JP2023110012A - ビナフタレン骨格を有する化合物およびその結晶多形体、ならびにその製造方法 - Google Patents
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Description
下記式(1)で表される化合物とエチレンカーボネートとを反応させて、下記式(2)で表される化合物を製造する方法において、下記工程1および下記工程2を含む式(2)で表される化合物の製造方法。
工程1:式(1)で表される化合物とエチレンカーボネートとを、1:1.9~1:2.9の使用量(モル比)で反応させる工程
工程2:上記工程1の反応終了後、得られた反応混合物溶液に3重量%以上のアルカリ水溶液を添加し、50℃以上の温度で加熱攪拌する工程
式(1)および式(2)中のX1~X4が臭素原子である態様1に記載の化合物の製造方法。
《態様3》
式(1)および式(2)中のn1およびn2が1であり、n3およびn4が0である態様1または態様2に記載の化合物の製造方法。
式(2)が下記式(2-A)である態様1~3のいずれかに記載の化合物の製造方法。
高速液体クロマトグラフ分析による純度が93%以上である下記式(2)で表される化合物。
式(2)中のX1~X4が臭素原子である態様5に記載の化合物。
《態様7》
式(2)中のn1およびn2が1であり、n3およびn4が0である態様5または態様6に記載の化合物。
式(2)が式(2-A)である態様5~7のいずれかに記載の化合物。
175~180℃の範囲に示差走査熱量分析による吸熱ピークを有する態様8に記載の化合物の結晶多形体。
《態様10》
Cu-Kα線による粉末X線回折パターンにおける回折角2θが16.8±0.2°、22.6±0.2°および25.0±0.2°にピークを有する態様8に記載の化合物の結晶多形体。
《態様11》
181~190℃の範囲に示差走査熱量分析による吸熱ピークを有する態様8に記載の化合物の結晶多形体。
《態様12》
Cu-Kα線による粉末X線回折パターンにおける回折角2θが16.1±0.2°、18.0±0.2°、24.4±0.2°、25.0±0.2°および25.3±0.2°にピークを有する態様8に記載の化合物の結晶多形体。
(工程1)
本発明では、下記式(1)で表される化合物と所定量のエチレンカーボネートとを反応させ、下記式(2)で表される化合物を得る。
式(1)および式(2)中のX1~X4はハロゲン原子であり、特に好ましくは臭素原子である。また、式(1)および式(2)中のn1~n2は1~4の整数であり、好ましくは1~2の整数であり、特に好ましくは1である。また、式(1)および式(2)中のn3~n4は0~2の整数であり、好ましくは0~1の整数であり、特に好ましくは0である。すなわち、式(2)で表される化合物は下記式(2-A)で表される化合物であると特に好ましい。
本発明において、式(1)で表される化合物と所定量のエチレンカーボネートとを反応させ得られた、式(2)で表される化合物を含む反応混合物溶液に、濃度3重量%以上のアルカリ水溶液を添加し、50℃以上の温度で加熱攪拌する工程(以下、アルカリ精製工程と称する)を行う。
本発明において、式(2)で表される化合物の純度は、93%以上であり、95%以上が好ましく、97%以上がより好ましい。本発明の純度について、%は高速液体クロマトグラフ(HPLC)測定における溶媒を除いた面積百分率値である。
本発明で得られた式(2-A)で表される化合物の結晶は、示差走査熱量分析による吸熱ピークを175~180℃の範囲に有することが好ましい。これを本願において結晶多形体Aと称する。結晶多形体Aは、Cu-Kα線による粉末X線回折パターンにおける回折角2θが16.8±0.2°、22.6±0.2°および25.0±0.2°に特徴的なピークを有することが好ましい。また、回折角2θが22.6±0.2°に最大ピークを有することが好ましい。また、それぞれの回折角2θにおいて±0.2°の範囲としているが、より好ましくは±0.1°の範囲である。本発明の結晶多形体Aは、従来公知の溶媒を留去し濃縮乾固することにより得られた固体と比べ、取扱性に優れ、かつ、色相、純度とも良好な結晶である。
なお、実施例において、各種測定は以下のように行った。
日立製高速液体クロマトグラフL-2350を用い、表1の測定条件で測定した。実施例中、特に断らない限り%はHPLCにおける溶媒を除いて補正した面積百分率値である。
TA Instruments製Discovery DSC25を用い、窒素フロー下、昇温速度:20℃/minで測定した。
RIGAKU RINT TTR IIIを用い、下記測定条件で測定した。
X線源:Cu-Kα、出力:50kV-300mA(15kW)
DS:1/2°、HS:10mm、SS:1/2°、RS:0.15°、Step:0.01°、スキャン速度:1.0°/min
撹拌機、冷却器、温度計を備え付けたフラスコに6,6’-ジブロモ-1,1’-ビ-2-ナフトール(以下、BN-6Brと略記することがある)200g(0.450モル)、エチレンカーボネート91.21g(1.036モル)、炭酸カリウム6.47g、ジメチルホルムアミド200mlを仕込み、120℃で7時間反応した。HPLCで測定した結果、BN-6Brは0.1%、2,2’-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)-6,6’-ジブロモ-1,1’-ビナフタレン(以下、BN2EO-6Brと略記することがある)は95.7%だった。得られた反応混合物溶液にジメチルホルムアミド280mlを加え希釈した後、10重量%水酸化ナトリウム水溶液50mlを加え110℃で4時間撹拌後、反応液を2Lの蒸留水中に撹拌しながら滴下し、BN2EO-6Brを結晶化させた。この結晶を回収し、2Lの蒸留水でスラリー洗浄を3回行った。回収した結晶を90℃で7時間真空乾燥し、BN2EO-6Brの結晶を228g得た(収率:95%、純度:98.0%、DSCによる吸熱ピーク:177℃)。また、DSCチャートを図1に、粉末X線測定チャートを図2に、粉末X線測定の主なピークを表2に示す。
撹拌機、冷却器、温度計を備え付けたフラスコにBN-6Br80g(0.180モル)、エチレンカーボネート41.24g(0.468モル)、炭酸カリウム1.69g、トルエン185mlを仕込み、110℃で18時間反応した。HPLCで測定した結果、BN-6Brは0.1%、BN2EO-6Brは85.4%だった。得られた反応混合物溶液にトルエン185mlを加え希釈した後、10重量%水酸化ナトリウム水溶液200mlを加え85℃で5時間撹拌した。攪拌終了後、反応液を濃縮し酢酸エチル150ml加え、500mlの蒸留水で3回洗浄した。その後、BN2EO-6Brの酢酸エチル溶液にヘキサン150mlを加え、BN2EO-6Brを結晶化させた。回収した結晶を90℃で7時間真空乾燥し、BN2EO-6Brの結晶を60g得た。(収率:62%、純度:97.9%、DSCによる吸熱ピーク:185℃)。また、DSCチャートを図3に、粉末X線測定チャートを図4に、粉末X線測定の主なピークを表3に示す。
特許文献1の実施例2.1に記載の方法(式(1)で表される化合物とエチレンカーボネートとを1:3の使用量(モル比)で反応させる条件であり、さらに、3重量%以上のアルカリ水溶液を添加し、50℃以上の温度で加熱攪拌する工程を実施していないため、本発明の請求項1を満足しない)で、BN2EO-6Brの固体を得た(収率:20%、純度:92.2%)。
特許文献1の実施例3.2に記載の方法(エチレンカーボネートを使用しないため、本発明の請求項1を満足しない)で、BN2EO-6Brの固体を得た(収率:84%、純度:90.0%)。
特許文献1の比較例3.4に記載の方法(エチレンカーボネートを使用しないため、本発明の請求項1を満足しない)で、BN2EO-6Brの固体を得た(収率:90%、純度:91.3%)。
Claims (8)
- 高速液体クロマトグラフ分析による純度が93%以上である下記式(2)で表される化合物。
(式(2)中、X1~X4はハロゲン原子であり、n1~n2は1~4の整数であり、n3~n4は0~2の整数である。) - 式(2)中のX1~X4が臭素原子である請求項1に記載の化合物。
- 式(2)中のn1およびn2が1であり、n3およびn4が0である請求項1または請求項2に記載の化合物。
- 式(2)が式(2-A)である請求項1~3のいずれかに記載の化合物。
- 175~180℃の範囲に示差走査熱量分析による吸熱ピークを有する請求項4に記載の化合物の結晶多形体。
- Cu-Kα線による粉末X線回折パターンにおける回折角2θが16.8±0.2°、22.6±0.2°および25.0±0.2°にピークを有する請求項4に記載の化合物の結晶多形体。
- 181~190℃の範囲に示差走査熱量分析による吸熱ピークを有する請求項4に記載の化合物の結晶多形体。
- Cu-Kα線による粉末X線回折パターンにおける回折角2θが16.1±0.2°、18.0±0.2°、24.4±0.2°、25.0±0.2°および25.3±0.2°にピークを有する請求項4に記載の化合物の結晶多形体。
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