JP2002156765A - リンスおよび剥離液組成物 - Google Patents

リンスおよび剥離液組成物

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JP2002156765A
JP2002156765A JP2001229614A JP2001229614A JP2002156765A JP 2002156765 A JP2002156765 A JP 2002156765A JP 2001229614 A JP2001229614 A JP 2001229614A JP 2001229614 A JP2001229614 A JP 2001229614A JP 2002156765 A JP2002156765 A JP 2002156765A
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ether
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JP2001229614A
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Yoshitaka Nishijima
佳孝 西嶋
Takeshi Kotani
武 小谷
Takahiro Takarayama
隆博 宝山
Hidekuni Yasue
秀国 安江
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Nagase Chemtex Corp
Original Assignee
Nagase Chemtex Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジストパターンの微細部分の洗浄が良好に
行える上に、金属薄膜を腐食することなく、しかもコス
トメリットがあり、かつ安全性の高いリンス液組成物、
剥離剤組成物およびそれを用いた基板の処理方法を提供
すること。 【解決手段】 ジアルキレングリコールモノアルキルエ
ーテルまたはトリアルキレングリコールモノアルキルエ
ーテルを主成分とするリンス液組成物を調製する。さら
に、このリンス液組成物に水を配合して、基板処理用組
成物を調製する。この基板処理用組成物は、リンス効果
のみならず、レジスト剥離力を有するので、剥離工程−
リンス工程が1工程で済むうえ、金属薄膜の腐食防止、
基板への異物付着防止の効果の他、引火点が比較的高
く、より安全性が高められる。本発明により、低コスト
で優れた半導体素子や液晶パネル素子を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はICやLSI等の半
導体素子あるいは液晶パネル素子作成に用いられる基板
の製造において使用されるリンス液組成物、および基板
処理用組成物(剥離および/またはリンス液組成物)、
ならびにこれらの組成物を用いる基板の処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、IC、LSIなどの半導体素子や
液晶パネル素子は、基板上に形成されたアルミニウム、
銅、アルミニウム合金等の導電性金属膜あるいはSiO
膜などの絶縁膜上にレジストパターンを形成し、この
パターンをマスクして前記導電性金属膜や絶縁膜を選択
的にエッチングし、微細回路を形成した後、不要のレジ
ストパターン層を剥離剤で除去する工程で製造されてい
る。
【0003】上記レジストを除去するための剥離剤は種
々あるが、その中でもモノエタノールアミン等の有機ア
ミン化合物を主要成分とする有機アミン系剥離剤が汎用
されている。これらの有機アミン系剥離剤の特徴は、比
較的毒性が低く、廃液処理に煩雑な処理が必要でなく、
ドライエッチング、アッシング、イオン注入などの処理
で形成される変質したレジスト膜の剥離性が良い上に、
AlやCuなどを含む基板の腐食防止効果にも優れてい
る点にある。
【0004】この有機アミン系剥離剤を剥離剤として基
板を処理する場合、まず、有機アミン系剥離剤でレジス
トパターン層を除去したのち、純水による洗浄処理を行
うのが一般的である。しかし、純水による洗浄では剥離
剤を短時間で完全に洗浄することが難しく、また洗浄時
間が長くなると導電性金属膜に腐食が発生し易くなる。
そのため、純水による洗浄処理に先立って、剥離剤を有
機溶剤で洗浄するリンス処理が施される。
【0005】有機アミン系剥離剤のリンス処理で使用さ
れる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、エチレングリコールなどのアルコ
ールが用いられていた。しかし、これらのアルコールで
は剥離剤の十分な洗浄を行うことができず、特に微細部
分の洗浄が困難であった。また、これらのアルコールは
レジスト溶解性に劣るため、剥離剤に溶解していたレジ
ストがリンス液中に析出し、基板に付着するという問題
があった。
【0006】ところで、近年、半導体素子あるいは液晶
パネル素子の製造分野では微細加工化が急速に進歩して
いるところから、微細部分でも十分な洗浄ができ、かつ
導電性金属膜を腐食することのない剥離液またはリンス
液の開発が望まれている。さらにこうした改善に加え
て、剥離液またはリンス液などの多くの薬液が使用され
るところから、それらの薬液のコストや安全性が大きな
問題となっている。
【0007】そこで、上記従来の剥離用リンス液の欠点
を解消し、さらに改良されたリンス液が種々検討されて
いる。例えば、特開平11−84688号公報にはエチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル
及び乳酸エチルから選ばれる少なくとも1種を含有する
リンス液として提案されている。
【0008】しかしながら、上記特開平11−8468
8号公報に記載されたリンス液は、確かに従来のリンス
液に比べて、導電性金属膜の防食性において向上がみら
れるものの、レジスト溶解性が十分でなく、レジストが
リンス液中に析出して、基板に付着する、いわゆる異物
残りの点などの欠点が解消されているとは言えない。そ
のうえ、これらの溶剤は引火点が低く、実際に製造に使
用するには安全性の面で問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、リンス性、レ
ジストの溶解性、さらには導電性金属の防食性に優れ、
実際の製造上の安全性の問題を克服できる剥離液または
リンス液が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、剥離剤で剥離処理
した基板をリンス処理するリンス液組成物として、ジア
ルキレングリコール系あるいはトリアルキレングリコー
ル系の極性有機溶剤を主成分とする組成物を用いること
により、金属薄膜の腐食が防止できる上に、基板への異
物付着防止、剥離剤との置換性が良好であることを見出
した。さらに、本発明者らは、ジアルキレングリコール
系あるいはトリアルキレングリコール系の極性有機溶剤
に水を配合することにより、リンス液組成物としてのみ
ならず、十分なレジスト剥離力を有する基板処理用組成
物が得られることを見出し、そして、これにより、剥離
工程、引き続いてリンス工程が必要であった従来の方法
から、剥離−リンスを1工程で行えること、さらに、金
属薄膜の腐食および基板への異物付着の防止ができる
上、引火点が比較的高く、実際の製造上の使用において
も、より安全であることを見出して、本発明を完成させ
たものである。
【0011】すなわち、本発明は、レジストパターン基
板へのレジスト付着による異物残りがなく、導電性金属
膜を腐食することがないリンス液組成物または基板処理
用組成物を提供することを目的とする。また、本発明
は、上記剥離用リンス液組成物または基板処理用組成物
を用いる基板の処理方法を提供することを目的とする。
【0012】このような目的は、以下の本発明によって
達成される。すなわち、本発明は、剥離剤で処理した基
板をリンス処理するためのリンス液組成物であって、ジ
−またはトリ−アルキレングリコールモノアルキルエー
テルを主成分とする、リンス液組成物に関する。
【0013】好ましい実施態様においては、前記ジ−ま
たはトリ−アルキレングリコールモノアルキルエーテル
が、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、
トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコール
モノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエ
チルエーテルおよびトリプロピレングリコールモノブチ
ルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種で
ある。
【0014】本発明は、また、基板のリンス方法であっ
て、所望のレジストパターンが設けられ、エッチング処
理された基板の該レジストパターンを剥離剤で除去する
工程;該剥離剤を前記リンス液組成物で洗浄する工程;
ついで、水で洗浄処理する工程:を含む、基板のリンス
方法に関する。
【0015】好ましい実施態様においては、前記剥離剤
が、有機アミン系化合物を含有する有機アミン系剥離剤
である。
【0016】本発明は、さらに、ジ−またはトリ−アル
キレングリコールモノアルキルエーテルと水とを含有す
る基板処理用組成物に関する。
【0017】好ましい実施態様においては、前記ジ−ま
たはトリ−アルキレングリコールモノアルキルエーテル
が、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、
トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコール
モノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエ
チルエーテルおよびトリプロピレングリコールモノブチ
ルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種で
ある。
【0018】さらに、本発明は、基板の処理方法であっ
て、所望のレジストパターンが設けられ、エッチング処
理された基板の該レジストパターンを前記ジ−またはト
リ−アルキレングリコールモノアルキルエーテルと水と
を含有する基板処理用組成物で除去する工程;ついで、
水で洗浄処理する工程:を含む、基板の処理方法に関す
る。
【0019】また、本発明は、基板のリンス方法であっ
て、所望のレジストパターンが設けられ、エッチング処
理された基板の該レジストパターンを剥離剤で除去する
工程;該剥離剤を前記基板処理用組成物で洗浄する工
程;ついで、水で洗浄処理する工程:を含む、基板のリ
ンス方法に関する。
【0020】好ましい実施態様においては、前記剥離剤
が、有機アミン系化合物を含有する有機アミン系剥離剤
である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のリンス液組成物は、レジ
ストパターンを剥離剤、好ましくは有機アミン系剥離剤
で処理した基板をリンス処理するために用いられる。本
発明のリンス液組成物は、ジ−またはトリ−アルキレン
グリコールモノアルキルエーテルを主成分とする。ここ
で、リンス液において、「主成分とする」とは、ジ−ま
たはトリ−アルキレングリコールモノアルキルエーテル
を50%重量以上含有することをいう。本発明のリンス
液組成物は、これらの溶媒自体である場合、および後述
の、通常当業者が添加する防食性化合物などが添加され
ている場合のいずれをも含む。
【0022】本発明の基板処理用組成物は、ジ−または
トリ−アルキレングリコールモノアルキルエーテルと水
を含有する。水の含有量は、基板処理用組成物中、好ま
しくは5〜50重量%、より好ましくは、10〜45重
量%、さらに好ましくは20〜40重量%である。
【0023】本発明の基板処理用組成物は、リンス液と
しての効果を高めるばかりでなく、剥離剤組成物として
も十分な剥離力を発揮し、剥離効果とリンス効果を同時
に発揮する。従って、本発明の基板処理用組成物は、リ
ンス液用組成物として、剥離処理後に使用してもよい
し、剥離とリンスとを同時に行うために用いてもよい。
リンス液として用いる場合は、有機アミン系の剥離剤組
成物を用いた場合に、より有効である。剥離とリンスと
が同時に行えることにより、(1)従来、剥離工程、リン
ス工程の2工程を別々の溶媒で行っていたものが、1つ
の工程で行えるため、工程が簡略化され、さらに剥離剤
またはリンス剤の回収装置が不要となる、(2)ジ−また
はトリ−アルキレングリコールモノアルキルエーテルに
水を配合することにより、基板処理あるいはリンス処理
時に金属薄膜の腐食が防止でき、さらに基板への異物付
着防止効果が向上する、(3)水を含有させることによ
り、有機溶剤の引火点を比較的高くすることができ、製
造工程における安全性が高められるなどの、半導体素
子、液晶パネル素子などの製造上、優れた効果が達成さ
れる。
【0024】本発明のリンス液組成物、および基板処理
用組成物には、ジ−またはトリ−アルキレングリコール
モノアルキルエーテルを用いることが重要である。モノ
アルキレングリコールモノアルキルエーテルあるいはテ
トラアルキレンまたはそれ以上のアルキレングリコール
を含むアルキレングリコールモノアルキルエーテルは、
レジスト溶解性に劣るからである。
【0025】例えば、(−CHCH0−)または
(−CH(CH)CH0−)を有するアルキレング
リコールを例にとると、これらの基が2分子または3分
子以外では、レジスト溶解性が悪い。これは、(−CH
CH0−)と(−CH(CH)CH0−)がレ
ジストに対する溶解性を有するためであり、(−CH
CH0−)または(−CH(CH)CH0−)が
1分子だけではレジスト溶解能力が弱い。従って、リン
ス処理時においてのレジスト溶解性を十分なレベルまで
にするには(−CHCH0−)または(−CH(C
)CH0−)が2分子または3分子必要となる。
しかしながら、4分子以上になると分子が大きくなり過
ぎて、逆にレジストを溶解する能力が低下する。
【0026】モノアルキルエーテルのアルキルとして
は、炭素数1〜6の分岐を有していてもよいアルキル基
が好ましく、さらに炭素数1〜4のアルキル基が好まし
い。中でも、メチル、エチル、ブチル、プロピルの各基
がリンス効果、レジストの溶解性、取扱性の面から好ま
しい。
【0027】ジアルキレングリコールモノアルキルエー
テルとしては、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチル
エーテルが挙げられる。
【0028】トリアルキレンモノアルキルエーテルとし
ては、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール
モノエチルエーテル及びトリプロピレングリコールモノ
ブチルエーテルが挙げられる。
【0029】これらのジ−またはトリ−アルキレングリ
コールモノアルキルエーテルは単独で用いても良く、2
以上を組合せて用いても良く、ジアルキレングリコール
モノアルキルエーテルとトリアルキレングリコールモノ
アルキルエーテルとを組合せて用いてもよい。
【0030】これらの中でも、特にリンス効果の点、剥
離およびリンス効果の点、引火点やコストを含めた実用
上の使い勝手の良さからジエチレングリコールモノブチ
ルエーテルが好ましい。
【0031】上記成分に加えて本発明のリンス液組成
物、基板処理用組成物には、防食剤が含有されてもよ
い。防食剤としては、芳香族ヒドロキシ化合物、アセチ
レンアルコール、カルボキシル基含有有機化合物及びそ
の無水物、トリアゾール化合物、糖類および硼酸が挙げ
られる。
【0032】芳香族ヒドロキシ化合物としては、具体的
にフェノール、クレゾール、キシレノール、ピロカテコ
ール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール、
1,2,4−ベンゼントリオール、サリチルアルコー
ル、p−ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシ
ベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコー
ル、2,3,6−トリメチルフェノール、2,4−ジ−
tert−ブチルフェノール、p−アミノフェノール、m−
アミノフェノール、ジアミノフェノール、アミノレゾル
シノール、p−ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安
息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒ
ドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、
3,5−ジヒドロキシ安息香酸等を挙げることができ
る。中でもピロカテコールが好適である。
【0033】アセチレンアルコールとしては、具体的に
2−ブチン−1,4−ジオール、3,5−ジメチル−1
−へキシン−3−オール、2−メチル−3−ブチン−2
−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、
3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、
2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−
ジオール、2,5−ジメチル−3−へキシン−2,5−
ジオール等を挙げることができる。中でも2−ブチン−
1,4−ジオールが好適である。
【0034】カルボキシル基含有有機化合物及びその無
水物としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ
酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マ
レイン酸、フマル酸、安息香酸、フタル酸、1,2,3
−ベンゼントリカルボン酸、グリコール酸、乳酸、リン
ゴ酸、クエン酸、無水酢酸、無水フタル酸、無水マレイ
ン酸、無水コハク酸、サリチル酸、シトラコン酸等を挙
げることができる。
【0035】好ましいカルボキシル基含有有機化合物
は、蟻酸、フタル酸、安息香酸、無水フタル酸、サリチ
ル酸、またはシトラコン酸であり、特にフタル酸、無水
フタル酸、サリチル酸およびシトラコン酸が好適であ
る。
【0036】トリアゾール化合物としては、ベンゾトリ
アゾール、o−トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾ
ール、p−トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリ
アゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ニトロ
ベンゾトリアゾール、ジヒドロキシプロピルベンゾトリ
アゾール等を挙げることができる。中でもベンゾトリア
ゾールが好適である。
【0037】糖類としては、具体的には、例えば、D−
ソルビトール、アラビトール、マンニトール、蔗糖、澱
粉などを挙げることができ、中でもD−ソルビトールが
好適である。
【0038】上記各防食剤は1種または2種以上を組み
合わせて使用できる。配合量としては、最終的なリンス
液組成物、あるいは基板処理用組成物中、0.1〜20
重量%、好ましくは0.3〜10重量%の範囲が好まし
い。前記範囲の防食剤を含有することで金属薄膜の腐食
が更に抑制できるので、好適である。
【0039】本発明のリンス液組成物および基板処理用
組成物は、レジストパターンを剥離剤で除去後、基板上
に残存する剥離剤を洗浄するために使用される。本発明
のリンス液組成物および基板処理用組成物のリンス対象
となる剥離剤としては、レジスト用剥離剤として当業者
が一般に使用するものが使用でき、特に限定されない。
しかし、有機アミン化合物を含有する有機アミン系剥離
剤のリンス用組成物として用いると、より効果が発揮さ
れ、有機アミン系剥離剤の洗浄に対し特に洗浄性が高
い。
【0040】特にリンスの対象として好ましい有機アミ
ン系剥離剤としては、モノメチルアミン、モノエチルア
ミン、プロピルアミン、ブチルアミン、2−エチルヘキ
シルアミン、2−エチルヘキシルオキシプロピルアミ
ン、2−エトシキプロピルアミン、ジメチルアミン、ジ
エチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、3−ジエチルアミノプロピルア
ミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジブチルアミノ
プロピルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、トリ
−n−オクチルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブ
チルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルア
ミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミ
ン、3−メトシキプロピルアミン、アリルアミン、ジア
リルアミン、トリアリルアミン、イソプロピルアミン、
ジイソプロピルアミン、イミノプロピルアミン、イミノ
ビスプロピルアミン、モノエタノールアミン、N,N−
ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノー
ルアミン、アミノエチルエタノールアミン、N−メチル
−N,N−ジエタノールアミン、N,N−ジブチルエタ
ノールアミン、N−メチルエタノールアミン、3−アミ
ノ−1−プロパノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)シクロヘキシルアミンなどを有機溶剤に溶解し
た有機アミン系剥離剤が挙げられる。
【0041】中でも、モノエタノールアミンが、入手が
容易である上に安全性に優れているところから、有機ア
ミン系剥離剤として好ましく用いられる。
【0042】また、有機アミン化合物を溶解する有機溶
剤としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテート、メトキシメチルプロピオネー
ト、エトキシエチルプロピオネート、プロピレングリコ
ールメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、乳酸ブチル、乳酸イソプロピル、ピルビン酸エチ
ル、2−ヘプタノール、3−メチル−1−ブタノール、
2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノ
ール、メチルジグライム、メチルイソブチルケトン、メ
チルアミルケトン、シクロヘキサノン、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブ
チルジグリコール、BDG)、ピリジン、ジメチルスル
ホキサイド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、スルホラ
ン、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオー
ル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル
−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、グリセリン等が挙げられ
る。中でも、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
が、レジストの溶解性、安全性に優れているところから
好ましい。
【0043】さらに、上記有機アミン系剥離剤は、水を
含有することができる。
【0044】さらに、上記有機アミン系剥離剤は、防食
剤を含有することができる。前記防食剤としては、芳香
族ヒドロキシ化合物、アセチレンアルコール、カルボキ
シル基含有有機化合物及びその無水物、トリアゾール化
合物、糖類及び硼酸が挙げられる。芳香族ヒドロキシ化
合物としては、具体的には、例えば、フェノール、クレ
ゾール、キシレノール、ピロカテコール、レゾルシノー
ル、ヒドロキノン、ピロガロール、1,2,4−ベンゼ
ントリオール、サリチルアルコール、p−ヒドロキシベ
ンジルアルコール、o−ヒドロキシベンジルアルコー
ル、p−ヒドロキシフェネチルアルコール、2,3,6
−トリメチルフェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノー
ル、ジアミノフェノール、アミノレゾルシノール、p−
ヒドロキシ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、2,4
−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香
酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロ
キシ安息香酸等を挙げることができ、中でも、ピロカテ
コールが好適である。
【0045】アセチレンアルコールとしては、具体的に
は、例えば、2−ブチン−1,4−ジオール、3,5−
ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2−メチル−3
−ブチン−2−オール、3−メチル−1−ペンチン−3
−オ−ル、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−
ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン
−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−へキシン
−2,5−ジオール等を挙げることができ、中でも2−
ブチン−1,4−ジオールが好適である。
【0046】カルボキシル基含有有機化合物及びその無
水物としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ
酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マ
レイン酸、フマル酸、安息香酸、フタル酸、1,2、3
−ベンゼントリカルボン酸、グリコール酸、乳酸、リン
ゴ酸、クエン酸、無水酢酸、無水フタル酸、無水マレイ
ン酸、無水コハク酸、サリチル酸、シトラコン酸等を挙
げることができる。好ましいカルボキシル基含有有機化
合物としては、蟻酸、フタル酸、安息香酸、無水フタル
酸、サリチル酸およびシトラコン酸であり、特にフタル
酸、無水フタル酸、サリチル酸およびシトラコン酸が好
適である。
【0047】トリアゾール化合物としては、ベンゾトリ
アゾール、o−トリルトリアゾール、m−トリルトリア
ゾール、p-トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリ
アゾ-ル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ニトロ
ベンゾトリアゾール、ジヒドロキシプロピルベンゾトリ
アゾール等を挙げることができ、中でもベンゾトリアゾ
ールが好適である。
【0048】糖類としては、具体的にD−ソルビトー
ル、アラビトール、マンニトール、蔗糖、澱粉等を挙げ
ることができ、中でもD−ソルビトールが好適である。
【0049】上記各防食剤は1種又は2種以上を組み合
わせて使用できる。この防食剤を含有することで、T
i、Al、Al-Si、Al-Si-Cu、Al−Nd、
Al-Nd/Mo、Al/Mo、Mo/Al−Nd/M
o等の基板の変質膜の剥離性を低下することなく防食性
を一段と向上できる。
【0050】本発明の基板処理用組成物は、リンス液と
して用いられる他、レジストパターンの剥離−リンスを
同時に行うためにも使用される。本発明の基板処理用組
成物の処理の対象となるフォトレジスト樹脂の種類は特
に制限されず、当業者が通常使用する樹脂が使用でき
る。このようなフォトレジスト樹脂として好ましい樹脂
を例示するとノボラック樹脂とナフトキノンジアジド含
有樹脂であるが、これに制限されない。
【0051】以下、本発明のリンス液組成物あるいは基
板処理用組成物を用いる基板の洗浄方法について説明す
るが、まず、処理の対象となるレジストパターンについ
て説明する。レジストパターンは、通常行われているパ
ターン形成方法で形成される。例えば、半導体素子ある
いは液晶パネル素子作成の際に使用されるシリコンウェ
ハーやガラス基板などの基板にポジ型またはネガ型のレ
ジスト組成物を回転塗布法、ロールコーター法、バーコ
ーター法等の塗布法を用いて、レジスト層を形成し、次
いで、マスクパターンを介して紫外線、エキシマレーザ
ーを含む遠紫外線、電子線、X線等の放射線を照射また
は描画することにより潜像を形成し、アルカリ水溶液等
の現像液を用いて現像し、レジストパターンを形成する
方法が挙げられる。
【0052】基板上に設けられたレジストパターンは、
ついで、エッチング処理される。このエッチング処理さ
れた基板を、次いで、剥離剤、例えば有機アミン系剥離
剤で処理し、剥離処理がなされる。このレジストの剥離
処理は、例えば、浸漬法、スプレー法、シャワー法等に
より室温〜80℃で、0.5〜20分間処理する方法が
採用される。
【0053】次に、剥離後のレジストパターンを本発明
のリンス液組成物あるいは基板処理用組成物でリンス処
理し、次いで水、好ましくは純水で洗浄処理する。リン
ス処理においては、例えば、浸漬法、スプレー法、シャ
ワー法等により、適切な室温で、適切な時間、処理され
る。処理温度は、用いる溶媒によっても異なるが、一般
的には、10〜80℃が好ましく、20〜50℃がより
好ましく、25〜40℃がさらに好ましい。処理時間
も、用いる溶媒によっても異なるが、一般的には、0.
5〜20分が好ましく、1〜10分がより好ましく、1
〜5分がさらに好ましい。
【0054】本発明の基板処理用組成物を用いる基板の
処理方法は、基板上に所望のレジストパターンを設けエ
ッチング処理したのち、レジストパターンを本発明の基
板処理用組成物で処理し、次いで水、好ましくは純水
で、基板を洗浄処理する。
【0055】このレジストの処理(剥離およびリンスを
同時に行う処理)においては、例えば、浸漬法、スプレ
ー法、シャワー法等により、適切な室温で、適切な時
間、処理される。処理温度は、用いる溶媒によっても異
なるが、一般的には、10〜80℃が好ましく、20〜
50℃がより好ましく、25〜40℃がさらに好まし
い。処理時間も、用いる溶媒によっても異なるが、一般
的には、0.5〜20分が好ましく、1〜10分がより
好ましく、1〜5分がさらに好ましい。
【0056】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確にする。
【0057】参考例1:エッチング処理したレジストパ
ターンを有する基板の調製 Mo/Al−Nd/Mo膜を蒸着によりガラス基板上に
膜付けし、フォトレジスト樹脂(商品名:NPR−35
10(ナガセケムテックス(株)製)を1.3μmの膜
厚でスピンナー塗布し、100℃で2分間べークし、露
光した後、2.38%TMAH(テトラメチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド)水溶液で現像し、レジストパ
ターンを形成した。さらに、120℃で2分間ベークし
た。その後、このレジストパターンを有するガラス基板
を、PANエッチャントで、40℃で1分処理した。こ
のようにして得られた、エッチング処理したレジストパ
ターンを有するガラス基板を、以下、この実施例におい
ては、単に、「エッチング基板」という。
【0058】参考例2:剥離処理 参考例1で得られたエッチング基板を、モノエタノール
アミン30重量%、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル70重量%からなる有機アミン系の剥離剤に80
℃で1分間浸漬し、剥離処理を行った。
【0059】参考例3:剥離処理 参考例1で得られたエッチング基板を、モノエタノール
アミン20重量%、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル60重量%、水20重量%からなる有機アミン系
剥離剤に30℃で1分間浸漬し、剥離処理を行った。
【0060】実施例A:リンス液組成物 A-1:実施例1〜14、比較例1〜11 参考例2の剥離処理が行われたエッチング基板を、表1
に示す組成のリンス液組成物で、24℃、1分間の浸漬
処理(リンス処理)を行い、さらに純水で洗浄した。
【0061】A-2:実施例15〜17 参考例3の剥離処理が行われたエッチング基板を、表1
に示す組成のリンス液組成物で、24℃、1分間の浸漬
処理(リンス処理)を行い、さらに純水で洗浄した。
【0062】純水洗浄処理後のそれぞれの基板を走査電
子顕微鏡(SEM)で金属薄膜の腐食状態、金属顕微鏡
で基板上のレジスト付着による異物を観察した結果を表
1に示す。
【0063】なお、表1中、異物残渣結果の「○」は基
板上lcm内に金属顕微鏡の倍率400倍で確認でき
るレジスト付着による異物が1個以下、「△」は同じく
2〜10個、「×」は11個以上存在したことを表わ
す。また、「××」はレジストがまったく剥離できなか
ったことを表わす。
【0064】腐食状態結果の「○」はSEM観察の倍率
50,000において、処理前と比較してAl配線の細
り、表面荒れが全く観察されないもの、「×」は同じ観
察条件で処理前と比較してAlの細り、表面荒れが観察
されたものを表わす。
【0065】なお、表1において、 IPA:イソプロピルアルコール EGMME:エチレングリコールモノメチルエーテル EGMEE:エチレングリコールモノエチルエーテル EGMBE:エチレングリコールモノブチルエーテル DEGMME:ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル DEGMEE:ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル BDG:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブ
チルジグリコール) TEGMME:トリエチレングリコールモノメチルエー
テル TEGMEE:トリエチレングリコールモノエチルエー
テル TEGMBE:トリエチレングリコールモノブチルエー
テル TEEGMME:テトラエチレングリコールモノメチル
エーテル PGMME:プロピレングリコールモノメチルエーテル PGMEE:プロピレングリコールモノエチルエーテル PGMBE:プロピレングリコールモノブチルエーテル DPGMME:ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル DPGMEE:ジプロピレングリコールモノエチルエー
テル DPGMBE:ジプロピレングリコールモノブチルエー
テル TPGMME:トリプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル TPGMEE:トリプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル TPGMBE:トリプロピレングリコールモノブチルエ
ーテル DMSO:ジメチルスルホキサイド を示している。
【0066】
【表1】
【0067】表1の結果から、水(比較例1)でリンス
すると金属腐食が起こり、レジスト付着による異物があ
ることがわかる。
【0068】IPA(比較例2)、モノアルキレングリ
コールモノアルキルエーテルである、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル(比較例3:EGMME)、エチ
レングリコールモノエチルエーテル(比較例4:EGM
EE)、エチレングリコールモノブチルエーテル(比較
例5:EGMBE)、プロピレングリコールモノメチル
エーテル(比較例6:PGMME)、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル(比較例7:PGMEE)、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル(比較例8:P
GMBE)でリンスするとレジスト付着による異物が残
ることがわかる。
【0069】また、テトラアルキレングリコールモノア
ルキルエーテルである、テトラエチレングリコールモノ
メチルエーテル(比較例9:TEEGMME)でリンス
するとレジスト付着による異物が残ることがわかる。
【0070】さらに、DMSO(比較例10)でリンス
すると金属腐食が起こり、レジスト付着による異物が残
ることがわかる。また、アセトン(比較例11)でリン
スすると金属腐食が起こることがわかる。
【0071】これに対して、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル(実施例1:BDG)、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル(実施例2:DEGMM
E)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(実施
例3:DEGMEE)、ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル(実施例4:DPGMME)、ジプロピレ
ングリコールモノエチルエーテル(実施例5:DPGM
EE)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
(実施例6:DPGMBE)、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル(実施例7:TEGMME)、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル(実施例8:T
EGMEE)、トリエチレングリコールモノブチルエー
テル(実施例9:TEGMBE)、トリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル(実施例10:TPGMM
E)、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル
(実施例11:TPGMEE)およびトリプロピレング
リコールモノブチルエーテル(実施例12:TPGMB
E)でリンスする、あるいは、BDGとDEGMMEと
を組合せて用いてリンスする(実施例13、16)、も
しくはBDGとDEGMEEとを組合せて用いてリンス
する(実施例14、17)ことにより、金属腐食がな
く、レジスト付着による異物の残りもないようにリンス
できることがわかる。さらに、実施例1と実施例15、
実施例13と実施例16、あるいは実施例14と実施例
17とから、剥離剤の組成が異なっても、金属腐食がな
く、レジスト付着による異物の残りもないようにリンス
できることがわかる。従って、ジアルキレングリコール
モノアルキルエーテルまたはトリアルキレングリコール
モノアルキルエーテルを少なくとも1種含有するリンス
液組成物は、優れた剥離用リンス液であることがわか
る。
【0072】実施例B:基板処理用組成物 実施例18〜21、比較例12〜13 参考例1で得られたエッチング基板を、表2に示す組成
の基板処理用組成物中で40℃、1分間の浸漬処理を行
い、さらに純水で洗浄した。純水洗浄処理後のそれぞれ
の基板を、実施例Aと同様、SEMを用いて、金属薄膜
の腐食状態、金属顕微鏡で基板上のレジスト付着による
異物を観察した。結果を表2に示す。なお、表2におけ
る化合物の略号、SEMによる評価の記号は、表1のも
のと同じ意味を表す。
【0073】
【表2】
【0074】表2の結果から、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル(BDG)を単独で剥離剤として用い
た場合(比較例12)、レジスト付着による異物がある
ことがわかる。また、水(比較例13)で剥離するとレ
ジストがまったく剥離できないことがわかる。
【0075】これに対して、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル(BDG)と水からなる剥離剤組成物
(実施例18および19)、またはトリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル(TEGMME)と水からなる
基板処理用組成物(実施例20)は、金属腐食がなく、
レジスト付着による異物が残らないように剥離できるこ
とがわかる。
【0076】更に、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル(BDG)とジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル(DEGMME)と水からなる基板処理用組成物
(実施例21)も、金属腐食がなく、レジスト付着によ
る異物が残らないように剥離できることがわかる。
【0077】
【発明の効果】本発明のジアルキレングリコール系ある
いはトリアルキレングリコール系の極性有機溶剤を主成
分とするリンス液組成物は、安全性に優れている上に、
レジストパターンの微細部分を良好に洗浄でき、しかも
腐食され易いMo/Al/Moなどの金属薄膜を腐食す
ることがない良好なリンス液組成物である。更に、本発
明の基板処理用組成物は、ジアルキレングリコール系あ
るいはトリアルキレングリコール系の極性有機溶剤に水
を配合した組成物であり、リンス液組成物としてのみな
らず、十分なレジスト剥離力を有する剥離剤として使用
できる。これにより、半導体素子、液晶パネル素子など
の製造工程において、剥離工程−リンス工程が必要であ
った従来の方法に比べ、剥離−リンスを1工程で行える
こと、さらに、金属薄膜の腐食、基板への異物付着が防
止できること、引火点が比較的高く、実際の製造上の使
用においても、より安全性が高められること、などの利
点が得られ、低コストで優れた半導体素子や液晶パネル
素子を製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 647 H01L 21/30 572B (72)発明者 宝山 隆博 兵庫県龍野市龍野町中井236番地 ナガセ ケムテックス株式会社播磨第1工場内 (72)発明者 安江 秀国 兵庫県龍野市龍野町中井236番地 ナガセ ケムテックス株式会社播磨第1工場内 Fターム(参考) 2H096 AA25 AA28 HA17 HA23 LA03 LA30 3B201 AA02 AA03 BB02 BB82 BB92 BB93 BB95 BB96 CC01 4H003 DA15 ED29 FA45 5F046 MA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離剤で処理した基板をリンス処理する
    ためのリンス液組成物であって、ジ−またはトリ−アル
    キレングリコールモノアルキルエーテルを主成分とす
    る、リンス液組成物。
  2. 【請求項2】 前記ジ−またはトリ−アルキレングリコ
    ールモノアルキルエーテルが、ジエチレングリコールモ
    ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
    ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
    プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレ
    ングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコ
    ールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
    メチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
    ーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、
    トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプ
    ロピレングリコールモノエチルエーテルおよびトリプロ
    ピレングリコールモノブチルエーテルからなる群から選
    択される少なくとも1種である、請求項1に記載のリン
    ス液組成物。
  3. 【請求項3】 基板のリンス方法であって、 所望のレジストパターンが設けられ、エッチング処理さ
    れた基板の該レジストパターンを剥離剤で除去する工
    程;該剥離剤を請求項1または2に記載のリンス液組成
    物で洗浄する工程;ついで、 水で洗浄処理する工程:
    を含む、基板のリンス方法。
  4. 【請求項4】 前記剥離剤が、有機アミン系化合物を含
    有する有機アミン系剥離剤である、請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 ジ−またはトリ−アルキレングリコール
    モノアルキルエーテルと水とを含有する基板処理用組成
    物。
  6. 【請求項6】 前記ジ−またはトリ−アルキレングリコ
    ールモノアルキルエーテルが、ジエチレングリコールモ
    ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
    ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
    プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレ
    ングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコ
    ールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
    メチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
    ーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、
    トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプ
    ロピレングリコールモノエチルエーテルおよびトリプロ
    ピレングリコールモノブチルエーテルからなる群から選
    択される少なくとも1種である、請求項5に記載の基板
    処理用組成物。
  7. 【請求項7】 基板の処理方法であって、 所望のレジストパターンが設けられ、エッチング処理さ
    れた基板の該レジストパターンを請求項5または6に記
    載の基板処理用組成物で処理する工程;ついで、 水で
    洗浄処理する工程:を含む、基板の処理方法。
  8. 【請求項8】 基板のリンス方法であって、 所望のレジストパターンが設けられ、エッチング処理さ
    れた基板の該レジストパターンを剥離剤で除去する工
    程;該剥離剤を請求項5または6に記載の基板処理用組
    成物で洗浄する工程;ついで、 水で洗浄処理する工程:を含む、基板のリンス方法。
  9. 【請求項9】 前記剥離剤が、有機アミン系化合物を含
    有する有機アミン系剥離剤である、請求項8に記載の方
    法。
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