JP2017203116A - ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル及びその製造方法 - Google Patents

ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル及びその製造方法 Download PDF

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尚浩 尾澤
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委弘 諸田
正樹 福田
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正樹 福田
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【課題】バージンPET樹脂のグレードの相違に関わらず、単一の金型を用いて射出成形することにより、白化結晶化後の口径が実質的に同一口径として扱える許容範囲内となるプリフォームを得ることができるPET樹脂組成物を提供する。前記PET樹脂組成物からなるPET樹脂製ボトル及びその製造方法を提供する。【解決手段】PET樹脂組成物は、全量に対し、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンPET樹脂を95質量%以下と、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルPET樹脂5質量%以上との量で含み、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃である。【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル及びその製造方法に関する。
従来、口部を結晶化温度以上の温度に加熱して白化結晶化させ、口部の耐熱性を高めた耐熱ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル(以下、耐熱PETボトルと略記することがある)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、前記耐熱PETボトルは、バージンポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、所定の金型に射出成形してプリフォームを形成し、該プリフォームの口部を加熱により白化結晶化させた後、ブロー成形することにより製造されている。前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂は、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜185℃の範囲にあるとされており、前記プリフォームの口部を前記結晶化ピーク温度以上の温度に加熱することにより白化結晶化させる耐熱PETボトルにおいては、通常、ボトルの強度、耐熱性等の品質面から昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂が用いられている。
特開昭55−79237号公報
しかしながら、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂は、原料のモノマーや重合触媒の相違により種々のグレードがあり、前記結晶化ピーク温度は前記範囲内でもグレードによって異なっており、それに伴って熱による収縮性もグレードによって異なっている。そのため、白化結晶化後の口径が実質的に同一口径として扱える許容範囲内となるプリフォームを得るためには、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂のグレードに応じて、プリフォームの射出成形に用いる金型を変更しなければならないという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂のグレードの相違に関わらず、単一の金型を用いて射出成形することにより、白化結晶化後の口径が実質的に同一口径として扱える許容範囲内となるプリフォームを得ることができるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することを目的とする。
また、本発明の目的は、前記ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物からなるポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル及びその製造方法を提供することにもある。
近年、リサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂として、メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂が知られている。前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂は、回収された使用済みのポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルを選別、粉砕、風選処理、洗浄処理した後、高温下で樹脂内部の汚染物質、不純物等を除去したポリエチレンテレフタレート樹脂であり、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃の範囲にある。
本発明者らは、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂であれば、どのようなグレードのバージンポリエチレンテレフタレート樹脂であっても所定量の前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を混合することにより、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃の範囲にあるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
そこで、前記目的を達成するために、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、全量に対し、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂を95質量%以下と、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を5質量%以上、好ましくは5質量%以上100質量%未満との量で含み、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃であることを特徴とする。
本願において、「昇温時の結晶化ピーク温度」は、次のようにして測定した温度を意味する。まず、ポリエチレンテレフタレート樹脂を射出成形して形成されたプリフォームの胴体をパイプカッターにより輪切り状に切断し、表面を除去した後、4mm×4mmの大きさに切り出したものを試料とする。次に、前記試料の質量を精秤したのち、パーキンエルマー社製DSC用アルミニウム製標準サンプルパンに封入し、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、型番:DSC−800型)にて窒素気流下に50℃から285℃まで毎分100℃の割合で昇温させ、285℃で2分間保持した後、毎分100℃の割合で50℃まで降温させることにより、水分の影響を排除する。次に、50℃から285℃まで毎分20℃の割合で昇温させ、285℃で2分間保持した後、毎分10℃の割合で50℃まで降温させたときに、50℃から285℃まで毎分20℃の割合で昇温させる工程における発熱ピークの頂点を、「昇温時の結晶化ピーク温度」とする。
尚、前記「昇温時の結晶化ピーク温度」を、昇温結晶化温度(Tc1)ということがある。
本発明によれば、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂の昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上であれば、該バージンポリエチレンテレフタレート樹脂と、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂とが、前記割合で混合された混合物とすることにより、該バージンポリエチレンテレフタレート樹脂のグレードに関わらず、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得ることができる。そして、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物によれば、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃であることにより、単一の金型を用いて射出成形したときに、口部の白化結晶化後の口径が実質的に同一口径として扱える許容範囲内となるプリフォームを得ることができる。
尚、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂は、通常、その昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃である。
また、本発明において、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂の昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上であるときに、該バージンポリエチレンテレフタレート樹脂の割合が95質量%を超え、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂の割合が5質量%未満であるときには、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃であるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を得ることはできない。
また、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、昇温時の結晶化ピーク温度を135〜145℃とするために、全量に対し、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂を55〜95質量%と、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を5〜45質量%との量で含むことが好ましい。本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物において、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量が45質量%を超えると、該ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物から得られたポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの厚肉部がわずかに黄色に着色し、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの内容物の色調や外観に影響することがある。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物において、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂は、平板に成形して測定したときに、Lab色表示系における黄変度bが9以下であることが好ましい。前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂の前記黄変度bが9を超えると、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物から得られたポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの色調において黄色が目立つことがある。
さらに、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、単一の金型を用いて射出成形することにより、口部の白化結晶化後の口径が実質的に同一口径として扱える許容範囲内となるプリフォームを得るために、前記結晶化ピーク温度が135〜144℃であることが好ましい。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルは、前記ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物からなり、口部が加熱により白化結晶化されていることを特徴とする。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルは、前記ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を単一の金型を用いて射出成形して、円筒状の口部と該口部に連接された有底円筒状体からなるプリフォームを形成する工程と、該プリフォームの口部を加熱により白化結晶化させる工程と、口部が白化結晶化されたプリフォームの胴部をブロー成形する工程とを備える製造方法により製造することができる。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの製造方法に用いるプリフォームの構成例を示す模式的断面図。 本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの製造方法を示す模式的断面図。 本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの構成例を示す模式的断面図。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、全量に対し、昇温時の結晶化ピーク温度(以下、Tc1と略記する)が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂を95質量%以下、好ましくは55〜95質量%と、Tc1が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を5質量%以上、好ましくは5質量%以上100質量%未満、さらに好ましくは5〜45質量%との量で含み、Tc1が135〜145℃、好ましくは135〜144℃となっている。
前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂としては、テレフタル酸主体のジカルボン酸成分とエチレングリコール主体のジオール成分とを、ゲルマニウム系、アンチモン系等の触媒を用いて重縮合することにより得られる未使用のポリエチレンテレフタレート樹脂であって、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のものを用いることができる。
前記ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸を挙げることができる。また、前記ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のジオール類を挙げることができる。
このようなバージンポリエチレンテレフタレート樹脂として、例えば、遠東新世紀社製CB−651G(商品名)、三井化学株式会社製J125S(商品名)、バンコクポリエステル社製V080P(商品名)等を挙げることができる。
また、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂は、回収された使用済みのポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルを選別、粉砕、風選処理、洗浄処理した後、高温下で樹脂内部の汚染物質、不純物等を除去したポリエチレンテレフタレート樹脂を用いることができる。前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂は、通常、Tc1が135〜140℃である。このようなメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂として、例えば、協栄産業株式会社製NABT7906(商品名)等を挙げることができる。
次に、各種グレードのバージンポリエチレンテレフタレート樹脂A〜Cと、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂とを混合して得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物のTc1(℃)を表1に示す。前記ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、その全量に対し、1〜50質量%の前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を含んでいる。
バージンポリエチレンテレフタレート樹脂Aは、遠東新世紀社製CB−651G(商品名)であり、Tc1が162℃である。また、バージンポリエチレンテレフタレート樹脂Bは、三井化学株式会社製J125S(商品名)であり、Tc1が164℃である。また、バージンポリエチレンテレフタレート樹脂Cは、バンコクポリエステル社製V080P(商品名)であり、Tc1が165℃である。
一方、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂は、協栄産業株式会社製NABT7906(商品名)であり、Tc1が135〜139℃である。
表1から、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂A〜Cと、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂とを混合して得られ、全量に対し、5〜50質量%のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を含むポリエチレンテレフタレート樹脂組成物によれば、Tc1が135〜145℃となることが明らかである。
次に、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂Cと、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂とを混合して得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を、同一の金型を用いて射出成形することによりプリフォームを形成し、得られたプリフォームの口部を結晶化ピーク温度以上の温度で加熱処理して白化結晶化させた。前記各ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物におけるメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量、Tc1及び白化結晶化後のプリフォームの口内径を表2に示す。
表2から、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂Cと、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂と混合して得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、該メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を5〜99質量%の量で含むことによりTc1が135〜145℃となることが明らかである。また、Tc1が135〜145℃である前記ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、熱による収縮性に殆ど差がなく、同一の金型を用いて射出成形することによりプリフォームを形成し、得られたプリフォームの口部を結晶化ピーク温度以上の温度で加熱処理して白化結晶化したときに、該プリフォームの口内径を20.62±0.01mmという実質的に同一の口内径として扱える許容範囲内とすることができる。
一方、メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量が0であって、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂Cのみからなる場合には、Tc1が165℃であり、前記プリフォームの口内径も20.71mmとなり、20.62±0.01mmという許容範囲外となることが明らかである。
尚、Tc1が前記範囲をよりも低くなった場合、口部寸法の口内径以外の寸法、例えば、ネックハイト等が許容範囲を外れる場合があり好ましくない。本発明のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を用いたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、Tc1を135〜145℃に設定することにより、同一の金型を用いて射出成形することによりプリフォームを形成し、得られたプリフォームの口部を結晶化ピーク温度以上の温度で加熱処理して白化結晶化したときに、該プリフォームの口部寸法を実質的に同一の口部寸法として扱える許容範囲内とすることができる。
次に、本実施形態のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を用いるポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの製造方法について説明する。
本実施形態のポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの製造方法では、まず、Tc1が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂のペレット95質量%以下、好ましくは55〜95質量%と、Tc1が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂のペレット5質量%以上100質量%未満、好ましくは5〜45質量%とを均一に混合し、乾燥機中、150℃の温度で4時間乾燥し、本実施形態のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を調製する。
次に、前記ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形機に供給し、例えば、シリンダー温度285℃、ホットランナー温度285℃、金型冷却水温度15℃、充填時間2.5±0.2秒の条件下で、射出成形により図1に示すプリフォーム1を形成する。プリフォーム1は、円筒状の口部2と、口部2に連設された有底円筒状の胴部3とを備えており、口部2は外周面にねじ部4及びサポートリング5を備えている。
次に、前記射出成形により形成されたプリフォーム1の口部2を口部白化装置を用いて結晶化ピーク温度以上の温度で加熱し、白化結晶化させる。尚、白化結晶化される口部2は、サポートリング5の直下の部分を含んでいる。
このとき、本実施形態のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、Tc1が135〜145℃の範囲にあるので、前述のようにして口部2を白化結晶化させたプリフォーム1は、前記バージンポリエチレンテレフタレート樹脂のグレード及び、該バージンポリエチレンテレフタレート樹脂と前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂との配合割合に関わらず、実質的に同一口径として扱える許容範囲内の口径を備えている。
次に、図2A〜図2Cに示すように、前記射出成形により形成され、口部2が白化結晶化されたプリフォーム1を用い、ブロー成形によりポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルを製造する。
前記ブロー成形に用いるブロー成形装置は周知のものであり、図2A〜図2Cにおいて要部を示すように、金型11と、ブローノズル12と、ストレッチロッド13とを備えている。
金型11は、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの胴部の外形に沿う形状の成形部14と、プリフォーム1の口部2のサポートリング5の上方を露出させて支持する支持開口部15とを備えている。金型11は図示しない割型構造とされており、左右側と底部側とで分割することによって成形後のポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルが脱型できるようになっている。
ブローノズル12は、図示しない昇降手段により昇降され、Oリング16を介してプリフォーム1の口部2の上端面に気密に当接する。ブローノズル12にはストレッチロッド13が挿通され、ストレッチロッド13の外周面とブローノズル12の内周面との間には、図示しない高圧気体供給手段に接続された気体通路17が形成されている。
ストレッチロッド13は、図示しない進退駆動手段によってブロー成形時に前進される。尚、図2Aにおいては、ストレッチロッド13がブローノズル12の先端から突出しているが、ストレッチロッド13は未使用時には後退されてブローノズル12の内方(図中上方)に収納されている。
上述の構成のブロー成形装置によって、ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルを製造するときには、図2Aに示すように、プリフォーム1を金型11にセットした後、プリフォーム1の口部2にブローノズル12を接続する。尚、プリフォーム1は、金型11にセットされるに先立ってブロー成形可能な温度に加熱される。
次いで、図2Bに示すようにブローノズル12の気体通路17からプリフォーム1内に加圧空気を導入し、同時にストレッチロッド13を下方に伸長させる。
続いて、図2Bに示す状態から、更にプリフォーム1内に加圧空気を導入しつつ、ストレッチロッド13を下方に伸長させると、プリフォーム1の胴部3が広げられ、図2Cに示すように、金型11の成形部14によりポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの胴部の形状に成形される。この結果、図3に示すポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル31が得られる。
ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル31は、口部32と、口部32に連接された肩部33と肩部33に連接する胴部34と、胴部34に連接する底部35とを備えている。口部32は、図1に示すプリフォーム1の口部2と全く同一形状であり、外周面にねじ部4及びサポートリング5を備えている。また、底部35はポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル31の内側に膨出してポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル31に自立性を付与する凹部36を備えている。
ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル31は、サポートリング5の直下の部分を含む口部32が加熱により白化結晶化されており、未白化部が図2A〜2Cに示すブロー成形により二軸延伸されて、肩部33、胴部34、底部35が形成されている。
1…プリフォーム、 2…口部、 3…胴部、 31…ポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル、 32…口部。

Claims (7)

  1. 全量に対し、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂を95質量%以下と、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を5質量%以上との量で含み、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃であることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. 請求項1記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物において、全量に対し、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂を95質量%以下と、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を5質量%以上100質量%未満との量で含むことを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 請求項1又は請求項2記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物において、全量に対し、昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂を55〜95質量%と、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂を5〜45質量%との量で含むことを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物において、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜144℃であることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物において、前記メカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂は、平板に成形して測定したときに、Lab色表示系における黄変度bが9以下であることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  6. 全量に対し、95質量%以下の量の昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂と、5質量%以上100質量%未満の量の昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂とを含み、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃であるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物からなり、口部が加熱により白化結晶化されていることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトル。
  7. 全量に対し、95質量%以下の量の昇温時の結晶化ピーク温度が150℃以上のバージンポリエチレンテレフタレート樹脂と、5質量%以上100質量%未満の量の昇温時の結晶化ピーク温度が135〜140℃のメカニカルリサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂とを含み、昇温時の結晶化ピーク温度が135〜145℃であるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を単一の金型を用いて射出成形して、円筒状の口部と該口部に連接された有底円筒状体からなるプリフォームを形成する工程と、
    該プリフォームの口部を加熱により白化結晶化させる工程と、
    口部が白化結晶化されたプリフォームの胴部をブロー成形する工程とを備えることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂製ボトルの製造方法。
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