JP4967917B2 - ころ軸受及びころ軸受装置 - Google Patents

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本発明は、ころ軸受及びころ軸受装置に関する。
従来、連続鋳造機の鋳片搬送経路を構成する駆動又は無駆動ロールを支持する自由側の軸受として、例えば、図5に示すように、内輪104と、この内輪104の全周面に亘って複数配設され、その内輪軌道面104aを転動する円筒状のころ106と、内周側にある外輪軌道面105aで前記ころ106を転動自在に保持し、この外輪軌道面105aの端部につば部105cを設けてその内側面をころ106の端面106aが摺接するつば面105bとして構成し、外周面105dが凸状の球面の一部を形成する外輪105と、この外輪105の外周側に係合され、前記外周面105dに対応する凹状の球面の一部からなる内周面113aを有する調心輪113とを備えた調心輪付きの円筒ころ軸受112が用いられている(特許文献1参照)。
この調心輪付きの円筒ころ軸受112では、調心輪113の外周中央部に全周溝115が設けられているとともに、この全周溝115と調心輪113の内周面113aとを貫通する潤滑剤供給孔114が設けられている。さらに、外輪105の外周面105dと外輪軌道面105aとを貫通する貫通孔110が形成されているとともに、2つの孔114,110を繋ぐために外輪105の外周面105dの周方向全周に油溝109が設けられている。そして、調心輪113の全周溝115から潤滑剤を供給することにより、潤滑剤供給孔114、油溝109及び貫通孔110を経て潤滑剤は外輪軌道面105aに導かれる。これにより、外輪軌道面105aを潤滑することができる。
特開平11−182542号公報
しかしながら、上記のような円筒ころ軸受112は、熱によるロールの軸方向への伸びを吸収するためにころ106が内輪軌道面104aに対して軸方向に移動する際、ころ106の端面106aとつば面105bとが強く摺接する。ころ106の端面106aとつば面105bとの摺接部に供給される潤滑剤は、貫通孔110を経て供給されるため、潤滑剤供給量が制御しにくい。このため、ころ106の端面106aとつば面105bとの潤滑部の潤滑性を向上させ、この円筒ころ軸受112の回転を円滑にすることが望まれていた。さらに、上記のような円筒ころ軸受112を連続鋳造機の鋳片搬送経路を構成する駆動又は無駆動ロールを支持する固定側の軸受として用いるために、図6に示すように内輪124の軌道面124aの軸方向一方側につば部124cを形成し、内輪124の軌道面124aの軸方向他方側につば輪127を取り付けた円筒ころ軸受132では、スラスト荷重をころ106の軸方向他方側の端面106aを外輪105の軸方向他方側のつば部105cのつば面105bと接触させ、かつころ106の軸方向一方側の端面106aを内輪124のつば部124cのつば面124bと接触させる、あるいは、ころ106の軸方向一方側の端面106aを外輪105の軸方向一方側のつば部105cのつば面105bと接触させ、かつころ106の軸方向他方側の端面106aをつば輪127のつば面127bと接触させることによって受けているため、極低速となる連続鋳造機の使用条件下では外輪105のつば面105bところ106の端面106aとの摺接部及び内輪124のつば面124b及びつば輪127のつば面127bところ106の端面106aとの摺接部の潤滑が不足しがちとなり、つば面105b,124b,127bに損傷(かじり、摩耗等)が発生することがあった。つば面105b,124b,127bに損傷が発生すると、摩耗粉が軌道面124a,105aに噛み込み、面荒れや圧痕を誘発し、軸受が損傷することから、つば面105b,124b,127bの損傷を防ぐために外輪105のつば面105bところ106の端面106aとの摺接部及び内輪124のつば面124b及びつば輪127のつば面127bところ106の端面106aとの摺接部の潤滑性を向上させることが望まれていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、つば面ところの端面との摺接部の潤滑性を向上させることによりつば面の損傷を防ぐことができるころ軸受及びころ軸受装置を提供することを目的としている。
本発明のころ軸受装置は、外周に内輪軌道面を有する内輪と、内周に外輪軌道面とこの外輪軌道面の端部に形成されたつば面とを有する外輪と、端面が前記つば面と摺接しつつ前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間を転動するころとを備えたころ軸受と、このころ軸受が内嵌される内周面を有するハウジングとを備えたころ軸受装置において、前記ハウジングは、外部から供給される潤滑剤を当該ハウジングの内周側に導く潤滑剤供給孔を有し、前記ハウジングの内周又は前記外輪の外周に、前記潤滑剤供給孔を通して当該ハウジングの内周側に導かれた潤滑剤を当該内周の周方向へ導く環状の油溝が形成され、前記外輪は、前記油溝と前記外輪軌道面とを貫通する第1の貫通孔からなり、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記外輪軌道面に導くための第1油路と、前記外輪の外周面と前記外輪軌道面の端部とを貫通する第2の貫通孔と、前記外輪の外周面に軸方向に延びるように形成され、前記第2の貫通孔と前記油溝とを連通させる溝部とで構成され、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記つば面と前記ころの端面との摺接部に導く第2油路とを有し、前記第1の貫通孔は、その孔径が前記油溝の幅寸法よりも小さい値とされかつ、前記油溝の軸方向ほぼ中央に開口していることを特徴としている。
また、前記潤滑剤供給孔の孔径が、前記第1油路の孔径よりも大きくてもよい。
このころ軸受装置によれば、潤滑剤供給孔の内周側開口部の孔径を、第1油路の外周側開口部の孔径よりも大きくしているので、ハウジングの潤滑剤供給孔を通してハウジングの内周側に導かれる潤滑剤の量よりも第1油路に流れ込む潤滑剤の量を少なくすることができる。これにより、油溝から第2油路の溝部に潤滑剤が流れ込み易くなって、潤滑剤が外輪のつば面ところの端面との摺接部に供給され易くなる。その結果、つば面ところの端面との摺接部の潤滑性が向上することから、つば面に損傷が発生するのを防ぐことができる。
また、本発明のころ軸受は、外周に内輪軌道面を有する内輪と、内周に外輪軌道面とこの外輪軌道面の端部に形成されたつば面とを有し、外周面が球面の一部からなる外輪と、端面が前記つば面と摺接しつつ前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間を転動するころと、前記外輪の外周面に揺動可能に嵌め合わされる球面の一部からなる内周面を有する調心輪とを備えたころ軸受において、前記調心輪は、その外周面と内周面とを貫通し、外部から供給される潤滑剤を当該調心輪の内周側に導く油孔を有し、前記調心輪の内周又は前記外輪の外周に、前記油孔を通して当該調心輪の内周側に導かれた潤滑剤を当該内周の周方向へ導く環状の油溝が形成され、前記外輪は、前記油溝と前記外輪軌道面とを貫通する第1の貫通孔からなり、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記外輪軌道面に導くための第1油路と、前記外輪の外周面と前記外輪軌道面の端部とを貫通する第2の貫通孔と、前記外輪の外周面に軸方向に延びるように形成され、前記第2の貫通孔と前記油溝とを連通させる溝部とで構成され、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記つば面と前記ころの端面との摺接部に導く第2油路とを有し、前記第1の貫通孔は、その孔径が前記油溝の幅寸法よりも小さい値とされかつ、前記油溝の軸方向ほぼ中央に開口していることを特徴としている。
また、前記油孔の孔径が、前記第1油路の孔径よりも大きくてもよい。
この調心輪付きのころ軸受によれば、調心輪の油孔の内周側開口部の孔径を、第1油路の外周側開口部の孔径よりも大きくしているので、調心輪の油孔を通して調心輪の内周側に導かれる潤滑剤の量よりも第1油路に流れ込む潤滑剤の量を少なくすることができる。これにより、油溝から第2油路の溝部に潤滑剤が流れ込み易くなって、潤滑剤が外輪のつば面ところの端面との摺接部に供給され易くなる。その結果、つば面ところの端面との摺接部の潤滑性が向上することから、つば面に損傷が発生するのを防ぐことができる。
本発明のころ軸受及びころ軸受装置によれば、つば面ところの端面との摺接部の潤滑性を向上させることによりつば面の損傷を防ぐことができる。この結果、軸受寿命を伸ばすことができる。
以下、本発明の実施形態を、添付した図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るころ軸受装置の概略断面図である。図1におけるころ軸受装置1は、ハウジング2と、このハウジング2の内周面2aに固定されたころ軸受3とを備えている。ころ軸受3は、内輪4と、外輪5と、これらの間に配置されたころ6とを有している。
ハウジング2には、外部から供給される潤滑剤を当該ハウジング2の内周側に導く潤滑剤供給孔7が形成されている。潤滑剤供給孔7は、ハウジング2の外周面2bと内周面2aとを貫通するものであり、ハウジング2の周方向に1箇所設けられている。
ころ軸受3の内輪4は、外周に形成された内輪軌道面4aと、この内輪軌道面4aの軸方向一端部に径方向外向きに突出形成され、ころ6の一方の端面に当接するつば面4bを有するつば部4cとを備えている。また、内輪軌道面4aの軸方向他端部には、ころ6の他方の端面に当接するつば面8aを有するつば輪8が設けられている。
外輪5は、内周に形成された外輪軌道面5aと、この外輪軌道面5aの軸方向端部に径方向内向きに突出形成され、ころ6の端面6aに当接するつば面5bを有するつば部5cとを備えている。
ころ6は、両端面6aが外輪5のつば面5bと摺接しつつ内輪軌道面4aと外輪軌道面5aとの間を転動する円筒ころである。
ここで、内輪4の内輪軌道面4a及びつば面4b、外輪5の外輪軌道面5a及びつば面5b、並びにころ6の両端面6aは、いずれも研磨仕上げされている。
図2は、外輪5の要部欠截斜視図であり、図3は、外輪5の側面図である。図2に示すように、外輪5の外周面5dには、潤滑剤供給孔7を通してハウジング2の内周側に導かれた潤滑剤を当該内周の周方向へ導く油溝9が形成されている。この油溝9は、外輪5の外周面5dの周方向の全周に亘って形成されている。そして、外輪5には、油溝9に導かれた潤滑剤を外輪軌道面5aに導くための第1油路10が形成されている。この第1油路10は、油溝9と外輪軌道面5aとを貫通する貫通孔からなる。このように、外輪5の外周に油溝9が形成されていることにより、潤滑剤供給孔7と第1油路10との円周上の位置が一致しない場合であっても第1油路10に安定して潤滑剤を供給することができる。
また外輪5には、その外周面5dと外輪軌道面5aの端部とを貫通する貫通孔11aと、外輪5の外周面5dに形成され、貫通孔11aと第1油路10及び油溝9とを連通させる溝部11bとで構成される第2油路11が形成されている。第1油路10及び第2油路11は、図3に示すように、それぞれ周方向に等間隔で複数箇所に設けられている。なお、第1油路10及び第2油路11の貫通孔11aは、外輪5の径方向で且つ軸受の中心軸に対して略垂直に貫通形成されている。また、溝部11bは、図2及び図3に示すように、油溝9と交差するように軸方向に延びる、油溝9と連続した溝として形成されている。この第2油路11により、油溝9に導かれた潤滑剤がつば面5bところ6の端面6aとの摺接部に導かれる。
そして、図1に示すように潤滑剤供給孔7の内周側開口部の孔径φaを第1油路10の外周側開口部の孔径φbよりも大きくしている(φa>φb)。これにより、ハウジング2の潤滑剤供給孔7を通してハウジング2の内周側に導かれる潤滑剤の量よりも第1油路10に流れ込む潤滑剤の量を少なくすることができるので、潤滑剤が油溝9から第2油路11の溝部11bに流れ込み易くなって、潤滑剤が外輪5のつば部5cに供給され易くなる。
すなわち、外部からハウジング2の潤滑剤供給孔7に供給された潤滑剤は、潤滑剤供給孔7を通してハウジング2の内周側に導かれるが、潤滑剤供給孔7の孔径φaを第1油路10の孔径φbよりも大きくしているために、潤滑剤が油溝9から第1油路10を経て外輪軌道面5aに供給されるだけでなく、第2油路11の溝部11bへも導かれ、この溝部11bに導かれた潤滑剤が、貫通孔11aを通ってつば面5bところ6の端面6aとの摺接部にも供給される。よって、潤滑剤を軌道面4a,5aだけでなくつば面5bところ6の端面6aとの摺接部に確実に供給することができる。これにより、つば面5bところ6の端面6aとの摺接部の潤滑性が向上するため、つば面5bに損傷が発生するのを防ぐことができる。この結果、軸受寿命を伸ばすことができる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るころ軸受の概略断面図である。図4に示すころ軸受は、外輪5の外周面5dが球面の一部からなり、この外周面5dに調心輪13が揺動可能に嵌め合わされた調心輪付きのころ軸受12である。調心輪13は、外輪5の外周面5dに対応した球面の一部からなる内周面13aを有するものであり、その軸方向中央に外周面13bと内周面13aとを貫通する油孔14が形成されている。そして、この油孔14の内周側開口部の孔径φcを第1油路10の外周側開口部の孔径φbよりも大きくしている(φc>φb)。それ以外は、上記第1の実施形態と同じであり、同一符号を付すことによりその説明を省略する。
第2の実施形態においても、外部から調心輪13の油孔14に供給された潤滑剤は、油孔14を通して調心輪13の内周側に導かれるが、油孔14の孔径φcを第1油路10の孔径φbよりも大きくしているので、油溝9及び第1油路10を経て外輪軌道面5aに供給されるだけでなく、第2油路11の溝部11bへも導かれ、この溝部11bに導かれた潤滑剤が、貫通孔11aを通ってつば面5bところ6の端面6aとの摺接部にも供給される。よって、この調心輪付きのころ軸受12においても潤滑剤を軌道面4a,5aだけでなくつば面5bところ6の端面6aとの摺接部に確実に供給することができる。これにより、つば面5bところ6の端面6aとの摺接部の潤滑性が向上するため、つば面5bに損傷が発生するのを防ぐことができる。この結果、第2の実施形態に係るころ軸受12を用いても軸受寿命を伸ばすことができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限らず、本発明の範囲内で適宜変更が可能である。例えば、第2油路11は、第1油路10と連通して潤滑油をつば面5bところ6の端面6aとの摺接部に導くものであれば、貫通孔11aと溝部11bとを有さない構成であってもよい。例えば、第1油路10の壁面と外輪5の外輪軌道面5aの端部とを連通させる傾斜孔を形成してもよい。また、上記第1及び第2の実施形態では、第2油路11を第1油路10の両側に形成しているが、必ずしも両側に設ける必要はなく、スラスト負荷の方向に応じて一方だけ形成してもかまわない。また、油溝9は、外輪5の外周の周方向全周に形成されているが、ハウジング2の内周の周方向全周又は調心輪13の内周の周方向全周に形成することも可能である。
また、ハウジング2の孔径φaと外輪5の孔径φb及び調心輪13の孔径φcと外輪5の孔径φbは同じでもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態では、内外輪4,5の軸方向両側につば部4c,5c,8を設け、各つば部4c,5c,8によりころ6を位置決めする固定側のころ軸受として記載しているが、内輪4の外周面を軸方向に面一としてころ6の軸方向での変位を許容させた自由側のころ軸受とすることもできる。
本発明の第1の実施形態に係るころ軸受装置を示す概略断面図である。 図1のころ軸受装置の外輪の要部欠截斜視図である。 図1のころ軸受装置の外輪の側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る調心輪付きのころ軸受を示す概略断面図である。 従来の自由側に用いられる調心輪付きのころ軸受を示す概略断面図である。 図5のころ軸受を固定側に用いる際の調心輪付きのころ軸受を示す概略断面図である。
符号の説明
1 ころ軸受装置
2 ハウジング
3 ころ軸受
4 内輪
4a 内輪軌道面
5 外輪
5a 外輪軌道面
5b つば面
5c つば部
6 ころ
6a 端部
7 潤滑剤供給孔
8 つば輪
9 油溝
10 第1油路
11 第2油路
11a 貫通孔
11b 溝部
12 調心輪付きのころ軸受
13 調心輪
14 油孔

Claims (4)

  1. 外周に内輪軌道面を有する内輪と、
    内周に外輪軌道面とこの外輪軌道面の端部に形成されたつば面とを有する外輪と、
    端面が前記つば面と摺接しつつ前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間を転動するころとを備えたころ軸受と、
    このころ軸受が内嵌される内周面を有するハウジングとを備えたころ軸受装置において、
    前記ハウジングは、外部から供給される潤滑剤を当該ハウジングの内周側に導く潤滑剤供給孔を有し、
    前記ハウジングの内周又は前記外輪の外周に、前記潤滑剤供給孔を通して当該ハウジングの内周側に導かれた潤滑剤を当該内周の周方向へ導く環状の油溝が形成され、
    前記外輪は、
    前記油溝と前記外輪軌道面とを貫通する第1の貫通孔からなり、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記外輪軌道面に導くための第1油路と、
    前記外輪の外周面と前記外輪軌道面の端部とを貫通する第2の貫通孔と、前記外輪の外周面に軸方向に延びるように形成され、前記第2の貫通孔と前記油溝とを連通させる溝部とで構成され、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記つば面と前記ころの端面との摺接部に導く第2油路とを有し、
    前記第1の貫通孔は、その孔径が前記油溝の幅寸法よりも小さい値とされかつ、前記油溝の軸方向ほぼ中央に開口していることを特徴とするころ軸受装置。
  2. 前記潤滑剤供給孔の孔径が、前記第1油路の孔径よりも大きい請求項1に記載のころ軸受装置。
  3. 外周に内輪軌道面を有する内輪と、
    内周に外輪軌道面とこの外輪軌道面の端部に形成されたつば面とを有し、外周面が球面の一部からなる外輪と、
    端面が前記つば面と摺接しつつ前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間を転動するころと、
    前記外輪の外周面に揺動可能に嵌め合わされる球面の一部からなる内周面を有する調心輪とを備えたころ軸受において、
    前記調心輪は、その外周面と内周面とを貫通し、外部から供給される潤滑剤を当該調心輪の内周側に導く油孔を有し、
    前記調心輪の内周又は前記外輪の外周に、前記油孔を通して当該調心輪の内周側に導かれた潤滑剤を当該内周の周方向へ導く環状の油溝が形成され、
    前記外輪は、
    前記油溝と前記外輪軌道面とを貫通する第1の貫通孔からなり、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記外輪軌道面に導くための第1油路と、
    前記外輪の外周面と前記外輪軌道面の端部とを貫通する第2の貫通孔と、前記外輪の外周面に軸方向に延びるように形成され、前記第2の貫通孔と前記油溝とを連通させる溝部とで構成され、前記油溝に導かれた潤滑剤を前記つば面と前記ころの端面との摺接部に導く第2油路とを有し、
    前記第1の貫通孔は、その孔径が前記油溝の幅寸法よりも小さい値とされかつ、前記油溝の軸方向ほぼ中央に開口していることを特徴とするころ軸受。
  4. 前記油孔の孔径が、前記第1油路の孔径よりも大きい請求項3に記載のころ軸受。
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