JP2013079716A - 直動案内装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直動案内装置は、潤滑剤をスライダ2の内部に導入するための潤滑剤導入口21と、潤滑剤導入口21から導入された潤滑剤を転動体転動路13に供給する複数の潤滑剤吐出口23と、潤滑剤導入口21と複数の潤滑剤吐出口23とを連通する油路25と、を備えている。潤滑剤導入口21はスライダ2の外面に開口しており、複数の潤滑剤吐出口23は、軸方向に間隔を空けつつ転動体転動路13に沿って配置されている。油路25は、スライダ本体2Aの内部に形成された第一油路25Aと、表面に溝28を備える板状の油路形成部材27を、溝28を備える表面をスライダ本体2Aに向けてスライダ本体2Aに取り付けることによって形成された枝分かれ状の第二油路25Bと、からなる。
【選択図】図4
Description
転動体転動路内の転動体には、潤滑油,グリース等の潤滑剤が供給され潤滑が行われる。例えば、特許文献1には、スライダの軸方向両端のエンドキャップに潤滑剤を供給する油路を備えた直動案内装置が開示されている。そして、エンドキャップに供給された潤滑剤が、エンドキャップ内の転動体の転動を介して転動体転動路内を広がっていくようになっている。
また、前述の潤滑剤吐出口を備える従来の直動案内装置では、転動体転動路の軸方向中央部に潤滑剤が供給されるものの、転動体転動路のうち軸方向中央部の近傍部分にしか十分な量の潤滑剤が行き渡らないおそれがあるため、スライダの軸方向長さが長い場合には、転動体転動路の軸方向両端部が潤滑剤不足となり、直動案内装置が破損するおそれがあった。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、転動体転動路の軸方向全域に潤滑剤が供給され、潤滑剤不足による破損が生じにくく長寿命な直動案内装置を提供することを課題とする。
さらに、前記スライダと前記油路形成部材との界面部分の、前記スライダの軸方向中央位置且つ幅方向中央位置に前記分岐開始点を配するとともに、前記分岐開始点から前記潤滑剤吐出口までの間に、軸方向両端部に向かう方向へ二股に分岐する分岐点と、幅方向両端部に向かう方向へ二股に分岐する分岐点とを配して、第二油路の枝分かれ形状を、前記分岐開始点から下流側に向かって逐次二股に分岐していく形状とすることが好ましい。
一方、エンドキャップ2Bは、例えば樹脂材料の成形品からなり、断面形状が略コ字状に形成されている。また、エンドキャップ2Bの裏面(スライダ本体2Aとの当接面)の左右両側には、断面形状円形で半ドーナツ形状の湾曲路16が上下二段に形成されている。このエンドキャップ2Bをスライダ本体2Aに取り付けると、湾曲路16によって転動体転動路13と直線状路14とが連通される。
ここで、油路形成部材27に形成された溝28について、図8を参照しながら説明する。図8の(a)は、油路形成部材27の溝28が形成された板面を示す平面図である。また、図8の(b)は、図8の(a)のC−C断面図であり、図8の(c)は、図8の(a)のD−D断面図である。
第一油路25Aは、前述したように平板部7の内面(下面)に開口しているが、前述の油路形成部材27の中心位置に対向する位置に開口しているので、この第一油路25の開口部分で第一油路25Aと第二油路25Bが連結される(この連結部分31が、本発明の構成要件である「分岐開始点」に相当する)。
さらに、本実施形態の直動案内装置においては、潤滑のために供された潤滑剤が案内レール1の上面1bに落下することはなく、案内レール1を基台等の被取付部にボルトを用いて取り付けるための取付孔1cに潤滑剤が入り込むことはないので、転動体転動路13に供給されるまでに多量の潤滑剤を必要とするという不都合がない。
ただし、転動体転動路13の軸方向全域にある程度均一に潤滑剤を供給することができるならば、転動体転動路の軸方向両端部又は軸方向中央部のみに潤滑剤を供給する従来の直動案内装置に比べて潤滑性は良好となるので、連結部分31と潤滑剤吐出口23との間の油路長さと、連結部分31と潤滑剤吐出口23との間に存在する分岐点の数とが、全ての潤滑剤吐出口23について同一とはなっていない構成とすることもできる。
連結部分31と潤滑剤吐出口23との間の油路長さが、潤滑剤吐出口23によって異なる構成であっても、各潤滑剤吐出口23から吐出される潤滑剤の量を均一にして、転動体転動路13の軸方向全域に均一に潤滑剤を供給したい場合には、潤滑剤吐出口23と最も下流側の分岐点との間に、第二油路25Bを流れる潤滑剤の流量を調整する流量調整機構を設けるとよい。
2 スライダ
2A スライダ本体
2B エンドキャップ
3 転動体
10 転動体転動溝
11 転動体転動溝
13 転動体転動路
21 潤滑剤導入口
23 潤滑剤吐出口
25 油路
25A 第一油路
25B 第二油路
27 油路形成部材
28 溝
31 連結部分
33 分岐点
Claims (4)
- 軸方向に延びる転動体軌道面を有する案内レールと、前記案内レールの転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有するとともに軸方向に相対移動可能に前記案内レールに取り付けられたスライダと、前記案内レールの転動体軌道面及び前記スライダの転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に転動自在に配された複数の転動体と、前記転動体転動路に潤滑剤を供給する複数の潤滑剤吐出口と、を備え、前記複数の潤滑剤吐出口を、軸方向に間隔を空けつつ前記転動体転動路に沿って配置したことを特徴とする直動案内装置。
- 前記スライダの外面に開口し潤滑剤が導入される潤滑剤導入口と、前記潤滑剤導入口と前記複数の潤滑剤吐出口とを連通する油路と、を備え、
前記油路は、前記潤滑剤導入口の下流側に位置する分岐開始点で最初に分岐し、前記分岐開始点の下流側でそれぞれさらに分岐していて、前記潤滑剤導入口と前記分岐開始点との間を連通する第一油路と、前記分岐開始点と前記潤滑剤吐出口とを連通する枝分かれ状の第二油路と、からなり、
前記第二油路は、前記分岐開始点と前記潤滑剤吐出口との間の油路長さと、前記分岐開始点と前記潤滑剤吐出口との間に存在する分岐点の数とが、全ての前記潤滑剤吐出口について同一であることを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。 - 表面に溝を備える油路形成部材を、前記溝を備える表面を前記スライダに向けて前記スライダに取り付け、前記スライダと前記油路形成部材との間に前記溝によって前記第二油路を形成したことを特徴とする請求項2に記載の直動案内装置。
- 前記スライダと前記油路形成部材との界面部分の、前記スライダの軸方向中央位置且つ幅方向中央位置に前記分岐開始点を配するとともに、前記分岐開始点から前記潤滑剤吐出口までの間に、軸方向両端部に向かう方向へ二股に分岐する分岐点と、幅方向両端部に向かう方向へ二股に分岐する分岐点とを配して、第二油路の枝分かれ形状を、前記分岐開始点から下流側に向かって逐次二股に分岐していく形状としたことを特徴とする請求項3に記載の直動案内装置。
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