JP2018009037A - フルオレン骨格を有するアルコール化合物 - Google Patents

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弘行 加藤
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有児 西田
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Abstract

【課題】反応或いは後処理で用いた溶媒を包接していない、結晶状の下記式(1)で表されるアルコール化合物を提供すること。
【解決手段】以下、(i)、(ii)及び(iii)の工程をこの順で含む製造方法により、包接体でない結晶状の下記式(1)で表されるアルコール化合物が得られることを見出した。
(i)上記式(1)で表されるアルコール化合物、芳香族炭化水素類及びメタノールを含む溶液を調製する工程。
(ii)前記溶液から25℃以上で前記アルコール化合物の結晶を析出させ、析出した結晶を分離取得する工程。
(iii)60℃以上の雰囲気下で、前記結晶からメタノールを除去する工程。
【化1】
Figure 2018009037

【選択図】なし

Description

本発明は、光学レンズ、光学フィルム等の光学部材を構成する樹脂(光学樹脂)を形成するモノマーとして好適で、加工性、生産性に優れた新規なフルオレン骨格を有するアルコール化合物に関する。
フルオレン骨格を有するアルコール化合物を原料モノマーとするポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、エポキシなどの樹脂材料は、光学特性、耐熱性等に優れることから、近年、光学レンズや光学シートなどの新たな光学材料として注目されている。中でも以下式(1)
Figure 2018009037
で表される構造を有するアルコール化合物は、該アルコール化合物及びその誘導体から製造される樹脂が屈折率等の光学特性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、電気特性、機械特性、溶解性等の諸特性に優れることから、特に光学樹脂の原材料として着目されている(例えば特許文献1〜5)。
上記式(1)で表されるアルコール化合物の製造方法としては、塩基触媒存在下、以下式(2)
Figure 2018009037
で表されるフェノール化合物とエチレンオキサイドとを反応させる方法が知られている(特許文献2)。しかしながら、該方法で得られる上記式(1)で表されるアルコール化合物はその純度が低く、エチレンオキサイドが3〜4分子付加した化合物(以下、多量体と称することもある)が多量に副生し、目的とする上記式(1)で表されるアルコール化合物を高純度で得ることは困難である。
一方、上記式(1)で表されるアルコール化合物の改良製法として、酸触媒及びチオール類存在下、以下式(3)
Figure 2018009037
で表されるアルコール化合物と9−フルオレノンとを反応させ上記式(1)で表されるアルコール化合物を得る方法が提案され(特許文献3)、また、該製法による着色の問題を改善する手法として、酸触媒及び9―フルオレノン類100重量部に対して3重量部以上のチオール類存在下、上記式(3)で表されるアルコール化合物と9―フルオレノンとを反応させ上記式(1)で表されるアルコール化合物を得る方法が提案されている(特許文献4)。
しかしながら、前記方法でもその着色改善は十分ではなく、また、反応時に多量のチオール類を必要とすることから、生成物からチオール類を完全に除去することが困難であり、得られたアルコール化合物から樹脂を製造する際、チオール類に由来する硫黄分が樹脂の更なる着色を引き起こすといった問題がある。更に、本願発明者らが上記特許文献2及び4に記載される方法を追試したところ、得られる結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物には、反応や反応後の取り出し操作(晶析操作)で使用した溶媒(芳香族炭化水素類)が取り込まれた、包接体となることが判明した。
また、特許文献5にはその合成例2に、ジエチレングリコールを溶媒として用い、上記式(2)で表されるフェノール化合物とエチレンカーボネートとを反応させ、反応終了後イソプロピルアルコールを添加し、10℃まで冷却することにより上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶を得た旨記載されている。そこで、本願発明者らが前記方法を追試し、得られた結晶を分析した所、特許文献2及び4と同様、反応及び晶析で用いた溶媒が多量に残存した結晶が得られることが判明した。
特開平07―149881号公報 特開2001−122828号公報 特開2001−206863号公報 特開2009−256342号公報 特開2009−173647号公報
本発明の目的は、反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒の残存量が大幅に低減された、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記式(1)で表されるアルコール化合物を特定条件下で晶析させることにより、反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を包接していない、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が製造可能であることを見出した。具体的には以下の発明を含む。
[1]
包接体ではなく、赤外線吸収スペクトルにおいて、1153±2(cm−1)の範囲にピークを有さない、結晶状の以下式(1):
Figure 2018009037
で表されるアルコール化合物。
[2]
包接体ではなく、赤外線吸収スペクトルにおいて、1153±2(cm−1)の範囲にピークを有さず、1148±2(cm−1)の範囲にピークを有する、結晶状の以下式(1):
Figure 2018009037
で表されるアルコール化合物。
[3]
25℃で液状である有機化合物の含量が1重量%以下である、[1]または[2]に記載のアルコール化合物。
[4]
上記式(1)で表されるアルコール化合物12gを、純度99重量%以上のN,N−ジメチルホルムアミド30mLに溶解させて得られる溶液の黄色度(YI値)が10以下である、[1]〜[3]いずれかに記載のアルコール化合物。
本発明によれば、反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を包接していない為、結晶中の溶媒の残存量が大幅に低減された、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が提供可能となる。
更には、本発明の結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物は高純度で、かつ着色が少ないので、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、エポキシなど、各種樹脂材料の原料として好適に用いられる。
特に結晶が反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を包接している場合、該結晶を樹脂原料として使用すると、該結晶の溶融中に包接されていた溶媒が放出されるため、放出された溶媒を安全に系外へと除去する必要があったり、包接されている溶媒の影響で、得られる樹脂の品質が一定とならない等の問題を引き起こすことがある。更には、溶媒を包接した上記式(1)で表されるアルコール化合物を保管や輸送する際、溶媒を包接していない結晶に比べ、より厳密な防災上の対策も必要となる。
しかしながら、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物は芳香族炭化水素類をはじめとして様々な有機化合物を包接して包接体となり得る一方、反応或いは反応後の後処理で溶媒を使用せず、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物を製造することは困難である。従って、上述した公知の方法等、一般的な製造法により結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物を製造すると、自ずと反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を包接した包接体となり、該包接体から包接された溶媒を除去し、包接体ではない結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物を得るためには、一旦結晶を融点以上に加熱し溶融させた後に除去する等、工業的な実施が容易でない煩雑な操作が必要となる。ところが、本願発明によれば、上述した工業的な実施が容易でない煩雑な操作を必要とすることなく、反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を包接していない、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が提供可能となる。
実施例1で得られた結晶の赤外線吸収スペクトルである。 比較例1で得られた結晶の赤外線吸収スペクトルである。 比較例11で得られた結晶の赤外線吸収スペクトルである。 参考例1で得られた結晶の赤外線吸収スペクトルである。 比較例13で得られた結晶の赤外線吸収スペクトルである。
本発明の、包接体でない結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物は、以下、(i)(ii)及び(iii)の工程をこの順で含むことにより製造される。
(i)
上記式(1)で表されるアルコール化合物、芳香族炭化水素類及びメタノールを含む溶液(晶析溶液)を調製する工程(以下、晶析溶液調製工程と称することもある)。
(ii)
前記溶液から25℃以上で前記アルコール化合物の結晶を析出させ、析出した結晶を分離する工程(以下、晶析工程と称することもある)。
(iii)
60℃以上で、前記結晶からメタノールを除去する工程(以下、乾燥工程と称することもある)。
以下、上記(i)(ii)及び(iii)の工程について詳述する。
本発明の原料として使用される、上記式(1)で表されるアルコール化合物は、前述した特許文献等、公知の方法で製造したものを用いることもできるが、多量体副生の抑制や色相向上の観点から、下記する方法にて上記式(1)で表されるアルコール化合物を製造することが好ましい。下記する方法にて上記式(1)で表されるアルコール化合物を製造することにより、反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を包接していないとの特徴の他、以下(a)及び/又は(b)の特徴を兼ね備える、上記式(1)で表されるアルコール化合物が製造可能となる。
(a)後述する方法により決定されるHPLC純度が通常90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上。
(b)後述する方法で測定するYI値が通常10以下、好ましくは7以下。
本発明の好ましい実施形態である、上記式(1)で表されるアルコール化合物の製造法は、グリコールジエーテル及び炭素数5〜12の環状ケトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物存在下、上記式(2)で表されるフェノール化合物とエチレンカーボネートとを反応させることを特徴とする。
上記式(2)で表されるフェノール化合物は市販品を用いてもよく、また、酸触媒存在下、フルオレノンと2-フェニルフェノールとを反応させて製造することもできる。
本発明で使用されるグリコールジエーテルは、以下式(4)
−O(CHCHO)−R (4)
(式中、R及びRはそれぞれ同一又は異なって、分岐を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは1〜4の整数を表す。)
で表される構造を有する。このようなグリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が例示される。
本発明で使用される炭素数5〜12の環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロデカノン、シクロウンデカノン等が例示され、これら環状ケトンの中でも入手性や取扱性の良さからシクロペンタノン、シクロヘキサノンが好適に用いられる。
グリコールジエーテル及び環状ケトンはそれぞれ1種、あるいは必要に応じて2種以上混合して使用してもよく、その使用量は、多量体生成抑制の観点から、上記式(2)で表されるフェノール化合物1重量倍に対し通常、0.05〜3重量倍、好ましくは0.08〜1重量倍である。
エチレンカーボネートの使用量は、上記式(2)で表されるフェノール化合物1モルに対し通常、2〜10モル、好ましくは2〜4モルである。
上記式(2)で表されるフェノール化合物とエチレンカーボネートとを反応させるに際し、必要に応じ塩基性化合物存在下にて反応を行う。かかる塩基性化合物としては、炭酸塩類、炭酸水素塩類、水酸化物類、有機塩基類等が例示される。より具体的には、炭酸塩類として炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等が、炭酸水素塩類として炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素セシウム等が、水酸化物類として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が、有機塩基類としてトリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリフェニルホスフィン、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド等が例示される。これら塩基性化合物の中でも取扱性の良さの点から炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリフェニルホスフィンが好適に使用される。これら塩基性化合物を使用する際の使用量は、上記式(2)で表されるフェノール化合物1モルに対し、通常0.01〜1.0モル、好ましくは0.03〜0.2倍モルである。
本発明において、前記のグリコールジエーテル、炭素数5〜12の環状ケトンの他、必要に応じ不活性な有機溶媒を併用することができる。かかる不活性な有機溶媒としては、ケトン類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、エーテル類、エステル類、脂肪族ニトリル類、アミド類、スルホキシド類等が例示される。より具体的には、ケトン類としてアセトン、メチルエチルケトン、ブチルメチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン、2−オクタノン、シクロヘキサノン等が、芳香族炭化水素類としてトルエン、キシレン、メシチレン等が、ハロゲン化芳香族炭化水素としてクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が、脂肪族炭化水素としてペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が、ハロゲン化脂肪族炭化水素類としてジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等が、エーテル類としてジエチルエーテル、ジ−イソ−プロピルエーテル、メチル−ターシャリー−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル等が、エステル類として酢酸エチル、酢酸ブチル等が、脂肪族ニトリル類としてアセトニトリル等が、アミド類としてジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が、スルホキシド類としてジメチルスルホキシド等が例示される。これら不活性な有機溶媒の中でも入手性や取扱性の良さから、沸点が110℃以上の芳香族炭化水素類、ケトン類又はエーテル類が好適に用いられる。これら有機溶媒は1種類、あるいは必要に応じ2種類以上混合して使用してもよい。これら有機溶媒を併用する際の使用量は、上記式(2)で表されるフェノール化合物1重量倍に対し、通常0.1〜5重量倍、好ましくは0.5〜3重量倍である。
上記式(2)で表されるフェノール化合物とエチレンカーボネートとの反応は、通常30〜150℃、好ましくは100〜130℃で実施される。
こうして得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物を含む反応液は、そのまま濃縮乾固した後、晶析溶液調製工程に供してもよく、水洗・吸着処理等の後処理や、晶析・カラム精製等を実施してもよい。また、下記する水洗工程及び/又は濃縮工程を実施した後、本発明の晶析溶液調製工程に供することが、目的とする上記式(1)で表されるアルコール化合物の純度をより向上させることが可能である点で好ましい。以下、水洗工程及び濃縮工程について詳述する。
水洗工程は得られた反応液に、反応で使用した、上記式(2)で表されるフェノール化合物1重量倍に対し0.1〜10重量倍、好ましくは0.5〜5重量倍の水を添加し、60〜95℃、好ましくは75〜90℃で撹拌し、その後静置、水層を分離することによって実施される。また、水洗温度は60℃以上とすることにより、静置時の分液速度がより速くなり、95℃以下とすることにより、水洗時の上記式(1)で表されるアルコール化合物の分解を抑制することが可能となる。
水洗工程は必要に応じて複数回実施してもよい。また、水洗工程実施に際し、水と併せて塩基や酸を添加することにより、副生物を分解し、水層へと除去することもできる。
続いて濃縮工程について詳述する。濃縮工程は、水洗工程終了後、あるいは水洗工程を実施していない反応液を常圧、あるいは減圧下にて、前記反応工程で使用したグリコールジエーテルや炭素数5〜12の環状ケトン、あるいは、更に不活性な有機溶媒の一部又は全部を系外へと除去することにより実施される。
<晶析溶液調製工程>
本発明においては、芳香族炭化水素類とメタノールとを併用する必要がある。芳香族炭化水素類を使用しない場合、上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶を完溶させることができず、また、メタノールを使用せず、芳香族炭化水素類のみを用いて晶析を行った場合、芳香族炭化水素類を包接した上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶が得られる。なお、メタノールを使用せず、メタノール以外のアルコール、或いは他の有機化合物と芳香族炭化水素類とを併用して晶析を行った場合、本発明の効果は発現せず、芳香族炭化水素類を包接した上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶が得られる。
本発明において使用可能な芳香族炭化水素類としてはトルエン、キシレン等が例示される。晶析溶液中の芳香族炭化水素類とメタノールの比率は、例えば、重量基準で、芳香族炭化水素類:メタノール=1:0.3〜1:5、好ましくは1:0.5〜1:3である。メタノールの比率を芳香族炭化水素類に対し0.3重量倍以上とすることにより、より確実に芳香族炭化水素類を含む包接体となることを抑制することが可能となり、5重量倍以下とすることにより、上記式(1)で表されるアルコール化合物を溶解しやすくなることから晶析操作がより容易となり、また、上記式(1)で表されるアルコール化合物の純度や色相を改善させやすいことから好ましい。これら比率は、晶析溶液調製工程に先立ち、芳香族炭化水素類やメタノールの含量をガスクロマトグラフィーで定量した後、上記比率となるように芳香族炭化水素類及びメタノールを適宜添加することにより調整することができる。
晶析溶液中には、芳香族炭化水素類、メタノール以外に他の有機化合物を含んでいてもよい。含んでいてもよい他の有機化合物として例えば、上述した反応で使用したグリコールジエーテル及び/又は炭素数5〜12の環状ケトンの他、脂肪族炭化水素類(例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン等)、鎖状ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)等が挙げられる。他の有機化合物を含む場合、その含有量は、晶析溶液中の芳香族炭化水素類とメタノールとの合計量に対し通常0.5重量倍以下、好ましくは0.3重量倍以下である。他の有機化合物を含んでいても他の有機化合物を包接した包接化合物とならない理由は定かではないが、芳香族炭化水素類及びメタノール存在下に晶析することによって、他の有機化合物が上記式(1)で表されるアルコール化合物に取り込まれることが阻害され、結果として包接体でない、上記式(1)で表されるアルコール化合物となるものと推定される。
晶析溶液に含まれる溶媒(芳香族炭化水素類+メタノール+上述した他の有機化合物)の総量は、晶析溶液に含まれる上記式(1)で表されるアルコール化合物1重量倍に対し通常0.5〜20重量倍、好ましくは1〜10重量倍である。
晶析溶液中の水分量によっては、晶析溶液に含まれる不純物の含量にもよるが、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が得られない場合がある。また、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が得られる場合であっても、純度や色相が十分に向上しない場合があるため、晶析溶液中の水分は通常5重量%以下、好ましくは1重量%以下とする。晶析溶液中の水分を5重量%以下とする方法として例えば、予め、メタノールを添加する前に、芳香族炭化水素溶媒を添加し、常圧あるいは減圧下、芳香族炭化水素溶媒による共沸脱水操作を実施した後、水分を含まないメタノールを添加する方法が挙げられる。
<晶析工程>
次いで晶析工程について詳述する。上記の方法により調製された晶析溶液は通常、40℃以上、晶析溶液の沸点以下の温度まで加熱し結晶を完溶させた後冷却し、25℃以上、好ましくは25〜60℃、更に好ましくは40〜50℃で結晶を析出させる。25℃より低い温度で結晶を析出させた場合、本発明の効果が発現せず、一部又は全部が芳香族炭化水素類を包接した包接体となる。また、60℃より高い温度で結晶を析出させる場合、溶媒の沸点に近いことから、安全面で問題となる場合が生じる。前述した温度範囲で結晶を析出させる方法として、結晶が析出するまで上記温度範囲となるよう晶析溶液の温度を保持する方法、上記温度範囲で種晶を接種する方法等が例示される。また、結晶析出後、一定時間同温度で保持し結晶を成長させる操作を実施してもよい。結晶析出後、必要に応じ更に冷却を行い、析出した結晶を分離する。
こうして分離した結晶はメタノールを含んでいるが、芳香族炭化水素類を包接した場合とは異なり、結晶溶融温度(融点)以上としなくとも、60℃以上とすることによってメタノールを除去することが可能であることから、反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を含まない、包接体でない結晶が容易に製造可能となる。
<乾燥工程>
乾燥工程は、60℃以上、結晶の融点以下、好ましくは60℃〜110℃で実施される。60℃より低い場合、メタノールの除去が困難である。乾燥工程を実施する際は常圧でも減圧下でもよいが、工業的に実施する際は減圧下とする方がより効率的にメタノールを除去できることから好ましい。
こうして得られた本発明の包接体ではなく、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物は必要に応じ、吸着、水蒸気蒸留、再結晶などの通常の精製操作を行うことにより、更に精製することができるが、本発明の方法により得られる包接体ではなく、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物は、このような操作を実施しなくとも十分に高純度である。また、結晶中に反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒を包接していない為、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、エポキシなどの樹脂材料の原料として好適に用いられることは勿論のこと、包接されている溶媒(有機化合物)が問題となる分野、例えば医農薬用の原料(中間体)としても好適に用いることができる。
<本発明の方法で得られる結晶>
上記の方法で製造される、本発明の包接体ではなく、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物は反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒(通常の操作温度である、25℃で液状である有機化合物)を包接しないとの特徴を有する。従って、上述した方法で得られる包接体ではなく、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物に含まれる、25℃で液状である有機化合物の含量は通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは0.1重量%以下となる。
包接体ではなく、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が反応、或いは反応後の後処理で使用した溶媒(有機化合物)を包接しているか否か、即ち結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が包接体であるか否かは、赤外線吸収スペクトルにおいて包接体特有のピークである、1153±2(cm−1)を有するか否かで判断することが出来る。1153±2(cm−1)のピークを実質的に有していなければ、有機化合物を包接する包接体でないと判断することが出来る。なお、本発明における「実質的に含まない」とは、1151〜1155(cm−1)の範囲にピークを殆ど、または全く検出されないことを意味する。一方、有機化合物を包接する包接体でなければ、前述した範囲のピークの代わりに1148±2(cm−1)の範囲にピークを有する。赤外線吸収スペクトルは、後述する条件にてフーリエ変換赤外分光光度計を用いて測定することが可能である。
更には、TG−DTA(示差熱・熱重量同時測定)分析、X線解析、NMR分析、或いは、得られた結晶を包接していると思われる有機化合物の沸点以上となる条件で重量変化がない程度に十分に乾燥させた後、得られた結晶をガスクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーを用いて分析し、包接している有機化合物に相当するピークがあるか否かを確認する等の方法により、結晶状の上記式(1)で表されるアルコール化合物が有機化合物を包接しているか否かを判断することも可能である。
以下に実施例等を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は何ら限定されるものではない。なお、例中、各種測定は下記の方法で実施した。また、以下実施例・比較例・参考例に記載した各成分の生成率(残存率)及び純度は下記条件で測定したHPLCの面積百分率値(反応液中の溶媒及び包接されている有機化合物のピークは除いた修正面積百分率値)であり、収率は、得られた上記式(1)で表されるアルコールが包接体であっても、包接体でないと仮定した場合の見掛収率である。また、実施例・比較例における「多量体」とは上記式(1)で表されるアルコール化合物にエチレンカーボネートが更に1分子以上反応した化合物類のことを示す。
(1)HPLC純度
装置 :島津製作所製 LC−2010A、
カラム:SUMIPAX ODS A−211(5μm、4.6mmφ×250mm)、
移動相:純水/アセトニトリル(アセトニトリル30%→100%)、
流量 :1.0ml/min、カラム温度:40℃、検出波長:UV 254nm。
(2)残存溶媒量、包接化合物含量の分析
溶媒の残存量、または上記式(1)で表されるアルコール化合物に包接されている有機化合物の含量については下記条件に基づくガスクロマトグラフィーにより定量を行った。
装置 :島津製作所製 GC−2014、
カラム:DB−1(0.25μm、0.25mmID×30m)、
昇温:40℃(5分保持)→20℃/min→250℃(10分保持)、
Inj温度:250℃、Det温度:300℃、スプリット比 1:10、
キャリアー:窒素54.4kPa(一定)、
サンプル調製方法:十分に乾燥させた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶100mgを10mlメスフラスコに量り取り、そこへあらかじめ調製していた1,2−ジメトキシエタンのアセトニトリル溶液(1,2−ジメトキシエタン400mgをアセトニトリル200mlに溶解したもの)をホールピペットで5ml加え、アセトニトリルでメスアップさせ溶解したものを試料溶液とした。
一方、残存量(包接量)を測定したい化合物10mgを10mlメスフラスコに量り取り、上述と同量の1,2−ジメトキシエタンのアセトニトリル溶液を加え、アセトニトリルでメスアップさせ溶解したものを標準溶液とした。
試料溶液及び標準溶液を上述の条件にて分析し、得られた各成分のピーク面積をデータ処理装置で求め、各成分の含量(%)を算出した(内部標準法)。
なお、イソプロパノールを含むサンプルについては、試料溶液及び標準溶液の調製に用いる溶媒をアセトニトリルからトリグライムへ変更して実施した。
(3)赤外線吸収スペクトル測定
上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶を、1回反射型全反射測定装置((株)島津製作所 デュラサンプラーII)を搭載したフーリエ変換赤外分光光度計((株)島津製作所 IRtracer−100)を用い、下記条件にて測定した。
(条件)
分解能:4cm−1
積算回数:16回
(4)YI値
上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶12gを、純度99重量%以上のN,N―ジメチルホルムアミド30mlに溶解させ、以下の条件で得られたN,N―ジメチルホルムアミド溶液のYI値(黄色度)を測定した。
装置 :色差計(日本電色工業社製,SE6000)、
使用セル:光路長33mm 石英セル。
なお、測定に使用するN,N−ジメチルホルムアミド自身の着色が測定値に影響を与えないよう、事前にN,N−ジメチルホルムアミドの色相を測定して補正した。(ブランク測定)。
上述のブランク測定を実施したうえで、サンプルを測定した値を本発明におけるYI値とする。
(5)水分値
晶析溶液中の水分値はJIS−K0068に準拠した方法(カールフィッシャー容量滴定法)にて測定した。
<実施例1>
攪拌器、加熱冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器に、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン(上記式(2)で表されるフェノール化合物)150g(0.298mol)、炭酸カリウム3.4g(0.025mol)、エチレンカーボネート60.1g(0.682mol)、トルエン225g、およびトリエチレングリコールジメチルエーテル15gを仕込み、115℃まで昇温し、同温度で8時間撹拌後、HPLCにて原料ピークが消失していることを確認した。反応終了時点の多量体の生成率は約1%であった。
得られた反応液を90℃まで冷却した後、水225gを加え、80〜85℃で30分撹拌し、静置後、水層を分離した。同じ操作を3回繰り返した後、得られた有機溶媒層を濃縮することにより溶媒を除去し、濃縮物を得た。得られた濃縮物にトルエン49g、メタノール188gを添加し晶析溶液を得た。得られた晶析溶液中の水分は0.1重量%であった。
得られた晶析溶液を65℃まで昇温し、同温度で1時間撹拌して結晶を完溶させた後、0.1℃/分で冷却することにより45℃で結晶を析出させ、同温度で2時間撹拌した。更に22℃まで冷却した後、濾過し結晶を得た。
得られた結晶を内圧1.3kPaの減圧下、内温55〜59℃で3時間乾燥し、結晶の一部をガスクロマトグラフィーで分析した所、メタノールを4重量%含有していることを確認した。更に同条件で3時間乾燥を継続し分析しても、メタノールの含有量が4重量%と変化がなかった。次いで、内圧1.3kPaの減圧下、内温を68℃〜73℃に昇温し更に3時間乾燥することにより、メタノールの含有量が0.2重量%となった。
得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
得られた結晶の重さ:139g(収率:79%)
HPLC純度:98.5%(多量体含量:1.1%)
トルエン含量:0.03重量%
メタノール含量:0.2重量%
25℃で液状である有機化合物の含有量:0.25重量%
YI値:0.7
赤外線吸収スペクトルを図1に示す。図1に示す通り、1148(cm−1)にピークを有する一方、1153±2(cm−1)にはピークを有さなかった。
<実施例2>
攪拌器、加熱冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器に9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン150g(0.298mol)、炭酸カリウム3.4g(0.025mol)、エチレンカーボネート60.1g(0.682mol)、トルエン225g、およびジエチレングリコールジメチルエーテル150gを仕込み、115℃まで昇温し、同温度で13時間撹拌後、HPLCにて原料ピークが消失していることを確認した。反応終了時点の多量体の生成率は約0.5%であった。
得られた反応液を85℃まで冷却した後、水225gを加え、80〜85℃で30分撹拌し、静置後、水層を分離した。同じ操作を3回繰り返した後、得られた有機溶媒層を一部濃縮し、上記式(1)で表されるアルコール化合物、トルエン及びジエチレングリコールジメチルエーテルを含む溶液を得た。
該溶液にトルエン54g、メタノール84gを添加し晶析溶液を得た。得られた晶析溶液中の水分は0.1重量%であり、該溶液中に含まれるトルエンは173g、メタノールは84g、ジエチレングリコールジメチルエーテルは61gであった。
得られた晶析溶液を65℃まで昇温し、同温度で1時間撹拌して結晶を完溶させた後、0.1℃/分で冷却し50℃とした時点で、実施例1で得られた結晶0.01gを種晶として添加した所、結晶が析出した。その後、同温度で1時間撹拌した。更に25℃まで冷却した後、濾過し、結晶を得た。
得られた結晶を内圧1.1kPaの減圧下、内温を68℃〜73℃で3時間乾燥した所、メタノールの含有量は0.2重量%であった。
得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
得られた結晶の重さ:123g(収率:70%)
HPLC純度:98.0%(多量体含量:0.10%)
トルエン含量:0.05重量%
25℃で液状である有機化合物の含有量:0.26重量%
YI値:0.7
赤外線吸収スペクトル:1148(cm−1)にピークを有する一方、1153±2(cm−1)にはピークを有さなかった。
<実施例3−6>
実施例1と同様に反応、後処理を行い濃縮物を得た。得られた濃縮物を4等分し、下記表1に示す比率となるようトルエン、メタノールをそれぞれ添加し、実施例1記載の方法と同様に晶析・乾燥操作を行い、上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶を得た。各結晶の各分析値を以下表1に示す。なお、表1におけるトルエン・メタノールの添加量はそれぞれの濃縮物に含まれる上記式(1)で表されるアルコール化合物に対する比率(重量倍)である。
Figure 2018009037
<実施例7>
攪拌器、加熱冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器に9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン30.0g(0.060mol)、エチレンカーボネート13.1g(0.149mol)、炭酸カリウム0.7g(0.005mol)、トルエン45.0gおよびシクロヘキサノン15.0gを仕込み、115℃で6時間撹拌し、HPLCにて原料ピークが1%以下であることを確認した。反応終了時点の多量体の生成率は約1.0%であった。
得られた反応液を85℃まで冷却した後、水23gを加え、80〜85℃で30分撹拌し、静置後、水層を分離した。同じ操作を3回繰り返した後、得られた有機溶媒層を一部濃縮し、上記式(1)で表されるアルコール化合物、トルエン及びシクロヘキサノンを含む溶液を得た。
該溶液にトルエン21g、メタノール38gを添加し晶析溶液を得た。得られた晶析溶液中の水分は0.1重量%であり、該溶液中に含まれるトルエンは38g、メタノールは38g、シクロヘキサノンは11gであった。
得られた晶析溶液を65℃まで昇温し、同温度で1時間撹拌して結晶を完溶させた後、0.1℃/分で冷却し50℃とした時点で、実施例1で得られた結晶0.01gを種晶として添加した所、結晶が析出した。その後、同温度で1時間撹拌した。更に20℃まで冷却した後、濾過することで結晶をろ別し、得られた結晶を内圧1.3kPaの減圧下、内温を68℃〜73℃で3時間乾燥することで、上記式(1)で表されるアルコール化合物を含む結晶を得た。
得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
得られた結晶の重さ:26g(収率:73%)
HPLC純度:98.6%(多量体含量:0.8%)
トルエン含量:0.02重量%
メタノール含量:0.1重量%
25℃で液状である有機化合物の含有量:0.15重量%
YI値:1.2
赤外線吸収スペクトル:1148(cm−1)にピークを有する一方、1153±2(cm−1)にはピークを有さなかった。
<比較例1>
攪拌器、加熱冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器に、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン40.0g(0.080mol)、エチレンカーボネート16.1g(0.183mol)、炭酸カリウム0.8g(0.006mol)およびトルエン40.0gを仕込み、110℃で11時間撹拌し、HPLCにて原料ピークが1%以下であることを確認した。また、反応液中には、多量体が約3%副生していることを確認した。
得られた反応液を85℃まで冷却した後、水68gを加え、80〜85℃で30分撹拌し、静置後、水層を分離した。同じ操作を3回繰り返した後、得られた有機溶媒層をディーンスターク装置を用いて還流下で脱水し、上記式(1)で表されるアルコール化合物が溶解した晶析溶液を得た。該晶析溶液中の水分は0.1重量%であった。
得られた晶析溶液を0.3℃/分で冷却した所、65℃で結晶が析出し、同温度で2時間撹拌した。更に26℃まで冷却した後、濾過し、結晶を得た。
得られた結晶を内圧1.1kPaの減圧下、内温を68℃〜73℃で3時間乾燥したが、トルエンが4重量%含まれていた。内温を110℃まで昇温し、同温度で更に3時間乾燥したが、トルエンの含量は4重量%のままであった。
得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
得られた結晶の重さ:39.3g(収率:84%)
HPLC純度:97.5%(多量体含量:2.6%)
トルエン含量:4.1重量%
赤外線吸収スペクトルを図2に示す。図2に示す通り、1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1153(cm−1)にピークを有した。
<比較例2>
晶析工程においてメタノールの代わりにエタノールを使用し、最終乾燥温度を90℃とする以外は実施例1と同様の操作を行い、上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶を得た。得られた結晶の各分析値は以下の通り。
得られた結晶の重さ:127g(収率:72%)
HPLC純度:98.0%(多量体含量:0.8%)
トルエン含量:4.1重量%
赤外線吸収スペクトル:1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1153(cm−1)にピークを有した。
<比較例3〜6>
実施例1と同様に反応、後処理を行い濃縮物を得た。得られた濃縮物を4等分し、下記表2に示す比率となるよう各溶媒をそれぞれ添加し、最終乾燥温度を90℃とする以外は実施例1記載の方法と同様に晶析・乾燥操作を行い、上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶を得た。各結晶の各分析値を以下表2に示す。なお、表2における各溶媒の添加量はそれぞれの濃縮物に含まれる上記式(1)で表されるアルコール化合物に対する比率(重量倍)である。
Figure 2018009037
上記表2に示す通り、上記式(1)で表されるアルコール化合物は芳香族炭化水素類と包接体を形成し、キシレンを単独で用いた場合や、メタノール以外の溶媒を混合し晶析させても芳香族炭化水素類を包接した包接体が得られることが判明した。
<比較例7>
実施例2と同様に反応、後処理を行なった後、溶媒を除去することで濃縮物171gを得た。得られた濃縮物にトルエン228g、メタノール114gを添加後65℃まで昇温し、同温度で1時間撹拌することにより結晶を完溶させた。その後、1.5℃/分で冷却することにより21℃で結晶を析出させ、同温度で2時間撹拌した。その後、濾過し、上記式(1)で表されるアルコール化合物を含む結晶を得た。
得られた結晶を内圧1.1kPaの減圧下、内温を68℃〜73℃で3時間乾燥したが、トルエンが4重量%含まれていた。内温を110℃まで昇温し、同温度で更に3時間乾燥したが、トルエンの含量は4重量%のままであった。
<比較例8>
反応スケールを10分の1とする以外は特開2001−206863号 実施例6に記載されている方法にて仕込・反応を行い、65℃で1時間撹拌した段階で反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析したが、上記式(1)で表されるアルコール化合物は殆ど生成しておらず、原料の9−フルオレノンが98%残存していた。そこで更に同温度で7時間撹拌を継続し、反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析したが同様に反応は殆ど進行しておらず、原料の9−フルオレノンが97%残存していた。
そこで特開2001−206863号〔0019〕の記載に基づき、反応温度を65℃から100℃へと変更し同温度で撹拌を継続したところ、原料である9−フルオレノンの消失までに73時間必要であった。
該文献記載に基づく後処理を実施するため、得られた反応液を2分割し、一方にメタノール10g、もう片方にイソプロピルアルコール10gを加え60℃まで加温し、1時間撹拌を継続した後、それぞれ純水30gを加え、30℃まで冷却したが両方とも結晶は析出せず、それぞれ水と分離したタール状の液体が得られた。
<比較例9>
9−フルオレノンの使用量を18gとして特開2009−256342号 実施例1記載の方法を追試した所、上記式(1)で表されるアルコール化合物34.2g(収率58%、純度85.1%)を得た。得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
キシレン含量:4.8重量%
YI値:51
赤外線吸収スペクトル:1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1153(cm−1)にピークを有した。
<比較例10>
9−フルオレノンの使用量を9gとして特開2009−256342号 実施例2記載の方法を追試した所、上記式(1)で表されるアルコール化合物13.5g(収率46%、純度74.7%)を得た。得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
トルエン含量:3.0重量%
YI値:83
赤外線吸収スペクトル:1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1153(cm−1)にピークを有した。
<比較例11>
9−フルオレノンの使用量を18gとして特開2009−256342号 実施例3記載の方法を追試した所、上記式(1)で表されるアルコール化合物23.6g(収率40%、純度91.2%)を得た。得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
キシレン含量:5.0重量%
YI値:18
赤外線吸収スペクトルを図3に示す。図3に示す通り、1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1153(cm−1)にピークを有した。
<比較例12>
9−フルオレノンの使用量を18gとして特開2009−256342号 実施例4記載の方法を追試した所、上記式(1)で表されるアルコール化合物20.7g(収率35%、純度88.6%)を得た。得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
キシレン含量:5.2重量%
YI値:46
赤外線吸収スペクトル:1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1152(cm−1)にピークを有した。
<参考例>
実施例1で得られた結晶約5mgに、パスツールピペットを用いてトルエンを2滴振りかけた後、速やかに該結晶のFT−IR分析を実施した。赤外線吸収スペクトルを図4に示す。図4に示す通り、包接体でない上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶中に、包接化合物のゲスト分子としてでなく、溶媒残として芳香族炭化水素類を有する場合、包接体特有のピークである1153±2(cm−1)にはピークを有さず、1148(cm−1)にピークを有することが判明した。
<比較例13>
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンの使用量を50.2gとする以外は特開2009−173647号合成例2記載の方法を追試し、上記式(1)で表されるアルコール化合物45.1g(純度93.8%)を得た。得られた上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶の各分析値は以下の通り。
ジエチレングリコール含量:24.6重量%
イソプロピルアルコール含量:42.0重量%
赤外線吸収スペクトル:1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1153(cm−1)にピークを有した。
上記追試にて得られた結晶が溶媒で濡れた状態であった為、更に、前記結晶を内圧1.1kPaの減圧下、90℃で8時間乾燥することで、さらさらとした上記式(1)で表されるアルコール化合物の結晶26.2g(純度94.2%)を得た。得られた結晶の各分析値は以下の通り。
ジエチレングリコール含量:42.4重量%
イソプロピルアルコール含量:0.3重量%
また、得られた結晶の赤外線吸収スペクトルを図5に示す。図5に示す通り、1148±2(cm−1)にピークを有さない一方、1153(cm−1)にピークを有した。
上記の通りジエチレングリコールの含量が殆ど減少していなかった為、内圧1.1kPaの減圧下、乾燥温度を徐々に上昇させた所、約100℃で結晶が溶融しはじめた為、乾燥操作を終了した。
<比較例14>
攪拌器、加熱冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器に、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン30.0g(0.060mol)、エチレンカーボネート12.0g(0.136mol)、炭酸カリウム0.7g(0.005mol)、およびシクロヘキサノン30.0gを仕込み、140℃で7時間撹拌し、HPLCにて原料ピークが1%以下であることを確認した。反応終了時点の多量体の生成率は約1.2%であった。
得られた反応液を90℃まで冷却した後、シクロヘキサノン23g、ノルマルヘプタン27gを加え、有機溶媒層を90℃に保ちながら洗浄水が中性となるまで水洗を行った。水洗後、得られた有機溶媒層をディーンスターク装置を用いて還流下で脱水し、上記式(1)で表されるフルオレン骨格を有するアルコールが溶解した晶析溶液を得た。該晶析溶液中の水分は0.1重量%であった。
その後、70℃まで冷却し、70℃で1時間保温することで結晶を析出させた後、同温度で2時間撹拌した。撹拌後、更に19℃まで冷却し、濾過し、結晶を得た。
得られた結晶を内圧1.1kPaの減圧下、内温110℃で5時間乾燥したが、シクロヘキサノンが14重量%含まれていた為、内圧1.1kPaの減圧下、乾燥温度を徐々に上昇させた所、約115℃で結晶が溶融しはじめた為、乾燥操作を終了した。

Claims (4)

  1. 包接体ではなく、赤外線吸収スペクトルにおいて、1153±2(cm−1)の範囲にピークを有さない、結晶状の以下式(1):
    Figure 2018009037
    で表されるアルコール化合物。
  2. 包接体ではなく、赤外線吸収スペクトルにおいて、1153±2(cm−1)の範囲にピークを有さず、1148±2(cm−1)の範囲にピークを有する、結晶状の以下式(1):
    Figure 2018009037
    で表されるアルコール化合物。
  3. 25℃で液状である有機化合物の含量が1重量%以下である、請求項1又は2に記載のアルコール化合物。
  4. 上記式(1)で表されるアルコール化合物12gを、純度99重量%以上のN,N−ジメチルホルムアミド30mLに溶解させて得られる溶液の黄色度(YI値)が10以下である、請求項1〜3いずれか一項に記載のアルコール化合物。
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