JP6138132B2 - 摺動部品 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば、メカニカルシール、軸受、その他、摺動部に適した摺動部品に関する。特に、摺動面に流体を介在させて摩擦を低減させるとともに、摺動面から流体が漏洩するのを防止する必要のある密封環または軸受などの摺動部品に関する。
摺動部品の一例である、メカニカルシールにおいて、密封性を長期的に維持させるためには、「密封」と「潤滑」という相反する条件を両立させなければならない。特に、近年においては、環境対策などのために、被密封流体の漏れ防止を図りつつ、機械的損失を低減させるべく、より一層、低摩擦化の要求が高まっている。低摩擦化の手法としては、回転により摺動面間に動圧を発生させ、液膜を介在させた状態で摺動する、いわゆる流体潤滑状態とすることにより達成できる。しかしながら、この場合、摺動面間に正圧が発生するため、流体が正圧部分から摺動面外へ流出する。軸受でいう側方漏れであり、シールの場合の漏れに該当する。
従来、シール面外周側に密封流体、内周側に大気があり、外周側の流体を密封している、いわゆるインサイド形といわれているメカニカルシールにおいて、摩擦トルクを小さく、かつ、密封性を良好にするため、図4に示すように、固定側密封環51と回転側密封環52の密封端面50の内周に、内方に向かってゆるやかに広がるせばまり通路53を設け、この通路53の側部には放射状に一重または多重のうず巻状の溝54を設け、このうず巻溝54の一端が密封端面50の内周に接するようにしたものが知られている(以下、「従来技術1」という。特許文献1参照。)。
また、従来、インサイド形といわれているメカニカルシール等に用いられる摺動部品において、図5に示すように、摺動面60に設けられて環状を成す第1ダム部61と、第1ダム部61から回転方向の被密封流体側へ傾斜角度で傾斜した細溝のディンプル部の複数個を環状に配列した吸込手段62と、第1ダム部61から吸込手段62側とは反対側の回転方向へ傾斜角度で傾斜した細溝のディンプル部の複数個を環状に配置した吐出手段63と、吐出手段63の第1ダム部61と反対側の周面に形成されたシール面64とを有するものが知られている(以下、「従来技術2」という。特許文献2参照。)。
しかし、従来技術1は、密封端面50の径方向の幅を小さくし、密封端面50の内周に内方に向かってゆるやかに広がるせばまり通路53を設け、この通路53の側部にうず巻状の溝54を設けるものであるため、第1には、密封端面50の面圧が大きくなり、局所摩耗が増大するという問題、第2には、せばまり通路53の内周側のうず巻状の溝54のポンピング効果が小さくなるという問題があった。
また、従来技術2は、シール面の被密封流体側に傾斜した細溝のディンプル部の複数個を環状に配列して被密封流体を積極的にシール面に引き込むと共に、シール面の大気側に傾斜した細溝のディンプル部の複数個を環状に配置することによりポンピング効果で流体を被密封流体側に押し戻すようにしたものであるが、被密封流体側のディンプル部のポンピング効果が強すぎると漏れ量が増大し、逆に、大気側のディンプル部のポンピング効果が強すぎるとシール面から被密封流体が無くなり、シール面に形成されたこれらディンプル部が相手側摺動面と直接接触してトルクが増大すると共に、次第にディンプル部が摩耗してポンピング効果が発揮されなくなるという問題があった。
実開昭59−195254号公報 特開2005−180652号公報
本発明は、被密封流体の漏洩量をより少なくすると共にトルクの増大及び局所摩耗を防止し、密封と潤滑を両立させることのできる摺動部品を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため本発明の摺動部品は、第1に、一対の摺動部品の互いに相対摺動する一方側の摺動面には、該摺動面の低圧流体側(大気側)に位置して前記摺動面より低い環状の極浅段差部を設け、該極浅段差部の面には摺動面から低圧流体側(大気側)に漏洩しようとする流体を高圧流体側(被密封流体側)に押し戻す作用を有するポンピング溝を設けることを特徴としている。
この特徴によれば、摺動面全体(極浅段差部を除く)が極浅段差部より高圧流体側に位置することから摺動面全体(極浅段差部を除く)の潤滑状態を維持しつつ被密封流体の漏れを低減することができると共に、摺動面に直接溝が形成された従来技術と異なり、万一、摺動面に流体が無くなったとしても、極浅段差部は相手側摺動面と直接接触しないため、ポンピング溝が回転トルクの増加要因とはならず、回転トルクの増大を防止することができる。また、摺動面がある程度摩耗したとしても、ポンピング溝には影響がないため、潤滑特性及び漏れ特性に悪影響を与えることがない。
また、従来技術1のように、摺動面の径方向の幅を小さくする必要がないため、摺動面の面圧が大きくなることもない。
また、本発明の摺動部品は、第2に、第1の特徴において、前記極浅段差部の摺動面からの深さhが、好ましくは、10nm〜1μmの範囲に設定されることを特徴としている。
また、本発明の摺動部品は、第3に、第1の特徴において、前記極浅段差部の摺動面からの深さhが、より好ましくは、50〜500nmであることを特徴としている。
また、本発明の摺動部品は、第4に、第1ないし第3のいずれかの特徴において、前記極浅段差部の径方向の幅bが、好ましくは、摺動面の径方向の幅の1/2〜1/10の範囲に設定されることを特徴としている。
第2ないし第4の特徴によれば、より一層、漏れ低減、回転トルクの増大防止、及び局所摩耗の防止を図ることができる。
また、本発明の摺動部品は、第5に、第1ないし第4のいずれかの特徴において、前記ポンピング溝は、スパイラル形状の溝から構成されることを特徴としている。
また、本発明の摺動部品は、第6に、第1ないし第4のいずれかの特徴において、前記ポンピング溝は、複数のディンプルから構成されることを特徴としている。
また、本発明の摺動部品は、第7に、第1ないし第4のいずれかの特徴において、前記ポンピング溝は、微細な周期溝から構成されることを特徴としている。
第5ないし第7の特徴によれば、ポンピング効率のよいポンピング溝を得ることができる。
本発明は、以下のような優れた効果を奏する。
(1)一方側の摺動面の低圧流体側(大気側)に位置して摺動面より低い環状の極浅段差部を設け、該極浅段差部の面には摺動面から低圧流体側(大気側)に漏洩しようとする流体を高圧流体側(被密封流体側)に押し戻す作用を有するポンピング溝を設けることにより、摺動面全体(極浅段差部を除く)が極浅段差部より高圧流体側に位置することから摺動面全体(極浅段差部を除く)の潤滑状態を維持しつつ被密封流体の漏れを低減することができると共に、摺動面に直接溝が形成された従来技術と異なり、万一、摺動面に流体が無くなったとしても、極浅段差部は相手側摺動面と直接接触しないため、ポンピング溝が回転トルクの増加要因とはならず、回転トルクの増大を防止することができる。また、摺動面がある程度摩耗したとしても、ポンピング溝には影響がないため、潤滑特性及び漏れ特性に悪影響を与えることがない。
また、従来技術1のように、摺動面の径方向の幅を小さくする必要がないため、摺動面の面圧が大きくなることもない。
(2)極浅段差部の深さ及び径方向の幅を最適に設定することにより、より一層、漏れ低減、回転トルクの増大防止、及び局所摩耗の防止を図ることができる。
(3)ポンピング溝を、スパイラル形状の溝、複数のディンプル、あるいは、微細な周期溝から構成により、ポンピング効率のよいポンピング溝を得ることができる。
一般産業機械用のメカニカルシールの一例を示す縦断面図である。 本発明の実施形態に係り、極浅段差部及びポンピング溝が形成された摺動面を示す平面図である。 摺動面に形成された極浅段差部及びポンピング溝を説明する斜視図であって、(a)は、ポンピング溝がスパイラル形状の溝から構成される場合を、(b)は、ポンピング溝が複数のディンプルから構成される場合を、(c)は、ポンピング溝が微細な周期溝から構成される場合を示している。 従来技術1を説明する図であって、(a)は縦断面図、(b)は図(a)のX−X断面図である。 従来技術2を説明する平面図である。
本発明に係る摺動部品を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、本実施形態においてはメカニカルシールを構成する部品が摺動部品である場合を例にして説明するが、本発明はこれに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加えうるものである。
本発明の実施の形態に係る摺動部品について図1ないし3を参照しながら説明する。
図1は、一般産業機械用のメカニカルシールの一例を示す正面断面図である。
図1のメカニカルシールは摺動面の外周から内周の方向に向かって漏れようとする被密封流体を密封する形式のインサイド形式のものであって、高圧流体側(被密封流体側)のポンプインペラ(図示省略)を駆動させる回転軸1側にスリーブ2を介してこの回転軸1と一体的に回転可能な状態に設けられた一方の摺動部品を構成する円環状の回転環3と、ポンプのハウジング4に固定されたシールカバー5に非回転状態かつ軸方向移動可能な状態で設けられた他方の摺動部品を構成する円環状の固定環6とが、この固定環6を軸方向に付勢するベローズ7によって、ラッピング等によって鏡面仕上げされた摺動面S同士で密接摺動するようになっている。すなわち、このメカニカルシールは、回転環3と固定環6との互いの摺動面Sにおいて、被密封流体が回転軸1の外周から内周側へ流出するのを防止するものである。
回転環3及び固定環6は、代表的にはSiC(硬質材料)同士またはSiC(硬質材料)とカーボン(軟質材料)の組み合わせで形成されるが、摺動材料にはメカニカルシール用摺動材料として使用されているものは適用可能である。SiCとしては、ボロン、アルミニウム、カーボンなどを焼結助剤とした焼結体をはじめ、成分、組成の異なる2種類以上の相からなる材料、例えば、黒鉛粒子の分散したSiC、SiCとSiからなる反応焼結SiC、SiC−TiC、SiC−TiNなどがあり、カーボンとしては、炭素質と黒鉛質の混合したカーボンをはじめ、樹脂成形カーボン、焼結カーボン、などが利用できる。また、上記摺動材料以外では、金属材料、樹脂材料、表面改質材料(コーティング材料)、複合材料なども適用できる。
図2及び3では、例えば、一方の摺動部品である円環状の固定環6の摺動面Sに本発明の極浅段差部及びポンピング溝が設けられた場合について説明するが、円環状の回転環3の摺動面に設けられてもよいことはもちろんである。
通常、摺動部品の摺動面Sの内外周の一方側に高圧の被密封流体が存在し、他方側は大気であるが、図2及び3においては、説明の都合上、外周側に高圧の被密封流体が存在し、内周側に大気が存在する場合について説明する。
固定環6の断面形状は、図1に示すように凸形状をしており、その頂面が摺動面Sを構成している。この摺動面Sには、図2及び3に示すように、低圧流体側(大気側)に位置して摺動面Sより低い環状の極浅段差部10が設けられており、該極浅段差部10の内周側は、低圧流体(大気)と接している、そして、極浅段差部10の面には摺動面Sから低圧流体側(大気側)に漏洩しようとする流体を高圧流体側(被密封流体側)に押し戻す作用を有するポンピング溝11が設けられている。
環状の極浅段差部10は、摺動面Sの径方向の幅全体ではなく、低圧流体側(大気側)、すなわち、本例においては内周側に設けられるもので、極浅段差部10を除く摺動面全体が極浅段差部10より高圧流体側に位置することから摺動面全体(極浅段差部を除く)の潤滑状態を維持しつつ被密封流体の漏れを低減することができる。
極浅段差部10の径方向の幅b及び摺動面Sからの深さhは、被密封流体の種類及び摺動部品の材質に応じて設定される。
例えば、極浅段差部10の径方向の幅bは、摺動面の径方向の幅B(極浅段差部も含む)の1/2〜1/10の範囲に設定されることが望ましい。
また、極浅段差部10の摺動面Sからの深さhは、好ましくは10nm〜1μm、より好ましくは50〜500nmの範囲に設定されるのがよい。
極浅段差部10の面に設けられるはポンピング溝11は、摺動面Sから低圧流体側(大気側)に漏洩しようとする流体を高圧流体側(被密封流体側)に押し戻す作用を有するものであり、図2に示すように、相手側摺動部品が反時計方向に回転するとした場合、ポンピング溝11は、固定環6の中心を通る線(直径)より反時計方向に傾斜して形成される。
極浅段差部10の径方向の幅bが狭いと潤滑特性は良いが、漏れやすくなり、逆に、径方向の幅が広いと漏れにくくなるものの、潤滑特性は悪くなるという性質をもっている。このため、極浅段差部10の径方向の幅bは被密封流体の種類及び摺動部品の材質に応じて最適に設定される必要がある。
次に、図3に基づいて極浅段差部10の面に形成されたポンピング溝11の構成例を説明する。
図3(a)では、ポンピング溝11はスパイラル形状の溝から構成されている。
この場合、スパイラル形状は固定環6の中心を通る線(直径)より反時計方向に傾斜するようにして渦巻状に形成される。
また、図3(b)では、ポンピング溝11は複数のディンプルから構成されている。
この場合、複数のディンプルは固定環6の中心を通る線(直径)より反時計方向に傾斜するようにして形成される。
さらに、図3(c)では、ポンピング溝11は微細な周期溝から構成されている。
この場合、周期溝は相互に平行で一定のピッチの複数の線状の凹凸から構成されるものであり、固定環6の中心を通る線(直径)より反時計方向に傾斜するようにして形成される。
次に、極浅段差部10及びポンピング溝11を摺動面Sに形成する手法について説明する。
例えば、極浅段差部10をエッチングによって加工し、さらに、極浅段差部10の面にレーザでポンピング溝11を形成するのが1つの手法である。また、極浅段差部10及びポンピング溝11をフェムト秒レーザ加工で一度に形成してもよい。さらに、エッチングあるいはフェムト秒レーザ加工に限らず、ピコ秒レーザや電子ビームで形成してもよい。さらにまた、極浅段差部10及びポンピング溝11が形成可能なものであれば他の加工方法でもよい。
本発明の実施の形態に係る摺動部品を備えた図1に示すようなメカニカルシールにおいて、回転環3及び固定環6の摺動面Sには高圧の被密封流体が入り込み隙間を広げようとするが、該隙間を広げようとする力と、固定環6を背部から押す流体圧及びベローズ7による力とがバランスして狭い隙間を保持することで摺動面Sは流体潤滑状態を維持する。摺動面Sの狭い隙間に浸入した被密封流体は低圧流体側(大気側)に漏洩しようとするが、本発明においては、摺動面Sの低圧流体側(大気側)(図1〜3では内周側)に設けられた極浅段差部10及びポンピング溝11により低圧流体側(大気側)に漏洩しようとする流体は高圧流体側(被密封流体側)に押し戻される。このため、低圧流体側(大気側)から漏洩する被密封流体の量は相当程度低減される。
本発明の実施の形態に係る摺動部品の作用・効果は以下のとおりである。
本発明においては、低圧流体側(大気側)に位置して摺動面Sより低い環状の極浅段差部10の面には摺動面Sから低圧流体側(大気側)に漏洩しようとする流体を高圧流体側(被密封流体側)に押し戻す作用を有するポンピング溝11が設けられているため、摺動面全体(極浅段差部を除く)が極浅段差部より高圧流体側に位置することから摺動面全体(極浅段差部を除く)の潤滑状態を維持しつつ被密封流体の漏れを低減することができると共に、摺動面に直接溝が形成された従来技術と異なり、万一、摺動面に流体が無くなったとしても、極浅段差部は相手側摺動面と直接接触しないため、ポンピング溝が回転トルクの増加要因とはならず、回転トルクの増大を防止することができる。また、摺動面がある程度摩耗したとしても、ポンピング溝には影響がないため、潤滑特性及び漏れ特性に悪影響を与えることがない。
また、従来技術1のように、摺動面の径方向の幅を小さくする必要がないため、摺動面の面圧が大きくなることもない。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、摺動部品をメカニカルシール装置における一対の回転用密封環及び固定用密封環のいずれかに用いる例について説明したが、円筒状摺動面の軸方向一方側に潤滑油を密封しながら回転軸と摺動する軸受の摺動部品として利用することも可能である。
また、例えば、前記実施の形態では、外周側に高圧の被密封流体が存在する場合について説明したが、内周側が高圧流体の場合にも適用でき、その場合、極浅段差部10及びポンピング溝11は摺動面の外周側に配設すればよい。
1 回転軸
2 スリーブ
3 回転環
4 ハウジング
5 シールカバー
6 固定環
7 ベローズ
10 極浅段差部
11 ポンピング溝
S 摺動面
B 摺動面の径方向の幅(極浅段差部を含む)
b 極浅段差部の径方向の幅
h 極浅段差部の深さ

Claims (7)

  1. 一対の摺動部品の互いに相対摺動する一方側の摺動面には、該摺動面の低圧流体側に位置して低圧流体に連通し前記摺動面より低い環状の極浅段差部を設け、該極浅段差部の面には摺動面から低圧流体側に漏洩しようとする流体を高圧流体側に押し戻す作用を有するポンピング溝を設けることを特徴とする摺動部品。
  2. 前記極浅段差部の摺動面からの深さhが、10nm〜1μmの範囲に設定されることを特徴とする請求項1記載の摺動部品。
  3. 前記極浅段差部の摺動面からの深さhが、50〜500nmであることを特徴とする請求項1記載の摺動部品。
  4. 前記極浅段差部の径方向の幅bが、摺動面の径方向の幅の1/2〜1/10の範囲に設定されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の摺動部品。
  5. 前記ポンピング溝は、スパイラル形状の溝から構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の摺動部品。
  6. 前記ポンピング溝は、複数のディンプルから構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の摺動部品。
  7. 前記ポンピング溝は、微細な周期溝から構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の摺動部品。
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