JP2006113402A - 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、永久保護膜の形成方法及びプリント配線板 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性エレメント、永久保護膜の形成方法及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】 硬化物をプリント配線板の永久保護膜として用いた場合の光感度及びはんだ耐熱性に優れる感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 (A)光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)ハロゲンを含有しない青色顔料、並びに(D)ハロゲンを含有せず、加熱による自身の黄変及び/又は加熱による(C)以外の成分との反応による黄変、を生じる化合物、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、永久保護膜の形成方法及びプリント配線板に関する。
ソルダレジストインキは、プリント配線板のはんだ付けの位置を限定する目的、或いは導体配線を保護する目的で使用されている。このようなソルダレジストインキを硬化して得られる硬化膜は、目視検査時における認識性や、作業者の視覚に刺激を与えないようにという理由から、一般的に緑色を呈することが要求されており、緑色に着色させるために従来フタロシアニングリーンが用いられてきた。
ところが、フタロシアニングリーンは化学構造式中に塩素や臭素等のハロゲンを高比率で含んでいるため、ソルダーレジストの燃焼時に有毒ガスが発生するおそれがあり、このような問題を解決するために、ハロゲンフリーの青色顔料とハロゲンフリーの黄色顔料を用いたプリント配線板用緑色インキ組成物が提案されている(特許文献1)。
特開2000−7974号公報
本発明者らは、特許文献1に記載されているプリント配線板用緑色インキ組成物について詳細に検討を行ったところ、用いるハロゲンフリーの黄色顔料は、光感度及び耐熱性を低下させる問題があることを見出した。すなわち、特許文献1にしたがって、プリント配線板上に緑色インキ組成物の塗膜を形成した場合、光感度が低いため露光工程に長時間を要し生産効率が悪くなり、耐熱性の低さから、硬化膜のはんだ耐熱性が低下するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、ハロゲン含有量が低減された感光性樹脂組成物であって、硬化により緑色を呈し、硬化物をプリント配線板の永久保護膜として用いた場合の光感度及びはんだ耐熱性に優れる感光性樹脂組成物を提供することにある。本発明の目的はまた、この感光性樹脂組成物を用いた、感光性エレメント、永久保護膜の形成方法及びプリント配線板を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、(A)光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)ハロゲンを含有しない青色顔料、並びに(D)ハロゲンを含有せず、加熱による自身の黄変及び/又は加熱による(C)以外の成分との反応による黄変、を生じる化合物、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物を提供する。
上記構成により、感光性樹脂組成物中のハロゲン含有量を低減することができ、また、感光性樹脂組成物の硬化膜を緑色にすることが可能となる。更に、本発明は、特許文献1で用いられるような黄色顔料を使用しないため、効率的な生産が可能となり、良好なはんだ耐熱性を得ることができる。これらに加え、緑色の硬化膜は目視検査時における認識性の向上、並びに作業者の視覚に与える刺激の低減を可能とする。
なお、本発明における「青色」、「黄色」及び「緑色」は、マンセル値における色相区分を基準とし、「青色」は10B〜10G、「黄色」は10G〜10Y、「黄色」は10Y〜10Rと定義される。また、「黄変」とは「黄色」に変化することをいう。
感光性樹脂組成物が含有する(D)は、ハロゲンを含有せず、加熱により(C)以外の成分との反応で黄色物質を生じる化合物であることが好ましく、このような化合物としては、少なくとも2つのイソシアネート基を有する化合物(ポリイソシアネート化合物)が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物は、加熱すると樹脂組成物を黄変させる性質を有する。このような性質を有する化合物と青色顔料とを併用することで、緑色の硬化膜(永久保護膜)を得ることが可能になる。ポリイソシアネート化合物は、熱硬化剤としての役割も果たし、はんだ耐熱性及び耐薬品性の更なる向上が可能となる。
すなわち、好適な態様においては、感光性樹脂組成物は、硬化が可能であり硬化物が緑色を呈する。また、永久保護膜の形成用に用いることができる。
このような感光性樹脂組成物を用いて感光性エレメントが提供される。この感光性エレメントは、支持体と、該支持体上に形成された本発明の感光性樹脂組成物からなる樹脂層と、を備えるものが好ましい。
本発明はまた、絶縁基板上に回路パターンを有する導体層が形成された積層基板の、前記絶縁基板上に、前記導体層を覆うように本発明の感光性樹脂組成物からなる樹脂層を形成し、該樹脂層の所定部分に活性光線を照射して露光部を形成し、該露光部以外の樹脂層を除去することを特徴とする永久保護膜の形成方法を提供する。
本発明は更に、絶縁基板上に回路パターンを有する導体層が形成され、更に前記導体層を覆うように前記絶縁基板上に永久保護膜が形成されたプリント配線板であって、前記永久保護膜が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物からなるものであり、前記永久保護膜は、前記導体層の一部が露出するように開口部を有することを特徴とするプリント配線板を提供する。
硬化により緑色を呈し、硬化物をプリント配線板の永久保護膜として用いた場合の光感度及びはんだ耐熱性に優れる感光性樹脂組成物、並びに、この感光性樹脂組成物を用いた、感光性エレメント、永久保護膜の形成方法及びプリント配線板が提供される。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。
(感光性樹脂組成物)
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)ハロゲンを含有しない青色顔料、並びに(D)ハロゲンを含有せず、加熱による自身の黄変及び/又は加熱による(C)以外の成分との反応による黄変、を生じる化合物、を含有しており、好適な実施形態において、光発色剤、熱発色防止剤、可塑剤、無機顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、溶剤等の添加成分の少なくとも一つを含有させることができる。
感光性樹脂組成物は、常温(25℃)において液状であることが好ましいが、加熱等の手段により積層基板に塗布が可能であれば、常温でペースト状でも固形状でもよい。固形状である場合は、積層基板に対する積層が容易となるようにフィルム形状(感光性エレメント)をなしていてもよい。感光性樹脂組成物はまた、液状成分の混合物であっても、固形分と液状成分との混合物であってもよい。
(A)成分である光硬化性樹脂としては、紫外線、電子線、X線等の活性光の照射により硬化し得る光硬化性樹脂を用いることができる。光硬化性樹脂の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、(A−1)分子内にカルボキシル基とエチレン性不飽和基とを有する紫外線硬化性樹脂を用いることができる。
(A−1)紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、塗膜性(べとつき難さ)の観点、及び現像性の観点から、3000〜100000であることが好ましく、5000〜50000であると更に好ましい。
(A−1)紫外線硬化性樹脂の酸価は、現像性の観点、並びに、得られる硬化膜の電気絶縁性、耐薬品性及びめっき耐性等の観点から、50〜200mgKOH/gが好ましく、80〜160mgKOH/gがさらに好ましい。
(A−1)紫外線硬化性樹脂は、その化学構造式中に光重合性のエチレン性不飽和基を有しているが、このような光重合性のエチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基やビニル基を例示することができる。この光重合性のエチレン性不飽和基の含有量は特に限定されないが、光感度の観点から0.01〜10mol/kgであることが好ましい。
(A−1)紫外線硬化性樹脂の成分としては、例えば、(a)分子内に少なくとも二つのエポキシ基を有するエポキシ化合物と、(b)不飽和基含有モノカルボン酸と、の付加生成物にさらに、(c)多塩基酸無水物、を反応させて得られる紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。
(a)分子内に少なくとも二つのエポキシ基を有するエポキシ化合物の成分としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物を挙げることができる。
(b)不飽和基含有モノカルボン酸の成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられる。また、これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(c)多塩基酸無水物の成分としては、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の二塩基性酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物、その他これに付随する例えば5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物のような多価カルボン酸無水物誘導体等が挙げられる。また、これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
感光性樹脂組成物中の(A)成分の含有量は、感光性樹脂組成物からなる樹脂層を備える感光性エレメントの端面からのしみ出しを防止する観点、並びに、はんだ耐熱性及び光感度の観点から、(A)成分と(D)成分との総量100重量部に対して、50〜95重量部であることが好ましく、65〜90重量部であることがより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A−1)紫外線硬化性樹脂に加えて、さらに(A)成分として、(A−2)分子内に少なくとも一つのエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、を用いることができる。この(A−2)光重合性化合物は、光感度を調節する役割を果たす。
(A−2)成分としては、例えば、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物;多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー又はウレタンオリゴマーが挙げられ、これら以外にも、ノニルフェノキシポリオキシエチレンアクリレート;γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β’−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、EO変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業社製、商品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)は、BPE−1300(新中村化学工業社製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラブトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサブトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14でありプロピレン基の数が2〜14であるポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO・PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
なお、「EO」は「エチレンオキシド」を意味し、「PO」とは「プロピレンオキシド」を意味する。
グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が拳げられる。α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO又はPO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
更に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。
(B)成分である光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;アルキルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体;クマリン系化合物等が挙げられる。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(B)成分の含有量は、光感度の観点及びはんだ耐熱性の観点から、(A)成分と(D)成分との総量100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部であることがより好ましい。
(C)成分である、化学構造式中にハロゲンを含まない青色顔料としては、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 15で示されるその化学構造式中にハロゲンを含まない銅フタロシアニンブルー、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 16で示される無金属フタロシアニンブルー 、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 1,2,3,10,14,18,19,24,56,57,61で示されるアルカリブルー、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 25,26で示されるジスアゾ、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue27で示される紺青、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 28で示されるコバルトブルー、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 29で示される群青、カラーインデックス(C.I.)PigmentBlue 35で示されるスカイブルー、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 60で示されるインダントロン、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 63,66で示されるインジゴ、カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 75で示されるコバルトフタロシアニン等が挙げられるが特に限定されるものではない。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、コスト的な面からは銅フタロシアニンブルーが好ましい。
(C)成分の含有量は、用いる青色顔料の種類や他の添加剤等の種類にも左右されるので一概に言えないが、硬化膜を緑色に着色させるという観点から(A)成分と(D)成分との総量100重量部に対して、0.05〜5重量部であることが好ましい。また、この含有量が5重量部を超えると、光感度が不十分となる傾向がある。
(D)成分である化合物としては、例えば、(D−1)分子内に少なくとも二つのイソシアネート基を有する化合物を用いることができる。
(D−1)成分である分子内に少なくとも二つのイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートおよびこれらの誘導体(イソシアヌレートやビウレット構造を持つ多量体、トリメチロールプロパン付加物等);イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネートおよびこれらの誘導体(イソシアヌレートやビウレット構造を持つ多量体、トリメチロールプロパン付加物等);1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネートおよびこれらの誘導体(イソシアヌレートやビウレット構造を持つ多量体、トリメチロールプロパン付加物等)等が挙げられる。
(D−1)成分は、感光性樹脂組成物の保存安定性の観点から、イソシアネート基がブロック化されていることが好ましい。ブロック化に用いられるブロック剤としては、ヒドロキシル基やモノ置換アミド基、活性メチレン基、イミダゾール基等のようなイソシアネート基と反応性を有する化合物が用いられる。これらは1種類を単独で、或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシル基を持つ化合物としては、アルコール類、フェノール類、オキシム類等が挙げられる。アルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、1−メトキシ−2−エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、t−アミルアルコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。フェノール類としてはフェノール、o−/m−/p−クレゾール、o−/m−/p−メトキシフェノール等が挙げられる。オキシム類としては、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等が挙げられる。
モノ置換アミド基を持つ化合物としては、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等が挙げられる。活性メチレン基を持つ化合物としては、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、マロン酸ジメチル等が挙げられる。イミダゾール基を持つ化合物としては、イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。これらのブロック剤の中でも、反応性、安定性の観点から、ヒドロキシル基が好ましく、具体的にはメチルエチルケトンオキシムが好ましい。
(D)成分の含有量は、(A)成分と(D)成分との総量100重量部に対して、5〜50重量部であることが好ましく、10〜35重量部であることがより好ましい。この含有量が5重量部未満では、はんだ耐熱性が不十分となる傾向があり、35重量部を超えると、光感度が低下する傾向がある。
また、感光性樹脂組成物には、必要に応じて、メラミン樹脂等の熱硬化成分、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン若しくはロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤若しくはp−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、二酸化チタン等の無機顔料、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム若しくは硫酸バリウム等の無機顔料からなる充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料或いはイメージング剤などを(A)成分と(D)成分との総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、アクリル系共重合体等のポリマー成分を併用してもよい。
更に、感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解し、固形分30〜70重量%程度の溶液として塗布することができる。
(感光性エレメント)
図1は、感光性エレメントの一実施形態を示す断面図である。図1に示す感光性エレメント1は、支持体11と、該支持体上に形成された上記感光性樹脂組成物からなる樹脂層12と、樹脂層12上に積層されたカバーフィルム13と、を備えるものである。
支持体11としては、耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムが良く、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のプラスチックフィルムを用いることが好ましい。
支持体11の厚さは、5〜100μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。厚さが5μm未満では現像前に支持体を剥離する際に支持体が破れやすくなる傾向があり、また、100μmを超えると解像度が低下する傾向がある。
樹脂層12は、感光性樹脂組成物を上述したような溶剤に溶解して固形分30〜70重量%程度の溶液とした後に、この溶液を支持体上に塗布して形成することが好ましい。塗布は、コンマコータ、ブレードコータ、リップコータ、ロッドコータ、スクイズコータ、リバースコータ、トランスファロールコータ等を用いることができる。
樹脂層12の厚さは、用途により異なるが、加熱及び/又は熱風吹き付けにより溶剤を除去した乾燥後の厚さで、10〜100μmであることが好ましく、20〜60μmであることがより好ましい。この厚さが10μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、100μmを超えると本発明により奏される上述の効果が小さくなりやすく、特に、光感度及び解像度が低下する傾向がある。
感光性エレメントは、カバーフィルム13を備えていなくてもよく、貯蔵する場合は、巻芯にロール状に巻き取って保管することができる。
(永久保護膜の形成方法)
感光性樹脂組成物を用いた永久保護膜の形成は以下の方法で行うことができる。すなわち、先ず、絶縁基板上に回路パターンを有する導体層が形成された積層基板を準備する。そして積層基板の絶縁基板上に導体層を覆うように、上述した感光性樹脂組成物を塗布して、感光性樹脂組成物からなる樹脂層を形成する。次いで、この樹脂層の所定部分に活性光線を照射して露光部を形成し、露光部以外の樹脂層を除去する。なお、積層基板としては、導体層(銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金からなる)が絶縁基板上に形成されているものが代表的である。
積層基板上への感光性樹脂組成物の塗布は、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、カーテンコート法、静電塗装法等の方法で行うことができ、塗布された樹脂層に対する活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
露光後は、アルカリ性水溶液を用い、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により露光部分以外の部分を除去して現像を行い、レジストパターンを形成することが好ましい。なお、レジストパターン形成後に、1〜5J/cmの露光又は/及び100〜200℃、30分〜12時間の加熱(後加熱工程)による後硬化を更に行ってもよい。
現像処理に用いられる現像液としては、安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられ、例えば、20〜50℃の炭酸ナトリウムの希薄溶液(1〜5重量%水溶液)等のアルカリ現像液が用いられる。現像液は、露光部にダメージを与えず、未露光部を選択的に溶出するものであればよいため、上記以外の現像液を用いてもよい。
例えば、感光性樹脂組成物の現像タイプにしたがって、準水系現像液、溶剤現像液等を用いることができる。例えば、特開平7−234524号公報に記載されるような水と有機溶剤とを含むエマルジョン現像液を使用することができる。特に有用なエマルジョン現像液としては、例えば、有機溶剤成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、2,2−ブトキシエトキシエタノール、乳酸ブチル、乳酸シクロヘキシル、安息香酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の有機溶剤を10〜40重量%含有するエマルジョン現像液を挙げることができる。また、アルカリ現像液を用いる場合には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、燐酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、4―ホウ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類等のアルカリ水溶液と有機溶剤とのエマルジョン現像液を用いることもできる。
上述の方法によって、回路パターンが形成された導体層上の感光性樹脂組成物層に対して、永久保護膜の形成を行うことができる。永久保護膜の形成された樹脂層は、実装部品の接合時に、導体層上の不必要な部分へのはんだの付着を防ぐソルダレジストとして用いることができる。
なお、図1に示す感光性エレメント1を用いて永久保護膜を形成する場合は、積層基板への樹脂層の形成を以下の方法で行う他は、上記と同様の方法が採用できる。
すなわち、感光性エレメント1の樹脂層12を積層基板に圧着することにより積層を行う。この場合、密着性及び追従性等の見地から減圧下で積層することが好ましい。積層される表面は、通常、基板の導体層の面であるが、導電層以外の面であってもよい。樹脂層12の加熱温度は50〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は0.1〜1.0MPa程度とすることが好ましく、周囲の気圧は4kPa以下とすることがより好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、樹脂層を上記のように50〜130℃に加熱すれば、予め積層基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性を更に向上させるために、積層基板の予熱処理を行うこともできる。
なお、樹脂層12に対する活性光線の照射は、積層基板に積層した樹脂層12から支持体11を剥がした後に行ってもよく、支持体11を剥がさずに支持体11を通して行ってもよい。また、上記と異なる方法として、印刷法、炭酸ガスレーザ、YΑGレーザ、エキシマレーザ等を用いたレーザ穴明け法等で永久保護膜を形成することも可能である。
(プリント配線板)
図2は、本発明のプリント配線板の実施形態を示す模式断面図である。図2に示すプリント配線板2は、絶縁基板22と、絶縁基板22の一方面上に形成された回路パターンを有する導体層23と、絶縁基板22の他方面上に形成された回路パターンを有しない導体層21と、回路パターンを有する導体層23を覆うように絶縁基板22上に形成された永久保護膜24と、を備えている。また、永久保護膜24は、上記永久レジスト用感光性樹脂組成物の硬化物からなり、永久保護膜24は、回路パターンを有する導体層23の少なくとも一部が露出するように開口部26を有している。
プリント配線板2は、開口部26を有しているため、CSPやBGA等の実装部品を、回路パターンを有する導体層23にはんだ等により接合することができ、いわゆる表面実装が可能となる。永久保護膜24は、接合のためのはんだ付けの際に、導体層の不必要な部分にはんだが付着することを防ぐためのソルダレジストとしての役割を有しており、また、実装部品接合後においては、導体層23を保護するための永久マスクとして機能する。
以下、プリント配線板2の製造方法の一例について、概略的に説明する。図3は、図2に示したプリント配線板2の製造方法を模式的に示す工程図である。なお、図3(a)はプリント配線板3(絶縁基板22の一方面に回路パターンを有する導体層23と他方面に回路パターンを有しない導体層21とを備える)であり、図3(b)、図3(c)及び(d)は、それぞれ絶縁基板22上へ感光性樹脂組成物からなる樹脂層12を積層した後のプリント配線板4、樹脂層12への活性光線の照射及び現像後のプリント配線板2を示す。
まず、両面金属積層板(例えば、両面銅張積層板等)の片面をエッチングする公知の方法等により、図3(a)に示すように絶縁基板22上に導体層23のパターンを形成させ、導体層23が形成されたプリント配線板3を得る。次に、図3(b)に示すように導体層23が形成された両面金属張積層板3上に、導体層23を覆うようにして感光性樹脂組成物からなる樹脂層12を形成し、樹脂層12が形成されたプリント配線板4を得る。次に、図3(c)に示すように積層された樹脂層12に所定のパターンを有するマスク5を介して活性光線を照射することにより樹脂層12の所定部分を硬化させる。最後に、未露光部を除去(例えばアルカリ現像等)することによって、図3(d)に示すように開口部26を有する永久保護膜24を形成させることでプリント配線板2を得る。
なお、永久保護膜24については、更に光硬化や熱硬化を施してもよい。例えば、はんだ耐熱性、耐薬品性等を向上させる目的で、高圧水銀ランプによる紫外線照射や加熱を行うことができる。紫外線を照射させる場合は必要に応じてその照射量を調整することができ、例えば0.2〜10J/cm2程度の照射量で照射を行うこともできる。また、永久保護膜24を加熱する場合は、100〜170℃程度の範囲で15〜90分程度実施することが好ましい。はんだ耐熱性、耐薬品性の観点から、紫外線照射と加熱の両方を実施することが好ましく、その順序には特に制限はない。また、紫外線照射を行う場合、基板を60〜150℃に温めながら行うと、はんだ耐熱性、耐薬品性等が向上する傾向がある。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
まず、表1に示す成分を同表記載の固形分の配合比(重量基準)で混合することにより、感光性樹脂組成物溶液を得た。なお、表1中、(A−1)成分は、酸変性ビスフェノールA型エポキシアクリレートの65重量%カルビトールアセテート/ソルベントナフサ溶液(ZAR−1035、日本化薬社製、商品名)、(A−2)成分は、ビスフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレート(BPE−10、新中村化学工業社製、商品名)である。(B)成分は、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフェリノフェニル)−ブタノン−1(I−369、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)、(C)成分は、クロモファインブルー5108(カラーインデックス(C.I.)Pigment Blue 15、大日精化社製、商品名)である。また、(D)成分のうちBL3175は、ヘキサメチレンジイソシアネートをベースイソシアネートとするイソシアヌレート体のメチルエチルケトンオキシムブロック体の75重量%ソルベントナフサ溶液(住化バイエルウレタン社製、商品名)である。
Figure 2006113402
次いで、この感光性樹脂組成物溶液を支持体である16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(G2−16、帝人社製、商品名)上に均一に塗布することにより感光性樹脂組成物層を形成し、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で約10分間乾燥した。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、25μmであった。
続いて、感光性樹脂組成物層の支持体と接している側とは反対側の表面上に、ポリエチレンフィルム(NF−13、タマポリ社製、商品名)を保護フィルムとして貼り合わせ、感光性エレメントを得た。
プリント配線板の銅表面を砥粒ブラシで研磨し、水洗後、乾燥した。このプリント配線板上に連続式真空ラミネータ(HLM−V570、日立化成工業社製、商品名)を用いて、ヒートシュー温度100℃、ラミネート速度0.5m/分、気圧4kPa以下、圧着圧力0.3MPaの条件の下、上記感光性エレメントをポリエチレンフィルムを剥離しつつ積層し、評価用積層体を得た。
(実施例2、比較例1〜2)
実施例1と同様の方法で、感光性エレメント及び、評価用積層体を得た。なお、表1中、(D)成分のうちBL4265は、イソホロンジイソシアネートをベースイソシアネートとするイソシアヌレート体のメチルエチルケトンオキシムブロック体の65重量%ソルベントナフサ溶液(BL4265、住化バイエルウレタン社製、商品名)である。また、その他成分である、パリオトールイエローD−1819とは、化学構造式中にハロゲンを含まない黄色顔料(カラーインデックス(C.I.)Pigment Yellow 139、BASF社製、商品名)であり、2GNは、化学構造式中にハロゲンを含む緑色顔料(カラーインデックス(C.I.)Pigment Green 7、大日精化社製、商品名)である。
(光感度の評価)
得られた評価用積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ネガとしてストーファー21段ステップタブレットを有するフォトツールを密着させ、オーク製作所社製HMW−201GX型露光機を使用して、ストーファー21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で露光を行った。続いて、常温で一時間静置し、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を60秒間スプレーして現像を行い、80℃で10分間加熱(乾燥)した。光感度を評価する数値として、上記エネルギー量を用いた。この数値が低いほど、光感度が高いことを示す。結果を表2に示す。
(はんだ耐熱性の評価)
評価用積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ネガとしてストーファー21段ステップタブレットを有するフォトツールを密着させ、上述した露光機を使用して、ストーファー21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で露光を行った。次いで、常温で1時間静置した後、積層体上のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、光感度評価の場合と同様の現像液及び現像条件でスプレー現像を行い、80℃で10分間加熱(乾燥)した。続いて、オーク製作所社製紫外線照射装置を使用して1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、更に160℃で60分間加熱処理を行うことにより、永久保護膜(硬化膜)を形成した評価用基板を得た。
次いで、この評価用基板にロジン系フラックス(MH−820V、タムラ化研社製、商品名)を塗布した後、260℃のはんだ浴中に30秒間浸漬してはんだ処理を行った。
このようにしてはんだめっきを施された基板上の永久保護膜のクラック発生状況並びに基板からの硬化膜の浮き程度及び剥離程度を目視により観察し、次の基準で評価した。すなわち、永久保護膜のクラックの発生が認められず、永久保護膜の浮き及び剥離も認められないものは「○」とし、それらのいずれかが認められるものは「×」とした。結果を表2に示す。
Figure 2006113402
感光性エレメントの一実施形態を示す模式断面図である。 プリント配線板の一実施形態を示す模式断面図である。 プリント配線板の製造方法を示す工程図であり、(a)は絶縁基板、(b)は樹脂層を積層したプリント配線板、(c)は樹脂層への活性光線の照射、(d)は現像後のプリント配線板をそれぞれ示す。
符号の説明
1…感光性エレメント、2,3,4…プリント配線板、5…フォトマスク、11…支持体、12…樹脂層、13…カバーフィルム、21…回路パターンを有しない導体層、22…絶縁基板、23…回路パターンを有する導体層、24…永久保護膜、26…開口部。

Claims (8)

  1. (A)光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)ハロゲンを含有しない青色顔料、並びに(D)ハロゲンを含有せず、加熱による自身の黄変及び/又は加熱による(C)以外の成分との反応による黄変、を生じる化合物、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. (D)は、ハロゲンを含有せず、加熱により(C)以外の成分との反応で黄色物質を生じる化合物であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. (D)は、少なくとも2つのイソシアネート基を有する化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 硬化が可能であり、硬化物が緑色を呈することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 永久保護膜の形成用である請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 支持体と、該支持体上に形成された請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる樹脂層と、を備えることを特徴とする感光性エレメント。
  7. 絶縁基板上に回路パターンを有する導体層が形成された積層基板の、前記絶縁基板上に、前記導体層を覆うように請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる樹脂層を形成し、該樹脂層の所定部分に活性光線を照射して露光部を形成し、該露光部以外の樹脂層を除去することを特徴とする永久保護膜の形成方法。
  8. 絶縁基板上に回路パターンを有する導体層が形成され、更に前記導体層を覆うように前記絶縁基板上に永久保護膜が形成されたプリント配線板であって、
    前記永久保護膜が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物からなるものであり、前記永久保護膜は、前記導体層の一部が露出するように開口部を有することを特徴とするプリント配線板。
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