JP2724201B2 - 直接接触式氷蓄熱方法並に装置 - Google Patents

直接接触式氷蓄熱方法並に装置

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JP2724201B2 JP1083774A JP8377489A JP2724201B2 JP 2724201 B2 JP2724201 B2 JP 2724201B2 JP 1083774 A JP1083774 A JP 1083774A JP 8377489 A JP8377489 A JP 8377489A JP 2724201 B2 JP2724201 B2 JP 2724201B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、冷房その他の冷熱源として用いられる直接
接触式氷蓄熱方法並に装置に関する。
(従来の技術) 従来、冷房その他の冷熱源としては、電力負荷の平滑
化や負荷冷却源の温度変動を防止するために、冷凍サイ
クルと負荷エネルギサイクル間に蓄冷槽を介在させ、例
えば夜間電力を利用して冷凍サイクルを運転することに
より前記蓄冷槽内に負荷冷却源を貯溜した後、昼間の需
要時期に前記負荷冷却源を利用して負荷エネルギサイク
ルを循環させて冷房冷却水の製造等を行なうようにした
蓄冷熱システムが知られている。
この種の蓄冷熱システムには、前記冷凍サイクル内を
循環する冷媒と、負荷エネルギサイクルを循環する水そ
の他のブラインとが熱交換器を介して接触させて前記負
荷冷却源を製造する、例えばアイスバンク等の間接接触
方式と、前記冷媒とブラインが直接接触する直接接触方
式とが存在するが、後者は前者に比較して伝熱管が不要
になる為に小型化が達成され、また、スケールや氷の附
着を含めた伝熱管による熱抵抗がない為に冷媒の蒸発温
度をブラインの氷結温度近くに設定でき、その分圧縮機
も小さくて済み且つ圧縮動力も大幅に低減でき、前記ブ
ラインはシャーベット(スラリー)状に氷化される為に
溶融が速やかであり、負荷冷却源としての取り出しが容
易、等の長所を有する為に近年急速に注目されつつあ
る。
そして、かかる直接接触の冷却装置は種々存在する
が、例えば特開昭61-272539号広報、特公昭62-268973号
広報に記載されている氷蓄熱装置は、そのいずれもが水
あるいはブラインを収容する製氷タンク(蓄熱槽)の液
相中に冷媒液を噴射させることにより、スラリー状に氷
晶化せしめて負荷冷却源として前記水あるいはブライン
液相上に逐次浮遊製造する構造となっている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述の特開昭61-272539号や特開昭62-
268973号公報に記載の氷蓄熱装置においては、フロン系
冷媒は密度が水より大きい(フロンC318で1.6kg/l、フ
ロンR114で1.5kg/l)ので、蒸発しきれなかった冷媒液
が製氷タンク底部にたまったり、液相上面に氷晶化した
スラリー状の氷が常に浮遊堆積している為に、氷の生成
量が多くなると水面上で氷同志が集積固化して液相を密
封することになる。そして液相中の液が蒸発しにくくな
り、結果として冷凍サイクル中に循環する冷媒が不足し
て安定した運転ができなくなり、冷凍能力に支障をきた
すことになる。
また、特開昭62-268973号の氷蓄熱装置の噴射ポンプ
と気泡ポンプの原理を応用して製氷タンク部の水を循環
させ冷媒液の滞溜をなくし、生成された氷を押流す構造
は氷の付着や流動抵抗の増加により、安定した水の循環
流が得られない場合がある。
本発明の目的は上述のような問題点に鑑み、氷が製氷
タンクの液相上に集積することがなく、冷媒の蒸発が盛
んに行なわれる直接接触式氷蓄熱方法および装置を提供
するものである。
(課題を解決するための手段) 請求項1記載の直接接触式氷蓄熱方法は、密閉式の製
氷タンク中に低温低圧の冷媒液を貯溜し、この貯溜した
冷媒液中に水またはブライン水溶液よりなる製氷水を製
氷水噴射ノズルから噴射して前記冷媒液と前記製氷水と
を直接接触させることにより冷媒液面上にスラリー状の
氷を生成し、この生成したスラリー状の氷に向けて流動
用水噴射ノズルから噴射される前記製氷水によりスラリ
ー状の氷を負荷側と熱交換する密閉式の貯氷ンクに連続
的に移流させ、蒸発した冷媒ガスを回収液化して循環使
用するものである。
請求項2記載の直接接触式氷蓄熱方法は、請求項1記
載の直接接触式氷蓄熱方法において、製氷タンク内の製
氷水噴射ノズル位置の冷媒液飽和温度が製氷水の氷結点
以上であり、蒸発温度が製氷水の氷結点以下となるよう
に、冷媒液の液面の高さと気相部の飽和蒸気圧を定める
ものである。
請求項3記載の直接接触式氷蓄熱装置は、低温低圧の
冷媒液を貯溜し、この冷媒液中に水またはブライン水溶
液よりなる製氷水を噴射する製氷水噴射ノズル、前記冷
媒液と前記製氷水との直接接触により生成されるスラリ
ー状の氷に向けて前記製氷水を噴射する流動用水噴射ノ
ズルおよび冷媒噴射ノズルを備えた密閉式の製氷タンク
と、この製氷タンクに液面より稍高い位置の氷移流管で
連通させるとともに底部から導出した途中に製氷水ポン
プを有する製氷水管を前記製氷水噴射ノズルに連通させ
負荷側と熱交換する貯氷タンクと、前記製氷タンクの気
相部から導出され、途中に圧縮機、凝縮器および減圧装
置を設け、低温低圧の冷媒液を前記冷媒噴射ノズルに供
給する冷媒循環器と具備したものである。
請求項4記載の直接接触式氷蓄熱装置は、請求項3記
載の直接接触式氷蓄熱装置において、製氷タンクの流動
用水噴射ノズルには、製氷水管の途中から分岐された分
岐管が接続されているものである。
請求項5記載の直接接触式氷蓄熱装置は、請求項3ま
たは4記載の直接接触式氷蓄熱装置において、製氷タン
クが冷媒噴射ノズルの上方に多数の通孔を有する冷媒分
散板を有し、この分散板上には、前記冷媒噴射ノズルか
らの冷媒の噴射力によって冷媒液中に吹き上げられる多
数の小粒状物が位置しているものである。
請求項6記載の直接接触式氷蓄熱装置は、請求項3な
いし5のいずれかに記載の直接接触式氷蓄熱装置におい
て、冷媒循環路の減圧装置が、冷媒の膨脹力で回転する
2相流膨脹機であり、この2相流膨脹機に製氷水ポンプ
が直結されているものである。
(作用) 請求項1記載の直接接触式氷蓄熱方法では、低温低圧
の冷媒液中に製氷水噴射ノズルから製氷水が噴射される
と、冷媒液よりも比重が小さい製氷水は、冷媒液中に速
やかに分散して冷媒液と直接接触し熱交換して冷媒液面
上で可搬性の高いスラリー状の氷となり、この生成され
たスラリー状氷は、この氷に向けて流動用水噴射ノズル
から噴射される製氷水によって、速やかに連続的に貯氷
タンクに移流するから、冷媒液面上で固結して積層され
ることがなく冷媒液の蒸発が円滑に行なわれ、氷の生成
が効率良く行なわれる。
また、冷媒液の熱伝導率は、製氷水の熱伝導率よりも
1桁小さいので、小粒状に分散された水滴が冷媒液中を
通過するときの熱通過率は従来の、冷媒液の液滴が水中
を通過するときと比べて大きくなる。
請求項2記載の直接接触式氷蓄熱方法では、製氷タン
ク中の製氷水噴射ノズル位置の冷媒液飽和温度が製氷水
の氷結点以上であり、蒸発温度が製氷水の氷結点以下と
なるように、冷媒液の液面の高さと気相部の飽和蒸気圧
を定めることにより、製氷水の噴射が確実となり氷の生
成が迅速に行なわれる。
請求項3記載の直接接触式氷蓄熱装置では、製氷タン
ク中に貯溜された低温低圧の冷媒液中に噴射された製氷
水は、冷媒液と直接接触し熱交換して冷媒液面上で可搬
性の高いスラリー状の氷となる。次いで、この生成され
た氷は、この氷に向けて流動用水噴射ノズルから噴射さ
れる製氷水によって、製氷タンクから貯氷タンクに、氷
移流管を通して速やかに連続的に流れ移り、貯氷タンク
で負荷側と熱交換する冷熱源となる。一方、製氷タンク
で蒸発した冷媒は、冷媒循環路で液化され減圧されて、
再び冷媒噴射ノズルから製氷タンク内に供給される。
請求項4記載の直接接触式氷蓄熱装置では、製氷タン
クの流動用水噴射ノズルに製氷水管からの分岐管が接続
されているため、他の水源からの配管に接続した構成に
比して、配管が少なくなり、装置の小型化が図られる。
請求項5記載の直接接触式氷蓄熱装置では、冷媒噴射
ノズルから、冷媒液ととともに噴射される減圧装置から
のフラッシュガスが、分散板上に位置していた小粒状物
を冷媒液中に放出し、冷媒液を流通分散させるとともに
撹拌して冷媒液の流動性を増大し、製氷水噴射ノズルか
ら噴射される製氷水の分散性が良くなる。
請求項6記載の直接接触式氷蓄熱装置では、冷媒循環
路の減圧装置として2相流膨脹機を用い高圧冷媒液の膨
脹力を利用して製氷水ポンプを駆動させることにより動
力源が付加される。
(実施例) 本発明の一実施例を第1図および第2図によって説明
する。
1は冷媒液が貯溜される密閉式の製氷タンクで、気相
部2から導出された低圧ガス管3、圧縮機4、高圧ガス
管5、凝縮器6、高圧受液器7、高圧液管8、減圧装置
としての膨脹弁9a、低圧液管10よりなる冷媒循環路11
が、前記製氷タンク1内に開口した冷媒噴射ノズル12に
連通されている。
16は密閉式の貯氷タンクで、前記製氷タンク1とこの
液面より稍上方で氷移流管17によって連通され、底部よ
り導出された製氷水管18が途中に製氷水ポンプ19を介し
て前記製氷タンク1内に設けられた製氷水噴射ノズル21
に連通されている。
また、冷媒噴射ノズル12と製氷水噴射ノズル21は第1
図に示すように並設してもよいが、上下に高さを異なら
せて設けてもよく、また製氷水噴射ノズル21は同一高さ
で適当間隔で複数個上向きに配置し、製氷水が製氷タン
ク1の横断面から全面的に均等に噴射される構造にする
こともできる。
さらに、前記製氷水管18の製氷水ポンプ19の先方より
分岐された分岐管22が、前記製氷タンク1の前記氷移流
管17の反対側の周壁の液面近くに導入され、先端に前記
氷移流管17に向って流動用水噴射ノズル23が開口されて
いる。
次に上記実施例の装置を用いた製氷方法の一例を説明
する。
製氷タンク1中に貯溜される冷媒としては、水または
ブライン水溶液に難溶性であり、水またはブライン水溶
液よりも密度が大であり、水またはブライン水溶液とク
ラスレート化合物を生成しないもの、例えばフロンC318
(1.6kg/l、at0℃)フロンR114(1.5kg/l、at0℃)、が
適当であるが、他の冷媒も使用することができる。
製氷水のブライン水溶液としては、例えばプロピレン
グリコール水溶液(5wt%〜15wt%、5wt%で1.005kg/
l、at0℃)が用いられる。その他のブライン水溶液とし
てはエチレングルコール、塩化カルシウム、硝酸ナトリ
ウムの夫々の水溶液を用いることもできる。
フロンC318と水の直接接触式蓄氷方法についての実施
例 製氷タンク1内には冷媒液として0℃以下のフロンC3
18を貯溜し、貯氷タンク16には製氷水として0℃の水を
貯溜しておく。
製氷水ポンプ19を運転し、貯氷タンク16の底部から導
出した製氷水を製氷水噴射ノズル21より製氷タンク1の
冷媒液中に噴射すると、製氷水は冷媒液中に分散されて
上昇し、蒸発温度−3℃〜−1℃の冷媒液蒸発面に浮上
して氷結し、スラリー状氷層Aとなって冷媒液面上に積
層されこのスラリー状氷層Aの下層には浸出した水が溜
る。
そして、スラリー状の氷は、製氷タンク1の氷移流管
17に向って流動用水噴射ノズル23から冷媒液面と平行に
噴射される水によって、速やかに連続的かつ強制的に冷
媒液面上を滑って氷移流管17に送られ、氷移流管17より
貯氷タンク16中に流下し貯氷タンク16に貯氷される。そ
して、負荷側の必要に応じて貯氷タンク16の冷熱は適当
な手段で取出されて使用される。
また、スラリー状氷層Aと冷媒液面間には、第2図に
示すように、水の薄い層Bが形成され、スラリー状氷層
Aの流動性を一層滑らかにする。
水と熱交換して蒸発した冷媒は、低圧ガス管3より圧
縮機4、凝縮器6、高圧受液器7、減圧装置としての膨
脹弁9a、低圧液管10よりなる冷媒循環路11を経て製氷タ
ンク1の底部の冷媒噴射ノズル12より再び製氷タンク1
に導入される。
なお、製氷水噴射ノズル21付近の冷媒液温は製氷水噴
射ノズル21が氷結しない程度の0℃近辺が望ましく、ま
た冷媒液面の蒸発温度は製氷水が速やかに氷結する−3
℃〜−1℃は必要である。
フロンC318と水の直接接触上、冷媒液ヘッドを0.6mと
した場合、 0℃の冷媒液温に対する飽和圧力…P 冷媒液ヘッドを0.6mとした液面の圧力(気相部の圧力)
…P 冷媒液ヘッド圧力…Pとすると、 P=P−P=H・γ×0.1〔kg/cm2・G〕 H=0.6m 冷媒液ヘッド γ=1.6kg/l 冷媒の密度 P=0.277〔kg/cm2・G〕 P=0.6×1.6×0.1 =0.096〔kg/cm2・G〕 P=0.277−0.096 =0.181〔kg/cm2・G〕 そして、冷媒液面での温度は、Pに相当する飽和温
度となり、P=0.181〔kg/cm2・G〕での飽和温度は
約−2℃であるから、製氷タンク1の気相部2の圧力P
が0.181〔kg/cm2・G〕となるように、圧縮機4の吸
入側圧力を回転数等で制御すればよい。
また、製氷運転中は、冷媒液面の高さHが一定に維持
されるように、蒸発した冷媒量を冷媒噴射ノズル12より
供給する。
次に、第3図に示す他の実施例について説明する。
第3図においては冷媒噴射ノズル12よりも製氷水噴射
ノズル21が上方に位置している。そして、この冷媒噴射
ノズル12の上方で製氷水噴射ノズル21の下方に位置させ
て製氷タンク1を上下に仕切る冷媒分散板14が設けら
れ、この冷媒分散板14には多数の直径1mm程度の通孔13
が形成されている。
さらに、冷媒分散板14上には、直径2mm〜5mmのガラス
ビーズよりなる多数の小粒状物15が位置している。
小粒状物15は、冷媒液やブライン水溶液におかされな
い金属粒子でもよい。
さらに、貯氷タンク16の水相部24より導出された冷水
管25は途中に冷水ポンプ26を介して負荷側熱交換器27に
導入され、この熱交換器27から導出された水戻管28が貯
氷タンク16の気相部29に導入開口されている。
次に第3図に示す実施例の作用を説明する。
冷媒噴射ノズル12からは、低圧冷媒液と共に膨脹弁9a
で発生したフラッシュガスが噴出し、この噴出力によっ
て分散板14上の小粒状物15が吹き上げられて製氷水噴射
ノズル21近くの冷媒液が撹拌されて流動する。さらに、
吹き上げられた小粒状物15は、製氷水噴射ノズル21から
噴射される製氷水によっても吹き上げられて、噴射ノズ
ル21付近の冷媒液の流動性を増し、噴射される製氷水の
分散性を良好にする。
また、貯氷タンク16内では氷移流管17より流下したス
ラリー状氷の氷が上層に、0℃の冷水が下層となって貯
溜され、この下層の冷水が冷水ポンプ26によって、冷水
管25から負荷側熱交換器27へ送られ、熱交換後の水は水
戻管28によって再び貯氷タンク16へ戻されて循環する。
なお、第3図におけるその他の構成並に作用は第1図
に示す実施例と同様である。
次に第4図に示す他の実施例について説明する。
第4図に示す実施例においては、減圧装置として、2
相流膨脹機9bが用いられている。そしてこの2相流膨脹
機9bが製氷水ポンプ19に直結され高圧冷媒液の膨脹力に
よって2相流膨脹機9bを回転させ製氷水ポンプ19の駆動
源として利用されるようになっている。
また、2相流膨張機9bには、さらに発電機として作用
する誘導電動機30が直結されこの誘導電動機30を商用電
源31に接続し、誘導電動機30と商用電源31の間に周波数
変換器32を介在させ、変換周波数に対する誘導電動機30
の周期速度を商用周波数以上になるように変換周波数を
調整させるようにし、周波数変換器32には製氷タンク1
の冷媒液のレベルHを差圧発振器等により検出して動作
する調節計33が接続され冷媒液のレベルの上下に応じて
周波数変換器32により周波数を制御して誘導電動機30の
回転を制御するように構成されている。
次に第4図に示す実施例の作用を説明する。
2相流膨脹機9bには高圧受液器7からの高圧冷媒液が
流入し、低圧に膨脹する圧力により回転力を発生し、こ
れによって製氷水ポンプ19を回転させ低温低圧冷媒液と
製氷水とを夫々冷媒噴射ノズル12と製氷水噴射ノズル21
と流動用水噴射ノズル23より製氷タンク1に供給する。
同時に2相流膨脹機9bの回転力は誘導電動機30に伝達さ
れ、ここで回転エネルギは電力に変換され商用電源31に
回収される。さらに、製氷タンク1の冷媒のレベルの上
下は調節計33によって検知され、これに接続した周波数
変換器32により周波数が制御され、誘導電動機30の回転
数が制御され、同軸に直結した2相流膨脹機9bと製氷水
ポンプ19の回転数が増減される。したがって製氷タンク
1の液面の変化に応じて製氷タンク1に送られる冷媒液
量及び水量が自動的に調整される。
また、減圧装置として膨脹弁9aと2相流膨脹機9bを用
いた場合の冷凍効果を第5図に示すP−i線図によって
説明する。
第5図において、膨脹弁9aを用いた場合の高圧冷媒液
の膨脹過程は、EGであり、2相流膨脹機9bを用いた場合
はこの2相流膨脹機9bで動力の回収された結果としてそ
の膨脹過程をFDのようにすることができ、膨脹弁9aに比
べて2相流膨脹機9bはGD分だけ動力が回収されると同時
にエンタルピiを(iG-iD)分だけ大きくし冷凍効果を
あげることができる。
なお、第4図に示す実施例において、その他の構成並
に作用は、第3図に示す実施例と同様である。
(発明の効果) 請求項1記載の発明によれば、冷媒液中にこれよりも
比重の小さい製氷水を噴射するため、製氷水は分散して
冷媒液中を上昇し冷媒液面上で可搬性の高いスラリー状
の氷となる。したがって、これを冷媒液面上で流動用水
噴射ノズルからの噴射力により流動させて速やかに連続
的に貯氷タンクに排除することができ、製氷タンクの冷
媒液蒸発面に結氷が積層されて蒸発を妨害することがな
く効率のよい製氷をすることができる。
請求項2記載の発明によれば、製氷タンク中の製氷水
噴射ノズル位置の冷媒液飽和温度が製氷水の氷結点以上
であり、蒸発温度が製氷水の氷結点以下となるように、
冷媒液の液面の高さと気相部の飽和蒸気圧を定めること
により、製氷水の供給を円滑に行なうことができる。
請求項3記載の発明によれば、冷媒液中にこれよりも
比重の小さい製氷水を噴射するため、製氷水は分散して
冷媒液中を上昇し冷媒液面上で可搬性の高いスラリー状
の氷となる。したがって、これを冷媒液面上で流動用水
噴射ノズルからの噴射力により、速やかに連続的に製氷
タンクから貯氷タンクに移流でき、製氷タンクの冷媒液
蒸発面に結氷が積層されて蒸発を妨害することがないの
で、冷媒液の蒸発が円滑に行なわれ、氷の生成が効率良
く行なわれる。
請求項4記載の発明によれば、製氷タンクの流動用水
噴射ノズルに製氷水管からの分岐管を接続するため、他
の水源からの配管に接続した構成に比して、配管を少な
くでき、装置を小型化できる。
請求項5記載の発明によれば、製氷タンクが冷媒噴射
ノズルからのフラッシュガスによって分散板の通孔上に
載置された小粒状物が冷媒液中に吹き上げられるから、
通孔から冷媒液が上方に分散されるとともに小粒状物に
よって攪拌され、ノズルから噴射される製氷水の分散性
を一層良好にする。
請求項6記載の発明によれば、高圧冷媒液の膨脹力で
2相流膨脹機を回転させこれに直結した製氷水ポンプを
駆動させるため、高圧液の膨脹力を効率良く利用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の直接接触式氷蓄熱装置の一実施例を示
すフローシートダイヤグラム、第2図は同上製氷タンク
の一部の拡大図、第3図および第4図は夫々本発明の他
の実施例を示すフローシートダイヤグラム、第5図は本
発明のP−i線図である。 1……製氷タンク、2……気相部、4……圧縮機、6…
…凝縮器、9a,9b……減圧装置、11……冷媒循環路、12
……冷媒噴射ノズル、13……通孔、14……分散板、15…
…小粒状物、16……貯氷タンク、17……氷移流管、18…
…製氷水管、19……製氷水ポンプ、21……製氷水噴射ノ
ズル、23……流動用水噴射ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−502923(JP,A) 特開 昭64−75869(JP,A) 特開 昭51−115043(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉式の製氷タンク中に低温低圧の冷媒液
    を貯溜し、 この貯溜した冷媒液中に水またはブライン水溶液よりな
    る製氷水を製氷水噴射ノズルから噴射して前記冷媒液と
    前記製氷水とを直接接触させることにより冷媒液面上に
    スラリー状の氷を生成し、 この生成したスラリー状の氷に向けて流動用水噴射ノズ
    ルから噴射される前記製氷水によりスラリー状の氷を負
    荷側と熱交換する密閉式の貯氷ンクに連続的に移流さ
    せ、 蒸発した冷媒ガスを回収液化して循環使用する ことを特徴とする直接接触式氷蓄熱方法。
  2. 【請求項2】製氷タンク内の製氷水噴射ノズル位置の冷
    媒液飽和温度が製氷水の氷結点以上であり、蒸発温度が
    製氷水の氷結点以下となるように、冷媒液の液面の高さ
    と気相部の飽和蒸気圧を定める ことを特徴とする請求項1記載の直接接触式氷蓄熱方
    法。
  3. 【請求項3】低温低圧の冷媒液を貯溜し、この冷媒液中
    に水またはブライン水溶液よりなる製氷水を噴射する製
    氷水噴射ノズル、前記冷媒液と前記製氷水との直接接触
    により生成されるスラリー状の氷に向けて前記製氷水を
    噴射する流動用水噴射ノズルおよび冷媒噴射ノズルを備
    えた密閉式の製氷タンクと、 この製氷タンクに液面より稍高い位置の氷移流管で連通
    させるとともに底部から導出した途中に製氷水ポンプを
    有する製氷水管を前記製氷水噴射ノズルに連通させ負荷
    側と熱交換する貯氷タンクと、 前記製氷タンクの気相部から導出され、途中に圧縮機、
    凝縮器および減圧装置を設け、低温低圧の冷媒液を前記
    冷媒噴射ノズルに供給する冷媒循環路と を具備したことを特徴とする直接接触式氷蓄熱装置。
  4. 【請求項4】製氷タンクの流動用水噴射ノズルには、製
    氷水管の途中から分岐された分岐管が接続されている ことを特徴とする請求項3記載の直接接触式氷蓄熱装
    置。
  5. 【請求項5】製氷タンクが冷媒噴射ノズルの上方に多数
    の通孔を有する冷媒分散板を有し、 この分散板上には、前記冷媒噴射ノズルからの冷媒の噴
    射力によって冷媒液中に吹き上げられる多数の小粒状物
    が位置している ことを特徴とする請求項3または4記載の直接接触式氷
    蓄熱装置。
  6. 【請求項6】冷媒循環路の減圧装置が、冷媒の膨脹力で
    回転する2相流膨脹機であり、この2相流膨脹機に製氷
    水ポンプが直結されている ことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の
    直接接触式氷蓄熱装置。
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