JP2017059398A - 電池用活物質、非水電解質電池、及び電池パック - Google Patents

電池用活物質、非水電解質電池、及び電池パック Download PDF

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Abstract

【課題】サイクル特性に優れた非水電解質電池を実現できる電池用活物質を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る電池用活物質は、0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質粒子101と、活物質粒子の少なくとも一部を被覆した炭素材料層102とを含み、窒素吸着法におけるBET比表面積Sが2m2/g以上20m2/g以下であり、BET比表面積Sと、活物質粒子101及び炭素材料層102の合計質量に対する炭素材料層102の質量の割合M(質量%)との比S/M(m2/g)は、0.5≦S/M≦5である。
【選択図】 図8

Description

本発明の実施形態は、電池用活物質、非水電解質電池、及び電池パックに関する。
近年、高エネルギー密度電池として、リチウムイオン二次電池のような非水電解質電池が開発されている。非水電解質電池は、ハイブリッド自動車や電気自動車といった車両用電源、大型蓄電用電源として期待されている。特に車両用用途に対しては、非水電解質電池は、急速充放電性能、長期信頼性のような他の特性を有することも要求されている。急速充放電が可能な非水電解質電池は、充電時間が大幅に短いという利点を有し、また、ハイブリッド自動車において動力性能を向上させることができ、さらに、動力の回生エネルギーを効率的に回収することができる。
急速充放電は、電子とリチウムイオンが正極と負極の間を速やかに移動することによって可能となる。但し、炭素質物を含むカーボン系負極を用いた電池は、急速充放電を繰り返すことにより電極上に金属リチウムのデンドライトが析出することがあった。デンドライトは内部短絡を生じさせ、その結果として発熱や発火の恐れがある。
そこで、炭素質物の代わりに金属複合酸化物を負極活物質として用いた電池が開発された。特に、チタン酸化物を負極活物質として用いた電池は、安定的な急速充放電が可能であり、カーボン系負極に比べて寿命も長いという特性を有する。
しかしながら、チタン酸化物は炭素質物に比べて金属リチウムに対する電位が高い(貴である)。その上、チタン酸化物は、質量あたりの容量が低い。このため、チタン酸化物を用いた電池は、エネルギー密度が低いという問題がある。
例えば、チタン酸化物の電極電位は、金属リチウム基準で約1.5Vであり、カーボン系負極の電位に比べて高い(貴である)。チタン酸化物の電位は、リチウムを電気化学的に挿入・脱離する際のTi3+とTi4+との間での酸化還元反応に起因するものであるため、電気学的に制約されている。また、1.5V程度の高い電極電位においてリチウムイオンの急速充放電が安定的に行えるという事実もある。従って、エネルギー密度を向上させるために電極電位を低下させることは実質的に困難である。
一方、単位質量当たりの容量については、Li4Ti512のようなリチウムチタン複合酸化物の理論容量は175mAh/g程度である。一方、一般的な黒鉛系電極材料の理論容量は372mAh/gである。従って、チタン酸化物の容量密度はカーボン系負極のものと比較して著しく低い。これは、チタン酸化物の結晶構造中に、リチウムを吸蔵するサイトが少ないことや、構造中でリチウムが安定化し易いため、実質的な容量が低下することによるものである。
以上に鑑みて、新規の材料の開発がなされている。例えば、単斜晶系β型構造を持つチタン系酸化物またはリチウムチタン系酸化物は、理論容量335mAh/gと高容量であることから、注目されている。さらに、TiとNbを含む新たな電極材料が検討されており、特にTiNb27で表される単斜晶系Nb−Ti系複合酸化物は、リチウム挿入時にTiが四価から三価、Nbが五価から三価へと電荷補償することから、理論容量が387mAh/gと高容量となることから注目されている。
しかしながら、これらの負極活物質は1.3V(vs.Li+/Li)よりも卑な電位において反応が顕著に発生する。特にLiPF6又はLiBF4などのフッ素を含んだ支持塩を含む非水電解液を含む電池においては、活物質に含まれるリチウムイオンの脱離に伴う非水電解液の分解反応が進行し、LiFやLi2CO3等の無機被膜が生成する。これらの無機被膜は、活物質へのリチウムイオンの吸蔵・放出を妨げるため、抵抗となる。その結果、サイクル特性が低下するという課題がある。
特開2015−84321号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされ、サイクル特性に優れた非水電解質電池を実現することが可能な電池用活物質、この電池用活物質を具備した非水電解質電池、及びこの非水電解質電池を具備した電池パックを提供することを目的とする。
第1の実施形態によると、電池用活物質が提供される。この電池用活物質は、0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質粒子と、この活物質粒子の少なくとも一部を被覆した炭素材料層とを含む。電池用活物質は、窒素吸着法におけるBET比表面積Sが2m2/g以上20m2/g以下である。BET比表面積Sと、活物質粒子及び炭素材料層の合計質量に対する炭素材料層の質量の割合M(質量%)との比S/M(m2/g)は、0.5≦S/M≦5である。
第2の実施形態によると、非水電解質電池が提供される。非水電解質電池は、正極と、第1の実施形態に係る電池用活物質を含む負極と、非水電解質とを含む。
第3の実施形態によると、電池パックが提供される。この電池パックは、第2の実施形態に係る非水電解質電池を備える。
第2の実施形態に係る非水電解質電池の一例を示す断面図。 図1のA部の拡大断面図。 第2の実施形態に係る非水電解質電池の他の例を模式的に示す部分切欠斜視図。 図3のB部の拡大断面図。 第3の実施形態に係る電池パックの一例を示す分解斜視図。 図5の電池パックの電気回路を示すブロック図。 実施例1に係る電池用活物質の透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;TEM)像の一例を示す写真。 実施例1及び比較例1に係るラマンチャート。 実施例1に係るラマンスペクトルのフィッティングを実施した結果を示す図。
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施の形態の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術とを参酌して、適宜設計変更することができる。
(第1の実施形態)
本実施形態によると、電池用活物質が提供される。この電池用活物質は、0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質粒子と、この活物質粒子の少なくとも一部を被覆した炭素材料層とを含む。電池用活物質は、窒素吸着法におけるBET比表面積Sが2m2/g以上20m2/g以下である。BET比表面積Sと、活物質粒子及び炭素材料層の合計質量に対する炭素材料層の質量の割合M(質量%)との比S/M(m2/g)は、0.5≦S/M≦5である。
0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、固溶体反応でリチウムの吸蔵・放出が進行する負極活物質は、リチウムが吸蔵されていない場合の絶縁性は高いが、リチウムの吸蔵量が増加するに従って電子導電性が増加する。活物質粒子が炭素材料層で被覆されていない場合、活物質の界面において、リチウムイオン導電性及び電子導電性が高いと、電解質の分解反応が増加する。その結果、例えば、LiPF6支持塩を用いた電解質を含んでいる場合、フッ化リチウム及び炭酸リチウムなどの無機被膜が生成される。これらの無機被膜は、活物質へのリチウムイオンの吸蔵・放出を妨げるため、抵抗となる。その結果、サイクル特性が低下するという課題があった。
本発明者らは、上記知見を踏まえて鋭意検討を重ねた結果、0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質粒子と、活物質粒子の少なくとも一部を被覆した炭素材料層とを含み、窒素吸着法におけるBET比表面積Sが2m2/g以上20m2/g以下であり、BET比表面積Sと、活物質粒子及び炭素材料層の合計質量に対する炭素材料層の質量の割合M(質量%)との比S/M(m2/g)は、0.5≦S/M≦5である電池用活物質によると、炭素材料層が活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆しているため、高い充電状態においても、電解質の分解反応を抑制することができることを見出した。その結果、この炭素材料層によって活物質粒子の高い電子導電性が保護される。
この電池用活物質は、比表面積が上記範囲内にあり、且つ比S/Mが上記範囲内にある。それ故、活物質粒子の表面を被覆している炭素材料層の表面は平滑性が高い。また、炭素材料層は、適切な質量(厚み)で設けられているため、リチウムの吸蔵・放出が阻害されにくい。そして、炭素材料層の電子導電性は、活物質粒子自体の電子導電性と比較して低い。これらに起因して、非水電解質とリチウムイオンとの副反応が抑制される。
このように、炭素材料層によって活物質粒子の高い電子導電性が保護され、且つ、副反応が抑制されることにより、非水電解質電池のサイクル特性が向上する。
この電池用活物質を含んだ非水電解質電池によると、LiPF6又はLiBF4などのフッ素を含んだ支持塩を含む非水電解質を含む電池においても、サイクル特性が向上する。
活物質粒子として、リチウム吸蔵電位が上記範囲内にあるものを使用する理由を説明する。0.5V未満の電位でリチウムイオンを吸蔵する活物質粒子を使用する場合、大電流での入出力を繰り返すと、電極表面上で金属リチウムが析出し、デンドライト状に成長する。それ故、大電流の入出力を繰り返すと、内部短絡を生じ易い。一方、0.5V以上の電位でリチウムイオンを吸蔵する活物質粒子を用いると、電極表面上の金属リチウムの析出を抑制することができるため、内部短絡を回避することが可能となる。また、2Vを超える電位でリチウムを吸蔵・放出する活物質粒子を使用すると、高い電池電圧を得られない恐れがある。
このため、活物質粒子のリチウム吸蔵電位は、例えば、0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内にあり、好ましくは、1V以上1.6V以下(vs.Li+/Li)の範囲内にある。
リチウム吸蔵電位が0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)である活物質粒子としては、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物及び合金を挙げることができる。
活物質粒子に使用する金属酸化物としては、例えば、チタン含有金属複合酸化物、SnB0.40.63.1又はSnSiO3などのスズ系酸化物、SiOなどのケイ素系酸化物、WO3などのタングステン系酸化物などを挙げることができる。これらの中でも、チタン含有金属複合酸化物が好ましい。
チタン含有金属複合酸化物としては、例えば、ニオブチタン複合酸化物、酸化物合成時はリチウムを含まないチタン系酸化物、一般式LixM11-yM2yTi6-zM3z14+δで表される複合酸化物(式中、M1は、Sr、Ba、Ca、及びMgからなる群より選択される少なくとも1種であり、M2は、Cs、K及びNaからなる群より選択される少なくとも1種であり、M3は、Al、Fe、Zr、Sn、V、Nb、Ta及びMoからなる群より選択される少なくとも1種であり、xは2≦x≦6の範囲内にあり、yは0<y<1の範囲内にあり、zは0≦z≦6の範囲内にあり、δは−0.5≦δ≦0.5の範囲内にある)、リチウムチタン酸化物、リチウムチタン酸化物の構成元素の一部を異種元素で置換したリチウムチタン複合酸化物、ナトリウムニオブチタン酸化物などを挙げることができる。リチウムチタン酸化物としては、例えば、スピネル構造を有するチタン酸リチウム(例えばLi4+xTi512(xは充放電により変化する値で、0≦x≦3))、ラムスデライト型のチタン酸リチウム(例えばLi2+yTi37(yは充放電により変化する値で、0≦y≦3))などを挙げることができる。
チタン系酸化物としては、TiO2、TiとV、Sn、Cu、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素とを含有する金属複合酸化物などが挙げられる。特にTiO2の一種である単斜晶系β型構造を有するチタン複合酸化物のうち、単斜晶系β型構造を有するチタン酸化物をTiO2(B)と表記する。単斜晶系β構造を有するチタン複合酸化物には、TiO2(B)と、TiO2(B)の構成元素の一部を異種元素(例えばリチウム)で置換したものとが含まれる。
TiとV、Sn、Cu、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素とを含有する金属複合酸化物としては、例えば、TiO2−V2O5、TiO2−P25−SnO2、TiO2−P25−MeO(Meは、Cu、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素)などを挙げることができる。この金属複合酸化物は、結晶相とアモルファス相が共存若しくは、アモルファス相単独で存在したミクロ構造であることが好ましい。このようなミクロ構造であることにより、サイクル特性を向上させることができる。
金属硫化物としては、例えば、TiS2などのチタン系硫化物、MoS2などのモリブデン系硫化物、FeS、FeS2、LixFeS2(0≦x≦4)などの鉄系硫化物などが挙げられる。
金属窒化物としては、例えば、リチウム系窒化物(例えば、(Li,Me)3N{Meは遷移金属元素})などが挙げられる。
使用する活物質粒子の種類は、1種類又は2種類以上とすることができる。
活物質粒子は、一次粒子が凝集した二次粒子を含む形態を有する。実施形態の電池用活物質は、活物質中の二次粒子の凝集形態を維持しつつ、密度を高くすることができる。その結果、二次粒子内の導通並びに二次粒子間の導通の双方を良好にすることができる。二次粒子を含む限り、一次粒子のまま存在するものがあっても良い。すなわち、活物質粒子は、単独の一次粒子と、一次粒子が凝集したものからなる二次粒子とを含むことができる。二次粒子と単独の一次粒子とを含む活物質粒子は、一次粒子の平均粒子径が0.1μm以上10μm以下で、かつ二次粒子の平均粒子径が1μm以上30μm以下であることが望ましい。一次粒子の平均粒子径及び二次粒子の平均粒子径を前述の範囲にすることにより、非水電解質との反応による活物質の劣化を抑制することができる。一次粒子の平均粒子径のより好ましい範囲は、0.5μm以上3μm以下であり、また、二次粒子の平均粒子径のより好ましい範囲は、10μm以上20μm以下である。
活物質粒子を被覆している炭素材料層の形態は、特に限定されず、活物質粒子の全体を被覆していてもよく、活物質粒子の表面の一部を被覆していてもよい。但し、活物質粒子と非水電解質とが直接接触していると、その界面での副反応を低減させることが困難である。また、この場合、活物質粒子の電子導電性が保護されにくい。それ故、活物質粒子の表面全体を、炭素材料層が被覆していることが好ましい。
炭素材料層の膜厚は、例えば、0.5nm〜15nmの範囲内にあり、好ましくは、0.5nm〜 10nmの範囲内にある。
炭素材料層を532nmの測定光源を用いたラマン分光によって分析すると、炭素材料の結晶性を判断することができる。このラマンチャートにおいて、1580cm-1付近に観測されるGバンドはグラファイト構造に由来するピークであり、1330cm-1付近に観測されるDバンドは炭素の欠陥構造に由来するピークである。なお、Gバンド及びDバンドは、光学系の影響などにより、1580cm-1及び1330cm-1からそれぞれ±50cm-1程ずれることがあり得る。ラマン分光測定の方法は後述する。
炭素材料の結晶性は、ラマンチャートにおけるGバンドのピーク強度IG及びDバンドのピーク強度IDの比IG/IDと、Gバンド及びDバンドの半値幅とに基づいて判断できる。例えば、比IG/IDが小さくなればなるほど、その炭素材料の非晶質性は高い。また、例えば、Gバンド又はDバンドの半値幅が広ければ広いほど、その炭素材料の非晶質性は高い。ピークの半値幅の算出方法は後述する。
活物質粒子を被覆している炭素材料層は、非晶質性が高いことが好ましい。炭素材料層全体の質量に対する非晶質炭素の質量の割合は2%以上であることが望ましい。
炭素材料層の非晶質性が高い場合は、結晶性が高い場合と比較して炭素材料層の導電性が低いため、非水電解質へリチウムイオンが溶出しにくい。即ち、炭素材料層の非晶質性が高い場合、リチウムイオンの脱離に伴う電解質の分解反応をより抑制することができる。これにより、サイクル特性が向上する。
比IG/IDは、例えば、0.8〜1.2の範囲内にあり、好ましくは、0.9〜1.2の範囲内にある。また、Gバンドの半値幅は、例えば、70cm-1以上である。Dバンドの半値幅は、例えば、170cm-1以上である。
比IG/IDが過度に高い場合、グラファイト構造に由来する炭素成分が多い。この場合、炭素源に含まれていた不純物が含まれていることがある。このような不純物は、非水電解質との副反応を進行させるため、非水電解質電池のサイクル特性に悪影響を与える可能性がある。
活物質粒子に炭素材料層が被覆された活物質の、窒素吸着法におけるBET比表面積S(m2/g)は、例えば2m2/g以上20m2/g以下の範囲内にあり、好ましくは2m2/g以上10m2/g以下の範囲内にあり、より好ましくは2m2/g以上5m2/g未満の範囲内にある。BET比表面積Sがこの範囲内にある場合、炭素材料層が表面に均一に被覆されているため、上記副反応を抑制できる。
また、活物質粒子及び炭素材料層の合計質量に対する炭素材料層の質量の割合をM(質量%)とすると、Mは、例えば2〜10質量%の範囲内にあり、好ましくは2〜5質量%の範囲内にある。
BET比表面積Sと、活物質粒子及び炭素材料層の合計質量に対する炭素材料層の質量の割合Mとの比S/M(m2/g)は、好ましくは、0.5≦S/M≦5であり、より好ましくは0.5≦S/M≦2である。比S/Mが0.5〜5の範囲内にあると、界面抵抗の増加によりリチウムの拡散性が低下し過ぎるのを防ぐことができると共に、十分な導電性を確保することが可能である。比S/Mが0.5未満であると、活物質全体に対する炭素材料層の質量が多いため、電池容量が低くなる可能性がある。比S/Mが5超であると、炭素材料層の質量が少ないため、副反応を十分に抑制させることが出来ずサイクル特性が優れない可能性がある。
活物質粒子に炭素材料が被覆された活物質のメディアン径(d50)は、例えば2μm〜20μmの範囲内にあり、好ましくは2μm〜10μmの範囲内にある。
第1の実施形態に係る電池用活物質は、例えば、後述する電池用活物質の製造方法により製造することができる。
次に、実施形態に係る、ラマン分光測定、粒度分布測定、比表面積の測定、炭素材料層の有無の特定方法、及び、炭素材料層の質量の評価方法について説明する。
<ラマン分光測定>
活物質が含む炭素成分の結晶性を定量評価する手法としては、顕微ラマン測定装置を用いることができる。顕微ラマン装置としては、例えば、Thermo Fisher Scientific ALMEGAを用いることができる。測定条件は、例えば、測定光源の波長532nm、スリットサイズ25μm、レーザー強度10%、露光時間5s、積算回数10回とすることができる。
ラマン分光測定は、例えば、以下に説明する手順により行うことができる。
活物質の粉末であれば、これを直接評価することが可能であるが、電池に組み込まれた電池用活物質を評価する場合、この電池をリチウムイオンが完全に脱離した状態にする。活物質が、例えば負極活物質として用いられている場合、電池を完全に放電状態にする。但し、放電状態でも残留したリチウムイオンが僅かに存在することがあり得る。
次に、アルゴンを充填したグローブボックス中で電池を分解し、電極を適切な溶媒で洗浄する。この際、例えばエチルメチルカーボネートなどを用いると良い。次に、洗浄した電極から活物質を剥離し、試料を採取する。
採取した試料を用いて、例えば先に説明した条件により、ラマン分光測定を行う。
測定に際しては、集電体、並びに導電剤及びバインダといった合剤に含まれる他の成分のラマン活性の有無及びそのピーク位置を把握しておく。重なっている場合は活物質以外の成分に関するピークを分離する必要がある。
電極において活物質が導電剤と混合されている場合、活物質に含まれる炭素材料と、導電剤として電極に組み込まれた炭素材料を区別することが困難であることがあり得る。この場合、両者を区別する方法の1つとして、例えば溶剤によってバインダを溶解、除去した後、遠心分離を行なって、比重の大きい活物質を取り出す方法が考えられる。このような方法によると、活物質と導電剤とを分離することができるので、活物質に含まれていた炭素材料は、活物質に含まれた状態のまま、測定に供することができる。
或いは、顕微ラマン分光によるマッピングによって活物質由来のスペクトル成分からマッピングを実施して導電剤成分と活物質成分との切り分けを行い、その後、活物質成分に対応するラマンスペクトルのみを抽出して評価する手法をとることもできる。
ピーク半値幅の算出は、例えば以下の方法で実施する。
まず、バックグラウンド強度が大きく表れた場合は、1000cm-1と2000cm-1との測定点内において、バックグラウンドが直線で近似できるとして減算する。次に、1580cm-1付近に観測される大きなピークをGバンド、1330cm-1付近に観測される大きなピークをDバンドとし、更に1250cm-1付近及び1500cm-1付近にもピークが観測されると仮定して、合計4本のピークをもとにフィッティングを行う。フィッティング関数は、ローレンツ/ガウス関数を用いる。
但し、1000cm-1から2000cm-1の測定範囲内に、活物質のピークや合剤電極中に含まれるその他のピークが含まれる可能性も考えられる。このような場合は、フィッティング範囲をさらに限定することが好ましい。
<粒度分布の測定>
活物質粒子の平均粒子径は、例えば、粒度分布(重量基準分布)から得ることができる。活物質粒子についての粒度分布は、例えば、粉体の場合レーザー回折計等による測定により得ることができる。例えば、レーザー回折計において粒度分布を測定し、重量分布(重量%)を算出する。このとき超音波で振動しながら凝集を防ぐと良い。測定条件はレーザー回折計メーカーが材料ごとに推奨する条件とする。このとき、対象とする材料が電極体の場合には、活物質を取り出すために、適宜裁断した電極を溶媒中(アルコール、N−メチルピロリドンなどの有機溶媒が好ましい)に漬け、超音波をかける。これにより、集電箔から電極材料層を剥離することができる。次に、剥離した電極材料層を分散溶媒に入れ、その分散液を遠心分離器にかける。これにより、カーボン等の導電剤を含む電極材料層の粉末から、活物質だけを分離することできる。又は、電極材料層以外の材料(カーボン、集電体、バインダ等)がある場合、あらかじめ、それらを除去した粉末を準備して予備測定を行い、測定結果から除外できるようにすると良い。
<BET比表面積の測定>
BET比表面積とは、BET法によって定められる比表面積のことであり、窒素吸着法により算出される。分析は、例えば以下の方法で実施する。活物質質量は4gとする。評価用セルは、例えば1/2インチのものを使用する。前処理方法として、この評価用セルを、温度約100℃以上で15時間の減圧乾燥することにより、脱ガス処理を実施する。測定装置としては、例えば島津製作所‐マイクロメリティックス社トライスターII3020を用いる。圧力を変化させながら窒素ガスを吸着させていき、相対圧を横軸、N2ガス吸着量を縦軸とする吸着等温線を求める。この曲線がBET理論に従うと仮定し、BETの式を適応することによって比表面積を算出することが出来る。
<炭素材料層の有無の特定方法>
本発明にかかる活物質の炭素材料の同定は、例えば透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)観察などの方法で実施することが出来る。
粉末をTEM観察する場合、一般的な方法では、樹脂で粉末を包埋した後に薄膜化して観察を実施するが、この場合、表層の炭素材料層と樹脂とを区別することが困難であることがある。従って、まず活物質を重元素によって予めコーティングすることが好ましい。重元素は、TEM像において暗いコントラストとなるため、炭素材料層と樹脂とを区別することが出来る。重元素としては、例えばRu元素を使用する。次に電極をエポキシ系の樹脂で固める。その後、固定化されたサンプルを機械研磨した後にイオンミリングにより薄膜化する。イオンミリングの装置としては、例えばGATAN社製DualMill600を使用する。
TEM観察の分析装置としては、例えば日立社製H−9000UHR IIIを使用する。観察条件は、例えば、加速電圧を300kVとし、画像の倍率を400000倍とする。
母材の活物質粒子の構造を特定するには、まず、得られた画像から格子像が現れている粒子を見つける。次いで、粒子格子像をフーリエ変換することにより、逆格子像を得る。活物質粒子の構造を特定するには、得られた格子像をもとに更にFFT解析を実施することが好ましい。この高速フーリエ変換(FFT)解析は、例えば以下のように行う。画像400000倍で撮影したネガフィルムをネガスキャナーにて電子化(4000dpi)し、PC内の画像ソフトにて5倍に引き伸ばす(800dpi)。次に、画像ソフト上で格子縞が得られている箇所を500pxφ程度で切り抜く。次に、画像解析ソフトにてフーリエ変換することにより、FFTパターンを取得する。画像解析ソフトは、例えばNEC社製CryStMappを使用することが可能である。
<被覆炭素の重量の評価方法>
活物質が含有している炭素材料の含有量は、例えば、高周波加熱−赤外線吸収法により算出する。高周波加熱−赤外線吸収法により、燃焼する炭素量を赤外線検出器で調べることで、活物質の単位重量あたりの濃度を算出することが出来る。サンプル及び測定用のるつぼは、温度約200℃以上で15時間以上に亘り減圧乾燥することにより、脱ガス処理を実施する。分析装置としては、例えばHORIBA社製EMIA−920V2を用いる。評価に使用する活物質重量は、1g以上である。
第1の実施形態によると、電池用活物質は、0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質粒子と、この活物質粒子の少なくとも一部を被覆した炭素材料層とを含む。電池用活物質は、BET比表面積Sが2m2/g以上20m2/g以下であり、BET比表面積Sと活物質粒子及び炭素材料層の合計質量に対する炭素材料層の質量の割合M(質量%)との比S/Mは、0.5≦S/M≦5である。
従って、第1の実施形態に係る電池用活物質によると、炭素材料層が活物質粒子の表面の少なくとも一部を被覆しているため、高い充電状態においても、活物質粒子の電子導電性を保護することができる。また、活物質粒子の表面を被覆している炭素材料層の表面は平滑性が高く、炭素材料層は適切な質量(厚み)で設けられているため、リチウムの吸蔵・放出が阻害されない。また、炭素材料層の電子導電性は、活物質粒子自体の電子導電性と比較して低い。これらに起因して、非水電解質とリチウムイオンとの副反応を低減できる。それ故、この活物質を含む非水電解質電池は、優れたサイクル特性を実現することができる。
本実施形態の電池用活物質は、活物質粒子を準備することと、炭素含有化合物を含んだ溶液に活物質粒子を分散することにより分散液を調製して、活物質粒子と炭素含有化合物を含む相とを備えた複合体を得ることと、分散液のpHを9〜12の範囲内に調整することと、複合体を不活性ガス雰囲気下で、650℃以上900℃以下の範囲内の温度で焼成することとを含む方法で製造されうる。活物質粒子は、0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能である。
活物質粒子と炭素含有化合物を含む相とを備えた複合体を、不活性雰囲気下で、650℃以上900℃以下の範囲内の温度で焼成する。この範囲内の温度で複合体を焼成することにより、炭素含有化合物を含む相を、非晶質性の高い炭素材料層に変換することができる。
また、複合体を上記温度範囲で焼成することにより、炭素含有化合物を含む相に含まれ得る水素などの他の成分を除去することができる。不純物の少ない又は不純物のない活物質は、非水電解質電池で用いられた際、非水電解質の副反応が進行を抑制するのに寄与する。複合体の焼成温度は、好ましくは、700℃以上800℃以下である。
複合体が分散している分散液のpHを9〜12の範囲内に調整すると、活物質粒子のゼータ電位を負の方向に大きくすることが可能となる。これにより、炭素含有化合物を含む相の被覆性を高めることができる。
この結果、本実施形態に係る電池用活物質の製造方法によると、サイクル特性に優れた非水電解質電池を実現できる電池用活物質を提供することができる。
650℃未満の温度で複合体の焼成を行うと、炭素含有化合物を十分に炭化させることが困難となる。この場合、炭素含有化合物が元々含んでいた置換基が炭化せずに残りやすい。それ故、この置換基が非水電解質と副反応を生じる可能性がある。従って、上記焼成を650℃未満で行って製造した活物質を含む非水電解質電池は、乏しいレート特性及びサイクル寿命を示す。
活物質粒子と炭素含有化合物を含む相とを備えた複合体は、例えば、炭素含有化合物を含んだ溶液に活物質粒子を分散することにより分散液を調製した後、この分散液のpHを9〜12の範囲内に調整することにより形成する。pHをこの範囲内に調整することにより、活物質のBET比表面積Sを、第1の実施形態において説明した範囲内とすることが容易になる。
なお、炭素含有化合物及び活物質粒子を含んだ分散液のpHは、使用する活物質粒子の等電点を考慮して適宜変更してもよい。このpHは、上記pH9〜12に限られず、例えば4〜14の範囲内で適宜変更することができる。
炭素含有化合物を含んだ溶液の溶媒は、例えば水である。炭素含有化合物及び活物質粒子を含んだ分散液のpHは、例えば、アンモニア水溶液により制御することができる。
分散液中の活物質と炭素含有化合物との質量比は、例えば0.5〜10質量%の範囲内にあり、好ましくは、0.5〜8質量%の範囲内にある。
pHを調整した後の分散液を、例えばスプレードライに供する。活物質粒子の表面に炭素含有化合物を含む相を形成する方法は、スプレードライに限定されず、転動流動造粒法などの方法も選択することができる。スプレードライは、粒子の凝集を抑制し、分散溶媒を速やかに蒸発させることで粒子表面への被覆均一性を高めることが可能であるため、好ましい。
複合体をスプレードライに供した後、活物質の粉末を、例えば、100℃で12時間に亘り乾燥させてもよい。次に、この粉末を不活性ガス雰囲気下で焼成する。この焼成は、650℃以上900℃以下の範囲内の温度で実施する。この焼成は、例えば、0.5時間〜5時間に亘り実施する。
焼成の際に使用する不活性ガスは、大量製造時のコストの観点から、窒素及び二酸化炭素からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
炭素含有化合物は、炭素骨格からなる環構造を有していない有機化合物であることが好ましい。このような有機化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロースなどを挙げることができる。これら有機化合物は、鎖状構造であり、炭素骨格からなる環構造を有していないことから、還元雰囲気下で焼成して炭化する際にグラファイト構造が形成されにくい。それ故、これら有機化合物は、還元雰囲気下で焼成した場合に、非晶質性の高い炭素材料に変換されやすい。特に好ましい炭素含有化合物は、PVAである。
PVAとしては、ケン化度が98〜80%であるものを使用することが好ましい。ケン化度が80%より低いものを使用すると、水への溶解度が増加することにより、分散溶媒を乾燥させるときの粒子表面への析出が遅くなることから、粒子が凝集する傾向がある。このため、ケン化度は高い方が好ましい。但し、ケン化度が98%より高いPVAは、水に対する溶解度が著しく低い。それ故、製造が困難となるため、好ましくない。
スプレードライ後の活物質は、単独の一次粒子と比較して、この一次粒子が凝集した粗大な二次粒子の形態で存在している割合が高い。二次粒子の形態で存在している活物質が過剰に多いと、電極作製のために、スラリーを調製して集電箔上に塗付する際に、箔切れなど製造上の課題が発生する可能性がある。
従って、これを防ぐために、得られた活物質に対して、乳鉢、ボールミル、ビーズミル又はハンマーミルなどを使用した粉砕を実施してもよい。この粉砕により、単独の一次粒子の形態で存在している活物質の割合を高めることができる。その結果、電極材料層における活物質の分散性が向上する。
上記粉砕は、活物質粒子を被覆している炭素材料層を破壊しすぎないように、例えば時間を短く設定して実施することが好ましい。
活物質粒子を準備する方法は、特に制限はなく、活物質粒子が0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能なものを適宜準備して使用することができる。
例えば、活物質粒子としてニオブチタン複合酸化物を含んだ活物質粒子を準備する場合、まず、チタン化合物とニオブ化合物とを含んだ前駆体を調製し、この前駆体を700℃以上1400℃以下の範囲内の温度で焼成することを含む方法により準備することが好ましい。
(第2の実施形態)
本実施形態によると、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、正極と、第1の実施形態に係る電池用活物質を含んだ負極と、非水電解質とを具備する。
本実施形態に係る非水電解質電池は、正極及び負極の間に配置されるセパレータと、正極、負極、セパレータ及び非水電解質が収納される容器とを更に具備していてもよい。
以下、正極、正極、非水電解質、セパレータ及び容器について、詳細に説明する。
1)正極
正極は、集電体と、この集電体の片面もしくは両面に形成され、活物質及びバインダを含む正極材料層(正極活物質含有層)とを含む。
活物質は、例えば酸化物、硫化物、ポリマーなどを用いることができる。例えば、リチウムを吸蔵した二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、マンガン複合酸化物(例えばLixMn24またはLi0.5xMnO2(ここで、0≦x≦1である))、ニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2(ここで、0≦x≦1である))、コバルト複合酸化物(例えばLixCoO2(ここで、0≦x≦1である))、ニッケルコバルト複合酸化物(例えばLixNi1-yCoy2(ここで、0≦x≦1であり、0≦y≦1である))、マンガンコバルト複合酸化物(例えば、LixMnyCo1-y2(ここで、0≦x≦1であり、0≦y≦1である))、スピネル型マンガンニッケル複合酸化物(例えばLixMn2-yNiy4(ここで、0≦x≦1であり、0≦y≦2である))、オリビン構造を有するリン酸化合物(例えばLixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、LixCoPO4(ここで、0≦x≦1であり、0≦y≦1である))、硫酸鉄(Fe2(SO43)、バナジウム酸化物(例えばV25)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物などが挙げられる。活物質として、これらの化合物を単独で用いてもよく、或いは複数の化合物を組み合わせて用いてもよい。
ポリマーは、例えばポリアニリンやポリピロールのような導電性ポリマー材料、又はジスルフィド系ポリマー材料を用いることができる。硫黄(S)、フッ化カーボンもまた活物質として使用できる。
好ましい活物質は、正極電位が高い化合物、例えばマンガン複合酸化物(LixMn24)、ニッケル複合酸化物(LixNiO2)、コバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi1-yCoy2)、スピネル型マンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiy4)、マンガンコバルト複合酸化物(LixMnyCo1-y2)、リチウムを含み得るリン酸鉄(LixFePO4)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物などが挙げられる。ここで、x及びyは、先に記載した通りの範囲をとり得る。
中でも、常温溶融塩を含む非水電解質を用いる場合には、リチウムを含み得るリン酸鉄、LixVPO4F(ここで、0≦x≦1である)、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物を用いることが、サイクル寿命の観点から好ましい。これは、正極活物質と常温溶融塩との反応性が少なくなるためである。
正極活物質の比表面積は、0.1m2/g以上10m2/g以下であることが好ましい。0.1m2/g以上の比表面積を有する正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵・放出サイトを十分に確保できる。10m2/g以下の比表面積を有する正極活物質は、工業生産の上で取り扱い易く、かつ良好な充放電サイクル性能を確保できる。
バインダは、活物質と集電体を結着させることができる。バインダの例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムが含まれる。
導電剤は、集電性能を高め、且つ活物質と集電体との接触抵抗を抑えるために、必要に応じて配合される。導電剤の例には、アセチレンブラック、カーボンブラック及び/又は黒鉛などの炭素質物が含まれる。
正極材料層において、活物質は、80重量%以上98重量%以下の割合で配合することが好ましい。また、バインダは、2重量%以上20重量%以下の割合で配合することが好ましい。
バインダは、2重量%以上の量にすることにより十分な電極強度が得られる。また、20重量%以下にすることにより電極の絶縁体の配合量を減少させ、内部抵抗を減少できる。
導電剤を加える場合には、正極材料層において、活物質を77重量%以上95重量%以下の割合で配合することが好ましい。また、バインダは、2重量%以上20重量%以下の割合で配合することが好ましい。また、導電剤は、3重量%以上15重量%以下の割合で配合することが好ましい。導電剤は、3重量%以上の量にすることにより上述した効果を発揮することができる。また、15重量%以下にすることにより、高温保存下での正極導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。
集電体は、アルミニウム箔、又は、Mg、Ti、Zn、Ni、Cr、Mn、Fe、Cu、Siのような元素を含むアルミニウム合金箔であることが好ましい。
アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の厚さは、5μm以上20μm以下、より好ましくは15μm以下にすることが望ましい。アルミニウム箔の純度は99重量%以上が好ましい。アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔に含まれる鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属の含有量は、1重量%以下にすることが好ましい。
正極は、例えば、活物質、バインダ及び必要に応じて配合される導電剤を適当な溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを正極集電体に塗布し、乾燥して正極材料層を形成した後、プレスを施すことにより作製される。正極はまた、活物質、バインダ及び必要に応じて配合される導電剤をペレット状に形成して正極材料層とし、これを集電体上に形成することにより作製されてもよい。
2)負極
負極は、集電体と、該集電体の片面若しくは両面に形成され、活物質、導電剤及びバインダを含む負極材料層(負極活物質含有層)とを含む。
負極活物質は、第1の実施形態に係る電池用活物質を含む。この活物質は、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、遷移金属カチオン、硫化物イオン、硫酸イオン、及び、塩化物イオンから成る群から選択される少なくとも1種のイオンを含有していてもよい。
活物質として、第1の実施形態に係る電池用活物質を単独で用いてもよいが、他の活物質を更に含む形で用いてもよい。他の活物質としては、アナターゼ型二酸化チタンTiO2、ルチル型二酸化チタンTiO2、β型二酸化チタン、ラムスデライト型チタン酸リチウムであるLi2Ti37、スピネル型チタン酸リチウムであるLi4Ti512、酸化ニオブ、ニオブ含有複合酸化物などを用いることができる。
導電剤は、活物質の集電性能を高め、集電体との接触抵抗を抑えることができる。導電剤の例には、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の炭素質物が含まれる。
バインダは、分散された負極活物質の間隙を埋めるために配合され、活物質と導電剤を結着することができる。バインダの例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジェンゴムが含まれる。
負極材料層中の活物質、導電剤及びバインダは、それぞれ68重量%以上96重量%以下、2重量%以上30重量%以下、及び2重量%以上30重量%以下の範囲で配合されていることが好ましい。導電剤の量が2重量%以上であると、負極材料層の集電性能が良好である。また、バインダの量が2重量%以上であると、負極材料層と集電体の結着性が十分で、優れたサイクル特性を期待できる。一方、非水電解質電池を高容量化するために、バインダは30重量%以下であることが好ましい。
集電体は、負極活物質のリチウムの吸蔵及び放出電位において電気化学的に安定である材料が用いられる。集電体は、銅、ニッケル、ステンレス又はアルミニウム、或いは、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Siのような元素を含むアルミニウム合金から作られることが好ましい。集電体の厚さは5〜20μmであることが好ましい。このような厚さを有する集電体は、負極の強度と軽量化のバランスをとることができる。
負極は、例えば活物質、導電剤及びバインダを、汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを集電体に塗布し、乾燥し、負極材料層を形成した後、プレスを施すことにより作製される。負極はまた、活物質、導電剤及びバインダをペレット状に形成して負極材料層とし、これを集電体上に形成することにより作製されてもよい。
3)非水電解質
非水電解質は、例えば、電解質を有機溶媒に溶解することにより調製される液状非水電解質、又は、液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状非水電解質であってよい。
液状非水電解質は、電解質を0.5モル/L以上2.5モル/L以下の濃度で有機溶媒に溶解することが好ましい。
電解質の例には、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]のようなリチウム塩、またはこれらの混合物が含まれる。電解質は高電位でも酸化し難いものであることが好ましく、LiPF6が最も好ましい。
有機溶媒の例には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネートのような環状カーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)のような鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、ジオキソラン(DOX)のような環状エーテル、ジメトキシエタン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)のような鎖状エーテル、γ-ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、及びスルホラン(SL)が含まれる。これらの有機溶媒は、単独又は混合溶媒の形態で用いることができる。
高分子材料の例には、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)が含まれる。
或いは、非水電解質は、リチウムイオンを含有した常温溶融塩(イオン性融体)、高分子固体電解質、無機固体電解質等を用いてもよい。
常温溶融塩(イオン性融体)は、有機物カチオンとアニオンとの組合せからなる有機塩の内、常温(15〜25℃)で液体として存在し得る化合物を指す。常温溶融塩には、単体で液体として存在する常温溶融塩、電解質と混合させることで液体となる常温溶融塩、有機溶媒に溶解させることで液体となる常温溶融塩が含まれる。一般に、非水電解質電池に用いられる常温溶融塩の融点は、25℃以下である。また、有機物カチオンは、一般に4級アンモニウム骨格を有する。
高分子固体電解質は、電解質を高分子材料に溶解し、固体化することによって調製される。
無機固体電解質は、リチウムイオン伝導性を有する固体物質である。
4)セパレータ
セパレータは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、又はポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む、多孔質フィルム若しくは合成樹脂製不織布から形成されてよい。中でも、ポリエチレン又はポリプロピレンから形成された多孔質フィルムは、一定温度において溶融し、電流を遮断することが可能であるため、安全性を向上できる。
5)容器
容器は、厚さ0.5mm以下のラミネートフィルムまたは厚さ1mm以下の金属製容器が用いることができる。ラミネートフィルムの厚さは0.2mm以下であることがより好ましい。金属製容器は、厚さ0.5mm以下であることがより好ましく、厚さ0.2mm以下であることがさらに好ましい。
容器の形状は、扁平型(薄型)、角型、円筒型、コイン型、ボタン型等が挙げられる。容器は、電池寸法に応じて、例えば携帯用電子機器等に積載される小型電池用外装材、二輪乃至四輪の自動車等に積載される大型電池用容器外装材が挙げられる。
ラミネートフィルムは、樹脂層間に金属層を介在した多層フィルムが用いられる。金属層は、軽量化のためにアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔が好ましい。樹脂層は、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高分子材料を用いることができる。ラミネートフィルムは、熱融着によりシールを行って容器の形状に成形することができる。
金属製容器は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等から作られる。アルミニウム合金は、マグネシウム、亜鉛、ケイ素等の元素を含む合金が好ましい。合金中に鉄、銅、ニッケル、クロム等の遷移金属を含む場合、その含有量は1重量%以下にすることが好ましい。これにより、高温環境下での長期信頼性、放熱性を飛躍的に向上させることができる。
次に、本実施形態に係る非水電解質電池の例を、図面を参照してより具体的に説明する。
図1は、本実施形態に係る非水電解質電池の一例を示す断面図である。図2は、図1のA部の拡大断面図である。
図1及び図2に示す非水電解質電池10は、扁平状の捲回電極群1を具備する。図1に示すように、扁平状の捲回電極群1は、2枚の樹脂層の間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる袋状外装材2内に収納されている。扁平状の捲回電極群1は、外側から負極3、セパレータ4、正極5、セパレータ4の順で積層した積層物を渦巻状に捲回し、プレス成型することにより形成される。
図2に示すように、負極3は、負極集電体3aと負極材料層3bとから構成される。負極材料層3bには、上記第1の実施形態に係る電池用活物質が含まれる。最外層の負極3は、図2に示すように、負極集電体3aの内面側の片面に負極材料層3bを形成した構成を有する。その他の負極3は、負極集電体3aの両面に負極材料層3bが形成されている。
図2に示すように、正極5は、正極集電体5aの両面に正極材料層5bが形成されている。正極材料層5bは、セパレータ4を介して、負極材料層3bに対向している。
図1に示すように、捲回電極群1の外周端近傍において、負極端子6は最外層の負極3の負極集電体3aに接続され、正極端子7は内側の正極5の正極集電体5aに接続されている。これらの負極端子6及び正極端子7は、袋状外装材2の開口部から外部に延出されている。液状非水電解質は、例えば、袋状外装材2の開口部から注入される。袋状外装材2の開口部を負極端子6及び正極端子7を挟んでヒートシールすることにより捲回電極群1及び液状非水電解質を完全密封している。
負極端子6は、負極活物質のリチウム吸蔵放出電位において電気化学的に安定であり、かつ導電性を有する材料から形成される。具体的には、銅、ニッケル、ステンレス又はアルミニウム、或いは、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Siのような元素を含むアルミニウム合金から形成される。負極端子6は、負極集電体3aとの接触抵抗を低減するために、負極集電体と同様の材料から形成されることが好ましい。
正極端子7は、リチウムイオン金属に対する電位が3V以上5V以下、好ましくは3.0V以上4.25V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを有する材料から形成される。具体的には、アルミニウム又はMg、Ti、Zn、Ni、Cr、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金から形成される。正極端子7は、正極集電体5aとの接触抵抗を低減するために、正極集電体5aと同様の材料から形成されることが好ましい。
本実施形態に係る非水電解質電池は、前述した図1及び図2に示す例の構成のものに限られない。本実施形態に係る非水電解質電池は、例えば、図3および図4に示す構成の電池であってもよい。
図3は、本実施形態に係る他の非水電解質電池を模式的に示す部分切欠斜視図である。図4は、図3のB部の拡大断面図である。
図3及び図4に示す非水電解質電池10は、積層型電極群11を具備する。図3に示すように、積層型電極群11は、2枚の樹脂フィルムの間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる外装部材12内に収納されている。図4に示すように、積層型電極群11は、正極13と負極14とをその間にセパレータ15を介在させながら交互に積層した構造を有する。正極13は複数枚存在し、それぞれが正極集電体13aと、正極集電体13aの両面に担持された正極材料層13bとを備える。負極14は複数枚存在し、それぞれが負極集電体14aと、負極集電体14aの両面に担持された負極活物質含有層14bとを備える。各負極14の負極集電体14aは、一辺が負極14から突出している。突出した負極集電体14aは、帯状の負極端子16に電気的に接続されている。帯状の負極端子16の先端は、外装部材11から外部に引き出されている。また、図示していないが、正極13の正極集電体13aは、負極集電体14aの突出辺と反対側に位置する辺が正極13から突出している。こちらも図示していないが、正極13から突出した正極集電体13aは、帯状の正極端子17に電気的に接続されている。帯状の正極端子17の先端は、負極端子16とは反対側に位置し、外装部材11の辺から外部に引き出されている。
第2の実施形態に係る非水電解質電池は、第1の実施形態に係る電池用活物質を含む負極を具備する。よって、本実施形態に係る非水電解質電池は、優れたサイクル特性を実現することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態によれば、電池パックが提供される。この電池パックは、第2の実施形態に係る非水電解質電池を備える。
本実施形態に係る電池パックは、上記第2の実施形態に係る非水電解質電池(単電池)を1個又は複数個備える。複数の単電池を備える場合、各単電池は、電気的に直列又は並列に接続して配置される。
次に、本実施形態に係る電池パックについて、図面を参照しながら説明する。 図5は、本実施形態に係る電池パックの一例を示す分解斜視図である。図6は、図5の電池パックの電気回路を示すブロック図である。
図5及び図6に示す電池パック20は、複数個の単電池21を備える。単電池21は、図1及び図2に示す非水電解質電池10である。
図5に示すように、複数の単電池21は、外部に延出した負極端子6及び正極端子7が同じ向きに揃えられるように積層され、粘着テープ22で締結することにより組電池23を構成している。これらの単電池21は、図6に示すように互いに電気的に直列に接続されている。電気的に直列に接続された単電池21は、組電池23を構成している。
図5に示すように、プリント配線基板24は、負極端子6及び正極端子7が延出する単電池21側面と対向して配置されている。プリント配線基板24には、図6に示すようにサーミスタ25、保護回路26及び外部機器への通電用端子27が搭載されている。なお、組電池23と対向する保護回路基板24の面には組電池23の配線と不要な接続を回避するために絶縁板(図示せず)が取り付けられている。
図6に示すように、正極側リード28は、組電池23の最下層に位置する正極端子7に接続され、その先端はプリント配線基板24の正極側コネクタ29に挿入されて電気的に接続されている。負極側リード30は、組電池23の最上層に位置する負極端子6に接続され、その先端はプリント配線基板24の負極側コネクタ31に挿入されて電気的に接続されている。これらのコネクタ29及び31は、プリント配線基板24に形成された配線32及び33を通して保護回路26に接続されている。
サーミスタ25は、単電池21の温度を検出するために用いられる。その検出信号は保護回路26に送信される。保護回路26は、所定の条件で保護回路26と外部機器への通電用端子27との間のプラス側配線34a及びマイナス側配線34bを遮断できる。所定の条件の一例は、例えばサーミスタ25の検出温度が所定温度以上になったときである。また、所定の条件の他の例は、単電池21の過充電、過放電、過電流等を検出したときである。この過充電等の検出は、個々の単電池21又は単電池21全体について行われる。個々の単電池21の過充電等を検出する場合、当該電池の電圧が検出されても良く、正極又は負極の電位が検出されても良い。後者の場合、個々の単電池21中に参照極として用いるリチウム電極が挿入される。図5及び図6に示す非水電解質電池の場合、単電池21のそれぞれに電圧検出のための配線35が接続されており、これら配線35を通して検出信号が保護回路26に送信される。
図5に示すように、正極端子7及び負極端子6が突出する側面を除く組電池23の三側面には、ゴムもしくは樹脂からなる保護シート36がそれぞれ配置されている。
組電池23は、各保護シート36及びプリント配線基板24と共に収納容器37内に収納される。すなわち、収納容器37の長辺方向の両方の内側面と短辺方向の内側面それぞれに保護シート36が配置され、短辺方向の反対側の内側面にプリント配線基板24が配置される。組電池23は、保護シート36及びプリント配線基板24で囲まれた空間内に位置する。蓋38は、収納容器37の上面に取り付けられている。
なお、組電池23の固定には粘着テープ22に代えて、熱収縮テープを用いてもよい。この場合、組電池の両側面に保護シートを配置し、熱収縮テープを周回させた後、熱収縮テープを熱収縮させて組電池を結束させる。
図5及び図6では複数個の単電池10を直列接続した形態を示したが、電池容量を増大させるために並列に接続してもよい。あるいは、直列接続と並列接続を組合せてもよい。組み上がった電池パックをさらに直列又は並列に接続することもできる。
また、本実施形態に係る電池パックの態様は、用途により適宜変更されてもよい。電池パックは、大電流を取り出したときにサイクル特性が優れていることが要求される用途に好適に用いられる。具体的には、デジタルカメラの電源として、又は、例えば二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車、及び、アシスト自転車の車載用電池として用いられる。特に、車載用電池として好適に用いられる。
第3の実施形態に係る電池パックは、第2の実施形態に係る非水電解質電池を備えるので、優れたサイクル特性を実現することができる。
[実施例]
以下に実施例を説明するが、実施形態は、以下に記載される実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(活物質の製造)
出発原料として、二酸化チタンTiO2の粉末、及び五酸化ニオブNb25の粉末を使用した。これらをモル比1:1で秤量した後、溶媒をエタノールとする湿式ボールミルにより混合・粉砕を実施した。粉砕後、濾過及び乾燥を実施することにより溶媒と粉末とを分離し、二酸化チタンと五酸化ニオブから構成される前駆体粉末を得た。次いで、前駆体粉末をアルミナ坩堝に入れ、1000℃で12時間に亘る焼成を実施した。焼成後、焼成物を粉砕し、粉末にした。この粉末を、再び湿式ボールミルにより混合・粉砕を実施し、濾過・乾燥を実施して仮焼成後の粉末を得た。この粉末を再びアルミナ坩堝に投入し、1100℃で12時間に亘る焼成を実施した。その後、粉末を粉砕することで目的の活物質粉末を得た。
この活物質粉末をXRD(X-ray Diffraction:X線回折)測定に供した。得られたXRDパターンにおける全ピークはPDF番号01−077−1374に記載されているピークと、強度及び2θの値が十分に一致していたため、この活物質粉末は、Nb2TiO7相に帰属される単相構造となっていることを確認した。また、レーザー回折式の粒度分布測定装置により粒子径を実施したところ、累積頻度50%において算出される平均粒径(d50)は0.9μmであった。
次に、得られた活物質粉末に対し、炭素材料との複合を実施した。具体的には、まず、炭素含有化合物としてケン化度が95%であるポリビニルアルコール(PVA)を純水に混合し、このPVAの15質量%水溶液を調製した。この水溶液に活物質粉末を混合・攪拌して分散液を調製した。この分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比は、15質量%であった。この分散液のpHを、アンモニア水溶液を添加することにより、pH11.5〜12.4の範囲内となるように調整した。次いで、活物質粒子であるNb2TiO7粒子の表面の少なくとも一部に、炭素含有化合物としてのPVAの相が形成された複合体が分散している分散液をスプレードライに供した。
その後、粉末を回収し、100℃で12時間に亘り乾燥を実施して十分に溶媒を飛ばした後、還元雰囲気下における炭化焼成を実施した。焼成は、不活性雰囲気下、700℃で1時間に亘り実施した。
乳鉢を用いて、得られた活物質の凝集を軽く解した。解した後の活物質について、レーザー回折式の粒度分布測定装置により粒子径を実施したところ、累積頻度50%において算出される平均粒径(d50)は3.5μmであった。このようにして得た活物質を、評価用活物質とした。
また、得られた活物質について、TEM観察により被覆炭素の状態を調査した。まず、活物質表面にRu金属を蒸着によって吸着させた。その後、粉末を樹脂に埋め込み、GATAN社製DualMill600を使用してイオンミリングによって薄膜化して、任意の一次粒子についてTEM観察を実施した。TEM装置は日立社製H−9000UHR IIIを用いて、加速電圧:300kV、画像の倍率:2000000倍として評価を実施した。得られたTEM像の一例を図7に示す。最も面積の大きい黒いコントラストで示される部分は、活物質粒子101を示している。また、白又はグレーのコントラストで示される部分は、活物質粒子101に隣接した部分から順番に、炭素材料層102、Ruコート103、及び樹脂104である。Ruコート103がグレーのコントラストで示されているため、活物質粒子101とRuコート103との間に示される部分が、炭素材料層102であると帰属できる。炭素材料層102の厚みは約2.9nmであり、平滑性が高く、均一に被覆されていた。
次に、得られた活物質について、顕微ラマン分光測定を行った。測定装置としてThermo Fisher Scientific ALMEGAを用いて、測定光源の波長532nm、スリットサイズ25μm、レーザー強度10%、露光時間5s、積算回数10回として活物質表面のラマンスペクトルを取得した。得られたスペクトルを図8に示す。スペクトルは、Gバンドにおいて観測された測定強度を、各測定強度を除することによって規格化して示している。図8には、後述する比較例1に係るラマンスペクトルの結果も示している。
図9は、図8の実施例1に係るラマンスペクトルについて、測定範囲1100cm-1〜2000cm-1の範囲で、フィッティング関数としてローレンツ/ガウス関数を用いて最小二乗法によるフィッティングを実施した結果を示す図である。
図9中、線Aは、実施例1に係るラマンスペクトルを近似した線を示す。1580cm-1付近に観測される大きなピークをGバンド(G)、1330cm-1付近に観測される大きなピークをDバンド(D)とし、更に1250cm-1付近に示しているピーク(B)及び1500cm-1付近に示しているピーク(C)も観測されると仮定して、合計4本のピークをもとにフィッティングを行った。この結果から、半値幅を算出した結果、Dバンドの半値幅は205cm-1、Gバンドの半値幅は78cm-1であった。
更に、得られた活物質について窒素吸着法によるBET比表面積Sを測定したところ、S=3.0(m2/g)であった。また、高周波加熱−赤外吸収法により、活物質の合計質量に対する炭素材料層の質量比Mを求めたところ、M=2.1質量%であった。これらから比S/Mを算出したところ、S/M=1.43m2/gであった。
次に、以下に説明するように電池を作製した。
得られたニオブチタン複合酸化物粉末100質量%、導電助剤としてアセチレンブラック10質量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)10質量%に、分散溶媒としてN−メチルピロリドン(NMP)を加えて混合しスラリーを得た。このスラリーを、厚さ12μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥後、プレスすることにより負極を作製した。なお、負極の目付は60g/m2とした。
正極として、LiNi0.5Co0.2Mn0.32粉末100質量%、導電助剤としてアセチレンブラック10質量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)10質量%をN‐メチルピロリドン(NMP)を加えて混合してスラリーとし、このスラリーを厚さ12μmのアルミニウム箔からなる集電体の片面に塗布し、乾燥後プレスすることにより電極を作製した。正極の目付(g/m2)は、正極充電容量A(mAh/g)と負極充電容量B(mAh/g)の比が、A/B=1±0.05となるように調整した。
得られた正極と負極を、セパレータを介して九十九折りに積層し、正・負極の各端子を溶接した後に、ラミネートフィルムの外装材に収納し、容量1.0Ah、電位範囲1.5−3.0Vとする非水電解質電池を作製した。電解質として、プロピレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:2vоl%である溶媒に、LiPF6を1M溶解させた溶液を使用した。
上記のように作製した非水電解質電池について、評価温度45℃、電位範囲1.0V−3.0Vとして、2C/2C充放電を実施し、1サイクル目の放電容量と、1000サイクル目の放電容量の比を算出した。以上の結果を下記表1及び表2に示す。
(実施例2)
分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比を30質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(実施例3)
出発原料として、硫酸チタニルの希硫酸溶液と、塩化ニオブのエタノール溶液とを使用した。両者を、Nb/Tiのモル比が7:3となるように混合し、攪拌しながらアンモニア水を加え、分散液のpHを8まで調整した。得られた分散液をオートクレーブ容器に移し、170℃で5時間にわたって加熱を行った。得られた分散液を濾過し、純水で洗浄することによって活物質の前駆体粒子を得た。
得られた前駆体粒子の構造を、X線回折測定を用いて確認した。その結果、この前駆体は、ハローピークが観測され、アモルファス状態であることが分かった。
次に、得られた前駆体粒子に対し、1100℃で1時間に亘り大気中での焼成を行った。さらに、この焼成に続いて、600℃で5時間に亘り大気中での追加の焼成を実施した。その後、湿式ビーズミルによって凝集を解砕した。このようにして、活物質を合成した。
この焼成により得られた生成物をXRD測定に供した。得られたXRDパターンにおける全ピークはPDF番号01−077−1374に記載されているピーク、強度及び2θの値が良く一致していたため、この生成物は、Nb2TiO7相に帰属される単相構造となっていることを確認した。
この炭素材料被覆前の活物質粒子の粒子径を、レーザー回折式の粒度分布測定装置により測定したところ、累積頻度50%において算出される平均粒径(d50)は0.6μmであり、炭素被覆前の活物質粒子のBET比表面積はS=10.6m2/gであった。
得られた活物質粒子を使用して、分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比を20質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法によりスプレードライを実施し、その後焼成を実施した。
また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(実施例4)
分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比を9質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(実施例5)
分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比を4.5質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(実施例6)
分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比を58質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例1)
分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比を72質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例2)
分散液中の活物質粒子とPVAとの質量比を4質量%としたこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例3)
ケン化度が70%であるPVAの水溶液を使用し、pHの調整を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例4)
炭素含有化合物としてスクロースを使用し、pHの調整を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。TEM観察では、炭素材料層は均一性が低く、粒子の凝集が目立っていた。
また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例5)
炭素含有化合物としてマルトースを使用し、pHの調整を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。TEM観察では、炭素材料層は均一性が低く、粒子の凝集が目立っていた。
また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(実施例7)
活物質粒子として、スピネル型リチウムチタン酸化物であるLi4Ti512単相からなる活物質粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、作動電位範囲を2.8−1.5Vとすること以外は実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例6)
活物質粒子として、スピネル型リチウムチタン酸化物であるLi4Ti512単相からなる活物質粒子を使用し、炭素含有化合物としてマルトースを使用し、pHの調整を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。なお、分散液のpHは調整しなかったが、活物質中にLiが含まれている影響で、pHは10であった。
また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。TEM観察では、炭素材料層は均一性が低く、粒子の凝集が目立っていた。
また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、作動電位範囲を2.8−1.5Vとすること以外は実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(実施例8)
活物質として、ストロンチウム含有斜方晶型リチウムチタン化合物であるLi2SrTi614単相からなる活物質粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例7)
活物質として、ストロンチウム含有斜方晶型リチウムチタン化合物であるLi2SrTi614単相からなる活物質粒子を使用し、炭素含有化合物としてスクロースを使用し、pHの調整を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。なお、分散液のpHは調整しなかったが、活物質中にLiが含まれている影響で、pHは10であった。
また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。TEM観察では、炭素材料層は均一性が低く、粒子の凝集が目立っていた。
また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(実施例9)
活物質として、斜方晶型ナトリウム含有リチウムチタン化合物であるLi2Na2Ti214単相からなる活物質粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
(比較例8)
活物質として、斜方晶型ナトリウム含有リチウムチタン化合物であるLi2Na2Ti214単相からなる活物質粒子を使用し、炭素含有化合物としてスクロースを使用し、pHの調整を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により活物質を製造した。なお、分散液のpHは調整しなかったが、活物質中にLiが含まれている影響で、pHは10であった。
また、得られた活物質の平均粒径(d50)の測定、TEM観察、顕微ラマン分光測定、このフィッティング、及びBET比表面積の測定は、実施例1と同様の方法により行った。TEM観察では、炭素材料層は均一性が低く、粒子の凝集が目立っていた。
また、得られた活物質を用いた電極及び非水電解質電池の作製並びに評価は、実施例1と同様の方法で実施した。この結果を表1及び表2に示す。
表1において、「炭化焼成温度」は、不活性雰囲気下における焼成の際の温度を示しており、「pH」はスプレードライに供する前の分散液pHを示しており、「活物質粒子/炭素含有化合物質量比」は、原料に使用した活物質粒子と炭素含有化合物とを混合させた際の質量比を示している。
表2において、「被覆後d50」は、活物質粒子に炭素材料層を被覆した後の活物質の平均粒径(メディアン径)を示している。「膜厚」は、複数の活物質のうち、任意の単独の一次粒子を選択してTEM観察により測定した炭素材料層の膜厚を示している。
実施例1−2及び4−6は、炭素被覆量を変更することによる各物性値及びサイクル特性の変化を示している。比較例4及び比較例5は、炭素含有化合物として糖類を使用した結果である。例えば、これら実施例1−2及び4−6と、比較例4及び比較例5とを比較すると、実施例1−2及び4−6は、被覆性の改善によりサイクル特性に優れていることが分かる。
実施例3は、水熱合成法を施した比表面積の大きい材料を用いて、実施例1と同様に炭素被覆を施した結果を示している。この実施例3は、実施例1と同様に良好なサイクル特性を示している。
比較例1は、炭素被覆量を増加させて、比S/Wを0.5未満とした例である。炭素被覆量が多すぎることによって、Li拡散性が阻害されている。その結果、サイクル時の負極への過電圧が増大することによって、実施例1−6よりも劣化が進行していることが分かる。
比較例2は、逆に炭素被覆量を減少させることにより、比S/Wを5超にした例である。炭素被覆量が少ないことによって、サイクル時の副反応が十分に抑制されない結果、実施例1−6よりもサイクル特性が低下している。
比較例3は、ポリビニルアルコールのケン化度及び水溶液のpHの値を調整せず、スプレードライを実施した結果である。この比較例3は、被覆均一性が低いためにサイクル特性が実施例1と比べ低下している。
実施例7及び比較例6は、スピネル型リチウムチタン酸化物であるLi4Ti512単相からなる活物質粒子、実施例8及び比較例7は、ストロンチウム含有斜方晶型リチウムチタン化合物であるLi2SrTi614単相からなる活物質粒子、実施例9及び比較例8は、斜方晶型ナトリウム含有リチウムチタン化合物であるLi2Na2Ti214単相からなる活物質粒子を使用し、これら3種類の活物質粒子について、それぞれポリビニルアルコールとスクロースとを使用した例である。実施例7−9は、活物質粒子として、実施例1などで使用しているTiNb27を用いない場合でも、サイクル特性が向上していることが分かる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1及び11…電極群、2及び12…外装部材、3及び14…負極、3a及び14a…負極集電体、3b及び14b…負極材料層、4及び15…セパレータ、5及び13…正極、5a及び13a…正極集電体、5b及び13b…正極材料層、6及び16…負極端子、7及び17…正極端子、10…非水電解質電池、20…電池パック、22…粘着テープ、23…組電池、24…プリント配線基板、25…サーミスタ、26…保護回路、27…通電用端子、28…正極側リード、29…正極側コネクタ、30…負極側リード、31…負極側コネクタ、32及び33…配線、34a…プラス側配線、34b…マイナス側配線、35…電圧検出のための配線、36…保護シート、37…収納容器、38…蓋、101…活物質粒子、102…炭素材料層、103…Ruコート、104…樹脂、A…実施例1に係るラマンスペクトルを近似した線、B…1250cm-1付近に観測されると仮定したピーク、C…1500cm-1付近に観測されると仮定したピーク、D…Dバンド、G…Gバンド。

Claims (5)

  1. 0.5V以上2V以下(vs.Li+/Li)の範囲内において、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質粒子と、
    前記活物質粒子の少なくとも一部を被覆した炭素材料層とを含み、
    窒素吸着法におけるBET比表面積Sが2m2/g以上20m2/g以下であり、前記BET比表面積Sと、前記活物質粒子及び前記炭素材料層の合計質量に対する前記炭素材料層の質量の割合M(質量%)との比S/M(m2/g)は、0.5≦S/M≦5である電池用活物質。
  2. 前記BET比表面積Sは、2m2/g以上10m2/g以下である請求項1に記載の電池用活物質。
  3. 前記炭素材料層は、非晶質炭素を2質量%以上含んでいる請求項1又は2に記載の電池用活物質。
  4. 正極と、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の電池用活物質を含む負極と、
    非水電解質と
    を含む非水電解質電池。
  5. 請求項4に記載の非水電解質電池を含む電池パック。
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