JP2017076772A - 撮像装置およびその製造方法ならびにカメラ - Google Patents
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Abstract
Description
前記第1半導体領域の上に配置され、酸素濃度が前記第1半導体領域よりも低い単結晶シリコンからなる第2半導体領域と、
を含む半導体基板を準備する工程と、
(b)酸素を含有する雰囲気中で前記半導体基板を熱処理し、前記第2半導体領域の酸素濃度を2×1016atoms/cm3以上4×1017atoms/cm3以下の範囲内にする工程と、
(c)前記第2半導体領域の中に、光電変換素子を形成する工程と、を含む。
ここで、前記周辺回路部は、ニッケル及びコバルトの少なくとも一方を含むシリサイド領域を有するトランジスタを有する。
また、各画素は、前記基板に形成され、
光電変換により発生した電荷を蓄積する部分を含む第1導電型の第1領域と、
前記基板の前記第1領域より深い位置であって前記第1領域から離れた位置に配された前記第1導電型の第2領域と、
前記基板の表面からの深さ方向において、前記第1領域と前記第2領域との間に配された第2導電型の第3領域と、を有する。
また、前記第3領域は、
前記深さ方向において前記第2領域から離れた位置に配され、前記第2導電型の正味の不純物濃度が第1極大値を示す位置を含む第1部分と、
前記深さ方向において前記第1部分と前記第2領域との間に配され、前記第2導電型の正味の不純物濃度が前記第1極大値よりも低い第2極大値を示す位置を含む第2部分と、を含む。
前記第2部分の酸素濃度は1×1017[atoms/cm3]以下である。
本実施形態によれば、画像中の残像および白キズの双方を抑制することができる。
図10は、第2実施形態に係る撮像装置100の構造の例を説明するための模式図である。撮像装置100は、シリコンで構成された基板SUBにそれぞれ形成された領域R1〜R4等を備える。領域R1(第1領域)は、例えばN型(第1導電型)であり、本明細書において、以下「N型領域R1」と示す。領域R2(第2領域)は、例えばN型であり、以下「N型領域R2」と示す。領域R3(第3領域)は、例えばP型(第2導電型)であり、以下「P型領域R3」と示す。また、領域R4は、例えばN型であり、以下「N型領域R4」と示す。
撮像装置100の製造過程において、基板SUB中には、例えばシリサイド処理によって、金属不純物(ニッケル、コバルト等)が混入する可能性があり、この金属不純物は、画像中に白キズをもたらす原因となりうる。このことに着目した本発明の発明者は、構成が互いに異なる複数の基板SUBを用いて実験し、鋭意検討した。そのなかで、発明者は、P型領域R3のP型不純物濃度分布が互いに異なる複数の基板SUBを用いた実験により、上記白キズの程度が、N型領域R1‐P型領域R3間の空乏層の幅(体積)に依存することを見出した。具体的には、発明者は、N型領域R1‐P型領域R3間の空乏層内の金属不純物の数が多くなると画像中の白キズが増える傾向にあることを見出した。このことは、上記空乏層内の金属不純物が、その空乏層電界によって又は該電界を介してN型領域R1の蓄積電荷に何らかの影響を与えていることに起因すると考えられる。
基板SUB中の酸素濃度が高くなると、基板SUB中で酸素の複合体(サーマルドナー)が形成されやすくなる。サーマルドナーは、そのエネルギー準位により、光電変換によって生じた電荷をトラップする場合があり、このことは画像中に残像をもたらす原因となりうる。例えば、第1の画像を読み出す際に光電変換によって生じた電荷は、サーマルドナーのエネルギー準位によってトラップされうる。その後、第1の画像とは異なる第2の画像を読み出す際に、該トラップされた電荷がリリースされた場合、第2の画像には、この電荷に起因する残像が生じうる。
本構造によると、P型領域R3を、その一部の正味のP型不純物濃度が、該一部より深い位置の他の一部の正味のP型不純物濃度よりも高くなるように構成することにより、該他の一部に空乏層が到達しないようにしている。これにより、N型領域R1‐P型領域R3間の空乏層幅を小さくし、画像中の白キズを抑制することができる。そして、基板SUB中の酸素濃度を1×1017[atoms/cm3]以下にすることにより、P型領域R3の深い部分でサーマルドナーが形成されないようにした。これにより、画像中の残像を抑制することができる。
Claims (33)
- 酸素濃度が2×1016atoms/cm3以上4×1017atoms/cm3以下の範囲内である単結晶シリコンからなる第1半導体領域を有するウエハと、前記ウエハの上に配置され、酸素濃度が前記第1半導体領域よりも低い単結晶シリコンからなる第2半導体領域を有するシリコン層と、を含む基板を準備する工程と、
酸素を含有する雰囲気中で前記基板を熱処理し、前記第2半導体領域の酸素濃度を2×1016atoms/cm3以上4×1017atoms/cm3以下の範囲内にする工程と、
前記熱処理の後に、前記第2半導体領域の中に、光電変換素子を形成する工程と、
を含むことを特徴とする撮像装置の製造方法。 - 前記熱処理の前に、前記基板の前記シリコン層にトレンチを形成する工程を更に含み、
前記熱処理では、前記トレンチの内面が酸化される、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記トレンチの内面に沿って前記第2半導体領域の導電型とは反対の導電型の不純物領域を形成する工程を更に含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記不純物領域を形成する工程は前記熱処理の後に行われる、
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記熱処理の後に前記トレンチに絶縁体を充填する工程を更に含む、
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記熱処理は、800℃以上1150℃以下の温度で実施される、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記熱処理をする工程では、前記基板を加熱した後に1℃/秒以上の温度降下率で前記基板を冷却する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記シリコン層は、5μm以上25μm以下の厚さを有するエピタキシャル層である、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記基板の表面の上にゲート電極を形成する工程を有し、
前記ゲート電極を形成した後において、前記第2半導体領域における酸素濃度の最大値、最小値をそれぞれC22max、C22minとしたときに、C22max/C22minが10以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法。 - 前記第2半導体領域は前記第1半導体領域と同じ導電型を有し、
前記光電変換素子を形成する工程では、
前記第1半導体領域と前記基板の表面との間に前記第2半導体領域の導電型とは異なる導電型の第1不純物領域と、
前記第1不純物領域と前記基板の表面との間に前記第2半導体領域の導電型と同じ導電型の第2不純物領域と、を形成する
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法。 - 単結晶シリコンからなる基板と、前記基板の表面の側に配された素子分離部と、を有する撮像装置であって、
前記表面からの距離が20μm以内の部分における半導体領域の酸素濃度の最大値、最小値をそれぞれCmax、Cminとしたときに、Cmax/Cminが10以下であり、
前記半導体領域に光電変換素子が配されている、
ことを特徴とする撮像装置。 - Cmax/Cminが5以下である、
ことを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。 - 前記部分における前記半導体領域の酸素濃度が2×1016atoms/cm3以上4×1017atoms/cm3以下の範囲内である、
ことを特徴とする請求項11又は12に記載の撮像装置。 - 前記半導体領域の少なくとも一部の酸素濃度が1×1017atoms/cm3以下である、
ことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記光電変換素子は、n型の第1不純物領域と、前記第1不純物領域よりも前記表面から離れて配されたp型の第2不純物領域と、を有し、
前記第2不純物領域の酸素濃度が1×1017atoms/cm3以下である
ことを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記第2不純物領域は、前記p型の正味の不純物濃度が第1極大値を示す位置を含む第1部分と、
前記第1部分よりも前記表面から離れて配され、前記p型の正味の不純物濃度が前記第1極大値よりも低い第2極大値を示す位置を含む第2部分と、を含む
ことを特徴とする請求項15に記載の撮像装置。 - シリコンで構成された基板上に複数の画素が配列された画素部と、前記基板上の前記画素部の周辺に配された周辺回路部であって各画素からの信号を処理する回路を含む周辺回路部と、を有する撮像装置であって、
前記周辺回路部は、ニッケル及びコバルトの少なくとも一方を含むシリサイド領域を有するトランジスタを有し、
各画素は、
前記基板に形成され、光電変換により発生した電荷を蓄積する部分を含む第1導電型の第1領域と、
前記基板の前記第1領域より深い位置であって前記第1領域から離れた位置に配された前記第1導電型の第2領域と、前記基板の表面からの深さ方向において、前記第1領域と前記第2領域との間に配された第2導電型の第3領域と、
を有し、
前記第3領域は、
前記深さ方向において前記第2領域から離れた位置に配され、前記第2導電型の正味の不純物濃度が第1極大値を示す位置を含む第1部分と、
前記深さ方向において前記第1部分と前記第2領域との間に配され、前記第2導電型の正味の不純物濃度が前記第1極大値よりも低い第2極大値を示す位置を含む第2部分と、
を含み、
前記第2部分の酸素濃度は1×1017[atoms/cm3]以下であることを特徴とする撮像装置。 - 前記第3領域は、前記深さ方向において前記第2部分と前記第2領域との間に配された第3部分であって、前記第2導電型の正味の不純物濃度が前記第2極大値よりも高い第3極大値を示す位置を含む第3部分をさらに含む
ことを特徴とする請求項17に記載の撮像装置。 - シリコンで構成された基板上に複数の画素が配列された画素部と、前記基板上の前記画素部の周辺に配された周辺回路部であって各画素からの信号を処理する回路を含む周辺回路部と、を有する撮像装置であって、
前記周辺回路部は、ニッケル及びコバルトの少なくとも一方を含むシリサイド領域を有するトランジスタを有し、
各画素は、
前記基板に形成され、光電変換により発生した電荷を蓄積する部分を含む第1導電型の第1領域と、
前記基板の前記第1領域より深い位置であって前記第1領域から離れた位置に配された前記第1導電型の第2領域と、
前記基板の表面からの深さ方向において、前記第1領域と前記第2領域との間に配された第2導電型の第3領域と、
を有し、
前記第3領域は、
前記深さ方向において前記第2領域から離れた位置に配され、前記第2導電型の正味の不純物濃度が、前記第1領域の前記第1導電型の正味の不純物濃度の極大値よりも高くなる第1位置を含む第1部分と、
前記第1部分より深い位置に配された第2部分と、
を含み、
前記深さ方向において、前記第1部分の前記第1位置より深く且つ前記第2部分を含む領域における酸素濃度は、1×1017[atoms/cm3]以下であることを特徴とする撮像装置。 - 前記第1部分の前記第1位置は、前記第2導電型の正味の不純物濃度が第1極大値を示す位置であり、
前記第2部分は、前記第2導電型の正味の不純物濃度が前記第1極大値よりも低い第2極大値を示す位置を含んでおり、
前記第3領域は、前記深さ方向において前記第2部分と前記第2領域との間に配された第3部分であって、前記第2導電型の正味の不純物濃度が前記第2極大値よりも高い第3極大値を示す位置を含む第3部分をさらに含む
ことを特徴とする請求項19に記載の撮像装置。 - 前記第3領域は、前記深さ方向において前記第2部分と前記第3部分との間に配された第4部分であって、前記第2導電型の正味の不純物濃度が前記第2極大値よりも低い第4極大値を示す位置を含む第4部分をさらに含む
ことを特徴とする請求項18又は請求項20に記載の撮像装置。 - 前記第1領域に電荷を蓄積する際に、前記第1領域と前記第3領域との間に形成される空乏層は、前記第2部分に到達しない
ことを特徴とする請求項17乃至21のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記第2部分の酸素濃度は1×1016[atoms/cm3]以上であることを特徴とする請求項17乃至22のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記基板中の酸素濃度は、前記基板の表面から0.7[μm]の深さの位置から、前記基板の表面から3.2[μm]の深さの位置までの領域において、1×1017[atoms/cm3]以下である
ことを特徴とする請求項17乃至23のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記第2領域の一部における酸素濃度は、該一部の前記第2導電型の不純物濃度よりも高い
ことを特徴とする請求項17乃至24のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記基板の表面からの深さが10[μm]以上となる領域の少なくとも一部において、前記基板中の酸素濃度は1×1017[atoms/cm3]より大きいことを特徴とする請求項17乃至25のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記第3領域での酸素濃度は前記第2領域での酸素濃度よりも低い
ことを特徴とする請求項17乃至26のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記トランジスタは、各画素からの信号をアナログデジタル変換するためのアナログデジタル変換回路の一部を構成している
ことを特徴とする請求項17乃至27のいずれか1項に記載の撮像装置。 - STI構造の素子分離部をさらに備える
ことを特徴とする請求項17乃至28のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記素子分離部は、水素濃度が5×1018[atoms/cm3]以上である部分を有する絶縁体で構成されている
ことを特徴とする請求項11乃至16及び29のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記素子分離部は、水素を含む絶縁体で構成されており、前記基板の深さ方向における前記素子分離部の水素濃度を積分した水素密度が1×1014[atoms/cm2]以上である、
ことを特徴とする請求項11乃至16及び30のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記画素部および前記周辺回路部には水素を含む絶縁体で構成された素子分離部が配されており、
前記周辺回路部における前記素子分離部の絶縁体の水素濃度は、前記画素部における前記素子分離部の絶縁体の水素濃度よりも低い
ことを特徴とする請求項17乃至28のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 請求項11乃至32のいずれか1項に記載の撮像装置と、前記撮像装置から出力される信号を処理する処理部と、を備えることを特徴とするカメラ。
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