JP2017043106A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、対象が軽量物においても防滑性に優れる化粧シートであって、防滑性の低下が抑制された化粧シートを提供する。【解決手段】表面保護層を最表面に有する化粧シートであって、(1)前記表面保護層のマルテンス硬さが30〜170N/mm2であり、(2)前記表面保護層は凹凸を有し、当該凹凸は砂目調又は木目調のエンボス形状を有し、かつ当該凹凸の平均間隔Smが180μm〜500μmであり、(3)前記表面保護層の最大高さRzが20〜60μmであることを特徴とする、化粧シート。【選択図】なし

Description

本発明は、化粧シート及び化粧板の製造方法に関する。
化粧シートは、表面の保護、装飾等を目的として、木質板、プラスチック板等の表面に貼着して用いられている。そして、これによって得られた化粧板は、各種の建材、家具等に使用されている。
従来の化粧シートは、表面が一般に滑らかである。そのため、フローリング、階段等の床材用として使用した場合に、人が歩くと滑りやすく、転倒のおそれがある。
そこで、化粧シートに表面の防滑性を付与する目的で、熱可塑性ポリマーを表面に散在露出させた床材が提案されている(特許文献1)。また、表面保護層に特殊なフィラーを添加したり、化粧シートの表面にエンボス加工を施すことにより防滑性を付与した床材が知られている。
特開2001−254504号公報
しかしながら、特許文献1の床材(化粧板)を、軽量物、例えば犬、猫等のペットに対して使用した場合、防滑性に劣るという問題がある。
また、表面保護層にフィラーが添加された化粧シートやエンボス加工を施した化粧シートは、使用すると前記フィラー表面が削れてしまうなど、特定の表面凹凸形状が消失し、防滑性が徐々に低下するという問題がある。
従って、本発明は、対象が軽量物においても防滑性に優れる化粧シートであって、防滑性の低下が抑制された化粧シートを提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、表面保護層を最表面に有する化粧シートであって、前記表面保護層の表面が特定の条件を満たす場合、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の化粧シートに関する。
1.表面保護層を最表面に有する化粧シートであって、
(1)前記表面保護層のマルテンス硬さが30〜170N/mmであり、
(2)前記表面保護層は凹凸を有し、当該凹凸は砂目調又は木目調のエンボス形状を有し、かつ当該凹凸の平均間隔Smが180μm〜500μmであり、
(3)前記表面保護層の最大高さRzが20〜60μmである
ことを特徴とする、化粧シート。
2.前記表面保護層は、更にフィラーにより形成される凸部を有する、上記項1に記載の化粧シート。
3.前記マルテンス硬さが60〜150N/mmである、上記項1又は2に記載の化粧シート。
4.前記Smが250〜350μmである、上記項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
5.前記Rzが20〜50μmである、上記項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
6.前記表面保護層が電離放射線硬化型樹脂を含有する、上記項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
以下、本発明の化粧シート及び化粧板について詳細に説明する。
本発明の化粧シートは、表面保護層を最表面に有する化粧シートであって、
(1)前記表面保護層のマルテンス硬さが30〜170N/mmであり、
(2)前記表面保護層は凹凸を有し、かつ当該凹凸の平均間隔Smが180μm〜500μmであり、
(3)前記表面保護層の最大高さRzが20〜60μm
である。本発明の化粧シートが上記特徴を有することによって、対象が軽量物においても防滑性に優れ、かつ防滑性の低下が抑制されている。
本発明の化粧シートの層構成
本発明の化粧シートは、最表面に前記表面保護層を有すればよく、具体的構成については化粧シートの用途等に応じて適宜設定すればよい。例えば、基材シート上に、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性熱可塑性樹脂層及びプライマー層のいずれかを有する化粧シートが挙げられる。
以下、本発明の化粧シートに関し、基材シート上に、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性熱可塑性樹脂層、プライマー層及び前記表面保護層を順に有する化粧シートを代表例として、具体的に説明する。
(基材シート)
基材シートは、その表面(おもて面)には絵柄模様層等が順次積層される。
基材シートとしては、例えば、熱可塑性樹脂により形成されたシート(フィルム)が好適である。具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステル等が挙げられる。前記基材シートは、これら樹脂を単独で又は2種以上を組み合わせ用いることにより形成される。
基材シートは、着色されていても良い。この場合は、上記のような熱可塑性樹脂に対して着色材(顔料又は染料)を添加して着色することができる。着色材としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料のほか、各種の染料も使用することができる。これらは、公知又は市販のものから1種又は2種以上を選ぶことができる。また、着色材の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定すれば良い。
基材シートには、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各種の添加剤が含まれていても良い。
基材シートの厚みは、最終製品の用途、使用方法等により適宜設定できるが、一般には20〜300μmが好ましい。
基材シートは、必要に応じて、絵柄模様層を形成するインキの密着性を高めるために表面(おもて面)にコロナ放電処理を施してもよい。コロナ放電処理の方法・条件は、公知の方法に従って実施すれば良い。また、必要に応じて、基材シートの裏面にコロナ放電処理を施したり、裏面プライマー層を形成したりしてもよい。
また、図示はしないが、本発明の化粧シートは基材シートの裏面プライマー層側に後述する透明性接着剤層の接着剤を介してポリエステル系バッカー材をドライラミネート方式で積層してもよい。裏面プライマー層を設けない場合には、熱可塑性樹脂基材シートの裏面側に硬質ポリオレフィン系バッカー材を押出しラミネート方式等で積層し、バッカー材の裏面側に裏面プライマー層を設けてもよい。
(絵柄模様層)
絵柄模様層は、化粧シートに所望の絵柄(意匠)を付与するものであり、絵柄の種類等は限定的ではない。例えば、木目模様、レザー模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄模様層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)して得られるインキを用いた印刷法により、基材シート表面に形成すればよい。インキとしては、化粧シートのVOCを低減する観点からは水性組成物を用いることもできる。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤は、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等とともに用いてもよい。
結着材樹脂としては、親水性処理されたポリエステル系ウレタン樹脂のほか、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルアセテート、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリスチレン−アクリレート共重合体、ロジン誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコール付加物、セルロース系樹脂なども併用できる。より具体的には、例えば、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、ポリN−ビニルピロリドン系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂、水溶性アミノ系樹脂、水溶性フェノール系樹脂、その他の水溶性合成樹脂;ポリヌクレオチド、ポリペプチド、多糖類等の水溶性天然高分子;等も使用することができる。また、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリ酢酸ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン−ポリアクリル系樹脂等が変性したものないし前記天然ゴム等の混合物、その他の樹脂を使用することもできる。上記結着材樹脂は、単独又は2種以上で使用できる。
絵柄模様層の形成は、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等の公知の印刷法により行えばよい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
(着色隠蔽層)
本発明の化粧シートでは、基材シートと絵柄模様層との間にさらに着色隠蔽層が形成されていてもよい。
着色隠蔽層は、化粧シートと被着体とを接合した際に被着体の地色を隠蔽できればよく、通常は基材シートを被覆するように形成すればよい。
着色隠蔽層の形成には、上記公知の印刷法を利用できる。また、前記絵柄模様層の形成に用いるインキをそのまま使用できる。
塗布量は、2〜30g/m2の範囲が望ましい。着色隠蔽層の厚みは、通常0.1〜20μm程度、好ましくは1〜10μm程度である。
(透明性接着剤層)
後述する透明性熱可塑性樹脂層と絵柄模様層との密着性を高めるため、透明性接着剤層を形成してもよい。透明性接着剤層は、意匠性を損なわせないものであれば特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。
接着剤としては特に限定されず、化粧シートの分野で公知の接着剤が使用できる。
化粧シートの分野で公知の接着剤としては、例えば、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、ウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。これら着色剤は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いる。また、イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂も適用し得る。
透明性接着剤層の形成には、上記公知の印刷法を利用できる。
透明性接着剤層の厚みは特に限定されないが、乾燥後の厚みが0.1〜30μm程度、好ましくは1〜20μm程度である。
(透明性熱可塑性樹脂層)
透明性接着剤層の上には、透明性熱可塑性樹脂層が形成される。
透明性熱可塑性樹脂層は、透明性のものであれば特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。前記透明性熱可塑性樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリメチルペンテン、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、ポリカーボネート、セルローストリアセテート等を挙げることができる。これら樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて用いる。
好ましくは、ポリプロピレン樹脂を代表とするポリオレフィン系樹脂を使用する。従って、透明性熱可塑性樹脂層としてポリオレフィン系樹脂を使用する場合は、基材シートを構成するものとして挙げた各種のポリオレフィン系樹脂を使用することができる。
なお、透明性熱可塑性樹脂層は、透明性を有する限り、着色されていても良いが、着色剤を配合しない方が望ましい。
透明性熱可塑性樹脂層の形成方法は限定的でなく、例えば予め形成されたシート又はフィルムを隣接する層にラミネートする方法、透明性熱可塑性樹脂層を形成し得る樹脂組成物を溶融押出し、隣接する層と一緒にラミネートする方法等がある。ラミネート方法としては、例えばドライラミネート方式によるラミネート方法が挙げられる。
透明性熱可塑性樹脂層の厚みは、通常は20〜200μm程度であるが、化粧シートの用途等に応じて上記範囲を超えても良い。
(表面保護層)
本発明の化粧シートは、最表面にマルテンス硬さ(硬度)が30〜170N/mmである表面保護層を有する。当該表面保護層の好ましいマルテンス硬さは、60〜150N/mmである。マルテンス硬さが上記範囲内であれば、対象が軽量物においても防滑性に優れ、防滑性の低下が抑制されている。特に、後述する特定の表面凹凸形状が消失した後においても、防滑性を保持することができる。
なお、本明細書におけるマルテンス硬さは、表面皮膜物性試験機(PICODENTOR HM−500、株式会社フィッシャー・インストルメンツ製)を用いて測定される値であり、具体的な測定方法は次の通りである。この測定方法では、図1(a)に示されるダイヤモンド圧子(ビッカーズ圧子)を用いて、図1(b)に示すように測定試料にダイヤモンド圧子を押し込み、表面にできたピラミッド形のくぼみの対角線の長さからその表面積A(mm)を計算し、試験荷重F(N)を割ることにより硬さを求める。押し込み条件は、室温(実験室環境温度)において、図1(c)に示される通り、先ず0〜5mNまでの負荷を10秒間で加え、次に5mNの負荷で5秒間保持し、最後に5〜0mNまでの除荷を10秒間で行う。そして、表面積A、試験荷重Fに基づきF/Aにより求められる硬度が前記マルテンス硬さである。なお、本明細書では、表面保護層以外の層の硬度の影響を回避するために表面保護層の断面のマルテンス硬さを測定した。これに際し、化粧シートを樹脂(冷間硬化タイプのエポキシ2液硬化樹脂)で埋包し、室温で24時間以上放置して硬化させた後、硬化した埋包サンプルを機械研磨して表面保護層の断面を露出させ、当該断面に(充填材等の微粒子が層中に含まれる場合には当該微粒子を避けた位置に)ダイヤモンド圧子を押し込むことにより断面のマルテンス硬さを測定した。
表面保護層のマルテンス硬さは、1)複数の樹脂成分を混合する、2)樹脂にエラストマーを添加する、等によって適宜設定することができる。例えば、表面保護層を構成する樹脂成分として、後述するウレタンアクリレートを使用する場合、2官能ウレタンアクリレートと6官能ウレタンアクリレートを適宜配合したり、または分子量1500程度の3官能ウレタンアクリレートのみを使用する等により、所望のマルテンス硬さを得ることができる。なお、ここで2官能ウレタンアクリレートとは1分子中にラジカル重合性のアクリロイル基を2つ有するウレタンアクリレートを意味する。3官能ウレタンアクリレートと6官能ウレタンアクリレートについても同様に、1分子中にラジカル重合性のアクリロイル基をそれぞれ3つ、6つ有するウレタンアクリレートを意味する。
また、本発明の化粧シートは、その表面に特定の凹凸形状を有する。
当該凹凸の平均間隔(Sm)は、180μm〜500μmであり、Smが上記範囲内であれば、対象が重量物又は軽量物に拘わらず、防滑性に優れる。好ましいSmの範囲は250〜350μmである。
上記Smは、表面保護層の凹凸の間隔を示す指標であり、上記表面保護層の粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、1つの山及びそれに隣り合う1つの谷に対応する平均線の長さの和を求め、さらに上記した和の平均値を表したものである。Smが小さいと、表面の目が細かい(凹凸が密の状態である)。
また、表面保護層の最大高さ(Rz)は、20〜60μmである。好ましくは20〜53μmであり、より好ましくは20〜50μmである。Rzが20を下回る場合は、対象が軽量物である場合の防滑性が劣り、Rzが60を超える場合は耐傷性が劣る。
上記Rzは、表面保護層の最大高さを示す指標であり、上記表面保護層の粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から最も高い山頂までの高さHaと最も低い谷底までの深さHbとの和を表したものである(Rz=Ha+Hb)。
また、表面保護層の十点平均粗さ(Rzjis)は、10μm以上であることが好ましく、20〜30μmであることがより好ましい。
上記Rzjisは、表面保護層の粗さを示す指標であり、上記表面保護層の粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値との和で示される。
上記したSmはJIS B0601(1994)、Rz及びRzjisはJIS B0601(2001)表面粗さの規格に準拠している。
上記したSm、Rz及びRzjisは、いずれも表面粗さ測定を行うことによって得られる。表面粗さ測定は、表面粗さ形状測定器、例えば、サーフコム 120A (株式会社東京精密製)を用いて、測定することができる。
また、本発明の化粧シートは、表面保護層の静摩擦係数に関して、0.37以上であることが好ましく、0.45〜0.55がより好ましい。
また、表面保護層の動摩擦係数は、0.35以上であることが好ましく、0.4〜0.5であることがより好ましい。
前記静摩擦係数及び動摩擦係数は、JIS K 7125の規定に準じて測定できる。例えば、引張試験機(テンシロン万能試験機「RTC−1250A」)を用いて、測定することができる。
表面保護層のSm、Rz及びRzjisは、1)後述するフィラーを含有する、2)エンボス加工を行う等により、適宜設定することができる。静摩擦係数及び動摩擦係数は、上記1)及び2)の方法の他、3)後述する複数の樹脂成分を混合すること等によっても適宜設定できる。
表面保護層は、下層に絵柄模様層が形成されているときは透明性のものが好ましい。
表面保護層は、耐擦傷性等の観点から、電離放射線硬化型樹脂を樹脂架橋することにより形成される電離放射線硬化型樹脂層であることが好ましい。電離放射線硬化型樹脂とは、紫外線、電子線等を照射することにより、架橋及び硬化する樹脂を指す。
電離放射線硬化型樹脂としては、公知のもの又は市販品を使用することができる。具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基をもつプレポリマー、オリゴマー及び単量体の少なくとも1種を含む組成物を用いる。
前記のプレポリマー又はオリゴマーとしては、例えば、ポリエステルメタアクリレート、ポリエーテルメタアクリレート、ウレタンメタアクリレート、ポリオールメタアクリレート、メラミンメタアクリレート等のメタアクリレート類、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート類等がある。上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、特開2007-118596に則ったウレタンアクリレートオリゴマーを用いてもよい。
単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、2−エチルヘキシルアクリレート、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸エトキシメチル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸ラウリル等のメタアクリル酸エステル類がある。
不飽和酸の置換アミノアルコ−ルエステルとしては、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、メタアクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和酸の置換アミノアルコールエステル等がある。
その他にも、アクリルアミド、メタアクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオベンジルグリコールジアクリレート、1,6ーヘキサンジオールジアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールアクリレート、ジエチレングリコールジメタアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタアクリレート等の多官能性物;トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピオレート、ジペンタエリスリトールテトラチオグリコール等の分子中に2個以上のチオール基をもつポリチオール化合物がある。
上記例示の樹脂については1種又は2種以上を併用して用いることができる。
表面保護層の厚みは、本発明の効果を妨げない範囲であればよく特に限定されないが、1〜200μmが好ましく、1〜100μmがより好ましく、5〜50μmがさらに好ましい。なお、本明細書において、表面保護層の厚みとは、表面保護層を形成する樹脂の最底部から、後述するフィラーにより凸部が形成されていない平滑部までの長さをいう。また、本明細書において、フィラーにより形成される凸部の厚みとは、フィラーにより凸部が形成されていない表面保護層の平滑部から、フィラーにより形成された最頂部までの長さをいう。上記したそれぞれの厚みについては、図2で詳しく説明している。
表面保護層に含まれるフィラーとしては、例えば、シリカ、シリコーン樹脂(パウダー、ビーズ)等の無機粒子;アクリル、架橋アルキル、架橋スチレン、インゾグアナミン樹脂、尿素− ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン、ナイロン等の有機材料パウダーないしビーズ等が挙げられる。フィラーとして好ましいのは、シリカ及びアクリルビーズからなる群から選ばれた少なくとも1種である。なお、前記フィラーは、1種又は2種以上使用することができる。
フィラーの平均粒径は、少なくとも表面保護層の厚み以上であり、後述する耐傷性を保持する為には「表面保護層の厚み+40μm」未満であることが好ましく、「表面保護層の厚み+30μm」以下であることがより好ましい。なお、フィラーの平均粒径と表面保護層の厚みが等しいとき、表面保護層にはフィラーにより形成される凸部が存在しない(つまり、フィラーにより形成される凸部の厚みが0μmである)場合もあれば、フィラーにより形成される凸部が存在する場合もある。
フィラーの平均粒径については、レーザー回折法、コールターカウンター法、沈降法等の公知の方法により測定することができる。なお、前記平均粒径は、累積頻度50%に相当する粒径(D50)を意味する。
表面保護層中における前記フィラーの含有量は、前記表面保護層を形成する樹脂成分100重量部に対して、3〜50重量部であることが好ましく、5〜30重量部であることがより好ましい。
なお、本発明の化粧シートにおいて、上述したフィラーは本発明の効果を妨げない範囲で表面保護層内部に存在する方がよい。表面保護層の表面から突出するフィラーの割合が少ないほど、耐傷性などの表面性能が向上する。
表面保護層は、上記したフィラー以外にも、耐擦傷性を更に高めることを目的として、α―アルミナ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド等の無機粒子、架橋アクリルなどの合成樹脂ビーズ等の有機樹脂粒子などの粉末を添加してもよい。これら粉末の粒子形状としては各種形状のものが用いられるが、特に球形状又は球形状に類似したものを用いると、耐擦傷性が良好である。上記粉末の平均粒径は塗膜厚み(表面保護層厚み)以下が好ましく、添加量は樹脂成分100重量部に対して、1〜30重量部が好ましい。上記した粉末は、1種又は2種以上使用することができる。
また、表面保護層は、さらに上記した粉末以外にも、表面の艶消し効果(マット化)を更に高めることを目的として、艶消し材を使用してもよい。
艶消し材としては、シリカ、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、カオリン、マイカ、タルク等の珪酸化合物;二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機顔料;ポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系、アクリル系等の微粒子ポリマー等の有機顔料;等が挙げられる。なかでも、艶消し材の重量当たりの艶消し効果が高いという観点から、シリカが好ましい。なお、上記艶消し材は、1種又は2種以上使用することができる。
艶消し材の平均粒径は、少なくとも表面保護層厚み未満である。
当該艶消し材と、前記フィラーを同時に表面保護層に添加する場合、前記フィラーの平均粒径(d)、前記艶消し材の平均粒径(d)、及び前記塗膜厚み(表面保護層厚み(D))の関係は、0<d<D≦dである。
ここで、フィラーの平均粒径、艶消し材の平均粒径及び表面保護層(塗膜)の厚みに関する好ましい具体的な態様を以下に示す。例えば、表面保護層厚みが5μmであるとき、フィラーの平均粒径は6〜10μmが好ましく、さらに艶消し材も含有する場合、艶消し材の平均粒径は1〜4μmであることが好ましい。表面保護層厚みが15μmであるとき、フィラーの平均粒径は16〜54μmが好ましく、さらに艶消し材も含有する場合、艶消し材の平均粒径は1〜14μmであることが好ましい。表面保護層厚みが50μmであるとき、フィラーの平均粒径は51〜89μmが好ましく、さらに艶消し材も含有する場合、艶消し材の平均粒径は1〜49μmであることが好ましい。
艶消し材の比表面積は、通常50m/g以上であり、50〜350m/gが好ましい。
艶消し材の添加量は、樹脂成分100重量部に対して、通常20重量部以下であり、1〜20重量部が好ましく、5〜15重量部がより好ましい。
また表面保護層には、耐候性を向上させるために、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、トリアジン系などの紫外線吸収剤を添加するのが好ましい。紫外線吸収剤を添加する場合は電子線を照射して表面保護層を硬化させる。また、紫外線を照射して樹脂層を硬化させる場合には、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミノキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン等、光重合促進剤(増感剤)としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を用いる。
また表面保護層には、抗菌性を付与する為に、抗菌剤を添加してもよい。抗菌剤としては、無機系抗菌剤、及び有機系抗菌剤がある。特に無機系抗菌剤は有機系抗菌剤に比べ一般に安全性が高く、耐久性、及び耐熱性にも優れているため望ましい。無機系抗菌剤とは、銀をはじめとする銅、亜鉛等の抗菌性金属を各種の無機物担体に担持したものである。抗菌剤の添加量は樹脂成分100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。
また表面保護層には、必要に応じて、溶剤、染料、顔料等の着色剤、艶調整剤、増量剤等の充填剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤等の各種添加剤を加えることができる。
電離放射線硬化型樹脂による表面保護層の形成方法については、公知の方法に従えば良い。例えば、電離放射線硬化型樹脂を含む組成物(塗料)を調製し、これをグラビアコート法、ロールコート法等の周知の塗布法で塗布すれば良い。この場合の前記組成物の塗布量としては、特に限定されず、表面保護層の厚みが上記範囲になるよう適宜設定すればよい。
塗布後、形成された塗膜に対して、電離放射線を照射する。電離放射線は、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、例えば可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等がある。特に電離放射線として、紫外線、電子線等を用いることができる。特に、前記表面保護層は、前記電離放射線硬化性樹脂を含む塗膜に対して電子線を照射することにより形成された層であることが好ましい。電子線を照射することにより、均一に樹脂架橋された表面保護層が確実に得られる。しかも、電子線照射により樹脂架橋する場合、光重合用開始剤を使用しなくても、安定的に前記樹脂を架橋・硬化できる点、紫外線照射による樹脂架橋とは異なり硬化反応速度が温度の影響をあまり受けない点等で有利である。
紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯等の光源を使用できる。紫外線の波長としては、190〜380nm程度の波長域を使用することができる。
また、電子線源としては、例えばコッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。電子線の加速電圧は、一般には100〜1000keV程度、好ましくは100〜300keV程度である。電子線の照射量は、通常2〜15Mrad程度であればよい。
(プライマー層)
プライマー層を設けることにより、前記表面保護層の形成を容易にすることができる。前記プライマー層は、透明性のものであれば特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。
プライマー層は、公知の又は市販のプライマー剤を前記透明性熱可塑性樹脂層の上に塗布することにより形成できる。特に、前記プライマー層は、樹脂を架橋させることにより形成された層であることが好ましい。そのような層を形成するためのプライマー剤としては、例えば、アクリル変性ウレタン樹脂(アクリル系ウレタン樹脂)等からなるウレタン樹脂系プライマー剤、アクリルとウレタンのブロック共重合体からなる樹脂系プライマー剤等が挙げられる。これらプライマー剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いる。
プライマー層には、艶消し剤としてシリカを含有させてもよい。プライマー剤中におけるシリカの含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.1〜50重量部が好ましく、10〜40重量部がより好ましい。
さらに、必要に応じて、プライマー剤に公知の添加剤を含有させてもよい。例えば、プライマー剤にヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を含有させることにより、前記透明性熱可塑性樹脂層と前記表面保護層との密着性をより向上させることができる。
プライマー層の形成には、上記公知の方法を利用できる。例えば、上記の電離放射線硬化型樹脂による表面保護層の形成方法と同様の方法を採用できる。
プライマー層の厚みは特に限定されないが、通常0.1〜100μm程度、好ましくは0.5〜15μm程度である。
また、プライマー層には、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各種の耐候性剤を加えてもよい。
化粧シートの製造方法
本発明の化粧シートは、少なくとも上記した表面保護層を最表面に有することにより得られる。例えば、基材シート上に、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性熱可塑性樹脂層及びプライマー層を積層した後、最表面に表面保護層を形成することにより得られる。
また、化粧シートにエンボス加工を施す場合は、表面保護層を形成した後でもよいし、表面保護層を形成する前でもよい。例えば、具体的な態様として、1)基材シート上に絵柄模様層、透明性熱可塑性樹脂層及びプライマー層を順に形成した後、表面保護層を形成し、最後にエンボス加工を施してもよい。また、別の具体的態様として、2)基材シート上に絵柄模様層、透明性熱可塑性樹脂層及びプライマー層を順に形成した後、エンボス加工を施し、最後に表面保護層を形成してもよい。また、さらに別の具体的態様として、3)基材シート上に絵柄模様層、透明性熱可塑性樹脂層を順に形成し、次いでエンボス加工を施した後、プライマー層を設け、最後に表面保護層を形成してもよい。エンボス加工により、表面保護層のSm、Rz、Rzjis、静摩擦係数及び動摩擦係数を調整する場合は、表面保護層を形成した後にエンボスを施すことが好ましい。
エンボス加工は、公知のエンボス版を使用し、例えば、シート温度120℃〜160℃、10〜40kg/cm2の圧力にて化粧シートの絵柄印刷面側に凹凸パターンを転写すればよい。
またワイピング加工を施す場合は、特公昭58−14312号公報などに記載されているように、凹凸模様上に着色インキを塗布した後、ワイピング処理し、凹凸模様の凹部内に着色インキを充填することにより行う。
なお、表面保護層が形成された化粧シートの基材シート裏面に対して、溶融樹脂を押出し成形することによって、前記合成樹脂製バッカー材を形成することができる。
化粧板
本発明の化粧板は、前記化粧シートの表面保護層が最表面層となるように前記化粧シートが被着材上に積層されてなる。
被着材は、限定的でなく、公知の化粧シートと同様のものを用いることができる。例えば、木質材、金属、セラミックス、プラスチックス、ガラス等が挙げられる。特に、本発明化粧シートは、木質材に好適に使用することができる。木質材としては、具体的には、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)等が挙げられる。
積層方法は限定的でなく、例えば接着剤により化粧シートを被着材に貼着する方法等を採用することができる。接着剤は、被着材の種類等に応じて公知の接着剤から適宜選択すれば良い。例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー等のほか、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。これら接着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いる。
このようにして製造された化粧板は、例えば、壁、天井、床等の建築物の内装材、窓枠、扉、手すり等の建具の表面化粧板、家具又は弱電、OA機器等のキャビネットの表面化粧板等に用い
ることができる。特に、本発明の化粧板は、床用化粧材として好適に用いることができる。
本発明の化粧シートは、対象が軽量物においても防滑性に優れ、かつ防滑性の低下が抑制されている。よって、本発明の化粧シートを積層した化粧板は、各種の建材、家具等に用いることができる。特に、本発明の化粧板は、床用化粧材として好適に用いることができる。
図1は、本明細書におけるマルテンス硬さの測定に用いるダイヤモンド圧子(a)、押し込み操作の模式図(b)及び押し込み荷重と変位の一例(c)を示す図である。 図2は、本発明の化粧シートの断面図である。 図3は、本発明の化粧シートの層構成概念図(断面図)である。 図4は、実施例4にて作製した化粧シートの凹凸消失促進処理前後の表面粗さの測定結果の一例である。縦目盛:20μm/10mm、 横目盛:500μm/10mm 図5は、実施例5にて作製した化粧シートの凹凸消失促進処理前後の表面粗さの測定結果の一例である。縦目盛:20μm/10mm、 横目盛:500μm/10mm
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
表面保護層を構成する樹脂組成物の成分として、以下の成分を用意した。
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマーA(ポリオール成分がポリエステルジオール、Tg:25℃、分子量1200)
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマーB(ポリオール成分がポリエーテルジオール、Tg:−55℃、分子量5000)
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマーC(ポリオール成分がポリエステルジオール、Tg:25℃、分子量1500)
・6官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー (Tg:200℃以上、分子量1500、共栄社化学株式会社製UA306H)
・フィラー: (平均粒径20μm シリカ)
・フィラー: (平均粒径35μm アクリルビーズ)
・艶消し材: (平均粒径11μm シリカ)
また、エンボス加工に関して、以下のエンボス形状を付するためのエンボス版を用意した。
・細かな砂目調(砂目調(細))、
・粗い砂目調(砂目調(粗))
・粗さが細かな砂目調と粗い砂目調の中間程度である、砂目調(砂目調(中))
・木目調
実施例1
60μm厚の着色ポリプロピレンフィルムからなる基材シートの表面及び裏面にコロナ放電処理を施した後、基材シート上に、アクリル系樹脂を結着材樹脂とした着色インキを用いてグラビア印刷法により、4μm厚の木目柄の絵柄模様層を形成した。また、基材シートの絵柄模様層と反対側の面に、アクリル系ウレタン樹脂と硝化綿樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加してなる樹脂を用いてグラビア印刷法により、厚み2μmの裏面プライマー層を形成した。絵柄模様層の上に2液硬化型ウレタン樹脂からなる塗液を塗布して厚さ2μmの透明性接着剤層を形成した。さらに当該接着剤層の上にポリプロピレン系樹脂のシートを押出しラミネート方式で積層し、厚み80μmの透明性熱可塑性樹脂層を形成した。透明性熱可塑性樹脂層の表面にコロナ放電処理を施した後、透明性熱可塑性樹脂層上に2液硬化型ウレタン樹脂を塗工することにより、厚み1μmのプライマー層を形成した。次いで、シート温度120℃〜160℃、圧力10〜40kg/cm2の条件にてエンボス加工を行い、細かな砂目調のエンボス形状を形成した。さらに、上記プライマー層の上に、2液硬化型ウレタン樹脂を塗工することにより、厚み1μmのプライマー層を形成し、さらに下記に示す表面保護層を構成する樹脂組成物をロールコート方式によって塗膜(15μm)を形成した後、酸素濃度200ppm以下の環境下、175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射することにより表面保護層を形成して、化粧シートを作製した。また、当該化粧シートを、接着剤を介して厚さ2.7mmの中密度木質繊維板(MDF)上に貼り合わせて化粧板を作製した。
[表面保護層を構成する樹脂組成物]
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマーA 52重量部
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマーB 18重量部
・6官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー 30重量部
・フィラー (20μm シリカ) 5重量部
実施例2〜5、7〜13並びに比較例3、5及び6
表面保護層を構成する樹脂組成物の成分及びその含有量、マルテンス硬さ、エンボス形状の種類等を適宜変更する以外は、実施例1と同様にして、表1、2の通りの化粧シート及び化粧板を得た。
実施例6
実施例1と同様にして、裏面プライマー層、基材シート、絵柄模様層、透明性接着剤層、透明性熱可塑性樹脂層及びプライマー層を積層した。その後、下記に示す表面保護層を構成する樹脂組成物をロールコート方式によって塗膜(15μm)を形成した後、酸素濃度200ppm以下の環境下、175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射することにより表面保護層を形成した。その後、シート温度120℃〜160℃、圧力10〜40kg/cm2の条件にてエンボス加工を行い、砂目調(中)のエンボス形状を形成し、化粧シートを作製した。また、実施例1と同様の方法によって、化粧板を作製した。
[表面保護層を構成する樹脂組成物]
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマーA 52重量部
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマーB 18重量部
・6官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー 30重量部
・艶消し材 (11μm シリカ) 10重量部
比較例1、2及び4
表面保護層を構成する樹脂組成物の成分及びその含有量、マルテンス硬さ、エンボス形状の種類等を適宜変更する以外は、実施例6と同様にして、表1、2の通りの化粧シート及び化粧板を得た。
測定及び評価(1)
実施例1〜13及び比較例1〜6で作製した化粧シート又は化粧板に対して、以下の測定又は評価を行った。
<<マルテンス硬さ測定>>
上述の方法によって、表面保護層の断面方向のマルテンス硬さを測定した。結果を表1、2に示す。なお、表中のマルテンス硬さの値は、10回の測定値の平均値を示す。
<<Rz、Rzjis、及びSmの測定>>
Rz、Rzjis及びSm値を測定した。上記Rz、Rzjis及びSmは、化粧板の表面粗さを測定することによって得られる。表面粗さ測定は、JIS B0601に従って行った。一例として、実施例4、5で作製した化粧シートの表面粗さ測定結果を、図4、5に示す。表面粗さ測定は、表面粗さ形状測定器(サーフコム 120A 株式会社東京精密製)を用いた。結果を表1、2に示す。なお、表中のRz、Rzjis及びSmは、上記化粧板を異なる位置で3回測定し、最大値と最小値を範囲で表している。
<<静摩擦係数及び動摩擦係数の測定>>
静摩擦係数及び動摩擦係数を測定した。測定は、JIS K 7125の規定に準じて行った。引張試験機はテンシロン万能試験機「RTC−1250A」を用いた。結果を表1、2に示す。なお、表中の静摩擦係数及び動摩擦係数の値は、上記化粧板を異なる位置で3点測定し、当該測定値の平均値を示す。
<<防滑性評価 人間>>
防滑性(人間)を確認した。具体的には、各化粧シートをフロア加工し、20代〜40代の成人男女15人に対して、1)靴下着用、2)ストッキング着用、及び/または3)素足で上記フロア上を通常歩行及び摺足歩行させた。また、汎用木質フロア(上市されている一般的な突き板塗装フロア)についても、同様の歩行をさせた。結果を表1、2に示す。なお、評価方法は以下の通りである。
◎:成人男女10人以上が、汎用木質フロアと比べて滑りにくさを感じたもの。
○:成人男女8人以上が、滑りにくさを感じたもの。
×:滑りにくさを感じたとした成人男女が7人以下であるもの。
<<方法(防滑性評価 犬)>>
防滑性(犬)を確認した。具体的には、各化粧シートをフロア加工し、小型犬及び中型犬に対して、歩行、通常走行、跳躍、及び反復運動をさせた。また、汎用木質フロアについても、同様の行動をさせた。結果を表1、2に示す。なお、評価方法は以下の通りである。
○:汎用木質フロアと比べて、小型犬及び中型犬の足元のふらつき・滑りが見られなかったもの。
×:汎用木質フロアと比べて、小型犬及び中型犬の足元のふらつき・滑りが見られたもの。
測定及び評価(2)
実施例1〜13及び比較例5、6で作製した化粧シート及び化粧板に対して、凹凸形状消失促進処理を行った後、以下の測定及び評価を行った。上記凹凸形状消失促進処理は、スチールウール(日本スチールウール株式会社、材質:鉄、品番:#1、品質:中間)、荷重300g/mにて、シート表面が軽微艶変化するまで摺動処理を実施した。
<<Rz、Rzjis、及びSmの測定>>
上記測定及び評価(1)と同様に行い、測定結果を表1、2に示す。
<<静摩擦係数及び動摩擦係数の測定>>
上記測定及び評価(1)と同様に行い、測定結果を表1、2に示す。
<<防滑性試験(O−Y・PSM)>>
各化粧板に対して、東工大式滑り試験機(O−Y・PSM)を用いて、靴下による滑り抵抗値(C.S.R.値)を測定した。測定結果を表1、2に示す。
◎ :測定値が0.35以上0.50以下(滑り難い)
○ :測定値が0.30以上0.35未満(やや滑りにくい)
× :測定値が0.25以上0.30未満(滑り易い)
××:測定値が0.50より大きく、0.55以下(躓き易い)
なお、数値が小さいほど滑りやすいことを示し、人間が快適と感じる滑り抵抗値の範囲は0.3以上0.5以下の範囲内である。
<<防滑性試験(ONO・PPSM)>>
各化粧板に携帯型すべり試験機(ONO・PPSM)を設置し、すべり片を測定箇所に全面接触させた後、直ちに(前置時間0s)ハンドルを回転させ、斜め上方18℃の方向に引張荷重速度約20kgf(196N)で引っ張った。その後、すべり片が明らかに動き始めるのを確認したうえで引っ張るのを停止し、停止するまでの最大引張荷重(Pmax)を読みとり、下式によりすべり抵抗係数C.S.R・D’を算出した。
C.S.R・D’=Pmax(kgf)/5kgf
ここで、ONO・PPSMの滑り片と重錘をあわせた質量は5kgである。また、すべり片と床との接触面の大きさは6×5cmであり、すべり片には発泡ゴム(ショアA硬度:10、厚さ:10mm、材質ポリウレタンフォーム)に麻織物(平織、厚さ:0.80mm、材質:ジュート、織密度:8×8本/inch)をかぶせたものを使用した。(参考文献)小野英哲:携帯型床のすべり試験機(ONO・PPSM)の開発、日本建築学会構造系論文集、第585号、pp.51〜56、2004年11月
測定結果を表1、2に示す。
○ :測定値が0.33以上0.55以下(すべりはほとんど発生しない)
× :測定値が0.33未満 (すべりが発生)
なお、数値が小さいほど滑りやすいことを示し、犬のすべりがほとんど発生しないのは0.33以上0.55以下(歩行開始の場合0.33以上0.44未満、走行開始の場合0.44以上0.55以下)の範囲内である。

Claims (6)

  1. 表面保護層を最表面に有する化粧シートであって、
    (1)前記表面保護層のマルテンス硬さが30〜170N/mmであり、
    (2)前記表面保護層は凹凸を有し、当該凹凸は砂目調又は木目調のエンボス形状を有し、かつ当該凹凸の平均間隔Smが180μm〜500μmであり、
    (3)前記表面保護層の最大高さRzが20〜60μmである
    ことを特徴とする、化粧シート。
  2. 前記表面保護層は、更にフィラーにより形成される凸部を有する、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記マルテンス硬さが60〜150N/mmである、請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 前記Smが250〜350μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 前記Rzが20〜50μmである、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 前記表面保護層が電離放射線硬化型樹脂を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
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