JP2022154520A - 掻取羽根の取付構造及び掻取羽根 - Google Patents

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博紀 島
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Abstract

【課題】羽根部の分解清掃に際し羽根支持体を軸支持する回転軸側の支持部の清掃も容易にすることを可能とする掻取羽根の取付構造及び掻取羽根を提供する。【解決手段】攪拌容器3の回転軸11側の支持部13に被支持部37が掻き取りの前後方向に揺動可能且つ着脱可能に軸支持された羽根支持体27と、羽根支持体27に結合され攪拌容器3の内面を掻き取る羽根部29と、結合をワンタッチで着脱可能にする結合部30とを備えた掻取羽根15であって、支持部13に備えられて羽根支持体27の軸支持を行うナックル部19と、被支持部37に備えられナックル部19に当接して揺動を規制する第1、第2のストッパー部39、43とを備えたことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、食材等を加熱しつつ撹拌可能な掻取押付式加熱撹拌装置等に用いる掻取羽根の取付構造及び掻取羽根に関するものである。
従来の掻取羽根としては、特許文献1の掻取押付式加熱撹拌装置等に用いたものがある。
この掻取押付式加熱撹拌装置の掻取羽根は、樹脂製の羽根部の取り付けにボルトを用いている。
つまり、樹脂製の羽根部の基部側を2枚のステンレス板の間に挟み、ボルトにより締結固定して回転軸側の支持部に取り付ける構造である。しかも、ボルトの締結は、スパナなどの工具により強く締め付け、被攪拌物の攪拌動作時に羽根部が離脱しないようにしている。
しかし、このような取付構造では、羽根部を清掃するためにスパナを用いボルトを緩めて羽根部を取り外し、清掃後は再度スパナを用いて締結固定することになる。
このため、羽根部の清掃が煩雑となり、羽根部の清掃回数の減少を招くという問題があった。
特に、被攪拌物が食材であるときは、清掃回数の減少は衛生上大きな問題となる。また食材に限らず、薬剤、漢方薬、医薬部外品を含め、その他の被攪拌物においても、清掃回数の減少による品質問題を招くことになる。
かかる問題に対し、特許文献2に記載の掻取羽根がある。この掻取羽根は、羽根部をワンタッチで着脱できるようにしたものであり、羽根支持体と羽根部と押え体と留め具とを備えている。
前記羽根支持体は、撹拌容器の回転軸側に支持され、羽根部を支持するものである。前記押え体は、ピン本体及び羽根表面を押さえる羽根押え体を有している。前記留め具は、前記ピン本体の括れ部に着脱自在に取り付けられ、押え体が脱落しないようにする。
したがって、撹拌容器の回転軸側に支持された羽根支持体に羽根部を合せ、羽根押え体のピン本体を羽根部及び羽根支持体の貫通穴及び取付穴に貫通させるようにして羽根部の前面を羽根押さ板により押え、羽根支持体の背面に突出するピン本体の括れ部に留め具を装着して羽根部を回転軸側の羽根支持体にワンタッチで取り付けることができる。
また、留め具を押え体から離脱させることで押え体のピン本体を取付穴及び貫通穴から引き抜くことができ、羽根部を羽根支持体からワンタッチで取り外すことができる。
この取り外しにより、羽根部、羽根支持体、押えピン、留め具を容易に分解清掃することができる。
しかし、羽根支持体は、被支持用のナックル部を備え、回転軸側の支持部であるアームのブラケット部にナックル部が支持される構成となっており、回転軸側の支持構造としてブラケット部が複雑な形状となっていた。
つまり、ナックル部は、ブラケット部の左右の突片部間に配置され、例えば結合ピンにより回転自在に結合されている。
かかる支持構造においては、ブラケット部に対するナックル部の回転規制は、ナックル部をブラケット部の回転方向に向いた壁部に突き当てることで行わせている。
この壁部は、ナックル部の回転方向に位置する構造となるため、ブラケット部の支持形状は、左右に向いた突片部と回転方向に向いた壁部とで三面を囲むことになり、ブラケット部が複雑な閉じ構造となっていた。
かかるブラケット部の形状では、掻取羽根の分解清掃時に回転軸と共に掻取押付式加熱撹拌装置に残るブラケット部の清掃に限界を招いていた。
特許4226630号公報 特許6186028号公報
本発明が解決しようとする課題は、掻取羽根を軸支持する回転軸側の支持部の構造が複雑となり、清掃に困難を伴っていた点である。
本発明の掻取羽根の取付構造は、掻取羽根の分解清掃に際し掻取羽根を軸支持する回転軸側の支持部の清掃をも容易にすることを可能とするために、攪拌容器の回転軸側の支持部に被支持部が掻き取りの前後方向に揺動可能且つ着脱可能に軸支持された羽根支持体と、前記羽根支持体に結合され前記攪拌容器の内面を掻き取る羽根部と、前記結合をワンタッチで着脱可能にする結合部とを備えた掻取羽根であって、前記支持部に備えられて前記羽根支持体の軸支持を行うナックル部と、前記被支持部に備えられ前記ナックル部に当接して前記揺動を規制する第1、第2のストッパー部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、攪拌容器の回転軸が回転することで羽根支持体に結合された羽根部により攪拌容器の内面を掻き取ることができる。羽根支持体のナックル部に対する軸支持による揺動回転は、第1、第2のストッパー部がナックル部に当接して規制するから羽根部が行う攪拌容器の掻き取りを円滑に行わせることができる。
分解清掃時は、回転軸側の支持部に対する羽根支持体の軸支持を離脱させて掻取羽根を支持部から取り外し、羽根支持体への羽根部の結合を結合部によりワンタッチで解除することができる。このため、羽根支持体及び羽根部等を簡易に分解清掃することができる。
しかも、羽根支持体を取り外したナックル部は形状を単純にすることができ、掻取羽根の分解清掃に際して装置の回転軸側にナックル部が残ってもナックル部の清掃をも容易に行わせることができる。
図1は、実施例1に係り、掻取押付式加熱撹拌装置の一部を切り欠いて掻取羽根の取り付け状態を示す斜視図である。 図2は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を示す一部を断面にした側面図である。 図3は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面側から見た斜視図である。 図4は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面左側から見た斜視図である。 図5は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を背面左側から見た斜視図である。 図6は、実施例1に係り、ナックル部の側面図である。 図7は、実施例1に係り、掻取羽根を示す断面図である。 図8は、実施例1に係り、羽根支持体の正面図である。 図9は、実施例1に係り、羽根支持体の側面図である。 図10は、実施例1に係り、羽根部の正面図である。 図11は、実施例1に係り、羽根部の側面図である。 図12は、実施例1に係り、押え体の正面図である。 図13は、実施例1に係り、押え体の側面図である。 図14は、実施例1に係り、留め具の正面図である。 図15は、実施例1に係り、留め具の側面図である。 図16は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を示す一部を断面にした側面図である。 図17は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面右側から見た斜視図である。 図18は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面左側から見た斜視図である。 図19は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を背面左側から見た斜視図である。 図20は、実施例2に係り、掻取羽根を示す断面図である。 図21は、実施例2に係り、トルクスプリングの側面図である。 図22は、実施例2に係り、ナックル部の側面図である。 図23は、実施例2に係り、ナックル部の平面図である。 図24は、実施例2に係り、留め具の側面図である。 図25は、実施例2に係り、(A)は、組付け初期における結合ピンの相対回転溝とスライド体の位置決め片部との関係を示す要部拡大正面図、(B)は、組付け中期における結合ピンの位置決め溝とスライド体の位置決め片部との関係を示す要部拡大正面図、(C)は、組付け完了時における結合ピンの位置決め溝とスライド体の位置決め片部との関係を組付け状態で示す要部拡大正面図である。 図26は、実施例2に係り、結合ピンの正面図である。 図27は、実施例2に係り、図26のXXVII-XXVII線矢視の結合ピンの断面図である。 図28は、実施例2に係り、図26のXXVIII-XXVIII線矢視の結合ピンの断面図である。
本発明は、羽根部の分解清掃に際し羽根支持体を軸支持する回転軸側の支持部の清掃をも容易にすることを可能にするという目的を、以下のように実現した。
本発明の掻取羽根の支持構造は、攪拌容器の回転軸側の支持部に被支持部が掻き取りの前後方向に揺動可能且つ着脱可能に軸支持された羽根支持体と、前記羽根支持体に結合され前記攪拌容器の内面を掻き取る羽根部と、前記結合をワンタッチで着脱可能にする結合部とを備えた掻取羽根であって、前記支持部に備えられて前記羽根支持体の軸支持を行うナックル部と、前記被支持部に備えられ前記ナックル部に当接して前記揺動を規制する第1、第2のストッパー部とを備えて実現した。
前記攪拌容器は、被攪拌物を食材とするが、清掃回数の減少が品質に影響する薬剤、漢方薬、医薬部外品を含め、その他の被攪拌物においても実現できる。
前記攪拌容器の形態も、前記掻取羽根での掻き取りを行わせるものであれば自由に実現できる。
前記攪拌容器の回転軸は、横方向に配置されたものとして実現するが、攪拌容器を縦型とし、この攪拌容器に対し自転又は自公転の回転軸を縦方向或いは縦方向に傾斜配置されたものとしても実現できる。
前記羽根支持体は、主体をステンレスなどの板状体で実現するが、羽根部を結合支持できればよく、主体を枠状体、棒状体など種々の形態で実現でき、材質の選択も自由である。
前記羽根部は、樹脂の板状体で実現するが、攪拌容器の内面を掻き取ることができれば、全体が板状体である必要は無く、攪拌容器との関係で描き取りが行われる限り材質の選択も自由である。
前記結合部は、前記羽根部を羽根支持体に重ねて結合し、羽根部の結合をワンタッチで着脱できればよく、その形態は自由に実現できる。
例えば、前記羽根支持体に取付穴を備えると共に前記羽根部に前記取付穴に対向する貫通穴を備え、前記結合部は、羽根押え体と留め具とを備え、前記羽根押え体は、羽根押え板と羽根支持ピンとを備え、前記羽根押え板は、前記羽根支持体に対し前記羽根部を押さえ、前記羽根支持ピンは、前記羽根押え板に一端が支持され他端に括れ部を有し、前記留め具は、挿入孔及びスライド孔を連続的に備え前記挿入孔に前記羽根支持ピンの他端を挿入させてから前記スライド孔を前記括れ部に嵌合させて前記羽根押え体の離脱を規制し、前記留め具は、位置決め片部を備え、前記位置決め片部は、前記突片部と前記ナックル部との間に配置され前記位置決め片部の支持が前記軸支持と共に行われることで実現できる。
その他、羽根支持ピンを羽根支持体に備え、この羽根支持体と羽根部と留め具とからなる構成とし、羽根部の貫通穴を貫通した羽根支持ピンの括れ部に留め具のスライド孔を嵌合させることでも実現できる。
前記留め具は、挿入孔及びスライド孔を備えるものに限らず、Cクリップ状に構成して羽根支持ピンの括れ部にCクリップ状の留め具を着脱させるようにしても実現できる。
また、留め具は、羽根支持ピンに手動締結用のノブ体を螺合させ、手動締結の戻りを突部の乗り越え構造により規制することでも実現できる。この場合、突部の乗り越えは、手動で戻すことができるようにする。
前記ナックル部は、羽根支持体を軸支持するための左右の突片部を有さない軸支持部として実現できる。ナックル部は、洗浄の容易さを実現できる限りその形状は自由に実現できる。
前記第1、第2のストッパー部は、前記被支持部に設けられ前記ナックル部に当接して前記揺動可能とする範囲を規制するもので有れば良く、その形態は自由に実現できる。
例えば、前記被支持部を、前記ナックル部に対し前記軸支持の軸心方向で両側に対向する一対の突片部とし、この突片部間に前記ナックル部を配置させるようにして突片部をナックル部に軸支持させ、前記第1、第2のストッパー部を、一対の突片部に直接的又は間接的に備えて実現できる。
前記直接的に備える第1、第2のストッパー部は、突片部の角部として実現できる。この角部は、突片部の先端で揺動方向前後両側に備えて実現できる。この角部をナックル部に備えたフランジ部等の当接面に揺動方向の前後で当接させることで実現する。
前記突片部は、前記羽根支持板に結合片部を介して結合され、前記第1のストッパー部は、前記結合片部であり、前記第2のストッパー部は、前記一対の突片部に橋渡して固定支持されたストッパーバーであることで実現できる。
つまり、前記間接的に備える第1、第2のストッパー部の一方は、羽根支持体の構成部分である結合片部である。第1、第2のストッパー部の他方は、突片部とは別体のストッパーバーを固定して実現できる。ストッパーバーは、掻取羽根の揺動方向でナックル部に当接できればよく、その形態は棒状、板状で1本或いは複数本で実現できる。
前記留め具は、位置決め片部を備え、前記位置決め片部は、前記突片部と前記ナックル部との間に配置され前記位置決め片部の支持が前記軸支持と共に行われることで実現できる。
前記突片部と前記ナックル部との間に配置されとは、留め具の位置決め片部が突片部とナックルとの間に位置決めされることを意図する。この位置決めが行われる限り位置決め片部の形態は自由に実現できる。
前記掻取羽根の取付構造であって、前記軸支持の周りに前記掻取羽根を付勢して前記羽根部を前記攪拌容器の内面に対し押し付ける付勢部材を備えた。
前記付勢部材は、前記軸支持の周りに前記掻取羽根を付勢して前記羽根部を前記攪拌容器の内面に対し押し付け方向に付勢することができればよく、その形態は自由に実現できる。
例えば、前記揺動可能な軸支持は、前記被支持部及びナックル部を貫通する結合ピンを備え、前記付勢部材は、前記結合ピンの軸方向の両側に嵌合して配置され一方のトルクアームが前記ナックル部側に当接し他方のトルクアームが前記羽根部側に当接するトルクスプリングで実現できる。
さらに、前記付勢部材は、前記結合ピンの軸方向の両側に嵌合して配置され一方のトルクアームが前記ナックル部側に当接し他方のトルクアームが前記羽根部側に当接するトルクスプリングで実現できる。
前記トルクスプリングは、左右一対備えられ、前記一対のトルクスプリングは、前記一方のトルクアーム相互と他方のトルクアーム相互とが前記結合ピンの軸方向で一体に結合されて実現してもよい。
なお、トルクスプリングは、単一とし、ナックル部側又は羽根部側の一方のトルクアームに単なる補助コイル部を形成し、結合ピンの頭部側で嵌合するトルクスプリングのコイル部に対し結合ピンの先端側で補助コイル部を結合ピンに嵌合させる構成で実現することもできる。
前記位置決め片部は、締結具等を使用せずに簡易に着脱できるようにするため、前記位置決め片部は、前記結合ピンに嵌合する穴部に凸部を有し、前記結合ピンは、位置決め溝と相対回転溝と第1の移動溝と第2の移動溝とを備え、前記位置決め溝は、前記凸部を軸方向に係合させて前記位置決め片部を軸方向に位置決め、前記相対回転溝は、前記位置決め溝よりも前記結合ピンのピン先端側に備えられ前記凸部における前記結合ピンの相対回転を許容し、前記第1の移動溝は、前記相対回転溝を前記結合ピンのピン先端に軸方向に連通させて前記凸部に対する前記結合ピンの軸方向移動を許容し、前記第2の移動溝は、前記第1の移動溝に対して周方向に位置がずれて配置され前記相対回転溝を前記位置決め溝に軸方向に連通させて前記凸部に対する前記結合ピンの軸方向移動を許容することで実現した。
前記凸部は、単一として実現するが、複数備えて実現することもできる。凸部が複数備えられるときは、第1、第2の移動溝も凸部に応じてそれぞれ複数となる。
前記掻取羽根の取付構造に用いる掻取羽根であって、攪拌容器の回転軸側の支持部に被支持部が掻き取りの前後方向に揺動可能且つ着脱可能に軸支持された羽根支持体と、前記羽根支持体に結合され前記攪拌容器の内面を掻き取る羽根部と、前記結合をワンタッチで着脱可能にする結合部と、前記被支持部に備えられ前記ナックル部に当接して前記揺動を規制する第1、第2のストッパー部とを備えて実現した。
[掻取押付式加熱撹拌装置]
図1は実施例1に係り、掻取押付式加熱撹拌装置の一部を切り欠いて掻取羽根の取り付け状態を示す斜視図である。なお、以下の説明において、前後とは掻き取り方向の前後、左右とは、掻き取り方向前方に向いて左右、上下とは、重力方向の上下を意味する。
本発明の掻取羽根を備える掻取押付式加熱撹拌装置1は、流動性のある被撹拌物の加熱撹拌に用いられ、特に流動性の悪い被撹拌物、例えば含水粉体や餡等の粉体や固体又は粘性の高い物質或いは塑性流動する物質等の加熱撹拌に用いられるものである。ただし、流動性の良い被撹拌物に適用することも可能である。また、本発明の掻取羽根の取付構造及びその掻取羽根は、加熱を伴わない撹拌装置に適用することもできる。
図1のように、掻取押付式加熱撹拌装置1は、撹拌容器である加熱攪拌釜3と、攪拌ユニット5とを備えている。掻取押付式加熱撹拌装置1は、その他図外の駆動部である駆動モータと、制御ボックスと、油圧ユニットと、配管ユニットとを加熱攪拌釜3と共に支持フレームに支持することによって構成されている。
なお、前記支持フレームは、蓋収容部が一体に設けられ、脚部によってフロア上に配置されている。脚部は、例えばロードセル等で構成された重量センサが介設されており、加熱攪拌釜3、攪拌ユニット5、その他駆動モータ、制御ボックス、油圧ユニット、蓋収容部等を含めた支持フレーム上の全重量を検出する構成となっている。この重量測定によって、加熱攪拌釜3内の食材の加熱調理による水分蒸発量等を演算し、掻取押付式加熱撹拌装置1の自動加熱撹拌等を行わせることが可能となっている。
前記加熱攪拌釜3は、横置きの円筒部7上にホッパー部9を設けたものである。加熱攪拌釜3は、支持フレームに回転可能に支持され、ウォームホイールをモーター駆動するギヤユニットによって、或いは油圧シリンダの駆動による油圧ユニットによって傾動回転可能となっている。加熱攪拌釜3は、上端開口から食材等の被撹拌物が投入され、前記傾動により上端開口から加熱撹拌後の被撹拌物を排出することができるようになっている。前記上端開口には、着脱可能に割蓋が設けられている。また、下部外周には、加熱及び冷却用の図示しない流体ジャケットを備えている。
前記円筒部7の軸心部には、横軸の回転軸11が回転自在に支持されている。回転軸11は、駆動モータによって回転駆動されるようになっている。回転軸11には、所定間隔で攪拌ユニット5が取り付けられ、回転駆動によって加熱攪拌釜3内の被撹拌物を撹拌可能としている。なお、攪拌ユニット5は、全数の内の一部を図示している。攪拌ユニット5の詳細については後述する。
前記駆動モータは、回転軸11に連動連結されている。駆動モータは、制御ボックスによって制御され、所定の周期毎に正転及び正転とは逆回転の反転を繰り返すようになっている。制御ボックスは、駆動モータの動作の他、加熱攪拌釜3の流体ジャケットへの蒸気の供給、油圧ユニットの動作等を制御する。
[掻取羽根]
図2は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を示す一部を断面にした側面図である。図3は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面側から見た斜視図である。図4は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面左側から見た斜視図である。図5は、実施例1に係り、支持部と掻取羽根との関係を背面左側から見た斜視図である。
図1~図5のように、前記各攪拌ユニット5は、回転軸11側の支持部としてのアーム13を備えている。アーム13の先端には、掻取羽根15を備えている。
前記アーム13は、基端側に設けられた嵌合部17によって回転軸11に対して支持されている。アーム13の先端には、掻取羽根15の取付用のナックル部19が設けられている。ナックル部19は、前記回転軸11の軸心に対し角度を持って設定され、掻き取りを円滑に行わせるようにしている。
前記嵌合部17は、回転軸11に嵌合する円筒形状に形成されている。嵌合部17を 回転軸11に嵌合させ、ボルトなどの締結により嵌合部17が回転軸11に固定されている。この固定により攪拌ユニット5は、回転軸11と共に一体回転する。
前記アーム13の先端には、圧入用の断面円形の凹部13aが形成されている。凹部13aには、ナックル部19の断面円形の基凸部21が嵌合し溶接結合により支持され、或いは圧入固定等により支持されている。
図6は、実施例1に係り、ナックル部の側面図である。
図1~図6のように、前記ナックル部19は、ステンレス、樹脂等で形成され、アーム13の先端に前記圧入固定により支持される構成である。このナックル部19が、掻取羽根15の軸支持を行うものである。
前記ナックル部19は、アーム13の軸方向に沿って延設され、前記基凸部21の他、フランジ部23、軸支持部25を備えて単純な一体形状となっている。フランジ部23は、断面円形に形成され、一側面に前記基凸部21を備え、他側面に軸支持部25を備えている。フランジ部23は、アーム13の先端面に突き当てられている。
前記ナックル部19の回転軸11に対する角度の設定は、アーム13の凹部13aの設定との関係で基凸部21の圧入方向の設定により行われている。
前記軸支持部25は、フランジ部23の断面円形の輪郭内でアーム13の軸方向に突出している。軸支持部25は、左右の二面幅状に形成され、軸支持部25を一側面から他側面に貫通する支持穴25aを有する。軸支持部25の掻き取り方向での前後面25b、25cは、平面に形成されている。軸支持部25の厚み方向で前後面25b、25cの縁部は、面取りが施されている。前面25bは、ストッパー当接面となっている。
前記軸支持部25の下端には、ストッパー当接凸部25dが備えられている。ストッパー当接凸部25dと前面25bとの間は、支持穴25aと同心の曲率中心を有する円弧面25eで連続形成されている。この円弧面25eにより、掻取羽根15がナックル部19に対して揺動するとき掻取羽根15側の後述する結合片部の干渉を避けることができる。ストッパー当接凸部25dと後面25cとの間は、斜面25fで連続形成されている。
図1~図5のように、前記掻取羽根15は、羽根支持体27が回転軸11側のアーム13に掻き取りの前後方向に揺動可能且つ着脱可能に軸支持されている。この掻取羽根15は、加熱攪拌釜3の内周面において正転方向aに対し、後傾となるように傾斜配置されている。つまり、掻取羽根15は、正転時に加熱攪拌釜3の内周面に接する羽根先29bが先行して内周面を移動するように傾斜設定されている。
前記掻取羽根15は、羽根支持体27に例えば樹脂製の羽根部29が結合部30によりワンタッチで着脱可能に取り付けられたものである。
この掻取羽根15は、撹拌ユニット5のナックル部19に軸支持され、加熱攪拌釜3の回転軸11側に支持された構成となっている。羽根支持体27に対する羽根部29の取り付けには、前記結合部30を構成する羽根押え体31と留め具33とが用いられている。
図8、図9のように羽根支持体27は、ステンレス、樹脂等で形成されている。この羽根支持体27は、先端の矩形板の羽根支持板35に対し基端側の被支持部37を備えている。
前記羽根支持板35は、掻き取り方向前方から正面で見て左右に長い直状である。但し、羽根支持板35は、縁部が若干弧状となる様に周縁の輪郭が湾曲する形状等であっても良い。羽根支持板35の周縁の輪郭形状は、羽根部29に応じることができる。羽根支持板35は、羽根部29取付のために羽根部29に沿って対応した長さを有している。実施例では、羽根支持板35の左右長さは、羽根部29の左右長さよりも若干短く、羽根支持板35の上下幅は、羽根部29の上下幅よりも小さく設定されている。この羽根支持板35には、長さ方向の中央部とその両側とにおいて取付穴35aが合計3個貫通形成されている。なお、取付穴35aの数は適宜選択でき、例えば小型機の場合は2個、大型機の場合は4個等と設定することができる。
前記被支持部37は、羽根支持板35の長さ方向の中央に一体的に備えられた突片部37a、37bで構成されている。突片部37a、37bは、前記ナックル部19に対し前記軸支持の軸心方向で両側に対向する。一対の突片部37a、37bは、羽根支持板35に結合片部39を介して結合されている。結合片部39は、例えば羽根支持板35と同じ板厚で羽根支持板35の上縁中央部に突設されている。
前記一対の突片部37a、37bは、厚みが異なり、一方の突片部37aは、後述する留め具33の位置決め片部の板厚との合計が他方の突片部37bの板厚と同一となるように設定されている。この設定により突片部37a、37b間でナックル部19が羽根支持板35の左右中央に位置するようになる。
前記一対の突片部37a、37bには、取り付け用の被支持穴41が備えられている。一対の突片部37a、37bには、ストッパーバー43が橋渡して固定支持されている。
前記被支持部37には、前記ナックル部19に当接して前記掻取羽根15の揺動を規制する第1、第2のストッパー部として前記結合片部39及びストッパーバー43が備えられている。結合片部39が第1のストッパー部を構成し、ストッパーバー43が第2のストッパー部を構成する。結合片部39及びストッパーバー43は、一対の突片部37a、37b自体ではなく、第1、第2のストッパー部が、一対の突片部37a、37bに間接的に備えられた構成となっている。
前記第1のストッパー部としての結合片部39は、掻取羽根15がナックル部19への軸支持に対して一方の反掻き取り方向へ一定以上に相対回転しようとするときナックル部19のストッパー当接凸部25dに当接して掻取羽根15のナックル部19に対する揺動回転を規制する。
前記第2のストッパー部としてのストッパーバー43は、掻取羽根15がナックル部19への軸支持に対して他方の掻き取り方向へ一定以上に相対回転しようとするときナックル部19の前面25bに当接して掻取羽根15のナックル部19に対する揺動回転を規制する。
図10,図11のように、前記羽根部29は、羽根支持体27の羽根支持板35に重ねて結合され前記加熱攪拌釜3の内面を掻き取るものである。羽根部29は、耐摩耗性の樹脂で形成され、羽根支持板35の取付面に羽根裏面が重ねられて固定されている。羽根部29には、貫通穴29aが3箇所に形成されている。羽根部29の3箇所の貫通穴29aは、羽根支持板35の3箇所の取付穴35aに対向する。
前記羽根部29は、正転方向a(図2)の前面から見て略矩形状に形成されている。羽根部29は、ナックル部19を介し回転軸11の軸心に対し掻き取り方向に角度を持って設定する場合、羽根先29bは、加熱攪拌釜3の内周面を前記角度を持った設定状態で掻き取れるように若干の円弧状に形成することもできる。
図2~図5の前記結合部30は、羽根支持体27の羽根支持板35に羽根部29をワンタッチで着脱可能に結合するものである。
図12,図13のように、前記羽根押え体31は、ステンレス、樹脂等で形成され、羽根押え板45と羽根支持ピン47とを備えている。
前記羽根押え板45は、前記羽根支持体27の羽根支持板35に重ねられた前記羽根部29に対向し、羽根部29の離脱を規制する。羽根押え板45は、羽根部29に沿って長板状に形成されている。羽根押え板45は、羽根部29の離脱を規制できればよく、その形状は、矩形状、円板状、楕円状等、自由に設定できる。
前記羽根支持ピン47は、前記羽根押え板45に一端が支持され他端に括れ部47aを有している。羽根支持ピン47は、前記羽根支持板35の取付穴35aに応じて3本突設されている。各羽根支持ピン47は、位置的に対応する取付穴35a及び貫通穴61bにそれぞれ挿通され、各括れ部47aが、羽根支持体27の背面から突出している。
図14、図15のように、前記留め具33は、ステンレス、樹脂などにより形成され、主体のスライド板48が長板状に形成されている。スライド板48は、挿入孔49a及びスライド孔49bを連続的に備えている。連続的な挿入孔49a及びスライド孔49bは、前記羽根支持ピン47に応じて3箇所に形成されている。
前記挿入孔49aは、羽根支持ピン47の括れ部47aを備える他端側を貫通させるものであり、羽根支持ピン47の外形よりも若干大きな径に形成されている。スライド孔49bは、挿入孔49aに連続してスライド体65aに沿って形成されている。
前記スライド板48を羽根支持板35の背面に合わせるようにしてスライド板48の挿入孔49aに羽根支持ピン47の他端を挿入させると共にスライド板48を羽根支持板35に沿ってスライドさせ、スライド孔49bを羽根支持ピン47の括れ部47aに嵌合させて羽根押え体31の離脱を規制する。
前記留め具33は、前記スライド板48に位置決め片部51を備えている。位置決め片部51は、前記一方の突片部37aと前記ナックル部19との間に配置されている。位置決め片部51は、ナックル部19に対する突片部37a、37bの軸支持と共に支持されている。
前記位置決め片部51は、スライド体48の中央側に一体に形成されている。位置決め片部51は、穴部51aを備えている。この位置決め片部51は、スライド体の中央側に一体に突出する支持片部48aに直交するように形成されている。
前記位置決め片部51は、羽根支持体27の突片部37a、37b間で突片部37aに隣接配置されている。この配置状態で、ナックル部19の軸支持部25の支持穴25a、位置決め片部51の穴部51a、及び突片部37a、37bの被支持穴41を結合ピン53が貫通している。この結合ピン53により掻取羽根15の羽根支持体27がナックル部19に揺動可能且つ着脱可能に軸支持されている。
前記結合ピン53は、一端に頭部53aが形成され、他端にロック部53bが回転可能に結合されている。ロック部53bを、結合ピン53に対し直状に配置し、突片部37aの被支持穴41から位置決め片部51の穴部51a、軸支持部25の支持穴25a、及び突片部37bの被支持穴41を貫通させ、貫通後にロック部53bを回転させて図3~図5のようなロック状態にしている。ロック部53bの回転の戻りは、例えばロック部53bの回転の軸周りの摩擦力により規制される。作業者が、手により、或いは工具を介してロック部53bを摩擦力に抗して回転させ、ロック部53bを結合ピン53に対し直状にして取り外すことができる。
[掻取羽根の分解]
前記掻取羽根15の分解に際しては、結合ピン53のロック部53bを直状にし、結合ピン53を頭部53a側へ引き抜く。
前記突片部37a、37bをナックル部19の軸支持部25から離脱させ、掻取羽根15を取り外す。
前記掻取羽根15の留め具33を、羽根支持板35に対してスライドさせる。羽根支持ピン47の括れ部47aに嵌合するスライド孔49bに沿ってスライド板48をスライド移動させる。
このスライド板48のスライド移動によりスライド板48の挿入孔49aを羽根支持ピン47に合わせる。
前記留め具33の位置決め片部51を摘まみながら挿入孔49aにおいて羽根支持ピン47から留め具33を離脱させ、羽根押え体31の固定を解除する。
前記羽根押え体31の各羽根支持ピン47を羽根支持板35の取付穴35a及び羽根部29の貫通穴29aから引き抜かせ、羽根押え体31を羽根部29から離脱させる。
従って、羽根部29の支持が無くなり、羽根部29を羽根支持体27から取り外すことができる。
この取り外した分解状態で、羽根支持体27、羽根部29、羽根押え体31、及び留め具33を容易に洗浄することができる。
前記羽根支持体27の突片部37a、37bは、対向配置されているが、羽根支持体27が掻取押付式加熱撹拌装置1から分離され、且つ掻取羽根15のワンタッチの分解により分離状態であるため、洗浄を極めて容易に行わせることができる。
前記アーム13側に残っているナックル部19は、二面幅状に形成されて単純形状であるため掻取押付式加熱撹拌装置1から分離されなくても洗浄を容易に行わせることができる。
洗浄後は、上記とは逆の手順により掻取羽根15を組み上げ、この掻取羽根15を再度ナックル部19に容易に取り付けることができる。
従って、掻取羽根15の取り外し、分解洗浄に際し、ボルトをスパナで緩め、或いは締結する煩雑な作業を伴わず、掻取羽根15の分解清掃を極めて容易に行わせることができる。
[掻取押付式加熱撹拌装置の作動]
本実施例では、被撹拌物として水分を含有した粘性の高い餡製造用材料を用いている。
材料を加熱撹拌する際には、予め加熱攪拌釜3の割蓋を取り外し、割蓋を蓋収容部に収容しておく。そして、開口した加熱攪拌釜3の上方開口から材料を投入する。
材料投入後は、割蓋を加熱攪拌釜3の上方開口に再び装着し、予めインストールされたプログラムで制御ボックスにより駆動モータを自動的に駆動制御する。かかる制御によって、撹拌ユニット5を所定の周期毎に正転及び反転させる。例えば正転を3回転行わせた後、反転を3回転行わせ、水分蒸発により材料が目的重量となるまでこれを繰り返す。ただし、正転及び反転の回転数は材料、煮詰まり状態、混合状態などに応じて任意に設定することができ、例えば正転を2回転行わせた後、反転を2回転行わせることも可能である。
正転及び反転を所定周期毎に繰り返すと、逆方向の回転力によって材料が撹拌ユニット5と供回りするのを抑制又は解消することができ、材料を流動させることができる。
正転時(図2の矢印a方向が正転方向)には、撹拌ユニット5の掻取羽根15によって材料の掻き取りを行うことができる。
すなわち、掻取羽根15は、反転方向b側へ後傾しているため、正転方向aにおいて、掻取羽根15の羽根部29の下面と加熱攪拌釜3の内周面との間の掻き取り作用のための角度が鋭角をなしながら摺動回転する。
このため、掻取羽根15は、材料を加熱攪拌釜3の内周面から離反させるように掻き取り案内流動させる。材料は、加熱攪拌釜3の内周面で加熱された部分とその内側の加熱されていない部分とが混合されて全体として加熱撹拌が行われる。
また、正転時には、材料の抵抗によって掻取羽根15の羽根部29の羽根先29bが加熱攪拌釜3の内周面に押し付けられるため、掻き取りを確実に行わせることができる。
正転による掻き取り時には、ナックル部19の前面25bとストッパーバー43との間に隙間が形成される。
反転時(図5の矢印b方向が反転方向)には、撹拌ユニット5の掻取羽根15によって材料の押し付けを行うことができる。
すなわち、掻取羽根15は、背面が材料から抵抗を受け、結合ピン53の回りに回転する。この回転は、ストッパーバー43がナックル部19の前面25bに当接して止まる。
この反転時の揺動位置では、羽根部29の羽根先29bと加熱攪拌釜3の内周面との間に隙間が形成される。
図2矢印bの反転方向では、加熱攪拌釜3の内周面上の材料が掻取羽根15と内周面との間の楔状の形状によってガイドされ、加熱攪拌釜3の内周面側に向けて案内流動される。
流動した材料は、掻取羽根15によってガイドされながら羽根先29bと加熱攪拌釜3の内周面との間の隙間に到達し、隙間において羽根部29の羽根先29bと加熱攪拌釜3の内周面との間に入り込み、羽根先29bによって材料が加熱攪拌釜3の内周面に押し付けられる。
羽根先29bと加熱攪拌釜3の内周面との間の隙間に応じて材料が加熱攪拌釜3の内周面に膜状又は層状に確実に塗り付けられる。
材料を掻取羽根15で加熱攪拌釜3の内周面に塗りつける操作により、材料中に含まれるダマ状の物質を圧壊させることができる。このダマ状の物質の圧壊効果は、羽根先29bと加熱攪拌釜3の内周面との隙間設定、つまりナックル部19の前面に対するストッパーバー43の位置設定により変えることができる。
塗り付けられた材料は、正転掻き取り時に内周面上に残留した材料に上塗りされた状態となる。この結果、残留材料には、上塗材料から水分移動が行われると共に上塗材料への熱移動が起こり、材料の過加熱が防止される。
従って、残留材料は、水分移動と熱移動とにより焦げ付きが防止される。残留材料は、水分移動により膨軟状態となり、次の正転時に容易に掻き取られる。
なお、反転時に材料の内周面への塗り付けは、基本的に膜状又は層状になるが、内周面上に残留した材料への水分移動があれば、塗り付け状態は、必ずしも膜状又は層状に限るものではない。従って、羽根部29の形状変更による隙間の形状も自由な設定が可能である。
前記反転時には、正転時に使用されなかった掻取羽根15の背面を使用して材料の押し付け作用を行わせるため、材料が羽根先29b側の隙間へ移動し、掻取羽根15背面への材料の付着滞留を抑制することができる。
また、正転と反転とによって反転時に運動方向が逆方向となって材料に逆方向の移動力を加えるため、撹拌ユニット5のアーム13や回転軸11等と材料が供回りすることを防止でき、且つ付着した材料も流動させて付着滞留を抑制することができる。
正転時に掻取羽根15が上昇して上部側へ移動すると上死点側に至るまでの間、掻取羽根15がナックル部19に対して重力の働きで相対回転しようとする。このとき、羽根支持体27の結合片部39がナックル部19のストッパー当接凸部25dに当接し、ナックル部19に対する掻取羽根15の一定以上の相対回転が規制される。掻取羽根15が上死点側を超えると羽根支持体27のストッパーバー43がナックル部19の前面25bに当接し、ナックル部19に対する掻取羽根15の一定以上の相対回転が規制される。
したがって、アーム13に対する掻取羽根15の姿勢が安定し、回転軸11の回転により攪拌ユニット5を安定して攪拌回転させることができる。
図16~図28は、本発明の実施例2を示す。図16は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を示す一部を断面にした側面図である。図17は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面右側から見た斜視図である。図18は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を正面左側から見た斜視図である。図19は、実施例2に係り、支持部と掻取羽根との関係を背面左側から見た斜視図である。図20は、実施例2に係り、掻取羽根を示す断面図である。図21は、実施例2に係り、トルクスプリングの側面図である。図22は、実施例2に係り、ナックル部の側面図である。図23は、実施例2に係り、ナックル部の平面図である。図24は、実施例2に係り、留め具の側面図である。図26は、実施例2に係り、(A)は、組付け初期における結合ピンの相対回転溝とスライド体の位置決め片部との関係を示す要部拡大正面図、(B)は、組付け中期における結合ピンの位置決め溝とスライド体の位置決め片部との関係を示す要部拡大正面図、(C)は、組付け完了時における結合ピンの位置決め溝とスライド体の位置決め片部との関係を組付け状態で示す要部拡大正面図である。図26は、実施例2に係り、結合ピンの正面図である。図27は、実施例2に係り、図26のXXVII-XXVII線矢視の結合ピンの断面図である。図28は、実施例2に係り、図26のXXViiI-XXViiI線矢視の結合ピンの断面図である。なお、本実施例2における基本的な構成は、実施例1と同様であり、同一又は対応した構成部分には、同符号を付して説明し、重複した説明は省略する。
図16~図21のように、本実施例2の掻取羽根15も、実施例1同様に攪拌ユニット5に取り付けられ、羽根支持体27に樹脂製の羽根部29が取り付けられたものであり、羽根支持体27に対する羽根部29の取り付けは、結合をワンタッチで着脱可能にする結合部30が用いられている。
一方、本実施例2では、前記軸支持の周りに前記掻取羽根15を付勢して前記羽根部29を前記加熱攪拌釜3の内面に対し押し付ける付勢部材としてトルクスプリング55を備えた。
前記トルクスプリング55は、左右一対備えられたものである。一対のトルクスプリング55は、コイル部56が前記結合ピン53の軸方向の両側に嵌合して配置されている。トルクスプリング55のそれぞれの一方のトルクアーム57が前記ナックル部19側に当接しそれぞれの他方のトルクアーム59が前記羽根部29側に当接している。
前記一対のトルクスプリング55は、前記一方のトルクアーム57相互と他方のトルクアーム59相互とが前記結合ピン53の軸方向で一体に結合されている。一方のトルクアーム57相互間は、ナックル部19に対して突出するナックル側連係部57aで結合され、他方のトルクアーム59相互間は、羽根押え板35に対して突出する羽根側連係部59aで結合した。
図22、図23のように、本実施例2のナックル部19には、実施例1のフランジ部23に代えてナックル軸部61を設定した。ナックル軸部61の前面61aは、平面に面取りされている。前面61aの一部は、基凸部21寄りで左右に張り出し、スプリング受け面63が形成されている。このスプリング受け面63に、前記トルクスプリング55のトルクアーム57が当接している。なお、前記トルクスプリング55の羽根側連係部59aは、羽根押え板45の前面に当接している。
図24のように、本実施例2の留め具33の位置決め片部51は、結合ピン53に嵌合する穴部51aに凸部51bを有している。
一方、図25~図28のように、本実施例2の結合ピン53は、実施例1のロック部53bに代えて、位置決め溝53cと相対回転溝53dと第1の移動溝53eと第2の移動溝53fとを備えている。
前記位置決め溝53cは、結合ピン53の中間部に形成され、前記位置決め片部51の凸部51bを軸方向に係合させて前記留め具33を軸方向に位置決める。
前記相対回転溝53dは、前記位置決め溝53cよりも前記結合ピン53のピン先端側に備えられ、前記凸部51bと前記結合ピン53との相対回転を許容する。
前記第1の移動溝53eは、前記相対回転溝53dを前記結合ピン53のピン先端に軸方向に連通させている。
前記第2の移動溝53fは、前記相対回転溝53dを前記位置決め溝53cに軸方向に連通させ且つ前記第1の移動溝53eに対して周方向に位置がずれた設定としている。本実施例2において第2の移動溝53fは、第1の移動溝53eに対して180°位置がずれている。
組付け時は、図25(A)のように、突片部37a側に留め具33の位置決め片部51が配置され、トルクスプリング55がセットされてコイル部56が突片部37a、37bの外側に配置された状態で結合ピン53を突片部37b側から挿入する。位置決め片部51のこの位置は、留め具33のスライド孔49bが羽根支持ピン47の括れ部47aに嵌合する状態である。
このとき、結合ピン53の第1の移動溝53eを位置決め片部51の凸部51bに合わせ、結合ピン53を突片部37b側から軸方向に挿入移動させる。
この挿入移動時には、結合ピン53が第1の移動溝53eにより位置決め片部51の凸部51bに対して相対移動が許容される。
前記挿入移動により結合ピン53の相対回転溝53dが位置決め片部51の凸部51bに至ったとき、結合ピン53の挿入を止めて結合ピン53を180°軸回転させる。
この軸回転により結合ピン53の第2の移動溝53fが位置決め片部51の凸部51bに位置が合う。
この位置で結合ピン53を軸方向へさらに挿入移動させる。
この挿入移動時には、結合ピン53が第2の移動溝53fにより位置決め片部51の凸部51bに対して相対移動が許容される。
前記挿入移動により結合ピン53の位置決め溝53cが位置決め片部51の凸部51bに至ったとき、結合ピン53の挿入を止めて結合ピン53を再度180°軸回転させる。この軸回転により結合ピン53による組付けが完了する。
前記掻取羽根15をナックル部19から取り外すときは、前記とは逆の操作で結合ピン53を抜き取ることで簡単に行わせることができる。
したがって、本実施例2においても、羽根部29の分解清掃を簡易に行わせることもできる。
かかる組付け状態において、ストッパーバー43がナックル部19の前面25bに当接して止まるときのアーム13に対する羽根部29の角度はα1となる。羽根部29が加熱攪拌釜3の内周面に対して自由であるとしトルクスプリング55の付勢力により掻取羽根15が結合ピン53周りに回転して結合片部39がナックル部19のストッパー当接凸部25dに当接するときのアーム13に対する羽根部29の角度はα2(>α1)となる。
正転時には、材料の抵抗及びトルクスプリング55の付勢力によって掻取羽根15の羽根部29の羽根先29bが加熱攪拌釜3の内周面に押し付けられるため、掻き取りを確実に行わせることができる。
反転時には、トルクスプリング55による掻取羽根15の付勢によって材料の押し付けを行うことができる。
すなわち、反転時にトルクスプリング55の付勢力に反し羽根先29bに材料からの抵抗が働く。この抵抗により羽根先29bと加熱攪拌釜3の内周面との間に適正に形成される隙間に応じて材料が加熱攪拌釜3の内周面に膜状又は層状に確実に塗り付けられる。
しかも、組付け状態において結合ピン53が位置決め片部51に対して若干回転しても位置決め片部51の凸部51bに対する位置決め溝53cの軸方向係合は維持できるから、結合ピン53の脱落は規制され、掻取羽根15による円滑な掻き取り動作を維持させることができる。
前記結合ピン53が位置決め片部51に対して回転しても位置決め片部51の凸部51bに第2の移動溝53fの位置が万が一一致しても、相対回転溝53d及び第2の移動溝53fに対して180°位置がずれた第1の移動溝53eを備える2段階構造であるため、結合ピン53が容易には抜けることはない。
さらに、掻取羽根15による掻き取り動作中に結合ピン53周りに掻取羽根15が矢印aの正転方向に揺動すると、トルクスプリング55のコイル部56が巻き締まるので結合ピン53の軸方向への移動を規制することもできる。
前記トルクスプリング55のコイル部56を組付け状態で結合ピン53の外面に摩擦接触させるように嵌合させることで結合ピン53の軸方向の位置決めを行わせることもできる。
前記左右一対のトルクスプリング55は、一方のトルクアーム57相互と他方のトルクアーム59相互とが前記結合ピン53の軸方向でナックル側連係部57aと羽根側連係部59aとでそれぞれ一体に結合されているから、組付け状態で容易な離脱を抑制することができる。
1 掻取押付式加熱撹拌装置
3 加熱攪拌釜(攪拌容器)
11 回転軸
13 アーム(支持部)
15 掻取羽根
19 ナックル部
21 基凸部
25 軸支持部
27 羽根支持体
29 羽根部
29a 貫通穴
30 結合部
31 羽根押え体
33 留め具
35 羽根支持板
35a 取付穴
37 被支持部
37a、37b 突片部
39 結合片部(第1のストッパー部)
43 ストッパーバー(第2のストッパー部)
45 羽根押え板
47 羽根支持ピン
47a 括れ部
48 スライド板
49a 挿入孔
49b スライド孔
51 位置決め片部
51a 穴部
51b 凸部
53 結合ピン
55 トルクスプリング
57,59 トルクアーム

Claims (8)

  1. 攪拌容器の回転軸側の支持部に被支持部が掻き取りの前後方向に揺動可能且つ着脱可能に軸支持された羽根支持体と、
    前記羽根支持体に結合され前記攪拌容器の内面を掻き取る羽根部と、
    前記結合をワンタッチで着脱可能にする結合部と、
    を備えた掻取羽根であって、
    前記支持部に備えられて前記羽根支持体の軸支持を行うナックル部と、
    前記被支持部に備えられ前記ナックル部に当接して前記揺動を規制する第1、第2のストッパー部と、
    を備えた、
    掻取羽根の取付構造。
  2. 請求項1記載の掻取羽根の取付構造であって、
    前記被支持部は、前記ナックル部に対し前記軸支持の軸心方向で両側に対向する一対の突片部を備え、
    前記第1、第2のストッパー部は、前記一対の突片部に直接的又は間接的に備えられた、
    掻取羽根の取付構造。
  3. 請求項2記載の掻取羽根の取付構造であって、
    前記突片部は、前記羽根支持板に結合片部を介して結合され、
    前記第1のストッパー部は、前記結合片部であり、
    前記第2のストッパー部は、前記一対の突片部に橋渡して固定支持されたストッパーバーである、
    掻取羽根の取付構造。
  4. 請求項1~3の何れか1項に記載の掻取羽根の取付構造であって、
    前記羽根支持体に取付穴を備えると共に前記羽根部に前記取付穴に対向する貫通穴を備え、
    前記結合部は、羽根押え体と留め具とを備え、
    前記羽根押え体は、羽根押え板と羽根支持ピンとを備え、
    前記羽根押え板は、前記羽根支持体に対し前記羽根部を押さえ、
    前記羽根支持ピンは、前記羽根押え板に一端が支持され他端に括れ部を有し、
    前記留め具は、挿入孔及びスライド孔を連続的に備え前記挿入孔に前記羽根支持ピンの他端に挿入させてから前記スライド孔を前記括れ部に嵌合させて前記羽根押え体の離脱を規制し、
    前記留め具は、位置決め片部を備え、
    前記位置決め片部は、前記突片部と前記ナックル部との間に配置され前記位置決め片部の支持が前記軸支持と共に行われる、
    掻取羽根の取付構造。
  5. 請求項1~4の何れか1項に記載の掻取羽根の取付構造であって、
    前記軸支持の周りに前記掻取羽根を付勢して前記羽根部を前記攪拌容器の内面に対し押し付ける付勢部材を備えた、
    掻取羽根の取付構造。
  6. 請求項5に記載の掻取羽根の取付構造であって、
    前記揺動可能な軸支持は、前記被支持部及びナックル部を貫通する結合ピンを備え、
    前記付勢部材は、前記結合ピンの軸方向の両側に嵌合して配置され一方のトルクアームが前記ナックル部側に当接し他方のトルクアームが前記羽根部側に当接するトルクスプリングである、
    掻取羽根の取付構造。
  7. 請求項6記載の掻取羽根の取付構造であって、
    前記位置決め片部は、前記結合ピンに嵌合する穴部に凸部を有し、
    前記結合ピンは、位置決め溝と相対回転溝と第1の移動溝と第2の移動溝とを備え、
    前記位置決め溝は、前記凸部を軸方向に係合させて前記位置決め片部を軸方向に位置決め、
    前記相対回転溝は、前記位置決め溝よりも前記結合ピンのピン先端側に備えられ前記凸部における前記結合ピンの相対回転を許容し、
    前記第1の移動溝は、前記相対回転溝を前記結合ピンのピン先端に軸方向に連通させて前記凸部に対する前記結合ピンの軸方向移動を許容し、
    前記第2の移動溝は、前記第1の移動溝に対して周方向に位置がずれて配置され前記相対回転溝を前記位置決め溝に軸方向に連通させて前記凸部に対する前記結合ピンの軸方向移動を許容する、
    掻取羽根の取付構造。
  8. 請求項1~7の何れか1項記載の掻取羽根の取付構造に用いる掻取羽根であって、
    攪拌容器の回転軸側の支持部に被支持部が掻き取りの前後方向に揺動可能且つ着脱可能に軸支持された羽根支持体と、
    前記羽根支持体に結合され前記攪拌容器の内面を掻き取る羽根部と、
    前記結合をワンタッチで着脱可能にする結合部と、
    前記被支持部に備えられ前記ナックル部に当接して前記揺動を規制する第1、第2のストッパー部と、
    を備えた、
    掻取羽根。
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