JP2017154046A - 掻取押付式加熱撹拌装置 - Google Patents

掻取押付式加熱撹拌装置 Download PDF

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Abstract

【課題】正転及び反転の間で揺動する撹拌羽根の揺動範囲を自由に調整でき、取り外し、取り付けの作業を容易に行わせることを可能にする掻取押付式加熱撹拌装置を提供する。【解決手段】掻取羽根39は、回転軸35に対して回転方向前後へ一定範囲の揺動が可能となるように支持され、正転により受ける被撹拌物の抵抗によって掻取羽根39の先端が加熱容器の内周面に押し付けられ、反転により受ける被撹拌物の抵抗によって掻取羽根39の先端が一定範囲の揺動で加熱容器3の内周面57から離間し被撹拌物を加熱容器3の内周面57に塗り付ける掻取押付式加熱撹拌釜1であって、掻取羽根39の揺動の一定範囲を調節可能に規制するストッパー41を備えたことを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、食材等を加熱しつつ撹拌可能な掻取押付式加熱撹拌装置に関するものである。
従来の掻取押付式加熱撹拌釜としては、例えば加熱容器内に回転自在に支持された撹拌ユニットを備えたものがある。この掻取式加熱撹拌釜は、加熱容器内に食材等の被撹拌物を収容し、加熱しながら先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットを回転駆動して加熱容器内の被撹拌物を加熱撹拌することができる。加熱撹拌は、回転する撹拌ユニットが、加熱された被撹拌物を加熱容器の内周面から掻き取り、被撹拌物全体を混合することによって行われる。
このような加熱撹拌に際し、被撹拌物は、大部分が掻取羽根によって掻き取られるが、少量の掻き取り残留した被撹拌物が加熱容器の内周面に付着する。加えて、撹拌ユニットに対し被撹拌物が供回りすると、新たな被撹拌物が加熱容器の内周面側へ移動し難くなり、前記のように残留し付着した被撹拌物は、加熱容器の内周面に焦げ付き易くなるという問題があった。
これに対し、出願人は、特許文献1の掻取押付式加熱撹拌装置を既に提案している。
この掻取押付式加熱撹拌装置は、反転によって加熱容器の内周面に被撹拌物を膜状又は層状に塗りつけることができ、反転により塗りつけられた被攪拌物から加熱容器の内周面に付着している被撹拌物に水分移動を行なわせ、且つ再度の正転により掻き取らせることで焦げ付きを防止できるなどの優れた効果を奏することができる。
しかし、かかる従来の掻取押付式加熱撹拌装置は、正転及び反転の間で揺動する撹拌羽根の揺動範囲を調整する機構を備えず、反転時に塗りつける被攪拌物の層厚の任意の調整を行わせることができず、さまざまな被攪拌物の種類に的確には対応させることができなかった。
一方、特許文献1には、反転時に撹拌羽根を加熱容器の内周面にコイルばねを設けた構造も記載されている。
従って、この構造では、反転時に被攪拌物の種類に応じ、例えば粘性あって反力が大きくなる被攪拌物では層厚がある程度厚く、そうでない撹拌物は、層厚がある程度薄くなる傾向になる。
しかし、層厚の自由な設定はできず、例えば粘性があって反力が大きくなる被攪拌物のときに層厚を薄くする要求には応ずることができなかった。
また、衛生面等の要求により撹拌羽根を頻繁に取り外して清掃を行なう場合に、コイルばねで強く付勢された撹拌羽根の取り外し、取り付けの作業を行うことに労力を伴い、女性等では、取り外し、取り付けの作業が困難であるという問題もあった。
特許4226630公報
本発明が解決しようとする課題は、正転及び反転の間で揺動する撹拌羽根の揺動範囲を自由に調整できず、また、コイルばねを備える場合には、清掃などのための取り外し、取り付けの作業が困難であった点である。
本発明は、正転及び反転の間で揺動する撹拌羽根の揺動範囲を自由に調整でき、取り外し、取り付けの作業を容易に行わせることを可能とするために、水分を含んだ被撹拌物を収容し加熱可能な加熱容器と、前記加熱容器内の回転軸に支持され先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットと、前記撹拌ユニットを正転及び反転させるように前記回転軸を回転駆動して前記加熱容器内の被撹拌物を撹拌可能とする駆動部とを備え、前記掻取羽根は、前記回転軸に対し回転方向前後へ一定範囲の揺動が可能となるように支持され、前記正転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が前記加熱容器の内周面に押し付けられ、前記反転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が前記一定範囲の揺動で前記加熱容器の内周面から離間し前記被撹拌物を前記加熱容器の内周面に塗り付ける掻取押付式加熱撹拌装置であって、前記一定範囲を調節可能とするストッパーを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、加熱容器内に食材等の被撹拌物を収容し、加熱しながら撹拌ユニットを駆動部によって回転駆動し、加熱容器内の被撹拌物を加熱撹拌することができる。
回転駆動の際には、撹拌ユニットを正転及び反転させ、反転によって加熱容器の内周面に被撹拌物を塗りつけることができる。
従って、加熱容器の内周面に残留した被撹拌物とその上に塗り付けた被撹拌物との間で水分移動を行なわせ、焦げ付きを防止することができる。
しかも、掻取羽根の搖動の一定範囲をストッパーにより調節可能に規制するから、反転時の被攪拌物の塗り付け状態を、被攪拌物の種類に応じて設定することができる。
被撹拌物を掻取羽根で加熱容器の内周面に塗りつける操作は、被撹拌物中に含まれるダマ状の物質を圧壊させる効果があり、被攪拌物の膜厚又は層厚を設定することで、この効果を調整できる。
掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を切り欠いた正面図である。(実施例1) 掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を省略した平面図である。(実施例1) 掻取押付式加熱撹拌釜を示す側面図である。(実施例1) 掻取押付式加熱撹拌釜の撹拌ユニットを示す斜視図である。(実施例1) 撹拌ユニットの取り付けを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例1) 撹拌ユニットの取り付けを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例1) 撹拌ユニットの一部を省略した正面図である。(実施例1) 撹拌ユニットの揺動範囲の調整を示し、(A)は、固定状態示す説明図、(B)は、揺動範囲を大きくした設定状態を示す説明図である。(実施例1) 撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例2) 撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例2) 撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例3) 撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例3)
正転及び反転の間で揺動する撹拌羽根の揺動範囲を自由に調整でき、取り外し、取り付けの作業を容易に行わせることを可能にするという目的を、撹拌ユニットの掻取羽根が回転軸に対して一定範囲の揺動が可能となるように支持され、搖動の一定範囲を調節可能とするストッパーを備えることにより実現した。
前記撹拌ユニットは、前記駆動部によって回転駆動される回転軸に支持された支持部を備え、前記掻取羽根は、前記支持部に回転自在に結合され、前記ストッパーを、前記支持部と掻取羽根との間に備えてもよい。
前記ストッパーは、前記掻取羽根に螺合し前記支持部に対し進退調節可能なねじ部材であってもよい。
前記ストッパーは、前記支持部と前記掻取羽根との間に形成されたスペーサー取付部に着脱可能又は固定して取り付けられたスペーサーブロックであってもよい。
駆動部によって回転駆動される加熱容器の回転軸に対して回転方向前後へ一定範囲の揺動が可能となるように掻取羽根を支持部に支持し、正転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が加熱容器の内周面に押し付けられ、反転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が一定範囲の揺動で加熱容器の内周面から離間し被撹拌物を加熱容器の内周面に塗り付ける掻取押付式加熱撹拌装置の撹拌ユニットであって、前記一定範囲を設定するストッパーを備え、前記ストッパーは、スペーサー取付部に着脱可能又は固定して取り付けられ前記支持部又は前記掻取羽根に当接して前記一定範囲を設定するスペーサーブロックを備えて実現した。
[掻取押付式加熱撹拌釜の全体構成]
図1は、掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を切り欠いた正面図である。図2は、掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を省略した平面図である。図3は、掻取押付式加熱撹拌釜を示す側面図である。
本発明の掻取押付式加熱撹拌装置として、実施例の掻取押付式加熱撹拌釜1は、流動性のある被撹拌物の加熱撹拌に用いられ、特に流動性の悪い被撹拌物、例えば含水粉体や餡等の粉体や固体又は粘性の高い物質或いは塑性流動する物質等の加熱撹拌に用いられるものである。ただし、流動性の良い被撹拌物に適用することも可能である。
図1〜図3のように、掻取押付式加熱撹拌釜1は、加熱容器3と、撹拌ユニット5と、駆動部である駆動モータ7と、制御ボックス9と、油圧ユニット11と、配管ユニット12とを支持フレーム15に支持することによって構成されている。
前記支持フレーム15は、蓋収容部17が一体に設けられ、脚部19によってフロア21上に配置されている。脚部19は、例えばロードセル等で構成された重量センサ23が介設されており、加熱容器3、撹拌ユニット5、駆動モータ7、制御ボックス9、油圧ユニット11、蓋収容部17等を含めた支持フレーム15上の全重量を検出する構成となっている。この重量測定によって、加熱容器3内の食材の加熱調理による水分蒸発量等を演算し、掻取押付式加熱撹拌釜1の自動加熱撹拌等を行わせることが可能となっている。
前記加熱容器3は、横置きの円筒部25上にホッパー部27を設けたものである。加熱容器3は、支持フレーム15に回転可能に支持され、図3の二点鎖線のように、油圧ユニット11の油圧シリンダ29によって傾動回転される。加熱容器3は、上端開口から食材等の被撹拌物が投入され、前記傾動により上端開口から加熱撹拌後の被撹拌物を排出することができるようになっている。前記上端開口には、着脱可能に割蓋31が設けられている。また、下部外周には、加熱及び冷却用の流体ジャケット33を備えている。
前記円筒部25の軸心部には、回転軸35が回転自在に支持されている。回転軸35は、駆動モータ7によって回転駆動されるようになっている。回転軸35には、所定間隔で撹拌ユニット5が取り付けられ、回転駆動によって加熱容器3内の被撹拌物を撹拌可能としている。なお、撹拌ユニット5の詳細については後述する。
前記駆動モータ7は、回転軸35に連動連結されている。駆動モータ7は、制御ボックス9によって制御され、所定の周期毎に正転及び正転とは逆回転の反転を繰り返すようになっている。
前記制御ボックス9は、駆動モータ7の動作の他、加熱容器3の流体ジャケット33への蒸気の供給、油圧ユニット11の動作等を制御する。
[撹拌ユニットの詳細]
図4は、掻取押付式加熱撹拌釜の撹拌ユニットを示す斜視図である。図5は、撹拌ユニットの取り付けを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図6は、撹拌ユニットの取り付けを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図7は、撹拌ユニットの一部を省略した正面図である。図8は、撹拌ユニットの揺動範囲の調整を示し、(A)は、固定状態示す説明図、(B)は、揺動範囲を大きくした設定状態を示す説明図である。なお、図7、図8では、アーム先端のクランプ部を省略している。
図1〜図6のように、前記各撹拌ユニット5は、支持部としてのアーム37と、該アーム37の先端に設けられた掻取羽根39と、アーム37と掻取羽根39との間に設けられたストッパー41とを備えている。
前記アーム37は、基端側に設けられたクランプ部43によって回転軸35に対して支持されている。アーム37の先端には、掻取羽根39の取付用のブラケット部45が設けられている。ブラケット部45は、前記回転軸35の軸心に対しθの角度を持って設定されている。本実施例では、図4のように、設定角度θ=約30°となっている。ただし、設定角度θは任意である。
クランプ部43は、回転軸35を挟む合わせ構造で形成されている。クランプ基部43aがアーム37の先端に固定して設けられている。クランプ蓋部43bは、クランプ基部43aに回転軸35を挟んでボルト43cにより締結結合されている。
回転軸35を挟んだクランプ基部43a及びクランプ蓋部43bの締結結合により回転軸35に対する撹拌ユニット5の締結固定が行なわれている。
ブラケット部45は、アーム37の軸方向に沿って延設されている。ブラケット部45は、基部45aと壁部45bと突片部45cとを備えている。
基部45aは、アーム37の先端に結合されている。ブラケット部45は、アーム37に含まれる構成であり、支持部を構成する。壁部45bは、その平坦な受け面45baが反転方向bに向いている。突片部45cは、回転軸35の軸方向で対向する一対が受け面45baの両側に配置され、壁部45bから突出している。突片部45cの突出方向は、反転方向bとなっている。なお、図5、図6では、一方の突片部45cが見えている。
掻取羽根39は、加熱容器3の内周面57において正転方向aに対し、後傾となるように傾斜配置されている。つまり、掻取羽根39は、正転時に加熱容器3の内周面57に接する羽根先61aが先行して内周面57を移動するように傾斜設定されている。
図5〜図7のように、掻取羽根39は、補助板58を前面に配して羽根支持板59の羽根支持部59aに羽根部61をボルト60により締結結合したものである。従って、本実施例において掻取羽根39は、補助板58及び羽根部61と羽根支持板59とからなっている。羽根部61及び羽根支持板59を樹脂と金属との二色成型により一体に形成することも可能である。この場合、補助板58を省略することもできる。
羽根支持板59の羽根支持部59aは、ナックル部59bの対向面59baに対し、正転方向aに先行するように傾斜設定されている。
羽部部61は、正転方向aの前面から見て略矩形状に形成され、掻取羽根39の先端である羽根先61aは、加熱容器3の内周面57を設定状態で掻き取れるように図7の前面から見て若干の円弧状に形成されている。
羽根支持板59は、ナックル部59bがブラケット部45の突片部45c間に配置されている。羽根支持板59のナックル部59bは、突片部45cに対し結合ピン65により着脱自在に結合されている。従って、掻取羽根39は、アーム37に対して結合ピン65により回転自在となっている。
結合ピン65は、一端に頭部65aが形成され、他端にロック部65bが回転可能に結合されている。ロック部65bを、結合ピン65に対し直状にし、羽根支持板59のナックル部59b及びブラケット部45の突片部45cの孔を貫通させ、貫通後にロック部65bを回転させて図7のようなロック状態にすることができる。ロック部65bの回転の戻りは、例えば軸周りの摩擦力により規制される。作業者が、手により、或いは工具を介してロック部65bを摩擦力に抗して回転させ、結合ピン65に対し直状にすることができる。
羽根支持板59のナックル部59bの対向面59baは、前記ブラケット部45の壁部45bの受け面45baに対向するようになっている。この対向は、平行な対向、傾斜した対向の何れも含まれる。
前記ストッパー41は、アーム37のブラケット部45と掻取羽根39との間に備えられている。
このストッパー41によりブラケット45の壁部45b及び羽根支持板59のナックル部59bとの間で掻取羽根39の一定範囲の揺動を可能とする。
つまり、掻取羽根39は、先端の羽根先61aが加熱容器3の内周面57に押し付けられた位置から離間する方向へ一定範囲の揺動が可能となる。
ストッパー41は、本実施例においてねじ部材としてのボルト41aを備え、このボルト41aが当接する受け面45baを有するブラケット部45の壁部45bもストッパー41の構成要素である。
ボルト41aに対しては、補助のボルト41bを備えている。ボルト41a、41bは、ナックル部59bにおいて結合ピン65を挟むように配置され、ナックル部59bに螺合している。一対のボルト41a、41bは、ナックル部59bの対向面59baに直交するように設定されている。
これらボルト41a、41bは、ロックナット67によりナックル部59bに対する螺合位置が固定されるようになっている。ナックル部59bに対するボルト41a、41bの螺合位置調整により各ボルト41a、41b先端の対向面59baに対する突出位置を設定することができる。
図8(A)のように、ナックル部59bの対向面59baをブラケット部45の壁部45bの受け面45baに対し平行に対向させ、双方のボルト41a、41bの先端を受け面45baに当接させるようにナックル部59bに対するボルト41a、41bの螺合位置を調節することでブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動位置をこの位置で固定することができる。
従って、ボルト41aにボルト41bを追加して掻取羽根39が支持部であるアーム37に対し揺動位置を設定して固定可能となっている。
ブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動位置の固定は、対向面59baが受け面45baに対して任意に傾斜した位置で行なわせることもできる。但し、その分のボルト41a、41bの長さ設定が必要となる。
図8(A)の状態から図8(B)のように、ボルト41aの先端を対向面59baから退避させると、掻取羽根39を結合ピン65の回りで一定範囲の揺動を可能とする。
この一定範囲の揺動は、図5の正転時において掻取羽根39の羽根先61aが加熱容器3の内周面57に押し付けられた位置から羽根支持板59の対向面59baがブラケット部45の壁部45b下端に当接する位置までである。
図6のように、羽根支持板59の対向面59baがブラケット部45の壁部45b下端に当接した位置で、加熱容器3の内周面57と掻取羽根39の羽根先61aとの間に、隙間Sが形成される。
この揺動範囲、つまり隙間Sは、ボルト41aの螺合位置の調整により変更することができる。ボルト41aを受け面45ba側に突出させると、羽根支持板59の対向面59baよりも先にボルト41aが受け面45baに突き当たる。ボルト41aが受け面45ba側に突き出る程度により隙間Sを減少させるように設定することができる。
ボルト41bの螺合位置の調節で、正転時に掻取羽根39が加熱容器3の内周面57に近接するように回転するとき、ボルト41bが壁部45bの受け面45baに当接し、
隙間Sの最小値を選択的に調節設定することができる。また、掻取羽根39の羽根先61aが、加熱容器3の内周面57に押し付けられるときの押し付け力を調整することができる。
加熱容器3の内周面57は、実際には真円ではなく、内周面57の場所によって接触強度が異なる場合もある。この場合、押し付け力を可能な限り適正な状況にするよう前記のようにして調整することができる。
[掻取押付式加熱撹拌釜の作用]
本実施例では、被撹拌物として水分を含有した粘性の高い餡製造用材料を用いている。
材料を加熱撹拌する際には、予め加熱容器3の割蓋31を取り外し、割蓋31を蓋収容部17に収容しておく。そして、開口した加熱容器3の上方開口から材料を投入する。このとき、重量センサ23により投入材料の投入重量が検出される。この重量検出に際しては、取り外した割蓋31も含めて検出されており、割蓋31装着後に、加熱撹拌中の重量検出制御に際し、割蓋31の脱着を考慮した演算をする必要がなく、制御ソフトを簡単にすることができる。また、配管ユニット12は、フレキシブルパイプ32による支持フレーム15側に対し独立して接地されているため、重量センサ23による重量検出に際して配管ユニット12の重量の影響を受けることが抑制され、正確な検出を行わせることができる。
材料投入後は、割蓋31を加熱容器3の上方開口に再び装着し、予めインストールされたプログラムで制御ボックス9により駆動モータ7を自動的に駆動制御する。かかる制御によって、撹拌ユニット5を所定の周期毎に正転及び反転させる。例えば正転を3回転行わせた後、反転を3回転行わせ、水分蒸発により材料が目的重量となるまでこれを繰り返す。ただし、正転及び反転の回転数は材料、煮詰まり状態、混合状態などに応じて任意に設定することができ、例えば正転を2回転行わせた後、反転を2回転行わせることも可能である。
正転及び反転を所定周期毎に繰り返すと、逆方向の回転力によって材料が撹拌ユニット5と供回りするのを抑制又は解消することができ、材料を流動させることができる。
図5の正転時(正転方向a)には、撹拌ユニット5の掻取羽根39によって材料の掻き取りを行うことができる。
すなわち、掻取羽根39は、反転方向b側へ後傾しているため、正転方向aにおいて、掻取羽根39の羽部部61の下面と加熱容器3の内周面57との間の掻き取り作用のための角度が鋭角をなしながら摺動回転する。
このため、掻取羽根39は、材料を加熱容器3の内周面57から離反させるように掻き取り案内流動させる。従って、材料は、加熱容器3の内周面57で加熱された部分とその内側の加熱されていない部分とが混合されて全体として加熱撹拌が行われる。
また、正転時には、材料の抵抗によって掻取羽根39の羽部部61の羽根先61aが加熱容器3の内周面57に押し付けられるため、掻き取りを確実に行わせることができる。
図5のように、正転時には、ブラケット部45の壁部45b下端と羽根支持板59の対向面59baとの間に隙間Gが形成される。
図6の反転時には、撹拌ユニット5の掻取羽根39によって材料の押し付けを行うことができる。
すなわち、掻取羽根39は、背面が材料から抵抗を受け、結合ピン65の回りに回転する。この回転は、図5の隙間Gが無くなるまで行なわれ、図6のように羽根支持板59の対向面59baがブラケット部45の壁部45b下端に当接して位置決められる。
この反転時の揺動位置では、羽部部61の羽根先61aと加熱容器3の内周面57との間に隙間Sが形成される。
反転方向bでは、加熱容器3の内周面57上の材料が掻取羽根39と内周面57との間の楔状の形状によってガイドされ、加熱容器3の内周面57側に向けて案内流動される。
流動した材料は、掻取羽根39によってガイドされながら隙間Sに到達し、隙間Sにおいて羽部部61の羽根先61aと加熱容器3の内周面57との間に入り込み加熱容器3の内周面57に対して押し付けられる。
隙間Sに応じて材料が加熱容器3の内周面57に膜状又は層状に確実に塗り付けられる。
被撹拌物を掻取羽根39で加熱容器3の内周面57に塗りつける操作により、被撹拌物中に含まれるダマ状の物質を圧壊させることができる。このダマ状の物質の圧壊効果は、隙間Sを調節することで変えることができる。
塗り付けられた材料は、正転掻き取り時に内周面57上に残留した材料に上塗りされた状態となる。この結果、残留材料には、上塗材料から水分移動が行われると共に上塗材料への熱移動が起こり、過熱が防止される。
従って、残留材料は、水分移動と熱移動とにより焦げ付きを防止される。残留材料は、水分移動により膨軟状態となっており、次の正転時に容易に掻き取られる。
なお、反転時に被攪拌物である材料の内周面57への塗り付けは、基本的に膜状又は層状になるが、内周面57上に残留した材料への水分移動があれば、塗り付け状態は、必ずしも膜状又は層状に限るものではない。従って、羽部部61の形状変更による隙間Sの形状も自由な設定が可能である。
前記反転時には、正転時に使用されなかった掻取羽根39の背面を使用して材料の押し付け作用をさせるため、材料が掻取羽根39背面を滑るようにして隙間S側へ移動し、この部分への材料の付着滞留を抑制することができる。
また、正転と反転とによって反転時に運動方向が逆方向となって材料に逆方向の回転力を加えるため、撹拌ユニット5のアーム37や回転軸35等と材料が供回りすることを防止でき、且つ付着した材料も流動させて付着滞留を抑制することができる。
以上のように、本実施例では、正転時に加熱容器3の内周面57上の加熱された材料は、掻取羽根39により内周面57から掻き取られる。内周面57上には少量の材料が残留するが、この残留材料が過熱(焦げ付く)される前に、撹拌ユニット5を反転させる。このとき、材料を押して回っている掻取羽根39が逆方向に運動するため、一時的に材料が運動を止めた静止状態になる。これによって回転の慣性を破壊し、掻取羽根39と材料との供回りを解消することができる。
このように周期的に正転と反転とを切り替えることにより、加熱容器3の内周面57での材料(被撹拌物)の過熱・焦げ付き等を抑制すると共に、伝熱効率を向上させることができる。更に、供回りによる混合効率の低下を防止することができる。
[実施例の効果]
本実施例では、粘性の高い被撹拌物を加熱容器3に収容し、加熱しながら先端に掻取羽根39を有した撹拌ユニット5を駆動モータ7によって回転駆動させ、被撹拌物の加熱撹拌を行うことができる。加熱撹拌時には、駆動モータ7が撹拌ユニット5を正転及び反転させることによって、被撹拌物が撹拌ユニット5と供回りすることを抑制し、混合効率の低下を確実に抑制することができる。
そして、掻取押付式加熱撹拌釜1は、前記反転によって加熱容器3の内周面57に被撹拌物を膜状又は層状に塗り付けることができる。このため、正転掻き取り時に加熱容器3の内周面57に付着残留した被撹拌物に対し、水分のより多い被撹拌物を上塗りして混合することができる。従って、残留した被撹拌物による焦げ付きを確実に抑制することができる。
また、本実施例では、正転及び反転を行うことによって、加熱撹拌時に掻取羽根39の表面、背面の双方を使用し掻取羽根39への被撹拌物の付着滞留を抑制することができる。従って、掻取羽根39に付着滞留した被撹拌物が加熱撹拌の進行によって変質することを確実に抑制することができる。
また、本実施例では、正転と反転とで逆方向の回転力を加えるため、撹拌ユニット5のアーム37や回転軸35等と被撹拌物が供回りすることを抑制できる。従って、被撹拌物の混合不良を抑制することができる。また、正転と反転とで、アーム37や回転軸35等に付着した被撹拌物も流動させることができ、付着滞留を抑制することができる。従って、アーム37や回転軸35等に付着滞留した被撹拌物が加熱撹拌の進行によって混合不足又は変質(濃縮・乾燥等)することを確実に抑制することができる。
本実施例では、掻取羽根39が加熱容器3の内周面57に対して正転方向aに対し反転方向後方へ後傾となるように傾斜配置されているため、反転時に加熱容器3の内周面57側へ向けて確実に流動させ、加熱容器3の内周面57に対して被撹拌物をより確実に膜状又は層状に塗り付けることができる。
本実施例では、掻取羽根39が回転方向前後へ一定範囲の揺動が可能となるように支持されているため、反転時に掻取羽根39が加熱容器3から離反するように揺動し、加熱容器3の内周面57に対して被撹拌物をより確実に膜状又は層状に塗り付けることができる。
本実施例では、駆動モータ7によって回転駆動される回転軸35に支持されたアーム37先端に、撹拌ユニット5を結合ピン65によって回転自在に結合し、且つストッパー41により掻取羽根39の揺動範囲を設定することができる。
従って、材料の種類、例えば粘性の高い、低いなどの種類に応じて反転時の隙間Sを適性に設定し、膜状又は層状の塗り付けを的確におこなわせることができる。つまり、必要に応じて粘性の高い材料でも、隙間Sを狭くすることも可能であり、逆に広く設定することもできる。
被撹拌物を掻取羽根39で加熱容器3の内周面57に塗りつける操作は、被撹拌物中に含まれるダマ状の物質を圧壊させる効果があり、被攪拌物の膜厚又は層厚を設定する隙間Sを調節することで実現できる。
ストッパー41のボルト41aに付随してボルト41bが備えられ、一対のボルト41a、41bにより掻取羽根39をアーム37に対し揺動位置調整後に固定することもできる。
このため、材料によっては、隙間Sを設定せず、或いは固定された隙間Sで正転、反転させることも可能である。
掻取羽根39の清掃に際しては、作業者が、手により、或いは工具を介して結合ピン65のロック部65bを摩擦力に抗して回転させ、結合ピン65に対し直状にする。直状となった結合ピン65は、頭部65aを持ち、容易に引き抜くことができる。
このとき、従来のように掻取羽根39にコイルばねの付勢力が働いていないので、結合ピン65を引き抜くことで、ブラケット部45から掻取羽根39を極めて容易に取り外すことができる。
掻取羽根39の取り外しにより、掻取羽根39やブラケット部45等の清掃を行い、その後、前記とは逆の手順により結合ピン65を用い、コイルばねの影響を受けることなくブラケット部45に掻取羽根39を極めて容易に取り付けることができる。
掻取押付式加熱撹拌釜1を搬送するときは、図8(A)などのように掻取羽根39を固定させ、搬送中のがたつきを防止し、掻取羽根39周りの損傷を防ぐこともできる。
なお、掻取羽根39を固定しないときは、ボルト41bを省略することもできる。
ボルト41a、41bの一方を羽根支持板59のナックル部59bに設け、他方をブラケット部45の壁部45bに設けることができる。ボルト41a、41bの双方をブラケット部45の壁部45bに設けることもできる。掻取羽根39の揺動範囲の調節、搖動の固定、隙間Sの最小値の設定は、例えば、結合ピン65回りの構造を利用して形成することもできる。
撹拌ユニットの正転、反転の切替は、予め制御ボックス9にインストールされたプログラムに基づき、制御ボックス9が駆動モータ7を自動制御する形態、或いは手動のスイッチを備え、制御ボックス9を手動のスイッチにより切替制御することなど、任意に選択することができる。
また、自動制御及び手動制御の双方を備える形態にすることもできる。
Fを被攪拌物の液面としているが、被攪拌物は液状のものに限らず、ある程度粘性を有したものも含まれ、Fは、被攪拌物の自由表面を意味する。
本発明実施例は、撹拌ユニット5を取り付ける回転軸35が横軸タイプであるが、縦軸タイプ、斜軸タイプにも同様に適用し、正転及び反転による攪拌、塗り付けを行わせることができる。
図9は、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図9では、図7、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例1と基本的な構成は同様であり、同一又は対応する構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図9のように、実施例2の撹拌ユニット5は、実施例1と同様に、図1〜図4の掻取押付式加熱撹拌釜1(掻取押付式加熱撹拌装置)に取り付けて用いられる。
つまり、図5と同様に、正転により受ける被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが加熱容器3の内周面に押し付けられ、図6と同様に、反転により被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが一定範囲の揺動で加熱容器3の内周面に対して離間し被撹拌物を加熱容器3の内周面に塗り付けるものである。
撹拌ユニット5は、実施例1同様の構造に形成され、クランプ部43及びブラケット部45を備えたアーム37(支持部)と、アーム37に回転自在に結合された掻取羽根39とからなり、一定範囲の揺動を設定するストッパー69を備えている。
ストッパー69は、スペーサーブロック71を備えている。スペーサーブロック71は、金属、樹脂、セラミック、硬質ゴム、弾性を有したゴムなどにより矩形の平板状に形成され、スペーサー取付部73に収容して取り付けられ、ブラケット部45の壁部45bと共に掻取羽根39の一定範囲の揺動を設定するストッパー69を構成する。
スペーサー取付部73は、羽根支持板59の対向面59baとブラケット部45の受け面45baとの間に形成され、結合ピン65の軸方向でナックル部59bの左右両側に位置する突片部45cがスペーサー取付部73の両側に位置する。羽根支持板59のナックル部59bには、突部59cが突設されている。突部59cは、正転方向への回転時に、ブラケット部45の受け面45baに当接し又は若干の隙間により対向する。
回転軸35の正転時に突部59cがブラケット部45の受け面45baに当接すると、羽根支持板59の対向面59baは、結合ピン65側が羽根部61側に対して後方となるように傾斜する。羽根支持板59の羽根支持部59aは、対向面59baに対し正転方向前方へさらに傾斜している。羽根支持部59aに取り付けられている羽根部61の上縁は、一定の厚みで平坦面61bが形成され、対向面59baの下端に位置し、スペーサーブロック71の下縁を支持している。羽根部61の平坦面61bと羽根支持板59の対向面59baとは、鋭角を成し、対向面59baに沿って配置されたスペーサーブロック71の下縁を安定して保持できるようになっている。
スペーサーブロック71は、固定されていないが、上記のようにスペーサーブロック71の下縁が、対向面59ba及び羽根部61の上縁で支持されている。スペーサーブロック71の幅方向の両縁は、ブラケット部45の突片部45cによるスペーサーブロック71両側への近接対向により保持されている。且つ正転方向への回転時に、スペーサーブロック71とブラケット部45の壁部45bとの間のクリアランスにおいてスペーサーブロック71が動いてもスペーサーブロック71の下縁が羽根部61の平坦面61bから外れない寸法関係に設定されている。
そして、正転時は、突部59cが、ブラケット部45の受け面45baに当接し又は若干の隙間により対向する、スペーサーブロック71とブラケット部45の壁部45bとの間にクリアランスを形成する。反転時は、被撹拌物からの抵抗により掻取羽根39が結合ピン65周りに回転してスペーサーブロック71がブラケット部45の壁部45bに当接してクリアランスがなくなる。
従って、掻取羽根39の揺動がストッパー69及び突部59cにより規制され、実施例1と同様な正転、反転動作を行わせ、同様な作用効果を奏することができる。
また、実施例2では、スペーサーブロック71として厚みの異なる複数種類を用意し、スペーサーブロック71を適宜交換することでクリアランスを調整し、掻取羽根39の一定範囲の揺動を変更することができる。
このような変更により加熱容器3の内周面57との間の隙間S(図6)の設定を的確に行わせることができる。
スペーサーブロック71は、スペーサー取付部73において動き得るため、被攪拌物が付着し難く、食材のような被攪拌物に適している。
撹拌羽根39の清掃に際しても、スペーサーブロック71を分離して行わせることができ、清掃をより確実に行うことができる。
[変形例]
図10は、実施例2の変形例を示す。図10は、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図10では、図7、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例2の変形例は、図9の実施例2と基本的な構成は同様であり、同一構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図10のように、本実施例2の変形例は、スペーサーブロック71を羽根支持板59の対向面59baに溶着或いは接着した。スペーサーブロック71の上縁は、突部59c側に突き当たっている。
スペーサーブロック71を羽根支持板59の対向面59baに固定するに際しては、厚みの異なるスペーサーブロック71を複数種用意し、スペーサーブロック71を対向面59baに固定せずに配置して壁部45bとのクリアランスを調整する。この調整により、掻取羽根39の一定範囲の揺動を規定し、加熱容器3の内周面57との間の隙間S(図6)の設定を的確に行わせることができる。
隙間Sの設定後は、スペーサーブロック71を羽根支持板59の対向面59baに溶着或いは接着などにより固定する。
スペーサーブロック71は、対向面59baに固定するため、ブラケット部45の壁部45bに当接する部分にのみ存在すればよく、大きさを小さく形成することもできる。
但し、スペーサーブロック71は、対向面59baに固定する前に隙間Sの設定を確認するとき、スペーサーブロック71の下縁を羽根部61の上縁に乗せた状態で壁部45bに当接し得る大きさであるとスペーサーブロック71から手を放しても隙間Sの設定確認を行わせることができる。
スペーサーブロック71の厚みの種類による掻取羽根39の一定範囲の揺動の変更は、厚みの異なるスペーサーブロック71を対向面59baに固定した複数種類の掻取羽根39を用意して実現することもできる。スペーサーブロック71の厚みを選んで掻取羽根39を交換し、隙間Sの設定を行わせることができる。
そして、本実施例2の変形例でも、図9の実施例2と同様な作用効果を奏することができる。
なお、スペーサーブロック71は、掻取羽根39側ではなくブラケット部45側に設け、或いは掻取羽根39側及びブラケット部45側の双方に設けることもできる。ブラケット部45側に設けるスペーサーブロックは、ブラケット部45の壁部45bの下端に固定する突片部として構成し、対向面59baに対する突出の程度を種々設定する構造にすることもできる。
図11は、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図11では、図7、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例2と基本的な構成は同様であり、同一又は対応する構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図11のように、実施例3の撹拌ユニット5は、実施例2が前提とする実施例1と同様に、図1〜図4の掻取押付式加熱撹拌釜1(掻取押付式加熱撹拌装置)に取り付けて用いられる。
つまり、図5のように、正転により受ける被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが加熱容器3の内周面に押し付けられ、図6のように、反転により被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが一定範囲の揺動で加熱容器3の内周面に対して離間し被撹拌物を加熱容器3の内周面に塗り付けるものである。
撹拌ユニット5は、実施例2同様の構造に形成され、クランプ部43及びブラケット部45を備えたアーム37(支持部)と、アーム37に回転自在に結合された掻取羽根39とからなり、一定範囲の揺動を設定するストッパー69を備えている。
ストッパー69は、スペーサーブロック71を備えている。スペーサーブロック71は、金属、樹脂、セラミック、硬質ゴム、弾性を有したゴムなどにより矩形の平板状に形成され、スペーサー取付部73に収容して取り付けられ、ブラケット部45の壁部45bと共に掻取羽根39の一定範囲の揺動を設定するストッパー69を構成する。
スペーサーブロック71の形状は、実施例2と異なっており、差込凸部71aが段付き状に薄く形成されている。ナックル部59bの突部59cと結合ピン65との間には、差込凹部59dが形成され、スペーサーブロック71の差込凸部71aが差し込まれている。
スペーサーブロック71の下縁部は、実施例2の図9と同様に支持されている。つまり、羽根部61の上縁の平坦面61bと羽根支持板59の対向面59baとは、鋭角を成し、対向面59baに沿って配置されたスペーサーブロック71の下縁を安定して保持する。
スペーサーブロック71の配置は、羽根支持板59の羽根取付部59aに対し羽根部61を取り付ける前に行なわれる。スペーサーブロック71を対向面59baの下方から対向面59baに沿って上方へ移動させ、差込凸部71aを差込凹部59dに差し込む。次いで、羽根部61を羽根取付部59aに締結固定し、羽根部61の上縁の平坦面61bと羽根支持板59の対向面59baとの間にスペーサーブロック71の下縁部を配置させる。
従って、掻取羽根39の揺動がストッパー69及び突部59cにより規制され、実施例1と同様な正転、反転動作を行わせ、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
また、スペーサーブロック71を備えた構造として、実施例2と同様な作用効果を奏することができる。
さらに、本実施例3のスペーサーブロック71は、羽根支持板59に対して着脱ができながら組み付け状態での固定を行わせることができる。
[変形例]
図12は、実施例3の変形例を示す。図12は、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図12では、図7、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例3の変形例は、図11の実施例3と基本的な構成は同様であり、同一構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図12のように、本実施例3の変形例は、スペーサーブロック71の差込凸部71aが段付き状に薄く形成され、この差込凸部71aが羽根部61と対向面59baとの間の差込凹部59dに保持される。
対向面59baは、羽根取付部59aの表面に対して凹状に形成され、ナックル部59b側に突当面59bbを有している。突当面59bbは、対向面59baに直交し、羽根部61の上縁の平坦面61bに対向している。
スペーサーブロック71の厚みは、突当面59bbと同高さであり、スペーサーブロック71の表面がナックル部59bの面59bcに角度を持って連続している。スペーサーブロック71は、一側面が突当面59bbに突き当てられ、他側面が羽根部61の平坦面61bに対向する。
なお、スペーサーブロック71の表面と羽根部61表面とを面一にすることもできる。
スペーサーブロック71の配置は、羽根支持板59の羽根取付部59aに対し羽根部61を取り付ける前に行なわれる。スペーサーブロック71を対向面59baに配置し、次いで、羽根部61を羽根取付部59aに締結固定する。この締結固定により羽根部61の上縁部と対向面59baとの間に差込凹部59dを形成してスペーサーブロック71の差込凸部71aを押さえる。
従って、本実施例3の変形例においても、図11の実施例3と同様な作用効果を奏することができる。
1 掻取押付式加熱撹拌釜(掻取押付式加熱撹拌装置)
3 加熱容器
5 撹拌ユニット
7 駆動モータ(駆動部)
35 回転軸
37 アーム(支持部)
39 掻取羽根
41 ストッパー
41a ボルト(ストッパー)
43 クランプ部
45 ブラケット部(支持部)
45b ブラケット部の壁部(ストッパー)
57 加熱容器の内周面
59 結合部(掻取羽根)
59b
61 羽部部(掻取羽根)
61a 羽根先(掻取羽根39の先端)
65 結合ピン
69 ストッパー
71 スペーサーブロック

Claims (5)

  1. 水分を含んだ被撹拌物を収容し加熱可能な加熱容器と、
    前記加熱容器内の回転軸に回転自在に支持され先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットと、
    前記撹拌ユニットを正転及び反転させるように前記回転軸を回転駆動する駆動部とを備え、
    前記掻取羽根は、前記回転軸に対して回転方向前後へ一定範囲の揺動が可能となるように前記撹拌ユニットに支持され、
    前記正転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が前記加熱容器の内周面に押し付けられ、前記反転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が前記加熱容器の内周面から離間し前記被撹拌物を前記加熱容器の内周面に塗り付ける掻取押付式加熱撹拌装置であって、
    前記撹拌ユニットは、前記一定範囲を調節可能とするストッパーを備えた、
    ことを特徴とする掻取押付式加熱撹拌装置。
  2. 請求項1記載の掻取押付式加熱撹拌装置であって、
    前記撹拌ユニットは、前記駆動部によって回転駆動される回転軸に支持された支持部を備え、
    前記掻取羽根は、前記支持部に回転方向前後へ揺動可能に結合され、
    前記ストッパーを、前記支持部と掻取羽根との間に備えた、
    ことを特徴とする掻取押付式加熱撹拌装置。
  3. 請求項2記載の掻取押付式加熱撹拌装置であって、
    前記ストッパーは、前記掻取羽根に螺合し前記支持部に対し進退調節可能なねじ部材を備えている、
    ことを特徴とする掻取押付式加熱撹拌装置。
  4. 請求項2記載の掻取押付式加熱撹拌装置であって、
    前記ストッパーは、前記支持部と掻取羽根との間に形成されたスペーサー取付部に着脱可能又は固定して取り付けられ前記支持部又は前記掻取羽根に当接して前記一定範囲を設定するスペーサーブロックを備えた、
    ことを特徴とする掻取押付式加熱撹拌装置。
  5. 駆動部によって回転駆動される加熱容器の回転軸に対して回転方向前後へ一定範囲の揺動が可能となるように掻取羽根を支持部に支持し、正転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が加熱容器の内周面に押し付けられ、反転により受ける被撹拌物の抵抗によって前記掻取羽根の先端が一定範囲の揺動で加熱容器の内周面から離間し被撹拌物を加熱容器の内周面に塗り付ける掻取押付式加熱撹拌装置の撹拌ユニットであって、
    前記一定範囲を設定するストッパーを備え、
    前記ストッパーは、スペーサー取付部に着脱可能又は固定して取り付けられ前記支持部又は前記掻取羽根に当接して前記一定範囲を設定するスペーサーブロックを備えた、
    ことを特徴とする撹拌ユニット。
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