JP2017186439A - ラジカル硬化性樹脂組成物、モータ用接着剤組成物 - Google Patents

ラジカル硬化性樹脂組成物、モータ用接着剤組成物 Download PDF

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【課題】本発明は、磁石など金属部材との接着力に優れるとともに車載部材に要求される冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られるラジカル硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】(A)成分:末端(メタ)アクリル基含有ビニル重合体、(B)成分:イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト、アダマンチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドからなる群から選択されるラジカル重合性モノマー、(C)成分:リン酸基を有する(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリル酸、(D)成分:ラジカル開始剤、を含有し、(A)成分100質量部に対して(B)成分を5〜140質量部を含有することを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は磁石など金属部材との接着力に優れるとともに車載部材に要求される冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られるラジカル硬化性樹脂組成物に関するものである。
近年、電気自動車やハイブリッド車両の車輪を駆動する車載用モータの需要が拡大している。モータには磁石を固定する目的で接着剤が多用されている。例えば、モータのステーターと磁石との接着やローターと磁石との接着などがあげられる。
引用文献1には、モータ用接着剤として耐熱性、接着強度が高いことから1液加熱硬化型エポキシ樹脂が適する旨、開示されている。
特開2001−115125号公報(3M)
しかしながら、引用文献1に開示された1液加熱硬化型エポキシ樹脂には問題があった。それは、車載用モータには、使用箇所、使用地域の気候などを考慮し、冷熱サイクル環境下(−40℃⇔120℃)での使用が求められるが、1液加熱硬化型エポキシ樹脂の場合、本願明細書の比較例8に示されるように、硬化物が硬いことからクラック、剥がれが発生してしまうことであった。さらに近年、車載モータには高性能磁石として永久磁石が使用されているが、永久磁石はローターなど他のモータの部材と線膨張が大きく異なるため、より一層冷熱サイクル環境下で硬化物のクラックや界面における剥離してしまうことが起きている。特に、永久磁石の中でもネオジウム磁石を採用した場合、ネオジウム磁石は、加熱されると収縮し、冷却されると膨張するという特性を有するため、冷熱サイクル環境下で上記の問題が顕著になる傾向にある。また、車載モータに1液加熱硬化型エポキシ樹脂を用いた場合、モータの駆動時にノイズが発生するという問題があった。
以上から、車載部材に要求される冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれないラジカル硬化性樹脂組成物が求められている。
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨を次に説明する。
(A)成分:末端(メタ)アクリル基含有ビニル重合体、
(B)成分:イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト、アダマンチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドからなる群から選択されるラジカル重合性モノマー、
(C)成分:リン酸基を有する(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリル酸、
(D)成分:ラジカル開始剤を含有し、
前記(A)成分100質量部に対して(B)成分を5〜140質量部を含有することを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物。
本発明は、磁石など金属部材との接着力に優れるとともに車載部材に要求される冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られるラジカル硬化性樹脂組成物に関するものである。
本発明の詳細を次に説明する。
<(A)成分>
本発明の(A)成分としては、(メタ)アクリル基含有ビニル系重合体である。前記ビニル系重合体としては、(メタ)アクリル系重合体、イソブチレン系重合体などがあげられるが、モータ接着に用いた際にモータ駆動時の発生するノイズを抑制できることから(メタ)アクリル系重合体が好ましい。ここで、(メタ)アクリルとはアクリルとメタクリルの総称である。また、(A)成分は分子の側鎖又は末端に(メタ)アクリル基が存在し、より反応性が優れるという観点から末端に存在することが好ましい。ゴム物性が優れるという観点から、分子中の両末端に存在するものが、特に好ましくい。
(A)成分の数平均分子量は、好ましくは3000〜100000であり、特に好ましくは5000〜50000である。数平均分子量が3000未満であると、モータ接着に用いた際に、モータ駆動時にノイズが発生するおそれがある。一方、数平均分子量が100000を超えると粘性が高くなりすぎて樹脂組成物を塗布する際に糸引きが発生するというおそれがある。なお、前記数平均分子量とは、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。
本発明における(A)成分の23℃での粘度は、特に制限は無いが、作業性などの面から5〜1500Pa・sが好ましく、より好ましくは、10〜1000Pa・sであり、特に好ましくは、20〜700Pa・sである。また、
上記の範囲の粘度範囲のものを使用することにより、本ラジカル硬化性樹脂組成物をモータ接着に用いた際に、モータ駆動時に発生するノイズを抑制することができる。なお、粘度の測定はコーンプレート型粘度計を用いて測定した。
(A)成分は種々の重合法により得ることができ、その方法は特に限定されないが、反応制御の容易性の点からラジカル重合法が好ましく、ラジカル重合の中でもリビングラジカル重合が好ましい。また、リビングラジカル重合を利用した重合体の製造方法としては、特に限定されないが、可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT)法、原子移動ラジカル重合(ATRP)法などがあげられる。また、ビニル系重合体を得た後、末端に(メタ)アクリル基を導入する方法としては公知の手法が用いられる。具体的な導入方法としては、(1)末端に水酸基を有するビニル系重合体と、塩素、臭素、または水酸基含有(メタ)アクリレート化合物、との反応による方法、(2)末端にハロゲン基を有するビニル系重合体とアルカリ金属イオンまたは4級アンモニウムイオン含有(メタ)アクリレート化合物との反応による方法、(3)末端に水酸基を有するビニル系重合体にジイソシアネート化合物を反応させ、残存イソシアネート基と水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる方法などが挙げられる。
前記ビニル系重合体の主鎖骨格を構成するモノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明においては、前記モノマーより選択して重合させることができるが、好ましくは炭化水素基を有する(メタ)アクリルモノマーを選択することが好ましい。
(A)成分である両末端に(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリル系重合体の市販品としてはRC200C、RC210C、RC220C、RC100C、RC120C(株式会社カネカ製)などが挙げられ、片末端に(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリル系重合体の市販品としてはMM110C(株式会社カネカ製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、上記の市販品を用いることでモータ接着に用いた際にモータ駆動時のノイズの発生を抑制できることから好ましい。モータ接着に用いた際に、モータ駆動時に発生するノイズを抑制することができることから好ましい。
<(B)成分>
本発明の(B)成分としてはイソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト、アダマンチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドなどのラジカル重合性モノマーがあげられる。中でも、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト、アクリロイルモルホリンなどのラジカル重合性モノマーが好ましい。(B)成分は、本発明のその他成分と組み合わせることにより、磁石など金属部材との接着力に優れるとともに冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られるラジカル硬化性樹脂組成物を提供するものである。
前記イソボルニル(メタ)アクリレートの市販品としては例えば、IBOA−B(サイセル・オルイネクス株式会社製)、IBOA(株式会社日本触媒製)、IBX−A、IBX(共栄社化学株式会社製)などがあげられる。
また、前記ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−トの市販品としては例えば、FA−513M、FA−513AS(日立化成株式会社製)などがあげられる。また、前記アダマンチル(メタ)アクリレートの市販品としては例えば、MADA、MADMA、EtADA、EAMA(大阪有機化学工業株式会社製)などがあげられる。また、前記アクリロイルモルホリンの市販品としてはACMO(KJケミカルズ株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記ジメチルアクリルアミドの市販品としては例えば、DMAA(KJケミカルズ株式会社製)などがあげられる。また、前記ジエチルアクリルアミドの市販品としてはDEAA(KJケミカルズ株式会社製)などがあげられる。
(B)成分の配合量は特に限定されるものではないが、前記(A)成分100質量部に対して、(B)成分は、1質量部以上、140質量部以下の範囲であり、好ましくは、2質量部以上、130質量部以下であり、特に好ましくは、3質量部以上、120質量部以下である。1質量部未満であると磁石など金属部材との接着力が劣るおそれがあり、140質量部を超えると、硬化物の耐冷熱サイクル性が劣るおそれがある。
<(C)成分>
本発明の(C)成分としては、本発明で使用することができるリン酸基を有する(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリル酸である。(C)成分は、本発明のその他成分と組み合わせることにより、磁石など金属部材との接着力に優れるとともに冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られるラジカル硬化性樹脂組成物を提供するものである。
前記リン酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレートアシッドホスフェート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートアシッドホスフェート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートアシッドホスフェート、エチレンオキサイド変性リン酸ジアクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸トリアクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジメタアクリレート及びカプロラクトン変性エチレンオキサイド変性リン酸ジメタアクリレート等があげられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。リン酸基を有する(メタ)アクリレートの市販品としては、例えばライトエステルP−A、P−1M、P−2M(共栄社化学株式会社)、カヤマーPM−1(日本化薬社製)などがあげられる。
前記(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸などがあげられる。
(C)成分の配合量は特に限定されるものではないが、前記(A)成分100質量部に対して、(C)成分は、0.01質量部以上10質量部以下の範囲であり、好ましくは、0.1質量部以上、5質量部以下である。0.01質量部未満であると接着力が劣るおそれがあり、10質量部を超えると、硬化物の柔軟性が劣るおそれがある。
<(D)成分>
本発明で使用することができる(D)成分は、ラジカル開始剤である。このような(D)としては、光ラジカル開始剤、有機過酸化物(熱ラジカル開始剤)等が挙げられる。本発明のラジカル硬化性樹脂組成物の硬化形態は、本発明の(D)成分の選択により、光硬化、加熱硬化又はレドックス硬化を選択することが可能である。例えば、ラジカル硬化性樹脂組成物に関して「光硬化性」を付与したい場合は、光ラジカル開始剤を選択し、「加熱硬化又はレドックス反応による硬化」を付与したい場合は、有機過酸化物を選択すればよい。
(D)成分の配合量は特に限定されるものではないが、(A)成分の100質量部に対して、(D)成分が0.1質量部以上、10質量部以下添加されることが好ましい。(D)成分が0.1質量部未満では硬化性が劣るおそれがあり、10質量部を上回るとラジカル硬化性樹脂組成物の保存性が低下するおそれがある。
本発明に用いられる(D)成分である光ラジカル開始剤は、活性エネルギー線を照射することにより、ラジカルが発生する化合物であれば限定されるものではない。(D)成分としては、例えば、アセトフェノン系光ラジカル開始剤、ベンゾイン系光ラジカル開始剤、ベンゾフェノン系光ラジカル開始剤、チオキサントン系光ラジカル開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤、チタノセン系光ラジカル開始剤等が挙げられ、この中でも光硬化性に優れるという観点からアセトフェノン系光ラジカル開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤が好ましい。またこれらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記のアセトフェノン系光ラジカル開始剤としては、例えばジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等が挙げられるが、この限りではない。市販品としては、IRUGACUR184、DAROCUR1173(BASF社製)などがあげられる。
前記のアシルホスフィンオキサイド系光ラジカル開始剤としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられるが、この限りではない。
本発明に用いられる(D)成分である有機過酸化物とは、50℃以上の加熱又はレドックス反応によりラジカル種が発生する化合物である。レドックス反応を用いると、室温でラジカル種を発生させることができるので好ましい。(D)成分としては特に限定されるものではないが、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオシキ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオシキ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ‐m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル‐2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル‐2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジn−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、ジ2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジt−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5− ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクトエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、クミルパーオキシネオヘキサノエート等のパーオキシエステル類;及びアセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート等が挙げられる。これらの有機過酸化物は単独で使用されてもよく、又は複数併用されてもよい。これらのうち、硬化性の観点から、クメンハイドロパーオキサイドが好ましく使用される。
(D)成分として有機過酸化物を用いた場合、レドックス反応を促進させる目的で硬化促進剤を配合させることができる。そのような硬化促進剤としては、特に限定されないが、好ましくは、サッカリン(o−ベンゾイックスルフィミド)、ヒドラジン系化合物、アミン化合物、メルカプタン化合物、遷移金属含有化合物等が使用される。
前記ヒドラジン系化合物としては、例えば、1−アセチル−2−フェニルヒドラジン、1−アセチル−2(p−トリル)ヒドラジン、1−ベンゾイル−2−フェニルヒドラジン、1−(1’,1’, 1’−トリフルオロ)アセチル−2−フェニルヒドラジン、1,5−ジフェニル−カルボヒドラジン、1−フォーミル−2−フェニルヒドラジン、1−アセチル−2−(p−ブロモフェニル) ヒドラジン、1−アセチル−2−(p−ニトロフェニル)ヒドラジン、1−アセチル−2−(2’−フェニルエチルヒドラジン)、エチルカルバゼート、p−ニトロフェニルヒドラジン、p−トリスルホニルヒドラジド等が挙げられる。
前記アミン化合物としては、例えば、2−エチルヘキシルアミン、1,2,3,4−テトラヒドロキノン、1,2,3,4−テトラヒドロキナルジン等の複素環第二級アミン;キノリン、メチルキノリン、キナルジン、キノキサリンフェナジン等の複素環第三級アミン;N,N−ジメチル−パラ−トルイジン、N,N−ジメチル−アニシジン、N,N−ジメチルアニリン等の芳香族第三級アミン;1,2,4−トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾキサゾール、1,2,3−ベンゾチアジアゾール、3−メルカプトベンゾトリゾール等のアゾール系化合物等が挙げられる。
前記メルカプタン化合物としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、エチルメルカプタン、ブチルメルカプタン、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート等が挙げられる。
前記遷移金属含有化合物としては、好ましくは金属キレート錯塩が使用される。例えば、ペンタジオン鉄、ペンタジオンコバルト、ペンタジオン銅、プロピレンジアミン銅、エチレンジアミン銅、鉄ナフテート、ニッケルナフテート、コバルトナフテート、銅ナフテート、銅オクテート、鉄ヘキソエート、鉄プロピオネート、アセチルアセトンバナジウム等が挙げられる。
前記の硬化促進剤は、単独で使用されてもよく、又は複数併用されてもよい。これらのうち、サッカリン、ヒドラジン系化合物、アミン系化合物及び遷移金属含有化合物の混合物が、硬化促進効果が良好であるためにより好ましい。
<任意成分>
本発明に対し、本発明の目的を損なわない範囲で、本発明の(A)〜(C)成分を除く(メタ)アクリロイル基を有する化合物、シランカップリング剤等の接着助剤、充填材、タッキファイヤー等の粘着付与剤、熱可塑性エラストマー、ゴム状ポリマー微粒子、BHT等の保存安定剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、染料、顔料、難燃剤、増感剤、有機溶剤、重金属不活性剤、イオントラップ剤、乳化剤、水分散安定剤、消泡剤、離型剤、レベリング剤、ワックス、レオロジーコントロール剤、界面活性剤等の添加剤を適量配合しても良い。
前記、(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、単官能性、二官能性、三官能性及び多官能性のモノマー、オリゴマー等を使用することができる。これらは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。また、(メタ)アクリロイル基を有する化合物の配合量は特に限定されるものではないが、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜300質量部が好ましい。
単官能性モノマーとしては、例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、変性ブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、本発明の(A)成分及び(B)成分との相溶性及び硬化性が優れるという観点から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
二官能性モノマーとしては、例えば、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ジ(メタ)アクリロイルイソシアヌレート、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
三官能性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
多官能性モノマーとしては、例えば、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの重合性モノマーは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。
オリゴマーとしては、例えば、ポリブタジエン骨格のウレタン(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエン骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ひまし油骨格のウレタン(メタ)アクリレート、イソプレン系(メタ)アクリレート、水添イソプレン系(メタ)アクリレートなどがあげられる。
前記シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジプロピルオキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルモノメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルモノエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルモノプロピルオキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のグリシジル基含有シランカップリング剤、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル基含有シランカップリング剤、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルモノメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルモノエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジプロピルオキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジプロピルオキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルモノプロピルオキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルモノメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルモノエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルモノプロピルオキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤、その他γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも接着力が優れるという観点よりグリシジル基含有シランカップリング剤、ビニル基含有シランカップリング剤、(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤が好ましい。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、シランカップリング剤の配合量は、本発明の(A)成分100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましい。
前記充填材としては、ガラス、シリカ、アルミナ、タルク、マイカ、シリコーンゴム粉体、炭酸カルシウム、窒化アルミ、カーボン粉、カオリンクレー、乾燥粘土鉱物、乾燥珪藻土等が挙げられる。
充填材の平均粒径が0.001〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは平均粒径が0.01〜50μmであり、特に好ましくは、平均粒径が0.1〜20μmである。なお、平均粒径の測定方法はレーザー回析法である。なお、充填材の配合量は、特に限定されないが、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部中、0.1〜300質量部が好ましく、更に好ましくは1〜200質量部であり、特に好ましくは、5〜100質量部である。
シリカ系充填材は、硬化物の機械的強度を向上させる目的で配合される。好ましくは、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルシラザン、シリコーンオイル、アミノシラン、炭素数1〜12のアルキルシラン、(メタ)アクリロイル基を有するシランなどで疎水化処理したものなどが用いられる。シリカの市販品としては例えば、アエロジルR974、R972、R9200、R976、R976S、RX50、NAX50、NX90、RX200,R8200、RX300,R812、R812S、RY50、NY50、RY200S、R202,RY200、RY300、R104、R106、RA200H、RA200HS、R805、R816、RM50、R711、R7200(日本アエロジル製)が挙げられる。
上記の任意成分のうち、酸化防止剤及び光安定剤の添加は、ラジカル硬化性樹脂組成物の耐候性向上のために好ましい。酸化防止剤及び光安定剤としては市販品を使用することができる。例えば、スミライザーBHT、スミライザーS、スミライザーBP−76、スミライザーMDP−S、スミライザーGM、スミライザーBBM−S、スミライザーWX−R、スミライザーNW、スミライザーBP−179、スミライザーBP−101、スミライザーGA−80、スミライザーTNP、スミライザーTPP−R、スミライザーP−16(住友化学株式会社製)、アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−330、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ329K、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010(旭電化工業株式会社製)、チヌビン770、チヌビン765、チヌビン144、チヌビン622、チヌビン111、チヌビン123、チヌビン292(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製)等が挙げられる。これらの酸化防止剤及び光安定剤の配合量は特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.01〜5質量部である。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物を紫外線、可視光等の光を照射することにより硬化させるに際しての光源は特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、LED、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。光照射の照射量は硬化物の特性の観点で10kJ/m以上であることが好ましく、より好ましくは15kJ/m以上である。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物が好適に用いられる用途としては、シール剤、シーリング材、ポッティング剤、接着剤、コーティング材、ライニング材、接着剤等があげられる。中でも磁石など金属部材との接着力に優れるとともに車載部材に要求される冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られることからシール剤、ポッティング剤、接着剤用途が好ましい。特に好ましい用途としては、モータの接着、ワイヤーハーネスなどの接着、シール、電子基板の車載用制御装置ケースや車載用モータケース等のシール剤、車載用電子基板や車載用電気電子部品のポッティング剤等があげられ、中でも、モータの接着、ワイヤーハーネスなどの接着、シールが好ましく、特に好ましくは、モータ駆動時のノイズの発生を抑制できるという観点からモータの接着である。
前記モータの接着用途としては、磁石とロータ(回転子)との間の固定、磁石とステータ(固定子)との間の固定があげられる。前記磁石とロータとの間を固定の具体例としては、磁石をロータのスロット内で固定があげられる。また、前記磁石とステータ(固定子)との間の固定の具体例としては、磁石とヨークの固定があげられる。前記磁石としては、フェライト磁石または永久磁石などがあげられる。永久磁石としてはネオジウム磁石などがあげられる。
前記ワイヤーハーネスとしては、例えば、単線或いは複数の電線を集めた部材である。
前記車載用の制御装置ケースはエレクトロニックコントロールユニットとも呼ばれ、具体例としてはエンジン制御装置(エンジンコントロールユニット)、スロットル制御装置、排気ガス再循環制御装置などが挙げられる。また、前記車載用のモーターケースの具体例としては、パワーウィンドーやワイパーのモーターケースなどが挙げられる。前記電子基板の具体例としては、エンジン制御装置、スロットル制御装置、排気ガス再循環制御装置等の電子基板が挙げられる。また、前記車載用電気電子部品の具体例としては、オイルプレッシャースイッチ、エアフロメータ、カムポジションセンサ、水温センサ、クランクポジションセンサ、吸気温センサ、車速センサ等が挙げられる。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細説明をするが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<ラジカル硬化性樹脂組成物の調製>
各成分を表1に示す質量部で採取し、常温遮光下にてミキサーで60分間混合し、調製した。数値は全て質量部で表記する。
<(A)成分>
a1:165Pa・sの粘度(23℃)である両末端に(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリル重合体(製品名RC100C 株式会社カネカ製)
<(A)成分の比較成分>
a’1:ウレタンジアクリレート(UF−8001G、共栄社化学株式会社製)
a’2:エポキシジアクリレート(EBECRYL3700、ダイセル・オルネクス株式会社製)
<(B)成分>
b1:イソボルニルアクリレート
b2:アクリロイルモルホリン
b3:ジシクロペンタニルメタクリレート
<(B)成分の比較成分>
b’1:ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト
b’2:ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト
b’3:ラウリルアクリレート
b’4:ヒドロキシエチルアクリレート
<(C)成分>
c1:2−ヒドロキエチルメタクリレートアシッドホスフェート
<(D)成分>
d1:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
d2:クメンハイドロパーオキサイド
<比較例8>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂100質量部、ジシアンジアミド8質量部、尿素系硬化促進剤6質量部、充填剤として炭酸カルシウム100質量部を採取し、常温にてミキサーで60分間混合し調製し、1液加熱硬化型エポキシ樹脂の比較例8を得た。
各種特性に関して次のようにして測定した。
<引張せん断接着強さ>
厚み1.6mmのSPCC鋼板のテストピースに各樹脂組成物を塗布し、テストピースの端部を貼合せ、120℃に加熱した高温炉に30分間投入し、硬化させて試料を得た。その試料を用いてJIS K 6249のせん断接着強さ測定法に準じてせん断接着強さを測定した。結果を表1に示す。引張り速度は50mm/分で行った。なお、表中の「-」は未測定を意味する。
<耐冷熱サイクル性>
直径40mm、高さ10mmの鉄製容器の中央に、直径15mm×厚み3mmのネオジウムマグネットを設置し、樹脂組成物を用いてネオジウムマグネットを完全に被覆するようにポッティングし、高圧水銀ランプを用いて30kJ/mの活性エネルギー線を照射し、樹脂組成物を硬化させて試験片を得た。次に、この試験片を用いて冷熱サイクル試験(1サイクル:−40℃×30分、120℃×30分)を100サイクル行った。評価は、クラック、剥離有無を目視で観察し、下記基準に基づき行った。結果は表1に示す。なお、比較例8については加熱硬化性樹脂なので、150℃×1hで硬化させたものを試験片とした。なお、表中の「-」は未測定を意味する。
[評価基準]
OK:クラックまたは剥離が確認されなかったもの
NG:クラックまたは剥離が確認されたもの
表1には本発明に該当する実施例1〜7によれば、磁石など金属部材との接着力に優れるとともに車載部材に要求される冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られることがわかる。
比較例1、2は、本発明の(C)成分非含有組成物であるが、金属に対する接着力が劣ることがわかる。また、比較例3は、本発明の(A)成分100質量部に対して(B)成分を150質量部含有する組成物であるが、硬化物の耐冷熱サイクル性が劣ることがわかる。比較例4、5は、本発明の(A)成分の代わりに、ウレタンジアクリレートまたはエポキシアクリレートを用いた組成物であるが、硬化物の耐冷熱サイクル性が劣ることがわかる。比較例6〜8は、本発明の(B)成分の代わりに、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、ラウリルアクリレートを用いた組成物であるが、金属に対する接着力が劣ることがわかる。比較例9は、本発明の(B)成分の代わりに、ヒドロキシエチルアクリレートを用いた組成物であるが、硬化物の耐冷熱サイクル性が劣ることがわかる。また、比較例10は、従来モータの接着に使われている1液加熱硬化型エポキシ樹脂であるが、硬化物の耐冷熱サイクル性が劣ることがわかる。
本発明のラジカル硬化性樹脂組成物は、磁石など金属部材との接着力に優れるとともに車載部材に要求される冷熱サイクル試験後もクラックや剥がれない硬化物が得られることからシール剤、ポッティング剤、接着剤用途が好ましく、特にモータの接着、ワイヤーハーネスなどの接着、シール、電子基板の車載用制御装置ケースや車載用モーターケース等のシール剤、車載用電子基板や車載用電気電子部品のポッティング剤等の各種用途として極めて有効であり、広い分野に適用可能であることから産業上有用である。

Claims (5)

  1. (A)成分:末端(メタ)アクリル基含有ビニル重合体、
    (B)成分:イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレ−ト、アダマンチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドからなる群から選択されるラジカル重合性モノマー、
    (C)成分:リン酸基を有する(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリル酸、
    (D)成分:ラジカル開始剤、
    を含有し、(A)成分100質量部に対して(B)成分を5〜140質量部含有することを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載のラジカル硬化性樹脂組成物を用いたモータ用接着剤組成物。
  3. 磁石とロータとの間または磁石とヨークとの間を固定することに用いられることを特徴とする請求項2に記載のモータ用接着剤組成物。
  4. 請求項3に記載の磁石が、永久磁石またはフェライト磁石であることを特徴とするモータ用接着剤組成物。
  5. 請求項1にラジカル硬化性樹脂組成物により接着されたモータ。
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