JP2017098400A - 電子部品収納用基板およびそれを用いた電子部品実装パッケージ - Google Patents

電子部品収納用基板およびそれを用いた電子部品実装パッケージ Download PDF

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Abstract

【課題】 基板堤部にクラックが発生し難い電子部品収納用基板とそれを用いた電子部品実装パッケージを提供する。【解決手段】 基板9と、該基板9の主面上に設けられた矩形枠状の基板堤部11と、該基板堤部11の上面に設けられた金属層13と、基板堤部11内を金属層13から基板9側へ向けて貫通している貫通導体15と、を備えており、基板堤部11の内壁19は、上面側が基板9側よりも大きく開口するように傾斜面を有しているとともに、貫通導体15が内壁19に沿った傾斜部22を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子部品収納用基板およびこれを用いた電子部品実装パッケージに関する。
気密封止を必要とする電子部品の例として、水晶振動子等の水晶応用製品やフラッシュメモリなどの半導体素子があげられる。これらの各種電子部品は、その表面に金属薄膜電極が形成されており、この金属薄膜電極を外気から保護するために、電子部品収納用基板などの筐体に実装され気密封止されている。
図7(a)は、従来の電子部品実装パッケージの分解斜視図である。(b)は、(a)に示した電子部品収納用基板のX−X線断面図である。ここに示す電子部品実装パッケージは、電子部品収納用基板101の搭載面103に電子部品105が実装され、この電子部品105を覆うように封止用の蓋体107が接合される構成となっている。
電子部品収納用基板101は、電子部品105用の搭載面103を主面とする基板109と、基板109上に設けられた矩形枠状の基板堤部111とを基体とし、この基板堤部111の表面に金属層113を有している。さらに、この金属層113の表面には、通常、蓋体107との間でシーム溶接を容易にするために、ニッケルなどのめっき膜115が形成されている。
こうしためっき膜115の形成には、通常、基板堤部111の内部に基板109の裏面から金属層113まで及ぶように設けられた貫通導体117が電気めっき用の導線として用いられる。この場合、貫通導体117は、基板堤部111の外壁119にほぼ平行になるように配置されている。
特開2001−274649号公報
このような電子部品収納用基板101に対し、蓋体107を接合するためのシーム溶接を行った場合には、基板堤部111と内部に設けられた貫通導体117との間の熱膨張率の違いから、基板堤部111の貫通導体117が接した界面付近において、シーム溶接によって発生した応力によって、基板堤部111にクラックCが発生するおそれがある。
従って、本発明は、基板堤部にクラックが発生し難い電子部品収納用基板とそれを用いた電子部品実装パッケージを提供することを目的とする。
本発明の電子部品収納用基板は、基板と、該基板の前記主面上に設けられた矩形枠状の基板堤部と、該基板堤部の上面に設けられた金属層と、前記基板堤部内を前記金属層から前記基板側へ向けて貫通している貫通導体と、を備えており、前記基板堤部の内壁は、上面側が前記基板側よりも大きく開口するように傾斜面を有しているとともに、前記貫通導体が前記内壁に沿った傾斜部を有するものである。
本発明の電子部品実装パッケージは、上記の電子部品収納用基板の基板堤部に設けられ
た金属層上に蓋体が溶着されているものである。
本発明によれば、基板堤部にクラックを発生させ難くすることができる。
(a)は、本発明の電子部品実装パッケージの一実施形態を示す分解斜視図であり、(b)は、(a)のX−X線断面図である。 (a)は、図7(b)における基板堤部を部分的に抽出して示したP部の断面図であり、(b)は、図1(b)における基板堤部を部分的に抽出して示したP部の断面図である。 電子部品収納用基板の他の態様を示すもので、貫通導体が曲がり部を有していることを示す断面模式図である。 電子部品収納用基板の他の態様を示すもので、貫通導体の一部に他の部位よりも細い細径部を有することを示す断面模式図である。 電子部品収納用基板の他の態様を示すもので、貫通導体の一部に他の部位よりも気孔率の高い多孔質部を有することを示す断面模式図である。 本実施形態の電子部品収納用基板の製造工程を示す模式図である。ここで、図6(a1)は、電子部品収納用基板1となる配線パターン付きグリーンシートの縦断面図、(a2)は、同配線パターン付きグリーンシートの平面図である。(b)は、配線パターン付きグリーンシートを金型によって加圧成型する状態を示す断面図であり、(c)は加圧成型後の成形体の断面図である。 (a)は、従来の電子部品実装パッケージを示す分解斜視図であり、(b)は、(a)のX−X線断面図である。
図1(a)は、本発明の電子部品実装パッケージの一実施形態を示す分解斜視図であり、(b)は、(a)のX−X線断面図である。図2(a)は、図3(b)における基板堤部を部分的に抽出して示したP部の断面図であり、(b)は、図1(b)における基板堤部を部分的に抽出して示したP部の断面図である。
図1(a)(b)に示した電子部品実装用パッケージは、電子部品収納用基板1の搭載面3に導体層4を介して電子部品5が実装され、この電子部品5を覆うように封止用の蓋体7が接合される構成となっている。
電子部品収納用基板1は、電子部品5用の搭載面3を主面に有する基板9と、基板9上に設けられた矩形枠状の基板堤部11とを有し、この基板堤部11の上面および内部に、それぞれ金属層13および貫通導体15が設けられている。金属層13は基板堤部11の上面を周状に覆うように設けられている。また、この金属層13の表面には、蓋体7との間でシーム溶接を容易にするためにニッケルなどのめっき膜17が形成されている。
この場合、基板堤部11の内部において、基板9の裏面から金属層13まで及ぶように設けられた貫通導体17が金属層13の表面に形成されるめっき膜17を電気めっきによって形成する際の導線として用いられる。
また、電子部品収納用基板1では、基板堤部11の内壁19は上面側が基板9側よりも大きく開口する形状であり、内壁19が傾斜面を有している。これは基板9の搭載面3と基板堤部11の内壁19との成す角度θが95°よりも大きい状態である。この場合、基板堤部11の外壁21は基板9の搭載面3に対してほぼ垂直になっている。
そして、この電子部品収納用基板1では、基板堤部11の内部に設けられている貫通導体17が内壁19に沿った傾斜部22を有するように配置されている。言い換えると、貫通導体17の傾斜部22は内壁19にほぼ平行に配置されている状態である。これは、図1に示すように、電子部品収納用基板1を縦断面視したときに、基板堤部11の内壁19に沿って引いた直線Lと貫通導体15の側面を長手方向に引いた直線Lとのなす角度が5°以内にある状態を言う。
なお、図7に示した従来の電子部品収納用基板101に設けられた貫通導体117は、基板堤部11の外壁21に対して平行に配置された状態である。
ここで、電子部品収納用基板1の基板堤部11内に設けられた貫通導体17について、従来構造との違いを図2に示す断面図に基づいて説明する。図2(a)は、従来の電子部品収納用基板を構成する基板堤部111および基板堤部111内に設けられた貫通導体117の配置を示すものであり、図2(b)は、本実施形態の電子部品収納用基板1を構成する基板堤部11および基板堤部11内に設けられた貫通導体15の配置を示すものである。
従来の電子部品収納用基板を構成している基板堤部111の内部に設けられた貫通導体117は、図2(a)に示しているように、基板堤部111の外壁119に平行になるように配置された構成となっている。図2(a)に示した矢印Aは、基板堤部111が、例えば、シーム溶接により加熱されて、貫通導体117が伸縮したときに発生する応力のベクトルを表すものである。この場合、貫通導体117が伸縮することによって発生する応力のベクトルはAとして示したように、一方向に集中したものとなる。
これに対し、図2(b)に示した電子部品収納用基板1では、貫通導体15が伸縮することによって発生する応力のベクトルをAとすると、この貫通導体15は、基板堤部11の外壁21に沿った方向に対して角度θだけ傾いていることから、貫通導体15が伸縮することにより発生する応力のベクトルAは、基板堤部11において縦の方向のAcosθのベクトルと横の方向のAsinθのベクトルとに分解された状態となる。
こうして、電子部品収納用基板1では、貫通導体15が伸縮することにより発生する応力が分散された状態になることから、応力が基板堤部11に局所的に集中し難くなり、これにより基板堤部11にクラックが発生することを抑えることができる。特に、近年、小型化のため、後述するように、基板堤部11の厚みが0.15mm以下と薄い場合に好適に用いられる。
このような電子部品収納用基板1においては、図1(b)に示すように、基板堤部11の内部に設けられた貫通導体15が基板堤部11の厚み方向の中央よりも内壁19側に配置されていることが望ましい。貫通導体15が基板堤部11の内壁19側に寄った状態であると、クラックが基板堤部11に発生したときにも、内壁19側に偏って発生しやすくなるため、反対側の外壁21側から湿気などの外的な環境要因が浸入する確率が低くなり、長寿命化を図ることができる。
図3は、電子部品収納用基板の他の態様を示すもので、貫通導体が曲がり部を有していることを示す断面模式図である。図3に示すように、基板堤部11を縦断面視したときに、電子部品収納用基板1において、貫通導体15が金属層13側から基板9側へ向けた途中に部分的に曲がっている曲がり部15aを有する形状であると、図3に、ベクトルvおよびベクトルvとして示しているように、貫通導体15が蛇行した部分における応力に起因したベクトルv、vの方向が貫通導体15の長手方向において頻繁に変化することになるため、基板堤部11において応力が局所的に集中することをさらに抑えること
ができる。この場合、貫通導体15の曲がり部15aの曲がった方向は、図3に示すように、基板堤部11の厚み方向(内壁19側および外壁21側)だけではなく、いろいろな方向を向いていても良いが、基板堤部11の厚み方向へ伸びるクラックを発生し難くするという点から、厚み方向に垂直な方向に曲がっているのが良い。
図4は、電子部品収納用基板の他の態様を示すもので、貫通導体の一部が他の部位よりも細い細径部を有することを示す断面模式図である。このことは、図4においては、基板堤部11を縦断面視したときに、貫通導体15の幅が、w>wの関係を有するものとして表している。
この電子部品収納用基板1に設けられている貫通導体15としては、その一部に他の部位よりも細い細径部15bを有していることが望ましい。基板堤部11の内部において、基板9から金属層13まで伸びている貫通導体15の途中に、幅wとして示すように、一部に細くなった部位(細径部15b)が存在すると、この細径部15bは、これよりも太い他の部位よりも剛性が低くなる。これにより貫通導体15内に応力の低い箇所が形成されることから、貫通導体15に発生する応力をさらに分散させることができる。こうして、基板堤部11にクラックが発生することをさらに抑えることができる。
図5は、電子部品収納用基板の他の態様を示すもので、貫通導体の一部に他の部位よりも気孔率の高い多孔質部を有していることを示す断面模式図である。このことは、図5に示すように、基板堤部11を縦断面視したときに、貫通導体15中に気孔23が偏在している部位(多孔質部15c)が存在するものとして表している。
貫通導体15内に気孔率の高い多孔質部15cが形成されると、この多孔質部15cは貫通導体15の他の部位に比較して剛性が低くなる。こうして貫通導体15内に局部的に応力の低い部位を形成することができることから、この場合も基板堤部11におけるクラックの発生を抑制できる手段の一つとなる。
以上説明した電子部品収納用基板1としては、基板堤部11の幅(金属層13が形成される基板堤部11の上面の位置における厚み)wが平均で0.05〜0.15mm、基板9の面積が0.5〜5mm2、基板9の厚みが平均で0.05〜1mmであるような小型
のサイズのものに適している。
また、この電子部品収納用基板1を構成する絶縁材料としては、小型、薄型でも高い機械的強度を得ることができるという点でセラミックス製であるのが良い。この場合、高い熱伝導性を有し、かつ高強度であるという点でアルミナを主成分とし、これにSiおよびMgなどの添加剤を含有するものが望ましい。
金属層13は、金属粉末のペーストを基板堤部11となるセラミック製の成形体の表面に印刷し同時焼結させたメタライズ膜であることが望ましい。電子部品5を実装するための導体層4についても同様である。これは基板堤部11がセラミック製であり、これに金属層13として、上述のようなメタライズ膜を形成した場合には、金属層13の内部あるいは基板堤部11と金属層13との界面に形成されるボイドをより小さくすることが可能になるからである。また、メタライズ膜によって形成される導体層4や金属層13にボイドが少なく緻密であると、これらの導体層4や金属層13の表面に形成されるめっき膜も緻密化したものにできる。これにより基板堤部11と蓋体7との間のシール性を向上させることができる。
さらには、基板9と基板堤部11とは一体的に焼結して形成されていることが望ましい。基板9と基板堤部11とが一体的に形成されていると、これらの接合界面についてもシ
ール性を高めることができる。
また、基板9と基板堤部11とは同じ材質であるのがよい。基板9と基板堤部11とが同じ材質であると、同時焼成される際に、基板9と基板堤部11との焼結速度が近いことから電子部品収納用基板1の反りや変形を低減することができる。例えば、蓋体7を接合した際の変形を小さくすることが可能になることから、変形により発生する残留応力が小さくなり、急激な温度変化に晒されるような環境においても基板9および基板堤部11にクラック等の欠陥が発生するのを抑えることが可能となる。ここで、同じ材質というのは、基板9および基板堤部11に含まれる主成分のセラミック成分が同じであるという意味である。この場合、主成分とは、基板9および基板堤部11に含まれるセラミック成分の含有量が80質量%以上である場合をいう。
本実施形態の電子部品実装パッケージは、上述した電子部品収納用基板1の搭載面3に水晶振動子等の電子部品5が実装され、基板堤部11の上部に蓋体7が設けられている構成となっている。
電子部品実装パッケージについても、上述した電子部品収納用基板1と同様に、基板堤部11内に設けられた貫通導体15が熱によって伸縮しても基板堤部11にクラックが発生するのを抑制することができる。また、蓋体7に覆われた基板堤部11内のシール性を高くできるため、気密性の高い電子部品実装パッケージを得ることができる。
次に、上記した電子部品収納用基板1およびこれを適用した電子部品実装パッケージを例にして、その製造方法について説明する。
図6は、本実施形態の電子部品収納用基板の製造工程を示す模式図である。ここで、図6(a1)は、電子部品収納用基板1となる配線パターン付きグリーンシートの縦断面図、(a2)は、同配線パターン付きグリーンシートの平面図である。(b)は、配線パターン付きグリーンシートを金型によって加圧成型する状態を示す断面図であり、(c)は加圧成型後の成形体の断面図である。
まず、図6(a1)(a2)に示すように、配線パターン付きグリーンシート30を用意する。この配線パターン付きグリーンシート30は、グリーンシート31に貫通孔33を形成した後、その内部に導体ペーストを充填して生の貫通導体35を形成する。次に、この生の貫通導体35を覆うための配線パターン37を形成する。ここで、一部の配線パターン37(ここでは端部配線パターン37aとする。)の表面には、これを覆うセラミックパターン39を形成する。これら生の貫通導体35、配線パターン37、端部配線パターン37aおよびセラミックパターン39の形成にはスクリーン印刷法を用いる。グリーンシート31には、種々のセラミック粉末を用いることが可能であるが、例えば、Al粉末を主成分とし、これにSiO粉末およびMgO粉末を所定量添加した混合粉末などが好適であり、これに所定量の有機ビヒクルを添加して調製したスラリーを用いて作製する。
次に、図6(b)(c)に示すように、一方の面に突出部41aを有する金型41を用意し、この金型41を用いて配線パターン付きグリーンシート30をプレス成形して成形体43を作製する。この場合、金型41の突出部41aに対応する部分が後述する成形体43における凹部43aとなる。成形体43における凸部43b(焼成後に基板堤部11となる。)は中央の凹部43aを塀のように囲むかたちで形成される。
この電子部品収納用基板1の製造方法では、グリーンシート31の表面に形成した端部配線パターン37aが基板堤部11の内部に設けられた貫通導体15となる。この場合、
グリーンシート31上の端部配線パターン37aの表面にさらにセラミックパターン39を形成していることから、端部配線パターン37aがそのまま基板堤部11の内部に配置されて貫通導体15として形成される。この場合、グリーンシート31とセラミックパターン39とは同じ組成である方が良い。
次に、この成形体43を所定の温度条件で焼成することにより、電子部品収納用基板1を得ることができる。
なお、この電子部品収納用基板1を製造する場合に、基板堤部11の内部に形成される貫通導体15を基板堤部11の厚み方向の中央よりも内壁19側に位置した構造とする場合には、セラミックパターン39の厚みを薄く調整する。また、貫通導体15が曲がり部15aを有する形状にする場合には、端部配線パターン37aを形成するためのスクリーンのパターン形状を曲がった形状にする。貫通導体15の一部に他の部位よりも細い細径部15bを形成する場合には、細径部15bとなる部分のスクリーンの開口率を低くする。また、貫通導体15の一部に他の部位よりも気孔率の高い多孔質部15cを形成する場合には、端部配線パターン37aを形成する際の印刷速度を局所的に変化させるか、有機ビヒクル量の異なる導体ペーストを部分的に重ねて塗布する。
以下、本実施形態の電子部品収納用基板を具体的に作製し、評価した。まず、Al粉末93質量%に対して、SiO粉末を5質量%、MgO粉末を2質量%の割合で混合し、さらに、有機バインダーとしてアクリル系バインダーを19質量%、有機溶媒としてトルエンを混合してスラリーを調製した後、ドクターブレード法にて平均厚みが400μmのグリーンシートを作製した。
次に、グリーンシートに貫通孔を形成した後、スクリーン印刷法を用いて、この貫通孔に導体ペーストを充填して生の貫通導体を形成した。さらに、貫通導体の表面に配線パターンもしくは端部配線パターンを同様の方法により形成した。このとき端部配線パターンは基板堤部のコーナーに1箇所形成した。さらに、この端部配線パターンの表面にセラミックパターンを重ねるように形成し、配線パターン付きグリーンシートを作製した。
ここで、試料No.1〜4は、いずれも端部配線パターンの表面に塗布するセラミックパターンの厚みを薄くして、基板堤部の内部に形成される貫通導体が基板堤部の中央よりも内壁側に配置されるようにした。この中で、貫通導体が曲がり部を有するようにした試料(試料No.2)は、端部配線パターンを形成するためのスクリーンに曲がったパターンを形成して作製した。貫通導体の一部に他の部位よりも細い細径部を有する試料(試料No.3)についても、端部配線パターンを形成するためのスクリーンに形成するパターン形状によって調整した。さらに、貫通導体の一部に他の部位よりも気孔率の高い多孔質部を有するようにした試料(試料No.4)は、端部配線パターンを形成する際の印刷速度を局所的に変化させて形成した。気孔率の高い部分については印刷速度を速くした。
次に、一方の面に突出部を有する金型を用いて配線パターン付きグリーンシートをプレス成形して、凹部を有する成形体を作製した。
次に、作製した成形体を、水素−窒素の雰囲気中、約1400℃、保持時間2時間の条件で焼成することにより電子部品収納用基板を得た。得られた電子部品収納用基板は、平面の面積が2mm×2mm、基板の平均厚みが0.1mm、基板堤部の平均厚みが0.15mm、基板堤部の搭載面からの高さが0.2mmであった。貫通導体の平均直径は0.07±0.01mmの範囲であった。
次に、電子部品収納用基板に形成した導体層および金属層の表面に電気めっき法によりニッケルメッキ膜および金めっき膜を形成した。次に、搭載面の導体層に水晶振動子を実装した。一方、基板堤部の金属層上に形成した金めっき膜の表面に接合部材として銀ロウ(共晶Ag−Cuロウ)を用いて、この上に厚みが0.2mmのコバール(Fe−Ni−Co合金)製の蓋体をローラ式シーム溶接によって接合することによって電子部品実装パッケージを作製した。
次に、作製した電子部品収納用基板を加熱した半田槽に約1秒間浸漬する方法で耐熱衝撃試験を行った。耐熱衝撃試験は半田槽の温度を300℃と350℃の2つの温度に設定して行った。電子部品収納用基板に発生したクラックの確認は電子部品収納用基板を断面研磨した試料を実体顕微鏡により観察する方法により行った。試料数は各30個とした。
また、作製した電子部品実装パッケージについて、温度サイクル試験(試料数各30個、1000サイクル)を行った後に、Heリーク試験を行った。
比較例(試料No.5)として、図7に示した電子部品収納用基板を作製して同様の評価を行った。この試料は、成形体を作製する際に、グリーンシートの基板堤部となる部分に貫通孔を形成し、この貫通孔内に導体ペーストを充填する方法を用いて生の貫通導体を形成した。
表1の結果から明らかなように、作製した試料のうち基板堤部内に設けた貫通導体が内壁に沿った傾斜面を有する試料No.1〜4では、300℃での耐熱衝撃試験においてもクラックの発生率が30個中3個以下、350℃の温度においても30個中8個以下であった。この中で、貫通導体が曲がり部を有する試料(試料No.2)では、300℃での耐熱衝撃試験においてもクラックの発生率が30個中2個、350℃の温度においても30個中5個であった。貫通導体の一部が他の部位よりも細くなっている形状(試料No.3)および貫通導体の一部に他の部位よりも気孔率の高い部位が存在するようにした試料(試料No.4)では、300℃での耐熱衝撃試験においてクラックが見られず、350℃の温度においても30個中1個であった。
一方、比較例とした試料(試料No.5)では、300℃での耐熱衝撃試験においてもクラックの発生率が30個中15個、350℃の温度において、30個中21個であった。
作製した試料No.1〜4は、いずれも封止試験においてリーク不良が無かったが、試料No.5の試料では、リーク不良が20個中3個検出された。
1、101・・・・・・・・・電子部品収納用基板
3、103・・・・・・・・・搭載面
4・・・・・・・・・・・・・導体層
5、105・・・・・・・・・電子部品
7、107・・・・・・・・・蓋体
9、109・・・・・・・・・基板
11、111・・・・・・・・基板堤部
13、113・・・・・・・・金属層
15、117・・・・・・・・貫通導体
15a・・・・・・・・・・・曲がり部
15b・・・・・・・・・・・細径部
15c・・・・・・・・・・・多孔質部
17、115・・・・・・・・めっき膜
19・・・・・・・・・・・・内壁
21、119・・・・・・・・外壁
22・・・・・・・・・・・・傾斜部
23・・・・・・・・・・・・気孔
C・・・・・・・・・・・・・クラック

Claims (6)

  1. 基板と、
    該基板の前記主面上に設けられた矩形枠状の基板堤部と、
    該基板堤部の上面に設けられた金属層と、
    前記基板堤部内を前記金属層から前記基板側へ向けて貫通している貫通導体と、
    を備えており、
    前記基板堤部の内壁は、上面側が前記基板側よりも大きく開口するように傾斜面を有しているとともに、
    前記貫通導体が前記内壁に沿った傾斜部を有する
    ことを特徴とする電子部品収納用基板。
  2. 前記貫通導体は、前記基板堤部の内壁側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の電子部品収納用基板。
  3. 前記貫通導体が曲がり部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品収納用基板。
  4. 前記貫通導体が、一部に他の部位よりも細くなっている細径部を有していることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の電子部品収納用基板。
  5. 前記貫通導体が、一部に他の部位よりも気孔率の高い多孔質部を有していることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の電子部品収納用基板。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれかに記載の電子部品収納用基板の基板堤部に設けられた金属層上に蓋体を備えていることを特徴とする電子部品実装パッケージ。
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