JP2017533842A - 耐温度性及び耐腐食性の表面反射体 - Google Patents

耐温度性及び耐腐食性の表面反射体 Download PDF

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Abstract

本発明は、金属基板(1)を備える層システムに関し、その基板(1)は、その面(A)の上に特定の順で内側から外側に適用された以下の層を有する:(4)チタン又はジルコニウムの準化学量論的酸化物又は酸窒化物から選択された材料からなるか、又は、チタン、ジルコニウム、モリブデン、プラチナ、クロム、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択された材料からなる層と、(5a)クロム、アルミニウム、バナジウム、モリブデン、コバルト、鉄、チタン及び/又は銅を合金化相手として有するニッケル合金からなるか、又は、銅、アルミニウム、クロム、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、プラチナ、ルテニウム、ロジウム、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択された金属からなるか、又は、鉄、鋼鉄、又はステンレス鋼からなる層(5a)であって、反射体層(6)がアルミニウムで形成される場合には、スパッタリングされたアルミニウムのみからなる層と、(6)光学的に密で高純度金属の反射体層と、(7)チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、ニオブ、又はクロムの準化学量論的酸化物から選択された、または、クロム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、タングステン、モリブデン、ロジウム、プラチナ、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択された層と、(9)直接隣接する層(10)(HI層)に対して低屈折率の層(LI層)と、(10)直接隣接する前記層(9)(LI層)に対して高屈折率の層(HI層)。本層システムは、例えば、表面反射体、好ましくは、LED、特にLED用のMC‐COBに応用される表面反射体、太陽光反射体、レーザーミラー、特にDLPレーザープロジェクターのカラーホイール用のレーザーミラーとして使用可能である。

Description

本発明は、300から2700nmまでの間の波長範囲内の高い反射性を有し、金属基板の上に配置され、金属ミラー層又は反射体層を備える耐温度性の層システムであって、その金属ミラー層又は反射体層がその上に配置された屈折率n1を有する誘電体のLI層(低屈折率層)と、その上に配置されたn1よりも高い屈折率n2を有する誘電体のHI層(高屈折率層)とからなる反射増強“交互層システム”を有する、層システム、及びその耐温度性及び耐腐食性の表面反射体としての応用に関する。基板と反射体層との間には、ミラーの金属層の接着性を改善するため、また、基板から反射体層への原子の拡散、反射体層から基板への原子の拡散を抑制する拡散バリアとして設けられる少なくとも一つの層が存在する。表面反射体の使用が想定される高温においては、拡散が激しく、加速されて、反射体層又はミラー層の反射率が減少する。温度安定性を改善するため、場合によっては、反射体層の凝集も抑制する更なる保護層が、拡散層と反射体層との間に設けられる。温度安定性及び耐腐食性を改善するための保護層も、反射体層とLI/HI層システムとの間に設けられ、反射体層を酸化、凝集、上に重なる層への拡散から保護する。本発明に係る層システムの層は、互いに又は基板に良好に接着するように形成され、表面反射体が優れた耐摩耗性及び耐腐食性を有するようにする。
表面反射体及びその同等物はアルミニウムに基づいて製造されることが多い。原料アルミニウムは高レベルの反射を達成するために可能限り高純度であることが望ましく、例えば、純度99.8%を有する。しかしながら、純アルミニウムは非常に軟らかいので、所謂ロールクラッド材を用いることが好ましい。このため、所望の機械特性を有するアルミニウム合金の片面又は両面に純アルミニウムを圧延する。不純物の含有は、例えば、脱脂浴での処理中や電気化学研磨中での孔食をもたらし、対象とする応用において望ましくない拡散反射の割合を増やすので、高純度が望まれる。
保護されていないアルミニウム表面は、環境下で直ぐに反応して、中程度の反射率を有するようになる。乾燥雰囲気では酸化アルミニウムが生じ、湿った環境では、水酸化アルミニウム(バイヤライト,bayerite)が生じ、75℃を超えると、メタヒドロキシアルミニウム(ベーマイト,boehmite)が生じる。また、保護されていないアルミニウムは非常に傷つき易い。高レベルの反射を達成し、且つアルミニウム表面を保護するため、以下の処理工程が通常行われる:化学浴に電圧を印加することによって表面を電気化学的に研磨する。これによって、物質の除去により表面がより平滑になり、未確定の反応生成物が除去されて、純アルミニウム表面が得られ、拡散反射の割合が低い高レベルの反射をもたらす。次に、このように処理されたアルミニウムは通常、陽極酸化処理を受ける。この処理では、ヒドロキシ基を含む層が外側から内側に向けて、つまり基板コアの方向に成長する。多孔質酸化アルミニウム層が形成される。温水浴を用いて細孔を閉じることが多い。この酸化アルミニウム層は、保護されていないアルミニウム表面よりもはるかに高い機械的硬度を有し、ミラー表面が傷付き難くなる。略0.4〜2μm、多くの場合略0.5〜2μmの酸化アルミニウム層の厚さでは、反射光の望ましくない干渉が見られ、更に、光の一部が、酸化アルミニウム層中の不純物により分散又は吸収される。従って、その製品の全反射率はわずか略84から90%である(DIN 5036−3準拠)。
このようにして得られる反射率は、一部応用にとっては低過ぎる。従って、高い反射率を有する多層システムが当該分野において提案されており、これは、PVD,CVD、PECVD等の周知の薄膜成膜法を用いて、金属層と透明(主に誘電体)層との適切な組み合わせを用いて堆積可能である。例えば、特許文献1及び特許文献2には、金属反射層の上で交互にした低屈折率及び高屈折率の層で作製された誘電体LI/HI層システムを適用することによって、ミラー層システムの全反射率を改善することができると開示されている。層システムを、比較的機械的硬度が低い金属基板の上に堆積させる場合、通常使用される誘電体層の多くが非常に高レベルの硬度を有するものであっても、層システムは機械的損傷を非常に受け易くなる。機械的衝撃について、実際、層システムは、軟らかい金属表面内に押し込まれ得る。従って高レベルの硬度を有する陽極酸化アルミニウム表面上に層システムを堆積させることが好ましい。このようにして製造された反射体は、顕著に機械的損傷を受け難くなる。
反射性を高め、望ましくない干渉を抑制するため、まず、酸化アルミニウム層を、金属製の所謂ミラー層又は反射体層でコーティングする。この層は、層を“光学的に密”にすること(高光学密度にすること)によって、入射放射が層中に侵入して下方の層に到達し場合によっては酸化アルミニウム層の干渉効果を生じさせることを防止するような厚さを有さなければならない。これは、ミラーの効率を低下させて、望ましくない干渉色を生じさせる。特許文献3では、PVDコーティングに基づいて有機ケイ素ゾルを適用することが提案されていて、特許文献4では、アルミニウム基板上にラッカーを適用することが提案されていて、これは陽極酸化層を省くことを可能にする。しかしながら、特許文献4では、反射体層を堆積させる前に陽極酸化層に適用しなければならない接着層について言及されていない。高純度アルミニウム又は銀は、固有の高い反射率を既に有しているので、反射体層の材料となることが多い。
特許文献5では、光学的に密ではない厚さ<90nmの第一の機能反射体層を適用する前に、接着層を陽極酸化層に適用することについて言及している。電子ビーム蒸着によって第二の機能反射体層を適用する前に、第二の接着促進層をその上に適用する。この目的は、これらの光学的に密ではない反射体層を組み合わせることによって、光学的に密な反射体層システムを形成することである。その利点は、電子ビーム蒸着によって第二の反射体層を適用することができる点である。この文献によると、第一の機能反射体層が無い場合には、光学的に密な反射体層をスパッタリング法によってしか堆積させることができない。
金属層の反射性を更に増大させるため、当該分野では、反射体層の上に透明材料の層システムを通常は配置するが、反射光の強め合う干渉を生じさせる厚さにすることによって、金属層の反射性を更に増大させ、また、反射体層を環境の影響から保護する。これらの層は、陽極酸化によって形成される酸化アルミニウム層よりも実質的に薄いので、望ましくない干渉が顕著に避けられる。通常、このシステムは、上述の低屈折率を有する低層(LI層)と高屈折率を有する上層(HI層)から成る。このシステムに使用可能な材料は周知であり、一般的な層の対は、LI層用の酸化ケイ素、HI層用の二酸化チタンからなる。更に、こうした層を提供し、層厚を正確に調整することによって、300から2700nmまでの間の範囲内の入射放射に対して所望の高い反射性が得られる。ガラス/アルミニウム/SiO/TiOの順のこのタイプのミラーについて、特許文献6では、酸化金属層、特に酸化アルミニウム層をアルミニウム層の下に適用して、ガラス及び誘電体オーバーレイに対するアルミニウムの接着性を改善し、最終的には機械的特性を改善することが提案されている。この層は、アルミニウム層の方向にアルミニウム含有量が増大し、基板の方向に酸素含有量が増大するように勾配が付けられる。このタイプの酸化アルミニウム層を、アルミニウム層と誘電体オーバーレイとの間にも配置し得る。特許文献7に記載されている代替例では、酸化アルミニウムの代わりに、任意の勾配のSiAlOが用いられる。
これら提案されている反射体層システムの目的の多くは、照明用の反射体として用いるために可視光範囲において可能な限り高い反射性を達成することである。特別な耐温度性や耐腐食性は通常必要とされない。
特許文献8によると、75nm以下の厚さを有することが望ましい薄いエロクサール(eloxal)層を、機械的及び化学的影響からの保護、及び、LI/HI層システムの低屈折率層として同時に用い、例えば、SiOの代わりに用いる。この反射体は、“特に、赤外線用の反射体として、又は、光技術、特に昼光技術の光用の反射体”に適している。
一部応用、例えば、太陽光ミラー、高パワー放射体用のミラー(例えば、投光照明)、レーザーミラー、LEDチップ用の基板として用いられる場合、連続動作中に、反射体層システムが高温に晒され得る。
この点に関し、金属反射体層は酸化し得て、又は、反射体層の原子が、その上又は下に適用された層内に拡散し得る。更に、銀を反射体層として用いる場合には銀の凝集が生じ得て、これは層システムの反射性を減少させる。
高温により、反射体層の上の接着層又は光学層の構成要素が反射体層内に拡散し得る。こうした影響は一般的に、反射体層システムの反射性を望ましくなく減少させる。
例えば、太陽光ミラーはフレネル式発電所用に使われることが多い。この点に関し、例えば、主ミラーが太陽光を捕捉して、加熱可能な流体で充填された吸収体チューブ上に集束させることができる。太陽光の収率を増大させるため、第二ミラー(二次ミラー)が吸収体チューブの後方に取り付けられることが多く、このミラーは、チューブに近接して配置され、非常に熱くなり、連続動作中に略250℃から300℃の温度に耐えられなければならない。こうした条件下では、反射体層は上述の理由により長期安定性ではない。このことを緩和するため、特許文献9では、反射体層を省くことが提案されている。これを達成するためには、基板は、それ自体が、又は上に重なる層との関係において、所望の反射性を有さなければならない。これは、基板として電気化学研磨された高純度アルミニウムを使用することで達成されるが、その基板は陽極酸化されるので、厚さ20から100nmで、非常に密で、硬質で、非多孔質の酸化アルミニウムバリア層が形成される。次いで、LI層及びHI層の一般的な層システムをPVD法を用いて適用することができ、耐熱性が増強されたミラーが得られる。このミラーを傷付き難くするため、特許文献10に開示されているように、LI層及びHI層の層システムを放熱又は機械的保護層、例えばゾルゲル層でシーリングすることができ、ミラーの背面にも同様に放熱層、例えば、アルミニウム基板の厚さ3から5μmの陽極酸化層からなる放熱層を設ける。しかしながら、最高の反射率をえるためには、高純度金属製の反射体層を省くことができないことが多い。例えば、92%よりも高い日射反射率は、銀製の反射体層を用いてのみ可能である。この点に関し、特許文献11では、ガラス基板上の太陽光ミラーが95.5%の日射反射率を有すると開示されていて、そのため、銀製の反射体層が、NiCr及びZnSからなる層の間に挿入される。反射性は、95〜100%の相対湿度、140°F(60℃)において一週間変化しないものとされるが、その対象動作温度は非常に高いものではない。
95%よりも高い全反射率を有する耐温度性の高反射性ミラーシステムは、太陽光分野以外の応用でも必要とされる。この場合も銀を反射体層として用いなければならない。多数のLEDを有するLEDチップは、光収率を増大させるために反射性基板上に取り付けられることが多く、これは、“MC‐COB”(metal core‐chip‐on‐ボード,金属コアチップオンボード)と呼ばれる。導体経路が集積されているフィルムや、“PCB”(printed circuit board,プリント回路板)等の、例えば凹部を有する領域部が基板上に配置される。表面反射体に直接接着された個々のLEDは、凹部内にそれぞれ配置される。
チップは、“蛍光体”、つまり発光物質を含み得るポリマー等で封止される。反射基板は、一般的に銀でコーティングされた銅シートからなるが、これは比較的高価な材料である。その耐温度性は大いに改善の余地があり、これは、LEDチップが略150℃の温度に達し得て、少なくとも20000時間の寿命を有することが望ましいとの理由で、大きな欠点となる。アルミニウムに基づいた層システムも既に提案されていて、例えば、特許文献12では、優れた放熱性と同時に高い光収率を可能にするために高い電気絶縁破壊強度を有する電気絶縁層を備えて層システムが仕上げられる。この文献では、DIN 5036‐3に従った光反射率が“典型的には92.0%”であると特定されている。
窓ガラスの分野では、主に銀からなる非常に薄い金属ミラー層が使用されることが多く、ミラー層の上下に配置された追加保護層によって酸化、凝集及び拡散過程から金属ミラー層を保護することが提案されている。しかしながら、こうした層システムの目的は、太陽光放射の全波長範囲(300〜2700nm)にわたって可能な限り高い全反射率を達成することではなく、可視スペクトル範囲内での高い透過性と、逆に、赤外スペクトル範囲での高い反射性とを達成することであり、このようにしてコーティング(所謂Low‐Eコーティング)された窓を備え付けられた建物に対して、可能な限り最良の太陽光放射のエネルギー利得を達成すると同時に熱放射による損失を最少にする。
可視スペクトル範囲内の高い透過性を確実にするため、用いられる銀層は非常に薄くなければならず(<50nm)、つまり、光学的に密ではありえない。従って、その層は、高温に耐えなければならないものではないが、特に腐食し易い。
特許文献13には、ガラス板上の層配列体が記載されていて、酸化インジウム又は酸化スズの層が、厚さ5から50nmの銀層の下に適用され、つまりはガラス板上に直接適用され、また、銀の凝集を抑制するために、Al、Ti、Ta、Cr、Mn、及びZrから選択された金属が、その特定の銀層の上に厚さ2nmで適用され、これに、もう一つの酸化インジウム又は酸化スズの層が続く。同様の層配列体が特許文献14に開示されている。特許文献15には、自動車等のフロントガラスに低放射(“Low‐E”)層配列体を備え付けることが提案されていて、その層配列体は、少なくとも部分的に酸化したニッケル又はニッケル合金からそれぞれなる二つの層の間に少なくとも一つのIR反射銀層を有する。これらの層の酸素含有量は、銀層から遠ざかる方向に増大する。反射防止体層として機能する第一誘電体層(例えば、TiO、SiO、Si等からなる)と、光散乱低減層として機能する第二誘電体層(Siや、アルミニウム及び/又はステンレス鋼と混合したケイ素からなり得る)とが、この層構造とガラス基板との間に存在し得る。特許文献16には、ガラス基板上に、ホウ素ドープ酸化亜鉛を備える少なくとも一つの誘電体層(“シード層”と呼ばれる)、銀及び/又は金を備えるIR反射体層と、IR反射体層の上の誘電体層とを有する構造が記載されている。そのIR反射体層の上の誘電体層は、同様にホウ素ドープ酸化亜鉛からなるか、代わりに、ニッケル及び/又はクロムの酸化物からなり得る。ホウ素ドープ酸化亜鉛層は、電気及び光学特性に悪影響を与えずに、コーティングの物理的及び化学的耐性を改善するためのものである。ガラス板について、銀層は、可視光の透過率を高く保つために非常に薄くなければならないが、高温に耐える必要はない。
金属反射体層用の保護層は以下のように他の応用でも提案されている。
特許文献17には、金属基板上に、拡散バリア層と、金属反射体層と、サーメット層と、反射防止体層とを有する放射選択性吸収体コーティングを有する太陽光吸収体が開示されている。金属基板の酸化成分からなる酸化層が、拡散バリア層として機能する。金属反射体層に適した材料は特定されていない。
特許文献18には、LCDやDLPプロジェクターの光ビーム経路として使用可能な光トンネル部品や光集積部品等の光学デバイス用の、“誘電体基板”上に堆積される可視スペクトル範囲内の高い反射率(“90%よりも顕著に高い”)を有する“環境安定性”ミラー層システムが開示されている。この文献では、銀を備えるミラー層は、二つのZnO層の間に挿入され、SiO及びTiOからなる二重LI‐HI層システムで反射性が最適化される。
特許文献19には、望遠鏡用の銀に基づいたミラーシステムが開示されている。この文献では、銀からなるミラー層は、二つのNi‐CrN層の間に挿入され、次いで、LI‐HI層システムが設けられる。
特許文献20には、金属基板上にクロム製の接着層と、その上のAl、AlMg又はAg製の反射体層(二つのSiO層の間に挿入される)を有する表面反射体が開示されている。反射体層の下のSiO層は、拡散バリアとして機能し、高温でのCrと反射体層との間の拡散、つまりは反射性の減少を防止するためのものである。
特許文献21及び特許文献22には、高パワーLEDチップの背面反射体の銀反射体層が、システムキャリア等にはんだ付けされる場合に、はんだ付け材料として用いられるインジウムが銀反射体層内に移動することを防止する拡散バリアとして、Ni、NiV、TiW:Nを使用することが開示されている。
欧州特許出願公開第0456488号明細書 欧州特許出願公開第0583871号明細書 米国特許第5527562号明細世 欧州特許第0918234号明細書 国際公開第2007/095876号 国際公開第2006/033877号 米国特許第7678459号明細書 欧州特許出願公開第0762152号明細書 欧州特許出願公開第2418521号明細書 欧州特許出願公開第2530496号明細書 米国特許第5019458号明細書 独国実用新案第202011050976号明細書 独国特許出願公開第3307661号明細書 欧州特許出願公開第0104870号明細書 欧州特許第1174397号明細書 国際公開第2012/036720号 独国特許第102004010689号明細書 独国特許出願公開第102005000911号明細書 米国特許第6078425号明細書 独国特許第930428号明細書 米国特許第6222207号明細書 米国特許第6593160号明細書
本発明の課題は、可視光の範囲内、更には300から2700nmの太陽光放射の範囲内での非常に高く均一な反射を有する耐温度性の層システムを提供することである。可視光範囲内では、本層システムは、DIN 5036(ASTM E1651)に従って少なくとも94%、好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも98%の全反射率を有する。太陽光反射体用には、本層システムは、ASTM 891‐87に従って少なくとも89%、好ましくは少なくとも92%、より好ましくは少なくとも95%の日射反射率を有する。特定の実施形態では、拡散反射率の割合は、DIN 5036−3(1°のアパーチャ)に従って、11%未満、特に好ましくは7%未満、特により好ましくは3%未満である。
層システムは、例えば、LEDチップ(MC‐COB)、レーザープロジェクター等の応用のための反射体(略100から略150℃の温度において必要とされる長期安定性を有するもの)として、また、好ましくは、更に二次的に太陽光ミラー応用のための反射体(略250℃まで、好ましくは300℃まで又はそれ以上の必要とされる耐温度性を有するもの)として使用可能である。
反射体層及び反射増大性LI/HI層システムを備える実際の機能的反射体層は、酸化、拡散及び凝集等の温度誘起の劣化メカニズム並びに腐食から保護されなければならない。
これは、反射体層の下及び上の両方に多様な追加層を適用することによって達成可能である。
高反射率はLED COB応用にとって特に重要である。何故ならば、全反射率が変化すると、光収率は、反射率に関して略4倍良くも悪くもなるからである。この応用では、(実施形態に応じて)LEDやレーザーダイオードの通常の放出波長である400から460nmまでの間の波長範囲内において、可能な限り高い反射率が特に重要となる。更に、接着剤、ポリマー、蛍光体が高い動作温度においてミラーに対する高い腐食効果を有し得るので、反射体は、好ましくは腐食に対して十分に保護される。
本課題は、標準的な基板の上に層システムを提供し、その層システムに、当該分野において周知の金属、例えば、銀、アルミニウム、プラチナ、ロジウム、モリブデン、タンタル、タングステン、又は、これらの金属を一つ以上用いた合金からなる反射体層を設けて、その反射体層を特定の層順序によって耐温度性として、好ましくは腐食及び機械的攻撃から保護することによって解決される。
本発明に係る層システムを示す。 反射率を示す。 反射率を示す。 反射率を示す。 反射率を示す。
本発明に係る層システムは、その特性に基づき、表面反射体として機能することができ、例えば、図1を参照して以下詳細に説明するように以下の構成要素を有する:
第一表面(A)及び第二表面(B)を有する任意の金属基板(1)。これは、好ましくは以下の構成要素からなる:
(1a)コア。好ましくは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、モリブデン、チタン、タンタル、ステンレス鋼、鋼鉄、鉄、スズめっき、又は、これらの材料のうち少なくとも一つ若しくは少なくとも二つを用いた合金からなり、より好ましくはアルミニウムからなり、例えば、0.1〜2mm、好ましくは0.3〜1mmの厚さを有する;
(1b/1c)コアには、任意で、ロールクラッドを設けることができ、そのロールクラッドは、好ましくは、高純度アルミニウム(より好ましくは少なくとも99.5%、より好ましくは少なくとも99.8%、特に好ましくは少なくとも99.9%の含有量を有する)からなり、例えば、0.02から0.5mmの厚さを有する。ロールクラッドは、第一表面(A)側の一方の側に存在するか(層1b)又は両側に存在し得る; 及び、
(2a/2b)任意のロールクラッドコアの上の酸化アルミニウムからなる層。好ましくは、アルミニウム表面の陽極酸化によって製造された層(“陽極酸化層”、“エロクサール層”)。この場合、基板は、より好ましくは熱圧縮、例えば熱湯でシーリングされた表面を有し(シーリング工程中に細孔が閉じられて、層が多孔質ではなくなり、つまりはより密でより安定になる)、例えば、20から2000nm、好ましくは400から900nmの厚さを有する。酸化アルミニウム層は、第一表面(A)側の一方の側に存在するか(層2a)、又は両側(A、B)に存在し得る。
ここで、基板の第一表面(A)の上、又は、層(2a)が存在する場合には層(2a)の上に、以下の層が更に存在し、内側から外側に向けて以下の順で存在する:
(4)特に、反射体層の金属に対する接着を改善するため、且つ拡散バリアとして設けられ、準化学量論的な(substoichiometric)酸化チタン(TiO)又は酸化ジルコニウム(ZrO)からなるか(x<2)、準化学量論的な酸窒化チタン(TiN,TiONと称されることが多い)又は酸窒化ジルコニウム(ZrN)からなるか(x≦1、y<2であり、x+yは、チタン原子又はジルコニウム原子が形式的に完全に飽和していない値とされる)、又は、チタン、ジルコニウム、モリブデン、プラチナ、クロム、若しくはこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金からなり、好ましくは、準化学量論的なTiNからなり、好ましくは5から50nm、より好ましくは10から30nmの厚さを有する層;
(5a)反射体層の好ましい成長のための凝縮核を提供し、反射体層の優れた接着を保証し、特に、反射体層の金属の後の凝集の防止、及び、温度安定性の改善のために設けられ、ニッケル合金、好ましくは、クロム、アルミニウム、バナジウム、モリブデン、コバルト、鉄、チタン、及び/又は、銅を合金化相手として有するものからなるか(ニッケル‐バナジウムが好ましい)、又は、銅、アルミニウム、クロム、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、プラチナ、ルテニウム、ロジウム、又は、これらの金属のうち一つ若しくは少なくとも二つを用いた合金からなるか、又は、鉄、鋼鉄、若しくはステンレス鋼からなり、特に好ましくはNiV合金、Cu、又はステンレス鋼からなり、好ましくは2〜40nm、より好ましくは5〜30nmの厚さを有し、後述のようにスパッタリングされアルミニウム反射体層と組み合わせて使用される場合にはアルミニウムが好適に選択される、層(“シード”層);
(6)高純度金属からなり、好ましくは少なくとも99.9%の純度を有し、より好ましくは銀、アルミニウム、金、プラチナ、ロジウム、モリブデン、クロム、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択されたものからなり、特に好ましくは銀又はアルミニウムからなり、更に好ましくは銀からなり、その厚さは、光学的に密(高光学密度)であるように、つまり300〜2700nmの範囲内、特に可視光の範囲内の電磁放射がほとんど又は全く(好ましくは1%未満)下方の層へと通過することができないように選択され、好ましくは、50から200nm、最大300nm、多くの場合で90から300nm、より好ましくは80から180nm、又は100から200nmの厚さを有する反射体層;
(7)特に、反射体層の金属の凝集を抑制し、また、反射体層の上に配置される層の接着性を改善するための層であり、好ましくは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、ニオブ、クロムの準化学量論的酸化物、若しくは、これらの金属のうち二つ以上の混合酸化物から選択され、又は、クロム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、タングステン、モリブデン、ロジウム、プラチナ、これらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択され、特に好ましくは、準化学量論的な酸化クロム又は準化学量論的な酸化チタン製であり、好ましくは、略2から20nm、より好ましくは略2から10nmの厚さを有する層;
(9)直接接して隣接する層(10)(“HI層”)に対して低い屈折率を有する層(LI層)であって、n=1.3〜1.8の屈折率を有することが多く、その目的のために当業者には周知の材料から選択され、例えば、酸化金属、フッ化金属、窒化金属、酸窒化金属、炭酸窒化金属、例えば、SiO、Al、MgF、AlF、CeF、YF、BaF、LaF、SiAlO(SiLa)、TiAlO、ホウケイ酸ガラスから選択され、酸化物におけるxは、化学量論的化合物が存在するか、又は酸化物のカチオンが形式的には完全に飽和しないように(つまり、準化学量論的化合物が存在するように)選択可能であり、特にSiO又はAlからなり、通常は10から200nm、好ましくは40から100nmの厚さを有するLI層; 及び、
(10)層(9)に直接接触して隣接し、層(9)(“LI層”)に対して高い屈折率を有する層(HI層)であって、n=1.8〜3.2の屈折率を有することが多く、その目的のために当業者には周知の材料から選択され、例えば、金属の酸化物、フッ化物、窒化物、酸窒化物、炭酸窒化物、例えば、TiO、TiAlO、ZrO、HfO、La、Y、Bi、ZnO、SnO、Nb、Y、Siから選択され、xは、化学量論的化合物が存在するか、又は酸化物のカチオンが形式的に完全に飽和していないように選択可能であり、特に、TiO又はZrOからなり、通常は10から200nm、好ましくは40から100nmの厚さを有するHI層。
層システムは任意で追加層を含み、以下の層のうち一つ以上が更に存在し得る:
(3)層(2a)と層(4)との間に存在し、特に基板の金属原子及び反射体層の原子の通過に対する拡散バリアとして設けられ、好ましくは窒化物、酸窒化物(特に、クロム、チタン、チタン‐アルミニウム、アルミニウムのもの)から選択され、また、ZAO(酸化亜鉛アルミニウム,zinc aluminum oxide)から選択され、特に好ましくはCrNからなり、好ましくは5から50nmの厚さを有する追加層;
(5b)反射体層(6)の直接下に存在し、好ましくは光学的に密ではなく、特に好ましくは層(5a)によって提供された凝縮核上に成長し、反射体層用の金属の特に密な成長を支持するための層(“シード層2”)であって、好ましくは反射体層と同じ金属からなり、PVD法、特にスパッタリングによって適用され、スパッタリング以外の方法、例えば電子ビーム蒸着によって反射体層用の金属を堆積させるのに特に有用であり、好ましくは2から100nm、より好ましくは2から90nm、更に好ましくは5から40nmの厚さを有するシード層2;
(8)層(7)と層(9)との間に存在し、特に反射体層の原子の外側への拡散、及び、反射層内への酸素の拡散を防止し、層システムの耐腐食性を改善するための層であって、好ましくは化学量論的又は準化学量論的なZnAlO(ZAO)、ZnO、TiO、TiAl、TiO、ZrO、ZrAl、ZrO、Si、Al、AlOから選択された材料からなり、特に好ましくはTiO、ZAO、Alからなり、添え字xと、和x+yとは、化学量論的化合物が存在するか、又は金属カチオンが形式的に完全に飽和しないような(つまり、準化学量論的化合物が存在するような)値を有し、nは>1〜2、又はそれ以上の値とされ、好ましくは2から30nm、より好ましくは10から20nmの厚さを有し、化学量論的化合物が準化学量論的化合物よりも好ましい、層; 及び、
(11)外側の保護仕上げ層であって、特にフッ化物、酸化物、酸窒化物、酸炭窒化物、好ましくはLaF、ZrO、SiO、SiO、SnO、In、SnInO、InZnO(ITO)、ZnAlO(ZAO)又はDLC(“ダイヤモンドライクカーボン”,diamond like carbon、高い割合のsp結合を有する層)からなり、添え字xと、和x+y+zとは、化学量論的化合物が存在するか、又は金属カチオンが形式的に完全には飽和しないような(つまり、準化学量論的化合物が存在するような)値を有する。この保護層は、LEDダイオードやPCB等の部品を反射体層上に接着させる接着システム用の接着促進層として機能するようにも形成可能であり、太陽光ミラーの場合には、追加のゾルゲルコーティング又はラッカーコーティング用の接着促進層としても形成可能である。保護層(11)は、ラッカー(特に好ましくはフッ素ポリマー)又はゾルゲル層(三次元酸化物、特にシリカネットワークを有する)でもあり得る。これは、表面ミラーを太陽光反射体又はMC‐COB(LEDがフリップチップ技術で取り付けられる)として用いる場合に特に有用である。
例えば、LED用のMC‐COBとして表面ミラーを用いる場合、好ましくは、ラッカー又は接着絶縁フィルム等の電気絶縁層(12)が、表面ミラーの背面(表面B)に適用される。電気絶縁ニスの適用が好ましい。この点に関して、誘電強度は好ましくは2000V、特に好ましくは4000Vである。
本発明に係る層システムは、工業的薄膜コーティング法、例えばPVD、CVD、PECVDを用いて金属基板に適用され得る。これは、基板がシートとして利用可能な場合に特にコスト効果的に行われ得て、製造を中断せずに多数のシートを連続的にコーティングできるようにするため、所謂真空コイルコーティングデバイス(特に好ましくは“エアツーエア(air−to−air)”システムとして設計されたもの)において、基板が、前処理され、層システムでコーティングされ得る。
層(3)、(4)、(5a)、(5b)、(7)及び(8)は、好ましくは、スパッタリング等のPVD法を用いて適用される。反射体層(6)と、層(9)及び(10)の交互層システムも、スパッタリングを用いて適用可能であるが、好ましくは、電子ビーム蒸着で堆積される。保護層(11)は、ゾルゲル層(三次元酸化物、特にシリカネットワークを有する)か、又は塗布されたニスであり得るが、代わりに、スパッタリング等のPVD法、CVD、PECVD(plasma−enhanced chemical vapor deposition,プラズマ増強化学気相成長)といった他の方法を用いても適用可能である。
層(4)、(5a)、(6)、(7)、(9)及び(10)は、任意で層(3)及び/又は(5)及び/又は(8)及び/又は(11)と組み合わせて、光学活性層システムとされる。ここで、層(9)及び(10)は、慣用されているように反射増強“交互層システム”として機能する。これら二つの層は、繰り返して用いることもでき、ここで、HI層は常にLI層の後に続く。好ましくは、反射増強交互層システムは、その応用に応じて、LEDやレーザーの場合にはその放出波長において反射が特に高くなるように、太陽光ミラーの場合には特に高い太陽光反射が達成されるように設計及び最適化される。これは、当業者には既知の光学計算を用いて達成可能である。
反射体層の下方の層は、高透過性とならないように考慮して選択され得る。反射体層の上方の層は、逆に、高透過性であることが好ましい。これを考慮して、層(7)には酸化物層、より好ましくは準化学量論的酸化物層を選択することが好ましい。何故ならば、準化学量論的層は、優れた透過性に加えて、その上に重なる層に対する優れた接着性を保証するからである。
好ましい材料として上述した材料からそれぞれが構成される層(4)、(5a)、(5b)、(6)、(7)、(9)及び(10)からなる層システム、並びに、層(3)及び(8)を更に備える層システムは、98%の全反射率を示していて、470nm以上の波長で波長が増大しても、反射率はほぼ変わらず、完全に連続的である(図2を参照)。
耐温度性は、層(4)及び(5a)の組み合わせ、好ましくは層(5b)との組み合わせによって改善される。何故ならば、基板からの原子、例えば陽極酸化プロセスからの残留化学物質は、陽極酸化アルミニウムが基板として用いられる場合に層(4)、場合によっては層(3)の拡散バリアを通過することができないからである。このような移動は、高純度金属反射体層の汚染をもたらし、これは反射性の急速な劣化を伴う。本発明に係る層の組み合わせによって、反射体層を光学的に密ではなくしてしまい反射性の急速な劣化を同様に伴う反射体層から基板への金属原子の拡散が更に防止される。
本発明に係る表面反射体の好ましい実施形態によると、層(4)又は(3)で始まる層の配列体は、ロールクラッドアルミニウム基板に適用され、そのロールクラッドは高純度アルミニウムからなり、少なくとも99.5%、より好ましくは99.8%、更には99.9%のアルミニウム含有量を有し、電気化学的に研磨され、次いで陽極酸化され、水浴中での熱圧縮によってシーリングされる。
この基板は、表面が最小の不純物を有するアルミニウムからなるものであるが、その機械的特性がアルミニウムコアの合金によって決定されることが有利となる。従って、太陽光ミラーの場合、ミラーが非常に硬質であり、ミラーの焦点が風過重があっても顕著に変化しないようにされることが重要である。特に硬質な基板は、例えばLEDチップでも必要とされ、チップを冷却素子に可能な限り強固に結合させることができる。対照的に、高純度アルミニウムは非常に軟らかく、必要とされる機械的特性を満たさないことが多い。
一方、高純度アルミニウムは、電気化学研磨中に孔食が不純物サイトに生じず、拡散反射率の割合が最小の極めて平滑な表面がもたらされるという利点を与え、これは、対象としている応用の目的にとって重要である。
好ましい実施形態では、このシート基板の表面は、連続的湿式化学プロセスで処理され、基板が以下の多様な浴槽を通過する:第一に、シート基板は洗浄浴を通過して、ロールプロセスからの表面不純物が除去される。次いで、ストリップは電気化学研磨される浴を通過し、次いで、陽極酸化によって酸化アルミニウム層が表面に形成される浴を通過する。続く水浴では、酸化アルミニウム層の細孔が熱圧縮によって閉じられ、真空プロセスを用いてコーティング可能な平滑で硬質な表面が形成される。このような層はELOXAL層やANOX層と呼ばれる。
本発明に係る層システムは、好ましくは、連続真空コイル(シート)コーティング法(エアツーエア法)で適用される。
特に好ましくは、空気に晒される全ての技術的表面上に形成される水膜と、基板表面上の他の不純物を除去するため、第一層(4)又は(3)を適用する前に、プラズマ浄化ステップを用いて基板を前処理する。特に好ましくは、これは、アルゴン、アルゴン/水素混合物、又はアルゴン/酸素混合物を用いたいわゆるグロー放電によって行われる。これは、層システムの十分な接着を達成するように層(4)が基板表面に結合することを保証する。
PVD、CVD、PECVD法を用いて層システムを堆積させることができる。スパッタリング、熱蒸着、電子ビーム蒸着(反応性又は非反応性)等の堆積法が特に好ましく適用される。
好ましくは、基板に対する優れた接着を得て、可能な限り密な層を得ることによって、拡散バリアとして特に適するように、層(3)は反応性スパッタリングされる。
特に好ましくは、スパッタリングを用いて基板上に接着性バリア層(4)を適用する。TiO又はTiOの場合、酸素又は窒素を追加した反応性スパッタリングを用いて層が適用される。好ましくはチタンターゲットを用い、特に好ましくはTiOターゲットを用いる。
温度試験によると、陽極酸化アルミニウム基板上に、TiOは好ましい拡散バリアを形成し、TiOは特に有効でつまりは好ましい拡散バリアを形成することが示された。
金属表面を有する基板としては、金属層が特に好ましい。
層(5a)(シード層1)について、材料は、好ましくは、電気化学系列において、反射体層を形成する材料の標準電極電位に対する差が可能な限り小さくなるように選択される。これは、表面ミラーの効果的な耐腐食性にとって重要である。この点に関し、反射体層が例えばアルミニウムからなる場合、主にチタン、クロム、ニッケル、又はニッケル合金が層(5a)用に検討される。反射体層がクロムからなる場合、例えば、アルミニウム、チタン、又はモリブデンが選択可能である。反射体層が銅からなる場合、例えば、鉄、モリブデン、又は銀が選択可能である。モリブデンからなる反射体層について、ニッケル、ニッケル合金、クロム、又は鉄が層(5a)用の材料として選択可能である。反射体層が銀からなる場合、主に銅、NiV、又はプラチナが層(5a)用に選択される。また、材料が、反射体層の材料と合金を形成することができ、両層の原子が層(5a)と反射体層(6)との間の界面に拡散することができると有用である。これは、効果的な層の接着を保証し、熱に晒された際に反射体層の凝集を防止するのに重要である。
ニッケル合金の使用は、この合金が高温に晒された際に優れた耐酸化性を有し、また優れた耐腐食性を有するので、特に好ましい。特に好ましくは、ネグネトロンスパッタリング中に高速堆積を達成するため非磁性であるNi合金が使用される。純ニッケルは強磁性であり、マグネトロンスパッタリングユニットの磁場を乱すので、非常に低いスパッタリング速度しか達成できず、スパッタリングプロセスが経済的に不十分なものになる。目的通りの合金化によって、ニッケルの強磁性を抑えることができる。例えば、以下のニッケル合金は非強磁性であるので、マグネトロンスパッタリングに好適である:NiCr80:20%、NiV93:7%、NiAl90:10%(それぞれ重量パーセンテージ)。NiVが特に好適に使用される。
温度試験によると、NiVが優れた拡散バリアであり、ニッケルが銀と合金を形成し易いため銀がNiVにも非常に良好に接着するので、NiVも銀の移動を良好に防止することが示されている。
薄い銅層(4〜10nm)も、銀からなる反射体層(6)用のシード層として好適である。何故ならば、銅は銀と合金を形成し易く、銀の標準電極電位に対する差が特に低いからである。厚い銅層(>10nm)は、温度影響化で銅が銀に拡散して、銀層の反射を減少させるので、好ましくない。
好ましくは高純度アルミニウム層、特に好ましくは高純度銀層が反射体層(6)として
用いられる。何故ならば、これらの材料は関連する波長範囲において既に固有の高い反射率を有するからである(全反射率:アルミニウムTR=90%、銀TR=95%)。
これらの材料は、電子ビーム蒸着法を用いて堆積されることが好ましい。何故ならば、この方法は、高い堆積速度を保証し、特に経済的に効率的だからである。他方、材料をスパッタリングと比較して顕著に低い圧力(1×10−6〜1×10−4mbar、一方スパッタリングの圧力は1×10−3〜6×10−3mbar)で堆積させることができ、層がほとんど残留ガスで汚染されないようになる。
しかしながら、気相堆積層は、粒子が最小の運動エネルギー(10eV未満)でしか基板に当たらず、その層が大抵の場合良好に接着しないという欠点を有する。この欠点を補償するため、特に好ましくは、金属、好ましくは反射体層(6)を構成する金属と同じ金属を層(5a)上にスパッタリングすることが特に好ましい。スパッタリング中に、粒子は実質的に高い運動エネルギー(50〜500eV)を有するので、“シード1”(層5a)によって提供された凝縮核に極めて良好に接着する。気相堆積材料は、このスパッタ層の上にはるかに良好に成長する。
反射体層(6)がアルミニウムからなる特定の場合、スパッタアルミニウムが“シード層1”として用いられ得る。気相堆積アルミニウム反射体層(6)はその上に特に良好に接着するので、第二“シード層”を省くことができる。
他方、スパッタリングによって反射体層(6)を完全に堆積させる場合には、層(5b)を省くことができる。
好ましくは、層(7)もスパッタリングを用いて堆積される。何故ならば、反射体層の高反射を顕著に減少させることを防止するため、この層の厚さを非常に正確に合わせなければならないからである。この要求は、スパッタリングによって特に良好に満たされ得る。何故ならば、この場合の堆積速度は、印加電力によって正確に制御可能だからである。
金属材料が層(7)に用いられる場合、層厚の正確な制御が特に重要である。何故ならば、僅か数nmで反射体層の反射が顕著に減少するのに十分だからである。従って、準化学量論的酸化物又は混合酸化物の使用が上記材料のうちで好ましいものとなる。その利点は、金属が酸化により特に透明になり、より厚い層厚の場合でも反射体層の反射があまり減少しない点である。対照的に、化学量論的酸化物の使用は、接着層としての層7の機能に影響する。何故ならば、全ての金属化合物は飽和しているので、反射体層への層の接着が悪く、凝集を防止する機能と、上に重なる層への接着性を促進する機能とが損なわれるからである。
準化学量論的層の堆積について、好ましくは、スパッタリング室中の酸素含有量をモニタリングしながらの反応性スパッタリング技術が適用される。酸化度を正確に制御できるようにするため、特に好ましくは、酸素流を制御するためにプラズマモニタ又はラムダセンサを用い、層の酸素含有量を正確に調整できるようにする。また、反応性供給酸素の正確な計量が重要である。何故ならば、過度の供給の場合には、下方の金属反射体層の酸化が生じ得て、その反射性の減少がもたらされ得るからである。
層(8)は拡散バリアとして機能する。反射体層の下方に位置する拡散バリア層とは対照的に、この層は高透過性である。従って、好ましくは誘電体が用いられ、拡散バリアとしての機能を満たすことができるように十分密に堆積されなければならない。従って、好ましくは、この層は、中周波スパッタリング法又は反応性パルスDCスパッタリング法を用いて反応性堆積される。これらの方法は、密な誘電体を堆積させるのに特に適している。好ましくは、セラミックターゲットが用いられる。
層(9)及び(10)は、反射増強層システムとしての光学機能を満たすことができるように比較的厚くなければならないので、好ましくは、電子ビーム蒸着法を用いて堆積される。何故ならば、この方法は、高堆積速度、つまりはコスト効率的堆積を保証するからである。
しかしながら、用いられる材料に応じて、層(9)及び(10)の両方を他の方法を用いて堆積させることが有利となり得る。適用可能であれば、層(9)及び(10)を堆積させるため異なる方法を組み合わせることもできる。例えば、電子ビーム蒸着を用いて適用された層(9)(例えば、SiOはスパッタリングが難しいのでSiO層)をスパッタ層(10)と組み合わせることが有利となり得る。
層(11)は、層(10)に対する優れた接着性を得て、また可能な限り密な層を得ることによって拡散バリアとして特に良好に機能するために、スパッタリングされることが好ましい。この層を更に摩耗に対して保護する場合も、スパッタリングが好ましい。何故ならば、この方法では特に硬質な層が生成可能だからである。しかしながら、保護層(11)は、ラッカー(特に好ましくはフッ素ポリマー)やゾルゲル層(三次元酸化物ネットワーク、特にシリカネットワークを有するもの)であってもよい。
特定の例に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
例1
アルミニウム基板上のLED用のMB‐COB用の表面ミラー
アルミニウム合金コアを有し、H18又はH19の硬度を有し、99.9%の純アルミニウムのロールクラッドを片面に有するロールクラッドアルミニウムを基板として用いる。クラッドの厚さは、コアの厚さの略10%である。好ましくは、0.7から1.0mmまでの間、特に好ましくは0.7mmの厚さを有するアルミニウムシートを用いる。幅は最大1600mmであり得て、1250mmの幅が特に好ましい。
このシート基板の表面は、連続湿式化学プロセスで処理され、基板が多様な浴槽を通過する:第一に、シート基板は洗浄浴を通過して、ロールプロセスからの表面不純物が除去される。次いで、シートは電気化学研磨される浴を通過し、次いで、陽極酸化によって酸化アルミニウム層(層2)が表面に形成される浴を通過する。続く水浴では、酸化アルミニウム層の細孔が熱圧縮によって閉じられ、真空プロセスを用いてコーティング可能な平滑で安定な表面が形成される。
層(2)の第一変形例
好ましい実施形態では、400から900nmの間の厚さを有する酸化アルミニウム層(2)が適用される。照明応用に一般的に用いられる1000から2000nmの間の厚さと比較して、この厚さは、表面反射体の表面が機械的損傷に対して適切に保護され、湿式化学プロセスからの残留化学物質及び水を少量しか含まず、真空プロセスを用いた後続のコーティング中に圧力問題が生じず、温度影響下において僅かな不純物しか酸化アルミニウム層から上に重なる層システムに拡散することができないという利点を与える。
層(2)の第二変形例1b
他の好ましい実施形態では、僅か20〜80nmの厚さを有する酸化アルミニウム層(2)が適用される。この層厚でも、アルミニウム表面の優れた保護と、真空プロセスによる優れたコーティング性を保証するのに十分である。この実施形態は機械的損傷に対する非常に高い保護を与えるものではないが、その少ない容量のために、酸化アルミニウム層が、温度影響下で上に重なる層システム内に拡散し得て且つ層システムの反射性を減少させ得る残留化学物質を更に少量でしか有さないという利点を与える。TEM調査でも、基板と反射体層との間に位置する非常に優れた拡散バリア層を備え、反射体層の原子が酸化アルミニウム層に拡散することが、高温(>80℃)に長期間(10000時間超)後にしか生じ得ないことが実証されている。陽極酸化層の細孔が反射体層からの原子で時間と共に充填されることが観測された。最終的に全ての細孔が充填されると、この過程は停止する。反射体層が陽極酸化層の少なくとも二倍の厚さのものである場合、残りの反射体層の厚さが光学的に密であるのに十分であり、反射率の顕著な損失は観測されないことが示されている。
次いで、このように前処理された基板が、エアツーエアPVDシートコーティングシステム(コイルコーティングシステム)を用いてコーティングされる。
真空ロックを介してシートを真空中に入れた後、基板表面をプラズマプロセスを用いてクリーニングする。次いで、シートは多様なコーティングステーションを通過し、上述の多様なPVD法を用いて、層システムの各層を堆積させる。各層の層厚は、その方法での偏光解析法によって測定され、制御される。コーティングプロセスの終わりにおける全体的な層システムの光学特性は分光計によって測定される。
具体的には、層システムを以下の順で堆積させる。
コーティングステーション1
層(4)はTiNからなり、反応性マグネトロンスパッタリングを用いて、3〜50nmの層厚で堆積される。
コーティングステーション2
層(5a)(シード層1)はNiV93:7(重量パーセント)からなり、マグネトロンスパッタリングを用いて、2から40nmの層厚で堆積される。
コーティングステーション3
層(5b)(シード層2)は銀からなり、マグネトロンスパッタリングを用いて、2〜20nmの層厚で堆積される。
コーティングステーション4
層(6)は高純度銀(99.99%)からなり、電子ビーム蒸着を用いて堆積される。層厚は80から180nmまでの間である。
コーティングステーション5
層(7)は準化学量論的CrO又はTiOからなり、スパッタリングを用いて堆積される。層厚は2〜10nmの間である。
コーティングステーション6
層(9)はSiOからなり、電子ビーム蒸着を用いて堆積される。層厚は60nmである。
コーティングステーション7
層(10)はTiOからなり、電子ビーム蒸着を用いて堆積される。層厚は50nmである。
更なる変形例
本発明の他の全ての実施形態と組み合わせ可能な特定の変形例では、Al又はTiOからなる拡散バリア層(8)が層(7)と層(9)との間に配置されることによって、層システムの耐温度性が更に増大可能である。この変形例は、層(2)の第一変形例と組み合わせるのが特に適切である。
例1の特定の層システムは以下の表のとおりである。特定の好ましい厚さ範囲が場合によっては特定されている。
本層システムは、98%よりも高い全反射率を有する(図3を参照)。耐温度性は非常に優れている。150℃の温度で3000時間を超える時間にわたって、全反射率の減少は2%以下である。
本層システムの耐腐食性も非常に優れている。10%KS溶液中において、48時間後に反射率は2%未満しか減少しなかった。一方、NiV層を有さない層システムは、1時間後に既に完全に壊れていた。10%硫酸中においても、反射率は100時間の期間にわたって2%未満しか減少しなかった。一方、NiV層を有さない層システムは、24時間後に既に2%を超える全反射率の減少を示していた。
85℃、85%の相対湿度で1000時間を超える気候試験では、全反射率は1%未満で減少した。一方、照明用の標準的な製品の場合には全反射率は4%を超えて減少した。
例1a’
例1aの代替例として、TiOの代わりに、ZrOを層10に用いることができる。これによって、耐腐食性の更なる改善が達成される。この場合も、全反射率は98%よりも高い値を有する。
例1b
代替例1bの層システムは以下の表のとおりである。この例は、追加の拡散バリア(層8)としてAlを用いる。
例1b’
例1bの代替例の層システムは以下の表のとおりである。この例は、拡散バリア(層8)としてTiOを用いる。
層システム1b又は1b’は98%よりも高い全反射率を有する(図3を参照)。温度安定性も非常に優れている。3000時間を超えて150℃の温度で保たれる場合、全反射率の減少は2%以下である。
例1c
他の例1cの層システムは、以下の表のとおりである。この場合、40〜80nmの薄い陽極酸化層(“フラッシュ陽極酸化”)のみが適用された:
例1cでは、例1aよりも温度安定性の改善が観測された(3000時間を超えて150℃の温度で保たれる場合、全反射率の最大減少は1%であった。)。しかしながら、僅かに低い耐腐食性が観測された。本層システムも、98%よりも高い全反射率を有する(図3を参照)。
例1d
代替例として、反射体層を、ステンレス鋼層とTiO層との間に挿入することもできる。例1dの層システムは以下の表のとおりである:
本層システムは、98%よりも高い全反射率を有する。
例1e
表面に対するLED用の接着システムの接着性を更に改善し、層システムに対する接着成分の腐食攻撃を低減するため、層システム上に追加カバー層11をスパッタリングすることが有用であるとわかっている。
この点に関し、特に好ましくはSiO、ZrO、SiOが用いられ、SiOが特に好ましい。
例1eの層システムは以下の表のとおりである:
例2
銅基板上のMB‐COB用の表面ミラー
非常に高いパワーで動作するLEDチップについては、発達する熱を効果的に散逸させるために、非常に高い熱伝導性を有する基板が必要とされる。この場合、銅の上に層システムを堆積させることが有用である。このため、例えば、340W/mkよりも高い熱伝導率を有する銅DHP又はDLP、好ましくは、特に高い熱伝導率(>390W/mk)を有するOF銅、特に好ましくは、より良い耐熱性を有する銀と合金化(0.03%)したOF銅が使用可能である。
ストリップ/シート状の銅も、PVDシート(コイル)コーティングシステムを用いてコーティングされる。銅表面は、圧延プロセスにより表面上に僅かな油残留物を有し得るので、この場合、グローだけではなくプラズマエッチングも必要である。アルミニウム基板の場合と同様に、コーティング中に、シートは多様なコーティングステーションを通過する。しかしながら、この場合、層(4)は金属層からなる。特に好ましくは、クロムを用いる。従って、銅基板用の特に好ましい層システムは以下のとおりである:
この層システムは、97%よりも高い全反射率を有する。
例3a
スパッタ保護層を備える太陽光反射体
太陽光反射体として用いられる表面ミラーについては、可能な限り良好に太陽光放射を集束させるため、方向付けされた反射部分が特に高いこと、つまり、拡散反射率の割合が可能な限り低いことが重要である。この場合、好ましくは、特に平滑な表面を有するロールクラッドアルミニウムが用いられる(Ra<0.1μm)。
本層システムは、更に、保護層を11を有し、その保護層11は、特に好ましくは、摩耗及び腐食に対してシステムを保護するために反応性スパッタリングされたZrOからなる。
例3aの層システムは以下の表のとおりである:
本層システムは、ASTM 891‐87に従って95%よりも高い日射反射率を有し、略92%に過ぎない日射反射率を有する反射性アルミニウム層を有する太陽光ミラーよりも顕著に硬い反射率を有する(図4を参照)。DIN 5036‐3(1°のアパーチャ)に従って6%未満という拡散反射率の割合のため、この表面ミラーは、太陽光反射体として特に適している。温度安定性も非常に良好である。1000時間を超えて250℃の温度で保たれる場合、反射率の減少は2%以下である。
例3b
ゾルゲル保護層を備える太陽光反射体
本層システムは保護層11を更に有し、その保護層11は、特に好ましくは、摩耗及び腐食に対してシステムを特に良好に保護するため、ゾルゲル法によって堆積させたSiOからなる。
例3bの層システムは以下の表のとおりである:
本層システムは、ASTM 891‐87に従って92%よりも高い日射反射率を有し、また、DIN 5036‐3(1°のアパーチャ)に従って6%未満の拡散反射率の割合を有する(図5を参照)。温度安定性は非常に優れている。1000時間を超えて250℃の温度に保つ場合、全反射率の減少は1%以下である。
例3c
ラッカー保護層を備える太陽光反射体
本層システムは保護層11を有し、その保護層11は、特に好ましくは、ラッカーからなり、より好ましくはフッ素ポリマーからなり、汚染及び腐食に対して特に良好にシステムを保護する。
例3cの層システムは以下の表のとおりである:
本層システムは、ASTM 891‐87に従って91%よりも高い太陽光半球反射率を有する。
例3d
温室で用いられる太陽光反射体
特定の応用では、温室内に太陽光ミラーを設置して、砂嵐に対して良好に保護することが有用である。しかしながら、この場合、太陽光ミラーは、屋外に配置されるミラーよりも高温(最大90℃)、場合によっては高湿度(最大90%の相対湿度)に耐えなければならない。こうした応用について、以下の層システムが特に耐性を有することが分かっている:
本層システムは、DIN 5036‐3に従って98%よりも高い全反射率を有し、ASTM 891‐87に従って94%よりも高い日射反射率を有する。1000時間を超える“蒸気熱試験”(85℃、85%の湿度)において、DIN 5036‐3に従った全反射率、ASTM 891‐87に従った日射反射率の減少はどちらも1%以下であった。
本層システムは、DIN 5036‐3に従って98%よりも高い全反射率を有し、ASTM 891‐87に従って94%よりも高い日射反射率を有する。
1000時間を超える“蒸気熱試験”(85℃、85%の湿度)において、DIN 5036‐3に従った全反射率、ASTM 891‐87に従った日射反射率の減少はどちらも1%以下であった。
特に好ましくは、1%(重量パーセント)のアルミニウム含有量を有するケイ素ターゲットを用いた反応性スパッタリング法によって窒化ケイ素層(10)を適用する。この場合、反応性ガスとして窒素を導入する。
本層システムは、DIN 5036‐3に従って98%よりも高い全反射率を有し、ASTM 891‐87に従って94%よりも高い日射反射率を有する。
1000時間を超える“蒸気熱試験”(85℃、85%の湿度)において、DIN 5036‐3に従った全反射率、ASTM 891‐87に従った日射反射率の減少はどちらも1%以下であった。
この場合、好ましくは、ZAO層(10)(酸化亜鉛アルミニウム)はスパッタリング法によって適用される。アルミニウム含有量は特に好ましくは2%(重量パーセント)である。
本層システムは、DIN 5036‐3に従って98%よりも高い全反射率を有し、ASTM 891‐87に従って94%よりも高い日射反射率を有する。
1000時間を超える“蒸気熱試験”(85℃、85%の湿度)において、DIN 5036‐3に従った全反射率、ASTM 891‐87に従った日射反射率の減少はどちらも1%以下である。
この場合、好ましくは、ZAO層(10)(酸化亜鉛アルミニウム)はスパッタリング法によって適用される。アルミニウム含有量は特に好ましくは2%(重量パーセント)である。
更に、TiO拡散バリア層(8)が導入される。
本層システムは、DIN 5036‐3に従って98%よりも高い全反射率を有し、ASTM 891‐87に従って94%よりも高い日射反射率を有する。
1000時間を超える“蒸気熱試験”(85℃、85%の湿度)において、DIN 5036‐3に従った全反射率、ASTM 891‐87に従った日射反射率の減少はどちらも最大で1%である。
例3e
アルミニウム反射体層を備える太陽光反射体
本層システムは、、ASTM 891‐87に従って89%よりも高い日射反射率を有する(図4を参照)。
例4
DLP(デジタルライトプロセッシング,digital light processing)レーザープロジェクターのカラーホイール用のミラー
例4の層システムは以下の表のとおりである。

Claims (27)

  1. 金属の基板(1)を備える層システムであって、前記基板の面(A)の上に内側から外側の順に、
    チタン又はジルコニウムの準化学量論的酸化物又は酸窒化物から選択された材料からなるか、又は、チタン、ジルコニウム、モリブデン、プラチナ、クロム、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択された材料からなる層(4)と、
    クロム、アルミニウム、バナジウム、モリブデン、コバルト、鉄、チタン及び/又は銅を合金化相手として有するニッケル合金からなるか、又は、銅、アルミニウム、クロム、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、プラチナ、ルテニウム、ロジウム、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択された金属からなるか、又は、鉄、鋼鉄、又はステンレス鋼からなる層(5a)であって、反射体層(6)がアルミニウムで形成される場合には、スパッタリングされたアルミニウムのみからなる層(5a)と、
    光学的に密で高純度金属の反射体層(6)と、
    チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、タンタル、ニオブ、又はクロムの準化学量論的酸化物から選択された、または、クロム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、タングステン、モリブデン、ロジウム、プラチナ、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択された層(7)と、
    直接隣接する層(10)(HI層)に対して低屈折率の層(9)(LI層)と、
    直接隣接する前記層(9)(LI層)に対して高屈折率の層(10)(HI層)とが適用されている、層システム。
  2. 前記基板(1)が、アルミニウム、銅、又はステンレス鋼を含むか又はからなる、請求項1に記載の層システム。
  3. 前記基板(1)が、
    アルミニウム、アルミニウム合金、銅、モリブデン、チタン、タンタル、ステンレス鋼、鋼鉄、鉄、スズめっき、又はこれらの材料のうち少なくとも一つ又は少なくとも二つを用いた合金からなるコア(1a)と、
    前記コアの片面(2a)又は両面(2a、2b)上の酸化アルミニウム層(2a、2b)とからなる、請求項2に記載の層システム。
  4. 前記コアの片面又は両面に、前記コアと前記酸化アルミニウム層との間のロールクラッド(1a、1b)が設けられている、請求項3に記載の層システム。
  5. 前記ロールクラッドが、少なくとも99.5%のアルミニウム含有量を有する高純度アルミニウムからなる、請求項4に記載の層システム。
  6. 前記基板(1)のコア及び/又はロールクラッドがアルミニウムからなり、前記酸化アルミニウム層が陽極酸化層であり、好ましくは熱湯処理でシーリングされている、請求項3から5のいずれか一項に記載の層システム。
  7. 前記層(4)が5nmから50nm、好ましくは10nmから30nmの厚さを有し、及び/又は、
    前記層(5a)が2nmから40nm、好ましくは5nmから30nmの厚さを有し、及び/又は、
    前記層(6)が50から200nm、好ましくは80nmから180nmの範囲内の厚さを有し、及び/又は、
    前記層(7)が2nmから20nm、好ましくは略2nmから10nmの厚さを有し、及び/又は、
    前記層(9)が10nmから200nm、好ましくは40nmから100nmの厚さを有し、及び/又は、
    前記層(10)が10nmから200nm、好ましくは40から100nmの厚さを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の層システム。
  8. 前記層(4)の材料がTiO又はTiNから選択されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の層システム。
  9. 前記層(5a)の材料が、非磁性ニッケル合金、特にNiV、ステンレス鋼、又は銅から選択されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の層システム。
  10. 前記反射体層(6)の高純度金属が、少なくとも99.9%の純度を有する金属から選択され、且つ、銀、アルミニウム、金、プラチナ、ロジウム、モリブデン、クロム、又はこれらの金属のうち一つ又は少なくとも二つを用いた合金から選択されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の層システム。
  11. 前記反射体層(6)の高純度金属が、銀又はアルミニウムから選択されている、請求項10に記載の層システム。
  12. 前記層(7)が準化学量論的酸化クロム又は酸化チタンで形成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載の層システム。
  13. 前記層(9)の屈折率nが1.3から1.8までの間であり、前記層(9)の材料が、酸化金属、フッ化金属、窒化金属、酸窒化金属、又は炭酸窒化金属から選択されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の層システム。
  14. 前記層(9)の材料が、SiO、Al、MgF、AlF、CeF、YF、BaF、LaF、SiAlO、TiAlO、又はホウケイ酸ガラスから選択されている、請求項13に記載の層システム。
  15. 前記層(10)の屈折率nが1.8から3.2までの間であり、前記層(10)の材料が、酸化金属、フッ化金属、窒化金属、酸窒化金属、又は炭酸窒化金属から選択されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の層システム。
  16. 前記層(10)の材料が、TiO、TiAlO、ZrO、HfO、La、Y、Bi、ZnO、SnO、特に好ましくは8原子%のAlを有するZAO、Nb、Y、又はSiから選択されている、請求項15に記載の層システム。
  17. 前記層(2a)と前記層(4)との間の無機金属化合物からなる追加の層(3)と、
    前記反射体層(6)の直接下にPVD法で適用された金属の層(5b)と、
    前記層(7)と前記層(9)との間の、TiO、TiAl、TiO、ZrO、ZrAl、ZrO、ZAO、ZnO、Si、Al、又はAlOから選択された化学組成を有する層(8)とのうち一つ以上を更に備える請求項1から16のいずれか一項に記載の層システム。
  18. 前記層(3)が5nmから50nmの厚さを有し、及び/又は、
    前記層(5b)が2nmから100nm、好ましくは5nmから40nmの厚さを有し、及び/又は、
    前記層(8)が2nmから30nm、好ましくは10nmから20nmの厚さを有する、請求項17に記載の層システム。
  19. 前記層(3)が、窒化物、酸窒化物、又は酸化亜鉛アルミニウム(ZAO)から選択され、好ましくは反応性スパッタリングされている、請求項17又は18に記載の層システム。
  20. 前記層(3)の窒化物又は酸窒化物が、クロム、チタン、チタン‐アルミニウム、又はアルミニウムの窒化物又は酸窒化物から選択されている、請求項19に記載の層システム。
  21. 前記層(5b)が、前記層(5a)によって提供された凝縮核上に成長していて、前記反射体層(6)の材料と同じ材料からなる、請求項17から20のいずれか一項に記載の層システム。
  22. 前記層(5b)が、スパッタリングによって適用されている、請求項21に記載の層システム。
  23. 前記層(5a)が、スパッタアルミニウムからなり、層(5b)が存在しておらず、前記層(6)が蒸着アルミニウムからなる、請求項1から22のいずれか一項に記載の層システム。
  24. 前記層(11)がフッ化物、酸化物、酸窒化物、又は酸炭窒化物で形成されている、請求項17から23のいずれか一項に記載の層システム。
  25. 前記層(11)の材料が、LaF、ZrO、SiO、SiO、SnO、In3、SnInO、InZnO(ITO)、ZnAlO(ZAO)、又はDLCから選択されている、請求項24に記載の層システム。
  26. 前記層(11)の材料が、ゾルゲル法によって適用された三次元酸化物、好ましくは、任意で有機成分を有するケイ酸塩、又はラッカー、好ましくはフッ素ポリマーラッカーである、請求項24に記載の層システム。
  27. 表面反射体、好ましくはLED、特にLED用のMC‐COBに応用される表面反射体としての、太陽光反射体としての、又は、レーザーミラー、特にDLPレーザープロジェクターのカラーホイール用のレーザーミラーとしての請求項1から26のいずれか一項に記載の層システムの使用。
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