排出口15が形成されている。排出口15は、周方向に一定間隔を隔てて隣接するように複数配設されている。各排出口15は、軸方向に沿って芯金12を貫通してシール10の密封空間S1側の側面11近傍まで至る凹部15aと、当該凹部15aとシール10の側面11との間のシール10の薄肉部分に設けられた切れ目15bとで構成されている。シール10の側面11からオイルの圧力が所定圧以上加わることで、弾性素材の弾性力に抗して切れ目15bが開き、オイルが排出口15から外部に排出される。
第2シール装置4は、第1シール装置1とほぼ同様の構成であり、合成ゴムなどの弾性素材からなるシール41が断面L字状の芯金45に接着されている。シール41は、ロールエンド52の外周面に当接している第1及び第2リップ部43,44とを備えている。
第1リップ部43は、オイルの外部への漏洩を阻み、オイルを密封空間S1内に留まらせる働きをする。第2リップ部44は、第1リップ部43よりも外部空間S2側(セグメントロール5の軸方向外方の外部空間S2側)に延びてロールエンド52の外周面に当接している。
ハウジング7のロール本体55側の側壁71には、その内周面に環状の凹溝72が形成されている。この凹溝72には、外部空間S2(ハウジング7外)の異物がハウジング7内に侵入するのを抑制するとともに、転がり軸受6の内部に供給されたオイルをハウジング7外へ排出する目的で、シール部材2が設けられている。このシール部材2は、第1及び第2シール装置1,4と共に本実施形態に係る密封装置Cを構成している。
<シール部材>
図2は、シール部材2を示す要部拡大断面図である。
シール部材2は、合成ゴムなどの弾性素材からなり、ハウジング7の凹溝72に内嵌されたシール本体21と、シール本体21から径方向内方に延びるシールリップ部22及び補助リップ部23とを備えている。シール本体21は、外部側(ロール本体側55)Bの側面72aと、凹溝72の内部側(密封空間S1側)Aの側面72cとの間で挟持固定されている。
シール本体21は、凹溝72の外部側Bの側面72aに当接する外側面21aと、凹溝72の内周面72bに当接する外周面21bと、凹溝72の内部側Aの側面72cに当接する内側面21cとを有している。
シール本体21の外周面21bは、軸方向に沿って形成されており、その軸方向全長が当該内周面72bに当接している。また、シール本体21の外側面21aは、径方向に沿って平面状に形成されており、その径方向全長が凹溝72の側面72aに当接している。
シール本体21の内側面21cは、その径方向外側において内部側Aへ突出する環状の突出部21dを有している。この突出部21dは、断面三角形状に形成されており、その先端部分が凹溝72の側面72cに当接している。
このように、シール本体21の内側面21cは、その突出部21dのみが凹溝72の側面72cに当接しているので、当該側面72cとの接触面積が少ない。このため、シール部材2をハウジング7に組み付ける際に、シール本体21を凹溝72に容易に内嵌することができる。
シールリップ部22は、外部側Bの異物が内部側Aに侵入するのを抑制するために、ロールネック51の外周面に面接触する接触面22aを有する。この接触面22aには、環状の潤滑溝22bが軸方向に所定間隔をおいて複数(ここでは2個)形成されている。これにより、第1シール装置1から排出されたオイルは、内周側排出溝22c(後述)から各潤滑溝22bに導かれて溜められる。
補助リップ部23は、シールリップ部22よりも外部側において、シール本体21の内周から径方向内方かつ外部側Bに延びて、ロールネック51の外周面に接触している。これにより、補助リップ部23は、外部側Bの異物がシールリップ部22に到達するのを抑制する働きをする。 また、補助リップ部23は、その内部側Aからオイルの圧力が所定圧以上加わると、径方向外方かつ外部側Bに向かって弾性変形するようになっている。これにより、補助リップ部23は、内部側Aのオイルをハウジング7外へ排出する働きも有する。
<内周側排出溝>
図3は、シール本体21の内側面21c及びシールリップ部22の頂部を示す側面図である。
図2及び図3において、シールリップ部22の接触面22aには、使用時に頂部となる部分に、内部側Aのオイルをシール本体21の内周側を通して外部側Bへ排出する目的で、内周側排出溝22cと薄膜リップ22dとが形成されている。
内周側排出溝22cは、シールリップ部22の内部側Aの側面に開口し、その開口から外部側Bに向かって軸方向に延びて形成されている。また、内周側排出溝22cは、シール部材2の使用時に頂点となる位置を通過する当該シール部材2の中心線Kを挟んで周方向に線対称に形成されている。
内周側排出溝22cは、潤滑溝22bと連通している。図3に示すように、内周側排出溝22cの周方向の両側面22c1は、側面視において径方向外端から径方向内端に向かうに従って周方向の溝幅が漸次拡大するように凸曲面状に形成されている。
図2において、薄膜リップ22dは、シールリップ部22の外部側Bの側面に形成されており、その内周端はロールネック51の外周面に接触している。薄膜リップ22dの膜厚は約0.2mmに設定されている。薄膜リップ22dは、内周側排出溝22c内に入り込んだオイルの圧力により外部側Bに弾性変形する。これにより、内部側Aのオイルは、図2の破線矢印Iで示すように、内周側排出溝22c、薄膜リップ22d及び補助リップ23を通過して外部側Bに排出される。
<外周側排出路>
シール本体21は、使用時に頂部となる部分において、内部側Aのオイルをシール本体21の外周側を通して外部側Bへ排出する目的で、外周側排出路24を備えている。
本実施形態の外周側排出路24は、使用時に頂部となる部分において、シール本体21の両側面21a,21c及び外周面21bのそれぞれに形成された第1〜第3外周側排出溝24a〜24cにより構成されている。第1〜第3外周側排出溝24a〜24cは、それぞれ中心線Kを挟んで周方向に線対称に形成されている(図3及び図4も参照)。
図4は、シール本体21の外側面21aの頂部を示す側面図である。図2及び図4に示すように、第1外周側排出溝24aは、シール本体21の外側面21aの径方向全長にわたって形成されている。
第2外周側排出溝24bは、側面視において第1外周側排出溝24aの頂部に形成され、シール本体21の外周面21bの軸方向全長にわたって形成されている。第2外周側排出溝24bの溝幅は、第1外周側排出溝24aの溝幅と同一寸法に設定されている。
図2及び図3に示すように、第3外周側排出溝24cは、側面視において第2外周側排出溝24bの真下に形成され、かつシール本体21の内側面21cの突出部21dにおいて、その径方向全長にわたって形成されている。第3外周側排出溝24cの溝幅は、第1及び第2外周側排出溝24a,24bの溝幅と同一寸法に設定されている。
これにより、内部側Aのオイルは、図2の破線矢印IIで示すように、第3外周側排出溝24c、第2外周側排出溝24b及び第1外周側排出溝24aの順に通過し、外部側Bに排出される。
以上、本実施形態のシール部材2によれば、シールリップ部22はセグメントロール5の外周面に面接触する接触面22aを有するので、従来の、回転軸の外周面に線接触するシール部材に比べて密封性能を高めることができる。また、シールリップ部22の接触面22aに形成された内周側排出溝22cと、シール本体21の外周側排出路24とにより、ハウジング7内のオイルをシール本体21の内周側及び外周側からそれぞれハウジング7外へ排出することができるので、オイルの排出性能も向上させることができる。しかも、内周側排出溝22c及び外周側排出路24は、シール部材2の使用時に、ハウジング7外の異物が堆積しにくい頂部に配置されるので、シール部材2の密封性能が損なわれることはない。
また、本実施形態の外周側排出路24は、シール本体21の両側面21a,21c及び外周面21bのそれぞれに形成された第1〜第3外周側排出溝24a〜24cにより構成されているので、ハウジング7内のオイルを、第3外周側排出溝24c、第2外周側排出溝24b及び第1外周側排出溝24aの順に通して、ハウジング7外へ排出することができる。
また、シールリップ部22の接触面22aは、当該接触面22aに形成された潤滑溝22bに溜められたオイルにより潤滑されるため、摩耗の進行を抑制することができる。
また、補助リップ部23により、ハウジング7外の異物がシールリップ部22に到達するのを抑制することができるので、シール部材2の密封性能をさらに高めることができる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態に係るシール部材2のシール本体21の内側面21及びシールリップ部22の頂部を示す側面図である。また、図6は、第2実施形態に係るシール部材2のシール本体21の外側面21aの頂部を示す側面図である。
第2実施形態のシール部材2は、第1〜第3外周側排出溝24a〜24cが複数個形成されている点で、第1実施形態のシール部材2と相違する。
図6に示すように、本実施形態の第1外周側排出溝24aは、シール本体21の外側面21aに、使用時に頂部となる部分において、周方向等間隔に3箇所形成されている。この3箇所のうち周方向中央に位置する第1外周側排出溝24aは、中心線Kを挟んで周方向に線対称に形成されている。各第1外周側排出溝24aは、それぞれ同一寸法の溝幅に設定されている。
本実施形態の第2外周側排出溝24bは、シール本体21の外周面21bに、使用時に頂部となる部分において、周方向等間隔に3箇所形成されている。この3箇所のうち周方向中央に位置する第2外周側排出溝24bは、中心線Kを挟んで周方向に線対称に形成されている。各第2外周側排出溝24bは、それぞれ同一寸法の溝幅に設定され、かつ第1外周側排出溝24aの溝幅と同一寸法に設定されている。
図5に示すように、本実施形態の第3外周側排出溝24cは、シール本体21の内側面21cの突出部21dに、使用時に頂部となる部分において周方向等間隔に3箇所形成されている。この3箇所のうち周方向中央に位置する第3外周側排出溝24cは、中心線Kを挟んで周方向に線対称に形成されている。各第3外周側排出溝24cは、それぞれ同一の溝幅に形成され、かつ第1及び第2外周側排出溝24a,24bの溝幅と同一寸法に設定されている。
なお、第2実施形態において説明を省略した点は、第1実施形態と同様である。
以上、本実施形態のシール部材2によれば、第1〜第3外周側排出溝24a〜24cは、前記シール本体21の両側面21a,21c及び外周面21bのそれぞれに、複数個(3個)ずつ形成されているので、ハウジング7内のオイルを、複数個の第1〜第3外周側排出溝24a〜24cを通してハウジング7外へ排出することができる。これにより、オイルの排出性能をさらに向上させることができる。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態に係るシール部材2を示す要部拡大断面図である。また、図8は図7の側断面図である。
第3実施形態のシール部材2は、第2実施形態の変形例であり、シール本体21の内側面21cの形状、及び外周側排出路24の構成が異なる点で、第2実施形態のシール部材2と相違する。
図7及び図8において、本実施形態のシール本体21の内側面21cには、突出部21d及び第3外周側排出溝24c(図2参照)が形成されていない。このため、本実施形態のシール本体21の内側面21cは、径方向に沿って平面状に形成されており、その径方向全長が凹溝72の側面72cに当接している。
本実施形態の外周側排出路24は、シール本体21の外側面21a及び外周面21bのそれぞれに形成された複数個の第1及び第2外周側排出溝24a,24bと、第2外周側排出溝24bと内周側排出溝22cとを連通する複数個の貫通孔24dとにより構成されている。
貫通孔24dは、図8に示すように、シール本体21の、使用時に頂部となる部分において、周方向等間隔に3箇所形成されている。この3箇所のうち周方向中央に位置する貫通孔24dは、中心線Kを挟んで周方向に線対称に形成されている。
各貫通孔24dは、それぞれ同一寸法の孔径に設定され、かつ第1及び第2外周側排出溝24a,24bの溝幅と同一寸法に設定されている。
これにより、内部側Aのオイルは、図7の破線矢印IIで示すように、内周側排出溝22c、貫通孔24d、第2外周側排出溝24b及び第1外周側排出溝24aの順に通過し、外部側Bに排出される。
なお、第3実施形態において説明を省略した点は、第1及び第2実施形態と同様である。
以上、本実施形態のシール部材2によれば、外周側排出路24は、シール本体21の第1外周側排出溝24a、第2外周側排出溝24b及び貫通孔24dとより構成されているので、ハウジング7内のオイルを、内周側排出溝22c、貫通孔24d、第2外周側排出溝24b及び第1外周側排出溝24aの順に通して、ハウジング7外へ排出することができる。
また、貫通孔24dは、第1及び第2外周側排出溝24a,24bと同数個形成されているので、ハウジング7内のオイルを、複数個の貫通孔24dから複数個の第1及び第2外周側排出溝24a,24bを通してハウジング7外へ排出することができる。これにより、オイルの排出性能をさらに向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく適宜変更して実施可能である。例えば、上記実施形態のシール部材2は、潤滑剤として加圧エアとともにオイルが供給される軸受装置に適用しているが、グリースが供給される軸受装置に適用しても良い。また、第3実施形態のシール本体21に形成される貫通孔24dは、複数個形成されているが、少なくとも1個形成されていれば良い。
さらに、第3実施形態の貫通孔24dは、第1実施形態のシール本体21に形成しても良い。この場合、シール部材2には、ハウジング7内のオイルを、第3外周側排出溝24c、第2外周側排出溝24b及び第1外周側排出溝24aを通してハウジング7外へ導く第1の排出経路と、内周側排出溝22c、貫通孔24d、第2外周側排出溝24b及び第1外周側排出溝24aを通してハウジング7外へ導く第2の排出経路とを形成することができるため、オイルの排出性能をさらに向上させることができる。
2:シール部材、5:セグメントロール(回転軸)、7:ハウジング、21:シール本体、21a:外側面、21b:外周面、21c:内側面、22:シールリップ部、22a:接触面、22b:潤滑溝、22c:内周側排出溝、23:補助リップ部、24:外周側排出路、24a:第1外周側排出溝、24b:第2外周側排出溝、24c:第3外周側排出溝、24d:貫通孔、72:凹溝

Claims (4)

  1. ハウジングと回転軸との間の環状空間を密封し、前記ハウジング外の異物が前記ハウジング内に侵入するのを抑制するとともに、前記ハウジング内に供給された潤滑剤を前記ハウジング外へ排出するためのシール部材であって、
    前記ハウジングの内周面に形成された凹溝に内嵌されるシール本体と、
    前記回転軸の外周面に面接触する接触面を有し、前記シール本体から径方向内方に延びるシールリップ部と、を備え、
    前記シールリップ部の前記接触面には、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の内周側を通して前記ハウジング外へ排出するための内周側排出溝が形成され、
    前記シール本体は、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の外周側を通して前記ハウジング外へ排出するための外周側排出路を有し、
    前記外周側排出路は、少なくとも、
    前記シール本体の外部側の側面に形成された第1外周側排出溝と、
    前記シール本体の外周面に形成された第2外周側排出溝と、
    前記シール本体に形成され、前記第2外周側排出溝と前記内周側排出溝とを連通する貫通孔と、により構成されていることを特徴とするシール部材。
  2. 前記第1及び第2外周側排出溝は、複数個ずつ形成され、
    前記貫通孔は、前記第1及び第2外周側排出溝と同数個形成されている請求項に記載のシール部材。
  3. ハウジングと回転軸との間の環状空間を密封し、前記ハウジング外の異物が前記ハウジング内に侵入するのを抑制するとともに、前記ハウジング内に供給された潤滑剤を前記ハウジング外へ排出するためのシール部材であって、
    前記ハウジングの内周面に形成された凹溝に内嵌されるシール本体と、
    前記回転軸の外周面に面接触する接触面を有し、前記シール本体から径方向内方に延びるシールリップ部と、を備え、
    前記シールリップ部の前記接触面には、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の内周側を通して前記ハウジング外へ排出するための内周側排出溝が形成され、
    前記シール本体は、使用時に頂部となる部分において、前記ハウジング内の潤滑剤を前記シール本体の外周側を通して前記ハウジング外へ排出するための外周側排出路を有し、
    前記シールリップ部の接触面には、前記内周側排出溝と連通して、当該内周側排出溝から潤滑剤を導いて溜める環状の潤滑溝が形成されていることを特徴とするシール部材。
  4. 前記シールリップ部よりも外部側において前記シール本体から径方向内方に突出し、前記回転軸の外周面と接触する補助リップ部をさらに備えている請求項1〜のいずれか一項に記載のシール部材
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