JP2023132950A - 化粧シート及び化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦が小さく感じられるような触感に優れ、且つ防滑性が確保された化粧シート及び化粧材を提供する。【解決手段】化粧シート10は、保護層30を備えた化粧シートである。保護層は、化粧シートの表面を構成する凹凸面32を有する。凹凸面は、シワ構造を有する。凹凸面における、JIS B0601:2013に規定される最大高さRzは、2.5μm以上である。保護層のマルテンス硬さHMは、180N/mm2以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、化粧シート及び化粧材に関する。
従来、建築物の内装及び外装、建具、家具及び家電等の表面、車両の内装等に化粧シートが用いられている。化粧シートは、意匠層を有し得る。意匠層は、所定の模様、色彩等に対応した絵柄層を含む。化粧シートの表面には、保護層が設けられることがある。保護層には、表面に凹凸面(いわゆるマット面)が設けられることがある。表面に凹凸面が設けられた保護層は、例えば化粧シートの表面の光沢を抑制するための艶消層として機能する。この場合、保護層(艶消層)に入射した光が、この凹凸面で乱反射して拡散することにより、保護層(艶消層)の表面における光沢が減少する。
近年、凹凸面を製造する方法として、エキシマ光を用いて樹脂の表面にシワ状の凹凸面を形成する方法が提案されている。このような凹凸面の製造方法の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1では、まず、光硬化性を有する樹脂からなる塗膜の表面にエキシマ光を照射する。その後、当該塗膜に紫外線を照射して塗膜の全体を硬化させる。これにより、塗膜の表面にシワが形成される。特許文献1では、このようにして形成されたシワにより、低光沢性を有する塗膜が得られる。
特開2021-24102号公報
化粧シートに関する顧客の需要の多様性は多岐にわたっており、上記のような視覚的な艶消効果だけでなく、触感表現も求められるようになっている。特に、化粧シートには、使用者が化粧シートに接触したときに、使用者に、摩擦が小さく感じられるような触感を与えることが求められる場合がある。より具体的には、化粧シートには、触感の中でも特に「さらさら」した触感を、使用者に与えることが求められる場合がある。
その一方で、化粧シートには、防滑性が求められる場合がある。例えば、化粧シートを建築物の床に用いる場合には、化粧シートに、化粧シート上に立ち、化粧シート上を歩く使用者が足を滑らせることを抑制し、床の歩き易さを確保できる程度の防滑性が求められ得る。
本開示の実施形態は、摩擦が小さく感じられるような触感に優れ、且つ防滑性が確保された化粧シート及び化粧材を提供することを目的とする。
本開示の一実施の形態による化粧シートは、
保護層を備えた化粧シートであって、
前記保護層は、前記化粧シートの表面を構成する凹凸面を有し、
前記凹凸面は、シワ構造を有し、
前記凹凸面における、JIS B0601:2013に規定される最大高さRzは、2.5μm以上であり、
前記保護層のマルテンス硬さHMは、180N/mm以下である。
本開示の一実施の形態による化粧シートにおいて、
前記凹凸面における、JIS B0601:2013に規定される最大高さRzは、12.5μm以下であってもよい。
本開示の一実施の形態による化粧シートにおいて、
前記保護層のマルテンス硬さHMは、30N/mm以上であってもよい。
本開示の一実施の形態による化粧シートにおいて、
前記凹凸面における、JIS A1454:2016に規定される滑り抵抗係数C.S.Rは、0.3以上であってもよい。
本開示の一実施の形態による化粧シートにおいて、
前記凹凸面における、JIS A1454:2016に規定される滑り抵抗係数C.S.Rは、0.55以下であってもよい。
本開示の一実施の形態による化粧シートにおいて、
前記保護層は、樹脂層と複数の粒子とを含んでもよい。
本開示の一実施の形態による化粧シートは、
意匠層をさらに備えてもよい。
本開示の一実施の形態による化粧シートは、
床用化粧シートであってもよい。
本開示の一実施の形態による化粧材は、
被着体と、前記被着体上に設けられた上記記載の化粧シートと、を有する。
本開示の一実施の形態によれば、摩擦が小さく感じられるような触感に優れ、且つ防滑性が確保された化粧シート及び化粧材を提供できる。
図1は、本開示の一実施の形態を説明する図であって、化粧シートの一例の断面図である。 図2は、化粧シートのシワ構造の一例を示す写真である。 図3は、化粧シート10の保護層30を示す断面図である。 図4は、図3に示す保護層30上に使用者が立っているときの、保護層30を示す断面図である。
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。本明細書に添付する図面においては、図を理解しやすくするために、縮尺及び縦横の寸法比等を実物のそれらから変更及び誇張してある。なお、以下に示す実施形態は、本開示の実施形態の一例である。したがって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるべきではない。
本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されない。例えば、「シート」は、「板」又は「フィルム」と呼ばれる部材も含む。
本明細書において、「平面視」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を当該部材の法線方向から見た状態を指す。例えば、ある板状の部材が「平面視において矩形状の形状を有する」とは、当該部材をその板面に対する法線方向から見たときに、当該部材が矩形状の形状を有することを意味する。
本明細書において用いる、形状、幾何学的条件及び物理的特性並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語、並びに、長さ、角度及び物理的特性の値が指す範囲は、厳密にその範囲に限定されず、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含む。ただし、特に厳格に解釈すべき旨の記載がある場合を除く。
本開示の実施形態の化粧シート10は、例えば、建築物の内装及び外装、建具、家具及び家電等の表面、車両の内装等の最表層を構成する部材として用いられる。より詳細には、化粧シート10は、例えば、壁、天井、床等の建築物の内装用部材、外壁、軒天井、屋根、塀、柵等の外装用部材、窓枠、扉、扉枠、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具又は造作部材、箪笥、棚、机等の一般家具、食卓、流し台等の厨房家具、家電、OA機器等のキャビネット等の表面化粧板、車両の内装、外装用部材に用いられてもよい。また、化粧シート10は、包装材料、ディスプレイ用防眩フィルム、白板(ホワイトボード)又は黒板、クレジットカード、キャッシュカード、テレフォンカード、各種証明書類等の各種カード、各種キーボードの鍵盤、窓、扉、間仕切り等の透明板(窓硝子等)、人工皮革等に用いられてもよい。一例として、化粧シート10は、建築物の床に用いられる床用化粧シートである。本開示の実施形態においては、化粧シート10が床用化粧シートである場合について説明する。
本開示の実施形態の化粧シート10は、他の部材(被着体)上に積層されてもよい。この場合、被着体とこの被着体上に設けられた化粧シート10により、化粧材が構成される。被着体は、例えば、建築物の内装及び外装、建具、家具及び家電等の表面、車両の内装等の下層を構成する部材であってもよい。化粧シート10が床用化粧シートである場合、被着体は、建築物の床の下層を構成する部材である。被着体とこの被着体上に設けられた床用化粧シートにより、化粧材として床が構成される。
本開示の実施形態の化粧シート10は、表面10aと、表面10aの反対側に位置する裏面10bとを有する。本開示の実施形態の化粧シート10は、保護層30を備えている。保護層30は、凹凸面32を有する。保護層30は、凹凸面32の反対側に位置する裏面34をさらに有する。凹凸面32は、化粧シート10の表面10aを構成する。凹凸面32は、いわゆるマット面である。本開示の実施形態の保護層30は、艶消層である。本開示の実施形態の化粧シート10において、保護層30に入射した光は、この凹凸面32で乱反射して拡散する。これにより、化粧シート10の表面10aにおける光沢が減少する。すなわち、保護層30が艶消層として機能して、保護層30において艶消効果が発揮される。
以下、図1を参照して、このような保護層30を備えた化粧シート10の一例について説明する。図1は、化粧シート10の一例の断面を示す。図示された例では、化粧シート10は、意匠層20をさらに備えている。図示された例では、化粧シート10は、基材12と、意匠層20と、接着層14と、透明樹脂層16と、プライマー層18と、保護層30と、をこの順に有している。なお、基材12、意匠層20、接着層14、透明樹脂層16及びプライマー層18は、いずれも化粧シート10に不可欠の構成要素ではない。化粧シート10は、基材12、意匠層20、接着層14、透明樹脂層16及びプライマー層18のうちの1つ以上を有しなくてもよい。また、化粧シート10は、特定の機能を発揮することが意図された他の部材(層)を有してもよい。
基材12は、保護層30を支持する機能を有する。とりわけ本開示の実施形態では、基材12は、意匠層20、接着層14、透明樹脂層16、プライマー層18及び保護層30を支持する。基材12は、保護層30の裏面34と対面して配置されている。基材12は、フィルム状の部材であってもよい。基材12の厚さは、10μm以上1mm以下であってもよい。好ましくは、基材12の厚さは、20μm以上300μm以下であってもよい。
基材12の材料として、例えば、樹脂材料、金属材料、繊維質材料が用いられる。樹脂材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂である。金属材料は、例えば、アルミニウム、鉄、銅、金、銀、クロム、ニッケル、コバルト、錫、チタニウム又はこれらの合金である。繊維質材料は、例えば、紙、織布、不織布又はこれらに樹脂を含侵させたものである。基材12は、これらの材料により構成される1層のみを含んでもよい。また、基材12は、これらの材料により構成される複数の層を含んでもよい。基材12が複数の層を含む場合、互いに異なる材料からなる複数の層を含んでもよい。
意匠層20は、化粧シート10を観察する観察者から視認されるべき意匠を表示する機能を有する。この意匠は、例えば、絵、写真、図形、模様、マーク、文字、色彩等の絵柄である。意匠層20は、単色の色彩の絵柄を意匠として表示するものであってもよい。意匠層20は、保護層30の裏面34と対面して配置されている。本開示の実施形態では、意匠層20は、基材12と保護層30との間に配置されている。意匠層20の厚さは、0.5μm以上20μm以下であってもよい。好ましくは、意匠層20の厚さは、1μm以上10μm以下であってもよい。さらに好ましくは、意匠層20の厚さは、2μm以上5μm以下であってもよい。
意匠層20は、着色層22と、絵柄層24とを含んでもよい。着色層22は、基材12の表面の全面に所望の色彩を付与する層である。着色層22は、いわゆるベタ層であってもよい。着色層22は、単一の色彩を有してもよい。また、着色層22は、複数の色で構成される模様を有してもよい。絵柄層24は、意匠層20が表示すべき意匠を構成する層である。着色層22及び絵柄層24は、それぞれインキを用いて、塗布、印刷等により形成され得る。インキとしては、例えば、バインダー樹脂と、顔料、染料等の着色剤とを含むものが使用され得る。なお、意匠層20は、着色層22及び絵柄層24のいずれか一方のみを有してもよい。すなわち、意匠層20は、着色層22のみを有してもよく、絵柄層24のみを有してもよい。
透明樹脂層16は、意匠層20を保護する機能を有する。また、透明樹脂層16は、化粧シート10の強度を高める機能を有する。透明樹脂層16は、保護層30の裏面34と対面して配置されている。本開示の実施形態では、透明樹脂層16は、意匠層20と保護層30との間に配置されている。透明樹脂層16は、透明な樹脂材料で形成される。樹脂材料は、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等であってもよい。透明樹脂層16は、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤、また着色剤等の添加剤を含有してもよい。透明樹脂層16の厚さは、20μm以上150μm以下であってもよい。好ましくは、透明樹脂層16の厚さは、40μm以上120μm以下であってもよい。さらに好ましくは、透明樹脂層16の厚さは、60μm以上100μm以下であってもよい。
なお、本明細書で用いる「透明」とは、可視光透過率が、50%以上であることを意味し、好ましくは80%以上である。可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JISK0115準拠品)を用いて測定波長380nm以上780nm以下の範囲内で1nm毎に測定したときの、各波長における全光線透過率の平均値として特定される。また、「透明」とは、無色透明及び着色透明を含む。
接着層14は、意匠層20と透明樹脂層16とを互いに接着する機能を有する。化粧シート10が意匠層20を有しない場合には、接着層14は、基材12と透明樹脂層16とを互いに接着してもよい。接着層14の材料として、例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等の接着剤を用いてもよい。接着層14の厚さは、0.1μm以上30μm以下であってもよい。好ましくは、接着層14の厚さは、1μm以上15μm以下であってもよい。さらに好ましくは、接着層14の厚さは、2μm以上10μm以下であってもよい。
プライマー層18は、透明樹脂層16と保護層30との間の密着性を向上させる機能を有する。プライマー層18は、例えば、樹脂材料で形成される。樹脂材料は、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン-アクリル共重合体、ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等の樹脂であってもよい。プライマー層18は、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。プライマー層18の厚さは、0.1μm以上10μm以下であってもよい。好ましくは、プライマー層18の厚さは、1μm以上8μm以下であってもよい。さらに好ましくは、プライマー層18の厚さは、2μm以上6μm以下であってもよい。
本開示の実施形態の保護層30は、化粧シート10の表面10aにおける艶消効果を発揮する艶消層である。保護層30は、化粧シート10の表面10aを構成する凹凸面32を有する。凹凸面32は、いわゆるマット面である。保護層30に入射した光は、この凹凸面32で乱反射して拡散する。これにより、化粧シート10の表面10aにおける光沢が減少する。すなわち、保護層30が艶消層として機能して、保護層30において艶消効果が発揮される。保護層30は、化粧シート10の表面10aの全面にわたって設けられてもよい。また、保護層30は、化粧シート10の表面10aの一部に設けられてもよい。本開示の実施形態では、保護層30は、樹脂層36と複数の粒子38とを含む。樹脂層36は、保護層30の本体部分を構成する。凹凸面32は、樹脂層36の表面に形成される。すなわち、樹脂層36が凹凸面32を有する。凹凸面32は、シワ構造を有する。複数の粒子38は、凹凸面32に特定のシワ構造を付与するためのシワ形成剤として機能する。
図2は、シワ構造の一例を示す写真である。シワ構造は、筋状の凹凸構造を含む構造である。とりわけ、本実施の形態のシワ構造は、筋状の凸部及び/又は筋状の凹部を含む。筋状の凸部及び/又は筋状の凹部は、平面視において不規則な形状を有して不規則に配置される。シワ構造は、湾曲した複数の筋状の凸部と、複数の凸部により囲まれて形成される凹部とを含んでもよい。また、シワ構造は、湾曲した複数の筋状の凹部と、複数の凹部により囲まれて形成される凸部とを含んでもよい。「湾曲」とは、平面視において、1つの筋状の凸部又は凹部の延びる方向が一方側から他方側に反転する反転部分を有することを意味する。シワ構造は、蛇行する筋状の凸部と、この蛇行する筋状の凸部に囲まれて形成される凹部とを含んでもよい。また、シワ構造は、蛇行する筋状の凹部と、この蛇行する筋状の凹部に囲まれて形成される凸部とを含んでもよい。「蛇行」とは、平面視において、1つの筋状の凸部又は凹部が2つ以上の反転部分を含み、1つの凸部又は凹部における隣り合う2つの反転部分において、凸部又は凹部の延びる方向が互いに逆向きに反転することを意味する。
シワ構造における凸部及び凹部は、例えば、化粧シート10の表面10aの画像の明度差を利用して、互いに区別してもよい。例えば、化粧シート10の表面10aの濃度分布画像における最も濃い部分を階調255とし、濃度分布画像における最も薄い部分を階調0として、濃度分布画像の濃度を階調0~255に区分する。そして、このうち階調0~127を凹部、階調128~255を凸部と、二値化処理して区別してもよい。なお、凹部と凸部とを区分する階調の閾値は任意に設定できる。
保護層30の厚さは、1μm以上であってもよい。好ましくは、保護層30の厚さは、2μm以上であってもよい。より好ましくは、保護層30の厚さは、3μm以上であってもよい。さらに好ましくは、保護層30の厚さは、4μm以上であってもよい。また、保護層30の厚さは、300μm以下であってもよい。好ましくは、保護層30の厚さは、200μm以下であってもよい。より好ましくは、保護層30の厚さは、100μm以下であってもよい。さらに好ましくは、保護層30の厚さは、50μm以下であってもよい。なお、本開示の実施形態において、保護層30の厚さは、保護層30のうち粒子38を除いた部分の厚さを意味する。すなわち、保護層30の厚さは、樹脂層36の厚さである。樹脂層36の厚さは、樹脂層36の法線方向に平行な断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した画像から20箇所の厚さを測定し、20箇所の厚さの値の相加平均の値とする。なお、SEMの加速電圧は3kV、倍率は厚さに応じて設定する。また、他の層の厚さについても同様である。
凹凸面32における、JIS Z8741:1997に規定される60°鏡面光沢度は、5以下であってもよい。60°鏡面光沢度は、例えば、光沢度計(BYKガードナー社製、micro-tri-gloss)を用いて測定できる。凹凸面32における光沢度が5以下であることにより、凹凸面32が十分な艶消効果を発揮できる。凹凸面32における光沢度は1以上であってもよい。
凹凸面32における、JIS B0601:2013に規定される最大高さRzは、2.5μm以上である。凹凸面32における最大高さRzは、凹凸面32における任意の20箇所の最大高さRzの値の相加平均の値とする。最大高さRzは、形状解析レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK-X150(制御部)/VK-X160(測定部))を用いて測定できる。最大高さRzは、輪郭曲線の山及び高さパラメータの一つであり、基準長さにおける輪郭曲線の中で、最も高い山の高さと最も深い谷の深さとの和である。最大高さRzの数値が大きいことは、谷の底から見て大きな高さを有する山が存在することを意味する。最大高さRzの数値が大きいほど、谷の底から見て大きな高さを有する山が多く存在する傾向がある。
最大高さRzが2.5μm以上であることによって、凹凸面32における最大高さRzが確保される。これにより、凹凸面32が艶消効果を適切に発揮できる。最大高さRzは、好ましくは3.25μm以上、より好ましくは3.5μm以上、更に好ましくは4μm以上である。なお、本明細書における最大高さRzの測定におけるカットオフ値は0.8mmである。
本開示の実施形態においては、化粧シート10の表面10aがシワ構造を有する凹凸面32によって構成されている。凹凸面32における最大高さRzは2.5μm以上である。これによって、使用者が化粧シート10の表面10aに接触するときに、使用者が表面10aに接触する面積が小さくなる。一例として、使用者は、シワ構造の凹部の底には接触できない。そして、表面10aの使用者が接触する部分は、シワ構造の凸部の頂点の付近に限定される。これによって、化粧シート10の表面10aが平坦な面によって構成されている場合と比較して、使用者が表面10aに接触する面積が小さくなる。使用者が表面10aに接触する面積が小さくなることで、使用者が表面10aとの間に感じる摩擦を小さくできる。
また、本開示の実施形態において、凹凸面32における最大高さRzは、例えば12.5μm以下である。凹凸面32における最大高さRzが12.5μm以下であることによって、最大高さRzが12.5μmより大きい凹凸面32よりも、凹凸面32のシワ構造に含まれる凸部の高さが小さくなる。また、シワ構造に含まれる凸部の高さが小さくなることによって、シワ構造に含まれる複数の凸部同士の高さの差が、小さくなる。このため、凹凸面32のシワ構造に含まれる複数の凸部は、より高さが小さく且つ均一なものになる。これによって、化粧シート10の表面10aに接触する使用者が、シワ構造の複数の凸部に接触するときにざらつきを感じることを抑制できる。使用者がざらつきを感じることを抑制する観点からは、最大高さRzは、11.5μm以下であることがより好ましく、10.5μm以下であることがさらに好ましい。
本開示の実施形態においては、化粧シート10の表面10aがシワ構造を有する凹凸面32によって構成され、凹凸面32における最大高さRzが2.5μm以上であることによって、使用者が化粧シート10の表面10aに接触する面積を小さくできる。また、凹凸面32における最大高さRzが12.5μm以下であることによって、使用者がシワ構造の複数の凸部に接触するときに感じるざらつきを低減できる。このために、化粧シート10の表面10aに接触する使用者に、摩擦が小さくさらさらとした触感を与え得る。「さらさら」した触感は官能的な表現であるが、本明細書における「さらさら」は一般的に「さらさら」と感じる触感であるもの全てが包含される。具体的には、指の腹で湿り気のない滑らかな面を触れた際に感じる触感を意味する。
化粧シート10には、摩擦が小さく感じられるような触感、特にさらさらとした触感が求められる一方で、防滑性が求められる場合がある。例えば、化粧シート10が床用化粧シートであって、使用者が化粧シート10上に立ち、化粧シート10上を歩くことが想定される場合には、化粧シートに、使用者が足を滑らせることを抑制し、床の歩き易さを確保できる程度の防滑性が求められる。また、化粧シート10上に物品を配置することが想定される場合に、化粧シート10に、物品が化粧シート10上を滑ることを抑制できる程度の防滑性が求められることもある。
化粧シート10の表面10aに接触する使用者に、摩擦が小さく感じられるような触感、特にさらさらとした触感を与える観点からは、化粧シート10の表面10aの摩擦を小さくすることが求められる。その一方で、化粧シート10の防滑性を確保する観点からは、化粧シート10の表面10aの摩擦を一定以上大きくすることが求められる。このため、従来、摩擦が小さく感じられるような触感、特にさらさらとした触感に優れて、且つ防滑性が確保された化粧シート10を提供することは困難であった。本件発明者らが、化粧シート10について鋭意検討を進めたところ、保護層30の硬さに上限値を設けることによって、使用者に摩擦が小さく感じられるような触感、特にさらさらとした触感を与える化粧シート10について、防滑性を確保できることがわかった。特に、化粧シート10が床用化粧シートである場合に、使用者が足を滑らせることが抑制される程度の防滑性を確保できることがわかった。以下、本開示の実施形態における保護層30の硬さについて説明する。
本開示の実施形態において、保護層30のマルテンス硬さHMは、180N/mm以下である。本開示の実施形態において、保護層30のマルテンス硬さHMは、JIS Z 2555に準拠して、硬度計(エフアイテック(株)製、FSISCHERSCOPE H100VS)を用いて測定される。本開示の実施形態において、保護層30のマルテンス硬さHMは、保護層30の凹凸面32に圧子を押し込んで測定される。
保護層30のマルテンス硬さHMが180N/mm以下であることの効果について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、化粧シート10の保護層30を示す断面図である。図4は、使用者が図3に示す保護層30を備える化粧シート10上に立っているときの保護層30を、使用者の足Fとともに示す断面図である。図4における使用者の足Fと、凹凸面32の凸部32a及び凹部32bとの寸法比は、図示と理解のしやすさの便宜上、実物の寸法比から変更されている。図3及び図4においては、保護層30に含まれる樹脂層36及び複数の粒子38については図示を省略して、保護層30の外形を図示している。図3及び図4において、保護層30の凹凸面32は、複数の凸部32aと複数の凹部32bとを有するシワ構造を有している。
図4に示すように使用者が化粧シート10上に立つ場合、又は使用者が化粧シート10上を歩く場合には、保護層30に、使用者が手などで化粧シート10の表面10aに接触する場合よりも大きな荷重がかかる。図4においては、使用者が化粧シート10上に立っていることによって、使用者の足Fが保護層30の凹凸面32に接触し、荷重として使用者の体重が保護層30にかかっている。このような場合に、保護層30のマルテンス硬さHMが180N/mm以下であることによって、保護層30は、使用者の足Fに踏まれる部分において、凸部32aが潰れるように変形する。凸部32aが潰れることによって、使用者の足Fが化粧シート10の表面10aを構成する凹凸面32に接触する面積が大きくなり、使用者の足Fと表面10aとの間の摩擦が大きくなる。これによって、化粧シート10の防滑性が確保されて、化粧シート10上に立ち、化粧シート10上を歩く使用者が足Fを滑らせることを抑制できる。
また、以下の作用によっても、化粧シート10の防滑性が向上され得る。図4においては、使用者が化粧シート10上に立っていることによって、使用者の足Fが保護層30の凹凸面32に接触し、荷重として使用者の体重が保護層30にかかっている。このような場合に、凸部32aが潰れるように保護層30が変形するのと同様に、使用者の足Fも、凹凸面32の形状に合わせるように変形する。なお、凹凸面32の形状に合わせた使用者の足Fの変形は、使用者が素足で化粧シート10上に立つ場合には、使用者の足裏の皮膚の変形であり得る。また、凹凸面32の形状に合わせた使用者の足Fの変形は、使用者が靴下を履いた状態で化粧シート10上に立つ場合には、使用者が履いている靴下の変形、例えば靴下の繊維の変形であり得る。また、凹凸面32の形状に合わせた使用者の足Fの変形は、使用者が靴を履いた状態で化粧シート10上に立つ場合には、使用者が履いている靴の変形、例えばゴムなどの靴底の材料の変形であり得る。ここで、凹凸面32は、凸部32aと凹部32bとを有するシワ構造を有している。このため、シワ構造の凹部32bに、変形した使用者の足Fが入り込んで、使用者の足Fに対する化粧シート10の防滑性が向上され得る。これによって、化粧シート10上に立ち、化粧シート10上を歩く使用者が足Fを滑らせることを、より効果的に抑制し得る。
一方で、使用者が手などで化粧シート10の表面10aに接触する場合には、保護層30には大きな荷重がかからないため、凸部32aが潰れるような保護層30の変形は抑制され得る。このため、凸部32aと凹部32bとを有するシワ構造によって使用者が表面10aに接触する面積を小さくして、使用者に摩擦が小さく感じられるような触感、特にさらさらとした触感を与え得る。
一例として、保護層30のマルテンス硬さHMは20N/mm以上である。保護層30のマルテンス硬さHMが20N/mm以上であることによって、使用者が手などで化粧シート10の表面10aに接触する場合に、凸部32aが潰れるような保護層30の変形を、安定的に抑制できる。これによって、使用者が表面10aに接触する面積を小さくするシワ構造の効果を安定的に生じさせ得る。上述した効果をより安定的に生じさせる観点からは、保護層30のマルテンス硬さHMは、30N/mm以上であることが、より好ましい。
なお、化粧シート10上に物品を配置する場合にも、物品の重量により、使用者が化粧シート10上に立つ場合などと同様に、保護層30に、使用者が手などで化粧シート10の表面10aに接触する場合よりも大きな荷重がかかり得る。この場合には、物品の配置される部分において凸部32aが潰れるように保護層30を変形させ、物品と凹凸面32との間の摩擦を大きくして防滑性を確保し得る。
以下のような条件で、凹凸面32と、凹凸面32に接触して凹凸面32との間で摩擦を生じさせる対象物との、静摩擦係数及び動摩擦係数を測定する場合について考える。静摩擦係数及び動摩擦係数は、JIS P 8147:2010の「水平法」に準拠して、直線摺動式試験機(新東科学株式会社製、HEIDONトライボロジー試験機)を用いて測定できる。この測定方法においては、試験片とする化粧シート10の凹凸面32におもりを用いて荷重をかけた状態で静摩擦係数及び動摩擦係数を測定するところ、用いるおもりの質量を変更することによって、凹凸面32にかかる荷重を変えて測定を行い得る。
上述の条件において測定された、凹凸面32にかかる荷重が100gf(0.981N)のときの静摩擦係数を、荷重100gfにおける静摩擦係数と称する。上述の条件において測定された、凹凸面32にかかる荷重が100gf(0.981N)のときの動摩擦係数を、荷重100gfにおける動摩擦係数と称する。上述の条件において測定された、凹凸面32にかかる荷重が500gf(4.90N)のときの静摩擦係数を、荷重500gfにおける静摩擦係数と称する。上述の条件において測定された、凹凸面32にかかる荷重が500gf(4.90N)のときの動摩擦係数を、荷重500gfにおける動摩擦係数と称する。
凹凸面32の荷重100gfにおける静摩擦係数は、例えば0.3以下である。凹凸面32の荷重100gfにおける動摩擦係数は、例えば0.25以下である。これによって、使用者が手などで化粧シート10の表面10aに接触するときに表面10aを構成する凹凸面32との間に感じる摩擦を、十分に小さくできる。
凹凸面32の荷重500gfにおける静摩擦係数は、例えば0.3より大きい。凹凸面32の荷重500gfにおける動摩擦係数は、例えば0.25より大きい。これによって、使用者が化粧シート10上に立つとき、又は使用者が化粧シート10上を歩くときに、使用者の足Fと凹凸面32との間の摩擦を大きくして防滑性を確保し、使用者が足を滑らせることを抑制できる。
一例として、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率は、15%以上である。荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率は、15%以上である。
本開示の実施形態において、凹凸面32における、JIS A1454:2016に規定される滑り抵抗係数C.S.Rは、0.3以上である。床の表面の滑り抵抗係数C.S.Rは、被験者に床上を歩かせて滑りの程度を評価させる官能検査の結果とよく対応し、滑り易さに関する人間の感覚をよく表すことが知られている。床の表面の滑り抵抗係数C.S.Rが小さいほど、床上を歩く人間は、当該床が足を滑らせ易いものと感じる。凹凸面32における滑り抵抗係数C.S.Rが0.3以上であることによって、化粧シート10上に立ち、化粧シート10上を歩く使用者が足を滑らせることを、安定的に抑制できる。
凹凸面32における、JIS A1454:2016に規定される滑り抵抗係数C.S.Rは、0.55以下であってもよい。床の表面の滑り抵抗係数C.S.Rが大き過ぎると、足が滑りにくくなり過ぎて、床上を歩く人間に、足が床に引っかかって歩きにくいような感覚を与える場合がある。凹凸面32における滑り抵抗係数C.S.Rが0.55以下であることによって、使用者に足が床に引っかかって歩きにくいような感覚が与えられることを抑制できる。使用者に足が床に引っかかって歩きにくいような感覚が与えられることを、より安定的に抑制する観点からは、凹凸面32における滑り抵抗係数C.S.Rは、0.5以下であることがより好ましい。
樹脂層36は、樹脂組成物を含む。樹脂層36に用いられる樹脂組成物は、電離放射線硬化性樹脂を含んでもよい。電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線硬化性官能基を有する樹脂である。電離放射線硬化性官能基は、電離放射線の照射によって架橋する基である。電離放射線硬化性官能基は、例えば(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基であってもよい。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクロイル基を示す。また、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを示す。また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合及び/又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味する。電離放射線としては、紫外線(UV)、電子線(EB)、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線を用いてもよい。
電離放射線硬化性樹脂としては、電子線硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂を用いてもよい。電離放射線硬化性樹脂は、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いてもよい。
重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好ましい。とりわけ、重合性モノマーとしては、多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートモノマーは、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーであってもよい。多官能性(メタ)アクリレートモノマーの官能基数は、2以上8以下であってもよい。好ましくは、多官能性(メタ)アクリレートモノマーの官能基数は、2以上6以下であってもよい。これらの多官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
重合性オリゴマーは、例えば、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーであってもよい。重合性オリゴマーは、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマー等であってもよい。さらに、重合性オリゴマーは、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、及びノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等であってもよい。
これらの重合性オリゴマーは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。重合性オリゴマーは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマーであってもよい。好ましくは、重合性オリゴマーは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマーであってもよい。さらに好ましくは、重合性オリゴマーは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであってもよい。
これらの重合性オリゴマーの官能基数は、2以上8以下であってもよい。好ましくは、重合性オリゴマーの官能基数は、2以上6以下であってもよい。重合性オリゴマーの重量平均分子量は、2500以上7500以下であってもよい。好ましくは、重合性オリゴマーの重量平均分子量は、3000以上7000以下であってもよい。さらに好ましくは、重合性オリゴマーの重量平均分子量は、3500以上6000以下であってもよい。ここで、重量平均分子量は、GPC分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された平均分子量である。
本開示の実施形態において、樹脂層36を形成する樹脂として、重合性オリゴマーと重合性モノマーとが組み合わされて用いられてもよい。重合性オリゴマーは、多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであってもよい。好ましくは、重合性オリゴマーは、多官能性ウレタンアクリレートオリゴマーであってもよい。重合性モノマーは、多官能の重合性モノマーであってもよい。好ましくは、重合性モノマーは、多官能性(メタ)アクリレートモノマーであってもよい。さらに好ましくは、重合性モノマーは、多官能アクリレートモノマーであってもよい。重合性オリゴマーと重合性モノマーとの混合比率は、必要とする特性に応じて適宜調整できる。
樹脂層36に用いられる樹脂組成物は、上述の樹脂の他、所望の性能等に応じて、他の成分を含んでもよい。例えば、樹脂層36に用いられる樹脂組成物は、その粘度を低下させる等の目的で、単官能性(メタ)アクリレートを含有してもよい。これらの単官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
また、上述の樹脂が紫外線により硬化する紫外線硬化性樹脂である場合、光重合開始剤、光重合促進剤等の添加剤を含んでもよい。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上を用いてもよい。光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものである。光重合促進剤としては、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上を用いてもよい。
樹脂層36に含まれる樹脂組成物の成分を調整することによって、上述した保護層30のマルテンス硬さHMを調整できる。特に、樹脂組成物に含まれる樹脂の官能基数と分子量とを調整することによって、保護層30のマルテンス硬さHMを調整できる。例えば、樹脂組成物に含まれる樹脂の官能基数を一定以上小さくすること、または分子量を一定以上大きくすることによって、樹脂の架橋密度を一定以上小さくして、保護層30のマルテンス硬さHMを180N/mm以下に調整できる。さらには、樹脂組成物に含まれる樹脂の官能基数を一定以上大きくすること、または分子量を一定以上小さくすることによって、樹脂の架橋密度を一定以上大きくして、保護層30のマルテンス硬さHMを20N/mm以上に調整できる。これによって、保護層30のマルテンス硬さHMを20N/mm以上180N/mm以下に調整できる。
粒子38は、凹凸面32に特定のシワ構造を付与するためのシワ形成剤として機能する。エキシマ光等を用いて樹脂の表面にシワ状の凹凸面を形成する従来技術では、凹凸面のシワ構造の形状を精密に制御することは困難だった。これについて本件発明者らが鋭意検討を進めたところ、保護層30を形成するための樹脂組成物に、さらに粒子38を添加することにより、凹凸面32のシワ構造の形状を制御できることがわかった。
従来、シワ構造を有しない樹脂層にシリカ等の粒子を添加して、艶消層を形成する技術が知られている。この技術では、樹脂層の表面から突出する粒子により当該表面に凹凸が形成され、この凹凸が艶消効果を発揮する。これに対して、本開示の実施形態では、凹凸面32における凹凸は、シワ構造により実現される。本開示の実施形態の粒子38は、それ自体が凹凸面32における凹凸を形成することを意図されたものではない。この点において、シワ構造を有しない樹脂層に添加された粒子と、本開示の実施形態の粒子38とは、本質的に異なる。本件発明者らは、後述する製造方法のように樹脂組成物にエキシマ光等を照射した際に、粒子38が起点となって、シワ構造を構成する凸部及び/又は凹部が形成されるものと推測している。これにより、シワ構造に、従来技術では形成することが困難だった形状を付与することが可能になったものと考えられる。本開示の実施形態では、艶消層である保護層30が粒子38を含むことにより、上述した数値範囲の最大高さRzを有する凹凸面32を形成することができた。以下、このような粒子38について説明する。
粒子38としては、例えば、有機粒子又は無機粒子を用いてもよい。有機粒子を構成する有機物として、ポリメチルメタクリレート、アクリル-スチレン共重合体樹脂、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル樹脂、ベンゾグアナミン-メラミン-ホルムアルデヒド縮合物、シリコーン、フッ素系樹脂及びポリエステル系樹脂等を用いてもよい。無機粒子を構成する無機物として、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、アルミノシリケート及び硫酸バリウム等を用いてもよい。この中で、好ましくは、無機粒子を構成する無機物として、シリカを用いてもよい。粒子38の形状は、例えば、球形、多面体、鱗片状、不定形等であってもよい。
粒子38の平均粒子径は、1μm以上であってもよい。好ましくは、粒子38の平均粒子径は、1.3μm以上であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の平均粒子径は、1.5μm以上であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の平均粒子径は、1.8μm以上であってもよい。粒子38の平均粒子径は、20μm以下であってもよい。好ましくは、粒子38の平均粒子径は、15μm以下であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の平均粒子径は、10μm以下であってもよい。なお、本明細書において、粒子38の平均粒子径は、保護層30の厚み方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、加速電圧3.0kV、拡大倍率5万倍の条件で観察し、無作為に選択した100個の粒子38の非凝集体について測定した粒子径の平均値(算術平均径)である。なお、粒子径は、粒子38の断面を任意の平行な2本の直線で挟んだときに、その2本の直線間距離が最大となるような2本の直線の組み合わせにおける直線間距離を測定した値である。
複数の粒子38は、樹脂層36の厚さの1/2以上の最大寸法を有する粒子38を含んでもよい。本件発明者らの検討により、複数の粒子38が、樹脂層36の厚さの1/2以上の最大寸法を有する粒子38を含む場合に、凹凸面32のシワ構造の形状をより適切に制御できることがわかった。好ましくは、複数の粒子38は、樹脂層36の厚さ以上の最大寸法を有する粒子38を含んでもよい。さらに好ましくは、複数の粒子38は、樹脂層36の厚さの1.5倍以上の最大寸法を有する粒子38を含んでもよい。さらに好ましくは、複数の粒子38は、樹脂層36の厚さの2倍以上の最大寸法を有する粒子38を含んでもよい。また、粒子38の最大寸法は、樹脂層36の厚さの10倍以下であってもよい。この場合、粒子38の最大寸法に対して樹脂層36の厚さが十分に確保される。これにより、樹脂層36がバインダーとしての機能を十分に発揮する。したがって、粒子38が樹脂層36により適切に保持される。好ましくは、粒子38の最大寸法は、樹脂層36の厚さの8倍以下であってもよい。
粒子38の最大寸法は、保護層30の厚み方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、加速電圧3.0kV、拡大倍率5万倍の条件で観察して測定したときの粒子38の寸法である。なお、粒子38の最大寸法は、粒子38の断面を任意の平行な2本の直線で挟んだときに、その2本の直線間距離が最大となるような2本の直線の組み合わせにおける直線間距離を測定した値である。なお、粒子38における断面の位置によっては、上述のようにして測定された粒子38の最大寸法は、当該粒子38の真の最大寸法とは異なることもあり得る。しかし、上述のようにして測定された粒子38の最大寸法が、当該粒子38の真の最大寸法よりも大きくなることはない。したがって、粒子38の真の最大寸法は、上述のようにして測定された粒子38の最大寸法と等しいかこれより大きいものと推測できる。
樹脂層36を形成する樹脂100質量部に対して、粒子38の含有量は0.5質量部以上であってもよい。好ましくは、粒子38の含有量は0.75質量部以上であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の含有量は1質量部以上であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の含有量は1.2質量部以上であってもよい。樹脂層36を形成する樹脂100質量部に対して、粒子38の含有量は25質量部以下であってもよい。好ましくは、粒子38の含有量は15質量部以下であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の含有量は10質量部以下であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の含有量は7.5質量部以下であってもよい。さらに好ましくは、粒子38の含有量は6質量部以下であってもよい。
次に、本開示の実施形態の化粧シート10の製造方法の一例について説明する。まず、基材12、意匠層20、接着層14、透明樹脂層16及びプライマー層18の積層体を準備する。次に、この積層体のプライマー層18上に、後に樹脂層36となる樹脂組成物と粒子38との混合物を配置する。混合物は、例えば、流動性を有する状態でプライマー層18上に塗布されてもよい。混合物は、例えば、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法等により塗布されてもよい。また、混合物は、シート状に成形された状態でプライマー層18上に貼付されてもよい。
次に、樹脂組成物に、380nmを超える波長を有する光を照射して、樹脂組成物の全体を予備硬化させる。好ましくは、この光の波長は、385nm以上400nm以下であってもよい。なお、この予備硬化の工程は必須の工程ではなく、省略してもよい。
その後、樹脂組成物の表面に、100nm以上380nm以下の波長を有する光を照射する。これにより、樹脂組成物の表面にシワ構造が形成される。このシワ構造が形成されるメカニズムは、以下のとおりであると推測される。樹脂組成物の表面に、100nm以上380nm以下の波長を有する光を照射すると、この光の波長が短いことから、光のエネルギーが表面部分のみに浸透し、それより下層には光のエネルギーが到達しない。このとき、当該樹脂組成物の表面部分だけが硬化を始める。これにより、表面だけが硬化収縮を生じ、樹脂組成物の表面にシワ構造が形成される。樹脂組成物における、表面からのある厚さの範囲内の部分のみが硬化した状態において生じていると考えられる。また、このとき、粒子38がシワ構造の形成のきっかけとなる核のような機能を有しているものと考えられる。したがって、粒子38を中心に樹脂組成物の表面部分の樹脂が集まり、シワ構造の凸部及び凹部が形成されるものと推測される。
100nm以上380nm以下の波長を有する光としては、例えば、Ar、Kr、Xe、Ne等の希ガス、F、Cl、I、Br等のハロゲンによる希ガスのハロゲン化物等ガス、又はこれらの混合ガスの放電によって形成される励起状態の2量体、すなわちエキシマ(excimer)からの紫外線波長域の光を含む「エキシマ光」を用いてもよい。エキシマ光の波長及び光源となるエキシマは、例えばArのエキシマから輻射される波長126nmの光(以下、「126nm(Ar)」のように略称する)、146nm(Kr)、157nm(F)、172nm(Xe)、193nm(ArF)、222nm(KrCl)、247nm(KrF)、308nm(XeCl)、351nm(XeF)等であってもよい。エキシマ光としては、自然放出光、誘導放出によるコヒーレンス(可干渉性)の高いレーザ光のいずれでもよい。なお、このような光を放射する放電ランプは、「エキシマランプ」とも称される。エキシマ光は波長ピークが単一であり、また通常の紫外線(例えば、メタルハライドランプ、水銀ランプ等から放射される紫外線)と比べて波長の半値幅が狭い。このようなエキシマ光を用いることで、シワの形成が安定し、安定的に艶消効果が向上する。
樹脂組成物の表面に照射される光の波長は120nm以上であってもよい。好ましくは、光の波長は140nm以上であってもよい。さらに好ましくは、光の波長は150nm以上であってもよい。さらに好ましくは、光の波長は155nm以上であってもよい。樹脂組成物の表面に照射される光の波長は320nm以下であってもよい。好ましくは、光の波長は300nm以下であってもよい。さらに好ましくは、光の波長は250nm以下であってもよい。さらに好ましくは、光の波長は200nm以下であってもよい。さらに好ましくは、光の波長は172nm(Xe)であってもよい。
樹脂組成物の表面に照射される光が172nmの波長を有する場合、当該光の積算光量は0.1mJ/cm以上であってもよい。好ましくは、積算光量は0.5mJ/cm以上であってもよい。さらに好ましくは、積算光量は1mJ/cm以上であってもよい。樹脂組成物の表面に照射される光の積算光量は300mJ/cm以下であってもよい。好ましくは、積算光量は100mJ/cm以下であってもよい。さらに好ましくは、積算光量は50mJ/cm以下であってもよい。
樹脂組成物の表面に照射される光が172nmの波長を有する場合、当該光の出力密度は0.001W/cm以上であってもよい。好ましくは、出力密度は0.01W/cm以上であってもよい。さらに好ましくは、出力密度は0.02W/cm以上であってもよい。樹脂組成物の表面に照射される光の出力密度は1W/cm以下であってもよい。好ましくは、出力密度は0.5W/cm以下であってもよい。さらに好ましくは、出力密度は0.1W/cm以下であってもよい。
樹脂組成物の表面に光を照射する際の酸素濃度は1000ppm以下であってもよい。好ましくは、酸素濃度は750ppm以下であってもよい。さらに好ましくは、酸素濃度は500ppm以下であってもよい。さらに好ましくは、酸素濃度は300ppm以下であってもよい。
上述のように、樹脂組成物の表面に100nm以上380nm以下の波長を有する光を照射した後、樹脂組成物に、当該光の波長よりも長い波長を有する光を照射する。これにより、樹脂組成物の表面から深さ方向に離れた部分における硬化が進行し、樹脂組成物の全体が硬化する。このとき、樹脂組成物の表面部分における硬化の進行度合いと、表面から深さ方向に離れた部分における硬化の進行度合いの差により、シワ構造の形成がさらに進行する。このように樹脂組成物の全体を硬化させる際に用いられる光として、例えば紫外線(UV)を用いてもよい。また、樹脂組成物の全体を硬化させる際には、紫外線に代えて他の電離放射線、例えば電子線(EB)を用いてもよい。
本開示の実施形態の化粧シート10は、保護層30を備え、保護層30は、化粧シート10の表面10aを構成する凹凸面32を有し、凹凸面32は、シワ構造を有し、凹凸面32における、JIS B0601:2013に規定される最大高さRzは、2.5μm以上であり、保護層30のマルテンス硬さHMは、180N/mm以下である。
このような化粧シート10によれば、凹凸面32がシワ構造を有し、凹凸面32における最大高さRzが2.5μm以上であることによって、使用者が化粧シート10の表面10aを構成する凹凸面32との間に感じる摩擦を小さくできる。これにより、化粧シート10の表面10aに接触する使用者に、摩擦が小さく感じられるような触感、特にさらさらとした触感を与え得る。また、保護層30のマルテンス硬さHMが180N/mm以下であることによって、使用者が化粧シート10上に立ち、化粧シート10上を歩く場合には、保護層30が、使用者の足に踏まれる部分において、凸部32aが潰れるように変形する。凸部32aが潰れることによって、使用者の足が凹凸面32に接触する面積が大きくなり、使用者の足と化粧シート10の表面10aを構成する凹凸面32との間の摩擦が大きくなる。これによって、化粧シート10の防滑性が確保されて、化粧シート10上に立ち、化粧シート10上を歩く使用者が足を滑らせることを抑制できる。また、化粧シート10上に物品を配置する場合にも、物品の重量によって保護層30が変形し得る。この場合には、物品と凹凸面32との間の摩擦を大きくして防滑性を確保し得る。
以下、本件発明者らが実施した実験の一例について説明する。なお、本開示の実施の形態は、以下の実験結果により限定されるものではない。
以下の条件にて、サンプル1~3を作製した。各サンプルについて、凹凸面32における最大高さRz、荷重100gfにおける静摩擦係数、荷重500gfにおける静摩擦係数、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、荷重100gfにおける動摩擦係数、荷重500gfにおける動摩擦係数、荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率、及び滑り抵抗係数C.S.Rを測定した。また、保護層30のマルテンス硬さHM(N/mm)を測定した。さらに、さらさらとした触感の官能評価試験を行った。表1に、各サンプルの条件、及び上記測定項目の測定結果を示す。表1の「紫外線の照射(予備硬化)」、「エキシマ光の照射」及び「電子線(EB)の照射」の欄において、「〇」は、各サンプルの作製の際に、後述する紫外線の照射(予備硬化)、エキシマ光の照射、又は電子線(EB)の照射を行ったことを意味する。「×」は、各サンプルの作製の際に、紫外線の照射(予備硬化)、エキシマ光の照射、又は電子線(EB)の照射を行わなかったことを意味する。
サンプル1
官能基数が3の多官能オリゴマー30質量部と、3官能モノマー30質量部と、2官能モノマー40質量部と、を混合した混合物を作製した。この混合物に光重合開始剤を添加して、樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物に、シワ形成剤として機能する粒子38として平均粒子径8μmのシリカ粒子を3質量部添加し、インキを得た。
また、ポリプロピレン製の基材12、意匠層20、接着層14、透明樹脂層16及びプライマー層18をこの順に有する積層体を用意した。プライマー層18の厚さは、2μmであった。この積層体のプライマー層18上に接着剤を塗布して乾燥させ、この接着剤上に上記インキを塗布して乾燥させた。インキの単位面積あたりの質量は、5g/m(乾燥時)であった。
インキに対して、UV-LED光源を用いて紫外線を照射して予備硬化を行った。積算光量は30mJ/cmであった。
次に、インキに対して、エキシマランプによりエキシマ光(波長172nm)を照射して、樹脂組成物の表面を硬化させた。エキシマ光の出力密度は1W/cmであった。
その後、インキに対して、電子線(EB)を照射して、樹脂組成物の全体を硬化させ、インキから保護層30を得た。加速電圧は125kV、照射線量は50kGy(5Mrad)であった。
サンプル2
インキに対してUV-LED光源を用いて紫外線を照射する予備硬化の工程、及びエキシマランプによりエキシマ光を照射して樹脂組成物の表面を硬化させる工程を行わなかった以外は、サンプル1と同様とした。換言すれば、インキに対して電子線を照射して樹脂組成物の全体を硬化させる工程のみによって、インキから保護層30を得た以外は、サンプル1と同様とした。
サンプル3
以下の方法によって樹脂組成物を作製した以外は、サンプル1と同様とした。官能基数が3の多官能オリゴマー30質量部と、6官能モノマー70質量部と、を混合した混合物を作製した。この混合物に光重合開始剤を添加して、樹脂組成物を作製した。
最大高さRzは、形状解析レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK-X150(制御部)/VK-X160(測定部))を用いて、JIS B0601:2013に準拠して測定した。凹凸面32の20箇所について最大高さRzを測定し、その相加平均の値を各サンプルの最大高さRzの値とした。
静摩擦係数及び動摩擦係数は、JIS P 8147:2010の「水平法」に準拠して、直線摺動式試験機(新東科学株式会社製、HEIDONトライボロジー試験機)を用いて測定した。凹凸面32に荷重をかけるおもりの質量を変更することによって、荷重100gfにおける静摩擦係数、荷重500gfにおける静摩擦係数、荷重100gfにおける動摩擦係数及び荷重500gfにおける動摩擦係数を測定した。
滑り抵抗係数C.S.Rは、滑り試験機(東工大式滑り試験機(O-Y・PSM))を用いて、JIS A1454:2016に準拠して測定した。
保護層30のマルテンス硬さHMは、硬度計(エフアイテック(株)製、FSISCHERSCOPE H100VS)を用いて、JIS Z 2555に準拠して測定した。
さらさらとした触感の官能評価試験においては、被験者20人に、各サンプルの表面10aを、手で触らせた。そして、被験者に、各サンプルの表面10aに触れた際にさらさらとした触感が感じられたかについて、ヒアリングした。
Figure 2023132950000002
上記表1の「さらさらとした触感の官能評価試験」の欄において、「A」は、さらさらとした触感の官能評価試験でのヒアリングの結果、さらさらとした触感が感じられたと回答した被験者が16人以上であったことを意味する。「B」は、ヒアリングの結果、さらさらとした触感が感じられたと回答した被験者が10人以上15人以下であったことを意味する。「C」は、ヒアリングの結果、さらさらとした触感が感じられたと回答した被験者が人以下であったことを意味する。
表1に示されているように、サンプル1及び3の最大高さRzは2.5μm以上であった。また、サンプル1及び3の凹凸面32における最大高さRzは、12.5μm以下であった。その一方で、サンプル2の最大高さRzは、2.5μmより小さかった。このことから、紫外線の照射(予備硬化)及びエキシマ光の照射を行うことによって、好ましい最大高さRzを有する凹凸面32を形成できることがわかった。サンプル1及び3では、凹凸面32における最大高さRzが2.5μm以上であることによって、凹凸面32と、凹凸面32との間で摩擦を生じさせる対象物との接触面積が、小さくなっていると考えられる。また、サンプル1及び3では、凹凸面32における最大高さRzが12.5μm以下であることによって、サンプル1の凹凸面32のざらつきが抑制されると考えられる。
紫外線の照射(予備硬化)及びエキシマ光の照射を行って凹凸面32を形成したサンプル1の荷重100gfにおける静摩擦係数は、紫外線の照射(予備硬化)及びエキシマ光の照射を行わずに凹凸面32を形成したサンプル2の荷重100gfにおける静摩擦係数よりも小さかった。特に、サンプル1の荷重100gfにおける静摩擦係数は0.3以下であった。その一方で、サンプル2の荷重100gfにおける静摩擦係数は0.3より大きかった。また、サンプル1の荷重100gfにおける動摩擦係数は、サンプル2の荷重100gfにおける動摩擦係数よりも小さかった。特に、サンプル1の荷重100gfにおける動摩擦係数は0.3以下であった。その一方で、サンプル2の荷重100gfにおける動摩擦係数は0.3より大きかった。このことから、紫外線の照射(予備硬化)及びエキシマ光の照射を行うことによって、荷重100gfにおける静摩擦係数及び荷重100gfにおける動摩擦係数の小さな凹凸面32を形成できると考えられる。
また、サンプル1では、サンプル2よりも、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率が大きかった。特に、サンプル1では、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率が15%以上であった。その一方で、サンプル2では、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率が15%より小さかった。サンプル1とサンプル2との間に差が生じた理由は、以下のように考えられる。サンプル1では、凹凸面32における最大高さRzが2.5μm以上であることから、凹凸面32が一定以上大きな凸部32aを有していたと考えられる。このため、サンプル1の凹凸面32に500gfの荷重がかけられた際には、凸部32aが潰れるような保護層30の変形が生じて、静摩擦係数及び動摩擦係数が大きく増加したと考えられる。その一方で、サンプル2では凹凸面32における最大高さRzが2.5μmより小さいことから、サンプル2の凹凸面32の凸部32aはサンプル1と比較して小さかったと考えられる。このため、サンプル2においては、凸部32aが小さいために、凹凸面32に500gfの荷重がかけられて凸部32aが潰れたとしても、静摩擦係数及び動摩擦係数が大きく増加しなかったと考えられる。このために、サンプル2では、サンプル1よりも、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率が小さかったと考えられる。
サンプル1では、サンプル3よりも、保護層30のマルテンス硬さHMが小さかった。特に、サンプル1では保護層30のマルテンス硬さHMが180N/mm以下であった。その一方で、サンプル3では保護層30のマルテンス硬さHMが180N/mmより大きかった。また、サンプル1では、サンプル3よりも、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率が大きかった。特に、サンプル1では、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率が15%以上であった。その一方で、サンプル3では、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率が15%より小さかった。このことから、マルテンス硬さHMを小さくすることによって、保護層30の変形により、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率を、大きくできると考えられる。サンプル1は、使用者が手などで化粧シート10の表面10aに接触する場合において、凹凸面32にかかる荷重が小さいときには、静摩擦係数及び動摩擦係数を抑えて、使用者に摩擦が小さく感じられるような触感を与え得ると考えられる。また、サンプル1は、使用者がサンプル1上に立ち、サンプル1上を歩く場合において、凹凸面32にかかる荷重が大きいときには、大きな静摩擦係数及び動摩擦係数を生じさせて防滑性を確保し、使用者が足を滑らせることを抑制できると考えられる。
サンプル1では、サンプル3よりも、滑り抵抗係数C.S.Rが大きかった。特に、サンプル1では滑り抵抗係数C.S.Rが0.3以上であった。その一方で、サンプル3では滑り抵抗係数C.S.Rが0.3より大きかった。このことから、サンプル1は、サンプル3よりも、サンプル上を歩く使用者が足を滑らせることを、安定的に抑制できると考えられる。
また、サンプル1では、サンプル2よりも、滑り抵抗係数C.S.Rが小さかった。特に、サンプル1では滑り抵抗係数C.S.Rが0.5以下であった。その一方で、サンプル2では滑り抵抗係数C.S.Rが0.5より大きかった。このことから、サンプル1は、サンプル2よりも、サンプル上を歩く使用者に足が引っかかって歩きにくいような感覚が与えられることを、より安定的に抑制できると考えられる。
また、サンプル1では、さらさらとした触感に関する評価が「A」であった。その一方で、サンプル2では、さらさらとした触感に関する評価が「C」であった。このことから、サンプル1は、サンプル2よりも、使用者に、さらさらとした触感を感じさせ易いことがわかった。
表1の通り、最大高さRzが2.5μmより小さいサンプル2においても、マルテンス硬さHMが180N/mmより大きいサンプル3においても、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率を15%以上にできないことがわかった。その一方で、最大高さRzが2.5μmより小さく且つマルテンス硬さHMが180N/mmより大きいサンプル1においては、荷重100gfにおける静摩擦係数に対する荷重500gfにおける静摩擦係数の増加率、及び荷重100gfにおける動摩擦係数に対する荷重500gfにおける動摩擦係数の増加率を15%以上にできることがわかった。
また、サンプル1では、さらさらとした触感に関する評価が「A」であり且つ滑り抵抗係数C.S.Rが0.3以上であったのに対して、サンプル2ではさらさらとした触感に関する評価が「A」とならず、サンプル3では滑り抵抗係数C.S.Rが0.3以上とならなかった。このことから、サンプル1のように最大高さRzが2.5μmより小さく且つマルテンス硬さHMが180N/mmより大きいことによって、はじめてさらさらとした触感に優れ且つ好ましい滑り抵抗係数C.S.Rを有する化粧シート10が得られることがわかった。
具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述の具体例は一実施の形態を限定しない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施でき、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行える。
10 化粧シート
12 基材
14 接着層
16 透明樹脂層
18 プライマー層
20 意匠層
22 着色層
24 絵柄層
30 保護層
32 凹凸面
34 裏面
36 樹脂層
38 粒子

Claims (9)

  1. 保護層を備えた化粧シートであって、
    前記保護層は、前記化粧シートの表面を構成する凹凸面を有し、
    前記凹凸面は、シワ構造を有し、
    前記凹凸面における、JIS B0601:2013に規定される最大高さRzは、2.5μm以上であり、
    前記保護層のマルテンス硬さHMは、180N/mm以下である、化粧シート。
  2. 前記凹凸面における、JIS B0601:2013に規定される最大高さRzは、12.5μm以下である、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記保護層のマルテンス硬さHMは、20N/mm以上である、請求項1または2に記載の化粧シート。
  4. 前記凹凸面における、JIS A1454:2016に規定される滑り抵抗係数C.S.Rは、0.3以上である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化粧シート。
  5. 前記凹凸面における、JIS A1454:2016に規定される滑り抵抗係数C.S.Rは、0.55以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の化粧シート。
  6. 前記保護層は、樹脂層と複数の粒子とを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の化粧シート。
  7. 意匠層をさらに備える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の化粧シート。
  8. 床用化粧シートである、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の化粧シート。
  9. 被着体と、前記被着体上に設けられた請求項1乃至8のいずれか一項に記載の化粧シートと、を有する化粧材。
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