JP2009293015A - 接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】主剤と硬化剤との簡単な混合でも、強い接着力を発現する接着剤の提供。
【解決手段】(a)分子主鎖に、(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)および(メタ)アクリロイル基を有し、下記構造式で示される
Figure 2009293015

または、
Figure 2009293015

からなる(メタ)アクリル酸エステル単位(a2)を含み、(b)分子側鎖に、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマーを有するアクリル樹脂を含む接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ラジカル重合反応により硬化し、強靱な接着力を発揮する接着剤組成物に関するものである。
2液型接着剤は、接着強度が高く、また接着剤そのものも柔軟なものから高強度のものまで種々設計が可能であることから、シール材、汎用接着剤、構造接着剤等として種々用途に用いられている。
2液型接着剤としては、イソシアネートプレポリマーを主剤とし、ポリエーテルポリオールを硬化剤とするポリウレタン接着剤、エポキシ樹脂を主剤とし、ポリアミン化合物、ジシアン化合物、イミダゾール等を硬化剤とするエポキシ樹脂接着剤、アクリルモノマー、オリゴマー等を含むラジカル硬化型接着剤等が知られている。低温での硬化が可能であり硬化速度も速いラジカル硬化型の接着剤が注目されている。
アクリル樹脂やポリスチレン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂などラジカル重合によりポリマーを製造し、あるいは硬化反応を行っている業界では周知のことであるが、アクリル単量体や不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂など分子中または組成物中にアクリル性不飽和二重結合を有する化合物、ビニル性不飽和二重結合を有する化合物、スチレンなどが含まれた場合、これらの組成物は、例えば、過酸化ベンゾイルなどの酸化剤、例えばオクチル酸コバルトなどの還元剤とこれらの組成物が接触することでラジカル重合が開始され、すなわち硬化反応が進行し、高分子量化、三次元架橋反応を起こしゲル化を起こすことが知られている。
さらに、一般にレドックス硬化系としてよく知られている強酸化剤と還元剤との組み合わせは、ラジカル重合の開始反応に係わる活性化エネルギーを大きく低下し、低温、短時間で硬化反応が完結することがよく知られている。一般に主剤に配合される強酸化剤としてはメチルエチルケトンパーオキサイド、過酸化ベンゾイルなどが知られており、硬化剤に配合される還元剤としてはナフテン酸コバルト、鉄、N,N−ジメチルパラトルイジンなどがよく知られている。
一方で、ラジカル重合反応は、酸素の影響を受けやすく、酸素の存在下では事実上重合禁止作用を受けること、または、テロメリゼーションにより望む性能が得られないことがよく知られている。このことは、接着剤を例にとれば、例えば、空気との界面、被着体との界面などは硬化が不十分となる場合が多いことを示唆している。
ラジカル硬化型接着剤は、硬化反応が低温でも起こり、また硬化速度が速いビニル化合物のラジカル重合を利用した接着剤である。一般には、プライマー型と二液混合型(二液主剤型、SGA(第二世代型接着剤)とも言われている)に分けられる。
プライマー型は、主剤とプライマー(硬化促進剤)を被着体に塗り分けるタイプである。硬化不良の抑制や被着体界面での剥離を予防するために硬化剤を含む主剤を厚く塗布し、硬化促進剤を含むプライマーを薄く塗布するのが一般的である。薄く塗布されるプライマーから硬化促進剤が接着剤全体に拡散する速度が不十分になりやすいため、あるいは薄膜塗布されたプライマーから硬化促進剤の拡散を期待すること自体が物理的に無理があるため、被着体界面で硬化不足、硬化不良となり、被着体界面で接着破壊(界面剥離)が起こりやすい欠点があった。
二液混合タイプ(ラジカル硬化型接着剤)の塗布作業性を改善する技術が開示されている。(特許文献1参照)接着剤に特殊な構造からなる高分子化合物を添加してチキソトロピー性を与え、塗布時の液切れ性を改善するものである。ここで、周知の通り、チキソトロピー性とは、ずり速度に対して粘性が変化することをいい、観察される現象としてはずり速度(剪断速度でもよい)の増大に伴い粘度が低下する。提案されている技術でも、JISに従いチキソトロピー性を評価している。提案されている技術では、チキソトロピー性が高いため、二液(主剤、硬化剤)を塗り分けた場合には、すなわち二液の接触だけでは主剤と硬化剤の十分な拡散、混合が起こらないため、結果として硬化不良を起こすことが懸念されるため、接着を行う前に二液は混合される。
特許文献1に提案されている技術は、接着剤の被着体との界面近傍での硬化性には配慮されておらず、接着剤のチキソトロピー性が高く(すなわち被着体に対する接触角も高いと推察される)、さらに酸素による硬化阻害を緩和するためパラフィンワックスが配合されていることもあって、被着体への接着剤のなじみ、ヌレ性が不十分であること、被着体界面では接着性に乏しいパラフィンワックスが多く分布することが推察され、衝撃、交番加重などにより接着破壊、界面剥離を起こしやすいことが推察される。
二液混合タイプは、良好な性能を発揮するが、硬化が早すぎるためにポットライフが数分以内と短くなり作業性が悪化するという欠点がある。これを解決するための技術が開示されている(特許文献2参照)。特許文献2が提案する技術は、誘導期間のやや長い硬化促進剤を使用するというものである。ポットライフの改善ということからも容易にわかる通り、特許文献2が提案する技術は二主剤が混合された後、被着体に塗布され、接着が行われるものである。
特許文献2に、提案されている技術は、ポットライフには考慮がなされているものの、被着体との界面に関する配慮はなされておらず、またポットライフを延長する特定の硬化促進剤は界面近傍での硬化不足、硬化不良を招きやすいことが懸念され、衝撃、交番加重などにより接着破壊、界面剥離を起こしやすいことが推察される。
ラジカル重合開始剤が添加された主剤と、特定の重合促進剤、すなわち2−メルカプトベンズイミダゾールと2価の銅化合物が添加された硬化剤とからなる常温速硬化性2液型アクリル組成物に関する技術が提案されている(特許文献3参照)。提案されている技術によれば、主剤、硬化剤の2液は使用直前に混合することを前提とするが、主剤、特定の硬化促進剤を含む硬化剤を各々被着体に塗り、両者を貼り合わせるだけでも硬化する、とされている。また、提案されている技術は、ラジカル重合反応で見られる誘導期間を超越した硬化反応速度を示すことが示されている。本提案では、硬化速度が異常に速いため、接着剤が被着体になじむ時間がとれず、被着体へのヌレ性が悪化して、接着力そのものが低下することが推察される。
特開2005−179548号公報 特開2003−212914号公報 特開2003−2915号公報
本発明は、2液型接着剤の主剤と硬化剤との簡単な混合でも、あるいは主剤と硬化剤とが接触するだけでも硬化反応が起こり、硬化反応が接着剤深部まで進行し強い接着力を発現する接着剤を提供することを課題とする。
本発明は、(a)分子主鎖に、下記構造式で示される化学構造(a1)
Figure 2009293015
(ここで、R1は、水素原子またはメチル基、R2は、水素原子、炭素原子数2〜12個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜6個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜6個のメトキシアルキル基であり、xは、モル分率を表し、0.40〜0.998である。)
および、下記構造式で示される化学構造(a2)
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基を表し、Wは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基を表す。)
または、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
を表し、yはモル分率を表し、0.002〜0.60である。)
を含み、
(b)分子側鎖に、下記構造式で示されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマー
Figure 2009293015
(ここで、R8は、水素原子またはメチル基、R9は、炭素原子数1〜8個のアルキル基、pは、重合度を表し、20〜500の整数である。)
を有するアクリル樹脂を含む接着剤組成物である。
本発明の接着剤組成物は、主剤と硬化剤とを被着体に塗り分けた後接着剤塗布面を貼合するだけで、低温、短時間で硬化反応が進行し、強い接着力を発現する。
本発明の接着剤組成物は、酸素による重合阻害を受けがたく、比較的低温(室温〜60℃)で優れた硬化反応性を示す。
本発明の接着剤組成物は、接着剤の主剤と硬化剤とが接触するだけで、接着剤の深部まで硬化反応が進行し、すなわち、被着体界面でも硬化性が優れており、プラスチック、金属等の被着体の種類を問わず強い接着力を発現する。
本発明の接着剤組成物を使用することにより、深部硬化性不良のため従来不可能であった被着体への主剤、硬化剤の塗り分けが可能となり、これにより2液型接着剤の主剤と硬化剤との混合、混合により生じる巻き込み泡の脱泡、短いポットライフというやっかいな事柄から解放され、接着作業性を大幅に改善することができる。
本発明は、(a)分子主鎖に、下記構造式で示される化学構造(a1)
Figure 2009293015
(ここで、R1は、水素原子またはメチル基、R2は、水素原子、炭素原子数2〜12個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜6個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜6個のメトキシアルキル基であり、xは、モル分率を表し、0.40〜0.998である。)
および、下記構造式で示される化学構造(a2)
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基を表し、Wは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基を表す。)
または、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
を表し、yはモル分率を表し、0.002〜0.60である。)
を含み、
(b)分子側鎖に、下記構造式で示されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマー
Figure 2009293015
(ここで、R8は、水素原子またはメチル基、R9は炭素原子数1〜8個のアルキル基、pは重合度を表し、20〜500の整数である。)
を有するアクリル樹脂を含む接着剤組成物である。
本発明の接着剤組成物では、(a)分子主鎖に含まれる下記構造式で示される化学構造(a1)
Figure 2009293015
(ここで、R1は水素原子またはメチル基、R2は、水素原子、炭素原子数2〜12個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜6個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜6個のメトキシアルキル基であり、xは、モル分率を表し、0.40〜0.998である。)
のモル分率xは、0.40〜0.998であり、好ましくは、0.80〜0.998、より好ましくは、0.85〜0,998であることが望ましい。本発明の接着剤組成物では、モル分率xは、0.90〜0.995であるのがもっとも望ましく、接着剤の硬化性と接着性が向上する傾向が見られる。本発明の接着剤組成物では、モル分率xが0.40未満の場合には、接着剤が脆くなり、接着強度が発現されない。モル分率が0.998を超える場合には、接着剤の硬化性が悪くなり接着剤の機械的強度、接着力が発揮されない。
本発明の接着剤組成物では、(a)分子主鎖に含まれる化学構造(a1)において、好ましくは、R2は、水素原子、炭素原子数2〜8個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜4個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜4個のメトキシアルキル基である。
本発明の接着剤組成物では、(a)分子主鎖に含まれる下記構造式で示される化学構造(a1)は、
Figure 2009293015
(ここで、R1は、水素原子またはメチル基、R2は、水素原子、炭素原子数2〜12個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜6個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜6個のメトキシアルキル基であり、xは、モル分率を表し、0.40〜0.998である。)
アクリル樹脂製造時に、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸アルキル単量体、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有アクリル単量体、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル等の水酸基含有アクリル単量体、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシプロピル、アクリル酸4−メトキシブチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸3−メトキシプロピル、メタクリル酸4−メトキシブチル等のアルコキシアルキル基含有アクリル単量体等を使用することにより製造できる。本発明の接着剤組成物では、これらのアクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、これらのアクリル単量体のなかでは、好ましくは、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアルキル基の炭素原子数が2〜8個の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル等のアルキル基の炭素原子数が2〜4個の水酸基含有アクリル単量体、カルボキシル基含有アクリル単量体としてメタクリル酸、メトキシアルキル基含有アクリル単量体としてアルキル基の炭素原子数が2〜4個のアクリル酸2−メトキシエチルなどが推奨される。本発明の接着剤組成物では、これらのアクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。本発明の接着剤組成物では、これらのアクリル単量体が使用されるとき、アクリル樹脂製造が容易であり、強靱で耐衝撃性に優れた接着剤が製造される傾向がある。
本発明の接着剤組成物では、これらのアクリル単量体以外にも、好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート等のシクロペンタジエニル系(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有アクリル単量体、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル等のアミノ基含有アクリル単量体、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等のアミド基含有アクリル単量体、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン基含有アクリル単量体等のアクリル単量体が使用されてもよい。本発明の接着剤組成物では、これらのアクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、(a)分子主鎖に下記構造式で示される化学構造(a2)
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基を表し、Wは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基を表す。)
または、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
を表し、yはモル分率を表し0.002〜0.60である。)
が含まれる。
本発明の接着剤組成物の化学構造(a2)において、好ましくは、R4は、炭素原子数2〜4個のアルキル基であり、yは、0.005〜0.10である。
(a)分子主鎖に含まれるこの化学構造(a2)は、すなわち下記構造式で示される化学構造(a2−1)、
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基、yは、モル分率を表し、0.002〜0.60である。)
または、下記構造式で示される化学構造(a2−2)
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
である。
本発明の接着剤組成物では、下記構造式で示される化学構造(a2−1)は
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基、yはモル分率を表し、0.002〜0.60である。)
好ましくは、分子側鎖に水酸基を有するアクリル樹脂と、好ましくは、下記構造式で示されるイソシアネート基含有アクリル単量体
Figure 2009293015
(ここで、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基を表す。)
との付加反応により製造される。
本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用されるイソシアネート基含有アクリル単量体としては、好ましくは、アクリル酸2−イソシアネートエチル、アクリル酸3−イソシアネートプロピル、アクリル酸4−イソシアネートブチル、メタクリル酸2−イソシアネートエチル、メタクリル酸3−イソシアネートプロピル、メタクリル酸4−イソシアネートブチル等が例示される。本発明の接着剤組成物では、これらのイソシアネート基含有アクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、イソシアネート基含有アクリル単量体としては、例えば、「カレンズMOI(メタクリル酸2−イソシアネートエチル)」(昭和電工の製品)等の上市されているものを任意に使用することができる。
本発明の接着剤組成物では、モル分率yは、0.002〜0.60であり、好ましくは、0.002〜0.20、より好ましくは、0.002〜0.15であるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、モル分率yが0.002未満の場合には、接着剤の硬化性が悪化し、同時に架橋密度が不足するため接着剤の機械的強度が低下して十分な接着力が発揮されない。モル分率yが0.60を超える場合にも、接着剤の硬化性が悪化し、同時に架橋密度が不足するため接着剤の機械的強度が低下して十分な接着力が発揮されない。本発明の接着剤組成物では、モル分率yは0.005〜0.10であるのがもっとも望ましく、接着剤の貯蔵安定性、硬化性にバランスがとれ、機械的強度が高く、強い接着力を発揮する傾向が見られる。
ここで、本発明の接着剤組成物では、モル分率yは、アクリル樹脂に使用されるアクリル単量体のモル数合計からイソシアネート基含有アクリル単量体との付加反応により消費される水酸基含有アクリル単量体のモル数を差し引いたアクリル単量体モル数と、付加反応のために使用されるイソシアネート基含有アクリル単量体とのモル数の合計を1.000モルとしたとき、これに対するイソシアネート基含有アクリル単量体の占める割合を表す。例を示せば、アクリル酸n−ブチル(分子量128)81g/アクリル酸2−メトキシエチル(分子量130)10g/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(分子量130)7.5g/メタクリル酸(分子量86)1.5gからなるアクリル樹脂(モル分率は、アクリル酸n−ブチル0.806/アクリル酸2−メトキシエチル0.098/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル0.0735/メタクリル酸0.022)に、メタクリル酸2−イソシアネートエチル(分子量155)2.7g(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの30モル%)を付加反応すれば、付加反応後のアクリル樹脂のモル分率はアクリル酸n−ブチル0.806/アクリル酸2−メトキシエチル0.098/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル0.051/メタクリル酸0.022/y=0.022となる。
本発明の接着剤組成物では、(a)分子主鎖に含まれる下記構造式で示される化学構造(a2−2)は、
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
好ましくは分子側鎖にカルボキシル基を有するアクリル樹脂と、好ましくは下記構造式で示されるエポキシ基含有アクリル単量体
Figure 2009293015
(ここで、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
との付加反応により製造される。
本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用されるエポキシ基含有アクリル単量体としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどが例示される。本発明の接着剤組成物では、これらのエポキシ基含有アクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、モル分率yは、0.002〜0.60、好ましくは、0.002〜0.20、より好ましくは、0.002〜0.15であるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、モル分率yが0.002未満の場合には、接着剤の硬化性が悪化し、同時に架橋密度が不足するため接着剤の機械的強度が低下して十分な接着力が発揮されない。モル分率yが0.60を超える場合にも、接着剤の硬化性が悪化し、同時に架橋密度が不足するため接着剤の機械的強度が低下して十分な接着力が発揮されない。本発明の接着剤組成物では、モル分率yは0.005〜0.10であるのがもっとも望ましく、接着剤の貯蔵安定性、硬化性にバランスがとれ、機械的強度が高く、強い接着力を発揮する傾向が見られる。
ここで、本発明の接着剤組成物では、モル分率yは、アクリル樹脂に使用されるアクリル単量体のモル数合計からエポキシ基含有アクリル単量体との付加反応により消費されるカルボキシルエポキシ基含有アクリル単量体のモル数を差し引いたアクリル単量体モル数と、付加反応のために使用されるエポキシ基含有アクリル単量体とのモル数の合計を1.000モルとしたとき、これに対するエポキシ基含有アクリル単量体の占める割合を表す。例を示せば、アクリル酸n−ブチル(分子量128)82g/アクリル酸2−メトキシエチル(分子量130)10g/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(分子量130)5g/メタクリル酸(分子量86)3gからなるアクリル樹脂(モル分率は、アクリル酸n−ブチル0.810/アクリル酸2−メトキシエチル0.0972/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル0.0486/メタクリル酸0.0441)に、メタクリル酸グリシジル(分子量142)2.5g(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの50モル%)を付加反応すれば、付加反応後のアクリル樹脂のモル分率はアクリル酸n−ブチル0.810/アクリル酸2−メトキシエチル0.0972/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル0.0486/メタクリル酸0.0221/z=0.0221となる。
本発明の接着剤組成物では、(a)分子主鎖に含まれる下記構造式で示される化学構造(a2)
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基を表し、Wは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基を表す。)
または、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
を表し、yはモル分率を表し0.002〜0.60である。)
のなかでは、下記構造式で示される化学構造(a2−2)
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R7は、水素原子またはメチル基を表し、yは、モル分率を表し、0.005〜0.10である。)
であることが推奨される。本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂が分子主鎖に下記構造式で示される化学構造(a2−2)
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基、R7は、水素原子またはメチル基を表し、yは、モル分率を表し、0.005〜0.10である。)
を有することにより、アルミニウム、鉄、銅、チタン合金などの金属への接着力が向上し、強い界面接着力と機械的強度を発揮する傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、化学構造(a2)は、より好ましくは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、yはモル分率を表し、0.005〜0.10である。)
である。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂は分子側鎖に下記構造式で示されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマー
Figure 2009293015
(ここで、R8は、水素原子またはメチル基、R9は、炭素原子数1〜8個のアルキル基、pは、重合度を表し、20〜500の整数である。)
を有する。
本発明の接着剤組成物では、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマーは、好ましくは、アクリル樹脂製造時に、好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーを使用することにより製造される。本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂製造時に好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーとしては、ポリアクリル酸n−ブチルマクロモノマー、ポリメタクリル酸メチルマクロモノマー、ポリメタクリル酸n−ブチルマクロモノマーなどが例示される。本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーは単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。また、本発明の接着剤組成物では、接着剤の物性改善や相溶化のためにポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマー以外にも、ポリスチレンマクロモノマー、ポリアクリロニトリルマクロモノマーなどを併用することもできる。
本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーとして上市されているものとしては、「アロンマクロマーAA−6」、「アロンマクロマーAB−6」(以上、東亞合成の製品)などが例示される。接着剤の物性改善や相溶化のために使用できるポリスチレンマクロモノマーとしては「アロンマクロマーAS−6」、ポリアクリロニトリルマクロモノマーとしては「アロンマクロマーAN−6」(以上、東亞合成の製品)などが例示される。
本発明の接着剤組成物では、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーの重合度pは、20〜500であり、好ましくは30〜250、より好ましくは30〜200であることが望ましい。本発明の接着剤組成物では、重合度pが20未満の場合には、アクリル樹脂主鎖(マトリックス)と側鎖(ブランチ)の相溶性が向上するため、接着剤の被着体へのヌレ性、浸透性が低下する。重合度pが500を超える場合には、非相溶性が拡大しすぎて接着剤のチキソトロピー性が強くなりすぎ、ヌレ性が悪化して接着力が低下する。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂が分子側鎖に下記構造式で示されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマー
Figure 2009293015
(ここで、R8は、水素原子またはメチル基、R9は、炭素原子数1〜8個のアルキル基、pは、重合度を表し、20〜500の整数である。)
を有する。本発明の接着剤組成物は、好ましくは、ラジカル重合反応により硬化する2液型接着剤であり、主剤、硬化剤がラフな混合状態であったとしても、主剤と硬化剤が混合されることなく被着体に塗布され被着体の接着剤塗布面が貼合されるだけであったとしても、すなわち主剤と硬化剤は接着にあたり接触するだけという状態になるが、接着剤は被着体界面まで、すなわち接着剤の深部まで必要十分な状態に硬化し、強い接着力を発揮する。
このことは、本発明の接着剤組成物では、本発明の接着剤に使用されるアクリル樹脂が分子側鎖にポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマーを有するために、本発明の接着組成物の主剤および硬化剤が自己構造化、輸送現象および拡散挙動と推察される機能を発揮し、主剤および硬化剤の拡散、混合を促進されるためと考えられる。この結果として、本発明の接着剤組成物では、2液型接着剤の主剤と硬化剤を被着体双方に塗り分けた場合でも、主剤と硬化剤の拡散、混合がスムースに進行し、接着剤の深部硬化性が発揮され強靱な接着力が発揮される。また、本発明の接着剤組成物では、本発明の接着剤に使用されるアクリル樹脂が分子側鎖にポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマーを有するために、接着剤の被着体へのなじみ性、ヌレ性が大きく向上し、被着体界面での硬化性も向上して、被着体との界面での接着力が向上される傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーは、アクリル樹脂製造に使用されるアクリル単量体合計量を100重量%として、好ましくは0.2〜30重量%、より好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1.0〜20重量%使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーの使用量が0.2重量%未満の場合には、主剤、硬化剤の拡散、混合がスムースに進行せず、被着体界面で硬化不良を起こす場合が見られる。ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルマクロモノマーの使用量が30重量%を超える場合には、アクリル樹脂分子内部での非相溶性が強くなりすぎ、接着力が低下する傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、好ましくは、(a)分子主鎖に下記構造で示される化学構造(a3)を有することにより、さらに接着強度を上げることができる。
Figure 2009293015
ここで、zは、モル分率を表し、好ましくは、0.001〜0.50であり、このとき、化学構造(a1)のモル分率xが、好ましくは、0.10〜0.997であり、化学構造(a2)のモル分率yが、好ましくは、0.002〜0.40である。モル分率zは、より好ましくは、0.01〜0.1である。化学構造(a3)は、好ましくは、アクリル樹脂製造時において、N−ビニルピロリドンを使用することによって追加することができ、これにより接着強度をより向上させることができる。モル分率zが0.001〜0.50の場合、接着強度向上の効果の発現が十分である。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂は、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の重合方法を適用することができるが、好ましくは、塊状ラジカル共重合で製造されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂が塊状ラジカル共重合で製造されるとき、アクリル樹脂中に含有される接着剤として不必要あるいは好ましくない有機溶媒や未反応アクリル単量体の量を最小限に抑制することができ、接着剤の貯蔵安定性、硬化性、接着力に好ましい影響を及ぼす傾向が見られる。本発明の接着剤組成物では、この観点から、アクリル樹脂の重合率は、好ましくは、90%以上、より好ましくは、95%以上、さらに好ましくは、97%以上であることが推奨される。ここで、本発明の接着剤組成物では、塊状ラジカル共重合とは、成書(例えば、「ラジカル重合ハンドブック」(エヌ・ティー・エス発行)、1999、p6,491,499,505,566)などに記載されている方法である。すなわち、本発明の接着剤組成物では、塊状ラジカル共重合とは、アクリル単量体やスチレンモノマー等のビニル基を有するモノマーのラジカル共重合を行う際に用いられる方法の一つである。溶媒を使用しないで、アクリル単量体やスチレンモノマー等のビニル基を有するモノマーだけをそのまま、あるいはアゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル等の重合開始剤を加えて、加熱して重合を行う方法である。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂の製造方法として好ましく選択される塊状ラジカル共重合が、好ましくは下記構造式で示されるα−メチルスチレンダイマー
Figure 2009293015
の1モルに対して、重合開始剤を、好ましくは、0.1〜1.0モル、より好ましくは、0.2〜0.85モル、さらに好ましくは、0.25〜0.84モルの範囲で使用し、塊状ラジカル共重合されるのが推奨される。本発明の接着剤組成物では、重合開始剤の使用量が0.1〜1.0モルの範囲で使用されるとき、塊状ラジカル共重合時の重合温度制御が容易であり、急激な発熱や暴走反応が起こらず、工業的にアドバンテージのある製造温度、製造時間でアクリル樹脂を製造することができる傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂の製造に好ましく使用される重合開始剤として、過酸化ベンゾイル、t−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−ベンゾエートなどの有機過酸化物、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロイソブチロニトリル)、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などの有機アゾ系重合開始剤などが例示される。本発明の接着剤組成物では、これらの重合開始剤は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂の製造に好ましく使用される重合開始剤は、アクリル樹脂に使用されるアクリル単量体の合計量を100重量部として、好ましくは、0.02〜20重量部、より好ましくは、0.05〜18重量部、さらに好ましくは、0.05〜16重量部使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、重合開始剤の使用量が0.02〜20重量部のとき、アクリル樹脂製造時の重合温度制御が容易となる傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂の重量平均分子量が、好ましくは、3000〜20万、酸価が、好ましくは、3.0〜35mgKOH、水酸基価が、好ましくは、5〜70mgKOHであることが望ましい。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂の重量平均分子量は、好ましくは、3000〜20万、より好ましくは、5000〜16万、さらに好ましくは、2万〜12万であることが望ましい。本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂の重量平均分子量が3000〜20万のとき、接着剤のハンドリング性、被着体へのヌレ性が向上する傾向が見られ、接着力が向上する場合が見られる。ここで、本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)HLC−8220GPC(東ソー(株)の試験装置)を使用して測定した。
本発明の接着組成物では、アクリル樹脂の酸価は、好ましくは、3.0〜35mgKOH、より好ましくは、5.0〜30mgKOH、さらに好ましくは、5.0〜20mgKOHであることが望ましい。本発明の接着組成物では、アクリル樹脂の酸価が3.0〜35mgKOHのとき、被着体との間で強い相互作用が働き、接着強度が向上する傾向が見られる。ここで、本発明の接着組成物では、アクリル樹脂の酸価は、JIS K 5407:1997に従い測定した。
本発明の接着組成物では、アクリル樹脂の水酸基価は、好ましくは、5〜70mgKOH、より好ましくは、8〜35mgKOH、さらに好ましくは、10〜30mgKOHであることが望ましい。本発明の接着組成物では、アクリル樹脂の水酸基価が5〜70mgKOHのとき、被着体との間で強い相互作用が働き、接着強度が向上する傾向が見られる。ここで、本発明の接着組成物では、アクリル樹脂の水酸基価は、アクリル樹脂に使用されるアクリル単量体に占める水酸基含有アクリル単量体の重量分率(%)をもとに、水酸基含有アクリル単量体の重量分率(%)/水酸基含有アクリル単量体の分子量×561で算出した。
本発明の接着組成物は、接着剤組成物が、好ましくは、さらに下記構造式のジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体
Figure 2009293015
(ここで、R9は、水素原子またはメチル基、aは、0または1〜4の整数を表す。)
を含むことが推奨される。
本発明の接着組成物では、本発明の接着剤組成物で好ましく使用されるジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体としては、ジシクロペンテニルオキシアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートなどが例示される。本発明の接着組成物では、これらの好ましく使用されるジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。本発明の接着剤組成物で好ましく使用されるジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体として上市されているものは、例えば「FANCRYL FA−511」、「FANCRYL FA−512M」(以上、日立化成工業の製品)などが例示される。
本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用されるジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体は、接着剤の硬化性を改善し、ことさら酸素による硬化阻害を抑制して鉄、アルミニウム合金、銅等の金属、および、ポリプロピレンアロイ、ナイロン、ABS樹脂等のプラスチック類、への接着力を向上する傾向が見られる。
本発明の接着組成物では、本発明で好ましく使用されるジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体は、アクリル樹脂の使用量を100重量部として、好ましくは2〜400重量部、より好ましくは5〜300重量部、さらに好ましくは10〜250重量部使用されるのが望ましい。本発明の接着組成物では、ジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体の使用量が2〜400重量部のとき、接着剤の被着体へのヌレ性が向上し接着力が向上する傾向が見られる。
本発明の接着組成物では、接着剤組成物が好ましくはさらに下記構造式のエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート
Figure 2009293015
(ここで、R10は、水素原子またはメチル基、R11は、水素原子またはメチル基、b、cは1〜10の整数を表す。)
を含むことが推奨される。
本発明の接着組成物で好ましく使用されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートとしては、上市されているものとして、例えば、「NKエステルBPE−100」、「NKエステルBPE−200」、「NKエステルBPE−300」、「NKエステルBPE−500」、「NKエステルBPE−1300N」、「NKエステルABE−300」、「NKエステルA−BPE−4」、「NKエステルA−BPE−10」(以上、新中村化学の製品)、「アロニックスM−210」(以上、東亞合成の製品)、「FANCRYL FA−321A」、「FANCRYL FA−324A」、「FANCRYL FA−320M」、「FANCRYL FA−321M」、「FANCRYL FA−3218M」(以上、日立化成工業の製品)等が例示される。本発明の接着剤組成物では、これらのエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートは単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい
本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートは、本発明で好ましく使用されるジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体と同様に接着剤の硬化性を改善し、鉄、アルミニウム合金、銅等の金属、および、ポリプロピレンアロイ、ナイロン、ABS樹脂等のプラスチック類、への接着力を向上する傾向が見られる。
本発明の接着組成物では、本発明で好ましく使用されるエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートは、アクリル樹脂の使用量を100重量部として、好ましくは、2〜400重量部、より好ましくは、5〜300重量部、さらに好ましくは、10〜200重量部使用されるのが望ましい。本発明の接着組成物では、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレートの使用量が2〜400重量部のとき、接着剤の硬化性が向上し接着力が向上する傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、接着剤を好ましくは3次元架橋し、接着剤の機械的強度を高め、接着力を向上するために、好ましくは硬化剤および硬化促進剤を使用することが推奨される。
本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される硬化剤として、好ましくは有機過酸化物の使用が推奨される。本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される有機過酸化物としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル等が例示される。本発明の接着剤組成物では、これらの有機過酸化物は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。(有機過酸化物に関する参考文献:15308の化学商品、化学工業日報社(2008)、p628−650)
本発明の接着剤組成物では、硬化剤として好ましく使用される有機過酸化物は、接着剤組成物100重量部に対し、好ましくは、0.02〜20重量部、より好ましくは、0.2〜10重量部、さらに好ましくは、0.1〜10重量部使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、硬化剤として好ましく使用される有機過酸化物の使用量が0.02〜20重量部のとき、接着剤の硬化性がよく、比較的低温(室温〜60℃)、短時間(数分〜60分)で実用的に十分な接着強度を発揮する傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される接着促進剤としては、好ましくは遷移金属塩、尿素化合物、サッカリン、N,N−ジメチルパラトルイジンなどの3級アミン化合物などが例示される。本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される遷移金属塩として、好ましくは有機金属石鹸を使用することが推奨される。本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用される有機金属石鹸としては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸鉄、ナフテン酸カルシウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸銅、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸バナジウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸マンガン、オクチル酸鉄、オクチル酸カルシウム、オクチル酸亜鉛、オクチル酸鉛、オクチル酸銅、オクチル酸マンガン、オクチル酸バナジウム等が例示される。本発明の接着剤組成物では、これらの有機金属石鹸は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される尿素化合物として、エチレンチオ尿素、トリメチルチオ尿素などが例示される。本発明の接着剤組成物では、これらの尿素化合物は単独で使用しても、2種類以上の混合物として使用してもよい。また、本発明の接着剤組成物では、さらに硬化性を改善するために、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミドなどの化合物を、遷移金属塩、尿素化合物と併用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、本発明で好ましく使用される硬化促進剤は、接着剤組成物100重量部に対し、好ましくは、0.02〜20重量部、より好ましくは、0.2〜10重量部、さらに好ましくは、0.1〜10重量部使用されるのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される硬化促進剤の使用量が0.02〜20重量部のとき、接着剤の硬化性がよく、比較的低温(室温〜60℃)、短時間(数分〜60分)で十分な接着強度を発揮する傾向が見られる。また、空気による硬化阻害を軽減できる傾向が見られる。
本発明の接着剤組成物では、接着剤の貯蔵安定性を改善するために好ましくは重合禁止剤や酸化防止剤を使用することができる。本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される重合禁止剤、酸化防止剤としては、p−メトキシフェノール、トルハイドロキノン、t−ブチルカテコール、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジンなどのヒンダードアミン化合物などが例示される。本発明の接着剤組成物では、好ましく使用されるこれらの重合禁止剤、酸化防止剤は単独で使用しても、2種類以上の混合物で使用してもよい。
本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される重合禁止剤、酸化防止剤は、好ましくは、接着剤総量の50〜5000ppm、より好ましくは、100〜3000ppm、さらに好ましくは、200〜2000ppm使用するのが望ましい。本発明の接着剤組成物では、好ましく使用される重合禁止剤、酸化防止剤が50〜5000ppm使用される場合、接着剤の貯蔵安定性と硬化性にバランスがとれ望ましい。
本発明の接着剤組成物の製造方法、接着方法は、以下のように例示できる。
アクリル樹脂の所定量、および、必要に応じ、ジシクロペンタジエニル基含有アクリル単量体、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等の反応性希釈剤、架橋剤の所定量を混合容器に仕込み、均一になるまで混合する。泡立っている場合には、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)等の脱泡装置により脱泡し、接着剤樹脂を製造する。
(1) 被着体に接着剤を塗布する前に接着剤樹脂と硬化剤を混合し、必要に応じ硬化促進剤を所定量混合し、接着剤を被着体に所定膜厚で塗布、所定温度で所定時間硬化反応を行い、接着を行う。
(2) 本発明の接着剤組成物では、また、つぎのように接着剤を製造し使用することもできる。上記のように接着剤樹脂を製造する。これを2つに分け、一方には所定量の硬化剤を混合する(接着剤主剤A)。もう一方の接着剤樹脂には硬化促進剤を混合する(接着剤主剤B)。
2−1.接着を行う前に接着剤主剤Aと接着剤主剤Bを混合し、被着体に塗布、所定条件で接着剤の硬化反応を行うことにより接着を終了する。
2−2.接着剤主剤Aを被着体の一方に所定膜厚で塗布し(接着部材A)、接着剤主剤Bを他方の被着体に所定膜厚で塗布し(接着部材B)、接着を行うときに接着剤主剤A、接着剤主剤Bが塗布された面を圧着し、所定温度で所定時間硬化反応を行い、接着を行う。
本発明の接着剤組成物では、アクリル樹脂がグラフト共重合体となっているため、接着部材Aと接着部材Bとを接着剤主剤A、接着剤主剤Bが塗布された面を圧着した際、接着剤主剤Aと接着剤主剤Bとがグラフト共重合体に由来する輸送現象、拡散作用により均一に混合され、硬化不良を起こすことなく低温、短時間で接着を達成することができる。
本接着方法では、接着部材A、接着部材Bを各々独立して生産することが可能であり、また接着のタイミングを任意に設定することが可能であり、生産効率化の上でアドバンテージがある。
本発明の接着剤組成物では、その他にも、増粘剤、チキソトロピー性付与剤、消泡剤、ヌレ剤等の各種添加剤、ガラス繊維、炭素繊維、モンモリロナイト等の各種補強フィラー類、炭酸カルシウム、チタン白、ガラス粉、シリカ粒子、アルミナ等の顔料、増量剤類、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等の種々、接着剤や塗料に一般的に配合されるものを配合することもできる。
次に、本発明の接着剤組成物で好ましく選択されるアクリル樹脂製造方法の例を以下に示す。
〔アクリル樹脂製造例〕
還流冷却器、温度計、攪拌機、不活性ガス吹き込み口を備えた2L四つ口フラスコに、窒素ガス/空気の混合ガス(酸素濃度3vol%%)を吹き込み、フラスコ内の酸素濃度を3vol%にした。以後、アクリル樹脂の重合中は窒素ガス/空気(酸素濃度3vol%)の混合気を吹き込んだ。なお、酸素濃度はデジタル酸素濃度計XO−326ALB(新コスモス電機(株)の測定装置)で測定した。
アクリル酸n−ブチル780g、アクリル酸2−メトキシエチル100g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル75g、メタクリル酸15g、「アロンマクロマーAA−6」(東亞合成社のポリメタクリル酸メチルマクロモノマー)30gのアクリル単量体混合液(合計量1000g)のうちの300g、α−メチルスチレンダイマー70g(アクリル単量体総量の7wt%)をフラスコに仕込み、30分間で92℃に昇温した。
アクリル単量体混合液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル24.3g(α−メチルスチレンダイマーのモル数を1モルとしたとき0.5モル)を溶解し、フラスコ内に3時間で滴下した。この後、3時間重合を続け、105℃に昇温して2時間熟成反応を行った。
製造されたカルボキシル基、水酸基、および分子側鎖にポリメタクリル酸メチルを有するアクリルグラフト共重合体は、重量平均分子量5.6万、酸価9.8mgKOH、水酸基価32.4mgKOH、重合率(加熱残分)は98.9%であった。
85℃まで冷却した後、窒素ガス/空気(酸素濃度8vol%)の混合気を吹き込み、フラスコ内の酸素濃度が8〜12vol%であることを確認した。
p−メトキシフェノール(重合禁止剤)を1.03g、ジブチルチンジラウレート(付加反応触媒)を2.06g仕込んだ。次いで、メタクリル酸2−イソシアネートエチル27gを30分間で滴下し、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を使用してNCO基に基づく2300cm−1の吸収が消滅するまで付加反応を行った。
製造されたカルボキシル基、水酸基、メタクリル不飽和基、および分子側鎖にポリメタクリル酸メチルを有するアクリル樹脂は、重量平均分子量6.3万、酸価9.8mgKOH、水酸基価22.1mgKOH、重合率(加熱残分)は99.6%であった。
以下に本発明の一例を実施例で説明する。
なお、実施例中、試験、評価方法等は以下にしたがい実施した。
1)酸素濃度(vol%)
デジタル酸素濃度計XO−326ALB(新コスモス電機(株)の測定装置)を使用して測定した。
2)重量平均分子量(Mwとも言う)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)HLC−8220GPC(東ソー(株)の試験装置)を使用して測定した。
3)加熱残分(%)
JIS K 5407:1997にしたがって測定した。ただし、測定温度は140℃、測定時間は30分とした。
4)酸価
JIS K 5407:1997にしたがい測定した。
5)引張剪断強度(MPa)
JIS K 6850:1999にしたがい、接着剤の厚みを500μmとして23℃(23℃)、80℃で10日放置後23℃(80℃−23℃)、80℃(80℃−80℃)で行った。
また接着剤の硬化条件は、硬化温度30℃、硬化時間30分とした。被着体としてアルミニウム合金(JIS A−2017P:1999)を使用した。
実施例中、特にことわりがない限り組成比は重量比とした。
アクリル樹脂の製造例
1.アクリル樹脂(1)の製造例
窒素ガス導入管、還流冷却器、撹拌装置、アクリル単量体仕込み口を有する2L四つ口フラスコに、窒素ガスをフラスコ内の酸素濃度が5vol%以下になるまで吹き込み、重合中は酸素濃度3〜5vol%に調節した窒素ガス/酸素ガス混合気の吹き込みを継続した。
アクリル酸n−ブチル780g、アクリル酸2−メトキシエチル100g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル75g、メタクリル酸15g/「アロンマクロマーAA−6」(東亞合成製のポリメタクリル酸メチルマクロモノマー、重量平均分子量6000(重合度z=60))30g(=78/10/7.5/1.5/3)アクリル単量体の合計量1000gのうち300g、および、α−メチルスチレンダイマー70g(アクリル単量体総量を100重量部としたとき7重量部)をフラスコに仕込み、92℃に昇温した。
アクリル単量体混合溶液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル24.3g(重合開始剤)(α−メチルスチレンダイマーを1モルとしたとき、0.5モル)を溶解したモノマー溶液を3時間でフラスコ内に滴下した。この後、3時間、92℃で重合を行い、105℃に昇温してさらに2時間熟成を行って、分子側鎖にカルボキシル基、水酸基、ポリメタクリル酸メチル枝ポリマーを有するアクリル共重合体(1)を製造した。
85℃に冷却した。酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)をフラスコ内の酸素濃度が12vol%以下になるまで吹き込み、以後の付加反応中は継続して酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)を吹き込んだ。
フラスコに、p−メトキシフェノール1.027g、ジブチルチンジラウレート2.05gを仕込んだ。メタクリル酸2−イソシアネートエチル27g(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの30モル%)を30分間で滴下し、この後、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)で反応をトレースしながらで2300cm−1近辺のNCOの吸収がなくなるまで付加反応を行った。室温まで冷却し、分子側鎖にイソシアネート基含有アクリル単量体由来のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(1)を製造した。
アクリル樹脂(1)は重量平均分子量6.2万、加熱残分99.8%、酸価9.5mgKOH、水酸基価22.1mgKOHであった。
2.アクリル樹脂(2)の製造例
窒素ガス導入管、還流冷却器、撹拌装置、アクリル単量体仕込み口を有する2L四つ口フラスコに、窒素ガスをフラスコ内の酸素濃度が5vol%以下になるまで吹き込み、重合中は酸素濃度3〜5vol%に調節した窒素ガス/酸素ガス混合気の吹き込みを継続した。
アクリル酸n−ブチル790g、アクリル酸2−メトキシエチル100g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル50g、メタクリル酸30g/「アロンマクロマーAA−6」(東亞合成製のポリメタクリル酸メチルマクロモノマー、重量平均分子量6000(重合度z=60))30g(=79/10/5/3/3)アクリル単量体の合計量1000gのうち300g、および、α−メチルスチレンダイマー70g(アクリル単量体総量を100重量部としたとき7重量部)をフラスコに仕込み、92℃に昇温した。
アクリル単量体混合溶液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル24.3g(重合開始剤)(α−メチルスチレンダイマーを1モルとしたとき、0.5モル)を溶解したモノマー溶液を3時間でフラスコ内に滴下した。この後、3時間、92℃で重合を行い、105℃に昇温してさらに2時間熟成を行って、分子側鎖にカルボキシル基、水酸基、ポリメタクリル酸メチル枝ポリマーを有するアクリル共重合体(2)を製造した。
85℃に冷却した。酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)をフラスコ内の酸素濃度が12vol%以下になるまで吹き込み、以後の付加反応中は継続して酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)を吹き込んだ。
フラスコに、p−メトキシフェノール1.025g、N,N−ジメチルベンジルアミン2.05gを仕込んだ。メタクリル酸グリシジル25g(メタクリル酸の50モル%)を30分間で滴下し、この後、酸価が所定値になるまで付加反応を行った。室温まで冷却し、分子側鎖にメタクリル酸グリシジル由来のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(2)を製造した。
アクリル樹脂(2)は重量平均分子量6.7万、加熱残分99.8%、酸価9.5mgKOH、水酸基価22.1mgKOHであった。
3.アクリル樹脂(3)の製造例
窒素ガス導入管、還流冷却器、撹拌装置、アクリル単量体仕込み口を有する2L四つ口フラスコに、窒素ガスをフラスコ内の酸素濃度が5vol%以下になるまで吹き込み、重合中は酸素濃度3〜5vol%に調節した窒素ガス/酸素ガス混合気の吹き込みを継続した。
アクリル酸2−エチルヘキシル910g、アクリル酸30g、N−ビニルピロリドン30g/「アロンマクロマーAA−6」(東亞合成製のポリメタクリル酸メチルマクロモノマー、重量平均分子量6000(重合度z=60))30g(=91/3/3/3)アクリル単量体の合計量1000gのうち300g、および、α−メチルスチレンダイマー2g(アクリル単量体総量を100重量部としたとき0.2重量部)、をフラスコに仕込み、92℃に昇温した。
アクリル単量体混合溶液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.35g(重合開始剤)(α−メチルスチレンダイマーを1モルとしたとき、0.25モル)を溶解したモノマー溶液を3時間でフラスコ内に滴下した。この後、3時間、92℃で重合を行い、105℃に昇温してさらに2時間熟成を行って、分子側鎖にカルボキシル基、ポリメタクリル酸メチル枝ポリマーを有するアクリル共重合体(3)を製造した。
85℃に冷却した。酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)をフラスコ内の酸素濃度が12vol%以下になるまで吹き込み、以後の付加反応中は継続して酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)を吹き込んだ。
フラスコに、p−メトキシフェノール0.5g、N,N−ジメチルベンジルアミン4gを仕込んだ。メタクリル酸グリシジル30g(アクリル酸の50モル%)を30分間で滴下し、この後、酸価が所定値になるまで付加反応を行った。室温まで冷却し、分子側鎖にメタクリル酸グリシジル由来のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(3)を製造した。
アクリル樹脂(3)は、重量平均分子量20万、加熱残分95.2%、酸価11.2mgKOHであった。
4.アクリル樹脂(4)の製造例
窒素ガス導入管、還流冷却器、撹拌装置、アクリル単量体仕込み口を有する2L四つ口フラスコに、窒素ガスをフラスコ内の酸素濃度が5vol%以下になるまで吹き込み、重合中は酸素濃度3〜5vol%に調節した窒素ガス/酸素ガス混合気の吹き込みを継続した。
アクリル酸n−ブチル820g、アクリル酸2−メトキシエチル100g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル50g、メタクリル酸30g(=82/10/5/3)アクリル単量体の合計量1000gのうち300g、および、α−メチルスチレンダイマー70g(アクリル単量体総量を100重量部としたとき7重量部)をフラスコに仕込み、92℃に昇温した。
アクリル単量体混合溶液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル24.3g(重合開始剤)(α−メチルスチレンダイマーを1モルとしたとき、0.5モル)を溶解したモノマー溶液を3時間でフラスコ内に滴下した。この後、3時間、92℃で重合を行い、105℃に昇温してさらに2時間熟成を行って、分子側鎖にカルボキシル基、水酸基を有するアクリル共重合体(4)を製造した。
85℃に冷却した。酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)をフラスコ内の酸素濃度が12vol%以下になるまで吹き込み、以後の付加反応中は継続して酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)を吹き込んだ。
フラスコに、p−メトキシフェノール1.025g、N,N−ジメチルベンジルアミン2.05gを仕込んだ。メタクリル酸グリシジル25g(メタクリル酸の50モル%)を30分間で滴下し、この後、酸価が所定値になるまで付加反応を行った。室温まで冷却し、分子側鎖にメタクリル酸グリシジル由来のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(4)を製造した。
アクリル樹脂(4)は、重量平均分子量6.2万、加熱残分99.2%、酸価10.2mgKOH、水酸基価21.8mgKOHであった。
5.アクリル樹脂(5)の製造例
窒素ガス導入管、還流冷却器、撹拌装置、アクリル単量体仕込み口を有する2L四つ口フラスコに、窒素ガスをフラスコ内の酸素濃度が5vol%以下になるまで吹き込み、重合中は酸素濃度3〜5vol%に調節した窒素ガス/酸素ガス混合気の吹き込みを継続した。
アクリル酸2−エチルヘキシル940g、アクリル酸30g、N−ビニルピロリドン30g(=94/3/3)アクリル単量体の合計量1000gのうち300g、および、α−メチルスチレンダイマー2g(アクリル単量体総量を100重量部としたとき0.2重量部)、をフラスコに仕込み、92℃に昇温した。
アクリル単量体混合溶液の残り700gに2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.35g(重合開始剤)(α−メチルスチレンダイマーを1モルとしたとき、0.25モル)を溶解したモノマー溶液を3時間でフラスコ内に滴下した。この後、3時間、92℃で重合を行い、105℃に昇温してさらに2時間熟成を行って、分子側鎖にカルボキシル基を有するアクリル共重合体(5)を製造した。
85℃に冷却した。酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)をフラスコ内の酸素濃度が12vol%以下になるまで吹き込み、以後の付加反応中は継続して酸素/空気の混合ガス(酸素濃度8vol%)を吹き込んだ。
フラスコに、p−メトキシフェノール0.5g、N,N−ジメチルベンジルアミン4gを仕込んだ。メタクリル酸グリシジル30g(アクリル酸の50モル%)を30分間で滴下し、この後、酸価が所定値になるまで付加反応を行った。室温まで冷却し、分子側鎖にメタクリル酸グリシジル由来のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(5)を製造した。
アクリル樹脂(5)は、重量平均分子量19万、加熱残分96.2%、酸価11.3mgKOHであった。
表1にアクリル共重合体の組成を、表2にアクリル樹脂組成および特性値を示した。
なお、表1、表2中、*1は下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R1は、水素原子またはメチル基、R2は、水素原子、炭素原子数2〜12個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜6個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜6個のメトキシアルキル基、xは、モル分率を表し、0.40〜0.998である。)
に相当するアクリル単量体を表し、xは該アクリル単量体からなる連鎖ユニットのモル分率である。
*2は下記構造式で示されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマー
Figure 2009293015
(ここで、R8は、水素原子またはメチル基、R9は、炭素原子数1〜8個のアルキル基、pは、重合度を表し、20〜500の整数である。)
を表し、
*3は下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R3は、水素原子またはメチル基を表し、Wは、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基を表す。)
または、下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
を表し、yは、モル分率を表し、0.002〜0.60である。)
をあらわし、yは、この連鎖ユニットが占めるモル分率を表し、
*4は下記構造式で示される化学構造
Figure 2009293015
(ここで、zは、モル分率を表し、0.001〜0.50である。)を表す。
実施例1〜9
実施例1〜実施例9の接着剤1〜9の組成を表3に示した。なお、表中、
*1)FANCRYL FA−512M:日立化成工業製のジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート
*2)NKエステルBPE−200:新中村化学工業製のエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート
を表す。
各接着剤は、主剤A、主剤B各々の原料を均一に混合した後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)で脱泡し製造した。
また、接着は、主剤A、主剤Bを被着体であるアルミニウム試験片にそれぞれ塗り分けた後、接着剤塗布面を圧着、被着体をクリップで挟み、所定の硬化条件で硬化した。
比較例1、2、および、3
比較例1、比較例2の接着剤10、11の組成を表4に示した。なお、表中、
*3)は、クロロスルホン化ポリエチレン:東ソー製のクロロスルホンカポリエチレンTSM−340
を表す。
比較例1、2は、主剤と硬化剤を混合後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)で脱泡し製造した。接着剤を被着体の双方に塗布した後、接着剤塗布面を圧着、被着体をクリップで挟み、所定の硬化条件で硬化した。比較例3は、接着剤10を使用し、主剤と硬化剤を被着体であるアルミニウム試験片にそれぞれ塗り分けた後、接着剤塗布面を圧着、被着体をクリップで挟み、所定の硬化条件で硬化した。
比較例4〜9
比較例4〜9の接着剤12〜17を表5に示した。なお、表中、
*1)FANCRYL FA−512M:日立化成工業製のジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート
*2)NKエステルBPE−200:新中村化学工業製のエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート
を表す。
各接着剤は、主剤A、主剤B各々の原料を均一に混合した後、「マゼルスターKK−100」(クラボウ製の攪拌、混合、脱泡装置)で脱泡し製造した。
また、接着は、主剤A、主剤Bを被着体であるアルミニウム試験片にそれぞれ塗り分けた後、接着剤塗布面を圧着、被着体をクリップで挟み、所定の硬化条件で硬化した。
実施例の接着剤(接着剤1〜9)および比較例の接着剤(接着剤10〜17)の試験結果を表6に示した。表6から明らかなとおり、接着剤1〜9は硬化性に優れており、良好な接着力、接着状態を示した。一方、接着剤10、11は、初期こそ接着力を発揮したが、耐熱試験後では大きく接着力を低下させた。また、接着状態も界面剥離であり、接着状態としては好ましくない状態であった。また、比較例3に見られるとおり、接着剤10は、接着剤1〜6と同様に被着体に塗り分ける方法では硬化しなかった。さらに、比較例4〜9に見られるとおり、ポリメタクリル酸メチルマクロモノマーを使用していないアクリル樹脂(4)を使用した接着剤12〜14、及び、ポリメタクリル酸メチルマクロモノマーを使用していないがN−ビニルピロリドンを使用したアクリル樹脂(5)を使用した接着剤15〜17はいずれも接着状態が界面剥離と悪く、接着強度も低下する結果となった。
Figure 2009293015
Figure 2009293015
Figure 2009293015
Figure 2009293015
Figure 2009293015
Figure 2009293015

Claims (5)

  1. (a)分子主鎖に、下記構造式で示される化学構造(a1)
    Figure 2009293015
    (ここで、R1は、水素原子またはメチル基、R2は、水素原子、炭素原子数2〜12個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜6個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜6個のメトキシアルキル基であり、xは、モル分率を表し、0.40〜0.998である。)
    および、下記構造式で示される化学構造(a2)
    Figure 2009293015
    (ここで、R3は、水素原子またはメチル基を表し、Wは、下記構造式で示される化学構造
    Figure 2009293015
    (ここで、R4は、炭素原子数2〜6個のアルキル基、R5は、炭素原子数2〜4個のアルキル基、R6は、水素原子またはメチル基を表す。)
    または、下記構造式で示される化学構造
    Figure 2009293015
    (ここで、R7は、水素原子またはメチル基を表す。)
    を表し、yはモル分率を表し、0.002〜0.60である。)
    を含み、
    (b)分子側鎖に、下記構造式で示されるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル枝ポリマー
    Figure 2009293015
    (ここで、R8は、水素原子またはメチル基、R9は、炭素原子数1〜8個のアルキル基、pは、重合度を表し、20〜500の整数である。)
    を有するアクリル樹脂を含む接着剤組成物。
  2. 接着剤組成物の化学構造(a1)において、R2は、水素原子、炭素原子数2〜8個のアルキル基、アルキル基の炭素原子数2〜4個のヒドロキシアルキル基、または、アルキル基の炭素原子数2〜4個のメトキシアルキル基であり、xは、0.90〜0.995である請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 接着剤組成物の化学構造(a2)において、R4は、炭素原子数2〜4個のアルキル基であり、yは、0.005〜0.10である請求項1またはに記載の接着剤組成物。
  4. 接着剤組成物の化学構造(a2)において、化学構造(a2)が
    Figure 2009293015
    (ここで、yはモル分率を表し、0.005〜0.10である。)
    である請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
  5. (a)分子主鎖に、下記構造式で示される化学構造(a3)
    Figure 2009293015
    (ここで、zは、モル分率を表し、0.001〜0.50である。)
    を有し、化学構造(a1)のモル分率xが、0.10〜0.997であり、化学構造(a2)のモル分率yが、0.002〜0.40である請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
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