JP2010228322A - 化粧シート及び化粧板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に凹凸模様を有する化粧シートであって、
該凹凸模様の横断面形状における底部が、深さ一定の平坦部を有さず、且つ
該凹凸模様の凹部の幅をt(μm)とし、凹凸模様の高低差をh(μm)とした場合に、下記(1)及び(2)の条件を満たす化粧シート。
(1)50<h<200
(2)h<0.06t
【選択図】なし
Description
1. 表面に凹凸模様を有する化粧シートであって、
該凹凸模様の横断面形状における底部が、深さ一定の平坦部を有さず、且つ
該凹凸模様の凹部の幅をt(μm)とし、凹凸模様の高低差をh(μm)とした場合に、下記(1)及び(2)の条件を満たす化粧シート。
(1)50<h<200
(2)h<0.06t
2. 前記凹凸模様が、エンボス加工により賦型された模様である上記項1に記載の化粧シート。
3. 最表面層に透明性表面保護層を有する上記項1又は2に記載の化粧シート。
4. 前記透明性表面保護層が、電離放射線重合性オリゴマーを含む組成物により形成された層である、上記項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
5. 基材シート上に、絵柄模様層、透明性樹脂層及び前記透明性表面保護層を順に積層してなる上記項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
・ 上記項1〜5のいずれかに記載の化粧シートを被着材に貼着してなる化粧板。
該凹凸模様の凹部の幅をt(μm)とし、凹凸模様の高低差をh(μm)とした場合に、下記(1)及び(2)の条件を満たす。
(1)50<h<200
(2)h<0.06t
本発明は、上記特定の条件を満たした凹凸模様を化粧シートの表面に形成させることにより、良好な奥行き感と優れたVカット加工性とを同時に実現した発明である。すなわち、本発明では、凹凸模様の高低差(h)を50μm超とすることにより、化粧シートに良好な奥行き感を付与できる。また、凹凸模様の高低差(h)を200μm未満とし、且つ、該高低差(h)と凹部の幅(t)とが上記(2)の関係を満たすように凹凸模様を賦型することにより、優れたVカット加工性を付与できる。該高低差(h)と凹部の幅(t)の関係が、h<0.06tであるとき、更に好ましくはh≦0.06t−3であるとき、より良好な奥行き感と優れたVカット加工性を同時に実現した化粧シートを提供することができる。
m、カットオフフィルタの種類:2RC、傾斜補正方法:直線」の条件下で測定した値である。
化粧シートの具体的構成を以下に説明するが、化粧シートの総厚は60〜300μmであり、好ましくは100〜200μmである。
基材シートとしては、特に限定されないが、樹脂成分としてポリオレフィン系樹脂を含むフィルムが好ましい。基材シート中におけるポリオレフィン樹脂の含有量は、90〜100重量%が好ましく、95〜100重量%がより好ましい。
基材シートの上(おもて面)には、絵柄模様層が形成されている。絵柄模様層を設けることにより、化粧シートの意匠性をより向上させることができる。
基材シートと絵柄模様層との間には、必要に応じて、さらに着色隠蔽層を形成してもよい。着色隠蔽層は、化粧シートのおもて面から被着材(下地)の地色を隠蔽したい場合に設けられる。基材シートが透明性である場合は勿論、基材シートが隠蔽着色されている場合でも、隠蔽性を安定化するために形成してもよい。
絵柄模様層の上には、透明性接着剤層を形成してもよい。透明性接着剤層は、透明性のものであれば特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。この接着剤層は、絵柄模様層と透明性樹脂層とを接着するために形成されている。
絵柄模様層(又は透明性接着剤層)の上には、透明性樹脂層が形成される。透明性樹脂層を設けることにより、前記基材シートの露出を防止又は抑制できるため、基材シートが露出することによる耐擦傷性の低下を防止できる。透明性樹脂層は透明である限り着色されていてもよく、絵柄層が視認できる範囲内で半透明であってもよい。
は0.1〜50g/m2程度である。
透明性樹脂層の上には、透明性表面保護層が形成されている。前記透明性表面保護層を形成することにより、化粧シートの耐擦傷性及び耐摩耗性を向上させることができる。また、化粧シートの耐汚染性を向上させることができる。
本発明の化粧シートを構成する層の少なくとも1種の層は、必要に応じて、耐候剤を含有してもよい。耐候剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が好ましい。これらの耐候剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
本発明の化粧板は、本発明の化粧シートを被着材に貼着してなるものである。具体的には、化粧シートの透明性表面保護層が最表面層となるように化粧シートの基材シート側を被着材上に積層する。
被着材としては限定的ではない。例えば、木質材料、金属、セラミックス、プラスチックス、ガラス等が挙げられる。本発明化粧シートは、木質材料に好適に適用できる。木質材料としては、具体的には、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)等が挙げられる。
化粧シートの被着材への積層は、公知の化粧シートの積層と同様にすることができる。例えば、接着剤を用いて化粧シートを被着材上に貼着することにより積層できる。
図2に示す構成の化粧シートを以下の方法により製造した。
出しし、80μm厚の透明性樹脂層3を形成した。
となるように塗工・乾燥して未硬化の電子線硬化型樹脂層を形成した。
硬化樹脂層に加速電圧175KeV、5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射して樹脂を硬化させて5μm厚の電子線硬化型樹脂層(透明性表面保護層4)を形成した。
測定条件:カットオフ値:2.50mm、カットオフフィルタの種類:2RC、傾斜補正方法:直線
また、前記凹部の幅(t)は、前記凹凸模様からランダムに凹部を選択し、選択した凹部の中心部の幅(短手方向)を前記表面粗さ形状測定機を用いて前記高低差(h)を測定したときと同じ条件下で測定した。
実施例及び比較例にて得られた化粧板をVカット部分が直角三角形状である平板状のMDF基材に貼着し、90°に折り曲げた。化粧板の折り曲げ部分の状態を目視にて確認した。
実施例及び比較例により得られた化粧板の凹凸模様の奥行き感を肉眼観察により確認した。
結果を表1〜7に示す。
2・・・絵柄模様層
3・・・透明性樹脂層
4・・・透明性表面保護層
Claims (6)
- 表面に凹凸模様を有する化粧シートであって、
該凹凸模様の横断面形状における底部が、深さ一定の平坦部を有さず、且つ
該凹凸模様の凹部の幅をt(μm)とし、凹凸模様の高低差をh(μm)とした場合に、下記(1)及び(2)の条件を満たす化粧シート。
(1)50<h<200
(2)h<0.06t - 前記凹凸模様が、エンボス加工により賦型された模様である請求項1に記載の化粧シート。
- 最表面層に透明性表面保護層を有する請求項1又は2に記載の化粧シート。
- 前記透明性表面保護層が、電離放射線重合性オリゴマーを含む組成物により形成された層である、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
- 基材シート上に、絵柄模様層、透明性樹脂層及び前記透明性表面保護層を順に積層してなる請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シートを被着材に貼着してなる化粧板。
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