JP2017502912A - 高シリカアルミナ比のNaY型分子篩の製造方法及びその製品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、脱イオン水、珪素源、アルミニウム源、アルカリ源及びテンプレート剤としてのILsを混合して初期ゲル混合物を得、該初期ゲル混合物を適切な温度に保持してエージングした後、オートクレーブに入れて結晶化し、固体生成物を分離させ、乾燥した後、前記高シリカアルミナ比のNaY型分子篩を得、ただしILsが短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体である高シリカアルミナ比のNaY型分子篩の製造方法に関する。本発明の方法で使用されるテンプレート剤は揮発しにくく、かつ、得られた高シリカY分子篩の結晶度が高くてシリカアルミナ比が6以上である。

Description

本発明は高シリカNaY型分子篩合成の技術分野に関し、より具体的には、短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体をテンプレート剤として、高結晶度及び高シリカアルミナ比を有するNaY型分子篩を合成することに関する。
分子篩は、高度な規則性チャンネル−ケージ構造を有する多孔質結晶性アルミノ珪酸塩水和物である。NaY型分子篩は、FAUトポロジ構造を有する分子篩であり、bケージがダイヤモンド構造のように配列されてなる、スーパーケージ構造を有する分子篩である。FAU型ゼオライトはX型及びY型を含み、両者の差がアルミナ含有量にあり、つまり、シリカアルミナ比(SiO/Al)が異なり、通常、X型ゼオライトのシリカアルミナ比が約2.2〜3.0であるが、Y型ゼオライトのシリカアルミナ比が3〜5の間にある。
Y型ゼオライトは、触媒及び吸着分離剤として用いられる主な種類の1つであり、石油の接触分解工業過程に応用され、六十年代から発展されてきた新興の製油技術である。接触分解触媒の主な活性成分として、Y分子篩のシリカアルミナ比は、接触分解性能、生成物分布、及び触媒の安定性のいずれに対しても決定的な作用を果たしている。高シリカアルミナ比のY分子篩は、触媒活性が高く、安定性に優れる等の利点を有し、接触分解工業の面目全般を一新している。現在では、工業に応用されるUSY型ゼオライトは、Y型ゼオライト原粉を化学脱アルミニウム及び物理脱アルミニウム等の処理によって得られた高シリカアルミナ比のY型ゼオライトである。しかし、このような後処理による脱アルミニウム方法は、実際の応用ではいずれもエネルギー高消耗であって非常に煩雑である。
一般的なNaY型分子篩は、水熱条件下における規定剤法により作製されるものであり、具体的には、まず、高塩基度の環境下でY型分子篩種結晶を作製し、その後、この種結晶をNaYから合成された混合ゲル系中に添加し、このような方法で得られたY分子篩のシリカアルミナ比が、通常、5.5程度である。高シリカY型ゼオライト(SiO/Al>6)を直接法で水熱合成することによって煩雑な後処理過程を避け、大量の労力、物資を節約し、環境への汚染を低減することができる。さらに、完全な結晶体構造、均一な化学分布を有するため、より優れる触媒効果を有している。このため、高シリカY型ゼオライトの直接法による合成の探索は、重大な意味を有する。
1982年、アメリカ特許No.4333859は、シリカアルミナ比が6を超えた、名称がCSZ−3であるFAU同質異像体を公開し、それは大きいイオン半径を有するCsを併用する種結晶の条件で得られたものである。その生成物は、0.8〜0.95NaO:0.02〜0.20CsO:Al: 5.0〜7.0SiO:2〜10 HOの組成を有している。
1987年、アメリカ特許No.4714601は、シリカアルミナ比が6を超えた、名称がECR−4であるFAU同質異像体を公開し、それはビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウムイオン又はその他のサイズの大きいアルキル四級アンモニウム塩をテンプレート剤として、70〜120℃で水熱結晶化して作製されたものである。この材料の初期ゲル混合物におけるシリカとアルミナとのモル比が4〜20であり、水とアルミナとのモル比が100〜400である。
1990年、F.Delprato(Zeolites, 10 (1990) 546−552)は、初めてクラウンエーテルを用いて、シリカアルミナ比が6〜10の間にあるY型ゼオライトを直接に水熱合成しており、有機テンプレート剤が関与した場合に高シリカのY型ゼオライトを直接に水熱合成することの可能性を証明している。その後、幾つかの文章及び特許もこの点について報告している(Zeolites, 13 (1993) 122−127; US 5273945; Zeolites, 15 (1995) 90−96)。クラウンエーテルはテンプレート剤として優れる性能を有しているが、高価で猛毒であるため、実際の生産には適していない。
1990年、アメリカ特許No.4931267は、シリカアルミナ比が6を超えた、名称がECR−32であるFAU同質異像体を公開し、それはテトラプロピルアンモニウムヒドロキシド及び/又はテトラブチルアンモニウムヒドロキシドをテンプレート剤として得られたものである。この材料を製造する反応混合物におけるシリカとアルミナとのモル比が9〜36であり、水とアルミナとのモル比が120〜500である。
1993年、F. Delprato (Zeolites, 13 (1993)122−127)も、ポリエチレンオキサイド(PEO)をテンプレート剤としてシリカアルミナ比が約7である高シリカ含有Y型を合成し、その中、PEOの分子量が2000〜8000の間にあると、結晶性の良いY分子篩の取得に有利である。このシステムにおけるゲル組成の配合比は、10SiO:1Al:2.4NaO:xPEO:140HOであり(重量比SiO/PEO=3)、100℃で8日間水熱結晶化することで高シリカ含有Y型が得られる。
1998年、B.De Witte(Microporous and Mesoporous Materials, 23 (1998) 11―22)はイノシトール(inositol)をテンプレート剤としてシリカアルミナ比が6.2〜6.6の間にある高シリカ含有Y型を合成した。このシステムにおけるゲル組成の配合比は、10SiO:1Al:2.7NaO:0.5イノシトール:140HOであり、110℃で8日間水熱結晶化することで高シリカ含有Y型が得られる。
1998年、アメリカ特許No.5718593は、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド又はテトラブチルアンモニウムヒドロキシドをテンプレート剤として用い、システムにおいて少量の水を用いることで、Y分子篩を直接成形させて結晶できることを開示している。
CN1736867Aは、長鎖アルキル基イオン液体1−ヘキサデシル−3−メチルイミダゾールブロミド又は1−ヘキサデシル−3−メチルピリジンブロミドをテンプレート剤として用いてメソ孔Y分子篩を作製し、その着目点はメソ孔構造を有するY分子篩の触媒活性への影響にあり、シリカアルミナ比が、一般の無テンプレート法で合成されたY分子篩と比べて改善点の有無に関する内容が記載されていない。
従来、高シリカ含有Y型の合成に使用されるテンプレート剤は、主に四級アンモニウム塩類又は環状、鎖状のアルコール類、エーテル類等であるが、揮発しにくい短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体をテンプレート剤又は構造規定剤として、水熱条件下でシリカアルミナ比が6以上の高結晶度NaY型分子篩の合成が行われていない。
上記のことに鑑みて、Y分子篩のシリカアルミナ比がその触媒活性に決定的な影響を与えているため、本発明の発明者は、実験を通して、適切な短鎖アルキル基イオン液体をテンプレート剤として選択することにより、高結晶度のNaY型分子篩が得られ、かつ、分子篩の骨格におけるシリカアルミナ比が6以上であることを見出した。これに基づいて、本発明に至った。
このために、本発明は、高シリカアルミナ比のNaY型分子篩の製造方法であって、
a) 脱イオン水、珪素源、アルミニウム源、アルカリ源及びテンプレート剤としてのILsを混合して初期ゲル混合物を得る工程、
b) 工程a)で得られた初期ゲル混合物を50℃以下の温度に保持し、撹拌して1〜100時間エージングし、均一ゲル混合物を得る工程、
c) 工程b)で得られた均一ゲル混合物をオートクレーブに仕込み、密閉し、70〜130℃となるように昇温し、自発圧力下で3〜30日間結晶化する工程、及び
d) 結晶化完了後、固体生成物を分離させ、脱イオン水を用いて中性まで洗浄し、乾燥した後、前記高シリカアルミナ比のNaY型分子篩を得る工程、
を含み、
得られたNaY型分子篩のシリカアルミナ比が6以上であり、かつ、ILsが短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体であり、前記短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾールブロマイド、1−アリル−3−メチルイミダゾールブロマイド、1−ブチル−3−メチルイミダゾールブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾールクロライド、1−アリル−3−メチルイミダゾールクロライド及び1−ブチル−3−メチルイミダゾールクロライドからなる群より選ばれる1種又は2種以上の混合物である、
ことを特徴とする方法を提供する。
1つの好ましい実施形態において、前記工程a)で得られた初期ゲル混合物は、下記のモル比を有する。
SiO/Al=6 〜 20;
NaO/Al=1 〜 8;
O/Al= 100 〜 400;
ILs/Al= 0.1 〜 6。
ただし、前記珪素源は、SiO2換算によるものであり、前記アルミニウム源は、Al2O3換算によるものであり、前記アルカリ源は、Na2O換算によるものである。
1つの好ましい実施形態において、前記工程a)で使用される珪素源がシリカゾル、活性シリカ及びオルト珪酸エステルからなる群より選ばれる1種又は任意の2種以上の混合物であり、アルミニウム源がアルミン酸ナトリウム、活性アルミナ及びアルミニウムアルコキシドからなる群より選ばれる1種又は任意の2種以上の混合物であり、アルカリ源が水酸化ナトリウムである。
1つの好ましい実施形態において、前記工程b)において、エージング温度が10〜50℃であり、その時間が8〜72時間である。
1つの好ましい実施形態において、前記工程c)において、結晶化温度が80〜110℃であり、結晶化時間が8〜24日間である。
1つの好ましい実施形態において、前記工程c)における結晶化プロセスは、静的又は動的に行われる。
本発明は、上記方法によって製造される高シリカアルミナ比のNaY型分子篩であって、シリカアルミナ比が6以上であることを特徴とする高シリカアルミナ比のNaY型分子篩をさらに提供する。
本発明の有益な効果は、特定の短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体をテンプレート剤として用いることにより、シリカアルミナ比が6以上のNaY型分子篩を取得することを含むが、これに制限されることはない。
図1は本発明の実施例1に基づいて合成された生成物のXRDパターンである。 図2は本発明の実施例1に基づいて合成された生成物の走査型電子顕微鏡(SEM)パターンである。 図3は本発明の実施例1に基づいて合成された生成物のケイ素核磁気共鳴(29Si−NMR)スペクトルである。
本発明は、短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体をテンプレート剤又は構造規定剤として、脱イオン水中に適切な珪素源、アルミニウム源及びアルカリ源を混合することにより、水熱条件において純粋相の高シリカアルミナ比のNaY型分子篩を合成した。
1つの好ましい具体的な実施形態において、本発明に係る高シリカアルミナ比(シリカアルミナ比が6以上)のNaY型分子篩の製造方法は、
a) 脱イオン水、珪素源、アルミニウム源、アルカリ源及びテンプレート剤を所定割合で混合して、好ましくは、下記のようなモル比を有する初期ゲル混合物を得る工程、
SiO/Al=6 〜 20;
NaO/Al=1 〜 8;
O/Al= 100 〜 400;
ILs/Al= 0.1 〜 6。
ただし、ILsが短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体であり、前記珪素源は、SiO換算によるものであり、前記アルミニウム源は、Al換算によるものであり、前記アルカリ源は、NaO換算によるものである。
b) 工程a)で得られた初期ゲル混合物を50℃以下の条件に保持し、撹拌して1〜100時間エージングし、均一ゲル混合物を得る工程、
c) 工程b)で得られた均一ゲル混合物をオートクレーブに仕込み、密閉し、70〜130℃となるように昇温し、自発圧力下で3〜30日間結晶化する工程、及び
d) 結晶化完了後、固体生成物を分離させ、脱イオン水を用いて中性まで洗浄し、乾燥した後、前記高シリカのNaY型分子篩を得る工程、
を含み、
前記工程a)で使用される短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾールブロマイド([Emim]Br)、1−アリル−3−メチルイミダゾールブロマイド([Amim]Br)、1−ブチル−3−メチルイミダゾールブロマイド([Bmim]Br)、1−エチル−3−メチルイミダゾールクロライド([Emim]Cl)、1−アリル−3−メチルイミダゾールクロライド([Amim]Cl)及び1−ブチル−3−メチルイミダゾールクロライド([Bmim]Cl)からなる群より選ばれる1種又は2種以上の混合物である。
好ましくは、前記工程a)で使用される珪素源がシリカゾル、活性シリカ及びオルト珪酸エステルからなる群より選ばれる1種又は任意の2種以上の混合物であり、アルミニウム源がアルミン酸ナトリウム、活性アルミナ及びアルミニウムアルコキシドからなる群より選ばれる1種又は任意の2種以上の混合物であり、アルカリ源が水酸化ナトリウムである。
好ましくは、前記工程a)の初期ゲル混合物のうち、SiO/Al= 10〜18である。
好ましくは、前記工程a)の初期ゲル混合物のうち、NaO/Al=2 〜 6である。
好ましくは、前記工程a)の初期ゲル混合物のうち、HO/Al= 180 〜 300である。
好ましくは、前記工程a)の初期ゲル混合物のうち、ILs/Al = 0.5 〜 5である。
好ましくは、前記工程b)におけるエージング温度が10〜50℃であり、エージング時間が8−72時間である。
好ましくは、前記工程c)における結晶化温度が80〜110℃、結晶化時間が8〜24日間である。
好ましくは、前記工程c)における結晶化プロセスが静的又は動的に行われる。
本発明において、生成物の粉末X線回折による相分析(XRD)には、オランダパナリティカル(PANalytical)社のX’Pert PRO X線回折装置、Cuターゲット、Kα放射源(λ=0.15418 nm)を用い、電圧が40KV、電流が40mAである。生成物の相対結晶度は、111,331,533結晶面のXRDピーク強度の合計により算出され、実施例1における試料の結晶度を100%とし、その他の試料をそれと比較して相対結晶度を得る。
本発明において、生成物のSEMモルフォロジー解析には、HitachのSU8020走査型電子顕微鏡が用いられる。
本発明において、生成物のシリカアルミナ比が、Philips 社のMagix 2424 蛍光X線分析装置(XRF)により測定される。
本発明において、生成物の珪素核磁気共鳴(29Si MAS NMR)分析には、アメリカVarian社のInfinity plus 400WB固体核磁気スペクトル分析装置が用いられ、BBO MASプローブを用い、動作磁場強度が9.4Tである。生成物のシリカアルミナ比は、29Si MAS NMRの結果に基づいて算出されてもよく、その公式は次の通りである。
NMR SiO/Al= 8 * (SQ0 + SQ1 + SQ2 + SQ3 + SQ4)/(SQ1+ 2SQ2 + 3SQ3 + 4SQ4
ただし、Qiは、珪酸四面体(SiO)周囲のアルミニウム原子の数の相違(i=0,1,2,3,4)を表し、SQiはQiの珪素核磁気共鳴スペクトル上の対応するピーク面積を表す。
以下、実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例1
表1は、各原料の種類及びモル使用量、結晶化温度及び時間、結晶形、相対結晶度ならびにXRFとNMRによって特定されたシリカアルミナ比(SiO/Al)を示している。
実施例1において、具体的な配合過程は、以下の通りである。1−エチル−3−メチルイミダゾールブロマイド([Emim]Br)1.94gと水酸化ナトリウム1.19gとを脱イオン水23gに溶解し、その後、アルミン酸ナトリウム(Alの質量パーセント含有量が52%)2gを添加し、清澄まで撹拌し、その後、さらにシリカゾル(SiOの質量パーセント含有量が30.45%)24.48gを添加して初期ゲル混合物を得、該初期ゲル混合物を室温で24時間撹拌して均一ゲル混合物を調製し、該均一ゲル混合物をステンレスオートクレーブに移動した。この場合、合成系における各成分のモル比が1.0[Emim]Br:12SiO:1Al:3.2NaO:220HOである。
オートクレーブを密閉して定温110℃まで昇温したオーブン中に入れて、自発圧力下で14日間静的結晶化する。結晶化終了後、固体生成物を遠心分離させ、脱イオン水で中性まで洗浄し、100℃で空気中に乾燥させた後、原粉を得た。該原粉の試料をXRD解析し、その結果を図1及び表2に示している。該試料の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を図2に示し、かつ、該試料の珪素核磁気共鳴(29Si MAS NMR)スペクトルを図3に示し、同時に、XRF及び珪素核磁気共鳴によって生成物のシリカアルミナ比をそれぞれ算出する。上記の解析結果をまとめると、合成された生成物はシリカアルミナ比が6を超えるNaY型分子篩であることが明らかであり、かつ、確定できる。
実施例2〜24
具体的な配合材料の種類、使用量及び反応条件並びに解析結果は下記表1に示され、合成及び解析の過程は実施例1と同じである。
合成された試料をXRD解析したところ、データの結果が表2と類似し、すなわち、ピーク位置及び形状が同じであり、合成条件の変化によって相対ピーク強度が±20%の範囲内で変動し、合成生成物がNaY型分子篩構造の特徴を有することがわかった。これら試料のその他の解析結果は下記表1に示されている。
比較例
具体的な配合材料の種類、使用量及び反応条件並びに解析結果は下記表1に示され、合成及び解析の過程は実施例1と同じであるが、トリエチルアミン 0.1 molをテンプレート剤として使用する点のみで異なっている。得られた試料をXRD解析し、そのデータ結果から、合成された生成物がNaY型分子篩の構造特徴を有することがわかった。この試料のその他の解析結果は下記表1に示されている。
上記表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の方法によって合成されたNaY型分子篩は、 XRF方法で特定した生成物のシリカアルミナ比であろうと、珪素核磁気共鳴データにより特定した生成物の骨格のシリカアルミナ比であろうと、実施例1−24における分子篩試料のシリカアルミナ比は、明らかに比較例で得られた分子篩試料のシリカアルミナ比より高く、この点から、一般的なアミン類をテンプレート剤として用いる場合、得られた試料のシリカアルミナ比が低く、6まで達することが困難であり、かつ結晶度が低いことがわかった。一方、短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体をテンプレート剤として用いる場合、得られた生成物のシリカアルミナ比がいずれも6以上であり、ひいてはそれよりも高く、かつ、結晶度が高いことがわかった。また、このような高結晶度及び高シリカアルミナ比のNaY型分子篩の使用により、接触分解の活性及び安定性などを顕著に向上させることができる。
以上、本発明について詳しく説明しているが、本発明は本文に記載の具体的な実施形態に限られるものではない。当業者であれば分かるように、本発明の範囲を逸脱しない限り、その他の変更や変形をすることができる。本発明の範囲は、添付する請求項により制限される。

Claims (7)

  1. 高シリカアルミナ比のNaY型分子篩を製造するための方法であって、
    a) 脱イオン水、珪素源、アルミニウム源、アルカリ源及びテンプレート剤としてのILsを混合して初期ゲル混合物を得る工程と、
    b) 工程a)で得られた初期ゲル混合物を50℃以下の温度に保持し、撹拌しながら1〜100時間エージングし、均一ゲル混合物を得る工程と、
    c) 工程b)で得られた均一ゲル混合物をオートクレーブに仕込み、密閉し、70〜130℃となるように昇温し、自発圧力下で3〜30日間結晶化する工程と、
    d) 結晶化完了後、固体生成物を分離させ、脱イオン水を用いて中性まで洗浄し、乾燥した後、前記高シリカアルミナ比のNaY型分子篩を得る工程と、
    を含み、
    得られたNaY型分子篩のシリカアルミナ比が6以上であり、かつ、ILsが短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体であり、前記短鎖アルキルイミダゾール類イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾールブロマイド、1−アリル−3−メチルイミダゾールブロマイド、1−ブチル−3−メチルイミダゾールブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾールクロライド、1−アリル−3−メチルイミダゾールクロライド及び1−ブチル−3−メチルイミダゾールクロライドからなる群より選ばれる1種又は2種以上の混合物である
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記工程a)で得られた初期ゲル混合物は、下記のモル比を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
    SiO2/Al2O3 =6 〜 20;
    Na2O/Al2O3 =1 〜 8;
    H2O/Al2O3 = 100 〜 400;
    ILs/Al2O3 = 0.1 〜 6;
    ただし、前記珪素源は、SiO2換算によるものであり、前記アルミニウム源は、Al2O3換算によるものであり、前記アルカリ源は、Na2O換算によるものである。
  3. 前記工程a)で使用される珪素源がシリカゾル、活性シリカ及びオルト珪酸エステルからなる群より選ばれる1種又は任意の2種以上の混合物であり、アルミニウム源がアルミン酸ナトリウム、活性アルミナ及びアルミニウムアルコキシドからなる群より選ばれる1種又は任意の2種以上の混合物であり、アルカリ源が水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記工程b)におけるエージングは、温度が10〜50℃であり、時間が8〜72時間であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記工程c)における結晶化は、温度が80〜110℃であり、結晶化時間が8〜24日間であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記工程c)における結晶化プロセスは、静的又は動的に行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法によって製造される高シリカアルミナ比のNaY型分子篩であって、シリカアルミナ比が6以上であることを特徴とするNaY型分子篩。
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