JP5731961B2 - エッチング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ酸を含有したエッチング液への耐性が優れた感光性樹脂組成物及び該感光性樹脂組成物を利用するエッチング方法に関する。
ガラス基材、シリコン基板、チタン基板等をエッチングする際には、フッ酸を含有したエッチング液を使用する場合がある。例えば、ガラス基材にパターンを形成する方法としては、ガラス基材上に感光性樹脂組成物を形成し、次に、所望のパターンのフォトマスクを介して露光を実施し、感光性樹脂組成物を硬化させる。次いで、非硬化部を現像によって除去し、ガラス基材上に感光性樹脂組成物からなるレジストパターンを形成する。続いて、露出したガラス基材部にフッ酸を含有するエッチング液を吹き付けてガラスを溶解して、パターンを形成することができる。
このようなフッ酸を含有したエッチング液によるエッチング処理に使用する感光性樹脂組成物としては、従来からネガ型の感光性樹脂組成物が使用されている。例えば、ガラス基材からの剥がれが生じにくい光硬化性レジスト材料として、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂とポリシランと光増感剤とを含有するレジスト材料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ガラス基材との密着性に優れた感光性樹脂組成物として、特定のカルボキシル基含有バインダー樹脂と、光重合性モノマーと開始剤と特定のオルガノシラン化合物を含有してなる感光性樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。また、ガラスエッチング用の紫外線硬化型レジスト組成物として、酸基含有樹脂、不飽和化合物、光開始剤、アルコキシシラン化合物、無機微粉末を含有するレジスト組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、これらの成分だけでは、フッ酸に対する耐久性が充分ではなく、フッ酸液に浸すと、レジストパターンがガラス基材上から剥がれてしまう問題があった。
特開2005−164877号公報 特開2007−316247号公報 特開2007−128052号公報
本発明の課題は、フッ酸を含有したエッチング液への耐性が優れた感光性樹脂組成物と該感光性樹脂組成物を利用するエッチング方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、基材の少なくとも片面に、少なくとも(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、(D)ブロック化イソシアネート化合物、(E)フィラー、を含有してなる感光性樹脂組成物を含有してなる感光性樹脂層を形成し、感光性樹脂層を露光後現像し、感光性樹脂層を加熱した後、フッ酸を含有したエッチング液によってエッチング処理するエッチング方法によって上記課題を解決できることを見出した。

本発明の感光性樹脂組成物は、成分(B)及び成分(C)を含有しているので、露光によりパターン状に硬化膜が形成される。アルカリ現像を実施し、レジストパターンを形成したのちに、加熱処理を行うことで、成分(D)中のブロック化イソシアネート基から発生したイソシアネート基と成分(A)中のカルボキシル基との熱架橋による強固な結合が形成され、フッ酸を含有したエッチング液に対する耐性が大幅に向上する。成分(E)は、膜を強固にし、エッチング液の浸透を抑制する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、少なくとも(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、(D)ブロック化イソシアネート化合物、(E)フィラーを含有してなる。
(A)アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂の有機高分子が挙げられる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。その中でも(メタ)アクリル系樹脂を用いることが好ましい。(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリレートを主成分とし、これにエチレン性不飽和カルボン酸を共重合させてなるアクリル系重合体であればよい。また、その他の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体を共重合させてもよい。
(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸が好適に用いられ、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸や、それらの無水物やハーフエステルを用いることもできる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましい。
その他の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ビニル−n−ブチルエーテル等が挙げられる。
(A)アルカリ可溶性樹脂の酸価は、アルカリ現像速度、レジスト剥離速度、露光感度、感光性樹脂層の柔らかさなどに影響する。30〜500mgKOH/gであることが好ましく、100〜300mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が30mgKOH/g未満ではアルカリ現像時間が長くなる傾向があり、一方、500mgKOH/gを超えると、非処理体である基材への貼り付きが悪くなる場合がある。
また、(A)アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、5,000〜150,000であることが好ましく、10,000〜100,000であることがより好ましい。質量平均分子量が5,000未満では、硬化前の感光性樹脂組成物を被膜状態に形成するのが困難になることがある。一方、150,000を超えると、アルカリ現像液に対する溶解性が悪化する傾向がある。
(B)光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物等が挙げられる。上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体における2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は、同一であって対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(C)エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物;グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー;ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート;γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β′−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、EO、PO変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここで、EO及びPOは、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを示し、EO変性された化合物は、エチレンオキサイド基のブロック構造を有するものであり、PO変性された化合物は、プロピレンオキサイド基のブロック構造を有するものである。これらの光重合性化合物は単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、成分(C)として、分子内に3個以上の重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を使用して、架橋点を増やすことにより、高効率に架橋させることもできる。分子内に3個以上の重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレートのうち少なくとも1種を含有するものが挙げられる。
(D)ブロック化イソシアネート化合物とは、イソシアネート化合物のイソシアネート基にブロック化剤を反応させることで得られる化合物であり、常温では安定であるが、ある一定条件下で加熱すると、ブロック剤が開裂してイソシアネート基が発生する化合物である。ブロック剤としては、フェノール、クレゾール、p−エチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のフェノール系、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、メチルセルソルブ、ベンジルアルコール等のアルコール系、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル等の活性メチレン系、アセトアニリド、アセトアミド等の酸アミド系、その他イミド系、アミン系、イミダゾール系、ピラゾール系、尿素系、カルバミン酸系、イミン系、ホロドアルドキシム、アセトアルドキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系、メルカプタン系、重亜硫酸ソーダ系、重亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩系、ラクタム系等がある。
イソシアネート化合物としては、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサンメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、ダイマー酸ジイソシアネート、並びにそれらのアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体等のプレポリマーが挙げられる。
(E)フィラーとしては、シリカ、タルク、石英、アルミナ、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、雲母等が挙げられる。これらのレーザー回折法による1次平均粒子径は、0.01μm〜20μmが好ましく、0.1μm〜10μmがより好ましい。0.01μm未満の粒子径では、フィラーの粉砕が難しく、価格が高くなる。また、20μmを超える粒子径では、レジスト画像のガタツキが発生しやすくなる。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、上記成分(A)〜(E)以外の成分を含有させてもよい。このような成分としては、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(染料、顔料)、光発色剤、熱発色防止剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱硬化剤、撥水剤及び撥油剤等が挙げられ、各々0.01〜20質量%程度含有することができる。これらの成分は1種を単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、2−ブタノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル等のエステル類、トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の溶剤又はこれらの混合溶剤を含有させてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物において、成分(A)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の総量に対して15〜45質量%であることが好ましく、25〜35質量%であることがより好ましい。成分(A)の配合量が15質量%未満では、被膜性が悪くなることがある。成分(A)の配合量が45質量%を超えると、光架橋性が低下することがある。
成分(B)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の総量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましい。成分(B)の配合量が0.1質量%未満では、光重合性が不十分となる傾向がある。一方、10質量%を超えると、露光の際に感光性樹脂層の表面で吸収が増大して、感光性樹脂層内部の光架橋が不十分となる傾向がある。
成分(C)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の総量に対して10〜50質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。成分(C)の配合量が10質量%未満では、光感度が不十分となる傾向がある。一方、50質量%を超えると、膜表面のタック性が顕著になるだけでなく、硬化後の感光性樹脂層が脆くなる傾向がある。
成分(D)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の総量に対して10〜50質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。成分(D)の配合量が10質量%未満では、加熱後のフッ酸を含有したエッチング液への耐性が不十分となることがある。一方、50質量%を超えると、膜表面のタック性が顕著になるだけでなく、光感度が不十分となる傾向がある。
成分(E)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の総量に対して5〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。成分(E)の配合量が5質量%未満では、加熱後の耐フッ酸エッチング液性が不十分となることがある。一方、50質量%を超えると、光感度が不十分となる傾向がある。
本発明のエッチング方法では、まず、基材に感光性樹脂組成物を塗工し、乾燥して感光性樹脂層を形成する。あらかじめキャリアーフィルムに感光性樹脂層を形成した感光性フィルムを基材に貼り合わせてもよい。次に、パターンの露光を実施し、露光部を硬化させる。次いで、アルカリ現像を実施し、レジストパターンとして不要な部分(非露光部)を除去し、硬化した感光性樹脂層のみからなるレジストパターンを形成する。アルカリ現像液としては、例えば炭酸アルカリ金属塩の水溶液を用いることができる。アルカリ現像後のレジストパターンに加熱(ベーク)処理を実施する。次に、フッ酸を含有したエッチング液でエッチング処理を実施する。その後レジスト剥離を実施することができる。
基材としては、ガラス、半導体基板、石英、チタン等が挙げられる。
レジストパターンの加熱(ベーク)処理は、感光性樹脂層と基材の密着を向上させること、耐エッチング液性を向上させること等の目的で実施する。加熱温度は、使用するブロック化剤の開裂する温度以上が好ましい。90〜250℃であるのが好ましく、140〜200℃であるのが更に好ましい。90℃未満であると、架橋反応の進みが遅く、250℃を超えると、他の成分の分解が発生する可能性がある。加熱時間は10〜90分間であるのが好ましい。
レジスト剥離液としては、アルカリ水溶液が有用に使用され、例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸又は炭酸アルカリ金属塩、リン酸又は炭酸アンモニウム塩等の無機塩基性化合物の水溶液、エタノールアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、トリエチレンテトラミン、モルホリン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機塩基性化合物を使用することができる。これら水溶液は、硬化した感光性樹脂層に対する溶解性を制御するため、濃度、温度、スプレー圧等を調整する必要がある。水溶液の温度は高いほど溶解する速度が速くなり、40℃以上の温度が好ましい。濃度は、溶解性に適した濃度がよく、水酸化ナトリウムであれば1〜4質量%が好ましい。装置としては、ディップ処理装置、超音波装置、シャワースプレー装置等を利用することができる。
キャリアーフィルムとしては、紫外線を透過させる透明フィルムが好ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が使用できる。その中でも、特に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラミネート適性、剥離適性、光透過性、屈折率に対して有利であり、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い引っ張り強度を持つ等の利点から、非常に利用しやすい。キャリアーフィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましい。キャリアーフィルム上に感光性樹脂組成物を設ける方法は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフ、ダイコータ、バーコータ等の方法で行うことができる。感光性樹脂層の厚みは、3〜150μmが好ましい。3μm未満であると、感光性樹脂層の基材への転写がしにくくなり、150μmを超えると、レジスト画像の解像性が悪くなる傾向にある。
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
表1に示す各成分を混合し、感光性樹脂組成物を得た。なお、表1における各成分配合量の単位は、質量部を表す。得られた塗工液を、ワイヤーバーを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱化学ポリエステルフィルム社製)上に塗工し、100℃で3分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に実施例1〜8、比較例1〜3の感光性樹脂組成物(乾燥膜厚:50μm)を得た。
Figure 0005731961
表1において、各成分は以下の通りである。
(A−1)成分;メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸を質量比58/15/27で共重合させた共重合樹脂(質量平均分子量70000)、
(A−2)成分;メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸を質量比53/25/22で共重合させた共重合樹脂(質量平均分子量30000)、
(B−1)2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
(B−2)4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(B−3)イルガキュア(登録商標)907
(B−4)2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン
(C−1)2,2′−ビス−(4−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン(商品名:BPE−500、新中村化学工業社製)
(C−2)ペンタエリスリトールトリアクリレート(商品名:PE−3A、共栄社化学社製)
(C−3)トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:TMP−A、共栄社化学社製)
(D―1)スミジュール(登録商標)BL3175(商品名、住化バイエルウレタン社製、ベース:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ブロック剤:メチルエチルケトンオキシム、固形分75%)
(D−2)デスモジュール(登録商標)BL1100(商品名、住化バイエルウレタン社製、ベース:2,6−トリレンジイソシアネート、ブロック剤:ε−カプロラクタム)
(D−3)ディスモサーム(登録商標)2170(商品名、住化バイエルウレタン社製、ベース:4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ブロック剤:活性メチレン、固形分70%)
(E−1)沈降性硫酸バリウム #100 (堺化学工業社製)
(E−2)タルク(商品名:LMS−200、富士タルク工業社製)
(E−3)シリカ(商品名:FB−3SDC、電気化学工業社製)
(F)3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
次に、厚さ2mmのガラスに、上記で得られた実施例1〜8及び比較例1〜3の感光性樹脂組成物を100℃で熱圧着した。次に、フォトツール(ライン/スペース=500μm/500μm)を介して、超高圧水銀灯にて露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いでPETフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧0.1MPaでスプレーし、未露光部を除去して、現像を行った。その後、20℃で、スプレー圧0.1MPaにて水洗を行い、乾かした。その後、150℃、30分のベーク処理を実施した。
次に、上記で作製したレジスト付きガラス板を、10質量%フッ酸水溶液(25℃)に100分間浸漬した。実施例1〜8のものは、感光性樹脂組成物の剥がれが発生せず、50μm以上の深さのエッチングが完了できた。一方、比較例1〜3のものは、感光性樹脂組成物の剥がれが発生し、良好なエッチングが達成できなかった。
本発明の感光性樹脂組成物は、フッ酸を含有するエッチング液を使用して加工する際のレジストとして使用可能である。

Claims (1)

  1. 基材の少なくとも片面に、少なくとも(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、(D)ブロック化イソシアネート化合物、(E)フィラーを含有してなる感光性樹脂組成物を含有してなる感光性樹脂層を形成し、感光性樹脂層を露光後現像し、感光性樹脂層を加熱した後、フッ酸を含有したエッチング液によってエッチング処理するエッチング方法
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