JP2009287604A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リップ摺動部における流体膜を厚くすることで流体潤滑にもとづく低トルク化を実現する。
【解決手段】シールリップを有し、シールリップは、密封流体側斜面および反密封流体側斜面ならびに両斜面の間に設けられた中間面を有する。反密封流体側斜面に回転時のポンピング作用によって密封流体を押し戻す作用を奏するネジ部が設けられ、中間面に回転時のポンピング作用によって密封流体を吸い込む作用を奏する逆ネジ部が設けられ、中間面における逆ネジ部よりも反密封流体側の部位に回転時のポンピング作用によって密封流体を押し戻す作用を奏する第2ネジ部が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、密封装置に係り、更に詳しくは、シールリップを有する密封装置に関するものである。本発明の密封装置は例えば、自動車関連の分野において用いられ、あるいは汎用機械等の分野において用いられる。
シールリップを有する密封装置においては一般に、シールリップの摺動摩耗を抑制すべく低トルク化が求められている。低トルク化の手法としては、シールリップの小断面化などによる緊迫力の低減、材料の変更や表面の改質(例えばフッ素樹脂コーティング)などの低摩擦係数化が検討されているが、更なる低トルク化を実現するため、摺動部における流体膜(油膜)を厚くすることで流体潤滑にもとづく低トルク化を実現することが考えられる。
従来技術としては、図8に示すように、シールリップ51の密封流体側斜面52および反密封流体側斜面53にそれぞれネジ部54,55を設け、このネジ部54,55の奏するポンピング作用によって、リップ摺動部へ浸入してきた密封流体(油)を密封流体側へ押し戻す技術が開発されている(特許文献1参照)。
実開平3−29768号公報
しかしながら、この従来技術によると、ネジ部54,55の奏するポンピング作用によって密封流体を密封流体側へ押し戻すことから、密封性能は高められるものの、リップ摺動部における流体膜について云えばその厚さは薄くならざるを得ず、よって流体潤滑にもとづく低トルク化を実現することができない。
また、密封流体側斜面と反密封流体側斜面との間に中間面を設ける技術が下記特許文献2ないし4に記載されているが、これらの先行技術は何れも中間面に逆ネジ部を設けるとともにその反密封流体側の部位に第2ネジ部を設けるものではない。
特開2002−22027号公報 特開2003−254439号公報 特開平11−311338号公報
本発明は以上の点に鑑みて、上記したようにリップ摺動部における流体膜を厚くすることで流体潤滑にもとづく低トルク化を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による密封装置は、回転軸等の相手部材の周面に摺動自在に密接するシールリップを有し、前記シールリップは、密封流体側斜面および反密封流体側斜面ならびに前記両斜面の間に設けられた中間面を有し、前記反密封流体側斜面に回転時のポンピング作用によって密封流体を押し戻す作用を奏するネジ部が設けられ、前記中間面に回転時のポンピング作用によって密封流体を吸い込む作用を奏する逆ネジ部が設けられ、前記中間面における前記逆ネジ部よりも反密封流体側の部位に回転時のポンピング作用によって密封流体を押し戻す作用を奏する第2ネジ部が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2による密封装置は、上記した請求項1記載の密封装置において、中間面に設けられた逆ネジ部の反密封流体側端部と第2ネジ部の密封流体側端部とは互いに繋がっており、前記中間面における前記第2ネジ部よりも更に反密封流体側の部位に、第2ネジ部が設けられず全周に亙って相手部材の周面に密接する環状の接触部が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3による密封装置は、上記した請求項1記載の密封装置において、中間面に設けられた逆ネジ部と第2ネジ部との間の部位に、両ネジ部が設けられず全周に亙って相手部材の周面に密接する環状の接触部が設けられていることを特徴とするものである。
上記構成を有する本発明の密封装置においては、シールリップの中間面に逆ネジ部が設けられるとともにその反密封流体側の部位に第2ネジ部が設けられ、前者の逆ネジ部が密封流体を吸い込む作用を奏するとともに後者の第2ネジ部が密封流体を押し戻す作用を奏するために、両ネジ部によって中間面に密封流体が集められ、中間面に厚い流体膜が形成される。反密封流体側斜面まで到達する密封流体があるときは、これを反密封流体側斜面に設けたネジ部によって中間面のほう、すなわち密封流体側へ押し戻す。
尚、上記したように本発明では、シールリップの中間面に逆ネジ部が設けられるとともにその反密封流体側の部位に第2ネジ部が設けられているために、両ネジ部が繋がった状態で形成されるとともに逆ネジ部が中間面および密封流体側斜面の境界部に達し、第2ネジ部が中間面および反密封流体側斜面の境界部に達するように形成されると、相手部材の回転が停止したときにいわゆる静止漏れが発生することが懸念される。そこで、本発明では、両ネジ部が互いに繋がった状態で形成される場合は、中間面における第2ネジ部よりも更に反密封流体側の部位に、第2ネジ部が設けられず全周に亙って相手部材の周面に密接する環状の接触部を設け、この接触部を堰として静止漏れを抑制することにした(請求項2)。両ネジ部が繋がっていない場合は、環状の接触部を両ネジ部の間に設けることにしても良い(請求項3)。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の密封装置においては上記したように、シールリップの中間面に逆ネジ部が設けられるとともにその反密封流体側の部位に第2ネジ部が設けられ、前者の逆ネジ部が密封流体を吸い込む作用を奏するとともに後者の第2ネジ部が密封流体を押し戻す作用を奏するために、両ネジ部によって中間面に密封流体が集められ、中間面に厚い流体膜が形成される。したがって本発明所期の目的どおり、リップ摺動部における流体膜を厚くすることで流体潤滑にもとづく低トルク化を実現することができる。また、反密封流体側斜面にポンピング作用を奏するネジ部が設けられているために、密封流体は反密封流体側に漏れにくく(シール性の維持向上)、中間面において膜厚さの厚い状態が維持される(更なる低トルク化)。また、中間面に環状の接触部が設けられているために、いわゆる静止漏れを抑制することができる。したがってこれらのことから、リップ摺動部の潤滑性に優れ、なおかつシール性に優れた密封装置を提供することができる。
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)大気側斜面に回転時のポンピング作用によって油を押し戻す作用を奏するネジ部を設けてなるオイルシールにおいて、大気側斜面と油側斜面の間に中間面を設け、前記中間面に回転時のポンピング作用によって油を吸い込む作用を奏する方向の溝部と油を吐出する作用を奏する方向の溝部とを設けたことを特徴とするオイルシール。
(2)上記(1)のオイルシールにおいて、大気側斜面に回転時のポンピング作用によって油を押し戻す作用を奏するネジ部を設けないとき、中間面に設けた油を吐出する作用を奏する方向の溝部の回転時のポンピング作用により油漏れを抑止することができるオイルシール。
(3)上記(1)または(2)の何れかに記載したオイルシールにおいて、油側斜面と中間面の境界と油を吸い込む作用を奏する方向の溝部とがなす角度は、大気側斜面と中間面の境界と油を吐出する作用を奏する方向の溝とがなす角度に対し大きいことを特徴とするオイルシール。
(4)中間面に、油側からの吸い込み逆向き溝と大気側からの吸い込み向き溝を設ける(へリングボーン溝)。溝のほかに突起も可であるが、溝のほうが好適である。
(5)中間面に設ける大気側からの吸い込み向き溝と油側からの吸い込み逆向き溝とが交差する境界において、その形状は尖形または湾曲形とする。このとき、吸い込み向き溝を中間面と大気側斜面との境界部に達しないように設け、溝部と境界部との間に全周に亙って相手部材の周面に密接する溝不存在領域を設定する。
(6)中間面に設ける油側からの吸い込み逆向き溝の角度αは、大気側からの吸い込み向き溝の角度βに対し、(a)等しい場合(α=β)、(b)小さい場合(α<β)、(c)大きい場合(α>β)の3種類がある。シールリップの摺動面は大気側斜面と中間面の間のラインであり、特に(c)では、回転時のポンピング作用により最も摺動面近傍へ油を集めることができる。したがって(a)(b)と比較して摺動部の油膜が一層厚くなり、一層の低トルク化が実現される。
(7)中間面に設ける大気側からの吸い込み向き溝と油側からの吸い込み逆向き溝との間に全周に亙って相手部材の周面に密接する溝不存在領域を設ける場合がある。このとき、大気側から吸い込んだ油を摺動面に供給するよう、吸い込み向き溝は中間面と大気側斜面との境界部に達するように設け、同様に、吸い込み逆向き溝は中間面と油側斜面との境界に達するように設ける。これにより大気側斜面に吸い込み向きネジ部を設けなくても油漏れを抑止することができる。
(8)以上の構成により、大気側からの吸い込み向き溝と油側からの吸い込み逆向き溝とのポンピング作用により摺動面油膜を厚くさせ、流体潤滑にもとづく低トルク化を実現することができる。
(9)また、中間部に大気側からの吸い込み向き溝を設けることで、回転時のポンピング作用により大気側から吸い込まれた油を摺動面供給することが可能となり、同時に大気側斜面に吸い込み向きネジ部を設けなくても、ある程度、油漏れを抑止することができる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係る密封装置(オイルシール)1の要部断面を示しており、当該実施例に係る密封装置1は以下のように構成されている。
すなわち先ず、金属環2に被着(加硫接着)されたゴム状弾性体3によって外周シール部4およびダストリップ5とともに、軸(相手部材、図示せず)の周面に摺動自在に密接するシールリップ6が設けられており、このシールリップ6の先端部に密封流体側斜面7および反密封流体側斜面8が設けられるとともに両斜面7,8の間に中間面(フラット面)9が設けられている。
この中間面9は、環状体である密封装置1の中心軸線(図示せず)に対して平行とされ、あるいは密封装置1の中心軸線に対する傾斜角度が密封流体側斜面7および反密封流体側斜面8よりも小さく設定されたものである。したがって中間面9の態様としては、装着状態(軸挿入時)において、
(1)図2(A)に示すように、密封装置1の中心軸線に対して平行な円筒面状のもの、
(2)図2(B)に示すように、反密封流体側(大気側)Eに角度θをもつ傾斜面状(円錐面状)のもの(内径寸法が密封流体側Dから反密封流体側Eへかけて拡大するもの)、
(3)図2(C)に示すように、密封流体側(油槽側)Dに角度θをもつ傾斜面状(円錐面状)のもの(内径寸法が反密封流体側Eから密封流体側Dへかけて拡大するもの)
の3種類があり、本発明にはその何れもが含まれる。θの大きさとしては、
0<θ<25°が好ましい。θの大きさとしては、
0≦θ≦25°が好ましく、
0.1≦θ≦20°が一層好ましい。当該実施例では、中間面9は密封流体側Dに角度θをもつ傾斜面状のものとする。
図1の説明に戻って、反密封流体側斜面8に、軸回転時のポンピング作用によって密封流体(油)を密封流体側Dへ押し戻す作用を奏するネジ部(正ネジ部)10が設けられている。このネジ部10は、円周上多数設けられた螺旋状の突起群よりなり、螺旋の向きは、その反密封流体側端部10aから密封流体側端部10bへかけて軸の摺動方向(軸の回転方向、矢印F、以下「軸回転方向」と称する)の前方へ向けて傾斜する向きに設定されている。
また中間面9に、軸回転時のポンピング作用によって密封流体を中間面9に吸い込む作用を奏する逆ネジ部11が設けられ、同じく中間面9における逆ネジ部11よりも反密封流体側Eの部位に、軸回転時のポンピング作用によって密封流体を密封流体側Dへ押し戻す作用を奏する第2ネジ部(第2正ネジ部)12が設けられている。中間面9における逆ネジ部11の反密封流体側Eに第2ネジ部12が設けられているので、両ネジ部11,12は軸方向に並んで設けられていることになる。
前者の逆ネジ部11は、円周上多数設けられた螺旋状の溝群よりなり、螺旋の向きは図3(A)に拡大して示すように、その反密封流体側端部11aから密封流体側端部11bへかけて軸回転方向Fの後方へ向けて傾斜する向きに設定されている。
後者の第2ネジ部12は、これも円周上多数設けられた螺旋状の溝群よりなり、螺旋の向きは図3(A)に拡大して示すようにネジ部10と同様、その反密封流体側端部12aから密封流体側端部12bへかけて軸回転方向Fの前方へ向けて傾斜する向きに設定されている。
この逆ネジ部11と第2ネジ部12は、互いに同数が設けられるとともに1つずつが組み合わされて逆ネジ部11の反密封流体側端部11aと第2ネジ部12の密封流体側端部12bとが繋がって連続したものとされており、したがって1組の逆ネジ部11および第2ネジ部12の組み合わせよりなる溝は全体としてV字状をなしている。V字の先端は軸回転方向Fを向き、尖ったもの(尖形)とされているが、図3(B)に示すようにアール状の丸みを帯びたもの(湾曲形)であっても良い。
また、逆ネジ部11の密封流体側端部11bは、密封流体側斜面7および中間面9間の境界部13に達するように設けられている(密封流体側斜面7に開口している)が、第2ネジ部12の反密封流体側端部12aは、反密封流体側斜面8および中間面9間の境界部14に達しないように設けられている(反密封流体側斜面8に開口していない)。したがって中間面9における第2ネジ部12よりも更に反密封流体側Eの部位には、第2ネジ部12が設けられることがなく全周全面に亙って軸の周面に摺動自在に密接する環状(帯状)の接触部(ネジ不存在領域)15が所定の軸方向幅Lを有するものとして設けられている。
上記構成の密封装置1は例えば、ハウジングの軸孔内周に装着され、前記軸孔に挿通した軸の周面に摺動自在に密接することにより機内の密封流体(油)が機外へ漏洩しないようこれをシールするものであって、上記構成により以下の作用効果を発揮する点に特徴を有している。
すなわち上記密封装置1が装着され、軸が回転すると、各ネジ部がポンピング作用を発揮し、すなわちシールリップ6の中間面9に逆ネジ部11が設けられるとともにその反密封流体側Eの部位に第2ネジ部12が設けられ、前者の逆ネジ部11がそのポンピング作用によって密封流体を中間面9に吸い込む作用を奏するとともに後者の第2ネジ部12がそのポンピング作用によって密封流体を密封流体側Dへ押し戻す作用を奏するために、図4に示すように、両ネジ部11,12の作用によって中間面9に密封流体が集められ、中間面9に比較的厚い流体膜(油膜)が形成される。反密封流体側斜面8に達する密封流体は、ネジ部10のポンピング作用によって中間面9のほうへ戻される。軸回転静止時の静止漏れは環状の接触部15によって抑制される。したがって摺動部たる中間面9において流体潤滑にもとづく低トルク化が実現され、なおかつ優れたシール性が発揮される。
尚、上記逆ネジ部11および第2ネジ部12のポンピンク作用について、両ネジ部11,12のポンピング力の大小関係の態様としては、
(1)両ネジ部11,12のポンピング力を同等に設定する、
(2)逆ネジ部11のポンピング力よりも第2ネジ部12のポンピング力のほうを大きく設定する、
(3)反対に、逆ネジ部11のポンピング力を第2ネジ部12のポンピング力よりも大きく設定する、
の3種類があり、本発明にはその何れもが含まれる。ポンピング力の大小を調整するには例えば、各ネジ部11,12の螺旋の傾斜角度を変更することが考えられ、すなわち図5に示すように、逆ネジ部11の境界部13に対する角度をα、第2ネジ部12の境界部14に対する角度をβとして、α=βとすると上記(1)となり、α<βとすると上記(2)となり、α>βとすると上記(3)となる。
このうち(3)には、以下の特徴がある。
すなわち、上記実施例においては上記したように中間面9が密封流体側Dに角度θをもつ傾斜面状のものとされているので、接触面圧の大きなシールリップ6の摺動部が反密封流体側斜面8および中間面9間の境界部14およびその近傍に設定されることになり、上記(3)によると、この摺動部の近傍に密封流体が多量に供給される。したがってシールリップ6の摺動が密封流体が多量に供給される部位で行なわれることから、摺動部に形成される流体膜が一層厚くなり、一層の低トルク化が実現される。尚、この場合、反密封流体側斜面8に達する密封流体はネジ部10のポンピング作用によって中間面9のほうへ戻す必要があるので、ネジ部10のポンピング力はこれを逆ネジ部11および第2ネジ部12によるトータルのポンピング力よりも大きく設定することになる。
また、中間面9が反密封流体側Eに角度θをもつ傾斜面状のものとされる場合は、面圧の大きな摺動部が密封流体側斜面7および中間面9間の境界部13およびその近傍に設定されるので、上記(2)とすることにより摺動部に密封流体が多量に供給される。またこの(2)では、逆ネジ部11のポンピング力よりも第2ネジ部12のポンピング力のほうが大きく設定されるので、反密封流体側斜面8に漏洩防止用のネジ部10を設けなくても密封流体が反密封流体側Eへ漏れるのを抑制できる可能性がある。したがってこの場合はネジ部10を省略することが可能となり、発明の構成要件としては、回転軸等の相手部材の周面に摺動自在に密接するシールリップを有し、前記シールリップは、密封流体側斜面および反密封流体側斜面ならびに前記両斜面の間に設けられた中間面を有し、前記中間面に回転時のポンピング作用によって密封流体を吸い込む作用を奏する逆ネジ部が設けられ、前記中間面における前記逆ネジ部よりも反密封流体側の部位に回転時のポンピング作用によって密封流体を押し戻す作用を奏する第2ネジ部が設けられ、前記逆ネジ部によるポンピング力よりも前記第2ネジ部によるポンピング力のほうを大きく設定したことを特徴とする密封装置、と云うことになる。
また上記実施例では、中間面9に設ける逆ネジ部11および第2ネジ部12を互いに繋がったもの(連続するもの)とするとともに中間面9における第2ネジ部12よりも更に反密封流体側Eの部位に環状の接触部15を設ける構成としたが、これに代えて図6および図7に示すように、両ネジ部11,12を互いに繋がっていないもの(不連続のもの)とするとともに両ネジ部11,12の間の中間領域に環状の接触部15を設けることが考えられる。この場合、逆ネジ部11の密封流体側端部11bは密封流体側斜面7および中間面9間の境界部13に達するように設けられ、第2ネジ部12の反密封流体側端部12aは反密封流体側斜面8および中間面9間の境界部14に達するように設けられる。この図6および図7の例は、中間面9が反密封流体側Eに角度θをもつ傾斜面状の場合または中間面9が密封流体側Dに角度θをもつ傾斜面状であってその傾斜角度が低角度(0≦θ≦3°)の場合に特に有効である。またこの例についても両ネジ部11,12のポンピング力の大小関係の態様としては上記(1)〜(3)の3種類があり、本発明にはその何れもが含まれる。(2)の場合にはネジ部10を省略できる可能性がある。
本発明の実施例に係る密封装置の要部断面図 (A)(B)(C)とも中間面の形状例を示す断面図 (A)(B)とも逆ネジ部および第2ネジ部の形状例を示す拡大図 逆ネジ部および第2ネジ部の作動を示す説明図 (A)(B)(C)とも逆ネジ部および第2ネジ部の形状例を示す拡大図 本発明の他の実施例に係る密封装置の要部断面図 同密封装置における逆ネジ部および第2ネジ部の形状を示す拡大図 従来例に係る密封装置の要部断面図
符号の説明
1 密封装置
2 金属環
3 ゴム状弾性体
4 外周シール部
5 ダストリップ
6 シールリップ
7 密封流体側斜面
8 反密封流体側斜面
9 中間面
10 ネジ部
10a,11a,12a 反密封流体側端部
10b,11b,12b 密封流体側端部
11 逆ネジ部
12 第2ネジ部
13,14 境界部
15 接触部

Claims (3)

  1. 回転軸等の相手部材の周面に摺動自在に密接するシールリップを有し、
    前記シールリップは、密封流体側斜面および反密封流体側斜面ならびに前記両斜面の間に設けられた中間面を有し、
    前記反密封流体側斜面に回転時のポンピング作用によって密封流体を押し戻す作用を奏するネジ部が設けられ、
    前記中間面に回転時のポンピング作用によって密封流体を吸い込む作用を奏する逆ネジ部が設けられ、
    前記中間面における前記逆ネジ部よりも反密封流体側の部位に回転時のポンピング作用によって密封流体を押し戻す作用を奏する第2ネジ部が設けられていることを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1記載の密封装置において、
    中間面に設けられた逆ネジ部の反密封流体側端部と第2ネジ部の密封流体側端部とは互いに繋がっており、前記中間面における前記第2ネジ部よりも更に反密封流体側の部位に、第2ネジ部が設けられず全周に亙って相手部材の周面に密接する環状の接触部が設けられていることを特徴とする密封装置。
  3. 請求項1記載の密封装置において、
    中間面に設けられた逆ネジ部と第2ネジ部との間の部位に、両ネジ部が設けられず全周に亙って相手部材の周面に密接する環状の接触部が設けられていることを特徴とする密封装置。
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