JP7242832B2 - 電気素子収納用パッケージおよび電気装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電気素子収納用パッケージおよび電気装置に関する。
近年、電気素子収納用パッケージは、例えば、水晶振動子などに代表されるように、電気素子の小型化に伴い、ますます小型化・薄型化が進んでいる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2017-98400号公報
本開示の電気素子収納用パッケージは、底部基板と堤部と導体部とを有する。底部基板および堤部はセラミックスの一体物である。前記底部基板は、前記堤部に囲まれた領域が電気素子を搭載するための搭載部となっている。前記導体部は、第1導体、第2導体および第3導体を有している。前記第1導体は、一部が前記底部基板の前記搭載の表面に露出し、かつ前記底部基板内に埋設されている。前記第3導体は、少なくとも一部が前記堤部の上面に露出している。前記第2導体は、前記底部基板および前記堤部の内部に存在し、前記第1導体と前記第3導体とを電気的に接続している。
本開示の電気装置は、上記の電気素子収納用パッケージの底部基板上に電気素子を備えている。
実施形態の一例として示す電気素子収納用パッケージの斜視図である。 図1のii-ii線断面図である。 電気素子収納用パッケージの他の態様を示す断面図である。 電気素子収納用パッケージの他の態様を示す断面図である。 図3のP2部の拡大図であり、P2部に発生する応力を示す模式図である。 図4のP3部の拡大図であり、P3部に発生する応力を示す模式図である。 電気素子収納用パッケージの他の態様を示す断面図である。 電気素子収納用パッケージの他の態様を示す断面図である。 電気素子収納用パッケージの他の態様を示す断面図である。 実施形態の一例として示す電気装置の断面図である。 実施形態の他の態様として示す電気装置の断面図である。 図13および図14に示した各パターンシートを図2に示した電気素子収納用パッケージAの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージAを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージAを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。 図16および図17に示した各パターンシートを図3に示した電気素子収納用パッケージBの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージBを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージBを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。 図19および図20に示した各パターンシートを図4に示した電気素子収納用パッケージCの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージCを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージCを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。 図22および図23に示した各パターンシートを図7に示した電気素子収納用パッケージDの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージDを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。 電気素子収納用パッケージDを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。 底部基板に厚み方向に貫通する導体を有する電気素子収納用パッケージの断面模式図である。 作製した電気素子収納用パッケージの試料の形状および寸法を示す斜視図である。 図25のXXvi-XXvi線断面の形状および寸法を示す断面図である。 電気素子収納用パッケージにたわみ試験を行うための試料の分解斜視図である。 電気素子収納用パッケージにたわみ試験を行う状態を示す断面図である。 第2導体のP4部における電磁界解析の結果である。
特許文献1に開示された電気素子収納用パッケージは、底部基板に厚み方向に貫通する導体(ビア導体)を有する。底部基板に厚み方向に貫通する導体(ビア導体)が設けられている場合には、底部基板の底面に、導体との間で形成される界面が存在することになる。このため底部基板は、底面側から水分、ガスが浸入しやすい。
本開示は、小型化・薄型化が進んでも底部基板の底面から水分、ガスが浸入しにくい電気素子収納用パッケージを例示する。
以下、本開示は、実施形態の種々の電気素子収納用パッケージについて、図1~図7を基にした説明である。なお、本開示の一態様は、以下に記述する特定の実施形態に限定されるものではない。本開示の一態様は、添付の特許請求の範囲によって定義される総括的な概念の精神または範囲に沿ったものであれば、様々な態様を含むものとなる。
実施形態の一例として示す電気素子収納用パッケージAは、底部基板1と、堤部3と、導体部5とを有する。底部基板1および堤部3はセラミックスの一体物である。底部基板1は電気素子の搭載部1asを有する。電気素子の搭載部1aは、底部基板1において、堤部3に囲まれた部分である。堤部3は、底部基板1の搭載部1asを囲むように、底部基板1の周縁部1b上に配置されている。以下では、図2に示すように、搭載部1asが平坦である場合には搭載面1aという場合がある。
導体部5は、第1導体5a、第2導体5bおよび第3導体5cを有する。第1導体5aは、一部が底部基板1の搭載面1aに露出している。第1導体5aは、底部基板1内に埋設されている。第2導体5bは、底部基板1の内部に設けられている。第2導体5bは、底部基板1の内部において、第1導体5aと電気的に接続されている。第2導体5bは、底部基板1から堤部3にかけて内部に配置されている。第2導体5bは、堤部3の内部においては高さ方向に向いている。第3導体5cは、堤部3の上面3aに露出するように設けられている。第3導体5cは、堤部3の上面3a付近において第2導体5bと電気的に接続されている。第2導体5bは、底部基板1の内部において、第1導体5aから搭載面1aに沿う方向に延びている。
第1導体5aは、導体5の中で、底部基板1の搭載面1aに露出した部分である。第3導体5cは、導体5の中で、堤部3の上面3aに露出した部分である。第2導体5bは、導体5の中で、第1導体5aと第3導体5cとの間に設けられた部分である。第2導体5bは、底部基板1を断面視したときに、その幅が、底部基板1の搭載面1aに露出した第1導体5aの幅の1/2以下となっている部分である。第2導体5bは、堤部3を断面視したときに、その幅が、堤部3の上面3aに露出した第3導体5cの幅の1/2以下となっている部分である。ここで、幅とは、搭載面1aに沿う方向の長さのことである。
本開示の電気素子収納用パッケージAによれば、底部基板1に厚み方向に貫通する導体5が設けられていないため、小型化・薄型化が進んでも底面1cから水分、ガスが浸入しにくい電気素子収納用パッケージを得ることができる。
この場合、底部基板1の厚み方向の大部分を占める第2導体5bの幅は第1導体5aの同じ方向の幅よりも小さい。これにより底部基板1と第2導体5bとの間に発生する熱応力の影響を小さくすることができる。そして、底部基板1の厚みが薄い場合でも耐久性の高い電気素子収納用パッケージを得ることができる。特に、底部基板1がセラミックスによって形成されており、第2導体5bが金属によって形成されており、底部基板1と第2導体5bとの間で熱膨張係数およびヤング率は大きく異なってくるような場合に適している。
この場合、第1導体5aおよび第3導体5cは、端子電極として機能する部分となる。電気素子としては、コンデンサ、高周波フィルタ、アクチュエータ、インダクタなどの電子部品の他、半導体素子、発光素子などを挙げることができる。これら端子電極および電気素子については、以下に示す電気素子収納用パッケージB~Dにおいても同じ構成、または同じ構成に近い構成が適用される。
電気素子収納用パッケージAは、底部基板1の内部に設けられた導体(第1導体5aおよび第2導体5b)が、底部基板1の底面1cに達していない。電気素子収納用パッケージAでは、底部基板1の底面1cは面全体が底部基板1の材料であるセラミックスで一体化したものになっている。底部基板1の厚みが薄い場合でも、底面1cおよびこれに近い部分は、底部基板1の材料であるセラミックスだけである。つまり、底部基板1の導体部5と底面1cとの間の部分はセラミックスと金属と言うような異種材料同士が接する境界が存在しない。これにより底部基板1の底面1cから水分、ガスが浸入する可能性をより低くすることができる。
また、図2に示した電気素子収納用パッケージAは、第2導体5bが第1導体5aの下面5adから底部基板1の厚み方向の途中まで延びた構造である。第2導体5bは底部基板1の底面1cに近い内部で曲がり、続いて、底面1cに沿う方向に延びている。
ここで、電気素子収納用パッケージAにおいて、第1導体5aが露出した搭載面1aの位置から底面1cまでの間隔を第1間隔t0とする。第1間隔t0は底部基板1の厚みに相当する。また、第1導体5aが露出した搭載面1aの位置から第2導体5bの下端5bbの位置までの間隔を第2間隔t1とする。第1導体5aの表面は底部基板1の表面、つまり搭載面1aの位置となる。この場合、第1導体5aの表面は底部基板1の表面、つまり搭載面1aと面一であるのが良い。第2間隔t1は、第1導体5aの底部基板1の搭載面1aの位置から第2導体5bの底面1cに最も近い位置までの距離である。
電気素子収納用パッケージAでは、第1導体5aが露出した搭載面1aの位置から底面1cまでの第1間隔t0において、第1導体5aが露出した搭載面1aの位置から第2導体5bの下端5bbの位置までの第2間隔t1が大きな割合を占めてもよい。つまり、電気素子収納用パッケージAの場合、t1/t0比が大きい。底部基板1において、t1/t0比が大きいというのは、導体部5の厚みに相当する第2間隔t1に対して底部基板1の厚みに相当する第1間隔t0が薄いことを意味している。
電気素子収納用パッケージAでは、例えば、t1/t0比は0.30以上0.95以下であるのが良い。t1/t0比が0.30以上0.95以下であれば、底面1cから水分、ガスの浸入が起こり難い。この場合、t1/t0比は0.40以上0.90以下、特に、0.50以上0.80以下が良い。電気素子収納用パッケージAの場合、底部基板1が第1導体5aおよび第2導体5bを有し、t1/t0比が上記範囲であっても、底部基板1の底面1cは、依然として、面全体が底部基板1の材料であるセラミックスの一体物である。このため電気素子収納用パッケージAは、底部基板1の底面1c側における高い気密性を維持できる。この場合、底部基板1は気孔率が1%以下であれば、気密性をより高くできる。また、堤部3についても、その気孔率が1%以下であれば、気密性をより高くできる。
ここで、底部基板1および堤部3の気孔率はアルキメデス法によって求める。なお、電気素子収納用パッケージAから導体部5を除いた部分を切り出すことが困難な場合がある。あるいは試料のサイズが小さい場合がある。底部基板1および堤部3の気孔率を求める際に、アルキメデス法を用いることができない場合がある。このような場合には、底部基板1および堤部3の試料片の断面を走査型電子顕微鏡によって撮影し、撮影した写真から気孔の面積比率を求めても良い。
底部基板1および堤部3はセラミックスであるのがよい、セラミックスとしては、アルミナ、ムライト、シリカ、フォルステライトなどの金属酸化物の他、窒化アルミニウム、窒化珪素などの非酸化物セラミックスを例示することができる。セラミックスの使用は、緻密質の焼結体、高い絶縁性、高い機械的強度および高い耐食性を導く。
導体部5(第1導体5a、第2導体5bおよび第3導体5c)の材料として、モリブデン、タングステンおよび銅の群から選ばれる少なくとも1種の金属を用いれば、上記したセラミックスとの同時焼成が可能となる。
図3は、電気素子収納用パッケージBを示している。電気素子収納用パッケージBでは、第2導体5bが第1導体5aの側面5abから延びている。電気素子収納用パッケージBでは、第2導体5bが第1導体5aの側面5abに電気的に接続されている。第2導体5bは、第1導体5aから搭載面1aまたは底面1cに沿う方向に延びている。電気素子収納用パッケージBには、第1導体5aの下面5adと底面1cとの間の領域P1において、底部基板1を厚み方向に向く導体が存在しない。つまり、底部基板1の領域P1には、底部基板1の材料であるセラミックスと導体部5の材料である金属とが底面1cの平面方向に隣り合って並ぶ構造が存在しない。底部基板1における領域P1は底部基板1の材料によって形成されている。そのため領域P1はセラミックスの一体物である。これにより、電気素子収納用パッケージBの場合も、底部基板1にその底面1cから水分、ガスが浸入しにくいものとなる。
電気素子収納用パッケージBの場合には、電気素子収納用パッケージAよりも底部基板1の中に占める導体部5の割合を少なくすることができる。セラミックスが金属よりも弾性率が高い条件において、電気素子収納用パッケージBは、電気素子収納用パッケージAよりも変形し難いものとなる。セラミックスによって形成される底部基板1および堤部3の弾性率は400GPa以上であれば、電気素子収納用パッケージが、より変形し難くなる。
金属によって形成される導体部5の弾性率は350GPa以下が良い。これは、弾性率の高いセラミックスの部分の体積割合が大きいため、内部に導体部5が存在しても、底部基板1にクラックが生じにくい。その結果、長期の使用においても、高い気密性を保つことが可能になる。
電気素子収納用パッケージBは、上述したように、第2導体5bは、第1導体5aから底部基板1を厚み方向に向く部分の導体を有しない。これに加えて、電気素子収納用パッケージBは、当該電気素子収納用パッケージBを平面視したときに、第2導体5bと第1導体5aとが重なって見える部分が少ない。その結果、電気素子収納用パッケージBに形成された第2導体5bは、電気素子収納用パッケージAに形成された第2導体5bに比べて、第2導体5bの配線長を短くすることができる。
なお、以上の説明では、第1導体5aにおいて、第2導体5bが電気的に接続されている部分を側面5abと記した。ここで、側面5abとは、底部基板1の搭載面1aに垂直な方向だけではなく、側面5abが搭載面1aに対して傾斜している場合も含む。より具体的には、第2導体5bと第1導体5aとが接続している面の向きが搭載面1aを基準面としたときに、当該基準面から45°以内の角度の向きであるものも含む。これは、図3の構造では、第2導体5bと第1導体5aとが接続している面の向きと、搭載面1aとの成す角度が直角かこれに近い角度になっているのに対して、それらの成す角度が45度以下であってもよいということである。
また、図3に示すように、電気素子収納用パッケージBにおいて、第1導体5aは、厚み方向に1段の段差Sを有する凸状の形状であっても良い。第1導体5aの搭載面1a側の表面(上面5acという)と第1導体5aの下端5aaの表面(下面5adという)とは、ともに搭載面1aもしくは底面1cに沿う方向に平坦な表面となっている。言い換えると、第1導体5aの上面5acと下面5adとは略平行である。第1導体5aが図3に示すような断面の構造である場合には、第1導体5aの上面5acと下面5adとは面積が異なる。この場合、第1導体5aは、段差Sを境に上面5acの面積が下面5adの面積よりも大きい。言い換えると、第1導体5aでは、段差Sを境に下面5adの面積が上面5acの面積よりも小さい。つまり、第1導体5aは、段差Sを境にして、底面1c側の体積が搭載面1a側の体積よりも小さい。そのため底部基板1の底面1c側はセラミックスの割合が高くなる。第1導体5aの材料である金属よりも底部基板1の材料であるセラミックスの方が、弾性率が高いという条件において、底部基板1はさらに変形し難くなる。これにより長期の使用において、さらに高い気密性を保つことのできる電気素子収納用パッケージBを得ることができる。
図4は、電気素子収納用パッケージCを示している。電気素子収納用パッケージCは、第1導体5aが底面1c側に向けて凸状に湾曲した形状を有している。なお、第1導体5a全体が底面1c側に向けて凸状に湾曲していてもよい。また、第1導体5aの一部が底面1c側に向けて凸状に湾曲していてもよい。図4においては、下面5adが湾曲している。下面5adの曲率半径としては、300μm以上4000μm以下を挙げることができる。電気素子収納用パッケージCは、これにより上記した電気素子収納用パッケージAおよび電気素子収納用パッケージBに比べてクラックなどの欠陥がさらに生じにくいものとなる。その結果、電気素子収納用パッケージCは、気密性に加えて、高い耐熱衝撃性を有するものとなる。
電気素子収納用パッケージCが、電気素子収納用パッケージAおよび電気素子収納用パッケージBに比べて高い耐熱衝撃性を有する理由は以下に基づいている。図5は、図3のP2部の拡大図であり、P2部に発生する応力を示す模式図である。図6は、図4のP3部の拡大図であり、P3部に発生する応力を示す模式図である。電気素子収納用パッケージAおよび電気素子収納用パッケージBと、電気素子収納用パッケージCとは、第1導体5aの下面5adの形状が異なっている。第1導体5aが段差Sを有する電気素子収納用パッケージAおよび電気素子収納用パッケージBの場合、第1導体5aは段差Sの部分に角部Cpを有する。セラミックスを主材とする底部基板1と金属を主材とする第1導体5aとは材料の主成分が異なる。その結果、底部基板1と第1導体5aとの間ではヤング率および熱膨張率が異なる。このような場合には、底部基板1と第1導体5aとの間における材料のヤング率および熱膨張率の違いから第1導体5aと底部基板1との境界付近Boに、水平な方向の応力(SH1、SH2)および垂直な方向の応力(SV1、SV2)が発生しやすい。第1導体5aの下面5adの形状が凸状であり、底部基板1と第1導体5aとの間に、図5に示すような角部Cpが形成されている場合には、水平方向の応力(SH1、SH2)および垂直方向の応力(SV1、SV2)は、ともに角部Cpに向くことになる。その結果、角部Cpに応力(SH1、SH2、SV1、SV2)が集中する。
電気素子収納用パッケージCの場合には、図6に示すように、第1導体5aの下面5adの形状が凸状に湾曲した形状である。このため、第1導体5aの下面5adには角部Cpが存在しない。第1導体5aの形状が図4および図6に示すような形状である場合には、図6に示すように、垂直な方向の応力(SV1、SV2)は方向が揃った状態である。第1導体5aの下面5adの水平方向の2つの応力(SH1、SH2)は向かう方向の角度がずれてくる。水平方向の2つの応力(SH1、SH2)の向かう方向の角度がずれているため、垂直な方向の応力(SV1、SV2)との間において応力は集中し難い。こうして、電気素子収納用パッケージCは、電気素子収納用パッケージAおよび電気素子収納用パッケージBに比べてクラックなどの欠陥がさらに生じにくいものとなる。その結果、電気素子収納用パッケージCは、気密性に加えて、高い耐熱衝撃性を有するものとなる。
図7は、電気素子収納用パッケージDを示している。電気素子収納用パッケージDは、第2導体5bが底部基板1から堤部3に亘る部位P4が湾曲した形状である。この場合、P4の部分の曲率半径は30μm以上200μm以下であるのが良い。
電気素子収納用パッケージDでは、第1導体5aの下面5adが凸状に湾曲した形状であることに加えて、第2導体5bも部分的に湾曲した形状である。電気素子収納用パッケージDの場合、底部基板1と第1導体5aとの間に発生する応力の集中を抑えることができる。また、これに加えて、第2導体5bの底部基板1から堤部3に亘る部位P4においても応力が集中するのを抑えることができる。これにより電気素子収納用パッケージDは、さらに高い耐熱衝撃性を有するものとなる。また、第2導体5bの底部基板1から堤部3に亘る部位P4が湾曲した形状である場合には、高周波の電流に対して反射特性の小さい電気装置を得ることが可能になる。この場合、第2導体5bは細長い形状であるのがよい。
図8は、電気素子収納用パッケージEを示している。図8に示したP5の部分が電気素子収納用パッケージEにおいて電気素子収納用パッケージDと相違するところである。電気素子収納用パッケージEにおいても、第1導体5aの下面5adは凸状に湾曲した形状である。第2導体5bは第1導体5aの下面5adの中央の領域に電気的に接続する構造となっている。第2導体5bは第1導体5aの下面5adにおいては、第1導体5aの下面5adにほぼ一定の間隔を開けた配置になっている。第1導体5aと第2導体5bとの間隔が第2導体5bの長手方向に等しいかまたはそれに近いためノイズ除去を高めることのできるLC回路を形成することができる。
図9は、電気素子収納用パッケージFを示している。本開示の電気素子収納用パッケージは、上記したような搭載部1asが平坦な構造だけでなく、図9に示した構造も含まれる。電気素子収納用パッケージFでは、第1導体5aは底部基板1に埋設された部分と搭載部1asの表面から突出している部分とを有する。つまり、電気素子収納用パッケージFは、搭載面1a上に第1導体5aを有する突出部1dを有する。この場合、第1導体5aの埋設された部分の体積は搭載面1a上に突き出だ部分の体積よりも小さい方がよい。また、第1導体5aの幅は第2導体5bの幅よりも大きい方がよい。ここで、第1導体5aの幅および第2導体5bの幅とは、図9に示すように、電気素子収納用パッケージFを断面視したときに搭載面1aに沿う方向の長さのことをいう。第1導体5aと第2導体5bとを底部基板1の厚み方向だけの長さの割合で見たときに、第2導体5bは第1導体5aよりも底部基板1の厚みに対する長さの割合が大きい。このとき、底部基板1の厚み方向の大部分を占める第2導体5bの幅は第1導体5aの同じ方向の幅よりも小さい。底部基板1がセラミックスによって形成されており、第2導体5bが金属によって形成されている場合には、底部基板1と第2導体5bとの間で熱膨張係数およびヤング率は大きく異なってくる。このような状態においても、底部基板1と第2導体5bとの間に発生する熱応力の影響を小さくすることができる。底部基板1の厚みが薄い場合でも耐久性の高い電気素子収納用パッケージFを得ることができる。
また、この電気素子収納用パッケージFでは、第1導体5aが搭載面1aを境に突出部1dおよび底部基板1の両方に埋設されている。この場合、第1導体5aは突出部1dだけではなく、底部基板1にも囲まれた状態にある。第1導体5aと第2導体5bとの境界が搭載面1aである場合よりも第1導体5aと第2導体5bとの接続信頼性を高めることができる。
電気素子収納用パッケージFの突出部1dには、電気素子として、例えば、水晶振動子が実装される。この場合も底部基板1の底面1cから水分、ガスが浸入し難いものとなる。
図9に示した電気素子収納用パッケージFでは、第2導体5bが搭載部1asおよび堤部3の下側の底部基板1内においてほぼ直角に曲がった形状であるが、本開示は第2導体5bがこのように直角に曲がった構造のものに適用されるだけではない。第2導体5bが搭載部1asおよび堤部3の下側の底部基板1内においてほぼ直角に曲がった形状は、例えば、図3、図4および図7に示した電気素子収納用パッケージB、CおよびDの各種にも適用できる。
図10は、実施形態の一例として示す電気装置Gの断面図である。図10に示した電気装置Gは、図2に示した電気素子収納用パッケージAの搭載部1asに電気素子7を実装した構成である。この場合の電気素子7としては、コンデンサ、圧電アクチュエータ、インダクタなど、通常、受動部品と呼ばれる電子部品を例示することができる。図11は、実施形態の他の態様として示す電気装置Hの断面図である。図11に示した電気装置Hは、図9に示した電気素子収納用パッケージFの搭載部1asに電気素子7を実装した構成である。この場合の電気素子7としては、水晶振動子を例示することができる。電気装置Gおよび電気装置Hによれば、当該電気装置の小型化・薄型化が進んでも底面1cから水分、ガスが浸入しにくくなるため、高信頼性化を図ることができる。なお、図10および図11は、電気素子収納用パッケージA、Fをそれぞれ一例として挙げて示したものである。実施形態の電気装置G、Hは、上述した電気素子収納用パッケージB、C、DおよびEにも適用できることは言うまでもない。
次に、本出願人は、本開示の電気素子収納用パッケージA~Fのそれぞれの製造方法について説明する。図12は、図13および図14に示した各パターンシートを図2に示した電気素子収納用パッケージAの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。図13は、電気素子収納用パッケージAを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。図14は、電気素子収納用パッケージAを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。図2に示した電気素子収納用パッケージAは、以下の手順によって得ることができる。まず、図12~図14に示した各パターンシートが用意される。これらのパターンシートは重ねられて、所定の圧力で加圧することにより積層体が作製される。次いで、作製した積層体は所定の条件で焼成される。底部基板1および堤部3に露出した導体5は、必要に応じて、ニッケル、金および錫の群から選ばれる少なくとも1種のめっき膜が形成される。パターンシートは、セラミックグリーンシートに導体パターンを形成したものである。また、パターンシートとなるセラミックグリーンシートは、必要に応じて、貫通孔が形成される。貫通孔には導体ペーストが充填される。貫通孔がビア導体となる。
セラミックグリーンシートは、セラミック粉末を有機ビヒクル中に分散させたスラリをシート成形することによって得られる。有機ビヒクルは有機樹脂を有機溶媒に溶解した液体状である。上記したセラミックスの原料粉末がセラミックグリーンシートのセラミック粉末である。セラミックスの原料粉末としては、アルミナ、ムライト、シリカ、フォルステライトなどの金属酸化物の他、窒化アルミニウムおよび窒化珪素などの非酸化物セラミックスが例示される。導体パターンおよびビア導体は、上記した金属粉末と有機ビヒクルとを混合して調製した導体ペーストによって形成される。導体パターンおよびビア導体は、例えば、スクリーン印刷することによって形成される。
図15は、図16および図17に示した各パターンシートを図3に示した電気素子収納用パッケージBの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。図16は、電気素子収納用パッケージBを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。図17は、電気素子収納用パッケージBを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。図3に示した電気素子収納用パッケージBは、以下の手順によって得ることができる。まず、図15~図17に示した各パターンシートが用意される。次に、これらのパターンシートが重ねられて、所定の圧力で加圧することにより積層体が形成される。次いで、作製した積層体は所定の条件で焼成される。この場合、積層体を作製するためのセラミックグリーンシート、導体パターン、ビア導体およびめっき膜の条件、ならびに積層体を作製する際の加圧条件ならびに焼成条件は、電気素子収納用パッケージAの場合と同じ条件であってもよい。もしくは電気素子収納用パッケージBの構造および特性を損なわない範囲で変化させた条件が用いられてもよい。
図18は、図19および図20に示した各パターンシートを図4に示した電気素子収納用パッケージCの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。図19は、電気素子収納用パッケージCを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。図20は、電気素子収納用パッケージCを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。図4に示した電気素子収納用パッケージCは、以下の手順によって得ることができる。まず、図18~図20に示した各パターンシートが用意される。次に、これらのパターンシートが重ねられて、所定の圧力で加圧することにより積層体が作製される。次いで、作製した積層体は所定の条件で焼成される。積層体を作製するためのセラミックグリーンシート、導体パターン、ビア導体、めっき膜および積層体を作製する際の加圧条件および焼成条件としては、電気素子収納用パッケージAの場合と同じ条件を用いてもよい。もしくは電気素子収納用パッケージBの構造および特性を損なわない範囲で変化させた条件が用いられてもよい。
電気素子収納用パッケージCにおいて、下面5adが凸状に湾曲した形状の第1導体5aを形成する場合がある。このような場合には、図19においてパターンシート15dに示した導体パターンのように、セラミックグリーンシートに形成する第1導体5aとなる部分の導体パターン部5agを予め表面が湾曲した形状になるように形成しておくのがよい。次いで、作製したパターンシート15dは、図19に示すように、他のパターンシートと一緒に加圧加熱することもできる。パターンシート15a~15eが加圧加熱されると、パターンシート15dに形成した導体パターン部5agは下向きに凸状を成し、表面が湾曲した形状になる。
図21は、図22および図23に示した各パターンシートを図7に示した電気素子収納用パッケージDの製造に適用する際の配置を示す断面模式図である。図22は、電気素子収納用パッケージDを製造するための各パターンシートを示す断面模式図である。図23は、電気素子収納用パッケージDを製造するための各パターンシートを示す平面模式図である。図7に示した電気素子収納用パッケージDは、以下の手順によって得ることができる。まず、図22~図23に示した各パターンシートが用意される。次いで、これらのパターンシートが重ねられて、所定の圧力で加圧することにより積層体が作製される。次いで、作製した積層体は所定の条件で焼成される。積層体を作製するためのセラミックグリーンシート、導体パターン、ビア導体、めっき膜および積層体を作製する際の加圧条件および焼成には、電気素子収納用パッケージAの場合と同じような条件が用いられる。電気素子収納用パッケージDにおいて、下面5adが凸状に湾曲した形状の第1導体5aは、上記した電気素子収納用パッケージCの場合と同じような方法により形成される。底部基板1から堤部3に亘る部分が湾曲した第2導体5bの形成には、図22に示したパターンシート18dが用いられる。第2導体5bの湾曲した部分のことを湾曲部と記す場合がある。パターンシート18dには、まず、第2導体5bの湾曲部に対応する部分のセラミックグリーンシート上にセラミックペーストを用いて起伏部Udが形成される。次いで、その起伏部Udの上側に導体パターンが形成される。セラミックペーストにはセラミックグリーンシートと同じセラミック粉末を含ませるのが良い。
図24は、底部基板に厚み方向に貫通する導体を有する電気素子収納用パッケージ(K)の断面模式図である。図25は、作製した電気素子収納用パッケージの試料の形状および寸法を示す斜視図である。図26は、図25のXXii-XXii線断面の形状および寸法を示す断面図である。図27は、電気素子収納用パッケージにたわみ試験を行うための試料の分解斜視図である。図28は、電気素子収納用パッケージにたわみ試験を行う状態を示す断面図である。電気素子収納用パッケージが図12~図23に示した方法により作製された。また、図24に示すように、第2導体に相当する導体21が底部基板23の底面23aの方向に向い、底部基板23の底面23aに設けられた第3導体25と接続された電気素子収納用パッケージKを作製した。
セラミックグリーンシートは、アルミナ粉末と有機ビヒクルとを含むスラリーをシート成形することによって作製した。有機ビヒクルは、ポリビニルブチラール系の有機樹脂とトルエンとを混合したものである。導体ペーストには、モリブデン粉末とポリビニルアルコール樹脂とを混合して調製したものを用いた。積層体の焼成条件は、窒素-水素の混合ガスを用いた還元雰囲気中、最高温度が1550℃、最高温度での保持時間を2時間として設定した。得られた試料である電気素子収納用パッケージの形状およびサイズは、図25および図26に示した。得られた試料である電気素子収納用パッケージの底部基板および堤部の気孔率はいずれも0.9%であった。図25および図26には、電気素子収納用パッケージAを例にして示したが、電気素子収納用パッケージB~Dについてもa~jの寸法は同じになるように作製した。
これらと対比するために作製した図24に示した電気素子収納用パッケージKについては、iおよびjを除いた寸法を適用させた。図25および図26における各符号の寸法は以下のとおりである。a=b=2.0mm、c=0.26mm、d=i=0.1mm、e=1.6mm、f=0.2mm、g=0.1mm、h=0.6mm、j=0.08mm。なお、電気素子収納用パッケージB、C、Dにおけるjの寸法は0.04mmとした。
たわみ試験は、作製した電気素子収納用パッケージをFR-4製の基板に接着剤を用いて実装し、3点曲げによって加圧する方法により行った。FR-4製の基板は、電気素子収納用パッケージの搭載面に対応する部分が開口した構造であるものを用いた。電気素子収納用パッケージ上には加圧冶具の当接部材として窒化珪素質セラミックスを設置した。たわみ試験はオートグラフを用いて行った。たわみ量は、オートグラフの目盛りで、0.05mm、0.1mm、および0.15mmに設定した。試料に荷重を印加したときには、各たわみ量のところで10秒保持し、その後、荷重を開放する方法を採用した。たわみ試験を行った試料は、続いて、浸透探傷剤を含む溶液(レッドチェック液)中に浸漬した。FR-4製の基板が開口した部分の電気素子収納用パッケージには接着剤が付いていない状態であり、その部分からの浸透探傷剤の浸透を評価した。浸透探傷剤を含む溶液(レッドチェック液)中に浸漬した試料は、その断面をデジタルマイクロスコープによって観察して浸透探傷剤の浸透の有無を評価した。浸透探傷剤を含む溶液(レッドチェック液)中に浸漬した後にも、浸透探傷剤が第2導体またはビア導体の部分まで達していなかった試料を良品(〇)とした。浸透探傷剤を含む溶液(レッドチェック液)中に浸漬した後に、浸透探傷剤が第2導体またはビア導体の部分まで達していた試料は不良品(×)とした。試料数はいずれの電気素子収納用パッケージもそれぞれ5個とした。5個の同じ試料(例えば、電気素子収納用パッケージA)においては、たわみ試験後における浸透探傷剤の浸透の状態は同じであった。
Figure 0007242832000001
表1の結果から明らかなように、参考例として作製した電気素子収納用パッケージKでは、たわみ量が0.05mmの条件において、浸透探傷剤の浸透が見られた。
これに対して、電気素子収納用パッケージA、B、CおよびDは、たわみ量が0.05mmの条件においても浸透探傷剤の浸透は見られなかった。電気素子収納用パッケージB、CおよびDは、たわみ量が0.1mmの条件においても、浸透探傷剤の浸透は見られなかった。電気素子収納用パッケージCおよびDは、たわみ量が0.15mmの条件においても、浸透探傷剤の浸透は見られなかった。電気素子収納用パッケージA、B、CおよびDにおいては、第2導体の配置および形状の違いによって、電気素子収納用パッケージに与えたたわみ量に対する耐性が異なることが分かった。
図29は、図7に示した電気素子収納用パッケージDを構成する第2導体のP4部における電磁界解析の結果である。第2導体が底部基板から堤部に亘る領域で直角である電気素子収納用パッケージCの場合と比較して示した。この電磁界解析では、以下のパラメータを用いた。底部基板および堤部の材料の比誘電率は9.2である。誘電正接は0.0006である。これら値は使用する材料の10GHzにおけるそれぞれの比誘電率および誘電正接である。導体(配線)の導電率は1.75(S/m)に設定した。導体(配線)の幅は0.1mm、厚みは0.015mmに設定した。第2導体のP4部における曲率半径は72μmに設定した。図29に示したように、第2導体が底部基板から堤部に亘る領域で湾曲した構造の電気素子収納用パッケージDは、第2導体が底部基板から堤部に亘る領域で直角である構造の電気素子収納用パッケージCに比べて反射損失の特性が向上することを確認した。図25に示したように、電気素子収納用パッケージCは、S11の-10dBにおける周波数が3GHzであった。電気素子収納用パッケージDは、S11の-10dBにおける周波数が4GHzであった。
A、B、C、D、E、F・・・・電気素子収納用パッケージ
G、H・・・・・・・・・・・・電気装置
1・・・・・・・・・・・・・・底部基板
1a・・・・・・・・・・・・・搭載面
1as・・・・・・・・・・・・搭載部
1b・・・・・・・・・・・・・周縁部
1c・・・・・・・・・・・・・底面
3・・・・・・・・・・・・・・堤部
3a・・・・・・・・・・・・・上面
5・・・・・・・・・・・・・・導体部
5a・・・・・・・・・・・・・第1導体
5ab・・・・・・・・・・・・第1導体の側面
5ac・・・・・・・・・・・・第1導体の上面
5ad・・・・・・・・・・・・第1導体の下面
5b・・・・・・・・・・・・・第2導体
5bb・・・・・・・・・・・・第2導体の下端
5c・・・・・・・・・・・・・第3導体
7・・・・・・・・・・・・・・電気素子
S・・・・・・・・・・・・・・段差
Cp・・・・・・・・・・・・・角部
Bo・・・・・・・・・・・・・境界付近
H1、SH2、SV1、SV2・・・応力
9a~9f
12a~12e
15a~15e
18a~18e
・・・・・・・・・・・・・・パターンシート

Claims (8)

  1. 底部基板と堤部と導体部とを有し、
    底部基板および堤部はセラミックスの一体物であり、
    前記底部基板は、前記堤部に囲まれた領域を、電気素子を搭載するための搭載部とし、
    前記導体部は、第1導体、第2導体および第3導体を有しており、
    前記第1導体は、一部が前記底部基板の前記搭載部の表面に露出し、かつ前記底部基板内に埋設されており、
    前記第3導体は、前記堤部の上面に配置され、一部が露出しており、
    前記第2導体は、前記底部基板および前記堤部の内部において、前記第1導体と前記第3導体との間に存在し、前記第1導体と前記第3導体とを電気的に接続しており、
    前記第2導体は、前記第1導体の側面から前記搭載部に沿う方向に延びている、電気素子収納用パッケージ。
  2. 前記第1導体の前記搭載部の前記表面における面積は、前記搭載部とは反対の底面における面積より大きい、請求項1に記載の電気素子収納用パッケージ。
  3. 前記第1導体は、前記底面に向けて凸状に湾曲した形状を有している、請求項に記載の電気素子収納用パッケージ。
  4. 前記第1導体は、厚み方向に段差を有する、請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の電気素子収納用パッケージ。
  5. 前記第2導体は、前記底部基板から前記堤部に亘る領域で湾曲している、請求項1乃至のうちいずれか1つに記載の電気素子収納用パッケージ。
  6. 底部基板と堤部と導体部とを有し、
    底部基板および堤部はセラミックスの一体物であり、
    前記底部基板は、前記堤部に囲まれた領域を、電気素子を搭載するための搭載部とし、
    前記導体部は、第1導体、第2導体および第3導体を有しており、
    前記第1導体は、一部が前記底部基板の前記搭載部の表面に露出し、かつ前記底部基板内に埋設されており、
    前記第3導体は、前記堤部の上面に配置され、一部が露出しており、
    前記第2導体は、前記底部基板および前記堤部の内部において、前記第1導体と前記第3導体との間に存在し、前記第1導体と前記第3導体とを電気的に接続しており、
    前記第2導体は、前記底部基板から前記堤部に亘る領域で湾曲している、電気素子収納用パッケージ。
  7. 前記搭載部は、前記第1導体の部分が前記搭載部の前記表面から突出している、請求項1乃至6のうちいずれか1つに記載の電気素子収納用パッケージ。
  8. 請求項1乃至7のうちいずれか1つに記載の電気素子収納用パッケージの底部基板上に電気素子を備えている、電気装置。
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