JP2017219159A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化やブレーキ性能の低下を生じる事なく、制動時に発生する摩耗粉の周囲への飛散を抑制できる、ディスクブレーキ装置の構造を実現する。
【解決手段】ディスクブレーキ装置1aを構成するキャリパ22の内側に、中空弓形状の摩耗粉飛散防止カバー20を設置する。そして、この摩耗粉飛散防止カバー20の内側にロータ5の円周方向一部を配置する。制動時に、インナ、アウタパッド21aを摩耗粉飛散防止カバー20のパッド挿通孔44aを通じて内側に進入させる事で、ロータ5とこれらインナ、アウタ両パッド21aとの摺接部を摩耗粉飛散防止カバー20の内側に位置させる。これにより、摩耗粉の周囲への飛散を防止する。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車等の車両の制動を行う為に使用するディスクブレーキ装置の改良に関する。具体的には、制動時に発生する摩耗粉の飛散を抑制できる構造を実現するものである。
自動車の制動を行う為のブレーキ装置として、放熱性に優れると共に、走行時に於ける制動力の細かな調節が可能である等の理由から、フローティング型や対向ピストン型に代表されるディスクブレーキ装置が広く使用されている。このうちのフローティング型のディスクブレーキ装置は、1対のパッドを軸方向に移動可能に支持するサポートに対しキャリパを軸方向の変位を可能に支持すると共に、このキャリパのうち、ロータに関して片側のみにシリンダ及びピストンを設けた構造を有している。これに対し、対向ピストン型のディスクブレーキ装置は、1対のパッドを、車体に固定したキャリパに対し軸方向に移動可能に支持すると共に、このキャリパに互いに対向する状態で設けた複数のピストンにより、前記各パッドをロータに向け押圧する構造を有している。
図23〜24は、この様な2種類のディスクブレーキ装置のうち、特許文献1に記載されたフローティング型のディスクブレーキ装置の従来構造の1例を示している。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、「軸方向」、「周方向」、「径方向」とは、特に断らない限り、ロータの軸方向、周方向、径方向をそれぞれ言う。更に、回入側とは、車両の前進時に、車輪と共に回転するロータがキャリパに対して入り込む側を言い、回出側とは、同じく抜け出て行く側を言う。
図示のディスクブレーキ装置1は、サポート2と、1対のパッド3a、3bと、キャリパ4とを備えている。
このうちのサポート2は、車輪(図示せず)と共に回転するロータ5のインナ側に配置されるインナ側部分6と、このロータ5のアウタ側に配置されるアウタ側部分7とを、周方向両端部でこのロータ5を跨ぐ様に配置された1対の連結腕部8a、8bにより連結する事により構成されている。この様な構成を有する前記サポート2は、前記インナ側部分6の径方向内寄り部分に形成された取付孔9に、図示しないボルトを挿通する事により、ナックル等の懸架装置に固定される。
前記両パッド3a、3bはそれぞれ、ライニング10a、10bとプレッシャプレート11a、11bとから構成されており、前記ロータ5の両側面に対向する状態で、前記サポート2に対し軸方向に関する移動を可能に支持されている。この為に、前記各プレッシャプレート11b(11a)の周方向両端部に形成した凸状の係止突片12を、前記サポート2の周方向両端部に形成した凹状のトルク受部13に対しそれぞれ係合させている。
又、前記キャリパ4を、前記サポート2に対し軸方向に関する変位を可能に支持している。この為に、このキャリパ4の周方向両端部に設けた1対の案内ピン14を、前記サポート2を構成する連結腕部8a、8bに設けた1対の案内孔15内に、軸方向に関する摺動を可能に挿入している。又、前記両案内ピン14の基端部外周面と前記両案内孔15の開口部との間に、防塵用のブーツ16、16を設けている。又、前記キャリパ4は、前記両パッド3a、3bを跨いだ状態で、インナ側にシリンダ部17を、アウタ側に爪部18をそれぞれ備えており、このうちのシリンダ部17内には、インナ側のパッド3aを前記ロータ5のインナ側面に押圧する為のピストン19を液密に嵌装している。
上述の様な構成を有するディスクブレーキ装置1により制動を行うには、前記シリンダ部17内に圧油を送り込み、前記ピストン19により前記インナ側のパッド3aを、前記ロータ5のインナ側面に押し付ける。すると、この押し付け力の反作用により、前記キャリパ4がインナ側に変位し、前記爪部18がアウタ側のパッド3bを、前記ロータ5のアウタ側面に押し付ける。この結果、このロータ5が前記両パッド3a、3bにより両側から強く挟持されて制動が行われる。
ところで、上述の様な構成を有するディスクブレーキ装置1により、車両の制動を行う場合、前記ロータ5のインナ、アウタ両側面(軸方向両側面)と前記各パッド3a、3bを構成するライニング10a、10bとの摺接に伴い摩耗粉が発生する事が知られている。近年、環境保全の意識の高まりから、ディスクブレーキ装置から発生する摩耗粉の大気への飛散を抑制し、環境への負荷を低減する事が考えられ始めている(例えば特許文献2参照)。例えば、この特許文献2には、ディスクブレーキ装置及びロータ全体をカバーで覆う事で、摩耗粉が周囲に飛散するのを防止する構造が開示されている。但し、この様な従来構造の場合、摩耗粉の飛散防止には有効であるが、大型のカバーを使用する必要がある為、装置の大型化が避けられない。又、カバー内に配置されたディスクブレーキ装置を冷却する事が難しく、ブレーキ性能の低下を生じる可能性がある。
尚、上述した様な摩耗粉の飛散の問題は、フローティング型のディスクブレーキ装置に限らず、対向ピストン型のディスクブレーキ装置に関しても同様に生じる問題である。
特開2007−10072号公報 特開2008−196684号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、装置の大型化やブレーキ性能の低下を生じる事なく、制動時に発生する摩耗粉の周囲への飛散を抑制できる、ディスクブレーキ装置の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のディスクブレーキ装置は、キャリパと、ピストンと、パッドとを備える。
このうちのキャリパは、少なくとも1個のシリンダを有し、車輪と共に回転するロータを跨ぐ状態で配置される。
前記ピストンは、前記シリンダ内に軸方向に関する変位を可能に嵌装される。
前記パッドは、前記ロータの軸方向側面に対向する状態で配置され、前記ピストンの押し出しに伴って、このロータの軸方向側面に押し付けられる。
特に本発明のディスクブレーキ装置の場合には、前記キャリパの内側に、前記ロータと前記パッドとの摺接に伴い生じる摩耗粉が飛散する事を防止する為の摩耗粉飛散防止カバーを設けている。
尚、前記摩耗粉飛散防止カバーを前記キャリパの内側に設けるとは、摩耗粉飛散防止カバー全体をキャリパの内側に配置する場合だけでなく、摩耗粉飛散防止カバーの一部をキャリパの内側に配置する場合(摩耗粉飛散防止カバーがキャリパからはみ出る場合)も含む。
又、摩耗粉には、パッドを構成するライニングが削れる事で生じる摩耗粉だけでなく、ロータの側面が削れる事で生じる摩耗粉を含む。
上述した様な本発明のディスクブレーキ装置を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーにより、少なくとも制動時に、前記パッド(の摩擦面)の周囲のうち少なくとも一部を覆う事ができる。
又、上述した様な請求項2に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーにより、前記パッドの周面(外周面又は内周面)を覆う事ができる。
又、上述した様な請求項3に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーにより、前記ロータを径方向外方から覆う事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項5に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーを、周方向に関して前記パッドから外れた部分にも設ける事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項6に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーの一部を、前記ロータの軸方向側面に対向させる事ができる。
又、上述した様な請求項6に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項7に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーのうちで前記ロータの軸方向側面に対向する部分と、前記キャリパのうちで軸方向に関してこの対向する部分を挟んで前記ロータと反対側に位置する部分との間に空間を設ける事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記摩耗粉飛散防止カバーを、その内側に前記ロータの一部を収納可能な、中空形状(例えば中空弓形状)に構成する事ができる。
又、この様な中空形状の摩耗粉飛散防止カバーには、その軸方向両側面に、前記パッド(パッド全体又はライニングのみ)を軸方向に挿通させる為のパッド挿通孔を設ける事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項8に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーに、内部の摩耗粉を外部に排出する為の排出口を設ける事ができる。
又、上述した様な請求項8に記載した発明を実施する場合には、例えば、前記排出口を、前記摩耗粉飛散防止カバーのうち周方向に関して回出側部分に設ける事ができる。
又、前記排出口を、前記摩耗粉飛散防止カバーのうちの径方向内側部分又は径方向外側部分に設ける事もできる。
更に、前記摩耗粉飛散防止カバーに、摩耗粉を前記排出口に向けて誘導(案内)する為の通路を設ける事もできる。
この場合には、前記排出口に向けて延びる状態で設けられた壁により仕切られた(区切られた)空間を前記通路とする事ができる。
更に、前記壁は、突条の側面や段差面等により構成する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項9に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーにより、前記パッドの一部を弾性的に付勢する事ができる。
この様な場合には、前記摩耗粉飛散防止カバーにより、前記パッドの外周面を付勢する事もできるし、このパッドの周方向端部を付勢する事もできる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項10に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーを、前記パッドを軸方向に移動可能に支持する部材に対して支持固定する事ができる。
具体的には、本発明のディスクブレーキ装置が、フローティング型のディスクブレーキ装置の場合には、サポートが前記パッドを軸方向に移動可能に支持する部材に相当し、本発明のディスクブレーキ装置が、対向ピストン型のディスクブレーキ装置の場合には、キャリパが前記パッドを軸方向に移動可能に支持する部材に相当する。
又、前記摩耗粉飛散防止カバーの固定手段としては、例えば螺合手段、係合手段及び嵌合手段のうち、少なくとも1つを選択的に採用する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項11に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーを、人体に無害な材料製とする事ができる。
この場合には、例えば、前記摩耗粉飛散防止カバーを、生体溶解性繊維製とする事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項12に記載した発明の様に、前記摩耗粉飛散防止カバーに、摩耗粉を吸引する為の吸引装置を接続する事ができる。
そして、この吸引装置として、回転する事で負圧による吸引力を発生させるファン部と、このファン部を回転駆動する駆動部とを備えたものを使用する事ができる。
又、このうちの駆動部には、前記車輪を構成するホイールの回転を利用して前記ファン部を回転駆動するものを使用できる。
又、上述した様な請求項12に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項13に記載した発明の様に、前記駆動部として、前記ホイールの内周面によって回転させられる駆動ローラと、この駆動ローラの回転を増速して前記ファン部に伝達する増速機構(例えばベルト式増速機構、チェーン式増速機構、歯車式増速機構等)とを有するものを使用できる。
又、前記駆動ローラを、前記ホイール内周面に対し弾性的に押圧する構成を採用する事ができる。
又、前記ファン部を、一方向クラッチを介して支持し、前記ホイールの回転方向が車両を前進させる方向である場合のみ前記ファン部を回転させる構成を採用する事もできる。
更に、前記吸引装置から排出される空気を、前記ディスクブレーキ装置に向けて送り込む(排出する)構成を採用する事もできる。
或いは、上述した様な吸引装置による吸引力を利用せずに、車両の走行風や車輪(ロータ)の回転に伴い発生する気流を利用して、前記摩耗粉飛散防止カバー内の摩耗粉を、この摩耗粉飛散防止カバーの内側若しくは外側に設けた回収部{例えばフィルタ、紛体分離部(サイクロン)、ラビリンス構造部(迷路構造部)}又は排出口に送り込む構成を採用しても良い。
上述の様な構成を有する本発明のディスクブレーキ装置によれば、ディスクブレーキ装置の大型化やブレーキ性能の低下を生じる事なく、制動時に発生する摩耗粉の周囲への飛散を抑制できる。
即ち、本発明の場合には、ロータを跨ぐ状態で配置されるキャリパの内側に、摩耗粉飛散防止カバーを設けている為、この摩耗粉飛散防止カバーにより、制動時にロータの側面とパッドとの摺接に伴い発生する摩耗粉が周囲に飛散する事を防止(抑制)できる。
又、本発明の場合には、前記キャリパの内側に前記摩耗粉飛散防止カバーを設置するだけで済み、摩耗粉の飛散防止の為に、ディスクブレーキ装置全体を覆うカバーの様な部材を設ける必要がない為、ディスクブレーキ装置の大型化を防止できる。又、ディスクブレーキ装置全体を覆う必要がない為、ディスクブレーキ装置の冷却性能を確保する事ができ、ブレーキ性能の低下を防止できる。
以上の様に、本発明のディスクブレーキ装置によれば、装置の大型化やブレーキ性能の低下を生じる事なく、制動時に発生する摩耗粉の周囲への飛散を抑制できる。
本発明の実施の形態の第1例の対向ピストン型のディスクブレーキ装置を、ロータの周囲に組み付けた状態でインナ側から見た正投影図。 同じくアウタ側且つ径方向外方から見た状態を示す斜視図。 同じくインナ側且つ径方向内方から見た状態を示す斜視図。 同じく図1のA−A断面に相当する模式図。 同じくロータを省略して示す、図4のB−B断面図。 同じく摩耗粉飛散防止カバーを省略して示す図5に相当する図。 同じく摩耗粉飛散防止カバーを取り出して示す正面図 同じく摩耗粉飛散防止カバーの斜視図。 同じく吸引装置を取り出しインナ側から見た状態を示す部分切断斜視図。 同じく吸引装置を取り出しアウタ側から見た状態を示す斜視図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図5に相当する図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図5に相当する図。 本発明の実施の形態の第4例の対向ピストン型のディスクブレーキ装置をアウタ側且つ径方向外側から見た状態を示す斜視図。 同じく図4に相当する断面図。 同じく図5に相当する断面図。 同じく摩耗粉飛散防止カバーを取り出して示す正面図。 同じく摩耗粉飛散防止カバーの斜視図。 同じく摩耗粉飛散防止カバーを構成する第一素子を取り出して示す図であり、(A)が正面図、(B)が右側面図、(C)が平面図、(D)が斜視図である。 同じく摩耗粉飛散防止カバーを構成する第二素子を取り出して示す図であり、(A)が正面図、(B)が右側面図、(C)が平面図、(D)が軸方向外側から見た斜視図、(E)が軸方向内側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態の第4例のフローティング型のディスクブレーキ装置をアウタ側且つ径方向外方から見た状態を示す斜視図。 同じく摩耗粉飛散防止カバーを取り出して示す正面図 同じく摩耗粉飛散防止カバーをインナ側から見た状態を示す斜視図。 従来構造のフローティング型のディスクブレーキ装置を示す平面図。 同じく右半部を省略して示す正面図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜10を参照しつつ説明する。本例では、対向ピストン型のディスクブレーキ装置1aに、このディスクブレーキ装置1aの周囲に摩耗粉(ブレーキダスト)が飛散するのを防止する為の摩耗粉飛散防止カバー20を設けた場合に就いて説明する。
本例のディスクブレーキ装置1aは、車輪と共に回転する円板状のロータ5を、このロータ5のインナ側に配置されたインナパッド21aと、このロータ5のアウタ側に配置されたアウタパッド21bとにより、軸方向(図1の表裏方向)両側から挟持する事で制動力を発揮する。又、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bは、前記ロータ5の円周方向の一部を径方向外側から跨ぐ様に配置されたキャリパ22により、軸方向の移動を可能に支持されている。
前記キャリパ22は、例えばアルミニウム合金等の金属製で、前記ロータ5のインナ、アウタ両側に設けられたインナボディ部23及びアウタボディ部24と、これらインナ、アウタ両ボディ部23、24の周方向片側(図1の左側で、車両前進時に於ける回入側)端部と、周方向他側(図1の右側で、車両前進時に於ける回出側)端部とを、それぞれ連結する1対の連結部25a、25bとを有している。そして、これらインナ、アウタ両ボディ部23、24と連結部25a、25bにより四方を囲まれた部分を、平面視略矩形状の窓部26としている。又、この窓部26の周方向中央部分で、前記インナ、アウタ両ボディ部23、24の周方向中間部同士を、前記ロータ5の外周縁よりも径方向外方に設けた中央ブリッジ部27により連結している。前記窓部26は、この中央ブリッジ部27により周方向に2分割されている。
前記インナ、アウタ両ボディ部23、24内には、インナシリンダ28及びアウタシリンダ29をそれぞれ3個ずつ(キャリパ22全体で合計6個のシリンダを)設けている。そして、これらインナ、アウタ両シリンダ28、29内にぞれぞれ、インナピストン30及びアウタピストン31を、油密に且つ軸方向に関する変位を可能に嵌装している。この様なキャリパ22は、前記インナボディ部23に設けた1対の取付座32、32により、車体側(懸架装置のナックル)に支持固定される。
前記インナ、アウタ両ボディ部23、24の互いに対向する内側面(軸方向内側面)のうち、周方向両端部には、図6に示した様に、軸方向に内側に向けて張り出した1対のガイド壁部33a、33bがそれぞれ設けられている。又、これら両ガイド壁部33a、33bの径方向中間部には、軸方向内側面及び周方向側面にそれぞれ開口するガイド凹溝34a、34bを設けている。
前記インナ、アウタ両パッド21a、21bはそれぞれ、金属製のプレッシャプレート(裏板)35a、35bと、これら各プレッシャプレート35a、35bの表面(ロータ5に対向する面)に固定されたライニング(摩擦材)36a、36bとを備えている。又、前記各プレッシャプレート35a、35bの周方向両側縁部の径方向中間部には、周方向両側にそれぞれ突出した1対の凸状の耳部37a、37bを設けている。そして、これら各耳部37a、37bを、前記各ガイド凹溝34a、34bに対し、軸方向に変位可能に係合させている。
又、前記各プレッシャプレート35a、35bの周方向両側縁部と前記各ガイド壁部33a、34bの周方向側面との間には、ステンレス鋼板等の金属板製のパッドクリップをそれぞれ設けている。これにより、前記各プレッシャプレート35a、35bと前記各ガイド壁部34a、34bとの摺接部が錆び付く事を防止すると共に、この摺接部での摩耗の発生を抑制している。
更に、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bと前記キャリパ22を構成する中央ブリッジ部27との間部分には、ステンレス鋼板等の金属板製のシャトルスプリング38を設けている。このシャトルスプリング38は、前記各プレッシャプレート35a、35bの周方向両端寄り部分の外周縁部を径方向内方に向けて押圧する。これにより、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bが、非制動時に、前記キャリパ22に対しがたつく事を防止する。
特に本例の場合には、上述の様に構成する前記キャリパ22の内側に、図7、8に示す様な、摩耗粉飛散防止カバー20を設けている。この摩耗粉飛散防止カバー20は、アルミニウム合金等の金属製で、全体を中空薄肉の弓形状(蒲鉾形状)に構成しており、周方向及び軸方向に関してそれぞれ対称形状である。又、前記摩耗粉飛散防止カバー20は、径方向内端部に矩形状の開口部39を有しており、この開口部39を通じて、前記ロータ5の摺動部5aの円周方向一部(凡そ1/3程度)を収納可能である。この為、前記摩耗粉飛散防止カバー20の内側の収納空間40(開口部39)の軸方向幅寸法は、前記ロータ5の摺動部5aの軸方向厚さ寸法よりも僅かに大きく設定されている。又、前記摩耗粉飛散防止カバー20は、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bよりも周方向両側にそれぞれ張り出す状態で設けられている。
前記摩耗粉飛散防止カバー20は、径方向外側覆い部41と、1対の軸方向対向壁42a、42bと、取付フランジ部43とを備えている。
このうちの径方向外側覆い部41は、前記摩耗粉飛散防止カバー20の外周面を構成しており、前記ロータ5の摺動部5aの外周面に沿って凸円弧状に湾曲している。又、前記径方向外側覆い部41は、前記摩耗粉飛散防止カバー20の前記キャリパ22への装着状態で、前記両連結部25a、25b及び前記中央ブリッジ部27の内周面に沿って配置されており、その周方向中間部は前記窓部26から外部に露出している。又、前記径方向外側覆い部41の内周面と前記ロータ5の外周面との間には、隙間が設けられている。
前記各軸方向対向壁42a、42bは、前記摩耗粉飛散防止カバー20の軸方向側面を構成しており、それぞれ弓形状(部分円形状)に構成されている。又、前記各軸方向対向壁42a、42bは、前記摩耗粉飛散防止カバー20の前記キャリパ22への装着状態で、前記インナ、アウタ両ボディ部23、24の軸方向内側に、これらインナ、アウタ両ボディ部23、24の軸方向内側面との間に隙間を介して配置されている。又、前記各軸方向対向壁42a、42bの周方向中間部には、軸方向に貫通した略矩形状のパッド挿通孔44a、44bが形成されている。これら各パッド挿通孔44a、44bは、前記各ライニング36a、36bの輪郭に合致した(僅かに大きい)形状を有しており、これら各ライニング36a、36bを軸方向に挿通可能(進退可能)である。
前記取付フランジ部43は、前記摩耗粉飛散防止カバー20を前記キャリパ22に対して支持固定する部分であり、前記開口部39の周縁部に張り出す状態で設けられている。又、前記取付フランジ部43の四隅部近傍には、径方向に貫通する複数(図示の例では4個)の取付孔45、45が設けられている。そして、これら各取付孔45、45を径方向内側から外側に向けて挿通した固定用ねじ46、46を、前記インナ、アウタ両ボディ部23、24の径方向内端部に螺合すると共に締め付けている。これにより、前記摩耗粉飛散防止カバー20を前記キャリパ22に対してねじ止め固定している。又、この状態で、前記摩耗粉飛散防止カバー20のうち、前記径方向外側覆い部41及び前記両軸方向対向壁42a、42bの大部分は、前記キャリパ22の内側に位置しているのに対し、前記取付フランジ部43は、このキャリパ22から径方向内側及び周方向両側に突出している(キャリパ22から外部に露出している)。
前記摩耗粉飛散防止カバー20の全体構成は以上の通りであるが、この様な摩耗粉飛散防止カバー20は、4個のカバー素子47a〜47dを組み合わせて構成されている。即ち、1対のインナ側のカバー素子47a、47b同士を周方向に組み合わせた(凹凸係合させた)ものと、1対のアウタ側のカバー素子47c、47d同士を周方向に組み合わせたものとを、軸方向に組み合わせる(重ね合わせる)。そして、前記取付フランジ部43の周方向端部を構成する部分にそれぞれ設けられた1対の結合片49a、49b同士をねじ止め固定する事により、前記4個のカバー素子47a〜47dを組み合わせて、前記摩耗粉飛散防止カバー20を構成している。
又、前記摩耗粉飛散防止カバー20を前記キャリパ22の内側に装着した状態で、この摩耗粉飛散防止カバー20は、非制動時及び制動時の何れの場合にも、前記ロータ5の一部(キャリパ22の内側に位置する部分)を覆っている。具体的には、前記摩耗粉飛散防止カバー20を構成する径方向外側覆い部41により、前記ロータ5の一部を径方向外側から覆うと共に、前記両軸方向対向壁42a、42bにより、このロータ5の一部を軸方向両側から覆っている。これに対し、前記摩耗粉飛散防止カバー20は、制動時のみ、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bを構成するライニング36a、36bを覆う。具体的には、前記摩耗粉飛散防止カバー20を構成する径方向外側覆い部41の周方向中間部により、前記各ライニング36a、36bの軸方向内端部の外周面を径方向外側から覆うと共に、前記径方向外側覆い部41の周方向両端部により、前記各ライニング36a、36bの軸方向内端部の周方向側面を周方向両側から覆う。反対に、非制動時には、これら各ライニング36a、36bは、前記摩耗粉飛散防止カバー20の外側に位置しており、この摩耗粉飛散防止カバー20によって覆われていない。この為に、本例の場合には、図4に示した様に、制動時に、前記インナ、アウタ各ピストン30、31の押し出しに伴って前記インナ、アウタ各パッド21a、21bを前記ロータ5に向けて近づけた際に、前記各ライニング36a、36bの軸方向内端部(先端部)が前記各パッド挿通孔44a、44b(収納部40内)に進入する様にし、非制動時には、前記各ライニング36a、36bが、前記各パッド挿通孔44a、44bから軸方向外側に抜け出る状態となる様にしている。
本例の場合には、上述の様な摩耗粉飛散防止カバー20に対し、図9、10に示した様な、吸引装置50を接続している。この吸引装置50は、前記収納空間40内の摩耗粉を吸引する為のもので、前記ロータ5のインナ側に配置されており、前記ナックルに対し支持固定されている。前記吸引装置50は、回転する事で負圧による吸引力を発生させるファン部51と、このファン部51を回転駆動する駆動部52とを備えており、吸引用ダクト53を介して、前記摩耗粉飛散防止カバー20に接続されている。
前記ファン部51は、前記ナックルに固定されたハウジング部54の内側に、転がり軸受を介して回転自在に支持された支持軸55と、この支持軸55の周囲に一方向クラッチを介して支持された羽根車56とを備えている。
このうちの一方向クラッチは、前記支持軸55が前記羽根車56に対して、車両の前進時に於ける車輪の回転方向と同方向に相対回転する傾向となる場合にのみ、これら支持軸55と羽根車56との間での回転力の伝達を可能とする。反対に、前記支持軸55が前記羽根車56に対して、車両の前進時に於ける車輪の回転方向と逆方向に相対回転する傾向となる場合(例えば後進時に於ける回転方向に回転する場合)には、前記羽根車56は前記支持軸55に対して空転する。
前記羽根車56は、円板状の基板部57と、この基板部57の軸方向側面に設けられた複数枚の羽根58、58とを備えている。これら各羽根58、58は、前記基板部57の中央部分から径方向外側に向けて渦巻き状(インボリュート曲線状)に湾曲した状態で、円周方向等間隔に配置されている。この様な構成を有する羽根車56を所定方向に回転させると、前記基板部57の中央部分に負圧を発生させる。この為、この基板部57の中央部に向いた軸方向の吸引力が発生し、吸込んだ空気を径方向外側に排出する。従って、本例の場合には、前記羽根車56を内部に収納した前記ハウジング部54のうち、前記基板部57の中央部と軸方向に対向する部分に、前記吸引用ダクト53の基端部を接続するハウジング吸込口59を設けている。又、前記ハウジング部54のうち、前記羽根車56の外周面の一部と径方向に対向する部分にハウジング排出口60を設け、このハウジング排出口60に対し、内部に摩耗粉を集塵可能なフィルタ等を備えた回収部61を接続している。従って、本例の場合には、前記ハウジング排出口60から排出された空気を、このフィルタに通過させる事で、摩耗粉を回収(捕捉)する様にしている。
前記駆動部52は、駆動ローラ62と被駆動ローラ63とベルト64とを備えており、ベルト式増速機構を構成している。
このうちの駆動ローラ62は、前記支持軸55の中心軸上の点を中心に揺動変位可能に支持された揺動腕部65の先端部に回転可能に支持されていると共に、前記車輪を構成する図示しないホイール(リム部)の内周面に向けて弾性的に押圧されている。この為に、前記ハウジング部54に対し前記ロータ5の径方向(放射方向)に延出した全長が伸縮可能な伸縮アーム66を設け、この伸縮アーム66の先端部を前記揺動腕部65の先端部に接続している。これにより、前記伸縮アーム66を構成するばね67が発揮する弾力により、前記揺動腕部65を揺動させつつ、前記駆動ローラ62を前記ホイールの内周面に向け弾性的に押圧している。この様な構成により、前記駆動ローラ62は、前記ホイールが回転する事で、このホイールの内周面によって回転させられる(動力が付与される)。
前記被駆動ローラ63は、前記駆動ローラ62よりも十分に小径に構成されており、前記支持軸55のうち、前記ハウジング部54から外部に突出した端部に、相対回転不能に固定されている。
前記ベルト64は、可撓性を有し全体を環状(無端状)に構成されており、前記駆動ローラ62の外周面と前記被駆動ローラ63の外周面との間に架け渡されている。この様なベルト64は、前記駆動ローラ62の回転を前記被駆動ローラ63に伝達する。又、このうちの被駆動ローラ63の直径を前記駆動ローラ62の直径よりも小さくしている為、この直径の比に応じた分だけ、前記被駆動ローラ63の回転速度を前記駆動ローラ62の回転速度よりも速くする(増速する)。尚、前記ベルト64の内周面と前記駆動ローラ62及び前記被駆動ローラ63の外周面とは、摩擦接触させる事もできるし、凹凸係合させる事もできる。
前記吸引用ダクト53は、前記ハウジング吸込口59に接続された基端部から略U字形に折れ曲がると共に、前記ロータ5の外周面に向かって延出する状態で設けられたパイプ状(中空筒状)の部材から成り、その先端部は、接続用アタッチメント68を介して、前記摩耗粉飛散防止カバー20の回出側半部の径方向内端部に接続されている。前記接続用アタッチメント68は、その内側に前記ロータ5の摺動部5aの一部を収納可能な形状を有しており、その外周面に前記吸引用ダクト53の先端部が接続されている。又、前記接続用アタッチメント68は、前記摩耗粉飛散防止カバー20の回出側半部の径方向内端部に、複数本の固定用ねじ46、46aを用いてねじ止め固定されている。具体的には、前記摩耗粉飛散防止カバー20を構成する取付フランジ部43のうち、四隅部近傍に設けられた取付孔45、45を挿通した固定用ねじ46、46と、周方向中央寄り部分に設けられた4個の取付孔45a、45aのうち回出側に位置する2個の取付孔45a、45aを挿通した固定用ねじ46a、46aとをそれぞれ利用して、前記接続用アタッチメント68を前記摩耗粉飛散防止カバー20に支持固定している。
以上の様な構成を有する本例のディスクブレーキ装置1aの場合にも、制動時には、前記インナ、アウタ各シリンダ28、29内にそれぞれ圧油を送り込み、前記インナ、アウタ各ピストン30、31を、これらインナ、アウタ各シリンダ28、29から押し出す。これにより、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bを、前記ロータ5に向けて近づける様に軸方向に変位させる。そして、前記各ライニング36a、36bの軸方向内端部を、前記摩耗粉飛散防止カバー20のパッド挿通孔44a、44bに進入させ、これら各ライニング36a、36bの軸方向内端面(摩擦面)を、前記ロータ5の摺動部5aの軸方向両側面に押し付ける。この結果、この摺動部5aが軸方向両側から強く挟持されて制動が行われる。そして、この様な制動時には、前記各ライニング36a、36bの軸方向内端面と前記ロータ5の摺動部5aの軸方向両側面との摺接に伴い摩耗粉が発生するが、本例のディスクブレーキ装置1aによれば、この様にして発生する摩耗粉が周囲に飛散する事を有効に防止できる。
即ち、本例の場合には、前記キャリパ22の内側に前記摩耗粉飛散防止カバー20を設けている。そして、この摩耗粉飛散防止カバー20により、前記ロータ5の一部を覆うと共に、制動時に於いては、前記各ライニング36a、36bの軸方向内端部を覆っている。この為、前記摩耗粉飛散防止カバー20により、摩耗粉の発生部位となる、前記各ライニング36a、36bの軸方向内端面と前記ロータ5の摺動部5aの軸方向両側面との摺接部を覆う(摺接部を摩耗粉飛散防止カバー20の内側に位置させる)事ができる。又、前記摩耗粉飛散防止カバー20により、前記キャリパ22の内面(インナ、アウタ両ボディ部23、24の軸方向内側面及び連結部25a、25bの内周面)をカバー(遮蔽)する事もできる。従って、前記ロータ5の回転に伴う気流等に拘らず、例えば摩耗粉が前記キャリパ22の窓部26から径方向外方に飛散したり、前記インナ、アウタ両ボディ部23、24の軸方向内側面に入り込んだりする事を有効に防止でき、摩耗粉を前記摩耗粉飛散防止カバー20内に(一時的に)溜める事ができる。又、前記各パッド挿通孔44a、44bの大きさを前記各ライニング36a、36bよりも僅かに大きい程度としている為、前記摩耗粉飛散防止カバー20内の摩耗粉が、前記各パッド挿通孔44a、44bと前記各ライニング36a、36bとの間部分から外部に飛散する事も有効に防止できる。
更に本例の場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20に接続した前記吸引装置50により、この摩耗粉飛散防止カバー20内の摩耗粉を吸引し、前記回収部61に回収する事ができる。前記吸引装置50は、具体的には次の様に動作して、前記摩耗粉飛散防止カバー20内の摩耗粉を吸引する。
先ず、車両の前進走行に伴って車輪を構成するホイールが所定方向に回転すると、このホイールの内周面に弾性的に押圧された前記駆動ローラ62が回転する。この駆動ローラ62の回転は、前記ベルト64を介して前記被駆動ローラ63に伝達されて、この被駆動ローラ63を端部に固定した前記支持軸55を回転させる。すると、この支持軸55の回転が前記一方向クラッチを介して前記羽根車56に伝達され、この羽根車56を回転させる。これにより、前記ハウジング部54内に負圧を発生させて、前記摩耗粉飛散防止カバー20内の摩耗粉を、前記接続用アタッチメント68及び前記吸引用ダクト53を介して、前記ハウジング部54内に吸い込んだ後、前記回収部61に向けて排出する。そして、この回収部61に向けて排出された摩耗粉を、この回収部61内のフィルタ等により回収(捕集)する。
以上の様に本例の場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20を設ける事により摩耗粉の周囲への飛散を防止できるだけでなく、周囲への飛散が防止された前記摩耗粉飛散防止カバー20内の摩耗粉を、前記吸引装置50を利用して回収する事ができる。この結果、制動時に発生する摩耗粉による環境への負荷を十分に低減できる。又、摩耗粉が付着する事に起因したホイール汚れも有効に防止できる。
又、本例の場合には、例えばディスクブレーキ装置全体を覆う場合に比べて、前記摩耗粉飛散防止カバー20を摩耗粉の発生部位である前記摺接部に対して近い位置に配置している為、摩耗粉が広く飛散(分散)する以前に前記吸引装置50により吸引できる。この為、この吸引装置50による吸引効果を大きくできる。又、直径の大きい前記ホイールの回転を利用して前記羽根車56を回転させると共に、増速機能を有する前記駆動部52を利用している為、前記羽根車56の回転速度を十分に速くできる。しかも、本例の場合には、運転者のブレーキ操作に伴ってホイール(及び支持軸55)の回転速度が低下すると、前記一方向クラッチの接続が切れる事で、前記羽根車56は惰性による回転を続け、高い回転速度が維持される。この為、摩耗粉が発生する制動時に、車両の走行速度の低下に伴い吸引力が低下する事を防止でき、摩耗粉を効果的に吸引する事ができる。
更に本例の場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20のうち、前記ロータ5の回転に伴う気流等により摩耗粉が集中(移動)し易い回出側部分に、前記吸引用ダクト53の先端部(接続用アタッチメント68)を接続している為、発生した摩耗粉を前記吸引装置50により効率良く吸い込む事ができる。
又、本例のディスクブレーキ装置1aの場合には、従来構造の様に、摩耗粉の飛散防止の為に、ディスクブレーキ装置全体を覆うカバーの様な部材を設ける必要がない為、装置の大型化を防止できる。又、ディスクブレーキ装置全体を覆う必要がない為、ディスクブレーキ装置の冷却性能を損なわずに済み、ブレーキ性能の低下を防止できる。又、本例の場合には、前記インナ、アウタ両ボディ部23、24の軸方向内側面と前記各軸方向対向壁42a、42bとの間に隙間を介在させている為、前記ロータ5の熱(輻射熱)が、前記インナ、アウタ両ボディ部23、24に伝わりにくくする事ができる。更に、制動解除時に、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bを、前記摩耗粉飛散防止カバー20の外側に移動させる為、これらインナ、アウタ両パッド21a、21bが高温になる事も有効に防止できる。
以上の様に、本例のディスクブレーキ装置1aによれば、装置の大型化やブレーキ性能の低下を生じる事なく、制動時に発生する摩耗粉の周囲への飛散を抑制できる。
又、図示は省略するが、前記吸引装置50(回収部61)から排出される空気(摩耗粉が回収された後の空気)を、前記摩耗粉飛散防止カバー20の回入側部分の内側に向けて送り込む構成を採用する事もできる。この様な構成を採用すれば、前記ディスクブレーキ装置1aを効率良く冷却する事が可能になると共に、摩耗粉を前記摩耗粉飛散防止カバー20のうちの回出側部分に集約させるのに利用できる。又、摩耗粉を回収する為の回収部として、渦巻き状の気流が生じた流路を通過させる事で遠心分離により摩耗粉を分離する紛体分離部(サイクロン)や、蛇行した流路を通過させる事で流速の低下部にて摩耗粉を分離するラビリンス構造部(迷路構造部)を採用する事もできる。更に、吸引装置として、例えば電動モータ等により電気的に駆動するものを使用する事もできる。この場合には、ブレーキペダルの踏み込み量に応じて、この吸引装置による吸引量(吸引力)を変化させる事もできる。
又、前記摩耗粉飛散防止カバー20は、金属製に限らず、耐熱性に優れた合成樹脂、或いは、前記各ライニング36a、36bよりも摩耗し易く、且つ、人体内に取り込まれた場合でも短時間で分解され体外に排出される特徴を有する、人体に無害な生体溶解性繊維(生体溶解性無機繊維)製とする事もできる。この様な生体溶解性繊維としては、SiO2 −CaO−MgO系繊維やSiO2 −CaO−MgO−Al2 3 系繊維等の生体溶解性セラミック繊維や生体溶解性ロックウール等を利用できる。市販製品としては、ロックウールRB220−Roxu1000(ラピナス社製)、ファインフレックス−EバルクファイバーT(ニチアス社製)、BIOSTARバルクファイバー(ITM社製)等を使用できる。
又、摩耗粉飛散防止カバーのキャリパに対する固定手段としては、ねじを用いた螺合手段に限らず、係合凸部と係合凹部とを凹凸係合させる等の係合手段を採用できる他、嵌合凸部を嵌合凹部に嵌合する等の嵌合手段、接着手段など、従来から知られた各種方法を採用する事ができる。又、これら複数の方法を組み合わせて採用する事もできる。又、摩耗粉飛散防止カバーは、複数の素子を組み合わせた構造に限らず、一体構造とする事もできる。又、摩耗粉飛散防止カバーと接続用アタッチメントとを一体に設ける事もできる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図11を参照しつつ説明する。本例のディスクブレーキ装置1bの特徴は、摩耗粉飛散防止カバー20aの回出寄り部分の径方向内端部に、この摩耗粉飛散防止カバー20a内の摩耗粉を外部に排出する為のカバー排出口69を設けた点、及び、この摩耗粉飛散防止カバー20a内の摩耗粉をこのカバー排出口69に導く構造にある。
本例の場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20aを構成する1対の軸方向対向壁42cの軸方向内側面のうち、パッド挿通孔44cの周囲を囲む部分に、軸方向内方に向けて突出すると共に、円周方向1個所に不連続部を有する正面視略C字形の突条70を形成している。又、この突条70の不連続部を、前記パッド挿通孔44cの回出側に隣接する部分のうちの径方向内端部に設け、当該部分を前記カバー排出口69としている。
以上の様な構成を有する本例の場合には、パッド21a(21b)を構成するライニング36a(36b)とロータ5(図1等参照)との摺接部で発生し、このロータ5の回転に伴う気流等により回出側に向けて飛散する摩耗粉を、前記突条70の内側面により、前記カバー排出口69に導く事ができる。より具体的には、前記摺接部で発生した摩耗粉が、前記突条70の外側に漏れ出すのを防止できると共に、摩耗粉をこの突条70の内側面に沿って移動させる(突条70の内側面により仕切られた空間である通路を矢印方向に移動させる)事で、この摩耗粉を前記カバー排出口69に効率良く導く事ができる。尚、前記突条70の軸方向内方への突出量(軸方向高さ)は、この突条70の軸方向内端部が前記ロータ5の軸方向側面に接触しない範囲で大きくする事が好ましい。但し、前記突条70を、人体に無害な生体溶解性繊維製とした場合には、この突条70の軸方向内端部を前記ロータ5の軸方向側面に接触する程度まで近づける事もできる。
以上の様な構成を有する本例の場合にも、前記カバー排出口69に、前記実施の形態の第1例で説明した様な吸引用ダクトの先端部を接続する事で、前記摩耗粉飛散防止カバー20a内の摩耗粉を効果的に除去する事ができる。
尚、摩耗粉を案内する為の構造は、軸方向対向壁の内側面に突条を設ける構造に限らず、例えば突条に代えて段部を形成し、この段部の側面(段差面)を利用する事もできるしキャリパの内面の一部を直接利用する事もできる。
その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図12を参照しつつ説明する。本例のディスクブレーキ装置1cの特徴は、摩耗粉飛散防止カバー20b内の摩耗粉を外部に排出する為のカバー排出口69aを、この摩耗粉飛散防止カバー20bの径方向外端部に設けた点、及び、キャリパ22aに対する支持構造にある。
本例の場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20bを構成する1対の軸方向対向壁42dの軸方向内側面のうち、パッド挿通孔44dの径方向外側を除く三方を囲む部分に、略U字形の突条70aを形成している。又、この突条70aのうち、前記パッド挿通孔44dの回出側に位置する部分を、径方向外側に向かう程このパッド挿通孔44dから離れる方向に傾斜させている。又、本例の場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20bを構成する径方向外側覆い部41aの回出側部分に、径方向に貫通するカバー排出口69aを形成し、このカバー排出口69aの回出側端部を前記突条70aの径方向外端部に連続させている。又、この様な構成を有する前記摩耗粉飛散防止カバー20bを内側に配置するキャリパ22aの連結部25aのうち、径方向に関して前記カバー排出口69aと重畳する部分に、径方向に貫通したキャリパ排出口71を形成している。
又、前記摩耗粉飛散防止カバー20bの径方向内端部(開口部39)には、軸方向内側に向けて張り出した径方向内側覆い部48を設けている。そして、この径方向内側覆い部48により、ライニング36a(36b)の内周面を径方向内側から覆っている。又、この径方向内側覆い部48の周方向両端部に設けた図示しない取付孔を挿通した固定ねじにより、前記摩耗粉飛散防止カバー20bを前記キャリパ22aにねじ止め固定している。更に、前記軸方向対向壁42dのうち、前記パッド挿通孔44dを挟む周方向両側部分に、軸方向外側に向けて突出した嵌合凸部72、72を設けている。そして、これら各嵌合凸部72、72を、インナ、アウタ両ボディ部23(24)の軸方向内側面に設けた嵌合凹部に内嵌固定し、前記摩耗粉飛散防止カバー20bの前記キャリパ22aに対する位置決めを図っている。
以上の様な構成を有する本例の場合にも、摺接部で発生した摩耗粉を前記突条70aの内側面に沿って移動させる(突条70aの内側面により仕切られた空間である通路を矢印方向に移動させる)事で、この摩耗粉を前記カバー排出口69a及び前記キャリパ排出口71に効率良く導く事ができる。この為、このキャリパ排出口71に、前記実施の形態の第1例で説明した様な吸引用ダクトの先端部を接続する事で、前記摩耗粉飛散防止カバー20b内の摩耗粉を効果的に吸収する事ができる。更に、本例の場合には、この摩耗粉飛散防止カバー20bの径方向内端部に径方向内側覆い部48を設けている為、この摩耗粉飛散防止カバー20b内の摩耗粉が、この摩耗粉飛散防止カバー20bから径方向内側に向けて飛散する事を有効に防止する事もできる。又、前記実施の形態の第1例の場合の様な取付フランジ部を設けなくて済む為、前記キャリパ22aの径方向内端部からの前記摩耗粉飛散防止カバー20bの突出量を抑える事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例及び第2例の場合と同様である。
[実施の形態の第4例]
本発明の実施の形態の第4例に就いて、図13〜19を参照しつつ説明する。本例のディスクブレーキ装置1dの特徴は、摩耗粉飛散防止カバー20cに、インナ、アウタ両パッド21a、21bを弾性的に付勢する付勢機能を併せ持たせた点にある。尚、本例のキャリパ22bと前記実施の形態の第1例のキャリパ22とは、細部の形状は異なるが、基本的な構成は同じである為、同等部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
本例の場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20cを、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bを径方向内方に向けて押圧するシャトルスプリングとしての機能を有する第一素子72と、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bの周方向両端部を径方向外方に向けて押圧するパッドクリップとしての機能を有する1対の第二素子73、73とにより構成している。
前記第一素子72は、ステンレス鋼板等の弾性及び耐食性を有する金属板製で、前記摩耗粉飛散防止カバー20cの外周面を構成しており、ロータ5(図1等参照)及び前記インナ、アウタ両パッド21a、21bの径方向外方に配置される。又、前記第一素子72は、径方向外側覆い部41bと、1対の第一付勢部74、74と、支持部75とを備えている。
このうちの径方向外側覆い部41bは、前記第一素子72の軸方向中央部に設けられており、前記ロータ5の外周面に沿って凸円弧状に湾曲している。又、前記径方向外側覆い部41aは、前記第一素子72のキャリパ22bへの装着状態で、1対の連結部25a、25bの周方向中央寄り部分及び中央ブリッジ部27の内周面に沿って配置されており、前記ロータ5の外周面との間に隙間を設けている。
前記両第一付勢部74、74は、それぞれシャトルスプリングとして機能する部分で、前記第一素子72の軸方向両端部に設けられており、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bを構成するプレッシャプレート35a、35bの外周縁部に沿って凸円弧状に湾曲している。そして、前記第一素子72の前記キャリパ22bへの装着状態で、前記各プレッシャプレート35a、35bの外周縁部を径方向内方に向けて押圧する。
前記支持部75は、周方向に離隔した1対の弾性腕部76、76を有しており、前記径方向外側覆い部41bの外周面の周方向中央部に設けられている。これら両弾性腕部76、76は、この径方向外側覆い部41bの周方向中央部に貫通孔を形成した後、この貫通孔の周方向両側部分を径方向外方に向けて切り起こす事により形成されている。そして、前記中央ブリッジ部27を周方向両側から弾性的に挟持する事で、前記第一素子72を前記キャリパ22bに対して支持固定する。
これに対して、前記各第二素子73、73は、ステンレス鋼板等の弾性及び耐食性を有する金属板製で、前記摩耗粉飛散防止カバー20cの側面を構成しており、前記ロータ5の軸方向両側に配置される。又、前記各第二素子73、73はそれぞれ、1対の軸方向対向壁42e、42e(44f、44f)と、1対のクリップ部77、77と、連結部78とを備えている。
このうちの軸方向対向壁42e、42e(44f、44f)は、それぞれ正面視略1/4円形に構成されており、周方向に離隔した状態で配置されている。又、前記両軸方向対向壁42e、42e(44f、44f)は、前記各第二素子73、73の前記キャリパ22bへの装着状態で、ガイド壁部33a、33bの軸方向内側に位置する。
前記各クリップ部77、77は、それぞれパッドクリップとして機能する部分で、前記各軸方向対向壁42e、42e(44f、44f)の軸方向外側に位置しており、前記各プレッシャプレート35a、35bの周方向両側縁部と前記各ガイド壁部33a、33bの周方向側面との間部分(摺接部)に挟持される。そして、前記各クリップ部77、77bの径方向内端部に設けられた第二付勢部80、80により、前記各プレッシャプレート35a、35bの周方向両端部の径方向内端部を径方向外方に向けて押圧する。又、前記各クリップ部77、77は、前記各プレッシャプレート35a、35bの周方向両側縁部と前記各ガイド壁部33a、33bの周方向側面との間部分(摺接部)が錆び付く事を防止すると共に、この摺接部での摩耗の発生を抑制している。
前記連結部78は、前記第二素子73を構成する1対の第二付勢部80、80の先端部同士を周方向に連続させており、前記各プレッシャプレート35a、35bの径方向内端縁部に沿って周方向に配置される。
本例の場合には、前記第一素子72と前記各第二素子73、73とをそれぞれ別々に前記キャリパ22bに装着した状態で、前記第一素子72を構成する第一付勢部74、74の周方向両端部と前記各第二素子73、73を構成するクリップ部77、77の径方向外端部とをそれぞれ連続させる事により、前記摩耗粉飛散防止カバー20cを構成している。この様な摩耗粉飛散防止カバー20cは、前記第一付勢部74と前記各クリップ部77、77と前記連結部78とにより周囲を囲まれた、前記各プレッシャプレート35a、35bの輪郭形状に合致した形状を有するパッド挿通孔44e、44fを有している。そして、これら各パッド挿通孔44e、44fの内側に、前記各プレッシャプレート35a、35bを軸方向に変位可能に配置している。
又、前記摩耗粉飛散防止カバー20cは、非制動時及び制動時の何れの場合にも、前記ロータ5の前記キャリパ22bの内側に位置する部分のうち、周方向中央部を径方向外側から覆い、周方向両端部を軸方向両側から覆っている。又、前記摩耗粉飛散防止カバー20cは、非制動時及び制動時の何れの場合にも、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bを構成するライニング36a、36bの外周面を径方向外側から覆っている。
以上の様な構成を有する本例のディスクブレーキ装置1dの場合には、前記摩耗粉飛散防止カバー20cにより、摩耗粉が周囲に飛散する事を有効に防止できるだけでなく、この摩耗粉飛散防止カバー20cにより、前記インナ、アウタ両パッド21a、21bが前記キャリパ22bに対してがたつく事を有効に防止できる。この為、非制動時に於ける前記インナ、アウタ両パッド21a、21bの姿勢を安定させる事ができ、異音の発生を有効に抑制できる。更に、摩耗粉飛散防止カバーとは別に、シャトルスプリング及びパッドクリップを設ける場合に比べて、部品点数の低減に伴うコスト低減を図れる。
その他の作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第5例]
本発明の実施の形態の第5例に就いて、図20〜22を参照しつつ説明する。本例の特徴は、フローティング型のディスクブレーキ装置1eを対象として、摩耗粉飛散防止カバー20dを設けた点にある。
本例のディスクブレーキ装置1eの場合には、サポート2aと、1対のパッド3c、3dと、キャリパ4aとを備えている。
このうちのサポート2aは、車輪と共に回転するロータ5(図1等参照)のインナ側に配置されるインナ側部分6aと、このロータ5のアウタ側に配置されるアウタ側部分7aとを、周方向両端部でこのロータ5を跨ぐ様に配置された1対の連結腕部8c、8dにより連結する事により構成されている。この様な構成を有する前記サポート2aは、前記インナ側部分6aの径方向内寄り部分に形成された1対の取付孔に、図示しないボルトを挿通する事により、ナックル等の懸架装置に固定される。
前記両パッド3c、3dはそれぞれ、ライニング10cとプレッシャプレート11c、11dとから構成されており、前記ロータ5の軸方向両側面に対向する状態で、前記サポート2aに対し軸方向に関する移動を可能に支持されている。この為に、前記各プレッシャプレート11c、11dの周方向両端部を、前記サポート2aの周方向両端部に対し軸方向への移動可能に係合させている。
又、前記キャリパ4aを、前記サポート2aに対し軸方向に関する変位を可能に支持している。この為に、このキャリパ4aの周方向両端部に設けた1対の案内ピンを、前記サポート2aを構成する連結腕部8c、8dに設けた1対の案内孔内に、軸方向に関する摺動を可能に挿入している。又、前記両案内ピンの基端部外周面と前記両案内孔の開口部との間に、防塵用のブーツ16a、16aを設けている。又、前記キャリパ4aは、前記両パッド3c、3dを跨いだ状態で、インナ側にシリンダ部17aを、アウタ側に爪部18aをそれぞれ備えており、このうちのシリンダ部17a内には、インナ側のパッド3cを前記ロータ5のインナ側面に押圧する為のピストンを液密に嵌装している。
そして特に本例の場合には、上述の様な構成する前記キャリパ4aの内側に、図21、22に示す様な、摩耗粉飛散防止カバー20dを設けている。この摩耗粉飛散防止カバー20dは、アルミニウム合金等の金属製で、全体を中空薄肉の弓形状(蒲鉾形状)に構成している。又、前記摩耗粉飛散防止カバー20dは、径方向内端部に矩形状の開口部39aを有しており、この開口部39aを通じて、前記ロータ5の摺動部5aの円周方向一部(凡そ1/3程度)を収納可能である。
前記摩耗粉飛散防止カバー20dは、径方向外側覆い部41cと、1対の軸方向対向壁42g、42hと、複数(図示の例では3つ)の取付部79、79とを備えており、このうちの取付部79、79は、前記両軸方向対向壁42g、42hのうち、インナ側の軸方向対向壁42gの径方向内端部に周方向に離隔して設けられている。本例の場合には、この様な構成を有する前記摩耗粉飛散防止カバー20dを、前記各取付部79、79を軸方向に挿通した固定ねじにより、前記サポート2aに対してねじ止め固定している。そして、この様にこのサポート2aに固定した状態で、前記摩耗粉飛散防止カバー20dは、軸方向に関して前記インナ側部分6aと前記アウタ側部分7aとの間部分で、且つ、前記両連結腕部8c、8dの径方向内側に配置される。又、前記各軸方向対向壁42g、42hの周方向中間部で、且つ、前記インナ、アウタ両パッド3c、3dを構成するライニング10cの軸方向内端面と軸方向に対向する部分に、これら各ライニング10cを軸方向に挿通可能なパッド挿通孔44g、44hを設けている。
以上の様な構成を有する本例の場合にも、前記サポート2aに対して支持固定され、前記キャリパ4aの内側に配置された前記摩耗粉飛散防止カバー20dにより、摩耗粉の周囲への飛散を防止できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明を実施する場合には、技術上の矛盾が生じない限りに於いて、上述した実施の形態の各例の構造を適宜組み合わせて実施する事ができる。又、本発明を実施する場合には、パッドを構成するライニング(の少なくとも軸方向内端部)を、制動時だけでなく、非制動時の状態に於いても、摩耗粉飛散防止カバーの内側に配置する事もできる。
1、1a〜1e ディスクブレーキ装置
2、2a サポート
3a、3b、3c、3d パッド
4、4a キャリパ
5 ロータ
5a 摺動部
6、6a インナ側部分
7、7a アウタ側部分
8a、8b、8c、8d 連結腕部
9 取付孔
10a、10b、10c ライニング
11a、11b、11c、11d プレッシャプレート
12 係止突片
13 トルク受部
14 案内ピン
15 案内孔
16、16a ブーツ
17、17a シリンダ部
18、18a 爪部
19 ピストン
20、20a〜20d 摩耗粉飛散防止カバー
21a、21b パッド
22、22a、22b キャリパ
23 インナボディ部
24 アウタボディ部
25a、25b 連結部
26 窓部
27 中央ブリッジ部
28 インナシリンダ
29 アウタシリンダ
30 インナピストン
31 アウタピストン
32 取付座
33a、33b ガイド壁部
34a、34b ガイド凹溝
35a、35b プレッシャプレート
36a、36b ライニング
37a、37b 耳部
38 パッドスプリング
39、39a 開口部
40 収納空間
41、41a、41b、41c 径方向外側覆い部
42a〜42h 軸方向対向壁
43 取付フランジ部
44a〜44h パッド挿通孔
45、45a 取付孔
46、46a 固定用ねじ
47a〜47d カバー素子
48 径方向内側覆い部
49a、49b 結合片
50 吸引装置
51 ファン部
52 駆動部
53 吸引用ダクト
54 ハウジング部
55 支持軸
56 羽根車
57 基板部
58 羽根
59 ハウジング吸込口
60 ハウジング排出口
61 回収部
62 駆動ローラ
63 被駆動ローラ
64 ベルト
65 揺動腕部
66 伸縮アーム
67 ばね
68 接続用アタッチメント
69、69a カバー排出口
70、70a 突条
71 キャリパ排出口
72 第一素子
73 第二素子
74 第一付勢部
75 支持部
76 弾性腕部
77 クリップ部
78 連結部
79 取付部
80 第二付勢部

Claims (13)

  1. 少なくとも1個のシリンダを有し、車輪と共に回転するロータを跨ぐ状態で配置されるキャリパと、
    前記シリンダ内に軸方向に関する変位を可能に嵌装されたピストンと、
    前記ロータの軸方向側面に対向する状態で配置され、前記ピストンの押し出しに伴って、このロータの軸方向側面に押し付けられるパッドと、
    を備えたディスクブレーキ装置であって、
    前記キャリパの内側に、前記ロータと前記パッドとの摺接に伴い生じる摩耗粉が飛散する事を防止する為の摩耗粉飛散防止カバーが設けられている事を特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、少なくとも制動時に、前記パッドの周囲のうち少なくとも一部を覆っている、請求項1に記載したディスクブレーキ装置。
  3. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、前記パッドの周面を覆っている、請求項2に記載したディスクブレーキ装置。
  4. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、前記ロータを径方向外方から覆っている、請求項3に記載したディスクブレーキ装置。
  5. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、周方向に関して前記パッドから外れた部分にも設けられている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置。
  6. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、前記ロータの軸方向側面に対向する状態で設けられている、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置。
  7. 前記摩耗粉飛散防止カバーのうちで前記ロータの軸方向側面に対向する部分と、前記キャリパのうちで軸方向に関してこの対向する部分を挟んで前記ロータと反対側に位置する部分との間に空間が設けられている、請求項6に記載したディスクブレーキ装置。
  8. 前記摩耗粉飛散防止カバーに、摩耗粉を外部に排出する為の排出口が設けられている、請求項1〜7のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置。
  9. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、前記パッドの一部を弾性的に付勢している、請求項1〜8のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置。
  10. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、前記パッドを軸方向に移動可能に支持する部材に対して支持固定されている、請求項1〜9うちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置。
  11. 前記摩耗粉飛散防止カバーが、人体に無害な材料製である、請求項1〜10のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置。
  12. 前記摩耗粉飛散防止カバーに摩耗粉を吸引する為の吸引装置が接続されており、
    この吸引装置が、回転する事で負圧による吸引力を発生させるファン部と、このファン部を回転駆動する駆動部とを備えており、
    この駆動部が、前記車輪を構成するホイールの回転を利用して前記ファン部を回転駆動する、請求項1〜11のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置。
  13. 前記駆動部は、前記ホイールの内周面によって回転させられる駆動ローラと、この駆動ローラの回転を増速して前記ファン部に伝達する増速機構とを有している、請求項12に記載したディスクブレーキ装置。
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