JP2018015849A - 切断装置及び切断プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】主走査方向と副走査方向とのなす角度が所定角度に対してずれた場合でも、所望する形状に被切断媒体を切断できる切断装置、及び切断プログラムを提供する。
【解決手段】切断装置は、互いに直交するX軸及びY軸によって示される座標系に基づいて切断位置を特定する切断データに応じて、被切断媒体を切断する。切断装置は、カッタが保持されるヘッド、ヘッドに対して被切断媒体を、X方向Y方向に相対移動させる移動機構を有する。切断装置は、テンプレート切断データに基づき、テンプレートを形成する(S21)。切断装置は、直線状の折り目直線を前記被切断媒体に形成する(S21)。切断装置は、切断孔に応じた補正情報を特定する(S23)。切断装置は、補正情報に基づいてX軸の角度が補正された補正X軸とY軸とによって示される座標系に基づいて、切断データを補正する(S29)。
【選択図】図8

Description

本発明は、シート状の被切断媒体を切断する切断装置及び切断プログラムに関する。
シート状の被切断媒体を切断データに従って切断可能な切断装置が知られている。特許文献1はカッティングプロッタを開示する。カッティングプロッタは、駆動ローラ、ピンチローラ、及び、ペンブロックを備える。駆動ローラ及びピンチローラは、被切断媒体を副走査方向に移動させる。ペンブロックはカッティングペンを保持し、主走査方向に移動させる。これによってカッティングプロッタは、被切断媒体に対してカッティングペンを2次元方向に相対移動させ、被切断媒体を所望の形状に切断する。
特開2005−205541号公報
切断装置に切断処理を実行させるための切断データでは、主走査方向と副走査方向とのなす角度が所定角度(通常90度)であることを前提として作成される。しかし、被切断媒体を相対移動させるための駆動機構の誤差等が原因で、主走査方向と副走査方向との間のなす角度が所定角度に対してずれる場合がある。この場合、切断データに基づいて切断処理が実行された場合でも、所望する形状に被切断媒体を切断できないという問題点がある。
本発明の目的は、主走査方向と副走査方向とのなす角度が所定角度に対してずれた場合でも、所望する形状に被切断媒体を切断できる切断装置、及び切断プログラムを提供することである。
本発明の第1態様に係る切断装置は、互いに直交する第1軸及び第2軸によって示される座標系に基づいて切断位置を特定する切断データに応じて被切断媒体を切断する切断装置であって、切断具が保持される保持部と、前記保持部に対して前記被切断媒体を、前記第1軸に対応する第1方向、及び、前記第2軸に対応する第2方向に相対移動させる移動機構と、テンプレート切断データに基づき、前記移動機構を駆動して前記被切断媒体を前記切断具で切断することによって、複数の切断孔を有するテンプレートを前記被切断媒体に形成する切断手段と、前記移動機構を駆動し、前記第1方向と平行な直線状の折り目直線を前記被切断媒体に形成する第1形成手段と、前記切断手段によって前記被切断媒体に形成された前記切断孔に応じた補正情報を特定する第1特定手段と、前記第1特定手段によって特定された前記補正情報に基づいて前記第1軸の角度が補正された補正第1軸と前記第2軸とによって示される座標系に基づいて、前記切断データを補正する補正手段とを備え、前記テンプレートは、前記折り目直線を挟んで前記第2方向に対向する2つの前記切断孔を含む切断孔組を複数有し、それぞれの前記切断孔組に含まれる前記2つの切断孔は、それぞれ、前記第1方向と交差する共通の仮想的な基準直線上に基準辺を有し、複数の前記切断孔組のそれぞれに対応する前記基準直線の、前記第2方向に対する角度が互いに相違し、前記補正手段は、前記複数の切断孔組の何れかに対応する前記補正情報に基づいて、前記切断データを補正することを特徴とする。
第1態様に係る切断装置によって形成されたテンプレートが、折り目直線に沿って折り曲げられた場合を例示する。この場合、複数の切断孔組のそれぞれの2つの切断孔の少なくとも一部分同士が重なる場合がある。又、第1方向と直交する直交方向に対して第2方向のなす角度と、直交方向に対して基準直線のなす角度とが一致し、且つ、それぞれの傾斜方向が反対方向を向く場合、この基準直線に対応する2つの切断孔のそれぞれの基準辺は、被切断媒体が折り曲げられた場合に良好に重なる。
このため切断装置は、それぞれの基準辺が良好に重なる切断孔組に対応する補正情報を特定することによって、直交方向に対して第2方向のなす角度を特定できる。切断装置は、直交方向に対して第2方向のなす角度に基づいて、第1軸の角度を補正する。切断装置は、第1軸が補正された補正第1軸と第2軸とによって示される座標系に基づいて、切断データを補正する。この場合、切断装置は、補正後の切断データに応じて切断処理を実行することによって、第1方向と第2方向とが直交しない場合でも、補正前の切断データに応じた切断位置が適切に再現された切れ目を、被切断媒体に形成させることができる。
本発明の第2態様に係る切断プログラムは、互いに直交する第1軸及び第2軸によって示される座標系に基づいて切断位置を特定する切断データに応じて被切断媒体を切断する切断装置であって、切断具が保持される保持部、及び、前記保持部に対して前記被切断媒体を、前記第1軸に対応する第1方向、及び、前記第2軸に対応する第2方向に相対移動させる移動機構を備えた切断装置のコンピュータに、テンプレート切断データに基づき、前記移動機構を駆動して前記被切断媒体を前記切断具で切断することによって、複数の切断孔を有するテンプレートを前記被切断媒体に形成する切断ステップと、前記移動機構を駆動し、前記第1方向と平行な直線状の折り目直線を前記被切断媒体に形成する第1形成ステップと、前記切断ステップによって前記被切断媒体に形成された前記切断孔に応じた補正情報を特定する第1特定ステップと、前記第1特定ステップによって特定された前記補正情報に基づいて前記第1軸の角度が補正された補正第1軸と前記第2軸とによって示される座標系に基づいて、前記切断データを補正する補正ステップとを実行させるための切断プログラムであって、前記テンプレートは、前記折り目直線を挟んで前記第2方向に対向する2つの前記切断孔を含む切断孔組を複数有し、それぞれの前記切断孔組に含まれる前記2つの切断孔は、それぞれ、前記第1方向と交差する共通の仮想的な基準直線上に基準辺を有し、複数の前記切断孔組のそれぞれに対応する前記基準直線の、前記第2方向に対する角度が互いに相違し、前記切断ステップは、前記複数の切断孔組の何れかに対応する前記補正情報に基づいて、前記切断データを補正することを特徴とする。第2態様によれば、第1態様と同様の効果を奏することができる。
切断装置1の斜視図である。 切断装置1の電気的構成を示すブロック図である。 被切断媒体20に形成される切断孔40を示す図である。 テンプレート5を示す図である。 X方向及びY方向が直交する場合のテンプレート5を示す図である。 X方向及びY方向が直交しない場合のテンプレート5を示す図である。 被切断媒体20に形成される切断孔40を示す図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 テンプレート作成処理を示すフローチャートである。
本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
<切断装置1の概要>
図1を参照して、本実施形態に係る切断装置1の物理的構成を説明する。以下の説明では、図1の左下側、右上側、右下側、左上側、上側、下側を、それぞれ、切断装置1の左側、右側、前側、後側、上側、下側とする。切断装置1は、シート状の被切断媒体20に切断を含む加工を施すことが可能である。被切断媒体20は、例えば、加工布、紙である。切断装置1は、ヘッド2、本体カバー9、プラテン3、スキャナ部6(図2参照)、移送機構7、及びヘッド移動機構8を備える。
本体カバー9は、左右方向に長い略矩形箱状の筐体である。本体カバー9には、開口部9A、カバー9B、及び操作部35が設けられている。開口部9Aは、本体カバー9の正面部に設けられた開口である。カバー9Bは、左右方向に長い板状の部材であり、下端側で、開口部9Aを開閉可能に支持されている。図1では、カバー9Bが開けられ、開口部9Aが開放されている。
操作部35は、本体カバー9の上面の右側部位に設けられる。操作部35は、液晶ディスプレイ(LCD)35A、操作スイッチ35B、及び、タッチパネル35Cを備える。LCD35Aには、コマンド、イラスト、設定値、及びメッセージ等の様々な項目を含む画像が表示される。タッチパネル35Cは、LCD35Aの表面に設けられる。ユーザは、指及びスタイラスペンの何れかを用いてタッチパネル35Cの押圧操作を行う。切断装置1では、タッチパネル35Cにより検知される押圧位置に対応して、どの項目が選択されたかが認識される。ユーザは、操作スイッチ35B及びタッチパネル35Cを用いて、LCD35Aに表示された模様の選択、各種パラメータの設定、及び入力の操作等を行うことができる。
プラテン3は、本体カバー9内に設けられる。プラテン3は左右方向に延びる板状部材である。プラテン3は保持シート10の下面を受ける。保持シート10は、開口部9Aが開放された状態で、プラテン3上にセットされる。保持シート10は矩形シート状である。保持シート10は、例えば合成樹脂材料からなる。保持シート10の上面には、周縁部(左縁部101、右縁部102、後縁部103、前縁部104)を除いた内側の略矩形領域に粘着剤が塗布された粘着層100が設けられる。被切断媒体20は、粘着層100に貼り付けられて保持される。
ヘッド2は、キャリッジ19、カートリッジホルダ32、及び、上下駆動機構33を備える。カートリッジホルダ32は、カートリッジ4を着脱可能に保持する。カートリッジ4は複数種類の加工部材を装着可能である。本例の加工部材は、切断具(カッタ16(図3参照))である。ユーザは、被切断媒体20の種類、厚さ、及び加工の種類に適した加工部材を選択し、カートリッジ4に装着できる。上下駆動機構33は、カートリッジホルダ32及びカートリッジ4を上下方向(「Z方向」ともいう。)に駆動させる。上下駆動機構33は、伝達機構(図示略)及びZ軸モータ34(図2参照)を備える。伝達機構は、Z軸モータ34の回転運動を減速し且つ上下運動に変換して、カートリッジホルダ32に伝達する。カートリッジホルダ32に装着されたカートリッジ4は、Z軸モータ34の駆動に応じて、下降位置と、上昇位置との間で移動する。下降位置は、被切断媒体20に加工を行うときのカートリッジ4の位置である。上昇位置は、加工部材が被切断媒体20から所定距離、離間する位置である。
スキャナ部6は、後述する制御回路71の指示に従って、保持シート10に保持された被切断媒体20を読み取って画像データを生成できる。スキャナ部6は、例えば密着型イメージセンサ(CIS)である。図示しないが、スキャナ部6は、ラインセンサ、光源(ランプ)、及びレンズを備える。ラインセンサは、スキャナ部6の下側に設けられ、切断装置1の左右方向に並設された複数の撮像素子を備える。スキャナ部6は、後述のガイドレール22の後方に位置する。スキャナ部6は、左右方向に延び、下向きに設けられる。スキャナ部6は、保持シート10に保持された被切断媒体20の上側の面(以下、「表面」という。)とラインセンサとが近接した状態で、被切断媒体20の表面を読み取る。
移送機構7は、プラテン3上にセットされた保持シート10を、切断装置1の前後方向(「Y方向」「副走査方向」ともいう。)に移送可能に構成されている。移送機構7は、駆動ローラ12、ピンチローラ13、取付フレーム14、Y軸モータ15、減速機構17を備える。駆動ローラ12及びピンチローラ13は、本体カバー9内の機枠11の一対の側壁部111、112の間に回転可能に支持される。駆動ローラ12及びピンチローラ13は、X方向に延び、上下方向に並んで配設される。ピンチローラ13の左部にはローラ部(図示略)が設けられ、右部にはローラ部131が設けられる。取付フレーム14は、側壁部112の外面側(右側)に固定される。取付フレーム14には、Y軸モータ15が取付けられる。Y軸モータ15は、例えばステッピングモータである。Y軸モータ15の出力軸は、減速機構17の駆動ギヤ(図示略)に固定されている。駆動ギヤは従動ギヤ(図示略)に噛合する。従動ギヤは、駆動ローラ12の右端部の先端に固着されている。
保持シート10が移送される時、保持シート10の左縁部101は、駆動ローラ12と、ピンチローラ13の左側のローラ部(図示略)との間に挟持される。保持シート10の右縁部102は、駆動ローラ12とローラ部131との間に挟持される。Y軸モータ15が正転駆動又は逆転駆動されると、Y軸モータ15の回転運動が、減速機構17を介して駆動ローラ12に伝わる。これにより、保持シート10がY方向(後方又は前方)へ移送される。
ヘッド移動機構8は、ヘッド2を、保持シート10の移送方向(Y方向)と交差する左右方向(「X方向」「主走査方向」ともいう。)に移動可能に構成されている。ヘッド移動機構8は、上下一対のガイドレール21、22、取付フレーム24、X軸モータ25、減速機構としての駆動ギヤ27及び従動ギヤ29、並びに伝達機構30等を備える。ガイドレール21及び22は、側壁部111、112の間に固定されている。ガイドレール21及び22は、ピンチローラ13よりもやや後部寄りの上方に位置する。ガイドレール21及び22は、ピンチローラ13と略平行つまりX方向に延びる。ヘッド2のキャリッジ19は、ガイドレール21及び22に、ガイドレール21及び22に沿ってX方向へ移動可能に支持される。
取付フレーム24は、側壁部111の外面側(左側)の後部寄りに固定されている。X軸モータ25は、取付フレーム24の後方に、下向きに取り付けられている。駆動ギヤ27は、X軸モータ25の出力軸に固定されている。X軸モータ25は、例えばステッピングモータである。従動ギヤ29は駆動ギヤ27に噛合する。伝達機構30は、図示しない、左右一対のタイミングプーリと、左右一対のタイミングプーリに掛装された無端状のタイミングベルトを有する。一方のタイミングプーリ28は、従動ギヤ29と一体に回動可能に、取付フレーム24に設けられる。他方のタイミングプーリは、取付フレーム14に設けられる。タイミングベルトはX方向に延び、キャリッジ19に連結されている。ヘッド移動機構8は、X軸モータ25の回転運動をX方向の運動に変換して、キャリッジ19に伝達する。X軸モータ25が正転駆動又は逆転駆動すると、X軸モータ25の回転運動が、駆動ギヤ27、従動ギヤ29、及びタイミングプーリ28を介してタイミングベルトに伝わる。これにより、キャリッジ19は、左方又は右方へ移動される。こうして、ヘッド2はX方向に移動する。
<切断装置1の電気的構成>
図2を参照して、切断装置1の電気的構成を説明する。切断装置1は、制御回路71と、制御回路71に接続されたフラッシュメモリ72、RAM73、及び、EEPROM(登録商標)74を備える。制御回路71は、切断装置1の主制御を司り、コンピュータ(CPU)を主体に構成されている。
フラッシュメモリ72は、切断装置1を動作させるための各種プログラム、被切断媒体20を切断するための切断データ等を記憶する。プログラムには、例えば、後述するメイン処理(図8、図9参照)を切断装置1に実行させるためのプログラムがある。プログラムは、USBメモリ36A等の外部メモリから読み出され、フラッシュメモリ72に記憶されてもよい。切断データは、被切断媒体20の切断位置を特定する。切断データは、USBメモリ36A等の外部メモリに記憶されてもよい。RAM73は、各種プログラム、各種データ、操作スイッチ35Bの操作等で入力された設定値、制御回路71が演算処理した演算結果等を一時的に記憶する。EEPROM74は、各種パラメータ等を記憶する不揮発性記憶素子である。
制御回路71には、更に、スキャナ部6、LCD35A、操作スイッチ35B、タッチパネル35C、検出センサ76、及びUSBコネクタ36が接続されている。制御回路71は、スキャナ部6を制御して読み取り動作を実行させることで、画像データを取得する。検出センサ76は、プラテン3上にセットされた保持シート10の先端を検出する。検出センサ76の検出信号は、制御回路71に入力される。制御回路71は、LCD35Aを制御して、画像を表示させる。USBコネクタ36には、USBメモリ36Aが接続可能である。USBメモリ36AがUSBコネクタ36に接続された状態で、制御回路71は、USBメモリ36Aに設けられた各記憶エリアにアクセスできる。
制御回路71には、更に、駆動回路77〜79が接続されている。駆動回路77〜79はそれぞれ、Y軸モータ15、X軸モータ25、及びZ軸モータ34を駆動する。制御回路71は、切断データに基づき、Y軸モータ15、X軸モータ25、及びZ軸モータ34等を制御し、保持シート10上の被切断媒体20に対する切断処理を自動で実行させる。
切断装置1を用いて切断処理が実行される場合、カッタ16を有するカートリッジ4がカートリッジホルダ32に装着される。制御回路71は、上下駆動機構33を駆動させ、カートリッジ4を下降位置に移動させると、カートリッジ4に装着されたカッタ16が保持シート10上の被切断媒体20に刺さる。カッタ16は、被切断媒体20を貫通して保持シート10に僅かに刺さる。この状態で、制御回路71は、切断データに従って移送機構7及びヘッド移動機構8を駆動する。保持シート10及びカートリッジ4は、X方向及びY方向に相対移動する。つまり、切断装置1を用いて切断処理が実行される場合、移送機構7及びヘッド移動機構8は、カートリッジ4に対して被切断媒体20をX方向及びY方向に相対移動させる移動機構として機能する。
切断装置1を用いてスキャン処理が実行される場合、制御回路71は、カートリッジ4を上昇位置に保持した状態で、移送機構7及びスキャナ部6を駆動させる。保持シート10とスキャナ部6とがY方向に相対移動しながら、保持シート10によって保持された被切断媒体20の表面が読み取られ、画像データが生成される。
<切断データと切断パターンとの関係>
切断データによって特定される切断位置は、XY座標系の座標(x,y)によって示される。XY座標系の2軸(X軸及びY軸)は互いに直交する。X軸の延びる方向は、切断装置1におけるヘッド2の移動方向(X方向)に対応する。Y軸の延びる方向は、切断装置1における保持シート10の移送方向(Y方向)に対応する。制御回路71は、切断データのx座標の値に基づいてヘッド移動機構8を駆動し、ヘッド2をX方向に移動させる。制御回路71は、切断データのy座標の値に基づいて移送機構7を駆動し、保持シート10をY方向に移動させる。これによって、切断装置1は、被切断媒体20のうち切断データによって特定される切断位置をカッタ16によって切断する。切断処理が実行された場合、被切断媒体20に孔や切れ込みが形成される。以下、切断処理が実行された場合に被切断媒体20に形成される孔や切れ込みを、「切断パターン」という。
切断データは、切断装置1においてX方向とY方向とが直交することを前提として作成される。切断データに基づいて実行される切断処理によって形成される切断パターンは、X方向及びY方向が直交する場合、切断データの切断位置を適切に再現する。これに対し、切断装置1においてX方向及びY方向が直交しない場合に形成される切断パターンは、X方向及びY方向が直交する場合に形成される切断パターンに対して歪んだ形状となる場合がある。なお、X方向及びY方向が直交しない場合の具体例の1つとして、移送機構7及びヘッド移動機構8の組立誤差が挙げられる。
図3を参照して具体的に説明する。切断データに基づいて、四角形状の切断孔40が切断パターンとして被切断媒体20に形成される場合を例示する。この場合、切断データでは、切断孔40の四角形の4角の座標P11(x1,y1)、P21(x2,y1)、P22(x2,y2)、P12(x1,y2))を結ぶ4つの線分が、切断位置として特定されている。座標P11、P12及び座標P21、P22は、X座標がそれぞれ一致し、座標P11、P21及び座標P12、P22は、Y座標がそれぞれ一致する。このため、座標P11、P12間及び座標P21、P22間のそれぞれを結ぶ線分に対応する切断位置と、座標P11、P21間及び座標P12、P22間のそれぞれを結ぶ線分に対応する切断位置とは、XY座標系において互いに直交する。つまり、切断孔40の形状は、XY座標系において長方形となる。
制御回路71は、被切断媒体20に対してカッタ16を矢印A1に沿って相対移動させるために、移送機構7及びヘッド移動機構8を次のように駆動する。はじめに制御回路71は、座標P11(x1,y1)の位置から座標P21(x2,y1)の位置までカッタ16をX方向に相対移動させるために、ヘッド移動機構8を駆動してヘッド2を移動させる。これによって、X方向に沿って延びる切れ目(辺C1)が被切断媒体20に形成される。次いで制御回路71は、座標P21(x2,y1)の位置から座標P22(x2,y2)の位置までカッタ16をY方向に相対移動させるために、移送機構7を駆動して保持シート10を移動させる。これによって、Y方向に延びる切れ目(辺C2)が被切断媒体20に形成される。次いで制御回路71は、座標P22(x2,y2)の位置から座標P12(x1,y2)の位置までカッタ16をX方向に相対移動させるために、ヘッド移動機構8を駆動してヘッド2を移動させる。これによって、X方向に延びる切れ目(辺C3)が被切断媒体20に形成される。次いで切断装置1は、座標P12(x1,y2)の位置から座標P11(x1,y1)の位置までカッタ16をY方向に相対移動させるために、移送機構7を駆動して保持シート10を移動させる。これによって、Y方向に延びる切れ目(辺C4)が被切断媒体20に形成される。辺C1〜C4は、それぞれ、切断孔40を構成する4つの辺に対応する。辺C1、C3の延びる方向はX方向と一致し、辺C2、C4の延びる方向はY方向と一致する。
ここで、切断装置1においてX方向とY方向とが直交する場合、図3(A)に示すように、辺C1、C3と辺C2、C4とはそれぞれ互いに直交する。従って、XY座標系に基づく切断データの切断位置は、被切断媒体20に適切に再現され、切断孔40Aの形状は長方形のまま維持される。これに対し、切断装置1において、X方向とY方向とが直交しない場合、より具体的には、X方向と直交する方向(以下、「直交方向」という。)に対してY方向がθ1度傾斜する場合を例示する。この場合、図3(B)に示すように、辺C1、C3と辺C2、C4とはそれぞれ直交しない。切断孔40Bは、辺C1、C3と直交する方向に対して辺C2、C4がθ1度分傾斜した平行四辺形になる。このように、共通の切断データに基づいて切断孔40が形成された場合でも、切断装置1においてX方向及びY方向が直交しない場合の切断孔40Bの形状は、X方向及びY方向が直交する場合の切断孔40Aに対して歪む場合がある。
本実施形態において、切断装置1の制御回路71は、X方向とY方向とが直交しない場合でも、XY座標系に基づく切断データの切断位置を被切断媒体20に適切に再現できるように、切断データを補正する。切断データの補正は、後述するテンプレート5(図4等参照)に基づいて実行される。
<テンプレート5>
図4〜図6を参照し、テンプレート5について説明する。テンプレート5は、テンプレート切断データに基づいて切断処理が実行されることによって、被切断媒体20から切り取られる。テンプレート切断データは、後述するテンプレート作成処理(図9参照)によって作成される。図4、図5は、X方向とY方向とが直交する切断装置1によって被切断媒体20から切り取られたテンプレート5を示す。図6は、X方向とY方向とが直交しない切断装置1によって被切断媒体20から切り取られたテンプレート5を示す。
なお、以下の説明では、被切断媒体20が保持された保持シート10がプラテン3にセットされた状態を前提とし、切断装置1における各方向(左側、右側、前側、後側、上側、下側)を、被切断媒体20から切り取られるテンプレート5にも適用する。なお、図5、図6のうち折り曲げられる前の状態のテンプレート5(図5(A)、図6(A))では、理解を容易とする為、後述する仮想的な基準直線5A、5Bが点線で示されている。又、基準直線5A、5Bの第1傾斜角度が、実際の第1傾斜角度よりも大きく示されている。更に、後述する第1領域20A、及び、複数の識別子62が省略されている。
図4に示すように、テンプレート5は、矩形状の枠線20Cに沿った切れ目が被切断媒体20に形成されることによって、被切断媒体20から切り取られる。テンプレート5は、複数の切断孔50、折り目直線61、及び、複数の識別子62を含む。複数の切断孔50は、それぞれ、被切断媒体20を貫通する孔である。各切断孔50は、Y方向に長い略長方形である。各切断孔50は、X方向に延びる2つの切れ目に対応する2辺と、X方向と交差する方向に延びる2つの切れ目に対応する2辺とを有する。
切断孔50は、テンプレート5の前端部及び後端部のそれぞれの近傍に、15個ずつ形成される。具体的には次の通りである。テンプレート5の前端部の近傍には、X方向に沿って左側から右側に向けて、切断孔537、536、535、534、533、532、531、510、521、522、523、524、525、526、527が順番に配列する。切断孔510は、X方向の中央に配置される。切断孔521〜527は、切断孔510に対して右側に配置される。切断孔531〜537は、切断孔510に対して左側に配置される。テンプレート5の後端部の近傍には、X方向に沿って左側から右側に向けて、切断孔567、566、565、564、563、562、561、540、551、552、553、554、555、556、557が順番に配列する。切断孔540は、X方向の中央に配置される。切断孔551〜557は、切断孔540に対して右側に配置される。切断孔561〜567は、切断孔540に対して左側に配置される。
テンプレート5の表面のうち、切断孔540、551〜557、561〜567が形成される部分を含む所定の第1領域20Aは、黒色で着色されている。被切断媒体20の表面のうち、切断孔510、521〜527、531〜537が形成される部分を含む所定の第2領域20Bは、着色されていない。以下、第1領域20Aに形成される切断孔540、551〜557、561〜567を総称して、「第1切断孔501」という。第2領域20Bに形成される切断孔510、521〜527、531〜537を総称して、「第2切断孔502」という。
図5(A)、図6(A)に示すように、各切断孔50は、Y方向に対向する他の切断孔50と切断孔組58(図4参照)を構成する。具体的には、切断孔510と切断孔540、切断孔521と切断孔551、切断孔522と切断孔552、切断孔523と切断孔553、切断孔524と切断孔554、切断孔525と切断孔555、切断孔526と切断孔556、切断孔527と切断孔557、切断孔531と切断孔561、切断孔532と切断孔562、切断孔533と切断孔563、切断孔534と切断孔564、切断孔535と切断孔565、切断孔536と切断孔566、及び、切断孔537と切断孔567は、それぞれ、切断孔組50A、51A、52A、53A、54A、55A、56A、57A、51B、52B、53B、54B、55B、56B、57B(図4参照)を構成する。切断孔組50Aは、テンプレート5におけるX方向の中央に配置される。以下、切断孔組50Aを「基準切断孔組50A」という。図4に示すように、基準切断孔組50Aに対して右側に配置される切断孔組51A〜57Aを、「一方側切断孔組58A」といい、基準切断孔組50Aに対して左側に配置される切断孔組51B〜57Bを、「他方側切断孔組58B」という。基準切断孔組50Aから右側に向けてm(mは整数)番目に配列された一方側切断孔組58Aを、「m番目の一方側切断孔組58A」という。基準切断孔組50Aから左側に向けてm番目に配列された他方側切断孔組58Bを、「m番目の他方側切断孔組58B」という。
図5(A)、図6(A)に示すように、各切断孔組58に含まれる2つの切断孔50のそれぞれのうち、X方向と交差する方向に延びる2辺は、それぞれ、2つの仮想直線(以下、「基準直線5A、5B」(図5参照)という。)上に配置される。基準直線5A、5Bは、互いに平行であり、X方向と交差する。以下、切断孔50のうちX方向と交差する方向に延びる2辺を、「基準辺」という。図5に示すように、第2切断孔502の左側の基準辺を「基準辺C5」といい、右側の基準辺を「基準辺C6」という。第1切断孔501の左側の基準辺を「基準辺C7」といい、右側の基準辺を「基準辺C8」という。
例えば切断孔組57Bにおいて、切断孔537の左側の基準辺C5、及び、切断孔567の左側の基準辺C7は、それぞれ、切断孔組57Bの基準直線5A上に配置される。切断孔537の右側の基準辺C6、及び、切断孔567の右側の基準辺C8は、それぞれ、切断孔組57Bの基準直線5B上に配置される。
Y方向に対する基準直線5A、5Bの傾斜角度(以下、「第1傾斜角度」という。)及び傾斜方向(以下、「第1傾斜方向」という。)は、切断孔組58毎に相違する。第1傾斜角度は、0度(基準切断孔組50A)、0.06度(切断孔組51A、51B)、0.12度(切断孔組52A、52B)、0.18度(切断孔組53A、53B)、0.24度(切断孔組54A、54B)、0.30度(切断孔組55A、55B)、0.36度(切断孔組56A、56B)、0.42度(切断孔組57A、57B)である。第1傾斜方向は、一方側切断孔組58A(切断孔組51A〜57A)と他方側切断孔組58B(切断孔組51B〜57B)とで相違する。以下、切断孔組58の基準直線5A,5Bの第1傾斜角度を、「切断孔組58の第1傾斜角度」ともいう。切断孔組58の基準直線5A,5Bの第1傾斜方向を、「切断孔組58の第1傾斜方向」ともいう。
基準切断孔組50Aの第1傾斜角度は0度であり、基準直線5A、5BはY方向と平行となる。このため、基準切断孔組50Aに含まれる切断孔510、540のそれぞれの基準辺C5〜C8も、Y方向と平行となる。
一方側切断孔組58A(切断孔組51A〜57A)のそれぞれの基準直線5A、5Bは、Y方向に対して上端側が右側を向くように傾斜する。以下、基準直線5A、5Bの上端側がY方向に対して右側を向くように傾斜する場合の第1傾斜方向を、「正方向」という。一方側切断孔組58Aのそれぞれに含まれる2つの切断孔50のそれぞれの基準辺C5〜C8も、正方向に傾斜する。又、一方側切断孔組58Aの第1傾斜角度は、それぞれ異なる。一方側切断孔組58Aの第1傾斜角度は、基準切断孔組50Aから右側に離隔するに従って、0.06度ずつ大きくなる。より具体的には、m番目の一方側切断孔組58Aの第1傾斜角度は、「m×0.06度」となる。
他方側切断孔組58B(切断孔組51B〜57B)のそれぞれの基準直線5A、5Bは、Y方向に対して上端側が左側を向くように傾斜する。以下、基準直線5A、5Bの上端側がY方向に対して左側を向くように傾斜する場合の第1傾斜方向を、「負方向」という。他方側切断孔組58Bのそれぞれに含まれる2つの切断孔50のそれぞれの基準辺C5〜C8も、負方向に傾斜する。又、他方側切断孔組58Bの第1傾斜角度は、それぞれ異なる。他方側切断孔組58Bの第1傾斜角度は、基準切断孔組50Aから左側に離隔するに従って、0.06度ずつ大きくなる。より具体的には、m番目の他方側切断孔組58Bの第1傾斜角度は、「m×0.06度」となる。
以下、図4に示すように、テンプレート5のX方向の長さを、Txと表記する。テンプレート5のY方向の長さを、Tyと表記する。切断孔557の右端部とテンプレート5の右端部との間の長さ、及び、切断孔567の左端部とテンプレート5の左端部との間の長さを、それぞれ、Fxと表記する。なお、切断孔527の右端部とテンプレート5の右端部との間の長さ、及び、切断孔537の左端部とテンプレート5の左端部との間の長さは、何れもFxより大きくなる。第1切断孔501の上端部とテンプレート5の上端部との間の長さ、及び、第2切断孔502の下端部とテンプレート5の下端部との間の長さを、それぞれ、Fyと表記する。切断孔50のそれぞれのX方向の長さを、Hxと表記し、Y方向の長さを、Hyと表記する。第1切断孔501のそれぞれの間隔を、Hdと表記する。なお、第2切断孔502のそれぞれの間隔は、Hdよりも小さくなる。図5(A)に示すように、最も右側に配置される切断孔組57A(図4参照)、及び、最も左側に配置される切断孔組57B(図4参照)のそれぞれの第1傾斜角度を、「最大角度」といい、θsと表記する。
なお、上記におけるTx、Ty、切断孔50の数、切断孔組58の数、切断孔組58の第1傾斜角度は一例である。詳細は後述するが、Tx、Tyは、被切断媒体20のX方向及びY方向の大きさに応じて決定される。切断孔50の数及び切断孔組58の数は、Txに応じて決定される。切断孔組58の第1傾斜角度は、切断孔組58の数に応じて決定される。一方、Fx、Fy、Hx、Hy、Hd、θsは、フラッシュメモリ72に設定値として予め記憶される。θsは0.42度である。
図4に示すように、折り目直線61は、テンプレート5を折り曲げ可能とするために形成されたミシン目状の切れ目61Aを複数有する。各切れ目61Aは、X方向と平行に延びる直線に沿って所定間隔を空けて配列される。折り目直線61は、テンプレート5のY方向における中央、言い換えれば、基準切断孔組50Aの2つの切断孔510、540から等距離の位置に配置される。折り目直線61は、切断孔組58のそれぞれに含まれる2つの切断孔50の間、即ち、第1切断孔501と第2切断孔502との間に配置される。切断孔組58の2つの切断孔50は、折り目直線61を挟んでY方向に対向する。
複数の識別子62は、それぞれ、テンプレート5を表面側から見たときに上下左右方向が反転された状態の符号付きのローマ数字「−7」〜「+7」を示す。各識別子62は、直線状の切り込みによって形成される。各識別子62は、テンプレート5の第2領域20Bのうち、第2切断孔502の後側に形成される。識別子62「0」は、基準切断孔組50Aの切断孔510に対応付けられる。識別子62「+m」は、m番目の一方側切断孔組58Aの切断孔521〜527に対応付けられる。識別子62「−m」は、m番目の他方側切断孔組58Bの切断孔531〜537に対応付けられる。つまり、識別子62の符号は、切断孔組58の第1傾斜方向(正方向又は負方向)に対応する。
<テンプレート5の使用方法>
テンプレート5は、ユーザによって、折り目直線61の位置で折り曲げられる。テンプレート5の第1領域20Aに、第2領域20Bが表面側から重ねられる(図5(B)、図6(B)参照)。この場合、図5(B)、図6(B)に示すように、テンプレート5の第2領域20Bに形成された識別子62は、被切断媒体20の裏面側からユーザによって視認される。なお、識別子62は、表面側から見たときに上下左右方向が反転された状態で第2領域20Bに形成されている。このため、裏面側から視認された場合の識別子62は、反転されていない元の状態で視認可能となる。
X方向及びY方向が互いに直交する切断装置1においてテンプレート5が作成された場合について説明する。以下、直交方向に対するY方向の傾斜角度を、「第2傾斜角度」という。直交方向に対するY方向の傾斜方向を、「第2傾斜方向」という。直交方向に対してY方向の後側が右側に傾斜する場合の第2傾斜方向を、「正方向」という。直交方向に対してY方向の後側が左側に傾斜する場合の第2傾斜方向を、「負方向」という。
X方向及びY方向が互いに直交する場合、第2傾斜角度は0度となる。この場合、図5(A)に示すように、X方向と平行な折り目直線61に対して基準直線5A、5Bが直交する基準切断孔組50Aに含まれる切断孔510、540は、折り目直線61に対して線対称の関係を有する。このため、テンプレート5が折り目直線61で折り曲げられた場合、図5(B)に示すように、切断孔510の基準辺C5と切断孔540の基準辺C7、及び、切断孔510の基準辺C6と切断孔540の基準辺C8は、正確に重なる。この場合、着色された第1領域20Aは、切断孔510を介して露出しない。
一方、折り目直線61に対して基準直線5A、5Bが傾斜する一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bのそれぞれに含まれる第1切断孔501と第2切断孔502とは、折り目直線61に対して線対称の関係を有さない。このため、被切断媒体20が折り目直線61で折り曲げられた場合、第1切断孔501の基準辺C5と第2切断孔502の基準辺C7、及び、第1切断孔501の基準辺C6と第2切断孔502の基準辺C8は、ずれた状態で重なる。この場合、着色された第1領域20Aが、切断孔50を介して露出する。
X方向及びY方向が直交しない切断装置1においてテンプレート5が作成された場合について説明する。図6では、第2傾斜角度がθ2度(0.30度)であり、第2傾斜方向が正方向である場合が示されている。ここで上記のように、切断孔組58のうち基準切断孔組50Aの第1傾斜角度は、0度である。m番目の一方側切断孔組58A(51A〜57A)の第1傾斜角度は、「m×0.06度」であり、第2傾斜方向は正方向である。m番目の他方側切断孔組58B(51B〜57B)の第1傾斜角度は、「m×0.06度」であり、第2傾斜方向は負方向である。第1傾斜方向は負方向となる。5(m=5)番目の他方側切断孔組58B(切断孔組55B)の第1傾斜角度(0.3(=5×0.06)度)と第2傾斜角度θ2(0.3度)とは一致する。一方、切断孔組55Bの第1傾斜方向(負方向)と第2傾斜方向(正方向)とは相違する。従って、図6(A)に示すように、切断孔組55Bの基準直線5A、5Bは、X方向と直交する。
切断孔組55Bの基準直線5A、5Bは、X方向と平行な折り目直線61に対しても直交する。切断孔組55Bに含まれる切断孔535、565は、折り目直線61に対して線対称の関係を有する。従って、テンプレート5が折り目直線61で折り曲げられた場合、図6(B)に示すように、切断孔535の基準辺C5と切断孔565の基準辺C7、及び、切断孔535の基準辺C6と切断孔565の基準辺C8は、正確に重なる。この場合、着色された第1領域20Aは、切断孔535を介して露出しない。一方、折り目直線61に対して基準直線5A、5Bが傾斜する切断孔組50A、51A〜57A、51B〜54B、56B、57Bのそれぞれに含まれる2つの切断孔50は、折り目直線61に対して線対称の関係を有さない。このため、被切断媒体20が折り目直線61で折り曲げられた場合、切断孔50の基準辺C5、C7と基準辺C6、C8とは、ずれた状態で重なる。この場合、着色された第1領域20Aが、切断孔50を介して露出する。
例えばユーザは、テンプレート5を折り目直線61で折り曲げ、第1領域20Aが露出しない切断孔50を含む切断孔組58を特定する。ユーザは、特定された切断孔組58に対応付けられた識別子62を更に特定する。なお、特定される識別子62は、第1傾斜角度及び第1傾斜方向を示している。例えば図6(B)の場合、第1領域20Aが露出しない切断孔535を含む切断孔組55Bに対応付けられた識別子62「−5」が特定され、「第1傾斜角度:0.3(=5×0.06)度、第1傾斜方向:負方向(−)」が特定される。この場合、第1傾斜角度と一致する第2傾斜角度、及び、第1傾斜方向と相違する第2傾斜方向は、それぞれ、直交方向に対するY方向の傾斜角度及び傾斜方向を示す。このように、テンプレート5が用いられることによって、切断装置1においてX方向と直交する方向(直交方向)に対してY方向がどの程度ずれているかを特定することが可能となる。
<切断データの補正方法>
制御回路71は、後述のメイン処理(図8、図9参照)を実行することによって、特定された識別子62に基づいて切断データの補正を行う。概要は次の通りである。図6に示すように、第1傾斜角度として0.3度(=θ2度)が特定され、第1傾斜方向として負方向が特定された場合を例示する。
図7に示すように、制御回路71は、切断データのXY座標系において、X軸を、第1傾斜方向(負方向)と反対方向(正方向)に、第1傾斜角度θ2分回転させる演算を行う。以下、第1傾斜方向と反対方向に第1傾斜角度分回転されたX軸を、「補正X軸」という。なお、第1傾斜方向(負方向)と反対方向(正方向)にX軸を第1傾斜角度θ2分回転させることは、即ち、第2傾斜方向にX軸を第2傾斜方向分回転させることになる。つまり、補正X軸は、Y方向と直交する方向を向くようにX軸が補正されたものといえる。制御回路71は、補正X軸及びY軸によって示される補正XY座標系で切断位置の座標が示されるように、切断データを補正する。
この場合、補正された切断データによって示される座標P11、P12間及び座標P21、P22間のそれぞれを結ぶ線分は、補正X軸に沿って延びるので、Y方向に対して直交する。一方、座標P11、P21間及び座標P12、P22間のそれぞれを結ぶ線分は、Y方向に沿って延びる。このため、座標P11、P12間及び座標P21、P22間のそれぞれを結ぶ線分に対応する切断位置と、座標P11、P21間及び座標P12、P22間のそれぞれを結ぶ線分に対応する切断位置とは、互いに直交する。従って、補正された切断データに基づいて切断処理が実行された場合、被切断媒体20に形成される切れ目(C1〜C4)を有する切断孔40Cの形状は、長方形となる。
以上のように、制御回路71は、ユーザによって特定された識別子62に基づいて算出された補正X軸及びY軸によって示される補正XY座標系に基づいて、切断データを補正する。制御回路71は、補正された切断データに基づいて切断処理を実行する。これによって、X方向とY方向とが互いに直交しない場合でも、XY座標系に基づく切断データの切断位置が被切断媒体20に適切に再現される。
<メイン処理>
図8、図9を参照し、切断装置1の制御回路71によって実行されるメイン処理について説明する。ユーザは、着色された第1領域20A、及び、着色されていない第2領域20Bを一方側の面に有し、且つ、他方側の面が着色されていない被切断媒体20を準備する。ユーザは、保持シート10の粘着層100に、被切断媒体20の他方側の面を貼り付ける。この場合、第1領域20A及び第2領域20Bを有する一方側の面は、被切断媒体20の表面に対応し、他方側の面は、被切断媒体20の裏面に対応する。ユーザは、保持シート10をプラテン3にセットする。このとき、被切断媒体20の第1領域20Aが前側又は後側を向くように、保持シート10の向きが調整される。検出センサ76は、プラテン3にセットされた保持シート10の先端を検出する。制御回路71は、検出センサ76から出力される検出信号によって、保持シート10がプラテン3にセットされたと判定する。
切断装置1の制御回路71は、開始指示を選択可能な画像をLCD35Aに表示する。ユーザは、タッチパネル35Cを介して画像を選択し、開始指示を入力する。制御回路71は、タッチパネル35Cを介して入力された開始指示を検出した場合、フラッシュメモリ72に記憶されたプログラムを実行することによって、メイン処理を開始する。
図8に示すように、制御回路71は、スキャナ部6を駆動して、保持シート10に保持された被切断媒体20を読み取らせる。制御回路71は、スキャナ部6によって生成された画像データを取得する(S11)。制御回路71は、被切断媒体20のX方向及びY方向のそれぞれの長さを、取得された画像データに基づいて特定する(S13)。以下、被切断媒体20のX方向の長さを、Mx(図1参照)と表記する。被切断媒体20のY方向の長さを、My(図1参照)と表記する。制御回路71は、被切断媒体20のうち着色された第1領域20Aと着色されていない第2領域20Bとを、S11の処理によって取得された画像データに基づいて特定する。制御回路71は、被切断媒体20の第1領域20Aが、切断装置1に対して前側又は後側の何れの側に配置されているかを更に判定する(S15)。制御回路71は、テンプレート作成処理(図9参照)を開始する(S17)。
図9を参照し、テンプレート作成処理について説明する。制御回路71は、S13(図8参照)の処理によって特定されたMx(図1参照)に基づき、テンプレート5のX方向の長さTxを算出する(S31)。例えばTxは、Mxに所定の割合(例えば、70%)を乗算することによって算出される。制御回路71は、算出されたTxに基づき、テンプレート5に含まれる切断孔組58の数を決定する(S33)。以下、テンプレート5に含まれる切断孔組の数を、Nと表記する。Nは、Tx、Fx(図4参照)Hx(図4参照)、Hd(図4参照)に基づき、次の式(1)によって算出される。
N = ((Tx−(2×Fx)+Hd)/(Hx+Hd)・・・(1)
制御回路71は、算出されたNが偶数であるか判定する(S35)。制御回路71は、Nが偶数であると判定された場合(S35:YES)、Nから1を減算し、Nを奇数に更新する(S37)。制御回路71は処理をS39に進める。制御回路71は、Nが奇数であると判定された場合(S35:NO)、処理をS39に進める。
制御回路71は、S13(図8参照)の処理によって特定されたMy(図1参照)に基づき、テンプレート5のY方向の長さTyを算出する(S39)。例えばTyは、Myに所定の割合(例えば、90%)を乗算することによって算出される。制御回路71は、S31の処理によって算出されたTx、及び、S39の処理によって算出されたTyに基づき、テンプレート5の枠線20C(図4参照)の位置を示す座標を特定する(S40)。
制御回路71は、S31の処理によって算出されたTxに基づき、テンプレート5のX方向における中心位置を特定する。制御回路71は、中心位置から左右両側に「Hx/2」ずつ離隔したそれぞれの位置を通り、且つ、Y方向と平行に延びる基準直線5A、5Bを特定する。基準直線5A、5B間のX方向の長さは、Hxとなる。制御回路71は、特定した基準直線5A、5B上に配置され、且つ、S15(図8参照)の処理によって特定された第1領域20A内に配置される基準辺C7、C8の位置を示す座標を特定する。制御回路71は、特定した基準直線5A、5B上に配置され、且つ、基準辺C7,C8に対してY方向と平行な方向に「Ty−(2×(Fy+Hy))」離隔した位置に配置される基準辺C5、C6の位置を示す座標を特定する。なお、基準辺C5、C6は、S15(図8参照)の処理によって特定された第2領域20B内に配置される。基準辺C5〜C8のY方向の長さは、Hyとされる。
制御回路71は、基準辺C5、C6に基づき、基準切断孔組50Aに含まれる切断孔510の位置を示す座標を特定する。制御回路71は、基準辺C7、C8に基づき、基準切断孔組50Aに含まれる切断孔540の位置を示す座標を特定する(S41)。
制御回路71は、位置が特定された基準切断孔組50Aに対する一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bのそれぞれの数を算出する(S43)。以下、一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bのそれぞれの数を、Nsと表記する。Nsは、次の式(2)によって算出される。
Ns = (N−1)/2・・・(2)
制御回路71は、一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bのそれぞれの第1傾斜角度を算出する(S45)。m番目の一方側切断孔組58A、及び、m番目の他方側切断孔組58Bのそれぞれの第1傾斜角度を、θmと表記する。θmは、Ns、θs(=0.42度)、mに基づき、次の式(3)によって算出される。
θm = (θs/Ns)×m・・・(3)
又、一方側切断孔組58Aの第1傾斜方向が正方向とされ、他方側切断孔組58Bの第1傾斜方向が負方向とされる。
制御回路71は、S45の処理によって算出された第1傾斜角度θm及び第1傾斜方向に基づき、基準切断孔組50Aの切断孔540を除く(2×Ns)個の第1切断孔501のそれぞれの基準辺C7、C8の位置を示す座標を特定する。基準辺C7、C8の位置は、S15の処理によって特定された第1領域20A内の何れかの位置とされる。m番目の一方側切断孔組58Aに対応する基準辺C7、C8は、第1傾斜角度分正方向に傾斜する。m番目の他方側切断孔組58Bに対応する基準辺C5、C6は、第1傾斜角度分負方向に傾斜する。基準辺C7,C8の間のX方向の長さは、Hxとされる。基準辺C7、C8のY方向の長さは、Hyとされる。m番目の一方側切断孔組58Aに対応する基準辺C8と、(m+1)番目の一方側切断孔組58Aに対応する基準辺C8との間のX方向の長さは、Hdとされる。m番目の他方側切断孔組58Bに対応する基準辺C7と、(m+1)番目の他方側切断孔組58Bに対応する基準辺C8との間のX方向の長さは、Hdとされる。制御回路71は、特定された基準辺C7、C8に基づき、基準切断孔組50Aの切断孔540を除く第1切断孔501の位置を示す座標を特定する。
制御回路71は、基準辺C7を通る基準直線5A、及び、基準辺C8を通る基準直線5Bをそれぞれ特定する。制御回路71は、特定された基準直線5A、5B上に配置され、且つ、基準辺C7、C8からY方向と平行な方向に「Ty−(2×(Fy+Hy)」離隔した基準辺C5、C6の位置を示す座標を特定する。基準辺C5,C6の位置は、S15の処理によって特定された第2領域20B内の何れかの位置とされる。基準辺C5,C6の間のX方向の長さは、Hxとされる。基準辺C5、C6のY方向の長さは、Hyとされる。制御回路71は、特定された基準辺C5、C6に基づき、基準切断孔組50Aの切断孔510を除く第2切断孔502の位置を示す座標を特定する(S47)。
制御回路71は、S39の処理によって特定されたTyに基づき、テンプレート5のY方向における中心位置を特定する。制御回路71は、中心位置を取ってX方向と平行に延びる直線上の位置を示す座標を、折り目直線61の位置を示す座標として特定する(S49)。
制御回路71は、S47の処理によって特定された第2切断孔502のそれぞれに対応する識別子62を特定する。具体的には、制御回路71は、第2切断孔502のうち基準切断孔組50Aの切断孔510に対応する識別子62として「0」を特定する。制御回路71は、第2切断孔502のうちm番目の一方側切断孔組58Aの切断孔50に対応付ける識別子62として、「+m」を特定する。制御回路71は、第2切断孔502のうちm番目の他方側切断孔組58Bの切断孔50に対応付ける識別子62として、「−m」を特定する。各識別子62は、上下左右方向が反転される。制御回路71は、第2領域20Bのうち切断孔50の近傍の位置を示す座標を、対応する識別子62の位置を示す座標として特定する(S51)。
制御回路71は、S41(基準切断孔組50A)、S47(一方側切断孔組58A、他方側切断孔組58B)、S49(折り目直線61)、S51(識別子62)のそれぞれの処理によって決定された座標によって切断位置が示されるテンプレート切断データを作成する(S53)。制御回路71は、作成されたテンプレート切断データをフラッシュメモリ72に記憶する。制御回路71は、テンプレート作成処理を終了させ、処理をメイン処理(図8参照)に戻す。
図8に示すように、制御回路71は、テンプレート作成処理(図9参照)によって作成されたテンプレート切断データに基づき、切断処理を実行する(S21)。これによって、枠線20Cに沿った切れ目が形成される。又、基準切断孔組50A、一方側切断孔組58A、他方側切断孔組58B、折り目直線61、及び、識別子62を含むテンプレート5(図4参照)が、被切断媒体20のうち枠線20C内に形成される。
制御回路71は、テンプレート5を折り目直線61で折り曲げることをユーザに促すための画像、及び、識別子62を入力することをユーザに促すための画像を、LCD35Aに表示させる。ユーザは、保持シート10に貼付された被切断媒体20から枠線20Cの内部を剥がすことによって、テンプレート5を取り出す。ユーザは、被切断媒体20を折り目直線61で折り曲げる。ユーザは、切断孔組58のうち、第1切断孔501及び第2切断孔502のそれぞれの基準辺C5〜C8同士が正確に重なる切断孔組58、言い換えれば、第1領域20Aが露出しない切断孔50を含む切断孔組58を特定する。ユーザは、特定された切断孔組58に対応付けられた識別子62を更に特定する。ユーザは、特定された識別子62(「−m」〜「+m」の何れか)を、タッチパネル35Cを介して切断装置1に入力する。
図8に示すように、制御回路71は、操作スイッチ35Bを介して入力された識別子62を受け付ける(S23)。制御回路71は、受け付けられた識別子62に基づき、第1傾斜方向及び第1傾斜角度を特定する(S25)。詳細には次の通りである。制御回路71は、受け付けられた識別子62が「0」の場合、「第1傾斜方向:なし、第1傾斜角度:0度」を特定する。制御回路71は、受け付けられた識別子62が「+m」の場合、「第1傾斜方向:正方向、第1傾斜角度:(θs/Ns)×m」を特定する。制御回路71は、受け付けられた識別子62が「−m」の場合、「第1傾斜方向:負方向、第1傾斜角度:(θs/Ns)×m」を特定する。
ここで、特定された第1傾斜方向及び第1傾斜角度が、「第1傾斜方向:なし、第1傾斜角度:0度」の場合、X方向及びY方向は互いに直交している。又、特定された第1傾斜方向及び第1傾斜角度が、「第1傾斜方向:正方向、第1傾斜角度:(θs/Ns)×m」の場合、Y方向は直交方向に対して、負方向に「(θs/Ns)×m」分傾斜している。又、特定された第1傾斜方向及び第1傾斜角度が、「第1傾斜方向:負方向、第1傾斜角度:(θs/Ns)×m」の場合、Y方向は直交方向に対して正方向に「(θs/Ns)×m」分傾斜している。
制御回路71は、フラッシュメモリ72に記憶された切断データのXY座標系のうちX軸を、特定された第1傾斜方向と反対方向に第1傾斜角度分回転させる演算を行う(S27)。制御回路71は、算出された補正X軸及びY軸によって示される補正XY座標系で切断位置が示されるように、切断データを補正する(S29)。なお、上記の座標系の変換方法は、「アフィン変換(スキュー)」として一般的に知られている。制御回路71はメイン処理を終了させる。
メイン処理の終了後、例えばユーザは、特定の切断データを指定して切断装置1に切断処理を実行させるための切断指示を、タッチパネル35Cを介して入力する。制御回路71は、切断指示が入力された場合、S29の処理によって補正された切断データに基づいて、切断処理を実行する。この場合、切断装置1においてX方向とY方向とが互いに直交しない場合でも、切断データの切断位置は被切断媒体20に適切に再現される。
<本実施形態の主たる作用、効果>
以上のように、テンプレート5が折り目直線61に沿って折り曲げられた場合、切断孔組58の2つの切断孔50の少なくとも一部分同士が重なる(図5(B)、図6(B)参照)。ここで、Y方向に対する基準直線5A、5Bの傾斜角度(第1傾斜角度)と、直交方向に対するY方向の傾斜角度(第2傾斜角度)とが一致し、且つ、第1傾斜角度の傾斜方向(第1傾斜方向)と、第2傾斜角度の傾斜方向(第2傾斜方向)とが相違する場合、基準直線5A、5Bに対応する切断孔組58の2つの切断孔50は、折り目直線61に対して線対称となる。従って、基準直線5A上の基準辺C5、C7と、基準直線5B上の基準辺C6、C8とは、被切断媒体20が折り曲げられた場合に正確に重なる。
切断装置1の制御回路71は、基準辺C5〜C8が良好に重なる切断孔組58に対応付けられた識別子62を、ユーザから受け付ける(S23)。制御回路71は、受け付けられた識別子62に対応する第1傾斜角度及び第1傾斜方向に基づいて、切断データにおけるXY座標系のうちX軸を補正する(S27)。制御回路71は、補正X軸とY軸とによって示される補正XY座標系に基づいて、切断データを補正する(S29)。この場合、制御回路71は、補正後の切断データに基づいて切断処理を実行することによって、切断装置1においてX方向とY方向とが直交しない場合でも、補正前の切断データに対応する切断位置が正確に再現された切断パターンを、被切断媒体20に形成させることができる。
テンプレート5の切断孔組58は、基準切断孔組50A、一方側切断孔組58A、及び、他方側切断孔組58Bを有する。基準切断孔組50Aは、Y方向と平行な基準直線5A、5B上に重なる基準辺C5〜C8を有する。一方側切断孔組58Aは、正方向に傾斜した基準直線5A、5B上に重なる基準辺C5〜C8を有する。他方側切断孔組58Bには、負方向に傾斜した基準直線5A、5B上に重なる基準辺C5〜C8を有する。このため切断装置において、Y方向が直交方向に対して正方向及び負方向の何れの側に傾斜する場合でも、ユーザは、テンプレート5を折り目直線61で折り曲げた場合に2つの基準辺C5〜C8が正確に重なる切断孔組58を見つけることができる。従って、切断装置1の制御回路71は、正確に重なる基準辺C5〜C8を有する切断孔組58に対応付けられた識別子62に基づいて、切断データを適切に補正できる。
一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bには、それぞれ複数の切断孔組58が含まれる。m番目の一方側切断孔組58Aの第1傾斜角度は、(θs/Ns)×mであり、第1傾斜方向は正方向である。m番目の他方側切断孔組58Bの第1傾斜角度は、(θs/Ns)×mであり、第1傾斜方向は負方向である。つまり、一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bのそれぞれの第1傾斜角度及び第1傾斜角度は、互いに相違する。ユーザは、テンプレート5を折り目直線61で折り曲げた場合に基準辺C5〜C8が正確に重なる切断孔組58を、(θs/Ns)×m度単位で精度良く見つけることができる。制御回路71は、識別子62に基づいて切断データを補正することによって、X軸の補正を(θs/Ns)×m度単位で実行できる。従って、制御回路71は、切断データの補正の精度を向上させることができる。
制御回路71は、フラッシュメモリ72に記憶された切断データのXY座標系のうちX軸を、受け付けられた識別子62に対応する第1傾斜方向と反対方向に、第1傾斜角度分回転させる(S27)。制御回路71は、補正X軸及びY軸によって示される補正XY座標系で切断位置が示されるように、切断データを補正する(S29)。なお、受け付けられた識別子62に対応する第1傾斜角度は第2傾斜角度と一致する。受け付けられた識別子62に対応する第1傾斜方向は、第2傾斜方向と相違する。このため、補正X軸は、X軸がY方向と直交する方向を向くように補正されたものといえる。このため、制御回路71は、直交方向に対する第2方向のずれを補完することができるので、切断データを適切に補正できる。
ユーザは、テンプレート5が折り目直線61で折り曲げられた場合に基準辺C5〜C8が良好に重なる切断孔組58に対応する識別子62を、切断装置1に入力する。制御回路71は、入力された識別子62に応じて第1傾斜角度及び第2傾斜方向を特定し(S25)、切断データを補正できる(S29)。従ってユーザは、切断装置1による切断データの補正を、識別子62の入力操作によって容易に実現できる。
テンプレート5は、第1領域20Aに第2領域20Bが表面側から重ねられるように折り曲げられる。第1切断孔501の基準辺C5と第2切断孔502の基準辺C7、及び、第1切断孔501の基準辺C6と第2切断孔502の基準辺C8がずれた状態で重なる場合、着色された第1領域20Aが、切断孔50を介して露出する。一方、第1切断孔501の基準辺C5と第2切断孔502の基準辺C7、及び、第1切断孔501の基準辺C6と第2切断孔502の基準辺C8が正確に重なる場合、着色された第1領域20Aは、切断孔50を介して露出しない。このように、ユーザは、テンプレート5が折り曲げられた場合の2つの切断孔50の重なり具合を、第1領域20Aの着色部分を利用して容易に特定できる。
識別子62は、被切断媒体20を表面側から見たときに上下左右方向が反転された状態となるように形成される。テンプレート5が、第1領域20Aに第2領域20Bが表面側から重ねられるように折り曲げられた場合、第2領域20Bに形成された識別子62は、被切断媒体20の裏面側からユーザによって視認される。裏面側から視認された場合の識別子62は、反転されていない状態で視認可能となる。つまりユーザは、反転された識別子62を正しく視認する為に、着色された第1領域20A(表面)に第2領域20B(裏面)が重なるように、テンプレート5を折り曲げる。このように、テンプレート5において、反転された識別子62を、着色されていない第2領域20Bに形成することによって、ユーザがテンプレート5を常に同一向きに折り曲げるように促すことができる。この場合、制御回路71は、切断孔組に対応する識別子を正しく認識できる。
制御回路71は、被切断媒体20のX方向の長さMxに基づいてテンプレート5のX方向の長さTxを特定し(S31)、特定されたTxに基づき、式(1)を適用して切断孔組58の数Nを決定する(S33)。制御回路71は、Txが大きい程、大きいNを決定でき、切断孔組58の数を大きくできる。なお、切断孔組58の数が大きい場合、それぞれの第1傾斜角度の相違量を小さくできる。この場合、直交方向に対するY方向のずれの程度(第2傾斜角度)がより細かく特定されるので、制御回路71は、直交方向に対するY方向の傾斜の程度を精度良く特定できる。従って、制御回路71は、X軸を高い精度で補正できる。
制御回路71は、テンプレート5のY方向の長さTyを特定し(S39)、特定されたTyに基づき、切断孔組58に含まれる2つの切断孔50の間の長さを決定する(S41、S47)。制御回路は、テンプレート5のY方向の長さが大きい程、切断孔組58に含まれる2つの切断孔50の間の距離を長くできる。なお、2つの切断孔組58の間の長さが長い程、折り目直線61に対して線対称とならない場合に基準辺C5〜C8のずれ量は大きくなる。一方、折り目直線61に対して線対称となる場合の基準辺C5〜C8の位置は、2つの切断孔組58の間の長さに関わらず正確に一致する。このため、制御回路71は、切断孔組58に含まれる2つの切断孔50の間の距離を長くすることによって、直交方向に対する第2方向の傾斜の程度を精度良く特定できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。メイン処理の各ステップは、制御回路71によって実行される例に限定されず、一部又は全部が他の電子機器(例えば、ASIC)によって実行されてもよい。メイン処理の各ステップは、複数の電子機器(例えば、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。メイン処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。切断装置1は、ヘッド2の位置を固定し、保持シート10をX方向及びY方向に移動させることによって、カッタ16に対する被切断媒体20の位置をX方向及びY方向に相対移動させてもよい。
テンプレート5の周端部は、被切断媒体20の周端部と一致してもよい。即ち、テンプレート5は、枠線20Cに沿った切れ目によって被切断媒体20から切り取られるのではなく、被切断媒体20に複数の切断孔50、折り目直線61、及び、複数の識別子62が形成されることによって、被切断媒体20に直接作成されてもよい。切断孔50の形状は、長方形状に限定されない。例えば、切断孔50の代わりに、1本の基準直線上に沿って延びるスリット状の孔が用いられてもよい。折り目直線61は、切れ目61Aを複数有するミシン目状に限定されない。例えば、折り目直線61は、加工部材としてペンを有するカートリッジ4がカートリッジホルダ32に装着された状態で被切断媒体20に描画される直線であってもよい。
一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bのそれぞれの数は、1つでもよいし複数でもよい。基準切断孔組50A、一方側切断孔組58A、及び、他方側切断孔組58Bの配列順は、上記実施形態に限定されない。一方側切断孔組58A及び他方側切断孔組58Bの第1傾斜角度は、基準切断孔組50Aからの順番に関わらず、ランダムに配置されてもよい。
制御回路71は、受け付けられた識別子62に基づいて特定される第1傾斜角度及び第1傾斜方向に基づき、Y軸を、第1傾斜方向に第1傾斜角度分回転させることによって、Y軸を補正してもよい。制御回路71は、X軸と、補正された補正Y軸とによって示される補正XY座標系で切断位置が示されるように、切断データを補正してもよい。
ユーザは、折り目直線61で折り曲げられた状態のテンプレート5を保持シート10に保持し、切断装置1のスキャナ部6によってテンプレート5を読み取らせてもよい。制御回路71は、折り目直線61で折り曲げられた状態のテンプレート5の画像データを、スキャナ部6から取得してもよい。制御回路71は、取得された画像データに基づき、基準辺C5〜C8が正確に重なる切断孔組58を特定してもよい。制御回路71は、特定された切断孔組58の第1傾斜角度及び第1傾斜方向を特定し、切断データを補正してもよい。
被切断媒体20は、表面全体が着色され、裏面全体が着色されていなくてもよい。この場合でも、テンプレート5が折り目直線61で折り曲げられた場合、表面の着色部分は、折り目直線61に対して線対称となる基準辺C5〜C8を含む切断孔50から露出しない。一方、折り目直線61に対して線対称とならない基準辺C5〜C8を含む切断孔50から露出する。このため、ユーザは、テンプレート5が折り曲げられた場合の2つの切断孔50の重なり具合を、表面の着色部分を利用して容易に特定できる。
ユーザは、テンプレート5を折り曲げる場合、テンプレート5の裏面どうしが重なるように折り目直線61に沿って折り曲げてもよい。この場合、制御回路71は、テンプレート5の第1領域20Aに識別子62を形成してもよい。又、識別子62は、加工部材としてペンを有するカートリッジ4がカートリッジホルダ32に装着された状態で描画されてもよい。
制御回路71は、テンプレート5のX方向の長さTxを特定し、特定されたTxに基づいて切断孔組58の数Nを決定した。これに対し、被切断媒体20全体がテンプレート5として用いられる場合、制御回路71は、被切断媒体20のX方向の長さMxを特定し、特定されたMxに基づいて切断孔組58の数Nを決定してもよい。又、切断孔組58の数は、被切断媒体20及びテンプレート5のX方向の長さMx、Txに関わらず一定であってもよい。制御回路71は、Mx、Txの長さに応じて、各切断孔組58がテンプレート5のX方向に均等配置されるように、各切断孔組58のそれぞれの間の間隔を調整してもよい。
制御回路71は、テンプレート5のY方向の長さTyを特定し、特定されたTyに基づき、切断孔組58に含まれる2つの切断孔50の間の長さを決定した。これに対し、被切断媒体20全体がテンプレート5として用いられる場合、制御回路71は、被切断媒体20のY方向の長さMyを特定し、特定されたMyに基づいて、切断孔組58に含まれる2つの切断孔50の間の長さを決定してもよい。又、切断孔組58に含まれる2つの切断孔50の間の長さは、被切断媒体20及びテンプレート5のY方向の長さMy、Tyに関わらず一定であってもよい。
メイン処理は、例えば切断装置1の出荷前に実行されてもよい。このとき、テンプレート作成処理(S17)が実行されることに応じて作成されるテンプレート切断データは、EEPROM74に記憶されてもよい。つまり、切断装置1は、テンプレート切断データがEEPROM74に記憶された状態で出荷されてもよい。この場合、制御回路71は、出荷後にユーザによって開始指示が入力された場合、メイン処理を実行せず、EEPROM74に予め記憶されたテンプレート切断データに基づいて切断処理を実行することによって、テンプレート5を作成してもよい。
制御回路71は、S25の処理によって特定された第1傾斜方向及び第1傾斜角度を、フラッシュメモリ72に記憶してもよい。又、制御回路71は、S27の処理によって算出された補正X軸を示すデータを、フラッシュメモリ72に記憶してもよい。これらの場合、制御回路71は、切断データの補正(S29)をメイン処理中で実行しなくてもよい。例えば制御回路71は、ユーザによって切断指示が入力された場合、指定された切断データを、フラッシュメモリ72に記憶された第1傾斜方向及び第1傾斜角度、又は、補正X軸を示すデータに基づいて補正してもよい。つまり、制御回路71は、ユーザによって切断指示が入力されたタイミングで、切断処理に必要となる切断データを補正してもよい。
<その他>
X軸は、本発明の「第1軸」の一例である。Y軸は、本発明の「第2軸」の一例である。X方向は、本発明の「第1方向」の一例である。Y方向は、本発明の「第2方向」の一例である。カッタ16は本発明の「切断具」の一例である。カートリッジホルダ32を含むヘッド2は、本発明の「保持部」の一例である。移送機構7及びヘッド移動機構8は、本発明の「移動機構」の一例である。S21の処理を行う制御回路71は、本発明の「切断手段」「第1形成手段」「第2形成手段」の一例である。S23の処理を行う制御回路71は、本発明の「第1特定手段」の一例である。S29の処理を行う制御回路71は、本発明の「補正手段」の一例である。S27の処理を行う制御回路71は、本発明の「算出手段」の一例である。識別子62が入力されるタッチパネル35Cは、本発明の「受付手段」の一例である。S15の処理を行う制御回路71は、本発明の「判定手段」の一例である。S31の処理を行う制御回路71は、本発明の「第2特定手段」の一例である。S33の処理を行う制御回路71は、本発明の「第1決定手段」の一例である。S39の処理を行う制御回路71は、本発明の「第3特定手段」の一例である。S41、S47の処理を行う制御回路71は、本発明の「第2決定手段」の一例である。S21の処理は、本発明の「切断ステップ」「第1形成ステップ」の一例である。S23の処理は、本発明の「第1特定ステップ」の一例である。S29の処理は、本発明の「補正ステップ」の一例である。
1:切断装置、2:ヘッド、5:テンプレート、5A、5B:基準直線、7:移送機構、8:ヘッド移動機構、16:カッタ、20:被切断媒体、20A:第1領域、20B:第2領域、50:切断孔、58:切断孔組、58A:一方側切断孔組、58B:他方側切断孔組、61:折り目直線、62:識別子、71:制御回路

Claims (9)

  1. 互いに直交する第1軸及び第2軸によって示される座標系に基づいて切断位置を特定する切断データに応じて被切断媒体を切断する切断装置であって、
    切断具が保持される保持部と、
    前記保持部に対して前記被切断媒体を、前記第1軸に対応する第1方向、及び、前記第2軸に対応する第2方向に相対移動させる移動機構と、
    テンプレート切断データに基づき、前記移動機構を駆動して前記被切断媒体を前記切断具で切断することによって、複数の切断孔を有するテンプレートを前記被切断媒体に形成する切断手段と、
    前記移動機構を駆動し、前記第1方向と平行な直線状の折り目直線を前記被切断媒体に形成する第1形成手段と、
    前記切断手段によって前記被切断媒体に形成された前記切断孔に応じた補正情報を特定する第1特定手段と、
    前記第1特定手段によって特定された前記補正情報に基づいて前記第1軸の角度が補正された補正第1軸と前記第2軸とによって示される座標系に基づいて、前記切断データを補正する補正手段と
    を備え、
    前記テンプレートは、前記折り目直線を挟んで前記第2方向に対向する2つの前記切断孔を含む切断孔組を複数有し、
    それぞれの前記切断孔組に含まれる前記2つの切断孔は、それぞれ、前記第1方向と交差する共通の仮想的な基準直線上に基準辺を有し、
    複数の前記切断孔組のそれぞれに対応する前記基準直線の、前記第2方向に対する角度が互いに相違し、
    前記補正手段は、前記複数の切断孔組の何れかに対応する前記補正情報に基づいて、前記切断データを補正することを特徴とする切断装置。
  2. 前記複数の切断孔組は、
    基準切断孔組、前記基準切断孔組に対して前記第1方向の一方側に配置された一方側切断孔組、及び、前記基準切断孔組に対して前記第1方向の他方側に配置された他方側切断孔組を有し、
    前記基準切断孔組は、
    前記第2方向と平行な2つの前記基準直線上に前記基準辺を有する前記2つの切断孔を有し、
    前記一方側切断孔組は、
    前記第2方向に対して一方側に傾斜した2つの平行な前記基準直線上に前記基準辺を有する前記2つの切断孔を含み、
    前記他方側切断孔組は、
    前記第2方向に対して他方側に傾斜した2つの平行な前記基準直線上に前記基準辺を有する前記2つの切断孔を含むことを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
  3. 前記複数の切断孔組には、前記一方側切断孔組、及び、前記他方側切断孔組が、それぞれ複数含まれており、
    複数の前記一方側切断孔組のそれぞれは、前記第2方向に対して異なる角度で前記一方側に傾斜した2つの平行な前記基準直線上に前記基準辺を有する前記2つの切断孔を含み、
    複数の前記他方側切断孔組のそれぞれは、前記第2方向に対して異なる角度で前記他方側に傾斜した2つの平行な前記基準直線上に前記基準辺を有する前記2つの切断孔を含むことを特徴とする請求項2に記載の切断装置。
  4. 前記補正情報に対応する前記切断孔を含む前記切断孔組の前記基準直線の、前記基準切断孔組の前記基準直線に対する傾斜角度及び傾斜方向に基づき、前記第1軸を前記傾斜方向と反対方向に前記傾斜角度分回転させて前記補正第1軸を算出する算出手段を備え、
    前記補正手段は、
    前記算出手段によって算出された前記補正第1軸と前記第2軸とによって示される座標系に基づいて、前記切断データを補正することを特徴とする請求項2又は3に記載の切断装置。
  5. 前記複数の切断孔組のそれぞれに対応する識別子を、前記被切断媒体に形成する第2形成手段と、
    複数の前記識別子のうち何れかを受け付ける受付手段と
    を備え、
    前記第1特定手段は、
    前記受付手段によって受け付けられた前記識別子を、前記補正情報として特定し、
    前記補正手段は、
    前記第1特定手段によって特定された前記識別子に対応する前記切断孔組の前記基準直線に基づいて、前記切断データを補正することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の切断装置。
  6. 前記被切断媒体のうち、前記2つの切断孔の一方が形成される領域であって着色されている第1領域と、前記2つの切断孔の他方が形成される領域であって着色されていない第2領域とを判定する判定手段を備え、
    前記第2形成手段は、
    前記判定手段によって判定された前記第2領域に形成される前記切断孔の近傍に、反転された前記識別子を、前記切断具によって切断することで形成することを特徴とする請求項5に記載の切断装置。
  7. 前記テンプレートの前記第1方向のサイズを特定する第2特定手段と、
    前記第2特定手段によって特定された前記テンプレートの前記第1方向のサイズに応じて、前記複数の切断孔組の数を決定する第1決定手段と
    を備え、
    前記切断手段は、
    前記第1決定手段によって決定された前記数の前記複数の切断孔組を有する前記テンプレートを、前記被切断媒体に形成させることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の切断装置。
  8. 前記テンプレートの前記第2方向のサイズを特定する第3特定手段と、
    前記第3特定手段によって特定された前記テンプレートの前記第2方向のサイズに応じて、前記2つの切断孔の間の長さを決定する第2決定手段と
    を備え、
    前記切断手段は、
    前記第2決定手段によって決定された長さ分前記第2方向に離隔した前記2つの切断孔を有する前記複数の切断孔組を有する前記テンプレートを、前記被切断媒体に形成させることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の切断装置。
  9. 互いに直交する第1軸及び第2軸によって示される座標系に基づいて切断位置を特定する切断データに応じて被切断媒体を切断する切断装置であって、切断具が保持される保持部、及び、前記保持部に対して前記被切断媒体を、前記第1軸に対応する第1方向、及び、前記第2軸に対応する第2方向に相対移動させる移動機構を備えた切断装置のコンピュータに、
    テンプレート切断データに基づき、前記移動機構を駆動して前記被切断媒体を前記切断具で切断することによって、複数の切断孔を有するテンプレートを前記被切断媒体に形成する切断ステップと、
    前記移動機構を駆動し、前記第1方向と平行な直線状の折り目直線を前記被切断媒体に形成する第1形成ステップと、
    前記切断ステップによって前記被切断媒体に形成された前記切断孔に応じた補正情報を特定する第1特定ステップと、
    前記第1特定ステップによって特定された前記補正情報に基づいて前記第1軸の角度が補正された補正第1軸と前記第2軸とによって示される座標系に基づいて、前記切断データを補正する補正ステップと
    を実行させるための切断プログラムであって、
    前記テンプレートは、前記折り目直線を挟んで前記第2方向に対向する2つの前記切断孔を含む切断孔組を複数有し、
    それぞれの前記切断孔組に含まれる前記2つの切断孔は、それぞれ、前記第1方向と交差する共通の仮想的な基準直線上に基準辺を有し、
    複数の前記切断孔組のそれぞれに対応する前記基準直線の、前記第2方向に対する角度が互いに相違し、
    前記切断ステップは、前記複数の切断孔組の何れかに対応する前記補正情報に基づいて、前記切断データを補正することを特徴とする切断プログラム。
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