JP2017182049A - 剥離方法 - Google Patents

剥離方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017182049A
JP2017182049A JP2017010227A JP2017010227A JP2017182049A JP 2017182049 A JP2017182049 A JP 2017182049A JP 2017010227 A JP2017010227 A JP 2017010227A JP 2017010227 A JP2017010227 A JP 2017010227A JP 2017182049 A JP2017182049 A JP 2017182049A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
acid
resin composition
component
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017010227A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6772080B2 (ja
Inventor
宗利 入澤
Munetoshi Irisawa
宗利 入澤
邦人 梶谷
Kunito Kajitani
邦人 梶谷
豊田 裕二
Yuji Toyoda
裕二 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Publication of JP2017182049A publication Critical patent/JP2017182049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6772080B2 publication Critical patent/JP6772080B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】本発明の課題は、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液への耐性が優れた感光性樹脂組成物の硬化物を、基材上から残渣なく除去することができる剥離方法を提供することである。【解決手段】剥離剤を用いて感光性樹脂組成物の硬化物を基材上から剥離する剥離方法において、感光性樹脂組成物が、(A)酸変性エポキシアクリレート、(B)光重合開始剤及び(C)ブロック化イソシアネート化合物を少なくとも含有してなり、剥離剤が、(D)アルカノールアミン、(E)グリコールエーテル類及び(F)水を少なくとも含有してなることを特徴とする剥離方法。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物の硬化物を剥離する剥離方法に関する。
ガラス基材、シリコン基板、チタン基板等の基材にパターンを形成するためにエッチングする際には、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液を使用する場合がある。例えば、ガラス基材にパターンを形成する方法では、まず、ガラス基材上に感光性樹脂組成物を含有してなる感光性樹脂層を形成し、次に、パターンの露光を実施し、感光性樹脂組成物を硬化させて感光性樹脂組成物の硬化物を得る。次いで、非露光部(非硬化部)を現像によって除去し、ガラス基材上に感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターンが形成される。続いて、露出したガラス基材部にフッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液を吹き付けてガラスを溶解して、ガラス基材にパターンが形成される。レジストとして使用された感光性樹脂組成物の硬化物は、剥離剤によって剥離される。
このようなフッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液によるエッチング処理に使用する感光性樹脂組成物としては、従来からネガ型の感光性樹脂組成物が使用されている。例えば、ガラス基材から剥がれにくい光硬化性レジスト材料として、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂とポリシランと光増感剤とを含有するレジスト材料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ガラス基材との密着性に優れた感光性樹脂組成物として、特定のカルボキシル基含有バインダー樹脂と、光重合性モノマーと開始剤と特定のオルガノシラン化合物とを含有してなる感光性樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。また、ガラスエッチング用の紫外線硬化型レジスト組成物として、酸基含有樹脂、不飽和化合物、光開始剤、アルコキシシラン化合物、無機微粉末を含有するレジスト組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、アルカリ可溶性樹脂、エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、ブロック化イソシアネート化合物、フィラーを含有する感光性樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、これらの成分だけでは、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に対する耐久性が充分ではなく、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に浸すと、レジストパターンがガラス基材上から剥がれてしまう問題があった。
また、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液によるエッチングのレジストに用いることができる感光性樹脂組成物として、少なくとも(A)酸変性エポキシアクリレート、(B)光重合開始剤、(C)ブロック化イソシアネート化合物、を含有する感光性樹脂組成物が検討されている。この感光性樹脂組成物の硬化物は、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液への耐性は優れている。しかしながら、エッチング液以外の薬品への耐性も高いため、エッチング後のレジスト剥離の工程で、一般的な剥離剤である、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ水溶液、有機アルカリ水溶液、有機溶剤単独等を用いても、基材上から完全に剥離することが難しく、残渣が発生しないレジスト剥離を行うことが困難であった。
特開2005−164877号公報 特開2007−316247号公報 特開2007−128052号公報 特開2013−117682号公報
本発明の課題は、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液への耐性が優れた感光性樹脂組成物の硬化物を、基材上から残渣なく除去することができる剥離方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段によって解決できた。
(1)剥離剤を用いて感光性樹脂組成物の硬化物を基材上から剥離する剥離方法において、感光性樹脂組成物が、(A)酸変性エポキシアクリレート、(B)光重合開始剤及び(C)ブロック化イソシアネート化合物を少なくとも含有してなり、剥離剤が、(D)アルカノールアミン、(E)グリコールエーテル類及び(F)水を少なくとも含有してなることを特徴とする剥離方法。
(2)剥離剤の成分(D)アルカノールアミンの配合量が、剥離剤の全溶液に対して5〜30質量%である上記(1)記載の剥離方法。
(3)剥離剤の成分(E)グリコールエーテル類の配合量が、剥離剤の全溶液に対して30〜60質量%である上記(1)又は(2)記載の剥離方法。
(4)剥離剤の成分(D)アルカノールアミンが、モノエタノールアミンである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の剥離方法。
(5)剥離剤の成分(E)グリコールエーテル類が、ジエチレングリコールモノブチルエーテルである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の剥離方法。
(6)感光性樹脂組成物を40〜60℃の剥離剤に浸漬することによって、感光性樹脂組成物の硬化物を基材上から剥離する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の剥離方法。
(7)感光性樹脂組成物の成分(A)酸変性エポキシアクリレートが、エポキシ樹脂(a)と、アクリル酸及びメタクリル酸の群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、カルボン酸含有化合物及びカルボン酸含有化合物の無水物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物(b)とを、少なくとも反応させてなる化合物であり、エポキシ樹脂(a)がビスフェノールA型である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の剥離方法。
(8)感光性樹脂組成物の成分(A)酸変性エポキシアクリレートが、エポキシ樹脂(a)と、アクリル酸及びメタクリル酸の群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、カルボン酸含有化合物及びカルボン酸含有化合物の無水物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物(b)とを、少なくとも反応させてなる化合物であり、化合物(b)がコハク酸及び無水コハク酸の群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の剥離方法。
(9)感光性樹脂組成物の成分(C)ブロック化イソシアネート化合物が、メチルエチルケトキシムによってブロック化された1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである上記(1)〜(8)のいずれかに記載の剥離方法。
(10)感光性樹脂組成物がさらに、(G)フィラーを含有している上記(1)〜(9)のいずれかに記載の剥離方法。
(11)感光性樹脂成分の(G)フィラーが、タルクである上記(10)記載の剥離方法。
本発明の剥離方法において、感光性樹脂組成物は、(A)酸変性エポキシアクリレート、(B)光重合開始剤及び(C)ブロック化イソシアネート化合物を少なくとも含有してなる。該感光性樹脂組成物は、紫外線照射により(B)光重合開始剤が反応し、(A)酸変性エポキシアクリレートが重合して硬化する。さらには加熱処理により(C)ブロック化イソシアネート化合物中のブロック化イソシアネート基から発生したイソシアネート基と成分(A)中のカルボキシル基及び/又は水酸基との熱架橋による強固な結合が形成され、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に対する耐性が大幅に向上する。本発明では、このように強固な結合が形成された感光性樹脂組成物の硬化物であっても、(D)アルカノールアミン、(E)グリコールエーテル類及び(F)水を少なくとも含有してなる剥離剤によって、基材上から残渣なく剥離することができる。また、基材がガラスである場合、該剥離剤はガラス基材を侵食しないという効果もある。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、剥離剤を用いて感光性樹脂組成物の硬化物を基材上から剥離する剥離方法であり、感光性樹脂組成物が、(A)酸変性エポキシアクリレート、(B)光重合開始剤及び(C)ブロック化イソシアネート化合物を少なくとも含有してなり、剥離剤が、(D)アルカノールアミン、(E)グリコールエーテル類及び(F)水を少なくとも含有してなることを特徴とする。
本発明に係わる感光性樹脂組成物は、(A)酸変性エポキシアクリレート、(B)光重合開始剤及び(C)ブロック化イソシアネート化合物を少なくとも含有してなる。
成分(A)の酸変性エポキシアクリレートとしては、エポキシ樹脂(a)と、アクリル酸及びメタクリル酸の群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、カルボン酸含有化合物及びカルボン酸含有化合物の無水物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物(b)とを、少なくとも反応させてなる化合物が挙げられる。この化合物は、例えば、エポキシ樹脂(a)にアクリル酸及びメタクリル酸の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を付与し、さらに化合物(b)を付与することによって、合成することができる。
エポキシ樹脂(a)としては、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、トリスフェノール型、テトラフェノール型、フェノール−キシリレン型、グリシジルエーテル型あるいはそれらのハロゲン化エポキシ樹脂が挙げられる。
カルボン酸含有化合物としては、マレイン酸(Maleic Acid)、コハク酸(Succinic Acid)、イタコン酸(Itaconic Acid)、フタル酸(Phthalic Acid)、テトラヒドロフタル酸(Tetrahydrophthalic Acid)、ヘキサヒドロフタル酸(Hexahydrophthalic Acid)、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸(Endomethylenetetrahydrophthalic Acid)、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸(Methylendomethylenetetrahydrophthalic Acid)、クロレンド酸(Chlorendic Acid)、メチルテトラヒドロフタル酸(Methyltetrahydrophthalic Acid)、トリメリット酸(Trimellitic Acid)、ピロメリット酸(Pyromellitic Acid)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(Benzophenonetetracarboxylic Acid)などが使用できる。カルボン酸含有化合物の酸無水物としては、上述のカルボン酸含有化合物の無水物が挙げられる。
成分(A)において、エポキシ樹脂(a)がビスフェノールA型である場合や、化合物(b)がコハク酸及び無水コハク酸の群から選ばれる少なくとも1種である場合には、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に対する耐性がより向上する。
成分(A)の酸価は、アルカリ現像速度、レジスト剥離速度、感光性樹脂層の柔らかさなどに影響する。酸価は、40〜120mgKOH/gであることが好ましい。この酸価が40mgKOH/g未満では、アルカリ現像及びレジスト剥離の時間が長くなる傾向があり、一方、120mgKOH/gを超えると、被処理体である基材への貼り付きが悪くなる場合がある。
また、成分(A)の質量平均分子量は、3,000〜15,000であることが好ましい。質量平均分子量が3,000未満では、硬化前の感光性樹脂組成物を被膜状態に形成することが困難になることがある。一方、15,000を超えると、アルカリ現像液及びレジスト剥離液に対する溶解性が悪化する傾向がある。
成分(B)の光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物等が挙げられる。上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体における2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は、同一であって対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。
成分(C)のブロック化イソシアネート化合物とは、イソシアネート基がブロック剤で保護されている化合物であり、イソシアネート化合物のイソシアネート基にブロック剤を反応させることで得られる。ブロック化イソシアネート化合物は、常温では安定であるが、ある一定条件下で加熱すると、ブロック剤が開裂してイソシアネート基が発生する化合物である。
ブロック剤としては、フェノール、クレゾール、p−エチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のフェノール系;エタノール、ブタノール、エチレングリコール、メチルセロソルブ、ベンジルアルコール等のアルコール系;マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル等の活性メチレン系;アセトアニリド、アセトアミド等の酸アミド系;その他イミド系;アミン系;イミダゾール系;ピラゾール系;尿素系;カルバミン酸系;イミン系;ホルムアルデヒドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系、メルカプタン系、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩系;ラクタム系等がある。常温保存性、架橋性から、ブロック剤としては、メチルエチルケトキシム(Methyl Ethyl Ketoxime)が好ましい。
イソシアネート化合物としては、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサンメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、ダイマー酸ジイソシアネート、及びこれらのアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体等のプレポリマーが挙げられる。感光性樹脂層と基材との密着性及び現像性の点から、イソシアネート化合物としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
本発明に係わる感光性樹脂組成物には、必要に応じて、上記成分(A)〜(C)以外の成分を含有させてもよい。このような成分としては、(G)フィラー、架橋性モノマー、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(染料、顔料)、光発色剤、熱発色防止剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱硬化剤、撥水剤及び撥油剤等が挙げられ、各々0.01〜20質量%程度含有することができる。これらの成分は1種を単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。(G)フィラーを含有する場合、感光性樹脂層の耐薬品性が向上するだけでなく、感光性樹脂層の粘着性が低くなり、フィルム上に塗工した場合、エッジヒュージョンの発生を防ぐ効果がある。
成分(G)のフィラーとしては、シリカ、タルク、石英、アルミナ、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、雲母等のフィラーが挙げられる。これらのレーザー回折法による平均粒子径D50は、0.01μm〜20μmが好ましく、0.1μm〜10μmがより好ましい。0.01μm未満の粒子径では、フィラーの粉砕が難しく、価格が高くなる。また、20μmを超える粒子径では、レジストパターンのガタツキが発生しやすくなる。フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液への耐性の点から、成分(G)としては、タルクが好ましい。
本発明に係わる感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、2−ブタノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル等のエステル類、トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶剤又はこれらの混合溶剤を含有させてもよい。
本発明に係わる感光性樹脂組成物において、成分(A)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の総量に対して35〜55質量%であることが好ましく、40〜50質量%であることがより好ましい。成分(A)の配合量が35質量%未満では、被膜性が悪くなることがある。成分(A)の配合量が55質量%を超えると、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に対する耐性が低下することがある。
成分(B)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の総量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましい。成分(B)の配合量が0.1質量%未満では、光重合性が不十分となる傾向がある。一方、10質量%を超えると、露光の際に感光性樹脂層の表面で吸収が増大して、感光性樹脂層内部の光架橋が不十分となる傾向がある。
成分(C)の配合量は、成分(A)、(B)及び(C)の総量に対して5〜25質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。成分(C)の配合量が5質量%未満では、加熱後のフッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に対する耐性が不十分となることがある。一方、25質量%を超えると、光硬化が不十分となり、解像性が不十分となる傾向がある。
成分(G)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)及び(G)の総量に対して20〜45質量%であることが好ましく、25〜40質量%であることがより好ましい。成分(G)の配合量が20質量%未満では、感光性樹脂組成物をドライフィルムにした際に、エッジヒュージョンが発生しやすくなる場合がある。一方、45質量%を超えると、レジスト剥離後に(G)成分が基材に残存し、残渣欠陥となる場合がある。
本発明の剥離方法における一連のプロセスを説明する。まず、基材に感光性樹脂組成物を塗工し、乾燥して、感光性樹脂組成物を含有してなる感光性樹脂層を形成する。あらかじめキャリアーフィルムに感光性樹脂層を形成した感光性フィルム(ドライフィルム)を基材に貼り合わせてもよい。次に、パターンの露光を実施し、露光部の感光性樹脂組成物を硬化させて感光性樹脂層の硬化物を得る。次いで、現像を実施し、レジストパターンとして不要な部分(非露光部、非硬化部)を除去し、感光性樹脂層の硬化物のみからなるレジストパターンを形成する。現像に使用されるアルカリ現像液としては、例えば炭酸アルカリ金属塩の水溶液を用いることができる。現像後のレジストパターンに加熱(ベーキング)処理を実施する。次に、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液で基材のエッチング処理を実施する。その後、剥離剤を用いてレジストとして使用された感光性樹脂組成物の硬化物を剥離除去するレジスト剥離を実施する。
基材としては、ガラス、セラミック、酸化銀、シリコン、ゲルマニウム、タンタル、半導体基板、石英、チタン等が挙げられる。
レジストパターンの加熱(ベーキング)処理は、感光性樹脂層と基材の密着を向上させること、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に対する耐性を向上させること等の目的で実施する。加熱温度は、使用するブロック剤の開裂する温度以上が好ましい。90〜250℃であることが好ましく、110〜200℃であることがさらに好ましい。90℃未満であると、架橋反応の進みが遅く、250℃を超えると、他の成分の分解が発生する可能性がある。加熱時間は10〜90分間であることが好ましい。
キャリアーフィルムとしては、紫外線を透過させる透明フィルムが好ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が使用できる。その中でも、特に、ポリエステルフィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラミネート適性、剥離適性、光透過性、屈折率に対して有利であり、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い引っ張り強度を持つ等の利点から、非常に利用しやすい。キャリアーフィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましい。
基材又はキャリアーフィルム上に感光性樹脂組成物を塗工し、乾燥して感光性樹脂層を形成する方法としては、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフ、ダイコータ、バーコータ等の方法で行うことができる。感光性樹脂層の厚みは、3〜150μmが好ましい。3μm未満であると、感光性樹脂層の基材への塗工やキャリアーフィルムから基材への転写がしにくくなる場合があり、150μmを超えると、レジストパターンの解像性が悪くなる場合がある。
本発明に係わる剥離剤は、(D)アルカノールアミン、(E)グリコールエーテル類及び(F)水を少なくとも含有してなる。
成分(D)アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、プロパノールアミン、N−メチルプロパノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミンジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。好ましくは、モノエタノールアミンである。成分(D)の配合量は、剥離剤の全溶液に対して5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜25質量%であり、さらに好ましくは15〜20質量%である。
成分(E)グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。好ましくは、ジエチレングリコールモノブチルエーテルである。成分(E)の配合量は、剥離剤の全溶液に対して30〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは35〜55質量%であり、さらに好ましくは40〜50質量%である。
成分(F)水としては、水道水、工業用水、純水等を用いることができる。このうち純水を使用することが好ましい。純水は、一般的に工業用に用いられるものを使用することができる。成分(F)の配合量は、剥離剤の全溶液に対して10〜65質量%であることが好ましい。
該剥離剤には必要に応じて上記成分(D)、(E)、(F)以外の成分を含有させてもよい。例えば、無機アルカリ化合物、(E)以外の水溶性有機溶剤、界面活性剤、消泡剤等が挙げられる。
剥離剤の温度が高いほど、感光性樹脂組成物の硬化物が剥離する速度が速くなり、40℃以上の温度が好ましい。また、60℃を超えると、(D)アルカノールアミン又は(E)グリコールエーテル類が揮発するため、多量の剥離を実施する場合、液の劣化が顕著となり、好ましくない。装置としては、浸漬処理装置、超音波装置、シャワースプレー装置等を利用することができる。取り扱い性の面から、浸漬処理装置が好ましい。
本発明に係わる感光性樹脂組成物は、フッ酸又はフッ化アンモニウムを含有したエッチング液に対する耐性だけでなく、硝酸、塩酸、硫酸、酢酸、りん酸、過酸化水素、王水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、塩化第二鉄、塩化第二銅等を含有したエッチング液に対しても耐性が高く、該エッチング液を使用した場合のエッチングレジストとしても使用できる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す感光性樹脂組成物1を作製した。なお、表1における各成分配合量の単位は、質量部を表す。得られた感光性樹脂組成物1の塗工液を、ワイヤーバーを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱樹脂社製)上に塗工し、100℃で8分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に感光性樹脂組成物1からなる感光性樹脂層1(乾燥膜厚:30μm)を得た。
Figure 2017182049
表1において、各成分は以下の通りである。
<成分(A)>
(A−1)酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)UXE−3024(商品名、日本化薬社製、濃度65質量%、エポキシ樹脂(a):複合型)
(A−2)酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)CCR−1235(商品名、日本化薬社製、濃度62質量%、エポキシ樹脂(a):クレゾールノボラック型)
(A−3)酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)ZAR−1035(商品名、日本化薬株社製、濃度65質量%、エポキシ樹脂(a):ビスフェノールA型)
(A−4)酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)ZFR−1401H(商品名、日本化薬株社製、濃度62質量%、エポキシ樹脂(a):ビスフェノールF型)
(A−5)エポキシ樹脂(a)がビスフェノールA型エポキシ化合物(JER828、三菱化学社製)であり、化合物(b)がフタル酸であり、エポキシ樹脂(a):化合物(b):アクリル酸のモル比が1:2:2で反応させて得られた酸変性エポキシアクリレート
<成分(B)>
(B−1)2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
(B−2)4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
<成分(C)>
(C−1)スミジュール(SUMIDUR、登録商標)BL3175(商品名、住化コベストロウレタン社製、ベース:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ブロック剤:メチルエチルケトキシム、濃度75質量%)
(C−2)デスモジュール(DESMODUR、登録商標)BL1100(商品名、住化コベストロウレタン社製、ベース:2,6−トリレンジイソシアネート、ブロック剤:ε−カプロラクタム)
<成分(G)>
(G−1)沈降性硫酸バリウム #100(堺化学工業社製)
(G−2)タルク(商品名:LMS−200、富士タルク工業社製、平均粒子径5μm)
次に、厚さ2mmのガラス基材に、上記で得られた感光性樹脂層1を100℃で熱圧着した。次に、フォトマスク(ライン/スペース=500μm/500μm)を介して、超高圧水銀灯にて露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いでPETフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層1の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧0.1MPaでスプレーし、非露光部を除去して、現像を行い、感光性樹脂組成物1の硬化物からなるレジストパターンを形成した。その後、20℃で、スプレー圧0.1MPaにて水洗を行い、乾かした。その後、150℃−30分の条件で、レジストパターンのベーキング処理を実施した。
次に、上記で作製したレジストパターン形成後のガラス基材を、5質量%フッ酸水溶液(25℃)に3時間浸漬した。感光性樹脂層1の剥がれが発生せず、50μm以上の深さのエッチングが完了できた。
次に、表2に示す各成分を混合し、剥離剤1〜9を作製した。
Figure 2017182049
表2において、各成分は以下の通りである。
<成分(D)>
(D−1)モノエタノールアミン
(D−2)モノイソプロパノールアミン
<成分(E)>
(E−1)ジエチレングリコールモノメチルエーテル
(E−2)ジエチレングリコールモノブチルエーテル
次に、エッチングが完了した感光性樹脂層1付きのガラス基材を、液温度が50℃の剥離剤1〜9に、それぞれ浸漬した。剥離剤1〜3においては、浸漬時間30分以内で感光性樹脂層1がガラス基材から全て剥がれた。また、剥離剤4〜9においては、浸漬時間40分以上で感光性樹脂層1がガラス基材から全て剥がれた。ガラス基材上には感光性樹脂層1の残渣が見られず、良好なレジスト剥離が実施できた。
また、エッチングが完了した感光性樹脂層1付きのガラス基材を、液温度が20℃、30℃、35℃、40℃、50℃、60℃、65℃、70℃、80℃、90℃、100℃の剥離剤1に、浸漬した。液温度が40℃未満では、感光性樹脂層1が剥がれる時間が60分以上必要であった。また、液温度が40℃では40分、50℃では30分、また60℃以上では20分以内で樹脂が完全に剥離できることが分かった。60℃超では、蒸気が多く、また液劣化が早く、1m処理した後では、剥離時間が60分以上と遅くなった。
(比較例1)
エッチングが完了した感光性樹脂層1付きのガラス基材を、液温度が50℃の水酸化ナトリウム3質量%水溶液に浸漬した。浸漬時間40分において、感光性樹脂層1がガラス基材から部分的には剥がれた。しかし、ガラス基材上には多量の感光性樹脂層1の残渣が見られた。
(比較例2)
エッチングが完了した感光性樹脂層1付きのガラス基材を、液温度を50℃のモノエタノールアミン20質量%水溶液に浸漬した。浸漬時間50分において、感光性樹脂層1がガラス基材から部分的には剥がれた。しかし、ガラス基材上には多量の感光性樹脂層1の残渣が見られた。
(比較例3)
エッチングが完了した感光性樹脂層1付きのガラス基材を、液温度を50℃のジエチレングリコールモノブチルエーテルに浸漬した。浸漬時間50分において、感光性樹脂層1がガラス基材から部分的には剥がれた。しかし、ガラス基材上には多量の感光性樹脂層1の残渣が見られた。
(実施例2)
表1に示す各成分を混合し、感光性樹脂組成物1〜5を作製した。なお、表1における各成分配合量の単位は、質量部を表す。得られた感光性樹脂組成物1〜5の塗工液を、ワイヤーバーを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱樹脂社製)上に塗工し、100℃で8分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に感光性樹脂組成物1〜5からなる感光性樹脂層1〜5(乾燥膜厚:30μm)を得た。
次に、厚さ2mmのガラス基材に、上記で得られた感光性樹脂層1〜5を100℃で熱圧着した。次に、フォトマスク(ライン/スペース=500μm/500μm)を介して、超高圧水銀灯にて露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いでPETフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層1〜5の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧0.1MPaでスプレーし、非露光部を除去して、現像を行い、感光性樹脂組成物1〜5の硬化物からなるレジストパターンを形成した。その後、20℃で、スプレー圧0.1MPaにて水洗を行い、乾かした。その後、150℃−30分の条件で、レジストパターンのベーキング処理を実施した。
次に、上記で作製したレジストパターン形成後のガラス基材を、5質量%フッ酸水溶液(25℃)に3時間浸漬した。感光性樹脂層1では、剥がれが発生せず、50μm以上の深さのエッチングが完了できた。感光性樹脂層2〜5では、30μmの深さまでエッチングができ、良好であったが、50μm以上の深さまでエッチングしようとした場合には、一部剥がれが発生した。
次に、エッチングが完了した感光性樹脂層1〜5付きのガラス基材を、液温度が50℃の剥離剤1に浸漬した。浸漬時間30分以内で、感光性樹脂層1〜5がガラス基材から全て剥がれた。ガラス上には感光性樹脂層1〜5の残渣は見られず、良好なレジスト剥離が実施できた。
(比較例4)
表1に示す各成分を混合し、感光性樹脂組成物6を作製した。なお、表1における各成分配合量の単位は、質量部を表す。得られた感光性樹脂組成物6の塗工液を、ワイヤーバーを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱樹脂社製)上に塗工し、100℃で8分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に感光性樹脂組成物6からなる感光性樹脂層6(乾燥膜厚:30μm)を得た。
次に、厚さ2mmのガラス基材に、上記で得られた感光性樹脂層6を100℃で熱圧着した。次に、フォトマスク(ライン/スペース=500μm/500μm)を介して、超高圧水銀灯にて露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いでPETフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層6の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧0.1MPaでスプレーし、非露光部を除去して、現像を行い、感光性樹脂組成物6の硬化物からなるレジストパターンを形成した。その後、20℃で、スプレー圧0.1MPaにて水洗を行い、乾かした。その後、150℃−30分の条件で、レジストパターンのベーキング処理を実施した。
次に、上記で作製したレジストパターン形成後のガラス基材を、5質量%フッ酸水溶液(25℃)に3時間浸漬したが、5分以内に感光性樹脂層6が剥離してしまい、エッチングが達成できなかった。
本発明の剥離方法は、耐薬品性の高い感光性樹脂組成物を基材上から剥離する際に使用可能である。

Claims (11)

  1. 剥離剤を用いて感光性樹脂組成物の硬化物を基材上から剥離する剥離方法において、感光性樹脂組成物が、(A)酸変性エポキシアクリレート、(B)光重合開始剤及び(C)ブロック化イソシアネート化合物を少なくとも含有してなり、剥離剤が、(D)アルカノールアミン、(E)グリコールエーテル類及び(F)水を少なくとも含有してなることを特徴とする剥離方法。
  2. 剥離剤の成分(D)アルカノールアミンの配合量が、剥離剤の全溶液に対して5〜30質量%である請求項1記載の剥離方法。
  3. 剥離剤の成分(E)グリコールエーテル類の配合量が、剥離剤の全溶液に対して30〜60質量%である請求項1又は2記載の剥離方法。
  4. 剥離剤の成分(D)アルカノールアミンが、モノエタノールアミンである請求項1〜3のいずれかに記載の剥離方法。
  5. 剥離剤の成分(E)グリコールエーテル類が、ジエチレングリコールモノブチルエーテルである請求項1〜4のいずれかに記載の剥離方法。
  6. 感光性樹脂組成物を40〜60℃の剥離剤に浸漬することによって、感光性樹脂組成物の硬化物を基材上から剥離する請求項1〜5のいずれかに記載の剥離方法。
  7. 感光性樹脂組成物の成分(A)酸変性エポキシアクリレートが、エポキシ樹脂(a)と、アクリル酸及びメタクリル酸の群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、カルボン酸含有化合物及びカルボン酸含有化合物の無水物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物(b)とを、少なくとも反応させてなる化合物であり、エポキシ樹脂(a)がビスフェノールA型である請求項1〜6のいずれかに記載の剥離方法。
  8. 感光性樹脂組成物の成分(A)酸変性エポキシアクリレートが、エポキシ樹脂(a)と、アクリル酸及びメタクリル酸の群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、カルボン酸含有化合物及びカルボン酸含有化合物の無水物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物(b)とを、少なくとも反応させてなる化合物であり、化合物(b)がコハク酸及び無水コハク酸の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載の剥離方法。
  9. 感光性樹脂組成物の成分(C)ブロック化イソシアネート化合物が、メチルエチルケトキシムによってブロック化された1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1〜8のいずれかに記載の剥離方法。
  10. 感光性樹脂組成物がさらに、(G)フィラーを含有している請求項1〜9のいずれかに記載の剥離方法。
  11. 感光性樹脂成分の(G)フィラーが、タルクである請求項10記載の剥離方法。
JP2017010227A 2016-03-28 2017-01-24 剥離方法 Active JP6772080B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016063954 2016-03-28
JP2016063954 2016-03-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017182049A true JP2017182049A (ja) 2017-10-05
JP6772080B2 JP6772080B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=60004590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017010227A Active JP6772080B2 (ja) 2016-03-28 2017-01-24 剥離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6772080B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021230033A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 Dic株式会社 プラスチック積層体をリサイクル原料に再生するためのリサイクルシステム、リサイクル方法、及び積層体の分離回収方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57165834A (en) * 1981-04-06 1982-10-13 Hitachi Chem Co Ltd Peeling solution for cured film of photopolymerizing composition
JPS6488548A (en) * 1987-09-30 1989-04-03 Nagase Denshi Kagaku Kk Toner composition
JP2001209175A (ja) * 1999-11-16 2001-08-03 Mitsubishi Chemicals Corp 感光性組成物及びその硬化物
JP2002156765A (ja) * 2000-08-01 2002-05-31 Nagase Chemtex Corp リンスおよび剥離液組成物
JP2003295478A (ja) * 2002-04-08 2003-10-15 Nagase Chemtex Corp フォトレジスト剥離剤組成物及びその製造方法
JP2005043874A (ja) * 2003-06-26 2005-02-17 Dongwoo Fine-Chem Co Ltd フォトレジスト剥離液組成物及びそれを用いたフォトレジストの剥離方法
JP2005043873A (ja) * 2003-06-26 2005-02-17 Dongwoo Fine-Chem Co Ltd フォトレジスト剥離液組成物及びそれを用いたフォトレジストの剥離方法
JP2006113402A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Hitachi Chem Co Ltd 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、永久保護膜の形成方法及びプリント配線板
JP2013117682A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Mitsubishi Paper Mills Ltd 感光性樹脂組成物及びエッチング方法
JP2014096462A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Panasonic Corp フォトレジスト濃度測定装置および測定方法
WO2015156123A1 (ja) * 2014-04-07 2015-10-15 旭化成イーマテリアルズ株式会社 光学基材及びその製造方法、並びに、積層体、レジスト剥離液

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57165834A (en) * 1981-04-06 1982-10-13 Hitachi Chem Co Ltd Peeling solution for cured film of photopolymerizing composition
JPS6488548A (en) * 1987-09-30 1989-04-03 Nagase Denshi Kagaku Kk Toner composition
JP2001209175A (ja) * 1999-11-16 2001-08-03 Mitsubishi Chemicals Corp 感光性組成物及びその硬化物
JP2002156765A (ja) * 2000-08-01 2002-05-31 Nagase Chemtex Corp リンスおよび剥離液組成物
JP2003295478A (ja) * 2002-04-08 2003-10-15 Nagase Chemtex Corp フォトレジスト剥離剤組成物及びその製造方法
JP2005043874A (ja) * 2003-06-26 2005-02-17 Dongwoo Fine-Chem Co Ltd フォトレジスト剥離液組成物及びそれを用いたフォトレジストの剥離方法
JP2005043873A (ja) * 2003-06-26 2005-02-17 Dongwoo Fine-Chem Co Ltd フォトレジスト剥離液組成物及びそれを用いたフォトレジストの剥離方法
JP2006113402A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Hitachi Chem Co Ltd 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、永久保護膜の形成方法及びプリント配線板
JP2013117682A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Mitsubishi Paper Mills Ltd 感光性樹脂組成物及びエッチング方法
JP2014096462A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Panasonic Corp フォトレジスト濃度測定装置および測定方法
WO2015156123A1 (ja) * 2014-04-07 2015-10-15 旭化成イーマテリアルズ株式会社 光学基材及びその製造方法、並びに、積層体、レジスト剥離液

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021230033A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 Dic株式会社 プラスチック積層体をリサイクル原料に再生するためのリサイクルシステム、リサイクル方法、及び積層体の分離回収方法
JPWO2021230033A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18
JP7060173B2 (ja) 2020-05-15 2022-04-26 Dic株式会社 プラスチック積層体をリサイクル原料に再生するためのリサイクルシステム、リサイクル方法、及び積層体の分離回収方法
CN115515769A (zh) * 2020-05-15 2022-12-23 Dic株式会社 用于将塑料层叠体再生为再循环原料的再循环系统、再循环方法、及层叠体的分离回收方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6772080B2 (ja) 2020-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI829181B (zh) 感光性元件、積層體、永久抗蝕罩幕及其製造方法以及半導體封裝的製造方法
JP2010224558A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びレジストパターンの形成方法
JP2013522687A (ja) 光硬化性及び熱硬化性を有する樹脂組成物、並びにドライフィルムソルダレジスト
JP6759666B2 (ja) エッチング保護用感光性組成物および金属加工板の製造方法
CN104704426A (zh) 具有光固化性能和热固化性能的树脂组合物及阻焊干膜
JP2022179529A (ja) 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
TW202102938A (zh) 光阻組成物及其硬化物
JP5731961B2 (ja) エッチング方法
JP2010151946A (ja) 感光性樹脂組成物及び感光性エレメント
JP2001005201A (ja) フォトレジスト剥離剤
JP2017181893A (ja) エッチング保護用感光性組成物および金属加工板
JP6772080B2 (ja) 剥離方法
JP6785551B2 (ja) エッチング方法
JP7432415B2 (ja) エッチング方法
JP7355025B2 (ja) 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
KR20210068418A (ko) 감광성 수지 조성물, 패턴 경화물의 제조 방법, 경화물, 층간 절연막, 커버 코트층, 표면 보호막 및 전자 부품
WO2015030198A1 (ja) レジストパターンの形成方法及びレジストパターン形成用組成物
JP7067470B2 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、硬化物の製造方法、積層体、及び電子部品
JP7243233B2 (ja) 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品
TWI747820B (zh) 感光性樹脂組成物及蝕刻方法
JP2023088733A (ja) 感光性樹脂組成物
JP2021005033A (ja) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、硬化物の製造方法、積層体、及び電子部品
JP2024041088A (ja) 感光性樹脂組成物
JP2023152226A (ja) ガラス基材のエッチング方法
JP7225652B2 (ja) 感光性樹脂組成物、パターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6772080

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250