JP2018021745A - 急速冷凍方法及び急速冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本願の第1の発明に係る急速冷凍方法によれば、凍結槽に貯留された凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬させて該被冷凍物を急速に凍結させるに際し、固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを用意し、これら2種類の冷却ブラインを適宜量ずつ上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給するようにしているので、上記凍結処理用ブラインに2種類の冷却ブラインを適宜量ずつ供給することによって、該凍結処理用ブラインの温度を常時略一定に精度良く保持することができる。この結果、凍結処理用ブラインへの浸漬によって凍結される被冷凍物は、その凍結処理が略一定温度の下で急速に行われることから、氷結晶が小さくなり細胞破壊が可及的に防止され、その凍結品質が向上することになる。
ここで、冷却ブラインが固体粒子を含むシャーベット状であるとは、エタノールや水からなる冷却ブラインが、これらの固体粒子と液体とが混ざった状態であることをいい、固体粒子の含有割合が低く液体の含有割合が高いために液体と略同等の流動性を示す状態のものから、固体粒子の含有割合が高く液体の含有割合が低いために流動性が低下した状態のものまでを広く含む。但し、固体粒子の含有割合が高過ぎて管路内の移送に支障を生ずるような状態のものは含まない。
なお、上記凍結処理用ブラインは固体粒子を含むシャーベット状である必要はなく、完全な液体の状態で良い。
本願の第2の発明に係る急速冷凍方法によれば、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに、上記冷却ブラインの供給位置から一定方向への流れを発生させ、該凍結処理用ブラインに浸漬される上記被冷凍物を上記凍結処理用ブラインの流れに対向する方向へ移動させるようにしているので、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインには、その流れ方向の上流側、即ち、上記冷却ブライン供給位置側から流れ方向下流側に向かって温度が次第に高くなるような温度勾配が生じる。従って、上記被冷凍物は、凍結処理用ブライン内を、その温度の高い側から低い側へ向けて移動することになる。
本願の第3の発明では、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記被冷凍物の余熱を、上記凍結処理用ブラインへの浸漬による凍結処理に先立って除去するようにしているので、凍結処理用ブラインでの熱損失が少なく(即ち、凍結処理用ブラインの温度上昇が少なく)効率的な凍結作用が実現される。また、被冷凍物が余熱をもったまま凍結処理用ブラインに浸漬される場合に比して、凍結時間の短縮化が促進され、冷凍コストの低減が図れる。
本願の第4の発明に係る急速冷凍装置によれば、凍結処理用ブラインが貯留された凍結槽と、該凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬状態で移動させることでこれを凍結させる凍結手段と、ブラインを冷却して固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを生成する冷却ブライン生成手段と、上記2種類の冷却ブラインを上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給する冷却ブライン供給手段と、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインの温度に応じて上記冷却ブライン供給手段による上記2種類の冷却ブラインの供給割合を調整する供給量調整手段を備えているので、上記冷却ブライン生成手段で生成された温度の異なる2種類の冷却ブラインを上記冷却ブライン供給手段から上記凍結槽の凍結処理用ブライン内に供給するとともに、この2種類の冷却ブラインの上記凍結処理用ブラインへの供給割合を、該凍結処理用ブラインの温度に応じて上記供給量調整手段によって調整することで、該凍結処理用ブラインの温度を略一定に保持することが可能となる。
本願の第5の発明では、上記(d)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記冷却ブライン生成手段を、高温側の冷凍機と低温側の冷凍機を備え、高温側の冷凍機では二次冷媒としてのブラインを冷却して高温側の冷却ブラインを生成し、低温側の冷凍機では上記高温側の冷凍機から供給される高温側の冷却ブラインを二次冷媒としてこれを冷却して低温側の冷却ブラインを生成するように構成したので、大きな温度差をもつ2種類の冷却ブラインを得ることができ、これら2種類の冷却ブラインを適宜割合で上記凍結処理用ブラインに供給して該凍結処理用ブラインの温度を調整する場合における調整温度幅をより大きくとることができ、被冷凍物の種類に応じた凍結状態を得ることが可能となる。
本願の第6の発明では、上記(e)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記高温側の冷凍機の蒸発側熱交換器と上記低温側の冷凍機の蒸発側熱交換器を、共に傾斜配置されたパネル熱交換器で構成し、該各パネル熱交換器の上面に二次冷媒としてのブラインを流すようにしているので、該パネル熱交換器でのブラインの冷却効率が高く、より短時間で所要温度の冷却ブラインを得ることができるとともに、該パネル熱交換器の上面におけるブラインの冷却状態、例えば、シャーベット状のブラインにおける固体粒子の生成状態等を目視にて確認することができる。
本願の第7の発明では、上記(d)、(e)又は(f)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結手段による上記被冷凍物の移動方向の前方側に上記冷却ブライン供給手段から上記凍結槽への冷却ブラインの供給位置を、上記被冷凍物の移動方向の手前側に該凍結槽内の凍結処理用ブラインの排出位置をそれぞれ設定しているので、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインには、上記冷却ブライン供給位置側から凍結処理用ブラインの排出位置側へ向かう流れが生成され、この流れ方向の上流側から下流側に向かって温度が次第に高くなるような温度勾配が生じ、被冷凍物は凍結処理用ブライン内を、その温度の高い側から低い側へ向けて移動することになる。
本願の第8の発明では、上記(d)、(e)(f)又は(g)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結手段の前段側に、上記被冷凍物の余熱を除去する余熱除去手段を設けているので、該被冷凍物は余熱が除去され、温度が下がった状態で上記凍結槽の凍結処理用ブライン内に浸漬されて冷却されることから、該凍結処理用ブラインの温度上昇を低く抑えることができる。
上記冷却ブライン生成手段Aは、常温のブラインを冷却して「約−50℃」の高温側の冷却ブライン51を生成する第1冷凍機1(特許請求の範囲中の「高温側の冷凍機」に該当する)と、上記第1冷凍機1において生成された冷却ブライン51をさらに冷却して「約−70℃」の低温側の冷却ブライン52を生成する第2冷凍機2(特許請求の範囲中の「低温側の冷凍機」に該当する)を備えて構成される。なお、この実施形態では、上記ブライン(第1冷凍機1及び第2冷凍機2における二次冷媒)として、例えば、65質量%の濃度のエチルアルコールを採用している。
上記第1冷凍機1には、熱交換室11が設けられ、この熱交換室11内には、扁平板状形体をもつパネル熱交換器で構成される熱交換器12と熱交換器13(共に、蒸発器として機能する)が、一方の熱交換器12の下端側に他方の熱交換器13が折り返して連続するように、該熱交換室11の壁面にそれぞれ傾斜状態で配置されている。そして、上記熱交換室11の上方で且つ上記熱交換器12の上端側に開口した管路31から導入されるブライン(後述の凍結槽4内に貯留され、凍結処理に供されて昇温した凍結処理用ブライン53であって、例えば、−35℃程度の温度をもつブライン)が供給される。
上記第2冷凍機2には、熱交換室21が設けられ、この熱交換室21内には、扁平板状形体をもつパネル熱交換器で構成される二つの熱交換器22、23が、一方の熱交換器22の下端側に他方の熱交換器23が折り返して連続するように、該熱交換室21の壁面にそれぞれ傾斜状態で配置されている。そして、上記熱交換室21の上方で且つ上記熱交換器22の上端側に開口した上記管路30から「約−50℃」の温度をもつ上記冷却ブライン51が供給される。
上記冷却ブライン供給手段Cは、上述のように、上記冷却ブライン生成手段Aの各冷凍機1,2で生成された冷却ブライン51,52を上記凍結槽4に供給するためのものであって、上記第1冷凍機1の貯留室14と上記凍結手段Bの凍結室3を連結する上記管路32と、上記第2冷凍機2の貯留室24と上記管路32を介して上記凍結手段Bの凍結室3を連結する管路34で構成される。なお、上記管路32に設けられた流量調整弁37と上記管路34に設けられた流量調整弁38は、後述する供給量調整手段Dの構成部材の一つとなる。
上記凍結手段Bは、所要容積をもつ凍結室3内に、凍結処理用ブライン53が所要量貯留された横長の凍結槽4と、該凍結槽4内の凍結処理用ブライン53中に浸漬状態で設けられて被冷凍物50を上記凍結槽4の一端4a側から他端4b側へ向けて移送する浸漬移送コンベア7を配置して構成される。また、上記浸漬移送コンベア7の前段側には被冷凍物50を上記浸漬移送コンベア7側に搬入する搬入コンベア6が、後段側には上記浸漬移送コンベア7側から上記被冷凍物50を搬出する搬出コンベア8が備えられている。さらに、上記凍結槽4の上部で、凍結処理用ブライン53の液面直下位置には、上記浸漬移送コンベア7で移送される被冷凍物50の浮上を阻止して凍結を促進させる浮上阻止板9が配置されている。
上記供給量調整手段Dは、上述のように、上記冷却ブライン供給手段Cによる冷却ブライン51,52の上記凍結槽4への供給量を調整し、これによって上記凍結槽4内の凍結処理用ブライン53の温度調整を行うものであって、上記冷却ブライン生成手段Aの第1冷凍機1に設けられた温度センサ39及び上記第2冷凍機2に設けられた温度センサ40と、上記冷却ブライン供給手段Cの管路32に設けられた流量調整弁37及び上記管路34に設けられた流量調整弁38と、上記凍結手段Bの上記凍結槽4に設けられた温度センサ45、及び制御装置29を備えて構成される。
上記余熱除去手段Eは、上記凍結手段Bへの搬入に先立って、上記被冷凍物50の余熱を除去し、該凍結手段Bでの凍結作用の効率化を図るものであって、この実施形態では、上記凍結室3の前段側に、上記凍結槽4の一端4a寄りの一部と上記搬入コンベア6の一部を覆うようにして余熱除去室10を設け、上記凍結室3にブロア43を備えた管路35の一端を開口させるとともに、該管路35の他端を上記余熱除去室10内に配置し、且つその先端ノズル44を取り付ける。そして、上記管路35を通して上記凍結室3内の冷気を上記余熱除去室10側に導入し、これを上記ノズル44から噴出させるとともに、その噴流を上記搬入コンベア6によって移送されてくる被冷凍物50に吹き付けることでこれを冷却し、その余熱を除去するようにしている。
以上のように構成された急速冷凍装置Zは以下のように動作する。
2 ・・第2冷凍機
3 ・・凍結室
4 ・・凍結槽
5 ・・ブライン貯留タンク
6 ・・搬入コンベア
7 ・・浸漬移送コンベア
8 ・・搬出コンベア
9 ・・浮上阻止板
10 ・・余熱除去室
11 ・・熱交換室
12 ・・熱交換器
13 ・・熱交換器
14 ・・貯留室
21 ・・熱交換室
22 ・・熱交換器
23 ・・熱交換器
24 ・・貯留室
50 ・・被冷凍物
51 ・・冷却ブライン
52 ・・冷却ブライン
53 ・・凍結処理用ブライン
A ・・冷却ブライン生成手段
B ・・凍結手段
C ・・冷却ブライン供給手段
D ・・供給量調整手段
E ・・余熱除去手段
Z ・・急速冷凍装置
本願の第1の発明に係る急速冷凍方法によれば、凍結槽に貯留された凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬させて該被冷凍物を急速に凍結させるに際し、固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを用意し、これら2種類の冷却ブラインを適宜量ずつ上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給するようにしているので、上記凍結処理用ブラインに2種類の冷却ブラインを適宜量ずつ供給することによって、該凍結処理用ブラインの温度を常時略一定に精度良く保持することができる。この結果、凍結処理用ブラインへの浸漬によって凍結される被冷凍物は、その凍結処理が略一定温度の下で急速に行われることから、氷結晶が小さくなり細胞破壊が可及的に防止され、その凍結品質が向上することになる。
ここで、冷却ブラインが固体粒子を含むシャーベット状であるとは、エタノールや水からなる冷却ブラインが、これらの固体粒子と液体とが混ざった状態であることをいい、固体粒子の含有割合が低く液体の含有割合が高いために液体と略同等の流動性を示す状態のものから、固体粒子の含有割合が高く液体の含有割合が低いために流動性が低下した状態のものまでを広く含む。但し、固体粒子の含有割合が高過ぎて管路内の移送に支障を生ずるような状態のものは含まない。
なお、上記凍結処理用ブラインは固体粒子を含むシャーベット状である必要はなく、完全な液体の状態で良い。
本願の第2の発明に係る急速冷凍方法によれば、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに、上記冷却ブラインの供給位置から一定方向への流れを発生させ、該凍結処理用ブラインに浸漬される上記被冷凍物を上記凍結処理用ブラインの流れに対向する方向へ移動させるようにしているので、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインには、その流れ方向の上流側、即ち、上記冷却ブライン供給位置側から流れ方向下流側に向かって温度が次第に高くなるような温度勾配が生じる。従って、上記被冷凍物は、凍結処理用ブライン内を、その温度の高い側から低い側へ向けて移動することになる。
本願の第3の発明では、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記被冷凍物の余熱を、上記凍結処理用ブラインへの浸漬による凍結処理に先立って除去するようにしているので、凍結処理用ブラインでの熱損失が少なく(即ち、凍結処理用ブラインの温度上昇が少なく)効率的な凍結作用が実現される。また、被冷凍物が余熱をもったまま凍結処理用ブラインに浸漬される場合に比して、凍結時間の短縮化が促進され、冷凍コストの低減が図れる。
本願の第4の発明に係る急速冷凍装置によれば、凍結処理用ブラインが貯留された凍結槽と、該凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬状態で移動させることでこれを凍結させる凍結手段と、ブラインを冷却して固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを生成する冷却ブライン生成手段と、上記2種類の冷却ブラインを上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給する冷却ブライン供給手段と、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインの温度に応じて上記冷却ブライン供給手段による上記2種類の冷却ブラインの供給割合を調整する供給量調整手段を備えているので、上記冷却ブライン生成手段で生成された温度の異なる2種類の冷却ブラインを上記冷却ブライン供給手段から上記凍結槽の凍結処理用ブライン内に供給するとともに、この2種類の冷却ブラインの上記凍結処理用ブラインへの供給割合を、該凍結処理用ブラインの温度に応じて上記供給量調整手段によって調整することで、該凍結処理用ブラインの温度を略一定に保持することが可能となる。
本願の第5の発明では、上記(d)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記高温側の冷凍機の蒸発側熱交換器と上記低温側の冷凍機の蒸発側熱交換器を、共に傾斜配置されたパネル熱交換器で構成し、該各パネル熱交換器の上面に二次冷媒としてのブラインを流すようにしているので、該パネル熱交換器でのブラインの冷却効率が高く、より短時間で所要温度の冷却ブラインを得ることができるとともに、該パネル熱交換器の上面におけるブラインの冷却状態、例えば、シャーベット状のブラインにおける固体粒子の生成状態等を目視にて確認することができる。
本願の第6の発明では、上記(d)又は(e)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結手段による上記被冷凍物の移動方向の前方側に上記冷却ブライン供給手段から上記凍結槽への冷却ブラインの供給位置を、上記被冷凍物の移動方向の手前側に該凍結槽内の凍結処理用ブラインの排出位置をそれぞれ設定しているので、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインには、上記冷却ブライン供給位置側から凍結処理用ブラインの排出位置側へ向かう流れが生成され、この流れ方向の上流側から下流側に向かって温度が次第に高くなるような温度勾配が生じ、被冷凍物は凍結処理用ブライン内を、その温度の高い側から低い側へ向けて移動することになる。
本願の第7の発明では、上記(d)、(e)又は(f)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結手段の前段側に、上記被冷凍物の余熱を除去する余熱除去手段を設けているので、該被冷凍物は余熱が除去され、温度が下がった状態で上記凍結槽の凍結処理用ブライン内に浸漬されて冷却されることから、該凍結処理用ブラインの温度上昇を低く抑えることができる。
上記冷却ブライン生成手段Aは、常温のブラインを冷却して「約−50℃」の高温側の冷却ブライン51を生成する第1冷凍機1(特許請求の範囲中の「高温側の冷凍機」に該当する)と、上記第1冷凍機1において生成された冷却ブライン51をさらに冷却して「約−70℃」の低温側の冷却ブライン52を生成する第2冷凍機2(特許請求の範囲中の「低温側の冷凍機」に該当する)を備えて構成される。なお、この実施形態では、上記ブライン(第1冷凍機1及び第2冷凍機2における二次冷媒)として、例えば、65質量%の濃度のエチルアルコールを採用している。
上記第1冷凍機1には、熱交換室11が設けられ、この熱交換室11内には、扁平板状形体をもつパネル熱交換器で構成される熱交換器12と熱交換器13(共に、蒸発器として機能する)が、一方の熱交換器12の下端側に他方の熱交換器13が折り返して連続するように、該熱交換室11の壁面にそれぞれ傾斜状態で配置されている。そして、上記熱交換室11の上方で且つ上記熱交換器12の上端側に開口した管路31から導入されるブライン(後述の凍結槽4内に貯留され、凍結処理に供されて昇温した凍結処理用ブライン53であって、例えば、−35℃程度の温度をもつブライン)が供給される。
上記第2冷凍機2には、熱交換室21が設けられ、この熱交換室21内には、扁平板状形体をもつパネル熱交換器で構成される二つの熱交換器22、23が、一方の熱交換器22の下端側に他方の熱交換器23が折り返して連続するように、該熱交換室21の壁面にそれぞれ傾斜状態で配置されている。そして、上記熱交換室21の上方で且つ上記熱交換器22の上端側に開口した上記管路30から「約−50℃」の温度をもつ上記冷却ブライン51が供給される。
上記冷却ブライン供給手段Cは、上述のように、上記冷却ブライン生成手段Aの各冷凍機1,2で生成された冷却ブライン51,52を上記凍結槽4に供給するためのものであって、上記第1冷凍機1の貯留室14と上記凍結手段Bの凍結室3を連結する上記管路32と、上記第2冷凍機2の貯留室24と上記管路32を介して上記凍結手段Bの凍結室3を連結する管路34で構成される。なお、上記管路32に設けられた流量調整弁37と上記管路34に設けられた流量調整弁38は、後述する供給量調整手段Dの構成部材の一つとなる。
上記凍結手段Bは、所要容積をもつ凍結室3内に、凍結処理用ブライン53が所要量貯留された横長の凍結槽4と、該凍結槽4内の凍結処理用ブライン53中に浸漬状態で設けられて被冷凍物50を上記凍結槽4の一端4a側から他端4b側へ向けて移送する浸漬移送コンベア7を配置して構成される。また、上記浸漬移送コンベア7の前段側には被冷凍物50を上記浸漬移送コンベア7側に搬入する搬入コンベア6が、後段側には上記浸漬移送コンベア7側から上記被冷凍物50を搬出する搬出コンベア8が備えられている。さらに、上記凍結槽4の上部で、凍結処理用ブライン53の液面直下位置には、上記浸漬移送コンベア7で移送される被冷凍物50の浮上を阻止して凍結を促進させる浮上阻止板9が配置されている。
上記供給量調整手段Dは、上述のように、上記冷却ブライン供給手段Cによる冷却ブライン51,52の上記凍結槽4への供給量を調整し、これによって上記凍結槽4内の凍結処理用ブライン53の温度調整を行うものであって、上記冷却ブライン生成手段Aの第1冷凍機1に設けられた温度センサ39及び上記第2冷凍機2に設けられた温度センサ40と、上記冷却ブライン供給手段Cの管路32に設けられた流量調整弁37及び上記管路34に設けられた流量調整弁38と、上記凍結手段Bの上記凍結槽4に設けられた温度センサ45、及び制御装置29を備えて構成される。
上記余熱除去手段Eは、上記凍結手段Bへの搬入に先立って、上記被冷凍物50の余熱を除去し、該凍結手段Bでの凍結作用の効率化を図るものであって、この実施形態では、上記凍結室3の前段側に、上記凍結槽4の一端4a寄りの一部と上記搬入コンベア6の一部を覆うようにして余熱除去室10を設け、上記凍結室3にブロア43を備えた管路35の一端を開口させるとともに、該管路35の他端を上記余熱除去室10内に配置し、且つその先端ノズル44を取り付ける。そして、上記管路35を通して上記凍結室3内の冷気を上記余熱除去室10側に導入し、これを上記ノズル44から噴出させるとともに、その噴流を上記搬入コンベア6によって移送されてくる被冷凍物50に吹き付けることでこれを冷却し、その余熱を除去するようにしている。
以上のように構成された急速冷凍装置Zは以下のように動作する。
2 ・・第2冷凍機
3 ・・凍結室
4 ・・凍結槽
5 ・・ブライン貯留タンク
6 ・・搬入コンベア
7 ・・浸漬移送コンベア
8 ・・搬出コンベア
9 ・・浮上阻止板
10 ・・余熱除去室
11 ・・熱交換室
12 ・・熱交換器
13 ・・熱交換器
14 ・・貯留室
21 ・・熱交換室
22 ・・熱交換器
23 ・・熱交換器
24 ・・貯留室
50 ・・被冷凍物
51 ・・冷却ブライン
52 ・・冷却ブライン
53 ・・凍結処理用ブライン
A ・・冷却ブライン生成手段
B ・・凍結手段
C ・・冷却ブライン供給手段
D ・・供給量調整手段
E ・・余熱除去手段
Z ・・急速冷凍装置
本願の第1の発明に係る急速冷凍方法によれば、凍結槽に貯留された凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬させて該被冷凍物を急速に凍結させるに際し、固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを用意し、これら2種類の冷却ブラインを適宜量ずつ上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給するようにしているので、上記凍結処理用ブラインに2種類の冷却ブラインを適宜量ずつ供給することによって、該凍結処理用ブラインの温度を常時略一定に精度良く保持することができる。この結果、凍結処理用ブラインへの浸漬によって凍結される被冷凍物は、その凍結処理が略一定温度の下で急速に行われることから、氷結晶が小さくなり細胞破壊が可及的に防止され、その凍結品質が向上することになる。
ここで、冷却ブラインが固体粒子を含むシャーベット状であるとは、エタノールや水からなる冷却ブラインが、これらの固体粒子と液体とが混ざった状態であることをいい、固体粒子の含有割合が低く液体の含有割合が高いために液体と略同等の流動性を示す状態のものから、固体粒子の含有割合が高く液体の含有割合が低いために流動性が低下した状態のものまでを広く含む。但し、固体粒子の含有割合が高過ぎて管路内の移送に支障を生ずるような状態のものは含まない。
なお、上記凍結処理用ブラインは固体粒子を含むシャーベット状である必要はなく、完全な液体の状態で良い。
本願の第2の発明に係る急速冷凍方法によれば、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに、上記冷却ブラインの供給位置から一定方向への流れを発生させ、該凍結処理用ブラインに浸漬される上記被冷凍物を上記凍結処理用ブラインの流れに対向する方向へ移動させるようにしているので、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインには、その流れ方向の上流側、即ち、上記冷却ブライン供給位置側から流れ方向下流側に向かって温度が次第に高くなるような温度勾配が生じる。従って、上記被冷凍物は、凍結処理用ブライン内を、その温度の高い側から低い側へ向けて移動することになる。
本願の第3の発明では、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記被冷凍物の余熱を、上記凍結処理用ブラインへの浸漬による凍結処理に先立って除去するようにしているので、凍結処理用ブラインでの熱損失が少なく(即ち、凍結処理用ブラインの温度上昇が少なく)効率的な凍結作用が実現される。また、被冷凍物が余熱をもったまま凍結処理用ブラインに浸漬される場合に比して、凍結時間の短縮化が促進され、冷凍コストの低減が図れる。
本願の第4の発明に係る急速冷凍装置によれば、凍結処理用ブラインが貯留された凍結槽と、該凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬状態で移動させることでこれを凍結させる凍結手段と、ブラインを冷却して固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを生成する冷却ブライン生成手段と、上記2種類の冷却ブラインを上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給する冷却ブライン供給手段と、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインの温度に応じて上記冷却ブライン供給手段による上記2種類の冷却ブラインの供給割合を調整する供給量調整手段を備えているので、上記冷却ブライン生成手段で生成された温度の異なる2種類の冷却ブラインを上記冷却ブライン供給手段から上記凍結槽の凍結処理用ブライン内に供給するとともに、この2種類の冷却ブラインの上記凍結処理用ブラインへの供給割合を、該凍結処理用ブラインの温度に応じて上記供給量調整手段によって調整することで、該凍結処理用ブラインの温度を略一定に保持することが可能となる。
本願の第5の発明では、上記(d)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記高温側の冷凍機の蒸発側熱交換器と上記低温側の冷凍機の蒸発側熱交換器を、共に傾斜配置されたパネル熱交換器で構成し、該各パネル熱交換器の上面に二次冷媒としてのブラインを流すようにしているので、該パネル熱交換器でのブラインの冷却効率が高く、より短時間で所要温度の冷却ブラインを得ることができるとともに、該パネル熱交換器の上面におけるブラインの冷却状態、例えば、シャーベット状のブラインにおける固体粒子の生成状態等を目視にて確認することができる。
本願の第6の発明では、上記(d)又は(e)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結手段による上記被冷凍物の移動方向の前方側に上記冷却ブライン供給手段から上記凍結槽への冷却ブラインの供給位置を、上記被冷凍物の移動方向の手前側に該凍結槽内の凍結処理用ブラインの排出位置をそれぞれ設定しているので、上記凍結槽内の凍結処理用ブラインには、上記冷却ブライン供給位置側から凍結処理用ブラインの排出位置側へ向かう流れが生成され、この流れ方向の上流側から下流側に向かって温度が次第に高くなるような温度勾配が生じ、被冷凍物は凍結処理用ブライン内を、その温度の高い側から低い側へ向けて移動することになる。
本願の第7の発明では、上記(d)、(e)又は(f)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記凍結手段の前段側に、上記被冷凍物の余熱を除去する余熱除去手段を設けているので、該被冷凍物は余熱が除去され、温度が下がった状態で上記凍結槽の凍結処理用ブライン内に浸漬されて冷却されることから、該凍結処理用ブラインの温度上昇を低く抑えることができる。
上記冷却ブライン生成手段Aは、常温のブラインを冷却して「約−50℃」の高温側の冷却ブライン51を生成する第1冷凍機1(特許請求の範囲中の「高温側の冷凍機」に該当する)と、上記第1冷凍機1において生成された冷却ブライン51をさらに冷却して「約−70℃」の低温側の冷却ブライン52を生成する第2冷凍機2(特許請求の範囲中の「低温側の冷凍機」に該当する)を備えて構成される。なお、この実施形態では、上記ブライン(第1冷凍機1及び第2冷凍機2における二次冷媒)として、例えば、65質量%の濃度のエチルアルコールを採用している。
上記第1冷凍機1には、熱交換室11が設けられ、この熱交換室11内には、扁平板状形体をもつパネル熱交換器で構成される熱交換器12と熱交換器13(共に、蒸発器として機能する)が、一方の熱交換器12の下端側に他方の熱交換器13が折り返して連続するように、該熱交換室11の壁面にそれぞれ傾斜状態で配置されている。そして、上記熱交換室11の上方で且つ上記熱交換器12の上端側に開口した管路31から導入されるブライン(後述の凍結槽4内に貯留され、凍結処理に供されて昇温した凍結処理用ブライン53であって、例えば、−35℃程度の温度をもつブライン)が供給される。
上記第2冷凍機2には、熱交換室21が設けられ、この熱交換室21内には、扁平板状形体をもつパネル熱交換器で構成される二つの熱交換器22、23が、一方の熱交換器22の下端側に他方の熱交換器23が折り返して連続するように、該熱交換室21の壁面にそれぞれ傾斜状態で配置されている。そして、上記熱交換室21の上方で且つ上記熱交換器22の上端側に開口した上記管路30から「約−50℃」の温度をもつ上記冷却ブライン51が供給される。
上記冷却ブライン供給手段Cは、上述のように、上記冷却ブライン生成手段Aの各冷凍機1,2で生成された冷却ブライン51,52を上記凍結槽4に供給するためのものであって、上記第1冷凍機1の貯留室14と上記凍結手段Bの凍結室3を連結する上記管路32と、上記第2冷凍機2の貯留室24と上記管路32を介して上記凍結手段Bの凍結室3を連結する管路34で構成される。なお、上記管路32に設けられた流量調整弁37と上記管路34に設けられた流量調整弁38は、後述する供給量調整手段Dの構成部材の一つとなる。
上記凍結手段Bは、所要容積をもつ凍結室3内に、凍結処理用ブライン53が所要量貯留された横長の凍結槽4と、該凍結槽4内の凍結処理用ブライン53中に浸漬状態で設けられて被冷凍物50を上記凍結槽4の一端4a側から他端4b側へ向けて移送する浸漬移送コンベア7を配置して構成される。また、上記浸漬移送コンベア7の前段側には被冷凍物50を上記浸漬移送コンベア7側に搬入する搬入コンベア6が、後段側には上記浸漬移送コンベア7側から上記被冷凍物50を搬出する搬出コンベア8が備えられている。さらに、上記凍結槽4の上部で、凍結処理用ブライン53の液面直下位置には、上記浸漬移送コンベア7で移送される被冷凍物50の浮上を阻止して凍結を促進させる浮上阻止板9が配置されている。
上記供給量調整手段Dは、上述のように、上記冷却ブライン供給手段Cによる冷却ブライン51,52の上記凍結槽4への供給量を調整し、これによって上記凍結槽4内の凍結処理用ブライン53の温度調整を行うものであって、上記冷却ブライン生成手段Aの第1冷凍機1に設けられた温度センサ39及び上記第2冷凍機2に設けられた温度センサ40と、上記冷却ブライン供給手段Cの管路32に設けられた流量調整弁37及び上記管路34に設けられた流量調整弁38と、上記凍結手段Bの上記凍結槽4に設けられた温度センサ45、及び制御装置29を備えて構成される。
上記余熱除去手段Eは、上記凍結手段Bへの搬入に先立って、上記被冷凍物50の余熱を除去し、該凍結手段Bでの凍結作用の効率化を図るものであって、この実施形態では、上記凍結室3の前段側に、上記凍結槽4の一端4a寄りの一部と上記搬入コンベア6の一部を覆うようにして余熱除去室10を設け、上記凍結室3にブロア43を備えた管路35の一端を開口させるとともに、該管路35の他端を上記余熱除去室10内に配置し、且つその先端ノズル44を取り付ける。そして、上記管路35を通して上記凍結室3内の冷気を上記余熱除去室10側に導入し、これを上記ノズル44から噴出させるとともに、その噴流を上記搬入コンベア6によって移送されてくる被冷凍物50に吹き付けることでこれを冷却し、その余熱を除去するようにしている。
以上のように構成された急速冷凍装置Zは以下のように動作する。
2 ・・第2冷凍機
3 ・・凍結室
4 ・・凍結槽
5 ・・ブライン貯留タンク
6 ・・搬入コンベア
7 ・・浸漬移送コンベア
8 ・・搬出コンベア
9 ・・浮上阻止板
10 ・・余熱除去室
11 ・・熱交換室
12 ・・熱交換器
13 ・・熱交換器
14 ・・貯留室
21 ・・熱交換室
22 ・・熱交換器
23 ・・熱交換器
24 ・・貯留室
50 ・・被冷凍物
51 ・・冷却ブライン
52 ・・冷却ブライン
53 ・・凍結処理用ブライン
A ・・冷却ブライン生成手段
B ・・凍結手段
C ・・冷却ブライン供給手段
D ・・供給量調整手段
E ・・余熱除去手段
Z ・・急速冷凍装置
Claims (8)
- 凍結槽に貯留された凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬させて該被冷凍物を急速に凍結させるに際し、
固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを用意し、これら2種類の冷却ブラインを適宜量ずつ上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給することを特徴とする急速冷凍方法。 - 請求項1において、
上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに、上記冷却ブラインの供給位置から一定方向への流れを発生させ、該凍結処理用ブラインに浸漬される上記被冷凍物を上記凍結処理用ブラインの流れに対向する方向へ移動させることを特徴とする急速冷凍方法。 - 請求項1又は2において、
上記被冷凍物は、上記凍結処理用ブラインへの浸漬による凍結処理に先立って、その余熱が除去されることを特徴とする急速冷凍方法。 - 凍結処理用ブラインが貯留された凍結槽と、
該凍結処理用ブライン内に被冷凍物を浸漬状態で移動させることでこれを凍結させる凍結手段と、
ブラインを冷却して固体粒子を含むシャーベット状の2種類の温度の異なる冷却ブラインを生成する冷却ブライン生成手段と、
上記2種類の冷却ブラインを上記凍結槽内の凍結処理用ブラインに供給するブライン供給手段と、
上記凍結槽内の凍結処理用ブラインの温度に応じて上記ブライン供給手段による上記2種類の冷却ブラインの供給割合を調整するブライン供給量調整手段と、
を備えたことを特徴とする急速冷凍装置。 - 請求項4において、
上記冷却ブライン生成手段が、高温側の冷凍機と低温側の冷凍機を備え、高温側の冷凍機では二次冷媒としてのブラインを冷却して高温側の冷却ブラインを生成し、低温側の冷凍機では上記高温側の冷凍機から供給される高温側の冷却ブラインを二次冷媒としてこれを冷却して低温側の冷却ブラインを生成するように構成されたことを特徴とする急速冷凍装置。 - 請求項5において、
上記高温側の冷凍機の蒸発側熱交換器と上記低温側の冷凍機の蒸発側熱交換器が、共に傾斜配置されたパネル熱交換器で構成され、該各パネル熱交換器の上面に二次冷媒としてのブラインが流されることを特徴とする急速冷凍装置。 - 請求項4,5又は6において、
上記凍結手段による上記被冷凍物の移動方向の前方側に上記ブライン供給手段から上記凍結槽への冷却ブラインの供給位置が、上記被冷凍物の移動方向の手前側に該凍結槽内の凍結処理用ブラインの排出位置がそれぞれ設定されていることを特徴とする急速冷凍装置。 - 請求項4、5,6又は7において、
上記凍結手段の前段側に、上記被冷凍物の余熱を除去する余熱除去手段が設けられていることを特徴とする急速冷凍装置。
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