JP2020056171A - 化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】視覚効果及び触感により複雑かつ高度な意匠性を有する化粧材を提供する。【解決手段】基材1の一方の面側に、特定方向Dに沿って設けられた凸条部2と、複数の点状の突起3aからなる突起群3とを備え、凸条部2は、特定方向Dと直交する方向に複数存在し、凸条部2の高さHは、凸条部2の底部から50μm以上であり、突起3aの高さhは、突起3aの底部から50μm以上であり、突起群3は、隣接する突起群3との間隔Lが0.1mm以上5.0mm以下である、化粧材。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧材に関する。
建材、家具、電気製品及び車両の内装材等の表面には、意匠性を付与するために化粧材が用いられている。化粧材は、意匠性を高めるために、印刷模様として、木目模様、石目模様、布目模様、皮目模様、幾何模様及び抽象柄模様等が施されることがある。そして、化粧材は、意匠性をさらに高めるために、印刷模様を厚膜で形成することで触感を付与することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1で提案するような化粧材は、膜厚が数μm以上のインキ層からなる、所謂、盛上印刷によって、印刷模様を形成しているため、印刷模様の厚さが同一であり、印刷模様の視覚効果及び触感は単調であった。
特開2011−140234号公報
近年、需要者の高級志向の高まり、又は、多様なニーズに伴い、さらに複雑な意匠が求められ、より厳しい要求に対応する必要が生じている。
しかしながら、特許文献1で提案するような化粧材は、視覚効果及び触感が単調であり、高い要求に対応した意匠性を有するとは言い難いものであった。
本発明は、上記問題に鑑み、視覚効果及び触感により複雑かつ高度な意匠性を有する化粧材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究した結果、基材の一方の面側に、凹凸形状(凹凸模様)として、特定方向に沿って設けられた凸条部と、複数の点状の突起からなる突起群を備えることにより上記課題を解決することを見出した。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供する。
[1]基材の一方の面側に、特定方向に沿って設けられた凸条部と、複数の点状の突起からなる突起群とを備え、前記凸条部は、前記特定方向と直交する方向に複数存在し、前記凸条部の高さは、前記凸条部の底部から50μm以上であり、前記突起の高さは、前記突起の底部から50μm以上であり、前記突起群は、隣接する前記突起群との間隔が0.1mm以上5.0mm以下である、化粧材。
[2]前記凸条部の前記特定方向に沿った長さは、40mm以上である、[1]の化粧材。
[3]前記凸条部の前記特定方向と直交する幅は、0.5mm以上である、[1]又は[2]の化粧材。
[4]前記突起の幅は、150μm以上である、[1]〜[3]のいずれかの化粧材。
[5]前記突起の頂部の形状は、前記基材面の法線方向からみた平面視形状が円形又は楕円形である、[1]〜[4]のいずれかの化粧材。
[6]前記突起群は、隣接する前記凸条部の間に設けられている、[1]〜[5]のいずれかの化粧材。
[7]前記基材の一方の面側に、前記基材面の法線方向からみた平面視形状が網目状である複数の閉領域区画をさらに備え、前記閉領域区画は、一方向に延在する万線状の凹凸条を有し、前記凹凸条の延在する方向は、隣接する前記閉領域区画同士では互いに異なる、[1]〜[6]のいずれかの化粧材。
[8]前記基材に模様層をさらに備える、[1]〜[7]のいずれかの化粧材。
本発明によれば、視覚効果及び触感により複雑かつ高度な意匠性を有する化粧材を提供することができる。
図1(a)は、本発明の実施の形態に係る化粧材の模式的斜視図(その1)であり、図1(b)は、本発明の実施の形態に係る化粧材の模式的平面図(その1)である。 図2(a)は、本発明の実施の形態に係る化粧材の模式的斜視図(その2)であり、図2(b)は、本発明の実施の形態に係る化粧材の模式的平面図(その2)である。 本発明の実施の形態に係る化粧材に備える閉領域区画を示す模式的平面図である。 本発明の実施の形態に係る化粧材が模様層を備える場合の模様層の配置を示す模式的断面図である。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分は同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各層の厚さの比率等は現実のものとは異なる。したがって、具体的な厚さ及び寸法は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(実施の形態)
本発明の実施の形態に係る化粧材は、図1(a)及び図1(b)に示すように、基材1の一方の面側に、特定方向D(図1においてはY方向と平行方向)に沿って設けられた凸条部2と、複数の点状の突起3aからなる突起群3とを備える。凸条部2は、特定方向Dと直交する方向(図1においてはX方向と平行方向)に複数存在することを特徴とする。凸条部2の高さHは、凸条部2の底部から50μm以上であることを特徴とする。突起3aの高さhは、突起3aの底部から50μm以上であることを特徴とする。突起群2は、隣接する突起群2との間隔Lが0.1mm以上5.0mm以下であることを特徴とする。
[基材]
基材1の形態は、平板及び曲面板等のいずれであってもよい。
基材1としては、通常化粧材として用いられるものであれば、特に限定されず、樹脂基材、金属基材、窯業系基材、繊維質基材及び木質系基材等を用途に応じて適宜選択することができる。上記各基材はそれぞれ単独で使用してもよいが、例えば、樹脂基材と木質系基材の複合体、樹脂基材と金属基材の複合体等の任意の組み合わせによる積層体であってもよい。基材1が積層体である場合は、積層体のそれぞれの層間にプライマー層をさらに設ける等の構成であってもよい。
基材1として用いられる樹脂基材としては、各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アイオノマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレングリコール−テレフタル酸−イソフタル酸共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
基材1として用いられる金属基材としては、例えば、アルミニウム、ジュラルミン等のアルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼等の鉄合金、チタニウム、又は銅等からなるものが挙げられる。また、基材1としては、これらの金属を樹脂等の表面に真空蒸着、めっき等によって施したものを使用することもできる。
基材1として用いられる窯業系基材としては、例えば、石膏板、珪酸カルシウム板、木片セメント板等の窯業系建材、陶磁器、ガラス、琺瑯、焼成タイル等が挙げられる。
基材1として用いられる繊維質基材としては、例えば、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、リンター紙、板紙及び石膏ボード用原紙等の紙基材が使用できる。これらの紙基材は、紙基材の繊維間ないしは他層と紙基材との層間強度を上げるため、ケバ立ち防止のために、更に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)させたものでもよい。樹脂を添加した紙基材としては、例えば、紙間強化紙、樹脂含浸紙等が挙げられる。
また、基材1として用いられる繊維質基材としては、建材分野で使われることが多い紙基材の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等が挙げられる。
また、基材1として用いられる繊維質基材としては、事務分野又は通常の印刷及び包装等に用いられているコート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙及び和紙等が挙げられる。
また、基材1として用いられる繊維質基材としては、上述した紙基材とは区別されるが、紙に似た外観と性状を持つ各種繊維の織布及び不織布も挙げられる。各種繊維としては、ガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維及び炭素繊維等の無機質繊維が挙げられる。また、各種繊維としては、ポリエステル繊維、アクリル繊維及びビニロン繊維等の合成樹脂繊維が挙げられる。
基材1として用いられる木質系基材としては、例えば、杉、松、檜、楢、樫、ラワン、チーク等の各種木材の単板、合板、集成材、パーティクルボード及び中密度繊維板(MDF)等が挙げられる。
基材1の厚さは、特に制限はないが、機械的強度、取扱性及び経済性の観点から、シート乃至フィルム形態の場合は、20μm以上500μm以下であることが好ましく、30μm以上200μm以下であることがより好ましく、40μmm以上160μm以下であることがさらに好ましい。また、基材1の厚さは、板形態の場合は、500μm以上50,000μm以下であることが好ましく、300μm以上10,000μm以下であることがより好ましく、100μm以上5,000μm以下であることがさらに好ましい。
基材1は、化粧材を構成する他の層との密着性の向上のため、あるいは、被着材との接着性の強化等のために、その片面又は両面に、酸化法、凹凸化法等の物理的表面処理、又は化学的表面処理等の表面処理を施すことができる。
酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン−紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、基材1の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が、表面処理の効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。
また、基材1と他の層との層間密着性の向上、被着材との接着性の強化等のために、基材1の表面にプライマー層をさらに設ける等の構成であってもよい。
<樹脂層>
基材1は、凸条部2及び突起群3を設けることが困難な材料である場合、凸条部2及び突起群3を設けやすくする観点から、表面に樹脂層(図示せず)を備える構造であることが好ましい。樹脂層としては、二液硬化樹脂、熱可塑樹脂、熱硬化樹脂及び電離放射線硬化樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
二液硬化樹脂としては、イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ウレタン樹脂、二液硬化型エポキシ樹脂、二液硬化型ウレタン変性アクリル樹脂及び二液硬化型ポリエステル樹脂等が挙げられる。
熱可塑樹脂としては、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリスチレン及びABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のスチレン樹脂等が挙げられる。
熱硬化樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化樹脂には、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化樹脂は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。
電離放射線硬化樹脂としては、エチレン性不飽和結合基を有する化合物が好ましい。また、化粧材を製造する過程で樹脂層が傷つくことを抑制する観点からは、電離放射線硬化樹脂としては、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物がさらに好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、モノマー及びオリゴマーのいずれも用いることができる。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も使用可能である。
多官能性(メタ)アクリレート系化合物のうち、2官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリレート系モノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
また、多官能性(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等のアクリレート系重合体等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、好ましいエポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
上記電離放射線硬化樹脂は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
電離放射線硬化樹脂が紫外線硬化性樹脂である場合には、樹脂層形成用組成物は、光重合開始剤及び光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものである。光重合促進剤としては、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
樹脂層の厚さは、凸条部2及び突起群3を設ける観点から、凸条部2及び突起群3の高さ以上であることが好ましい。樹脂層の厚さは、凸条部2及び突起群3の高さより0.5μm以上であることが好ましく、0.8μm以上であることがより好ましく、1.0μm以上であることがさらに好ましい。
樹脂層は、透明であってもよいが、必要に応じて着色されていてもよい。樹脂層を着色する場合は、樹脂層形成用組成物に対して着色剤(顔料又は染料)を添加して着色することができる。着色剤としては、公知又は市販の顔料又は染料を適宜使用することができる。着色剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、着色剤の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定することができる。
樹脂層には、必要に応じて充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えばゴム)等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
[凸条部]
基材1の表面には、特定方向D(図1においてはY方向と平行方向)に沿って延伸する凸条部2が設けられている。凸条部2は、特定方向Dに沿って延伸していることで、一方向への筋状の視覚効果及び触感を付与することができる。凸条部2によって、例えば、木目模様、石目模様(劈開面等)、布目模様及び皮目模様等を表現することができる。
凸条部2の高さHは、凸条部2による視覚効果及び触感を増加させる観点から、凸条部2の底部から50μm以上であることを要する。そこで、凸条部2の高さHは、上記観点から、55μm以上200μm以下であることが好ましく、60μm以上150μm以下であることがより好ましく、65μm以上100μm以下であることがさらに好ましい。
なお、凸条部2の高さHは、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する30箇所の凸条部2の高さHを測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
凸条部2の特定方向D(図1で示すY方向)に沿った長さは、特に制限はないが、視覚効果を増加させる観点から、40mm以上であることが好ましく、70mm以上であることがより好ましく、100mm以上であることがさらに好ましい。
なお、凸条部2の特定方向Dに沿った長さは、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する10箇所の凸条部2の特定方向Dに沿った長さを測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
凸条部2の幅は、特定方向D(図1で示すY方向)と直交する方向(図1においてはX方向と平行方向)における凸条部2の個々の幅である。凸条部2の幅は、特に制限はないが、視覚効果を増加させる観点から、0.5mm以上2.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上1.5mm以下であることがより好ましく、0.7mm以上1.0mm以下であることがさらに好ましい。
なお、凸条部2の幅は、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する30箇所の凸条部2の幅を測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
[突起群]
基材1の表面には、突起3aが設けられ、突起3aが密集することにより、突起群3を構成する。ここで、突起群3を構成するための突起3aの「密集」とは、隣接する突起3a間の距離が1.0mm以下であることをいう。突起群3は、突起3aが密集していることによって、突起3aが密集していない場合と比して、指先で触った際のザラザラとした触感がより感じられるという特徴を有する。
突起群3における突起3aの密集度合いは、触感をより増加させる観点から、1〜25個/1,000mmであることが好ましく、2〜20個/1,000mmであることがより好ましく、3〜15個/1,000mmであることがさらに好ましい。
突起群3は、触感をより増加させるために、基材1の表面において、粗である箇所と密である箇所を存在させることが好ましい。基材1の表面における突起群3の粗である箇所と密である箇所の比率は、疎:密=1:2〜10:1であることが好ましく、2:1〜9:1であることがより好ましく、3:1〜8:1であることがさらに好ましい。
突起群3は、触感を増加させる観点から、隣接する突起群3との間隔Lが0.1mm以上5.0mm以下であることを要する。そこで、隣接する突起群3との間隔Lは、上記観点から、0.1mm以上4.5mm以下であることが好ましく、0.2mm以上4.0mm以下であることがより好ましく、0.3mm以上3.5mm以下であることがさらに好ましい。
なお、隣接する突起群3との間隔Lは、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する30箇所の隣接する突起群3との間隔を測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
突起3aの高さhは、突起3aによる触感を増加させる観点から、突起3aの底部から50μm以上であることを要する。そこで、突起3aの高さhは、上記観点から、60μm以上であることが好ましく、70μm以上であることがより好ましく、80μm以上であることがさらに好ましい。
突起3aの高さhは、上記観点から、凸条部2の高さHより高いことが好ましい。突起3aの高さhは、凸条部2の高さHより、5μm以上高いことが好ましく、10μm以上高いことがより好ましく、15μm以上高いことがさらに好ましく、20μm以上高いことがよりさらに好ましい。
なお、突起3aの高さhは、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する30箇所の突起3aの高さhを測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
突起3aの幅は、突起3aの頂部の平面視(化粧材の基材1厚み方向から突起群3を見た図1で示すX−Y面と平行な面内における外観)における最長部である。突起3aの幅は、特に制限はないが、触感を増加させる観点から、150μm以上400μm以下であることが好ましく、180μm以上350μm以下であることがより好ましく、200μm以上300μm以下であることがさらに好ましい。
なお、突起3aの幅は、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する30箇所の突起3aの幅を測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
突起3aの頂部の形状は、基材面の法線方向からみた平面視形状が円形又は楕円形であることが好ましい。突起3aの頂部の形状が円形又は楕円形であることで、条件に合致する突起3aの作製を容易にすることができ、かつ、角部がないことによって良好な触感を付与することができる。
突起群3は、図2(a)及び図2(b)に示すように、隣接する凸条部2の間に設けられていることが好ましい。突起群3が隣接する凸条部2の間に設けられていることで、凸条部2の発揮する効果と突起群3の発揮する効果のそれぞれを際立たせることができる。
また、突起群3は、図2(b)に示すように、凸条部2の特定方向D(図1におけるY方向)と略平行である方向dに沿って設けられることが好ましい。突起群3が凸条部2の特定方向D(図1で示すY方向)と略平行である方向dに沿って設けられることによって、一方向への筋状の視覚効果及び触感を付与することができる。
[その他の構成]
<閉領域区画>
本発明の化粧材は、基材1の一方の面側に、図3に示すような、基材1表面の法線方向(図1及び図2においてはZ方向と「並行方向」)の視線からみた平面視形状が網目状である複数の閉領域区画10をさらに備えることが好ましい。閉領域区画10は、一方向に延在する万線状の凹凸条11を有することを特徴とする。凹凸条11の延在する方向は、隣接する閉領域区画10同士では互いに異なることを特徴とする。
閉領域区画10は、基材1の一方の面側の凸条部2及び突起群3の両方と重なって存在してもよく、凸条部2及び突起群3の少なくとも一方と重なって存在してもよい。
閉領域区画10は、化粧材に意匠性を付与することができる。具体的には、閉領域区画10は、石目模様における結晶粒等を表現することができる。
閉領域区画10の平均面積は、特に制限はないが、例えば、5〜200mmであることが好ましく、5〜100mmであることがより好ましく、5〜50mmであることがさらに好ましい。しかし、閉領域区画10の平均面積は、付与する意匠によっては上記範囲から外れても問題はない。
なお、閉領域区画10の平均面積は、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する30箇所の閉領域区画10の面積を測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
凹凸条11は、一方向に延在する万線状のパターンであり、多数の線群からなる線群状のパターンである。
凹凸条11の溝の深さは、石目柄の光輝感を良好に発揮する観点から、15μm以上60μm以下であることが好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましく、25μm以上40μm以下であることがさらに好ましい。
凹凸条11の凸部と凸部の間隔は、石目柄の光輝感を良好に発揮する観点から、5μm以上4,500μm以下であることが好ましく、700μm以上4,000μm以下であることがより好ましく、1,000μm以上3,500μm以下であることがさらに好ましい。
なお、凹凸条11の溝の深さ及び凹凸条11の凸部と凸部の間隔は、3D形状測定器を用いて、基材1の表面の任意の箇所に存在する30箇所の凹凸条11の溝の深さ及び凹凸条11の凸部と凸部の間隔を測定し、得られた各測定結果の値を平均することで測定することができる。
<模様層>
本発明の化粧材は、図4に示すように、基材1に模様層4をさらに備えることが好ましい。模様層4は、図4(a)に示すように、凸条部2及び突起3aの少なくともいずれか上に設けることができる。また、模様層4は、図4(b)に示すように、基材1の凸条部2及び突起3aが設けられた面の反対面側に設けることができる。また、模様層4は、図4(c)に示すように、基材1の両面側に設けることができる。
模様層4が形成する模様としては、木目模様、石目模様(花崗岩の劈開面等)、布目模様、皮目模様、タイル貼り模様(目地溝を含む)、煉瓦積模様(目地溝を含む)、砂目模様、梨地模様、光線彫模様、幾何学模様、文字、図形、規則的模様、抽象柄模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色及び黒色等のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
模様層4は、顔料及び/又は染料を目的の意匠が得られるように適宜配置したものである。模様層4は、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、スプレー印刷及びインクジェット印刷等の印刷手法、並びに、印刷された図柄を転写する転写手法等により形成される。模様層4は、単層であってもよいが、2以上の層から形成されるものであってもよい。
模様層4の形成に用いられるインキとしては、バインダー樹脂に顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。
バインダー樹脂としては、特に制限はなく、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
着色剤としては、特に制限はなく、例えば、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、ニッケルアゾ錯体、フタロシアニンブルー、アゾメチンアゾ黒顔料等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が用いられる。
模様層4中には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
模様層4の厚さは、絵柄による意匠性を良好に発揮する観点から、0.1μm以上40μm以下が好ましく、0.3μm以上20μm以下がより好ましく、0.5μm以上10μm以下がさらに好ましい。
本発明の化粧材が模様層4を備える場合、基材1は、少なくとも一方の面に形成される柄印刷の模様層4の色味が被着材の影響を受けて変化しないように、透明であることが好ましい。
<艶消し層>
本発明の化粧材は、基材1に艶消し層(図示せず)をさらに備えることが好ましい。艶消し層は、周辺の領域との艶差を発生させて視覚的な凹凸感を発現させることができる。
艶消し層は、基材1の全面に設ける構成であってもよいが、周辺の領域との艶差を発生させて視覚的な凹凸感を発現させることを考慮すると、凸条部2及び突起群3(突起3a)の直上部及び近傍に設けることが好ましく、凸条部2及び突起群3(突起3a)の直上部に限定的に設けることがより好ましい。
艶消し層は、艶消し効果を向上させる観点から、艶消し剤を含有させることが好ましい。
艶消し剤としては、無機微粒子及び有機微粒子を挙げることができる。無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート、カオリナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム及びガラス等を挙げることができる。
有機微粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物等を挙げることができる。
艶消し剤としては、艶消し効果が高く、艶の制御が容易に行えるという観点から、シリカ粒子が好適である。また、艶消し剤としては、上述の1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
艶消し剤の粒径は、艶消し効果及び艶の制御の観点から、1μm以上10μm以下であることが好ましく、2μm以上9μm以下であることがより好ましく、3μm以上7μm以下であることがさらに好ましい。
<裏打基材>
化粧材は、凸条部2及び突起群3が設けられている面の反対面側に裏打基材(図示せず)をさらに備えることが好ましい。裏打基材は、化粧材を補強したり、被着体との接着性を付与したり、隠蔽性を付与したりするために必要に応じて設けられる。
裏打基材としては、樹脂シート、紙、不織布、織布及び金属箔等を用いることができる。このうち樹脂シートとしては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ABS樹脂等をシート状にしたものを用いることができる。
裏打基材の厚さは、特に制限はないが、補強性、接着性及び隠蔽性を向上させる観点から、20μm以上200μm以下が好ましく、30μm以上160μm以下がより好ましく、40μm以上120μm以下がさらに好ましい
<接着剤層>
化粧材は、基材1、模様層4、艶消し層及び裏打基材の少なくとも1つの間に、接着剤層(図示せず)が設けられていることが好ましい。接着剤層は、基材1、模様層4、艶消し層及び裏打基材の各層の接合を補助する機能を有し、各層の接合を強固にすることができる。
接着剤層としては、二液硬化樹脂、熱可塑樹脂、熱硬化樹脂及び電離放射線硬化樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
<プライマー層>
化粧材は、基材1、模様層4、艶消し層及び裏打基材の少なくとも1つの間に、プライマー層(図示せず)が設けられていることが好ましい。プライマー層は、基材1、模様層4、艶消し層及び裏打基材の各層の接合を補助する機能を有し、各層の接合を強固にすることができる。
プライマー層としては、プライマー層を挟んで対峙する両層の密着性が向上する樹脂を適宜選定すればよく、特に制限は無い。
[化粧材の製造方法]
本発明の化粧材の製造方法について以下に説明する。
化粧材において、基材1に凸条部2及び突起群3を設ける方法は、特に制限はないが、エンボス版又は賦型シートを用いたエンボス加工、あるいは凹凸形状を有する層を具備する転写シートを用いて、凹凸形状を有する層を転写して凹凸形状を付与する方法等が挙げられる。
また、特開昭57−87318号公報、特開平7−32476号公報等に開示の如き凹凸形状賦形方法を適用することもできる。この方法は、円筒状のエンボス版の表面に電離放射線硬化性樹脂の未硬化液状物を塗工し、更にその上に樹脂シート等のシート乃至フィルム状基材を重ねた状態で電離放射線を照射して未硬化液状物を硬化させて硬化物とすると共に該硬化物をベースシートと接着させた後、エンボス版から離型して、基材と該基材上の凹凸形状が賦形された硬化物とからなる積層体とすることで、基材にエンボス加工する方法である。
本発明においては、生産性の観点から、エンボス加工を用いることが好ましく、更にはエンボス版を用いたエンボス加工が好ましい。
エンボス加工としては、通常、エンボス版を用いた加熱加圧によるエンボス加工法が好ましく用いられる。加熱加圧によるエンボス加工法は、基材1を構成する材料により条件が決定される。例えば、基材1を構成する材料がポリプロピレンの場合は、基材の加工面を通常120〜180℃程度で加熱し、エンボス版で通常10〜50kg/cm程度で加圧してエンボス版の凹凸形状を賦形して、冷却し、固定化する方法であり、枚葉式又は輪転式のエンボス機を用いることができる。
なお、エンボス加工に用いるエンボス版は、レーザ彫刻を施すことによって形成されるレーザエンボス版を用いることが好ましい。レーザエンボス版を用いることで、基材1に凸条部2及び突起群3の緻密な凹凸形状を付与することができ、電鋳等によるエンボス版よりも製造にかかる納期も短く、安価とすることができる。
本発明の実施の形態に係る化粧材によれば、凸条部を備えることによって、一方向への筋状の視覚効果及び触感を付与し、突起群を備えることによって、指先で触った際のザラザラとした触感を付与することができる。そして、本発明の実施の形態に係る化粧材は、凸条部及び突起群を共に備えることによって、相乗効果を発揮し、視覚効果及び触感により複雑かつ高度な意匠性を有する化粧材を提供することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
[測定及び評価]
実施例及び比較例で作製した化粧材について、以下の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
<基材表面の形状測定>
株式会社キーエンス製の3D形状測定機「VK−X 1000」を使用して、基材1の凸条部2及び突起群3を有する面側を撮影した後、付属の解析アプリケーションを使用して解析を行った。
基材1の凸条部2及び突起群3を有する面側の3箇所を測定領域(約24mm×約18mm)とした。高さデータの中で計測の基準とする平面(基準面)設定後、各パラメーターの計測を実施した。
(1)高さ測定
凸条部2及び突起群3の長さ方向(図1で示すY方向)と直交する方向(図1で示すX方向)の30箇所の断面曲線を取得。取得した断面曲線から凸条部2及び突起群3の高さを算出し、平均値を計算した。
(2)幅・間隔測定
測定領域の3箇所において、凸条部2及び突起群3の任意の幅と間隔について、30箇所の平面計測を実施し、3D形状測定器の測定画像から各幅と間隔を算出し、平均値を計算した。
<意匠性>
実施例及び比較例で作製した化粧材の表面に対して意匠性チェックを行った。一方向への筋状の意匠性をかなり高く感じるものを2点、一方向への筋状の意匠性を感じるものを1点、一方向への筋状の意匠性をほとんど感じないものを0点として、20人の被験者が評価を行い、平均点を算出した。
A:平均点が1.5以上のもの
B:平均点が1.0以上1.5未満のもの
C:平均点が1.0未満のもの
<触感>
実施例及び比較例で作製した化粧材の表面に対して指触チェックを行った。かなり凹凸を感じるものを2点、凹凸を感じるものを1点、凹凸をほとんど感じないものを0点として、20人の被験者が評価を行い、平均点を算出した。
A:平均点が1.5以上のもの
B:平均点が1.0以上1.5未満のもの
C:平均点が1.0未満のもの
[実施例1]
両面コロナ放電処理を施したポリプロピレンシート(厚さ:60μm)を基材1とし、該基材1の一方の面に2液硬化型アクリル−ウレタン樹脂をバインダーとする印刷インキをグラビア印刷法で塗布して石目模様の模様層4(厚さ:3μm)を設け、他方の面に、2液硬化型ウレタン−硝化綿混合樹脂(硬化剤;ヘキサメチレンジイソシアネートを樹脂100質量部に対して5質量部含有)を含む樹脂組成物を塗布して、裏面プライマー層(厚さ:1μm)を形成した。模様層4の上に、透明のポリウレタン樹脂系接着剤を塗布して接着剤層(乾燥後の厚さ:3μm)を形成し、透明なポリプロピレンをTダイ押出機により加熱溶融押出しして、透明な樹脂層(厚さ:60μm)を形成した。
次いで、樹脂層を加熱して軟化状態にし、樹脂層側からエンボス処理を施し、樹脂層の表面に凸条部2及び突起群3を形成した。この工程におけるエンボス処理は、凸条部2及び突起群3と相補的な形状を有するレーザ光彫刻法により作製したエンボス版を複数枚用いて、樹脂層に凹凸形状を賦形することにより、賦形した凹凸形状を有する樹脂層を形成し、実施例1における化粧材を得た。
[比較例1]
エンボス処理に用いたエンボス版を変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の化粧材を得た。比較例1では、凸条部が無く、石目調の模様層を持つシートへ汎用的に使用される梨地調凹凸意匠のエンボス処理を施した化粧材を得た。
本発明の化粧材は、視覚効果及び触感によって、複雑かつ高度な意匠性を有するものであり、壁、天井、床等の建築物の内装用部材又は外装用部材、窓枠、扉、手すり、幅木、廻り縁、モール等の建具乃至造作部材の他、キッチン、家具又は家電製品、OA機器等のキャビネットの表面化粧板、車両の内装用部材又は外装用部材を構成する層として好適に用いられる。
1…基材
2…凸条部
3…突起群
3a…突起
4…模様層
10…閉領域区画
11…凹凸条

Claims (8)

  1. 基材の一方の面側に、特定方向に沿って設けられた凸条部と、複数の点状の突起からなる突起群とを備え、
    前記凸条部は、前記特定方向と直交する方向に複数存在し、
    前記凸条部の高さは、前記凸条部の底部から50μm以上であり、
    前記突起の高さは、前記突起の底部から50μm以上であり、
    前記突起群は、隣接する前記突起群との間隔が0.1mm以上5.0mm以下である、化粧材。
  2. 前記凸条部の前記特定方向に沿った長さは、40mm以上である、請求項1に記載の化粧材。
  3. 前記凸条部の前記特定方向と直交する幅は、0.5mm以上である、請求項1又は2に記載の化粧材。
  4. 前記突起の幅は、150μm以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧材。
  5. 前記突起の頂部の形状は、前記基材面の法線方向からみた平面視形状が円形又は楕円形である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧材。
  6. 前記突起群は、隣接する前記凸条部の間に設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧材。
  7. 前記基材の一方の面側に、前記基材面の法線方向からみた平面視形状が網目状である複数の閉領域区画をさらに備え、
    前記閉領域区画は、一方向に延在する万線状の凹凸条を有し、
    前記凹凸条の延在する方向は、隣接する前記閉領域区画同士では互いに異なる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧材。
  8. 前記基材に模様層をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化粧材。
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