JP5927851B2 - 直動案内装置 - Google Patents
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Description
すなわち、スライダは、軸方向に延びる平板部と該平板部の左右両側部からそれぞれ同一方向に延びる腕部とからなって横断面形状が略コ字状をなしており、左右両腕部の間に案内レールを挟むように案内レールに取り付けられている。そして、案内レールの左右両側面の転動体軌道面とスライダの左右両腕部の内側面の転動体軌道面との間に形成される転動体転動路内に、複数の転動体が転動自在に配されており、左右の転動体転動路内の転動体の転動を介してスライダが案内レールに沿って軸方向に相対移動可能となっている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、転動体転動路の軸方向全域に潤滑剤が供給され、特に、直動案内装置が壁掛け姿勢かつ油潤滑の条件で使用した場合であっても、転動体転動路の軸方向全域に潤滑剤を供給する上で好適な直動案内装置を提供することを目的としている。
そして、この別個の供給ルートは、第一の潤滑剤導入口が、平板部内に形成されるとともに案内レール側を向く面に開口する第一の導入油路と連通され、当該第一の導入油路が、左右両腕部のうちの一方の腕部側に形成される転動体転動路に潤滑剤を供給する複数の潤滑剤吐出口に第一の分岐油路を介して連通されており、第二の潤滑剤導入口が、左右両腕部のうちの他方の腕部内に形成されるとともに当該他方の腕部の端面に開口する第二の導入油路と連通され、当該第二の導入油路が、他方の腕部側に形成される転動体転動路に潤滑剤を供給する複数の潤滑剤吐出口に、第二の分岐油路を介して連通されているので、スライダを、その左右両腕部を上下方向とする立てた姿勢で使用して、その使用姿勢において、第一の潤滑剤導入口と第一の油路を含む油路が上下方向下側に位置されるとともに、第二の潤滑剤導入口と第二の油路を含む油路が上下方向上側に位置されるようにすることによって、直動案内装置が壁掛け姿勢かつ油潤滑の条件で使用した場合であっても、転動体転動路の軸方向全域に潤滑剤を供給することができる。
また、本発明の一態様に係る直動案内装置において、前記各分岐油路が、前記第一の導入油路および前記第二の導入油路の下流側の分岐開始点からそれぞれ下流側で枝分かれ状に分岐していて、その枝分かれした各分岐油路の末端が個別に前記複数の潤滑剤吐出口の一つに連通されており、前記分岐開始点と前記潤滑剤吐出口との間の各油路長さと、前記分岐開始点と前記潤滑剤吐出口との間に存在する分岐点の数とが、全ての前記潤滑剤吐出口について同一であれば、転動体転動路の軸方向全域により均一に潤滑剤を供給する上で好適である。
図1に示すように、このリニアガイド(直動案内装置)は、横断面が略四角形をなして軸方向に延びる案内レール1の上に、横断面が略コ字状のスライダ2が軸方向に沿って相対移動可能に跨設されている。案内レール1は、その高さ方向に貫通するボルト挿通孔1cがその長さ方向に所定の間隔を隔てて複数形成されている。そして、この案内レール1は、これら各ボルト挿通孔1cに挿通される固定ボルト(不図示)によって機械の基台(不図示)等に固定される。一方、スライダ2の上面には、止めネジ(不図示)によりこのスライダ2を直動テーブル(不図示)などの直動体に固定するためのネジ穴2aが複数箇所に設けられている。
また、スライダ2は、案内レール1の上面1bに沿う平板部7と、この平板部7の左右両側部からそれぞれ下方に延び側面1aに沿う2つの腕部6L、6Uとからなり、平板部7と左右の腕部6L、6Uとのなす角度は略直角であるため、スライダ2の横断面形状は略コ字状をなしている。そして、スライダ2は、両腕部6L、6Uの間に案内レール1を挟むようにして、案内レール1に移動可能に取り付けられている。
そして、エンドキャップ2Bの裏面(スライダ本体2Aとの当接面)の左右両側には、断面形状円形で半円環状の湾曲路16が上下二段に形成されている。このエンドキャップ2Bをスライダ本体2Aに取り付けると、湾曲路16によって転動体転動路13と戻し通路14とが連通される。これら戻し通路14と両端の湾曲路16とで、転動体3を転動体転動路13の終点から始点へ送る転動体循環路17が構成され(転動体循環路17は転動体転動路13と同数設けられている)、転動体転動路13と転動体循環路17とで、略環状の無限循環路が案内レール1を挟んで左右両側に構成される。
二つの潤滑剤導入口21、31のうち、第一の潤滑剤導入口21は、第一の導入油路22と連通されている。この第一の導入油路22は、第一の潤滑剤導入口21に連続する横穴22Aと、この横穴22Aの途中部分に連通して平板部7内に形成されるとともに案内レール1側を向く面に開口する縦穴22Bとから構成されている。
上述のように、このリニアガイドは、左右両腕部6L、6Uの転動体転動路13それぞれに対して潤滑剤が導入される複数の潤滑剤吐出口40、41に、二つの潤滑剤導入口21、31から別個の供給ルートで潤滑剤をそれぞれ導くことができるので、左右両腕部6L、6Uの転動体転動路13の軸方向全域に潤滑剤を供給することができる。
さらに、上記リニアガイドによれば、各分岐油路24、34が、第一の導入油路22および第二の導入油路32の下流側の分岐開始点26、36からそれぞれ下流側で枝分かれ状に分岐していて、その枝分かれした各分岐油路24、34の末端が個別に前記複数の潤滑剤吐出口40、41の一つに連通されており、分岐開始点26、36と潤滑剤吐出口40、41との間の各油路長さと、分岐開始点26、36と潤滑剤吐出口40、41との間に存在する分岐点27、37の数とが、全ての潤滑剤吐出口40、41について同一なので、転動体転動路13の軸方向全域により均一に潤滑剤を供給する上で一層好適である。
なお、本発明に係る直動案内装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
2 スライダ
2A スライダ本体
2B エンドキャップ
3 転動体
5 サイドシール
6 腕部
7 平板部
10 (案内レールの)転動体転動溝
11 (スライダの)転動体転動溝
13 転動体転動路
14 戻し通路
21 第一の潤滑剤導入口
22 第一の導入油路
23 第一の油路形成部材
24 第一の分岐油路
25 溝
26 分岐開始点
27 分岐点
28 取付孔
29 取付ねじ
31 第二の潤滑剤導入口
32 第二の導入油路
33 第二の油路形成部材
34 第二の分岐油路
35 溝
36 分岐開始点
37 分岐点
38 取付孔
39 取付ねじ
40、41 潤滑剤吐出口
Claims (5)
- 軸方向に延びる転動体軌道面を左右に有する案内レールと、該案内レールに沿って相対移動可能なスライダとを備え、該スライダが、前記軸方向に延びる平板部と該平板部の左右両側部からそれぞれ同一方向に延びる腕部とからなって横断面形状が略コ字状をなし、前記左右両腕部の間に前記案内レールを挟むように前記案内レールに跨設され、前記案内レールの左右の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を前記左右両腕部にそれぞれ有するとともに、前記案内レールの左右の転動体軌道面及び前記スライダの左右両腕部の転動体軌道面の間に形成される左右の転動体転動路内に複数の転動体が転動自在にそれぞれ配される直動案内装置であって、
前記スライダは、当該スライダの外面に開口して潤滑剤が導入される二つの潤滑剤導入口を備え、
第一の潤滑剤導入口は、前記スライダ内に形成されるとともに当該第一の潤滑剤導入口から前記平板部の前記案内レール側を向く面まで至る第一の導入油路と連通され、当該第一の導入油路が、前記左右両腕部のうちの一方の腕部側に形成される転動体転動路に潤滑剤を供給する複数の潤滑剤吐出口に第一の分岐油路を介して連通されており、
第二の潤滑剤導入口は、前記スライダ内に形成されるとともに当該第二の潤滑剤導入口から前記左右両腕部のうちの他方の腕部の端面まで至る第二の導入油路と連通され、当該第二の導入油路が、前記他方の腕部側に形成される転動体転動路に潤滑剤を供給する複数の潤滑剤吐出口に、第二の分岐油路を介して連通されており、
さらに、表面に溝を備える二つの油路形成部材を備え、
第一の油路形成部材は、前記溝を備える表面を前記平板部の案内レール側を向く面に向けて前記平板部に取り付けられ、前記平板部と前記第一の油路形成部材との間に前記溝によって前記第一の分岐油路を形成し、
第二の油路形成部材は、前記溝を備える表面を前記他方の腕部の端面に向けて当該他方の腕部に取り付けられ、当該他方の腕部と前記第二の油路形成部材との間に前記溝によって前記第二の分岐油路を形成してなることを特徴とする直動案内装置。 - 前記複数の潤滑剤吐出口は、前記軸方向に間隔を空けつつ前記転動体転動路に沿って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。
- 前記各分岐油路は、前記第一の導入油路および前記第二の導入油路の下流側の分岐開始点からそれぞれ下流側で枝分かれ状に分岐していて、その枝分かれした各分岐油路の末端が個別に前記複数の潤滑剤吐出口の一つに連通されており、前記分岐開始点と前記潤滑剤吐出口との間の各油路長さと、前記分岐開始点と前記潤滑剤吐出口との間に存在する分岐点の数とが、全ての前記潤滑剤吐出口について同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の直動案内装置。
- 前記スライダと前記二つの油路形成部材との界面部分の、前記スライダの軸方向中央位置且つ油路形成部材の幅方向中央位置に前記分岐開始点を配するとともに、前記分岐開始点から前記潤滑剤吐出口までの間に、軸方向両端部に向かう方向へ二股に分岐する分岐点を複数段階に配することで、該分岐する油路の枝分かれ形状を、前記分岐開始点から下流側に向かって逐次二股に分岐していく形状としたことを特徴とする請求項3に記載の直動案内装置。
- 前記スライダがその左右両腕部を上下方向とする立てた姿勢で使用されるものであり、その使用姿勢において、前記第一の潤滑剤導入口と第一の油路を含む油路の潤滑剤吐出口が、前記第二の潤滑剤導入口と第二の油路を含む油路の潤滑剤吐出口よりも上下方向下側に位置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の直動案内装置。
Priority Applications (1)
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JP2011247397A JP5927851B2 (ja) | 2011-11-11 | 2011-11-11 | 直動案内装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JP2013104460A JP2013104460A (ja) | 2013-05-30 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011247397A Active JP5927851B2 (ja) | 2011-11-11 | 2011-11-11 | 直動案内装置 |
Country Status (1)
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Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0221326U (ja) * | 1988-07-28 | 1990-02-13 | ||
US5106209A (en) * | 1991-08-07 | 1992-04-21 | General Electric Company | Multi-plane lubricated bearing assembly |
-
2011
- 2011-11-11 JP JP2011247397A patent/JP5927851B2/ja active Active
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JP2013104460A (ja) | 2013-05-30 |
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