JP6368345B2 - 掻取撹拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、食材等を攪拌可能な掻取攪拌装置に関するものである。
従来の掻取撹拌装置としては、例えば加熱攪拌容器の攪拌駆動用の回転軸に撹拌ユニットを撹拌回転自在に支持した掻取式加熱撹拌釜がある。
この掻取式加熱撹拌釜は、加熱攪拌容器内に食材等の被撹拌物を収容し、加熱しながら先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットを回転駆動して加熱攪拌容器内の被撹拌物を加熱撹拌することができる。加熱撹拌は、回転する撹拌ユニットが、加熱された被撹拌物を加熱攪拌容器の内周面から掻き取り、被撹拌物全体を混合することによって行われる。
このような加熱撹拌に際し、被撹拌物は、大部分が掻取羽根によって掻き取られるが、少量の掻き取り残留した被撹拌物が加熱攪拌容器の内周面に付着する。加えて、撹拌ユニットに対し被撹拌物が供回りすると、新たな被撹拌物が加熱攪拌容器の内周面側へ移動し難くなり、前記のように残留し付着した被撹拌物は、加熱攪拌容器の内周面に焦げ付き易くなるという問題があった。
これに対し、出願人は、特許文献1の掻取押付式加熱撹拌装置を既に提案している。
この掻取押付式加熱撹拌装置は、反転によって加熱攪拌容器の内周面に被撹拌物を膜状又は層状に塗りつけることができ、反転により塗りつけられた被攪拌物から加熱攪拌容器の内周面に付着している被撹拌物に水分移動を行なわせ、且つ再度の正転により掻き取らせることで焦げ付きを防止できるなどの優れた効果を奏することができる。
一方、特許文献1の掻取押付式加熱撹拌装置は、正転のみの専用装置として使用することも構造的に可能であることは勿論である。正転のみの専用装置の場合でも、加熱攪拌容器の底部側の内周面が必ずしも真円ではないことに応ずることができる。
つまり、掻取羽根の回転は真円の軌跡を採り、この掻取羽根が必ずしも真円ではない加熱攪拌容器の底部側を掻取摺動するとき、掻取羽根が揺動可能であると加熱攪拌容器の底部側の僅かな変化に応じて自動的に揺動し、適正な掻取摺動を行わせることができる。
そして、これら正転及び反転用の装置として構成した場合、正転のみの専用装置として構成した場合の何れにおいても、衛生面の維持は大きな問題となる。
すなわち、特許文献1の撹拌ユニットは、回転軸側に支持部が取り付けられ、この支持部に掻取羽根側の羽根基部が揺動可能に結合された構造となっている。
このような取付け構造では、支持部と掻取羽根側の羽根基部との間に粘性のある被攪拌物が詰まり易く、頻繁な洗浄により衛生面の維持をする必要がある。
しかし、洗浄時には支持部と掻取羽根との間への通水による簡易な洗浄が困難であり、分解洗浄を必須として洗浄時に支持部から掻取羽根を取り外すことが煩雑となり、洗浄回数が減少する問題があった。
特許4226630号公報
本発明が解決しようとする課題は、通水による簡易な洗浄ができず、洗浄時に支持部から掻取羽根を取り外すことが煩雑となり、洗浄回数が減少する点である。
本発明は、通水による簡易な洗浄を可能とするために、被撹拌物を収容する攪拌容器と、前記撹拌容器に備えられた攪拌駆動用の回転軸と、前記回転軸に支持され先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットと、を備え、前記撹拌ユニットは、前記回転軸に支持された支持部を備え、前記掻取羽根は、前記支持部に前記回転軸の回転方向前後へ揺動可能に支持された羽根基部を備え、前記羽根基部と前記支持部との間に、前記揺動可能な範囲を特定する第1、第2の当たり部を備え、前記支持部と前記羽根基部との間で前記第1、第2の当たり部が、前記揺動可能な範囲で同時離間し、前記支持部は、前記第1、第2の当たり部の一方を構成する受け面と前記羽根基部を揺動支持する突片部とを備え前記受け面は、前記回転軸の回転半径方向に交差し前記支持部に対し回転方向の前後に開放された平面であることを特徴とする。
本発明によれば、支持部及び羽根基部間で第1、第2の当たり部が選択的に突き当たることで揺動範囲を特定し、回転軸の回転により掻取羽根が攪拌容器を掻取摺動することができる。
洗浄時には、支持部と羽根基部と間で前記第1、第2の当たり部が、揺動可能な範囲で同時離間することができ、支持部と羽根基部との間の第1、第2の当たり部間への通水を可能とし、簡易な洗浄を行なわせることができる。
このため、通水による頻繁な洗浄により衛生面の維持を高度に行わせることができる。
掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を切り欠いた正面図である。(実施例1) 掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を省略した平面図である。(実施例1) 掻取押付式加熱撹拌釜を示す側面図である。(実施例1) 掻取押付式加熱撹拌釜の撹拌ユニットを示す斜視図である。(実施例1) 撹拌ユニットの取り付けを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例1) 撹拌ユニットの取り付けを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例1) 撹拌ユニットの一部を省略した正面図である。(実施例1) 撹拌ユニットの揺動範囲の調整を示し、(A)は、固定状態を示す説明図、(B)は、揺動範囲を大きくした設定状態を示す説明図である。(実施例1) 第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例1) 撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例2) 第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例2) 撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例2) 撹拌ユニットの取り付けを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例3) 第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例3) 撹拌ユニットを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例3) 攪拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例4) 撹拌ユニットを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例4) 第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例4) 撹拌ユニットを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例5) 第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。(実施例5)
通水による簡易な洗浄を可能にするという目的を、被撹拌物を収容する攪拌容器と、前記撹拌容器に備えられた攪拌駆動用の回転軸と、前記回転軸に支持され先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットと、を備え、前記撹拌ユニットは、前記回転軸に支持された支持部を備え、前記掻取羽根は、前記支持部に前記回転軸の回転方向前後へ揺動可能に支持された羽根基部を備え、前記羽根基部と前記支持部との間に、前記揺動可能な範囲を特定する第1、第2の当たり部を備え、前記支持部と前記羽根基部との間で前記第1、第2の当たり部が、前記揺動可能な範囲で同時離間し、前記支持部は、前記第1、第2の当たり部の一方を構成する受け面と前記羽根基部を揺動支持する突片部とを備え前記受け面は、前記回転軸の回転半径方向に交差し前記支持部に対し回転方向の前後に開放された平面である掻取撹拌装置により実現した。
前記支持部は、前記第1、第2の当たり部の一方を構成する受け面と前記羽根基部を揺動支持する突片部とを備えてもよい。
前記受け面は、前記回転軸の回転半径方向に交差し前記支持部に対し回転方向の前後に開放された平面でもよい。
前記支持部と前記羽根基部とが前記第1の当たり部で突き当たるとき前記支持部と前記羽根基部との間が前記第2の当たり部側で開かれて前記支持部及び前記羽根基部間が前記第2の当たり部側から前記第1の当たり部側まで開放され、前記支持部と前記羽根基部とが前記第2の当たり部で突き当たるとき前記支持部と前記羽根基部と間が前記第1の当たり部側で開かれて前記支持部及び前記羽根基部間が前記第1の当たり部側から前記第2の当たり部側まで開放されてもよい。
前記第1、第2の当たり部の少なくとも一方は、突部を備え、前記突部は、前記羽根基部又は前記支持部に部分的に設定され、前記第1、第2の当たり部の少なくとも一方で前記突部により前記羽根基部と前記支持部との間に、通水用の隙間を形成可能としてもよい。
被撹拌物を収容する攪拌容器に備えられた攪拌駆動用の回転軸に支持され先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットであって、前記回転軸に支持された支持部と、前記掻取羽根に設けられ前記支持部に前記回転軸の回転方向前後へ揺動可能に支持された羽根基部と、を備え、前記支持部と前記羽根基部との間に、前記揺動可能な範囲を特定する第1、第2の当たり部を備え、前記支持部と前記羽根基部との間で前記第1、第2の当たり部が、前記揺動可能な範囲で同時離間するする撹拌ユニットにより実現した。
[掻取押付式加熱撹拌釜の全体構成]
図1は、掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を切り欠いた正面図である。図2は、掻取押付式加熱撹拌釜を示し一部を省略した平面図である。図3は、掻取押付式加熱撹拌釜を示す側面図である。
本発明の掻取撹拌装置として、実施例の掻取押付式加熱撹拌釜1は、流動性のある被撹拌物の加熱撹拌に用いられ、特に流動性の悪い被撹拌物、例えば含水粉体や餡等の粉体や固体又は粘性の高い物質或いは塑性流動する物質等の加熱撹拌に用いられるものである。ただし、流動性の良い被撹拌物の加熱撹拌に適用することも可能である。
図1〜図3のように、掻取押付式加熱撹拌釜1は、加熱攪拌容器3と、撹拌ユニット5と、駆動部である駆動モータ7と、制御ボックス9と、油圧ユニット11と、配管ユニット12とを支持フレーム15に支持することによって構成されている。
前記支持フレーム15は、蓋収容部17が一体に設けられ、脚部19によってフロア21上に配置されている。脚部19は、例えばロードセル等で構成された重量センサ23が介設されており、加熱攪拌容器3、撹拌ユニット5、駆動モータ7、制御ボックス9、油圧ユニット11、蓋収容部17等を含めた支持フレーム15上の全重量を検出する構成となっている。この重量測定によって、加熱攪拌容器3内の食材の加熱調理による水分蒸発量等を演算し、掻取押付式加熱撹拌釜1の自動加熱撹拌等を行わせることが可能となっている。
前記加熱攪拌容器3は、本実施例の攪拌容器を構成し、横置きの円筒部25上にホッパー部27を設けたものである。加熱攪拌容器3は、支持フレーム15に回転可能に支持され、図3の点線のように、油圧ユニット11の油圧シリンダ29によって傾動回転される。加熱攪拌容器3は、上端開口から食材等の被撹拌物が投入され、前記傾動により上端開口から加熱撹拌後の被撹拌物を排出することができるようになっている。前記上端開口には、着脱可能に割蓋31が設けられている。また、下部外周には、加熱及び冷却用の流体ジャケット33を備えている。
前記円筒部25の軸心部には、回転軸35が回転自在に支持され、撹拌容器に攪拌駆動用の回転軸35が備えられた構成となっている。回転軸35は、駆動モータ7によって回転駆動されるようになっている。回転軸35には、所定間隔で撹拌ユニット5が支持され、回転駆動によって加熱攪拌容器3内の被撹拌物を撹拌可能としている。なお、撹拌ユニット5の詳細については後述する。
前記駆動モータ7は、回転軸35に連動連結されている。駆動モータ7は、制御ボックス9によって制御され、所定の周期毎に正転及び正転とは逆回転の反転を繰り返すようになっている。
前記制御ボックス9は、駆動モータ7の動作の他、加熱攪拌容器3の流体ジャケット33への蒸気の供給、油圧ユニット11の動作等を制御する。
[撹拌ユニットの詳細]
図4は、掻取押付式加熱撹拌釜の撹拌ユニットを示す斜視図である。図5は、撹拌ユニットの取り付けを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図6は、撹拌ユニットの取り付けを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図7は、撹拌ユニットの一部を省略した正面図である。図8は、撹拌ユニットの揺動範囲の調整を示し、(A)は、固定状態示す説明図、(B)は、揺動範囲を大きくした設定状態を示す説明図である。図9は、第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図7、図8では、アーム先端のクランプ部を省略している。
図1〜図6のように、前記各撹拌ユニット5は、支持部としてのアーム37と、該アーム37の先端に設けられた掻取羽根39と、アーム37と掻取羽根39との間に設けられたストッパー41とを備えている。
アーム37は、基端側に設けられたクランプ部43によって回転軸35に支持されている。アーム37の先端には、掻取羽根39の取付用のブラケット部45が設けられている。ブラケット部45は、アーム37と共に掻取羽根39を回転軸35に支持する支持部を構成する。
ブラケット部45は、前記回転軸35の軸心に対しθの角度を持って設定されている。本実施例では、図4のように、設定角度θ=約30°となっている。ただし、設定角度θは任意である。
クランプ部43は、回転軸35を挟む合わせ構造で形成されている。クランプ基部43aがアーム37の先端に固定して設けられている。クランプ蓋部43bは、クランプ基部43aに回転軸35を挟んでボルト43cにより締結結合されている。
回転軸35を挟んだクランプ基部43a及びクランプ蓋部43bの締結結合により回転軸35に対する撹拌ユニット5の締結固定が行なわれている。
ブラケット部45は、アーム37の軸方向に沿って延設されている。ブラケット部45は、ブラケット基部45aと壁部45bと突片部45cとを備えている。
ブラケット基部45aは、アーム37の先端に結合されている。ブラケット部45は、アーム37に含まれる構成であり、アーム37及びブラケット部45は、本実施例の支持部を構成する。壁部45bは、その平坦な受け面45baが反転方向bに向いている。突片部45cは、回転軸35の軸方向で対向する一対が受け面45baの両側に配置され、壁部45bから突出している。突片部45cの突出方向は、反転方向bとなっている。なお、図5、図6では、一方の突片部45cが見えている。
突片部45cは、ブラケット基部45a側での幅が相対的に狭く形成されている。この突片部45cの形状により、突片部45c間への通水を容易とする。
受け面45baは、回転軸35の軸心に対し回転方向前側へ若干オフセットされ、回転軸35の回転半径方向に沿っている。受け面45baのブラケット基部45a側には、ブラケット基部面45aaが形成されている。ブラケット基部面45aaは、回転軸35の回転半径に対して直交し、受け面45baに対して直交している。ブラケット基部面45aaの回転方向での突出長は、突片部45cの突出幅よりも僅かに大きく設定されている。なお、ブラケット基部面45aaの突出長は、突片部45cと同等、或いは突片部45cの突出幅よりも小さく形成することもできる。
掻取羽根39は、加熱攪拌容器3の内周面57において正転方向aに対し、後傾となるように傾斜配置されている。つまり、掻取羽根39は、正転時に加熱攪拌容器3の内周面57に接する羽根先61aが先行して内周面57を移動するように傾斜設定されている。
図5〜図7のように、掻取羽根39は、補助板58を前面に配して羽根支持板59の羽根支持部59aに羽根部61をボルト60により締結結合したものである。従って、本実施例において掻取羽根39は、補助板58及び羽根部61と羽根支持板59とからなっている。羽根部61及び羽根支持板59を樹脂と金属との二色成型により一体に形成することも可能である。この場合、補助板58を省略することもできる。
羽根支持板59の羽根支持部59aは、ナックル部59bの対向面59baに対し、正転方向aに先行するように傾斜設定されている。ナックル部59bは、本実施例の羽根基部を構成し、掻取羽根39は、支持部であるアーム37に回転軸35の回転方向前後へ揺動可能に支持されたナックル部59bを備えた構成となっている。
羽根部61は、正転方向aの前面から見て略矩形状に形成され、掻取羽根39の先端である羽根先61aは、加熱攪拌容器3の内周面57を設定状態で掻き取れるように図7の前面から見て若干の円弧状に形成されている。
羽根支持板59は、ナックル部59bがブラケット部45の突片部45c間に配置されている。羽根支持板59のナックル部59bは、突片部45cに対し結合ピン65により着脱自在に結合されている。従って、掻取羽根39は、アーム37に対して結合ピン65により回転自在となっている。
結合ピン65は、一端に頭部65aが形成され、他端にロック部65bが回転可能に結合されている。ロック部65bを、結合ピン65に対し直状にし、羽根支持板59のナックル部59b及びブラケット部45の突片部45cの孔を貫通させ、貫通後にロック部65bを回転させて図7のようなロック状態にすることができる。ロック部65bの回転の戻りは、例えば軸周りの摩擦力により規制される。作業者が、手により、或いは工具を介してロック部65bを摩擦力に抗して回転させ、結合ピン65に対し直状にすることができる。
ナックル部59bの対向面59baは、平坦面に形成されている。対向面59baは、前記ブラケット部45の壁部45bの平坦な受け面45baに対向するようになっている。この対向は、平行な対向、傾斜した対向の何れも含まれる。図5、図6は、対向面59baが受け面45baに対して傾斜して対向し、図8(A)は、対向面59baが受け面45baに対して平行に対向している。
前記ストッパー41は、アーム37のブラケット部45と掻取羽根39との間に備えられている。
このストッパー41によりブラケット45の壁部45b及び羽根支持板59のナックル部59bとの間で掻取羽根39の一定範囲の揺動を可能とする。
つまり、掻取羽根39は、先端の羽根先61aが加熱攪拌容器3の内周面57に押し付けられた位置から離間する方向へ一定範囲の揺動が可能となる。
ストッパー41は、本実施例においてねじ部材としてのボルト41a、41bを備え、ボルト41aが当接する受け面45baを有するブラケット部45の壁部45bもストッパー41の構成要素である。
ボルト41a、41bは、ナックル部59bにおいて結合ピン65を挟むように配置され、ナックル部59bに螺合している。一対のボルト41a、41bは、ナックル部59bの対向面59baに直交するように設定されている。
これらボルト41a、41bは、ロックナット67によりナックル部59bに対する螺合位置が固定されるようになっている。ナックル部59bに対するボルト41a、41bの螺合位置調整により各ボルト41a、41b先端の対向面59baに対する突出位置を設定することができる。
ボルト41a、41bは、ブラケット部45側に設定することも可能である。
図8(A)のように、ナックル部59bの対向面59baをブラケット部45の壁部45bの受け面45baに対し平行に対向させ、双方のボルト41a、41bの先端を受け面45baに当接させるようにナックル部59bに対するボルト41a、41bの螺合位置を調節することでブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動位置をこの位置で固定することができる。
従って、ボルト41aにボルト41bを追加して掻取羽根39が支持部であるアーム37に対し揺動位置を設定して固定可能となっている。
ブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動位置の固定は、対向面59baが受け面45baに対して任意に傾斜した位置で行なわせることもできる。但し、その分のボルト41a、41bの長さ設定が必要となる。
図8(A)の状態から図8(B)のように、ボルト41aの先端を対向面59baから退避させると、掻取羽根39を結合ピン65の回りで揺動を可能とする。
この揺動は、図5の正転時において掻取羽根39の羽根先61aが加熱攪拌容器3の内周面57に押し付けられた位置から羽根支持板59の対向面59baがブラケット部45の壁部45b下端に当接する位置までである。
図6のように、羽根支持板59の対向面59baがブラケット部45の壁部45b下端に当接した位置で、加熱攪拌容器3の内周面57と掻取羽根39の羽根先61aとの間に、隙間Sが形成される。
この揺動範囲、つまり隙間Sは、ボルト41aの螺合位置の調整により変更することができる。ボルト41aを受け面45ba側に突出させると、羽根支持板59の対向面59baよりも先にボルト41aが受け面45baに突き当たる。ボルト41aが受け面45ba側に突き出る程度により隙間Sを減少させるように設定することができる。
ボルト41aの螺合位置の調節で、反転時に掻取羽根39が加熱攪拌容器3の内周面57に近接するように回転するとき、ボルト41aが壁部45bの受け面45baに当接し、隙間Sの値を選択的に調節設定することができる。また、ボルト41bの螺合位置の調整により正転時に掻取羽根39の羽根先61aが、加熱攪拌容器3の内周面57に押し付けられるときの押し付け力の有無を設定することができる。
加熱攪拌容器3の内周面57は、実際には真円ではなく、内周面57の場所によって接触強度が異なる場合もある。この場合、押し付け力を可能な限り適正な状況にするよう前記のようにして調整することができる。
或いは、図5のように、掻取羽根39が揺動可能であると加熱攪拌容器3の内周面57の僅かな変化に応じて自動的に揺動し、適正な接圧で掻取摺動を行わせることができる。
[サニタリー構造]
前記ブラケット部45と前記ナックル部59bとの間に、ブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動可能な範囲を特定する第1、第2の当たり部として、ブラケット部45には受け面45baが設けられ、ナックル部59bには、ボルト41a、41bが備えられている。
ボルト41a、41bは、上記のようにストッパー41として機能する。
掻取羽根39は、支持部の受け面45baに対しボルト41a、41bが選択的に突き当たることで結合ピン65の回りでブラケット部45に対する揺動可能な範囲が特定される。
この揺動可能な範囲は、加熱攪拌容器3の内周面57の正転時の掻き取り及び反転時の隙間Sの形成のための揺動を含む範囲となる。
従って、洗浄時に回転軸35から撹拌ユニット5を取外し、正転時の掻き取り及び反転時の隙間Sの形成のための揺動を設定したボルト41a、41b位置をそのままとして掻取羽根39をブラケット部45に対して揺動させ、通水することで洗浄を行なわせ、或いはボルト41a、41bをねじ戻すことで先端部を対向面59baから退避させて洗浄を行なわせることもできる。
ボルト41a、41bを対向面59baから退避させ場合には、結合ピン65の両側で対向面59baが受け面45baに直接、選択的に当たることになり、結合ピン65の両側での対向面59baが第1、第2の当たり部の一方を構成することになる。
そして、支持部の受け面45baと羽根基部であるナックル部59bとの間で、第1、第2の当たり部が、ブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動可能な範囲で図9のように同時離間することができる。
第1の当たり部及び第2の当たり部の同時離間は、サニタリー構造として重要である。第1の当たり部及び第2の当たり部が突部の種々の形態に応じた極部的な当たり、線状のあたり、面状の当たりの何れにおいても、一方が当接しているとその部分の通水ができず、洗浄が不完全となりやすい。
これに対し、本実施例のように第1の当たり部及び第2の当たり部の同時離間により第1の当たり部及び第2の当たり部双方の通水による洗浄を無理なく行わせることができる。
しかも、ブラケット部45と掻取羽根39との間にスプリングが介在せず、洗浄時の同時離間を作業者が容易に行うことができ、サニタリー構造の実現ができる。
このため、本来であれば簡単な離脱構造を実現する結合ピン65を引き抜き、ブラケット部45から掻取羽根39を分解することで両者間の洗浄を行なわせるが、例え結合ピン65を引き抜きによる分解を行なわなくても簡易な洗浄を確実に行なわせることができる。
つまり、簡単な離脱構造を実現する結合ピン65によらず、ブラケット部45及び掻取羽根39間にボルトナットなどを用いた確実な揺動結合にも適用することができ、結合構造の自由度を拡げることのできる意義がある。
図9では、ブラケット部45の壁部45bの下端及び対向面59baの一部が第1の当たり部となり、ボルト41b及び受け面45baが第2の当たり部となっている。
この場合、第1、第2の当たり部の少なくとも一方は、突部を備え、突部は、ナックル部59b又はブラケット部45に部分的に設定され、第1、第2の当たり部の少なくとも一方で突部によりナックル部59bとブラケット部45との間に、通水用の隙間による貫通路を形成可能としている。
実施例では、ナックル部59bのボルト41bが突部であり、ボルト41bで構成する突部は、ナックル部59bに部分的に突設され、ボルト41bが受け面45baに突き当たってナックル部59bと受け面45baとの間に、隙間を形成可能としている。
ナックル部59bのボルト41aを対向面59baに突出させて突部とすることもでき、ボルト41a、41bの双方を対向面59baに突出させて突部とすることもできる。
また、第1、第2の当たり部としての突部はナックル部59b及びブラケット部45の双方に形成し、或いはブラケット部45側にのみ形成することもできる。
そして、掻取羽根39の揺動可能な範囲で第1、第2の当たり部の同時離間により、図9の矢印のように隙間による貫通路が形成される。この貫通路は、洗浄時の通水を可能とする。この場合、ボルト41bを対向面59baから退避させ、受け面45ba及び対向面59ba間を全て貫通路にすることができる。ボルト41a、41bの先端が対向面59baに突出した場合でも、ボルト41a、41bは、ナックル部59bに対して部分的であり、ボルト41a、41b周囲に通路が形成されることになる。
さらに、ナックル部59bのボルト41a側の対向面59baがアーム37の壁部45bの下端に突き当たるとき、アーム37の受け面45baとボルト41b側との間が開かれて対向面59ba及び受け面45ba間がボルト41b側からボルト41a側まで楔状に開放される。
また、逆も同様であり、ナックル部59bのボルト41b側がアーム37の受け面45baに突き当たるとき、アーム37の受け面45baとボルト41a側の対向面59baとの間が開かれて対向面59ba及び受け面45ba間がボルト41a側からボルト41b側まで楔状に開放される。
これらの選択的な楔状の開放により、受け面45ba及び対向面59ba間への通水を確実に行わせることができる。
ボルト41bが螺合されているナックル部59bの先端部59bdは、図7のようにナックル部59bの幅よりも小さな幅に設定されている。この設定により、先端部59bdとブラケット基部面45aa及び突片部45cの内側面との間で先端部59bd周囲に通路が形成される設定となっている。この通路により、受け面45ba及び対向面59ba間への通水を確実に行わせることができる。
このようにして受け面45ba及び対向面59ba間への通水を無理なく行なわせ、粘性のある被攪拌物の詰まりも容易に除去することができる。
[掻取押付式加熱撹拌釜の作用]
本実施例では、被撹拌物として水分を含有した粘性の高い餡製造用材料を用いている。
材料を加熱撹拌する際には、予め加熱攪拌容器3の割蓋31を取り外し、割蓋31を蓋収容部17に収容しておく。そして、開口した加熱攪拌容器3の上方開口から材料を投入する。このとき、重量センサ23により投入材料の投入重量が検出される。この重量検出に際しては、取り外した割蓋31も含めて検出されており、割蓋31装着後に、加熱撹拌中の重量検出制御に際し、割蓋31の脱着を考慮した演算をする必要がなく、制御ソフトを簡単にすることができる。また、配管ユニット12は、フレキシブルパイプ32による支持フレーム15側に対し独立して接地されているため、重量センサ23による重量検出に際して配管ユニット12の重量の影響を受けることが抑制され、正確な検出を行わせることができる。
材料投入後は、割蓋31を加熱攪拌容器3の上方開口に再び装着し、予めインストールされたプログラムで制御ボックス9により駆動モータ7を自動的に駆動制御する。かかる制御によって、撹拌ユニット5を所定の周期毎に正転及び反転させる。例えば正転を3回転行わせた後、反転を3回転行わせ、水分蒸発により材料が目的重量となるまでこれを繰り返す。ただし、正転及び反転の回転数は材料、煮詰まり状態、混合状態などに応じて任意に設定することができ、例えば正転を2回転行わせた後、反転を2回転行わせることも可能である。
正転及び反転を所定周期毎に繰り返すと、逆方向の回転力によって材料が撹拌ユニット5と供回りするのを抑制又は解消することができ、材料を流動させることができる。
図5の正転時(正転方向a)には、撹拌ユニット5の掻取羽根39によって材料の掻き取りを行うことができる。
すなわち、掻取羽根39は、反転方向b側へ後傾しているため、正転方向aにおいて、掻取羽根39の羽部部61の下面と加熱攪拌容器3の内周面57との間の掻き取り作用のための角度が鋭角をなしながら摺動回転する。
このため、掻取羽根39は、材料を加熱攪拌容器3の内周面57から離反させるように掻き取り案内流動させる。従って、材料は、加熱攪拌容器3の内周面57で加熱された部分とその内側の加熱されていない部分とが混合されて全体として加熱撹拌が行われる。
また、正転時には、材料の抵抗によって掻取羽根39の羽部部61の羽根先61aが加熱攪拌容器3の内周面57に押し付けられるため、掻き取りを確実に行わせることができる。
図5のように、正転時には、ブラケット部45の壁部45b下端と羽根支持板59の対向面59baとの間に隙間Gが形成される。
図6の反転時には、撹拌ユニット5の掻取羽根39によって材料の押し付けを行うことができる。
すなわち、掻取羽根39は、背面が材料から抵抗を受け、結合ピン65の回りに回転する。この回転は、図5の隙間Gが無くなるまで行なわれ、図6のように羽根支持板59の対向面59baがブラケット部45の壁部45b下端に当接して位置決められる。
この反転時の揺動位置では、羽部部61の羽根先61aと加熱攪拌容器3の内周面57との間に隙間Sが形成される。
反転方向bでは、加熱攪拌容器3の内周面57上の材料が掻取羽根39と内周面57との間の楔状の形状によってガイドされ、加熱攪拌容器3の内周面57側に向けて案内流動される。
流動した材料は、掻取羽根39によってガイドされながら隙間Sに到達し、隙間Sにおいて羽部部61の羽根先61aと加熱攪拌容器3の内周面57との間に入り込み加熱攪拌容器3の内周面57に対して押し付けられる。
隙間Sに応じて材料が加熱攪拌容器3の内周面57に膜状又は層状に確実に塗り付けられる。
被撹拌物を掻取羽根39で加熱攪拌容器3の内周面57に塗りつける操作により、被撹拌物中に含まれるダマ状の物質を圧壊させることができる。このダマ状の物質の圧壊効果は、隙間Sを調節することで変えることができる。
塗り付けられた材料は、正転掻き取り時に内周面57上に残留した材料に上塗りされた状態となる。この結果、残留材料には、上塗材料から水分移動が行われると共に上塗材料への熱移動が起こり、過熱が防止される。
従って、残留材料は、水分移動と熱移動とにより焦げ付きを防止される。残留材料は、水分移動により膨軟状態となっており、次の正転時に容易に掻き取られる。
なお、反転時に被攪拌物である材料の内周面57への塗り付けは、基本的に膜状又は層状になるが、内周面57上に残留した材料への水分移動があれば、塗り付け状態は、必ずしも膜状又は層状に限るものではない。従って、羽部部61の形状変更による隙間Sの形状も自由な設定が可能である。
前記反転時には、正転時に使用されなかった掻取羽根39の背面を使用して材料の押し付け作用をさせるため、材料が掻取羽根39背面を滑るようにして隙間S側へ移動し、この部分への材料の付着滞留を抑制することができる。
また、正転と反転とによって反転時に運動方向が逆方向となって材料に逆方向の回転力を加えるため、撹拌ユニット5のアーム37や回転軸35等と材料が供回りすることを防止でき、且つ付着した材料も流動させて付着滞留を抑制することができる。
掻取羽根39が加熱攪拌容器3の断面円形の内周面57から外れて上昇回転する位置では、第1、第2の当たり部によりブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動範囲が規制され、掻取羽根39を安定して回転させることができる。
以上のように、本実施例では、正転時に加熱攪拌容器3の内周面57上の加熱された材料は、掻取羽根39により内周面57から掻き取られる。内周面57上には少量の材料が残留するが、この残留材料が過熱(焦げ付く)される前に、撹拌ユニット5を反転させる。このとき、材料を押して回っている掻取羽根39が逆方向に運動するため、一時的に材料が運動を止めた静止状態になる。これによって回転の慣性を破壊し、掻取羽根39と材料との供回りを解消することができる。
このように周期的に正転と反転とを切り替えることにより、加熱攪拌容器3の内周面57での材料(被撹拌物)の過熱・焦げ付き等を抑制すると共に、伝熱効率を向上させることができる。更に、供回りによる混合効率の低下を防止することができる。
[実施例の効果]
本実施例では、被撹拌物を収容する加熱攪拌容器3と、加熱攪拌容器3に備えられた攪拌駆動用の回転軸35と、回転軸35に支持され先端に掻取羽根39を有する撹拌ユニット5とを備え、撹拌ユニット5は、回転軸35に支持されたアーム37を備えている。掻取羽根39は、アーム37に回転軸35の回転方向前後へ揺動可能に支持されたナックル部59bを備えている。ブラケット部45とナックル部59bとの間に、掻取羽根39の揺動可能な範囲を特定する第1、第2の当たり部として、例えばボルト41a、41bや対向面59baと受け面45baを備え、ブラケット部45とナックル部59bとの間で第1、第2の当たり部が、揺動可能な範囲で同時離間する。
従って、前記のように受け面45baと対向面59baとの間で隙間や通路が形成され、受け面45baと対向面59baとの間の一方から他方へ通水することで被攪拌物の詰まりを容易に除去することができる。
このとき、アーム37に対し掻取羽根39を揺動させながら通水することで被攪拌物の除去を促進させることができる。
このため、簡易な洗浄を行なわせることができ、通水による頻繁な洗浄により衛生面の維持を高度に行わせることができる。
アーム37のブラケット部45は、第1、第2の当たり部の一方を構成する受け面45baとナックル部59bを揺動支持する突片部45cとを備えた。
従って、ブラケット部45に対する掻取羽根39の揺動支持を確実に行なわせながら、ブラケット部45の受け面45baとナックル部59bの対向面59baとの間に前記のように隙間や間通路を形成し、通水による簡易な洗浄と掻取羽根39の揺動支持とを両立させることができる。
ナックル部59bのボルト41a側の対向面59baがアーム37の壁部45bの下端、つまり受け面45baの下縁に突き当たるとき、アーム37の受け面45baとボルト41b側との間が開かれて対向面59ba及び受け面45ba間がボルト41b側からボルト41a側まで楔状に開放される。
また、ナックル部59bのボルト41b側がアーム37の受け面45baに突き当たるとき、アーム37の受け面45baとボルト41a側の対向面59baとの間が開かれて対向面59ba及び受け面45ba間がボルト41a側からボルト41b側まで楔状に開放される。
従って、上記のように受け面45baと対向面59baとの間が楔状に開放され、これらの選択的な開放により、受け面45ba及び対向面59ba間への通水を確実に行わせることができる。
このため、簡易な洗浄をより確実に行わせることができる。
第1、第2の当たり部は、ナックル部59bに形成された第1、第2の突部としてのボルト41a、41bを備え、ボルト41a、41bは、ナックル部59bの対向面59baに対して部分的に設定され、対向面59baと受け面45baとの間に、貫通路を形成した。
つまり、ボルト41a、41bの先端が対向面59baに突出しても、ボルト41a、41bは、ナックル部59bに対して部分的であり、ボルト41a、41b周囲及び受け面45ba間に通路が形成されることになる。
従って、受け面45ba及び対向面59ba間で貫通路を拡大することができ、通水を確実に行わせることができる。
ボルト41bが螺合されているナックル部59bの先端部59bdは、図7のようにナックル部59bの幅よりも小さな幅に設定され、ブラケット基部面45aa及び突片部45cの内側面との間で先端部59bd周囲に通路が形成される設定となっている。この通路により、受け面45ba及び対向面59ba間への通水を確実に行わせることができる。
このようにして受け面45ba及び対向面59ba間への通水を無理なく行なわせ、粘性のある被攪拌物の詰まりも容易に除去することができる。
なお、本実施例では、正転及び反転用の装置として構成したが、正転のみの専用装置としてそのまま使用することもできる。以下の、各実施例についても同様である。正転のみの専用装置の場合でも、サニタリー構造により、洗浄を簡易に行なわせる効果を有する。
図10は、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図11は、第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図10では、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例1と基本的な構成は同様であり、同一又は対応する構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図10のように、実施例2の撹拌ユニット5は、実施例1と同様に、図1〜図4の掻取押付式加熱撹拌釜1(掻取押付式加熱撹拌装置)に取り付けて用いられる。
つまり、図5と同様に、正転により受ける被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが加熱攪拌容器3の内周面に押し付けられ、図6と同様に、反転により被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが一定範囲の揺動で加熱攪拌容器3の内周面に対して離間し被撹拌物を加熱攪拌容器3の内周面に塗り付けるものである。
撹拌ユニット5は、実施例1同様の構造に形成され、クランプ部43及びブラケット部45を備えたアーム37(支持部)と、アーム37に回転自在に結合された掻取羽根39とからなり、一定範囲の揺動を設定するストッパー69を備えている。
ストッパー69は、突部59c及びスペーサーブロック71を備えている。スペーサーブロック71は、金属、樹脂、セラミック、硬質ゴム、弾性を有したゴムなどにより矩形の平板状に形成され、スペーサー取付部73に収容して取り付けられ、ブラケット部45の壁部45bと共に掻取羽根39の一定範囲の揺動を設定する。
スペーサー取付部73は、羽根支持板59の対向面59baとブラケット部45の受け面45baとの間に形成され、結合ピン65の軸方向でナックル部59bの左右両側に位置する突片部45cがスペーサー取付部73の両側に位置する。羽根支持板59のナックル部59bには、ストッパー69として突部59cが突設されている。突部59cは、正転方向への回転時に、ブラケット部45の受け面45baに当接し又は隙間を有して対向する。
回転軸35の正転時に突部59cがブラケット部45の受け面45baに当接すると、羽根支持板59の対向面59baは、結合ピン65側が羽根部61側に対して後方となるように傾斜する。羽根支持板59の羽根支持部59aは、対向面59baに対し正転方向前方へさらに傾斜している。羽根支持部59aに取り付けられている羽根部61の上縁は、一定の厚みで平坦面61bが形成され、対向面59baの下端に位置し、スペーサーブロック71の下縁を支持している。羽根部61の平坦面61bと羽根支持板59の対向面59baとは、鋭角を成し、対向面59baに沿って配置されたスペーサーブロック71の下縁を安定して保持できるようになっている。
スペーサーブロック71は、固定されていないが、上記のようにスペーサーブロック71の下縁が、対向面59ba及び羽根部61の上縁で支持されている。スペーサーブロック71の幅方向の両縁は、ブラケット部45の突片部45cによるスペーサーブロック71両側への近接対向により保持されている。且つ正転方向への回転時に、スペーサーブロック71とブラケット部45の壁部45bとの間のクリアランスにおいてスペーサーブロック71が動いてもスペーサーブロック71の下縁が羽根部61の平坦面61bから外れない寸法関係に設定されている。
そして、正転時は、突部59cが、ブラケット部45の受け面45baに当接し又は隙間を有して対向する。スペーサーブロック71とブラケット部45の壁部45bとの間には、クリアランスが形成される。反転時は、被撹拌物からの抵抗により掻取羽根39が結合ピン65周りに回転してスペーサーブロック71がブラケット部45の壁部45bに当接してクリアランスがなくなる。
従って、掻取羽根39の揺動がストッパー69及び突部59cにより規制され、実施例1と同様な正転、反転動作を行わせ、同様な作用効果を奏することができる。
また、実施例2では、スペーサーブロック71として厚みの異なる複数種類を用意し、スペーサーブロック71を適宜交換することでクリアランスを調整し、掻取羽根39の一定範囲の揺動を変更することができる。
このような変更により加熱攪拌容器3の内周面57との間の隙間S(図6)の設定を的確に行わせることができる。
スペーサーブロック71は、スペーサー取付部73において動き得るため、被攪拌物が付着し難く、食材のような被攪拌物に適している。
撹拌羽根39の洗浄に際しても、スペーサーブロック71を分離して行わせることができ、洗浄をより確実に行うことができる。
そして、本実施例では、スペーサーブロック71が第1の当たり部の一方を構成し、突部59cが第2の当たり部の一方を構成する。
突部59c及びスペーサーブロック71は、結合ピン65の軸心に沿ったナックル部59bの幅方向に部分的に形成されている。つまり、突部59c及びスペーサーブロック71は、ナックル部59bの幅よりも小さな寸法の幅で形成され、ナックル部59bの幅方向ほぼ中央に設定されている。但し、突部59c及びスペーサーブロック71をナックル部59bの幅方向ほぼ中央からずらして配置することもでき、突部59c及びスペーサーブロック71をナックル部59bの幅と同等に形成することもできる。
従って、図11のように、第1、第2の当たり部の同時離間ができる。第1、第2の当たり部の同時離間により、図11の矢印のように受け面45ba及び対向面59ba間で隙間による貫通路が形成される。
貫通路は、突部59cの先端及びスペーサーブロック71の前縁と受け面45bとの間、突部59c及びスペーサーブロック71の側周辺で受け面45ba及び対向面59ba間に形成される。
従って、本実施例でも実施例1と同様な洗浄作用により衛生面向上の効果を得ることができる。
[変形例]
図12は、実施例2の変形例を示し、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図12では、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例2の変形例は、図10の実施例2と基本的な構成は同様であり、同一構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図12のように、本実施例2の変形例は、スペーサーブロック71を羽根支持板59の対向面59baに溶着或いは接着した。スペーサーブロック71の上縁は、突部59c側に突き当たっている。
スペーサーブロック71を羽根支持板59の対向面59baに固定するに際しては、厚みの異なるスペーサーブロック71を複数種用意し、スペーサーブロック71を対向面59baに固定せずに配置して壁部45bとのクリアランスを調整する。この調整により、掻取羽根39の一定範囲の揺動を規定し、加熱攪拌容器3の内周面57との間の隙間S(図6)の設定を的確に行わせることができる。
隙間Sの設定後は、スペーサーブロック71を羽根支持板59の対向面59baに溶着或いは接着などにより固定する。
スペーサーブロック71は、対向面59baに固定するため、ブラケット部45の壁部45bに当接する部分にのみ存在すればよく、大きさを小さく形成することもできる。
但し、スペーサーブロック71は、対向面59baに固定する前に隙間Sの設定を確認するとき、スペーサーブロック71の下縁を羽根部61の上縁に乗せた状態で壁部45bに当接し得る大きさであるとスペーサーブロック71から手を放しても隙間Sの設定確認を行わせることができる。
スペーサーブロック71の厚みの種類による掻取羽根39の一定範囲の揺動の変更は、厚みの異なるスペーサーブロック71を対向面59baに固定した複数種類の掻取羽根39を用意して実現することもできる。スペーサーブロック71の厚みを選んで掻取羽根39を交換し、隙間Sの設定を行わせることができる。
そして、本実施例2の変形例でも、図9の実施例2と同様な作用効果を奏することができる。
なお、スペーサーブロック71は、掻取羽根39側ではなくブラケット部45側に設け、或いは掻取羽根39側及びブラケット部45側の双方に設けることもできる。突部59cも同様である。ブラケット部45側に設けるスペーサーブロックは、ブラケット部45の壁部45bの下端に固定する突片部として構成し、対向面59baに対する突出の程度を種々設定する構造にすることもできる。
そして、本実施例の変形例でも、スペーサーブロック71が第1の当たり部の一方を構成し、突部59cが第2の当たり部の一方を構成して同様に機能する。
図13は、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図14は、第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図13、図14では、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例2と基本的な構成は同様であり、同一又は対応する構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図13のように、実施例3の撹拌ユニット5は、実施例2が前提とする実施例1と同様に、図1〜図4の掻取押付式加熱撹拌釜1(掻取押付式加熱撹拌装置)に取り付けて用いられる。
つまり、図5のように、正転により受ける被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが加熱攪拌容器3の内周面に押し付けられ、図6のように、反転により被撹拌物の抵抗によって羽根部61の先端61aが一定範囲の揺動で加熱攪拌容器3の内周面に対して離間し被撹拌物を加熱攪拌容器3の内周面に塗り付けるものである。
撹拌ユニット5は、実施例2同様の構造に形成され、クランプ部43及びブラケット部45を備えたアーム37(支持部)と、アーム37に回転自在に結合された掻取羽根39とからなり、一定範囲の揺動を設定するストッパー69を備えている。
ストッパー69は、スペーサーブロック71を備えている。スペーサーブロック71は、金属、樹脂、セラミック、硬質ゴム、弾性を有したゴムなどにより矩形の平板状に形成され、スペーサー取付部73に収容して取り付けられ、ブラケット部45の壁部45bと共に掻取羽根39の一定範囲の揺動を設定するストッパー69を構成する。
スペーサーブロック71の形状は、実施例2と異なっており、差込凸部71aが段付き状に薄く形成されている。ナックル部59bの突部59cと結合ピン65との間には、差込凹部59dが形成され、スペーサーブロック71の差込凸部71aが差し込まれている。
スペーサーブロック71の下縁部は、実施例2の図9と同様に支持されている。つまり、羽根部61の上縁の平坦面61bと羽根支持板59の対向面59baとは、鋭角を成し、対向面59baに沿って配置されたスペーサーブロック71の下縁を安定して保持する。
スペーサーブロック71の配置は、羽根支持板59の羽根取付部59aに対し羽根部61を取り付ける前に行なわれる。スペーサーブロック71を対向面59baの下方から対向面59baに沿って上方へ移動させ、差込凸部71aを差込凹部59dに差し込む。次いで、羽根部61を羽根取付部59aに締結固定し、羽根部61の上縁の平坦面61bと羽根支持板59の対向面59baとの間にスペーサーブロック71の下縁部を配置させる。
従って、掻取羽根39の揺動がストッパー69及び突部59cにより規制され、実施例1と同様な正転、反転動作を行わせ、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
また、スペーサーブロック71を備えた構造として、実施例2と同様な作用効果を奏することができる。
さらに、本実施例3のスペーサーブロック71は、羽根支持板59に対して着脱ができながら組み付け状態での固定を行わせることができる。
本実施例でも、スペーサーブロック71が第1の当たり部の一方を構成し、突部59cが第2の当たり部の一方を構成する。その他、実施例2と同様である。
従って、図14のように、第1、第2の当たり部の同時離間ができる。第1、第2の当たり部の同時離間により、図14の矢印のように受け面45ba及び対向面59ba間で隙間による貫通路が形成される。
貫通路は、突部59cの先端及びスペーサーブロック71の前縁と受け面45bとの間、突部59c及びスペーサーブロック71の側周辺で受け面45ba及び対向面59ba間に形成される。
本実施例でも実施例2と同様な洗浄作用により衛生面向上の効果を得ることができる。
[変形例]
図15は、実施例3の変形例を示し、撹拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、図15では、図8と同様に、アーム先端のクランプ部を省略している。また、実施例3の変形例は、図13の実施例3と基本的な構成は同様であり、同一構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図15のように、本実施例3の変形例は、スペーサーブロック71の差込凸部71aが段付き状に薄く形成され、この差込凸部71aが羽根部61と対向面59baとの間の差込凹部59dに保持される。
対向面59baは、羽根取付部59aの表面に対して凹状に形成され、ナックル部59b側に突当面59bbを有している。突当面59bbは、対向面59baに直交し、羽根部61の上縁の平坦面61bに対向している。
スペーサーブロック71の厚みは、突当面59bbと同高さであり、スペーサーブロック71の表面がナックル部59bの面59bcに角度を持って連続している。スペーサーブロック71は、一側面が突当面59bbに突き当てられ、他側面が羽根部61の平坦面61bに対向する。
なお、スペーサーブロック71の表面と羽根部61表面とを面一にすることもできる。
スペーサーブロック71の配置は、羽根支持板59の羽根取付部59aに対し羽根部61を取り付ける前に行なわれる。スペーサーブロック71を対向面59baに配置し、次いで、羽根部61を羽根取付部59aに締結固定する。この締結固定により羽根部61の上縁部と対向面59baとの間に差込凹部59dを形成してスペーサーブロック71の差込凸部71aを押さえる。
従って、本実施例3の変形例においても、図13の実施例3と同様な作用効果を奏することができる。
そして、本実施例の変形例でも、スペーサーブロック71が第1の当たり部の一方を構成し、突部59cが第2の当たり部の一方を構成して同様に機能する。
図16は、攪拌ユニットを正転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図17は、撹拌ユニットを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図18は、第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、実施例2と基本的な構成は同様であり、同一又は対応する構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図16のように、実施例4の撹拌ユニット5は、実施例2、3が前提とする実施例1と同様に、図1〜図4の掻取押付式加熱撹拌釜1(掻取押付式加熱撹拌装置)に取り付けて用いられる。
一方、本実施例4は、ブラケット部45の壁部45bと羽根支持板59のナックル部59bとで掻取羽根39を一定範囲で揺動可能としている。掻取羽根39の揺動の一定範囲は変更できない。
かかる構造において、掻取羽根39の先端の羽根先61aが加熱容器3の内周面57に押し付けられた位置から離間する方向へ一定範囲で揺動可能となるように掻取羽根39が撹拌ユニット5のブラケット部45に支持された構成となる。
羽根支持板59の対向面59bの端部には、突部59cが形成されている。突部59cは、正転時に掻取羽根39の羽根先61aが加熱容器3の内周面57に押し付けられた位置でブラケット部45の受け面45baに当接するか、隙間を有して対向する。
図16の正転時には、ブラケット部45の壁部45b下端と羽根支持板59の対向面59baとの間に隙間Gが形成され、図11の反転時には、羽部部61の羽根先61aと加熱容器3の内周面57との間に隙間Sが形成される。
この隙間Sによる掻取羽根39の揺動により、加熱撹拌時には、材料の液面F上で、掻取羽根39が正転方向aの前方の上壁部3b側へ回転移動すると、掻取羽根39が正転方向aの前方へ上記同様に揺動し、前方の上壁部3bに対して羽根先の旋回半径を縮小する。この旋回半径の縮小により回転方向前方で直状の上壁部3bの部分3baから羽根先61aが離れることになる。
このため、本実施例2では、隙間Sの調節は、できないが、上壁部3bの部分3baに材料の付着移動を防止又は抑制できることを含めて実施例1同様の作用効果を奏することができる。
本実施例では、ブラケット部45の壁部45bの端部に当たるナックル部59bの対向面59baが第1の当たり部の一方を構成し、突部59cが第2の当たり部の一方を構成する。その他、実施例2と同様である。
従って、図18のように、第1、第2の当たり部の同時離間ができる。第1、第2の当たり部の同時離間により、図18の矢印のように受け面45ba及び対向面59ba間で隙間による貫通路が形成される。
貫通路は、突部59cの先端及び対向面59baと受け面45bとの間、突部59cの側周辺で受け面45ba及び対向面59ba間に形成される。
本実施例でも実施例2と同様な洗浄作用により衛生面向上の効果を得ることができる。
図19は、撹拌ユニットを反転状態で示す一部を断面にした要部拡大側面図である。図20は、第1、第2の当たり部の同時離間を示す一部を断面にした要部拡大側面図である。なお、実施例4と基本的な構成は同様であり、同一又は対応する構成部分については、同符号を付し、重複した説明は省略する。
図19のように、実施例5の撹拌ユニット5は、実施例2、3が前提とする実施例1と同様に、図1〜図4の掻取押付式加熱撹拌釜1(掻取押付式加熱撹拌装置)に取り付けて用いられる。
一方、本実施例5は、ブラケット部45の壁部45bと羽根支持板59のナックル部59bとで掻取羽根39を一定範囲で揺動可能としている。
かかる構造において、掻取羽根39の先端の羽根先61aが加熱容器3の内周面57に接する位置から離間する方向へ揺動可能となるように掻取羽根39が撹拌ユニット5のブラケット部45に支持されている。
ブラケット部45の受け面45baは、回転軸35の回転半径方向に交差し、アーム37のブラケット部45に対し回転方向の前後に開放された平面で構成されている。ブラット部45の突片部45cは、結合ピン65の軸方向でナックル部59bの左右両側に位置し、アーム37に沿って回転半径方向に突設されている。
突片部45c間に掻取羽根39のナックル部59bが配置され、結合ピン65により回転自在に着脱可能に支持されている。
羽根支持板59のナックル部59bの対向面59baは、ナックル部59bの端面として平坦に形成されている。対向面59baは、平坦に限らず、曲面等で形成することもでき、平坦な面とコーナーのアールとで構成することもできる。
対向面59bには、突部59ca、59cbが形成されている。突部59cbは、正転時に掻取羽根39の羽根先61aが加熱容器3の内周面57に押し付けられた位置でブラケット部45の受け面45baに当接するか、隙間を有して対向する。突部59ca、59cbは、必ずしも形成する必要は無く、対向面59baの両端の角部で形成することもできる。角部には、アールを形成することもできる。
突部59caは、その突出量により隙間Sを設定する。突部59cbは、その突出量により掻取羽根39の羽根先61aが、加熱容器3の内周面57に押し付けられるときの押し付け力の有無を設定することもできる。
また、突部59ca、59cbが受け面45baに当接することにより、掻取羽根39が円形の内周面57から外れて上昇回転したとき、掻取羽根39の一定以上の揺動を規制することができる。
突部59ca、59cbは、対向面59baに部分的に形成され、対向面59baの結合ピン65軸心方向での幅よりも小さな幅寸法に形成されている。但し、突部59ca、59cbの結合ピン65軸心方向での幅寸法を対向面59baの幅と同等に形成することもできる。
そして、掻取羽根39により正転、反転による作用を上記実施例と同様に行なわせることができる。
一方、本実施例では、受け面45ba及び突部59ca、受け面45ba及び59cbが第1、第2の当たり部を構成する。その他、実施例2と同様である。なお、対向面59baを平面とし、突部59ca、59cbを受け面45baに形成することもできる。
そして、図20のように、受け面45ba及び突部59ca、受け面45ba及び59cbの同時離間ができる。この同時離間により、図20の矢印のように受け面45ba及び対向面59ba間で隙間による貫通路が形成される。
貫通路は、突部59ca、59cbの先端及び対向面59baと突部59ca、59cbの側周囲と受け面45bとの間に形成される。
本実施例でも実施例2と同様な洗浄作用により衛生面向上の効果を得ることができる。
しかも、本実施例では、ブラケット部45の受け面45baは、回転軸35の回転半径方向に交差し、アーム37のブラケット部45に対し回転方向の前後に開放された平面で構成されているから、受け面45ba及び対向面59ba間の貫通路がストレートな単純形状となり、通水をより確実且つ円滑に行なわせることができ、簡易な洗浄作用により衛生面の更なる向上の効果を得ることができる。
対向面59baを平面とし、突部59ca、59cbを受け面45baに形成した場合も同様である。
また、構造がシンプルであり、製造、組み立て、分解、分解洗浄が容易である。
1 掻取押付式加熱撹拌釜(掻取撹拌装置)
3 加熱攪拌容器
5 撹拌ユニット
7 駆動モータ(駆動部)
35 回転軸
37 アーム(支持部)
39 掻取羽根
41 ストッパー
41a ボルト(第1の当て部)
41b ボルト(第2の当て部)
43 クランプ部
45 ブラケット部(支持部)
45ba 受け面
45c 突片部
57 加熱攪拌容器の内周面
59 羽根支持板
59b ナックル部(羽根基部)
59c 突部(第2の当て部)
59ca 突部(第1の当て部)
59cb 突部(第2の当て部)
59ba 対向面(第2の当て部)
61 羽部部(掻取羽根)
61a 羽根先(掻取羽根39の先端)
65 結合ピン
71 スペーサーブロック

Claims (3)

  1. 被撹拌物を収容する攪拌容器と、
    前記撹拌容器に備えられた攪拌駆動用の回転軸と、
    前記回転軸に支持され先端に掻取羽根を有する撹拌ユニットと、を備え、
    前記撹拌ユニットは、前記回転軸に支持された支持部を備え、
    前記掻取羽根は、前記支持部に前記回転軸の回転方向前後へ揺動可能に支持された羽根基部を備え、
    前記羽根基部と前記支持部との間に、前記揺動可能な範囲を特定する第1、第2の当たり部を備え、
    前記支持部と前記羽根基部との間で前記第1、第2の当たり部が、前記揺動可能な範囲で同時離間し、
    前記支持部は、前記第1、第2の当たり部の一方を構成する受け面と前記羽根基部を揺動支持する突片部とを備え
    前記受け面は、前記回転軸の回転半径方向に交差し前記支持部に対し回転方向の前後に開放された平面である
    ことを特徴とする掻取撹拌装置。
  2. 請求項記載の掻取撹拌装置であって、
    前記支持部と前記羽根基部とが前記第1の当たり部で突き当たるとき前記支持部と前記羽根基部との間が前記第2の当たり部側で開かれて前記支持部及び前記羽根基部間が前記第2の当たり部側から前記第1の当たり部側まで開放され、前記支持部と前記羽根基部とが前記第2の当たり部で突き当たるとき前記支持部と前記羽根基部と間が前記第1の当たり部側で開かれて前記支持部及び前記羽根基部間が前記第1の当たり部側から前記第2の当たり部側まで開放される、
    ことを特徴とする掻取撹拌装置。
  3. 請求項1又は2記載の掻取撹拌装置であって、
    前記第1、第2の当たり部の少なくとも一方は、突部を備え、
    前記突部は、前記羽根基部又は前記支持部に部分的に設定され、
    前記第1、第2の当たり部の少なくとも一方で前記突部により前記羽根基部と前記支持部との間に、通水用の隙間を形成可能とする、
    ことを特徴とする掻取撹拌装置。
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