JP7212870B2 - 化粧シート、化粧材、版、および化粧シートの製造方法 - Google Patents

化粧シート、化粧材、版、および化粧シートの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、化粧シート、化粧材、版、および化粧シートの製造方法に関する。
建材、家具、電気製品及び車両の内装材等の表面に、意匠性を付与するため、化粧材が用いられる。化粧材は、意匠性を高めるために、化粧シートを含む。化粧シートは、意匠を表現する意匠層を有する。特許文献1に記載された化粧シートは、印刷模様として、木目模様を有する。特許文献2~5は、化粧シートの意匠性をさらに高めるため、化粧シートの表面に凹凸を形成して触感付与することを提案している。
特許文献6は、木材の表面を表現する化粧シートを開示している。特許文献6に記載された化粧シートは、木目模様を有した絵柄模様層3と、絵柄模様層3の一部領域上のみに設けられた盛上部と、を含んでいる。特許文献6において、盛上部は、絵柄模様層3の絵柄に応じて配置されている。盛上部によれば、絵柄模様層3の模様に応じた触感により、より優れた意匠性を化粧シートに付与できる。
特開平10-312052号公報 特開2018-114711号公報 特開2020-44817号公報 特開2008-87155号公報 国際公開公報2019/194202 特開2018-167435号公報
従来の化粧シートにおいて、盛上部は、グラビア版を用いた高塗布量印刷により形成される。グラビア版の盛上部に対応する領域には、所定形状を有する窪みとしての多数のセルが規則的に設けられる(図21参照)。セルはインキを収容し、セル内のインキが化粧シートに転写される。盛上部は、転写されたインキからなる凸部の集合体となる。
隣り合うセル間の距離が十分長いと、凸部間の距離も十分に確保される。この化粧シートでは、盛上部の縁による触感だけでなく、凸部に起因した触感も得られる。したがって、触感により化粧シートの意匠性を向上できる。その一方で、凸部間の間隔が大きくなると、凸部の規則的な配置が視認される。これにより、人工的な印象を受ける。結果として、化粧シートの意匠性を十分に向上できない。逆に、凸部間の間隔が小さい場合には、凸部の規則的な配置が視認されにくくなる。ただし、凸部が密集して大きな平坦部を形成するようになる。したがって、凸部間での触感が得られず、触感による化粧シートの意匠性向上を図れない。すなわち、従来技術では、優れた触感と自然な風合いとの両方を図れなかった。
本開示は、優れた触感と自然な風合いとの両方を化粧シートに付与することを目的とする。
本開示の一実施の形態において、化粧シートは、
木の表面の模様を有する意匠層と、
前記意匠層と重ねられた盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域に重なる盛上領域に設けられた盛上部を有し、
前記盛上部は、前記木の表面状の凹凸面を含む。
本開示の一実施の形態において、化粧シートは、
木の表面の模様を有する意匠層と、
前記意匠層と重ねられた盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域と重なる盛上領域に設けられた盛上部を有し、
前記盛上部は、不規則な凹凸面を含む。
本開示の一実施の形態において、化粧シートは、
木の表面の模様を有する意匠層と、
前記意匠層と重ねられた盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域と重なる盛上領域に設けられた盛上部を有し、
前記盛上部は、凸部および凹部を含む凹凸面を含み、
前記凸部および前記凹部の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部である。
本開示の一実施の形態において、版は、
化粧シートの盛上層の形成に用いられる版であって、
平坦な版平坦面と、凹凸を有した版凹凸面と、を含む版面を備え、
前記版凹凸面は、窪みと、前記窪みの間に位置する平坦面を含む土手と、を含み、
前記窪みおよび前記土手の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状要素である。
本開示の一実施の形態において、版は、
化粧シートの盛上層の形成に用いられる版であって、
平坦な版平坦面と、不規則な凹凸を有した版凹凸面と、を含む版面を備え、
前記版凹凸面は、窪みと、前記窪みの間に位置する平坦面を含む土手と、を含む。
本開示の一実施の形態において、化粧シートの製造方法は、
意匠層を形成する工程と、
上述の版を用いて盛上部を形成することにより、前記盛上部を含む盛上層を形成する工程と、を備え、
前記盛上部は、前記意匠層の一部の領域に重なる盛り上げ領域に位置している。
本開示の一実施の形態において、化粧シートは、表面に凹凸を備える化粧シートであって、線状であるとともに、平面視で蛇行するように延びる複数の凹部を有し、平面視で、隣り合う複数の凹部が接触して該隣り合う凹部で囲まれる凸部が複数形成されており、複数の凸部の配置は不規則である。
本開示の化粧シートによれば、優れた触感と自然な風合いとの両方を化粧シートに付与できる。
図1は、一実施の形態を説明する図であって、化粧シート及び化粧材の一例を示す平面図である。 図2は、図1の化粧シートに含まれ得る盛上層を示す平面図である。 図3は、図2の盛上層に含まれる得る盛上部の一例を示す平面図である。 図4は、図3に対応する図であって、盛上部の他の例を模式的に示す平面図である。 図5は、図3に対応する図であって、盛上部の更に他の例を模式的に示す平面図である。 図6は、図3に対応する図であって、盛上部の更に他の例を模式的に示す平面図である。 図7は、図3に対応する図であって、盛上部の更に他の例を模式的に示す平面図である。 図8は、図3に対応する図であって、盛上部の更に他の例を模式的に示す平面図である。 図9は、図3に対応する図であって、盛上部の更に他の例を模式的に示す平面図である。 図10は、図1の化粧材および化粧シートの層構成の一例を説明する斜視図であって、盛上部において化粧部材および化粧シートを示している。 図11は、図10に対応する図であって、化粧材および化粧シートの層構成の他の例を説明する斜視図である。 図12は、図10に対応する図であって、化粧材および化粧シートの層構成の更に他の例を説明する斜視図である。 図13は、図10に対応する図であって、化粧材および化粧シートの層構成の更に他の例を説明する斜視図である。 図14は、盛上層の製造方法の一例を説明する図である。 図15は、盛上層の製造に用いられる版の版面の一例を示す展開平面図である。 図16は、図15に対応する図であって、版面の他の例を示す展開平面図である。 図17は、図15に対応する図であって、版面の更に他の例を示す展開平面図である。 図18は、図15に対応する図であって、版面の更に他の例を示す展開平面図である。 図19は、図15に対応する図であって、版面の更に他の例を示す展開平面図である。 図20は、図15に対応する図であって、版面の更に他の例を示す展開平面図である。 図21は、図15~図20に示された版の製造方法を説明する斜視図である。 図22は、従来の盛上層の作製に用いられていた版の版面を示す平面図である。
以下、図面に示された具体例を参照しつつ一実施の形態について説明する。本開示は、以下に説明する実施の形態に限定されない。図示された例は、分かりやすさのため、大きさや比率を変更または誇張され得る。図面の見易さを確保するため、一部の構成要素の図示や符号が省略され得る。
[化粧シート]
化粧シート15は、意匠層30および盛上層40を含む。意匠層30は、木の表面の模様を含んでいる。図1は、化粧材10および化粧シート15を示す平面図である。図1には、意匠層30の木の表面の模様が示されている。盛上層40は、図2に示すように、盛上領域41を含んでいる。盛上層40は、盛上領域41に設けられた盛上部43を含む。化粧シート15には、優れた触感と自然な風合いとの両方を実現するための工夫がなされている。具体的な構成として、盛上部43は、図3~図13に示された構成を有してもよい。盛上部43は、不規則な凹凸面45を含んでもよい。盛上部43は、木の表面状の凹凸面45を含んでもよい。盛上部43は、凸部46および凹部47を有する凹凸面45を含み、凸部46および凹部47の少なくとも一方が、向きよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部49でもよい。
このような盛上部43によれば、詳しくは後述するように、化粧シート15に触れた際に、盛上部43の縁部における段差だけでなく盛上部43の表面の凹凸を触覚で知覚できる。すなわち、強い触感により化粧シート15の表面の凹凸感を強調でき、化粧シート15の意匠性が大幅に向上する。また、凹凸面45の規則性を排除することによって、人工的な印象を削ぐことができる。これにより、自然な風合いを表現でき、木の表面の模様を有する意匠層30との組合せにより相乗的に化粧シート15の意匠性を向上できる。
なお、「木の表面」は、立木の肌や加工前の樹木の肌、すなわち樹皮でもよい。「木の表面」は、木の断面でもよい。「木の表面」は、樹皮が取り除かれた後の木の表面でもよいし、製材された材木の表面でもよい。
「木の表面の模様」は、木の表面を表現した模様や、木の表面を模した模様を意味する。「木の表面の模様」は、樹皮模様でもよい。樹皮模様は、樹皮を表現または模した模様である。樹皮模様は、立木の肌を表現または模した模様でもよいし、加工前の樹木の表面を表現または模した模様でもよい。「木の表面の模様」は、木目模様でもよい。木目模様は、木目を表現または模した模様である。したがって、木目模様は、木の断面を表現または模した模様でもよい。木目模様は、樹皮が取り除かれた後の木の表面を表現または模した模様でもよいし、製材された材木の表面を表現または模した模様でもよい。
「木の表面状の凹凸面」とは、木の表面を表現する凹凸を有した面や、木の表面を模した凹凸を有した面を意味する。「木の表面状の凹凸面」は、樹皮状の凹凸面、すなわち樹皮を表現または模した凹凸面でもよい。「木の表面状の凹凸面」は、木目状の凹凸面、すなわち木目を表現または模した凹凸面でもよい。
図10~図13に示すように、化粧材10は、支持材11及び化粧シート15を含んでもよい。支持材11は、化粧シート15の被着体である。支持材11は、化粧シート15を用いて意匠性を付与される。支持材11は、金属系、木質系、または樹脂系からなる部材でもよい。金属系の支持材11は、例えば、アルミニウム製部材、鋼製部材、ステンレス製部材、複合パネルでもよい。複合パネルは、心材と、心材に接合された被覆材と、を含んでもよい。心材は樹脂製板でもよい。被覆材は、アルミニウム、ガルバリウム、ステンレス等の板材でもよい。木質系の支持材11は、MDF(medium density fiberboard)、合板、パーティクルボードでもよい。支持材11は成形品でもよい。成形品としての支持材11は、ポリオレフィン、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロース樹脂、フェノール樹脂、ゴム等から形成される、シート、板材又は立体形状物品でもよい。
支持材11は、机、椅子、食器棚及び箪笥等の家具;建築物における壁、天井及び床等の内装用部材;建築物における外壁、屋根、軒天井、柵及び門扉等の外装用部材;玄関ドア等の各種扉、手すり、幅木、廻り縁、窓枠、扉枠及びモール等の、建具又は造作部材;家電製品又はOA機器の筐体や、キッチン設備又は厨房家具における表面化粧板;車両の内装用部材又は外装用部材であってもよく、これらの一部分であってもよい。
図1は、化粧材10および化粧シート15を示す平面図である。図2は、化粧シート15の盛上層40を示す平面図である。図3~図10は、盛上部43の例を拡大して示す平面図である。図3と、図4と、図5~図9の間で、盛上部43の拡大倍率は異なっている。図10~図13は、化粧材10及び化粧シート15のいくつかの例の一部を拡大して模式的に示す斜視図である。
方向の関係を図面間で明確にするため、いくつかの図面には、共通する符号を付した矢印により共通するx方向x、y方向y、z方向z、第1方向D1、第2方向D2および第3方向D3を示している。矢印の先端側が、各方向の第1側となる。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から手前に向かう矢印を、例えば図1に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。ここでx方向およびy方向は、化粧シート15が広がる方向である。z方向は、化粧材10及び化粧シート15の厚み方向である。従って図1は化粧材10および化粧シート15をz方向における第1側から観察した(平面視した)図である。図3および図4では理解の容易のため、凹部47を白、凸部46を黒(図1)又は薄墨(図4)で表している。実際の化粧シート15において、凹部47及び凸部46は色分けされていなくてもよい。
上述したように、化粧シート15は、意匠層30を含む。意匠層30は木の表面の模様を有する。化粧シート15は木の表面を表現する。化粧シート15によって表現される木は、特に制限はなく、杉、檜、胡桃、松及び桜等の木の木肌でもよい。また、図10~図13に示すように、化粧シート15は基材20を含んでもよい。以下、各構成要素について説明する。
<基材>
基材20は、シート状でもよい。基材20は、フィルム、シート、平板、又は曲面板等でもよい。基材20は、通常化粧シートに用いられる基材でもよい。基材20は、特に限定されない。基材20は、樹脂基材、金属基材、窯業系基材、繊維質基材及び木質系基材等でもよい。基材20の材料は、化粧シート15の用途に応じて適宜選択され得る。上記各基材は、それぞれ単独で使用されてもよい。基材20は、例えば、樹脂基材と木質系基材との複合体、樹脂基材と金属基材との複合体等の任意の組み合わせによる積層体でもよい。基材20が積層体である場合は、積層体の層間にプライマー層を含んでもよい。
樹脂基材20の材料は、各種の合成樹脂によって作製され得る。合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アイオノマー、各種ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合等の塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレングリコール-テレフタル酸-イソフタル酸共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース、セロファン、セルロイド等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル-スチレン共重合体、)アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)等のスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン-酢酸ビニル共重合、エチレン-ビニルアルコール共重合、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂及びポリイミド樹脂等が例示される。本明細書中において、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、及び「(メタ)アクリロイル基」は、各々、「アクリル酸又はメタクリル酸」、「アクリレート又はメタクリレート」、及び「アクリロイル基又はメタクリロイル基」を意味する。
金属基材20の材料は、例えば、アルミニウム又はジュラルミン等のアルミニウムを含む合金、鉄又は炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄を含む合金、銅又は真鍮、青銅等の銅を含む合金、チタニウム等でもよい。基材20は、これらの金属をめっき層として含んでもよい。
窯業系基材20の材料は、例えば、セメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、石膏、珪酸カルシウム、木片セメント等の非セラミック系窯業系材料、陶磁器、土器、ガラス、琺瑯等のセラミック系窯業系材料等でもよい。
繊維質基材20は、例えば、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、リンター紙、板紙及び石膏ボード用原紙等の紙基材でもよい。紙基材の繊維間ないしは他層と紙基材との層間強度を上げるため、及び/又は、ケバ(毛羽)立ち防止のために、紙基材は、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)されてもよい。樹脂を添加した紙基材として、紙間強化紙、樹脂含浸紙等が例示される。繊維質基材20として、紙基材の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等が例示され、この繊維質基材20は建材分野にて使用され得る。繊維質基材20として、事務分野又は通常の印刷及び包装等に用いられているコート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙及び和紙等が例示される。繊維質基材20として、紙に似た外観と性状を持つ各種繊維の織布及び不織布も例示される。各種繊維として、絹、木綿、麻等の蛋白質系又はセルロース系の天然繊維、ガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維及び炭素繊維等の無機質繊維が例示される。各種繊維として、ポリエステル繊維、アクリル繊維及びビニロン繊維等の合成樹脂繊維が例示される。
木質系基材20として、例えば、杉、檜、松、欅、楢、樫、ラワン、チーク、等の各種木材の単板、合板、集成材、パーティクルボード及び中密度繊維板(MDF)等が例示される。
基材20の厚みは、特に制限されない。基材20の厚みは、機械的強度、取扱性及び経済性の観点から、好ましくは0.01mm以上100mm以下であり、より好ましくは0.05mm以上50mm以下であり、更に好ましくは0.1mm以上30mm以下である。
化粧シート15を構成する他の構成要素との密着性向上のため、あるいは、支持材11との接着性強化等のため、基材20の片面又は両面に、表面処理が施されてもよい。表面処理として、酸化法、凹凸化法等の物理的表面処理、又は化学的表面処理等の表面処理が例示される。酸化法として、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン-紫外線処理法等が例示される。凹凸化法として、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が例示される。これらの表面処理は、基材20の種類に応じて適宜選択され得る。コロナ放電処理法は、表面処理の効果及び操作性等の面から好ましい。基材20と他の層との密着性向上、支持材11との接着性強化等のため、基材20の表面にプライマー層がさらに設けられてもよい。
(意匠層)
図11に示すように、意匠層30は、基材20と盛上層40との間に位置してもよい。図12に示すように、意匠層30は、盛上層40の基材20とは反対側となる面に設けられてもよい。図12に示された例において、盛上層40が、z方向における基材20と意匠層30との間に位置している。図13に示すように、意匠層30は、基材20の意匠層30とは反対側となる面に設けられてもよい。図13に示された例において、基材20が、z方向における意匠層30と盛上層40との間に位置している。図12に示された例において、意匠層30は盛上層40によって形成される凹凸面に沿った広がり、凹凸を形成している。なお、図10に示された化粧シート15は、意匠層30を含んでいない。図10に示された化粧シート15は、意匠層30を省かれて、基材20及び意匠層30により構成されている。
意匠層30は、意匠を表現する。意匠層30は、化粧シート15に意匠性を付与する。図1に示すように、意匠層30は、木の表面の模様を有する絵柄層でもよい。木の表面の模様は、上述したように木の表面を表現した模様や、木の表面を模した模様を意味する。図1に示された例において、意匠層30は、木目模様を有する絵柄層である。ただし、意匠層30は、樹皮模様を有する絵柄層でもよい。
図1に示すように、意匠層30は、第1領域31および第2領域32を含んでいる。図1に示すように、意匠層30は、第1領域31および第2領域32のいずれかに区分けされていてもよい。図示された例において、意匠層30の木の表面の模様は濃淡を有している。意匠層30は、木の表面の模様の濃淡に応じて領域分割されてもよい。
図1に示された例において、意匠層30は、木目模様の濃淡に応じて領域分割されている。すなわち、第1領域31における模様の濃度は、第2領域32における前記模様の濃度と異なる。図1に示された例において、第1領域31は木目模様の淡部であり、第2領域32は木目模様の濃部である。図1に示された例において、第1領域31は、木目模様の年輪を形成する早材33Aの部分を含む。第2領域32は、木目模様の年輪を形成する晩材33Bの部分、節33C、および導管の一以上を含む。早材33Aは、春材とも呼ばれる春先に成長する部分であって、成長の速い部分である。晩材33Bは、夏材や秋材とも呼ばれる夏以降に成長する部分であって、成長の遅い部分である。
模様の濃度は、L表色系におけるL値によって評価される。模様について測定されたL値が高い場合に、当該模様は「淡(部)」であり、当該模様の濃度は「低い」。模様について測定されたL値が低い場合に、当該模様は「濃(部)」であり、当該模様の濃度は「高い」。L表色系におけるL値は、化粧シートからの反射光を日本分光製、製品番号:V-670のより測定することによって、特定される。
他の例として、意匠層30が表現する模様は、石目模様(花崗岩の劈開面等)、布目模様、皮目模様、タイル貼り模様(目地溝を含む)、煉瓦積模様(目地溝を含む)、砂目模様、梨地模様、光線彫模様、幾何学模様、文字、図形、規則的模様、抽象柄模様等でもよく、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様でもよい。意匠層30に含まれる絵柄層の模様は、黄色、赤色、青色及び黒色等のプロセスカラーによる多色印刷によって形成されてもよい。絵柄層の模様は、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によって形成されてもよい。
意匠層30は、顔料、染料等の着色剤を目的の意匠が得られるように適宜配置したものである。意匠層30は、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、スプレー印刷及びインクジェット印刷等の印刷手法、並びに、印刷された図柄を転写する転写手法等により形成され得る。意匠層30は、単層でもよいが、2以上の層から形成されてもよい。
意匠層30の形成に用いられるインキは、バインダー樹脂に顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したインキでもよい。バインダー樹脂は、特に制限されない。バインダー樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等でもよい。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用され得る。着色剤はて、特に制限されない。着色剤として、例えば、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、ニッケルアゾ錯体、フタロシアニンブルー、アゾメチンアゾブラック等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が例示される。意匠層30は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含んでもよい。
意匠層30の厚みは、意匠性を良好に発揮する観点から、好ましくは0.1μm以上40μm以下であり、より好ましくは0.3μm以上20μm以下であり、更に好ましくは0.5μm以上10μm以下である。
<盛上層>
盛上層40は凹凸付与層として機能する。盛上層40は、化粧シート15の意匠性及び装飾性の向上に寄与できる。盛上層40は、従来とは異なる触感及び自然な風合いの両立を可能する。盛上層40は、艶消し機能も発揮し得る。
盛上層40は、図2に示すように、盛上領域41および非盛上領域42を含んでいる。盛上層40は、盛上領域41に設けられた盛上部43を含んでいる。盛上部43は、盛上領域41のみに設けられてもよい。盛上領域41は、意匠層30の一部の領域とz方向に重なる。z方向は、基材20、意匠層30、および盛上層40が重ねられた重ね方向である。盛上領域41は、意匠層30の第1領域31および第2領域32の一方と重なってもよい。非盛上領域42は、意匠層30の第1領域31および第2領域32の他方と重なってもよい。図示された例において、盛上領域41は第1領域31のみと重なり、非盛上領域42は第2領域32のみと重なっている。図示された例とは異なり、盛上領域41は第2領域32のみと重なり、非盛上領域42は第1領域31のみと重なってもよい。化粧シート15は、単一の盛上部43を含んでもよい。化粧シート15は、互いから離れた複数の盛上部43を含んでもよい。盛上部43によれば、盛上部43の縁部の段差により、言い換えると盛上領域41および非盛上領域42の境界での段差により、触感を付与できる。盛上領域41および非盛上領域42の配置については、後においても説明する。
図3~図13は、一つの盛上部43を示している。図示するように、盛上部43は、不規則な凹凸面45を含んでいる。凹凸面45は、凸部46および凹部47を含んでいる。不規則な凹凸面45を形成する凸部46および凹部47は、配置において不規則性を有してもよい。凸部46および凹部47は、形状において不規則性を有してもよい。図3は、盛上部43の比較的広範な範囲を示している。図3からよく理解できるように、盛上部43の凹凸面45は、木の表面状でもよい。図3~図13に示された例において、凹凸面45は、木目模様または樹皮模様を有している。
図2~図13に示された例のすべてにおいて、凸部46および凹部47の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部49となっている。このような線状部49を含む盛上部43によれば、凹凸面45を不規則にできる。このような線状部49を含む盛上部43によれば、凹凸面45を木の表面状にできる。
この盛上部43によれば、その内部領域において、凸部46および凹部47の間の段差により触感を付与できる。つまり、盛上層40は、盛上部43の縁部にて触感を付与できるだけでなく、盛上部43の内部においても触感を付与できる。したがって、強い触感により化粧シート15の表面の凹凸を強調できる。
加えて、凹凸面45の規則性を消失することにより、凹凸面45を観察した際における人工的な印象を抑えることができる。したがって、盛上部43が自然な風合いを表現でき、木の表面の模様を有する意匠層30との組合せにより相乗的に意匠性を向上できる。
背景技術の欄でも説明したように、従来の化粧シートで用いられていた盛上部は、作製に使用される版の規則性により、必然的に規則的な凹凸面を有していた。規則的な凹凸面によっても、触感を付与できる。ただし、凹凸面から得られる触感を十分に強調するには、凸部間の距離や凹部の幅を大きく確保する必要がある。その一方で、凸部間の距離や凹部の幅を大きく確保すると、凹凸面の規則性が目立ってしまい、人工的な印象が強くなる。特に、自然物の模様を有する意匠層との組合せにおいて、従来の盛上部は不自然さを呈していた。すなわち、従来の化粧シートでは、十分な触感を得ようとすると、視覚による意匠性の低下を引き起こす。これに対し、凸部間の距離や凹部の幅を小さくすると、視覚の解像限界に起因して、人工的な印象を低減できる。ただし、このとき、凹凸面から十分な触感を得ることができない。このように従来の化粧シートでは、盛上部を含む盛上層を設けたとしても、触感と自然な風合いの両方を獲得できず、十分効果的に意匠性を向上できなかった。
一方、不規則な凹凸面45や木の表面状の凹凸面45によれば、触覚により知覚される触感を強調させつつ、視覚により知覚される自然な風合いを付与できる。結果として、触覚および視覚を通じて知覚される化粧シート15の意匠性を格段に向上できる。意匠性を向上させる効果は、自然物を表現する意匠層30、例えば木の表面の模様を有する意匠層30との組合せにおいて、相乗的に有効となり、顕著となる。
意匠層30が形成する凹凸面45は、種々の構成を採用できる。例えば図4に示すように、凹凸面45として、少なくとも一部領域が触感的に認識可能な厚さの線状の凹部47を複数有し、隣り合う線状の凹部47の間に凸部46が形成されてもよい。また、少なくとも一部の凸部46が、平面視で当該凸部46に隣り合う凹部47によって全周を囲まれてもよい。この例によれば、凹凸面45が触感的に認識可能となるとともに、表面に艶消しの性状を付与できる。
盛上部43が設けられた盛上領域41の配置は、意匠層30によって表現される意匠に応じて、決定され得る。例えば、年輪の晩材部が隆起したいわゆる浮造り調木板表面における表面微凹凸(特に、早材部の領域)、導管溝群を有する木板の導管溝以外の領域の表面微凹凸模様に、盛上部43の凹凸面45を適用してもよい。その他の例として、目地溝を有するタイル貼りや煉瓦積表面におけるタイルや煉瓦表面の表面微凹凸模様、花崗岩板の劈開面等の石板表面の微凹凸構造を含む石目模様、繊維又は糸を織った構造を含む布目模様、皮目模様(皮シボ模様ともいう)、砂目模様の表面微凹凸、梨地模様の表面微凹凸、幾何学模様、文字、図形、規則的模様、抽象柄模様等や、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様に対し、盛上部43の凹凸面45を適用してもよい。
以下、盛上部43の具体的な構成や具体的な配置について、更に詳述する。
(凹部、凸部)
図3~図13に示すように、凸部46および凹部47の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部49でもよい。凸部46および凹部47の両方が、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部49でもよい。
ここで、線状部49の向きや線状部49の長さが一定か一定ではないかを判断するにあたり、線状部49の向きや線状部49の長さは、分岐または他の線状部49と交差していない小区分49S毎に特定される。言い換えると、分岐点や交差点で分断して得られた線状部49の小区分49Sの両端を結ぶ直線分49LSにて、線状部49の向きや長さを特定する。小区分49Sは、両端間を延びる線状の部分であって、端部においてのみ他の複数の小区分49Sと接続する。線状部49は、小区分49Sの集合とも言える。例えば図5や図8のように、線状部49が編み目状に構成されている場合、線状部49は、複数の線状の小区分49Sを含んでいる。そして、各小区分49Sは、端部において、他の複数の小区分49Sと接続する又は線状部49の端部を構成する。線状部49の端部は、盛上部43の縁に位置してもよい。
小区分49Sの両端を結ぶ直線分49LSの方向が略平行ではない場合、線状部49の向きは一定ではないと評価する。小区分49Sの両端間の距離、言い換えると直線分49LSの長さが略一定ではない場合、線状部49の長さは一定ではないと評価する。小区分49Sの両端を結ぶ直線分49LSの方向が略平行とは、調査対象となった直線分49LSの方向が、10°以下の角度範囲内に入っていること、すなわち、調査対象に含まれる二つの直線分49LSの間の最大角度が10°以下であることを意味する。小区分49Sの両端間の距離が略一定とは、調査対象となった直線分49LSの長さの最大値と最小値との差(μm)が、調査対象となった直線分49LSの長さ(μm)の平均値の10%以下であることを意味する。また、向きや長さの調査対象とする小区分49Sは、任意に選択される50個とする。
例えば、図4に示された凹部Cからなる線状部49Aは、一つの分岐点または交差点49Pを有している。この線状部49Aは、分岐点または交差点49Pにより、三つの小区分49Sに区分される。各小区分49Sの両端を結ぶ直線分49LSにより、線状部49の向きや長さが三つ特定される。
線状部49の延びる方向の大きさを、線状部49の全長とする。線状部49の延びる方向に直交する方向の大きさを、線状部49の幅とする。線状部49のz方向の大きさを、線状部49の深さする。
図3~図9の各々は、凸部46および凹部47の平面視での配置および形状を例示している。図3~図9の各々に示された凸部46が凹部47であり、図3~図9の各々に示された凹部47が凸部46であってもよい。
図3に示された例において、線状部49としての凹部47は曲線状である。曲線状の線状部49によれば、多くの種類の木の表面をより忠実に表現できる。凹部47は蛇行している。凹部47の蛇行は規則的ではなく、不規則な周期及び/又は振れ幅(振幅)を有している。ただし、線状部49の向きは、一定とはいえないものの、揃っており、大きく分散していない。なお、線状部49の向きが「揃っている」とは、上述にようにして特定される線状部49または小区分49Sの向きが、平面視において50°以下の角度範囲内に入っていることを意味し、好ましくは40°以下の角度範囲内に入っており、より好ましくは30°以下の角度範囲内に入っており、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。線状部49の向きを一定ではないものの或る程度揃えることによって、人工的な印象を効果的に抑制し、自然な風合いを引き出すことができる。
図4に示すように、凹部47は、独立した1本の凹部Aでもよい。凹部Aからなる線状部49は、単一の小区分49Sを含んでいる。図4に示すように、凹部47は、途中で接触及び離隔を繰り返すように延びる凹部Bを含んでよい。凹部Bからなる線状部49は、多数の小区分49Sを含んでいる。図4に示すように、凹部47は、隣り合う複数の凹部が途中で併合して1つとなる凹部Cを含んでもよい。凹部Cからなる線状部49は、三つの小区分49Sを含んでいる。化粧シート15は、凹部A、凹部B、および凹部Cの一以上を含んでもよい。化粧シート15は、凹部A、凹部B、および凹部Cのいずれか2以上を混在して含んでもよい。例えば、化粧シート15は、凹部Bおよび凹部Cを含んでもよい。隣り合う凹部47の間が凸部46となる。
凸部46は、隣り合う凹部47の間に形成される膨出した部分である。凸部46は、当該凸部46に隣接する凹部47により区画された形状を有してもよい。上記のように、凹部47は図2の凹部A、凹部B、凹部Cのような構成を具備することがある。これにともない、凸部46も凹部47の構成に応じて、種々の構成を有し得る。
図3に示された化粧シート15において、凸部46は、平面視で、周囲の全てが凹部47により囲まれた凸部Dを含んでいる。凸部Dは、平面視において、盛上部43の内部に不規則に配置されてもよい。一つの盛上部43に含まれる凸部Dの平面視の形状は、三角形、四角形、円形、楕円形等の定型的な幾何学形状ではなく、不定形でもよい。凸部Dの平面視における面積は、複数の凸部Dの間で不規則的に異なっていてもよい。すなわち、複数の凸部Dの間で、平面視における面積は互い異なってもよい。ここで「不定形」とは、以下のいずれかの特徴を有する形状を意味する。
(1)平面視における複数の凸部Dの形状が、全て合同ではない。少なくとも二つの凸部Dの間で、形状及び大きさが異なる。複数の凸部Dの全てが、互いに異なる形状及び大きさを有してもよい。二以上の互いに合同又は相似の凸部46が、盛上部43に含まれてもよい。
(2)平面視における複数の凸部Dの形状が、正多角形、円、楕円、カーディオイド(心臓形)等の、比較的単調な形状とは異なる。例えば、凸部Dの輪郭線が、多項式や無限級数などの複雑な関数の組み合わせで近似されてもよい。
(3)(1)及び(2)の両方の特徴を有する。
凸部Dの平面視における寸法は、触感及び自然な風合いの実現を考慮して、設定され得る。凸部Dのx方向に沿った最大寸法は、好ましくは30μm以上500μm以下であり、より好ましくは100μm以上300μm以下である。凸部Dのy方向に沿った最大寸法は、好ましくは40μm以上20000μm以下であり、より好ましくは400μm以上8000μm以下である。
化粧シート15は、図2に示された平面視で周囲の全てが凹部47により囲まれた凸部Dに加えて、凹部47によって一部が囲まれていない凸部46を含んでもよい。
線状部49の長さは特に限定されない。少なくとも一部の線状部49の両端が盛上部43の縁に位置してもよい。少なくとも一部の線状部49は、盛上部43の内部に位置する一端部または両端部を含んでもよい。すなわち、線状部49の一端のみが盛上部43の縁に位置してもよい。線状部49の両端が、盛上部43の内部に位置してもよい。これらの線状部49の端部位置は、1つの盛上部43に含まれる線状部49の間で、異なってもよい。
線状部49の幅W(図4参照)は、特に限定されない。線状部49の幅Wは、50μm以上250μm以下でもよい。複数の線状部49の間で、幅Wは異なってもよい。一つの線状部49の長手方向における各位置で、幅Wは異なってもよい。一つの線状部49の幅Wが、その長手方向に沿って、しだいに大きくなってもよいし。しだいに小さくなってもよい。この例における幅Wの変化は、連続的なものでもよく、段階的なものでもよい。この例における幅Wの変化は、不規則的でもよい。一つの線状部49の幅Wが、当該線状部49の長手方向に沿った一部の領域において、長手方向における第1側から第2側に向けて小さくなり、当該線状部49の長手方向に沿った他の一部の領域において、長手方向における第1側から第2側に向けて大きくなってもよい。
線状部49の高低差H(μm)、すなわち凹部47と凸部46との高低差H(μm)は、z方向において、凹部47の最も小さい(低い)部分と凸部46の最も大きい(高い)部分との差である。高低差Hは、凹部47の深さとも言え、凸部46の高さとも言える。高低差Hの大きさは、特に限定されない。高低差Hは、10μm以上200μm以下でもよい。複数の線状部49に起因した高低差Hは、同一でもよい、互いに異なってもよい。一つの線状部49に起因した高低差Hは、当該線状部49の長手方向に沿って、一定でもよく、変化してもよい。
線状部49の長手方向に直交する断面での断面形状は、特に限定されない。線状部49の長手方向に直交する断面での断面形状は、半円形、半楕円形、三角形、四角形、五角形、六角形その他多角形、不定形な幾何学形状など、あらゆる形状でもよい。
図5は、図3の一部分を拡大した図である。図5は、図4よりも高倍率で盛上部43を示している。また、図6~図9は、他の盛上部43を示す平面図である。
図5~図9に示された例において、凹部47が、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部49となっている。したがって、図5~図9に示された例においても、盛上部43の凹凸面45は、不規則であり、木の表面状でもある。図5~図9に示された盛上部43によれば、触感を向上させ、且つ、自然な風合いを表現できる。図5および図9に示された例では、凸部46および凹部47の両方が、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部49となっている。図5、図7~図9に示された化粧シート15は、向きが一定ではない線状部49を有している。図5~図9に示された化粧シート15は、長さが一定ではない線状部49を有している。
図5に示された盛上部43の凹凸面45は、次の構成を有してもよい。
・凹部47からなる線状部49は曲線状となっている。
・凹部47からなる線状部49の幅は、250μm以下である。
・凹部47からなる線状部49の向きは、揃っており、大きく分散していない。すなわち、一つの盛上部43に含まれる凹部47からなる線状部49の向きは、平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
・凸部46からなる線状部49の向きは、揃っており、大きく分散していない。すなわち、一つの盛上部43に含まれる凸部46からなる線状部49の向きは、平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
・凸部46の少なくとも一部は、凹部47からなる線状部49によって全周を囲まれている。
・凹部47からなる線状部49は複数の線状の小区分49Sを含み、各小区分は、端部において、他の二つ小区分49Sと接続する、線状部49の端部を構成する又は盛上部43の縁に位置してもよい。
以上の構成により、図5に示された盛上部43の凹凸面45は、不規則となり、木の表面状となる。これにより、触感を向上させ且つ自然な風合いを表現でき、化粧シート15の意匠性を向上できる。
図6に示された盛上部43の凹凸面45は、次の構成を有してもよい。
・凹部47からなる線状部49は直線状となっているが、線状部49の長さは一定ではない。
・凹部47からなる線状部49の幅は、250μm以下である。
・凹部47からなる線状部49の長さは、100μm以上1000μm以下である。
・凹部47からなる線状部49の少なくとも一部は、盛上部43の内部に位置する一端部または両端部を含む。
・線状部49の向きは、揃っており、大きく分散していない。すなわち、一つの盛上部43に含まれる線状部49の向きは、平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
以上の構成により、図6に示された盛上部43の凹凸面45は、不規則となり、木の表面状となる。これにより、触感を向上させ、且つ、自然な風合いを表現できる。
図7に示された盛上部43の凹凸面45は、次の構成を有してもよい。
・凹部47からなる線状部49は直線状となっているが、線状部49の長さは一定ではない。
・凹部47からなる線状部49の幅は、250μm以下である。
・凹部47からなる線状部49の長さは、20μm以上250μm以下である。
・凹部47からなる線状部49の少なくとも一部は、盛上部43の内部に位置する一端部または両端部を含んでもよい。
以上の構成により、図7に示された盛上部43の凹凸面45は、不規則となり、木の表面状となる。これにより、触感を向上させ且つ自然な風合いを表現でき、化粧シート15の意匠性を向上できる。
図8に示された盛上部43の凹凸面45は、次の構成を有してもよい。
・凹部47からなる線状部49は曲線状である。
・凹部47からなる線状部49の幅は、250μm以下である。
・凹部47からなる線状部49の向きは、大きく分散している。一つの盛上部43に含まれる任意の二つの線状部49の向きは、最大で70°以上傾斜し、好ましくは80°以上傾斜し、より好ましくは90°傾斜している。
・凸部46の少なくとも一部は、凹部47からなる線状部49によって全周を囲まれている。
・凹部47からなる線状部49は複数の線状の小区分49Sを含み、各小区分は、端部において、他の二つ小区分49Sと接続する、線状部49の端部を構成する又は盛上部43の縁に位置する。
以上の構成により、図8に示された盛上部43の凹凸面45は、不規則となり、木の表面状となる。これにより、触感を向上させ且つ自然な風合いを表現でき、化粧シート15の意匠性を向上できる。
図9に示された盛上部43の凹凸面45は、次の構成を有してもよい。
・凹部47からなる線状部49は曲線状である。
・凸部46からなる線状部49は曲線状である。
・凹部47からなる線状部49の幅は、250μm以下である。
・凸部46からなる線状部49の幅は、250μm以下である。
・凹部47からなる線状部49の向きは、揃っており、大きく分散していない。すなわち、一つの盛上部43に含まれる凹部47からなる線状部49の向きは、平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
・凸部46からなる線状部49の向きは、揃っており、大きく分散していない。すなわち、一つの盛上部43に含まれる凸部46からなる線状部49の向きは、平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。

・凸部46の少なくとも一部は、凹部47からなる線状部49によって全周を囲まれている。
・凹部47の少なくとも一部は、凸部46からなる線状部49によって全周を囲まれている。
・凹部47からなる線状部49は複数の線状の小区分49Sを含み、各小区分は、端部において、他の二つ小区分49Sと接続する、線状部49の端部を構成する又は盛上部43の縁に位置する。
・凸部46からなる線状部49は複数の線状の小区分49Sを含み、各小区分は、端部において、他の二つ小区分49Sと接続する、線状部49の端部を構成する又は盛上部43の縁に位置する。
以上の構成により、図9に示された盛上部43の凹凸面45は、不規則となり、木の表面状となる。これにより、触感を向上させ且つ自然な風合いを表現でき、化粧シート15の意匠性を向上できる。
上述したように、凸部46および凹部47のいずれか一方が、線状部49を構成することによって、触感を強調するとともに自然な風合いを実現できる。したがって、一つの盛上部43内における、凸部46が占める面積の割合は、凹部47が占める面積の割合より大きくてもよいし、小さくてもよいし、同一でもよい。図3~図8に示された例において、一つの盛上部43内における、凸部46が占める面積の割合は、凹部47が占める面積の割合より大きくなっている。図9に示された例において、一つの盛上部43内における、凸部46が占める面積の割合は、凹部47が占める面積の割合より小さくなっている。
凸部46を構成する材料は、二液硬化樹脂、熱可塑樹脂、熱硬化樹脂及び電離放射線硬化樹脂から選ばれる少なくとも1種でもよい。
二液硬化樹脂として、ポリオール化合物を主剤としイソシアネート化合物を硬化剤とする二液硬化型ウレタン樹脂、二液硬化型エポキシ樹脂、二液硬化型ウレタン変性アクリル樹脂及び二液硬化型ポリエステル樹脂等が例示される。
熱可塑樹脂として、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ナイロン、ポリスチレン及びABS樹脂等が例示される。
熱硬化樹脂として、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂等が例示される。熱硬化樹脂には、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化樹脂は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基として、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が例示される。電離放射線硬化樹脂は、エチレン性不飽和結合基を有する化合物でもよい。化粧シートを製造する過程で樹脂層が傷つくことを抑制する観点から、電離放射線硬化樹脂は、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物でもよく、好ましくは、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物でもよい。多官能性(メタ)アクリレート系化合物は、モノマーまたはオリゴマーでもよい。電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味する。電離放射線として、紫外線(UV)又は電子線(EB)が例示される。電離放射線は、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線でもよい。
多官能性(メタ)アクリレート系化合物のうち、2官能(メタ)アクリレート系モノマーとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート等が例示される。3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとして、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が例示される。上記(メタ)アクリレート系モノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよい。上記(メタ)アクリレート系モノマーは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものでもよい。
多官能性(メタ)アクリレート系オリゴマーとして、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等のアクリレート系重合体等が例示される。ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。エポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートでもよい。上記電離放射線硬化樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電離放射線硬化樹脂が紫外線硬化性樹脂である場合、組成物は、光重合開始剤及び光重合促進剤等の添加剤を含んでもよい。光重合開始剤として、エチレン性不飽和基を有する化合物の場合は、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が例示される。光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができる。光重合促進剤として、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が例示される。
盛上層40に用いられる材料は、透明でもよい。盛上層40に用いられる材料は、着色されてもよい。組成物に対して着色剤(顔料又は染料)を添加することによって、盛上層40に用いられる材料が着色されてもよい。着色剤は、公知又は市販の顔料又は染料でもよい。着色剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。着色剤の添加量は、所望の色合い等に応じて適宜設定され得る。
盛上層40の作製に用いられる組成物は、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えばゴム)等の各種の添加剤を含んでもよい。
図3に示された例のように、複数の線状部49が蛇行し、線状部49の向きが一定の角度範囲内に入ってもよい。図4に示された例のように、全周囲を凹部47で取り囲まれた凸部46が設けられてもよい。ただし、盛上部43に存在する凸部46の全部が、凹部47によって全周を囲まれてなくてもよい。化粧シート15が所望の外観を有する限りにおいて、凹部47によって全周を囲まれ凸部46の割合や数を設定すればよい。一つの盛上部43に存在する各凹部47の延びる方向(長手方向)に沿って測った全部の凹部47の長さの総合計値ΣLtotalに対して、凸部46の全周を取り囲んでいる凹部47の長さの合計値ΣLSの比をΣLS/ΣLtotalとする。触感、自然な風合い、艶消しの観点から、ΣLS/ΣLtotal≧3/10とすることが好ましく、ΣLS/ΣLtotal≧5/10とすることがより好ましく、ΣLS/ΣLtotal≧7/10とすることがさらに好ましい。
(凸部に含まれる粒子)
凸部46に粒子が含まれてもよい。粒子を含む凸部46によれば、粒子を含まない凸部46とは異なる触感や外観が得られる。ただし、凸部46に粒子が含まれなくてもよい。
粒子の平均粒子径は、特に限定されない。粒子の平均粒子径は、凸部46の厚さよりも小さいことが好ましい。この設定によれば、粒子を凸部46に内在させ粒子が凸部46の骨格となることで、凸部46の厚さが容易に制御され得る。より具体的には、平均粒子径は、5μm以上100μm以下でもよい。粒子の平均粒子径は、圧縮空気を利用してノズルから測定対象となる粉体を噴射し、空気中に分散させて測定する噴射型乾式測定方式による測定値を平均することによって特定される。粒子の平均粒子径は、株式会社島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置「SALD-2100-WJA1」を用いて、特定された値とする。
粒子は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びナイロン等のポリアミド樹脂等の樹脂、或いはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア(二酸化チタン)、カオリナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機材料等からなるビーズでもよい。粒子は、上述の1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、樹脂粒子は、無機粒子と比較して、大きな粒径を有し得る。粒径の大きな樹脂粒子を用いることによって、十分な高低差を有した凹凸面45により触感を強調できる。その一方で、樹脂粒子は、高艶となってしまい、意匠層30のよって表示される木の表面の模様との馴染にくい。樹脂粒子に起因して高艶となることによっても、従来の盛上層を有する化粧シートでは、人工的な印象が強くなり、化粧シート15の意匠性が損なわれていた。
この従来の不具合に対し、不規則な凹凸面45や木の表面状の凹凸を有する凹凸面45によれば、粒径の大きい樹脂粒子によらなくても、触感を強調できる。したがって、低艶の粒子、例えば樹脂粒子よりも低艶な無機粒子を、盛上部43に用いることができる。これにより、触感の強調および自然な風合いの創出に加えて、低艶を実現できる。低艶とすることによって、自然な風合いがより強調され、化粧シート15の意匠性、とりわけ木の表面の模様を有した意匠層30を含む化粧シート15の意匠性を顕著に向上できる。
凸部46において、粒子の配合量は、凸部46を構成する組成物100質量部に対して、5質量部以上60質量部以下であることが好ましく、5質量部以上50質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上40質量部以下であることがさらに好ましい。
(表現されるものの具体例)
以上の構成を有する盛上部43は、意匠層30の模様に応じて、配置されてもよい。
意匠層30が年輪部を含む木目模様を有する場合、盛上部43の配置に応じて、木目模様の意匠外観及び触感を良好に再現できる。例えば年輪部における晩材(秋材)部と、年輪部における早材(春材)部と、の一方と重なる領域のみに、盛上部43を配置してもよい。或いは、晩材(秋材)部と早材(春材)部とに、異なる構成の盛上部43を配置してもよい。意匠層30が節(節穴)を含む木目模様を有する場合、節と節以外の部分との一方と重なる領域のみに、盛上部43を配置してもよい。或いは、節と節以外の部分とに、異なる構成の盛上部43を配置してもよい。これらの例によれば、実際の木の表面に生じる凹凸と同様の凹凸を、盛上層40によって再現できる。
意匠層30の模様に応じて盛上部43を配置することによれば、盛上層40による触感の強調および自然な風合いの創出といった作用効果が、相乗的に強化される。結果として、化粧シート15の意匠性、とりわけ木の表面の模様を有した意匠層30を含む化粧シート15の意匠性を顕著に向上できる。
上述したように、意匠層30は、第1領域31および第2領域32を含む。図1に示された例において、第1領域31は淡部である。第2領域32は、第1領域31よりも濃い濃部である。図示された例において、第1領域31は、早材33Aの部分を含んでいる。第2領域32は、晩材33Bの部分、節33C、および導管を含んでいる。一方、盛上層40は、盛上部43が設けられる盛上領域41と、盛上部43が設けられていない非盛上領域42と、を含んでいる。図2に示された例において、盛上領域41は、第1領域31および第2領域32の一方のみとz方向に重なる。より具体的には、盛上領域41は、第1領域31とz方向に重なる。非盛上領域42は、第2領域32とz方向に重なる。この例によれば、意匠層30によって表示される木の表面の模様と同様の凹凸が、盛上層40の盛上部43の存在によって表現される。さらに、盛上部43の内部にも、凹凸面45に起因して凹凸感を表現できる。これにより、盛上層40によって、意匠層30によって表現される木の表面の模様を強調でき、化粧シート15の意匠性が効果的に上昇する。
図示された例と異なり、盛上領域41が第2領域32と重なり、非盛上領域42が第1領域31と重なってもよい。この例によっても、図示された例と同様の作用効果が得られる。
上述してきたように、盛上部43は、その縁部によって触覚によって知覚される触感を付与できるとともに、その内部においても凹凸面45に起因した触感を付与できる。触感による意匠性の向上効果を期待する上で、盛上部43の縁部で得られる触感と、盛上部43の内部で得られる触感と、が異なるようにしてもよい。この観点において、隣り合う二つの盛上領域の間隔(距離)41D(図2参照)は、盛上部43の線状部49の幅Wよりも大きくてもよい。隣り合う二つの盛上領域の間隔(距離)は、盛上部43の線状部49の幅Wの2倍よりも大きくてもよく、4倍より大きくてもよく、10倍よりも大きくてもよい。隣り合う二つの盛上領域の間隔(距離)41Dは、1mm以上でもよく、5mm以上でもよく、10mm以上でもよい。
<その他の構成>
(基材と盛上層との関係)
化粧シート15において、基材20と盛上層40とは別の材料により構成されてもよい。盛上層40は、基材20に対して重ねられてもよい。別の例として、基材20および盛上層40は一体でもよい。この例において、基材20となる材料の表面に盛上層40をしてもよい。また、基材20および盛上層40は同一の材料で作製されてもよい。基材20および盛上層40は、同一の材料で継ぎ目無しで作製されてもよい。
(艶消し層)
化粧シート15は、盛上層40に艶消し層(図示せず)をさらに含んでもよい。艶消し層は、周辺の領域との艶差を発生させて視覚的な凹凸感を発現できる。ただし、艶消し層は無くてもよい。艶消し層は、盛上層40の全面に重ねて設けられてもよい。周辺の領域との艶差を発生させて視覚的な凹凸感を発現させることを考慮すると、盛上部43の直上部及び近傍に設けることが好ましく、盛上部43の直上部に限定的に設けることがより好ましい。
艶消し層は、艶消し効果を向上させる観点から、艶消し剤を含んでもよい。艶消し剤として、無機微粒子及び有機微粒子が例示される。無機微粒子として、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート、カオリナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム及びガラス等からなる粒子が例示される。有機微粒子として、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン-メラミン-ホルムアルデヒド縮合物等からなる粒子が例示される。艶消し効果が高く、艶の制御が容易であることから、シリカ粒子が艶消し剤として好適である。艶消し層は、艶消し剤として、上述の1種を単独で含んでもよく、2種以上を組み合わせて含んでもよい。艶消し剤の粒径は、艶消し効果及び艶の制御の観点から、好ましくは1μm以上10μm以下であり、より好ましくは2μm以上9μm以下であり、更に好ましくは3μm以上7μm以下である。
(裏打基材)
化粧シート15は、基材20のうち意匠層30が設けられている面の反対面側に裏打基材(図示せず)を含んでもよい。裏打基材は、化粧シート15を補強できる。裏打基材は、化粧シート15と支持材11との接着性を向上できる。裏打基材は、支持材11を隠蔽できる。
裏打基材として、樹脂シート、紙、不織布、織布及び金属箔等が例示される。樹脂シートとして、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等のシートが例示される。
裏打基材の厚みは、補強性、接着性及び隠蔽性を考慮して、0.05mm以上0.15mm以下でもよく、0.06mm以上0.13mm以下でもよく、0.08mm以上0.12mm以下でもよい。
(接着剤層)
化粧シート15は、基材20、盛上層40、意匠層30、艶消し層および裏打基材の少なくとも1つの間に、接着剤層(図示せず)を含んでもよい。接着剤層は、基材20、盛上層40、意匠層30、艶消し層および裏打基材の各層の接合を補助する機能を有し、各層の接合を強固にできる。接着剤層は、二液硬化樹脂、熱可塑樹脂、熱硬化樹脂および電離放射線硬化樹脂から選ばれる少なくとも1種でもよい。
(プライマー層)
化粧シート15は、基材20、盛上層40、意匠層30、艶消し層および裏打基材の少なくとも1つの間に、プライマー層(図示せず)を含んでもよい。プライマー層は、基材20、盛上層40、意匠層30、艶消し層および裏打基材の各層の接合を補助する機能を有し、各層の接合を強固にできる。プライマー層の材料は、特に制限されない。プライマー層の材料は、プライマー層を挟んで対峙する両層の密着性を向上させる樹脂でもよい。
[化粧材の製造]
意匠層30は、基材20上に印刷または転写により作製できる。盛上層40は、図14に示すように、版50を用いて、基材20上に作製できる。図11に示された化粧シート15は、基材20上に、意匠層30および盛上層40を順に作製することによって得られる。
図14に示された例において、盛上層40は、盛上層作製装置70を用いて作製されている。盛上層作製装置70は、版ロール71、バックアップロール72、供給ロール73、スキージ74、およびインキパン75を含んでいる。この例において、盛上層作製装置70は、グラビア印刷機である。版50は、グラビア印刷版として版ロール71を構成している。インキパン75には、盛上層40を形成するようになる上述の組成物が保持されている。供給ロール73は、部分的に、インキパン75内の組成物中に浸かっている。供給ロール73の外周面は、版ロール71の外周面に接触している。供給ロール73および版ロール71が回転することによって、インキパン75内の組成物が、版ロール71に供給される。版ロール71の外周面に供給された組成物は、スキージ74によって、適量に掻き取られる。版ロール71とバックアップロール72の間に、基材20が供給される。版ロール71とバックアップロール72の間を通過する基材20上に、組成物が印刷される。図11に示された化粧シート15を作製する場合、意匠層30が積層された基材20が、盛上層作製装置70に供給される。意匠層30上に組成物が印刷される。基材20上の組成物は、例えば電離放射線を照射されることによって、硬化する。硬化した組成物によって、盛上層40が作製される。
版ロール71として機能する版50は、版面51を含む。供給ロール73は、版面51にインキとしての組成物を供給する。スキージ74は、版面51から余分な組成物を掻き取る。
図15~図20は、版面51のいくつかの例を示している。図15~図20は、円筒状の版面51を平坦に展開して示している。版面51は、平坦な版平坦面53と、凹凸を有した版凹凸面52と、を含んでいる。版平坦面53上の組成物は、スキージ74によって掻き取られる。版凹凸面52は、セルとも呼ばれる窪み56と、窪み56の間に位置する土手57と、を含んでいる。土手57は、版平坦面53と同一面上に位置している。したがって、土手57上の組成物は、スキージ74によって掻き取られる。窪み56は、土手57や版平坦面53よりも凹んでいる。窪み56に収容されたインキとしての組成物が、基材20上に転写される。版50を用いた場合、基材20上の版平坦面53に対面する領域が、非盛上領域42となる。基材20上の版凹凸面52に対面する領域が、盛上領域41となる。基材20上の版凹凸面52の窪み56に対面する部分に、盛上部43の凸部46が形成される。基材20上の版凹凸面52の土手57に対面する部分に、盛上部43の凹部47が形成される。なお、組成物のレベリングにより、土手57に対面する部分の一部分に凸部46が形成されることもある。また、組成物の転写効率に依存して、窪み56に対面する部分の一部分に凸部46が形成されないこともある。
図15~図20では理解の容易のため、土手57を白、窪み56を黒又は薄墨で表している。実際の版50において、土手57及び窪み56は色分けされてなくてもよい。
上述した構成の盛上部43を作製するため、版面51は、盛上部43に対応した構成、盛上部43と相補的な構成を有する。窪み56および土手57の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状要素59となっている。線状要素59は、線状部49を形成する。
図16に示された版50によれば、図5に示された盛上部43を含む盛上層40を作製できる。図18に示された版50によれば、図6に示された盛上部43を含む盛上層40を作製できる。図19に示された版50によれば、図7に示された盛上部43を含む盛上層40を作製できる。図20に示された版50によれば、図8に示された盛上部43を含む盛上層40を作製できる。
図15~図17に示された版50は、次の構成を有してもよい。
・窪み56からなる線状要素59が曲線状である。
・土手57からなる線状要素59が曲線状である。
・窪み56からなる線状要素59の長さは一定でない。
・土手57からなる線状要素59の長さは一定でない。
・窪み56からなる線状要素59の幅は、250μm以下である。
・土手57からなる線状要素59の幅は、250μm以下である。
・窪み56からなる線状要素59の向きは、揃っており、大きく分散していない。一つの版凹凸面52に含まれる窪み56からなる線状要素59の向きは、円筒状の版面51を展開した状態の平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
・土手57からなる線状要素59の向きは、揃っており、大きく分散していない。一つの版凹凸面52に含まれる土手57からなる線状要素59の向きは、円筒状の版面51を展開した状態の平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
・土手57の少なくとも一部は、窪み56からなる線状要素59によって全周を囲まれている。
・窪み56の少なくとも一部は、土手57からなる線状要素59によって全周を囲まれている。
・土手57からなる線状要素59は複数の線状の小区分を含み、各小区分は、端部において、他の二つ小区分と接続する、線状要素59の端部を構成する又は版凹凸面52の縁に位置している。
・窪み56からなる線状要素59は複数の線状の小区分を含み、各小区分は、端部において、他の二つ小区分と接続する、線状要素59の端部を構成する又は版凹凸面52の縁に位置している。
図18に示された版50は、次の構成を有してもよい。
・土手57からなる線状要素59は直線状であり且つ線状要素59の長さは一定ではない。
・土手57からなる線状要素59の幅は、250μm以下であるい。
・土手57からなる線状要素59の長さは、100μm以上1000μm以下である。
・土手57からなる線状要素59の少なくとも一部は、版凹凸面52の内部に位置する一端部または両端部を含む。
・土手57からなる線状要素59の向きは、揃っており、大きく分散していない。一つの版凹凸面52に含まれる土手57からなる線状要素59の向きは、円筒状の版面51を展開した状態の平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
図19に示された版50は、次の構成を有してもよい。
・土手57からなる線状要素59が曲線状である。
・土手57からなる線状要素59の長さは一定でない。
・土手57からなる線状要素59の幅は、250μm以下である。
・土手57からなる線状要素59の長さは、20μm以上250μm以下である。
・土手57からなる線状要素59の少なくとも一部は、版凹凸面52の内部に位置する一端部または両端部を含んでもよい。
・土手57からなる線状要素59の向きは、揃っており、大きく分散していない。一つの版凹凸面52に含まれる土手57からなる線状要素59の向きは、円筒状の版面51を展開した状態の平面視において50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲内に入っている。
図20に示された版50は、次の構成を有してもよい。
・土手57からなる線状要素59が曲線状である。
・土手57からなる線状要素59の長さは一定ではない。
・土手57からなる線状要素59の幅は、250μm以下である。
・土手57からなる線状要素59の向きは、大きく分散している。
・一つの版凹凸面52に含まれる任意の二つの線状要素59(小区分59S)の向きは、円筒状の版面51を展開した状態の平面視において、最大で70°以上、好ましくは80°以上、より好ましくは90°傾斜している。
・窪み56の少なくとも一部は、土手57からなる線状要素59によって全周を囲まれている。
・土手57からなる線状要素59は複数の線状の小区分59Sを含み、各小区分59Sは、端部において、他の二つ小区分59Sと接続する、線状要素59の端部を構成する又は版凹凸面52の縁に位置している。
なお、線状要素59に関する小区分59S(図20参照)とは、上述した線状部49に関する小区分49Sと同様に、線状要素59を分岐点や交差点で分断して得られる。
線状要素59の小区分59Sは、両端間を延びる線状の部分であって、端部においてのみ他の複数の線状要素59の小区分59Sと接続する。線状要素59は、小区分59Sの集合とも言える。例えば図20のように、線状要素59が編み目状に構成されている場合、線状要素59は、複数の線状の小区分59Sを含んでいる。そして、各小区分59Sは、端部において、他の複数の小区分59Sと接続する、線状要素59の端部を構成する又は版凹凸面52の縁に位置している。
グラビア印刷版としての版50は、図21に示すように、彫刻により製造され得る。
図21に示された例では、レーザーヘッド62から金属ロール60の表面にレーザー光Lを照射することにより、金属ロール60の表面に窪み56を形成する。レーザー光Lによって彫刻している間、金属ロール60は、回転駆動軸61により、回転駆動される。これにより、金属ロール60の外周面の所望の位置に窪み56を形成できる。レーザー光Lによって彫刻している間、彫刻液吐出口63から彫刻液Tを金属ロール60の表面に吹き付ける。彫刻液Tを用いることによって、蒸発した金属が粉体となって金属ロール60の表面に残留又は付着することを抑制する。レーザー光Lを用いた彫刻後、金属ロール60を洗浄して彫刻液Tを除去する。次に、電解研磨により、金属ロール60の表面に付着した金属の残渣を除去する。その後、金属ロール60の表面にメッキにより厚さ10μmのクロム層を形成する。以上により、版50、とりわけグラビア印刷版ロール71が得られる。
基材20上に盛上層40を形成する際、版50をグラビア印刷版として用いたが、この例に限られない。版50をエンボス版として用いて、エンボス加工によって盛上層40を形成してもよい。
本開示の一実施の形態は、以下の[1]~[29]および[A]~[E]に関する。
[1] 木の表面の模様を有する意匠層と、
前記意匠層と重ねられた盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域に重なる盛上領域に設けられた盛上部を有し、
前記盛上部は、前記木の表面状の凹凸面を含む、化粧シート。
[2] 前記盛上部は、前記木の表面を再現する形状および配置を有する、[1]の化粧シート。
[3] 前記意匠層は、前記第1領域と、前記第1領域以外の第2領域と、を含み、
前記第1領域における前記模様の濃度は、前記第2領域における前記模様の濃度よりも低く、
前記盛上領域は、前記第1領域および前記第2領域のいずれか一方のみと重なる、[1]又は[2]の化粧シート。
[4]
前記第2領域における前記模様は、導管、節および晩材の一以上を含む、[3]の化粧シート。
[5] 前記凹凸面は、凸部および凹部を含み、
前記凸部および前記凹部の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部である、[1]~[4]のいずれかの化粧シート。
[6] 木の表面の模様を有する意匠層と、
前記意匠層と重ねられた盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域と重なる盛上領域に設けられた盛上部を有し、
前記盛上部は、不規則な凹凸面を含む、化粧シート。
[7] 木の表面の模様を有する意匠層と、
前記意匠層と重ねられた盛上層と、を備え、
前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域と重なる盛上領域に設けられた盛上部を有し、
前記盛上部は、凸部および凹部を含む凹凸面を含み、
前記凸部および前記凹部の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状部である、化粧シート。
[8] 前記線状部の幅は、250μm以下である、[5]~[7]のいずれかの化粧シート。
[9] 隣り合う二つの盛上領域の間隔は、1mm以上である、[5]~[8]のいずれかの化粧シート。
[10] 前記線状部は曲線状である、[5]~[9]のいずれかの化粧シート。
[11] 前記凸部および前記凹部の一方である複数の前記線状部によって、前記凸部および前記凹部の他方の少なくとも一部は、全周を囲まれている、[10]の化粧シート。
[12] 前記線状部は直線状である、[5]~[9]の化粧シート。
[13] 少なくとも一部の前記線状部は、前記盛上部の内部に位置する一端部または両端部を含む、[5]~[12]の化粧シート。
[14] 一つの前記盛上部に含まれる前記線状部の向きは、50°以下、好ましくは40°以下、より好ましくは30°以下、更に好ましくは20°以下の角度範囲にある、[5]~[13]のいずれかの化粧シート。
[15] 一つの前記盛上部に含まれる二つの前記線状部の向きは、最大で70°以上、好ましくは80°以上、より好ましくは90°傾斜する、[5]~[13]のいずれかの化粧シート。
[16] 前記線状部は、複数の線状の小区分を含み、
各小区分は、端部において、他の複数の小区分と接続する、前記線状部の端部を構成する又は前記盛上部の縁に位置する、[15]の化粧シート。
[17] [1]~[16]のいずれかの化粧シートと、
前記化粧シートを支持する支持材と、を備える、化粧材。
[18] 化粧シートの盛上層の形成に用いられる版であって、
平坦な版平坦面と、凹凸を有した版凹凸面と、を含む版面を備え、
前記版凹凸面は、窪みと、前記窪みの間に位置する平坦面を含む土手と、を含み、
前記窪みおよび前記土手の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状要素である、版。
[19] 化粧シートの盛上層の形成に用いられる版であって、
平坦な版平坦面と、不規則な凹凸を有した版凹凸面と、を含む版面を備え、
前記版凹凸面は、窪みと、前記窪みの間に位置する平坦面を含む土手と、を含む、版。
[20] 前記線状要素の幅は、250μm以下である、[18]又は[19]の版。
[21] 隣り合う二つの版凹凸面の間隔は、1mm以上である、[18]~[20]のいずれかの版。
[22] 前記線状要素は曲線状である、[18]~[21]のいずれかの版。
[23] 前記窪みおよび前記土手の一方である前記線状要素によって、前記窪みおよび前記土手の他方の少なくとも一部は、全周を囲まれている、[18]~[22]のいずれかの版。
[24] 前記線状要素は直線状である、[18]~[21]のいずれかの版。
[25] 少なくとも一部の前記線状要素は、前記版凹凸面の内部に位置する一端部または両端部を含む、[18]~[24]のいずれかの版。
[26] 一つの前記版凹凸面に含まれる前記線状要素の向きは、50°以下の角度範囲にある、[18]~[25]のいずれかの版。
[27] 一つの前記版凹凸面に含まれる二つの前記線状要素の向きは、最大で70°以上、好ましくは80°以上、より好ましくは90°傾斜する、[18]~[25]のいずれかの版。
[28] 前記線状要素は、複数の線状の小区分を含み、
各小区分は、端部において、他の複数の小区分と接続する、前記線状要素の端部を構成する又は前記版凹凸面の縁に位置する、[18]~[27]のいずれかの版。
[29] 意匠層を形成する工程と、
[18]~[28]のいずれかの版を用いて盛上部を形成することにより、前記盛上部を含む盛上層を形成する工程と、を備え、
前記盛上部は、前記意匠層の一部の領域に重なる盛り上げ領域に位置している、化粧シートの製造方法。
[A] 表面に凹凸を備える化粧材であって、
線状であるとともに、平面視で蛇行するように延びる複数の凹部を有し、
平面視で、隣り合う複数の前記凹部が接触して該隣り合う前記凹部で囲まれる凸部が複数形成されており、複数の前記凸部の配列が不規則である、化粧シート。
[B] 前記凹部及び前記凸部は、木目柄を再現する形状及び配置がされている、[A]の化粧シート。
[C] さらに木目の絵柄を有する絵柄層が具備される、[B]の化粧シート。
[D] 前記凹部及び前記凸部は、布目柄を再現する形状及び配置がされている、[A]載の化粧シート。
[E] さらに布目の絵柄を有する絵柄層が具備される、[D]の化粧シート。
次に、本開示を実施例によりさらに詳細に説明する。ただし、本開示はこの例によって限定されるものではない。
[実施例1]
実施例として、図1に示された化粧シートを作製した。化粧シートは、図11に示された層構成を有していた。すなわち、化粧シートは、基材、意匠層、および盛上層を、この順で含んでいた。基材は45g/m厚さの紙であった。意匠層は、図1に示された木目模様を有する層であった。意匠層は、印刷によって基材上に形成した。意匠層は、木目模様の淡部にあたる第1領域と、木目模様の濃部にあたる第2領域と、を含んでいた。第1領域は、木目模様における年輪の早材部を含んでいた。第2領域は、木目模様における年輪の晩材部および節を含んでいた。盛上層は、グラビア印刷版を用いたグラビア印刷によって、意匠層上に形成した。盛上層は、図2に示すように、意匠層の第1領域と重なる位置に盛上領域を含み、意匠層の第2領域と重なる位置に非盛上領域を含んでいた。盛上部は、盛上領域にのみに設けられていた。盛上部は、非盛上領域には設けられていなかった。盛上部の形成に用いた組成物は、100質量部のアクリルポリオール樹脂と、27質量部含のシリカと、を含んでいた。シリカの平均粒子径は12μmであった。
盛上層の形成に用いた版は、図16に示された版面を含んでいた。形成された盛上層の盛上部は、図3および図5に示された凹凸面を含んでいた。実施例の化粧シートの盛上層において、盛上部は、不規則な凹凸面を含んでいた。盛上部は、木目状の凹凸面を含んでいた。凹凸面の凹部は、向きおよび長さの両方が一定ではない線状部となっていた。凹凸面の凸部は、向きおよび長さの両方が一定ではない線状部となっていた。盛上部の凹凸面は、図4に凸部Dで示されているように、全周囲を凹部によって囲まれた凸部を複数含んでいた。この複数の凸部の配置に規則性はなく、平面視の面積も異なっていた。より具体的には、凸部のx方向の寸法は95μm以上290μm以下の範囲に分布していた。凸部のy方向の寸法は420μm以上7600μm以下の範囲に分布していた。
[比較例1]
比較例1は、実施例と、盛上層の形成に用いた版の版面の構成が異なっていた。比較例1は、その他において、実施例と同一の材料を用いて、同一の製造方法により製造した。比較例1において、盛上層の形成に用いた版は、図22に示された版面を含んでいた。図22に示された版は、従来の版であり、平面視菱形の窪みを規則的な配置で含んでいた。平面視菱形の窪みは、直交する二方向に一定のピッチで配置されていた。比較例2の化粧シートにおいて、盛上部は、xy面内に規則正しく配置された凸部を含んでいた。凸部を構成する組成物は実施例と同じである。凸部のx方向の寸法及びy方向の寸法は、共に、240μmであった。各凸部の平面視形状は略正方形であった。凸部間の距離(間隔)は1000μmであった。実施例1と同様に、意匠層によって表現される木目模様の淡部となる第1領域に重ねて盛上部が位置していた。
[比較例2]
比較例2は、比較例1と、盛上層の形成に用いた組成物が異なっていた。比較例2は、その他において、比較例1と同一の製造方法により製造した。比較例2において、盛上層の形成に用いた版は、比較例1と同様に図22に示された版面を含んでいた。したがって、比較例2の盛上層は、比較例1の盛上層と寸法および平面視形状において同様となった。比較例2で用いた組成物は、粒子の平均粒子径が30μmである点において、比較例1で用いた組成物と異なっていた。また、比較例2で用いた組成物は、アクリルポリオール樹脂100質量部に対して粒子を37質量部含む点において、比較例1で用いた組成物と異なっていた。その他において、比較例2で用いた組成物は、比較例1で用いた組成物と同一であった。実施例1と同様に、意匠層によって表現される木目模様の淡部となる第1領域に重ねて盛上部が位置していた。
[触感及び外観]
実施例及び比較例で作製した化粧材の表面に対して成人20人を対象に指触チェックを行い、次の基準で評価した。
〇:本物の木目表面のような触感及び外観であると答えた人が10人以上
×:本物の木目表面のような触感及び外観であると答えた人が10人未満
[結果]
触感、及び、外観について次のような結果を得た。
実施例については「〇」となり、艶が抑えられ、木目模様として自然な外観及び触感であると評価された。
比較例1については「×」となり、艶は抑えられているが、外観及び触感ともに人工的であると評価された。
比較例2については「×」となり、触感は良好であるが、外観について特に艶が高く木目模様として不自然であると評価された。
10:化粧材、11:支持、15:化粧シート、20:基材、30:意匠層、31:第1領域、32:第2領域、33A:早材、33B:晩材、33C:節33、40:盛上層、41:盛上領域、42:非盛上領域、43:盛上部、45:凹凸面、46:凸部、47:凹部、49,49A:線状部、49S:小区分、50:版50、51:版面、52:版凹凸面、53:版平坦面、56:窪み、57:土手、59:線状要素

Claims (22)

  1. 木の表面の模様を有する意匠層と、
    前記意匠層と重ねられた盛上層と、を備える、化粧シートであって、
    前記盛上層は、前記意匠層の一部の領域に重なる盛上領域と前記意匠層の前記一部の領域以外の領域に重なる非盛上領域とのうちの前記盛上領域に設けられた盛上部を有し、
    前記盛上部は、凸部および凹部を含む凹凸面を含み、
    前記化粧シートは、前記盛上領域の前記盛上部の前記凸部上において前記非盛上領域上よりも盛り上がっており、
    前記盛上部の前記凹部の少なくとも一部分は、前記盛上層に隣接する層の前記盛上部が設けられた面によって構成された底面を含み、
    前記凸部および前記凹部の一方である線状部によって、前記凸部および前記凹部の他方の少なくとも一部は全周を囲まれ、
    前記凸部および前記凹部の前記他方の前記少なくとも一部は、前記盛上領域内において分散配置されている、化粧シート。
  2. 前記凸部および前記凹部の前記一方は、前記凸部であり、
    前記凸部および前記凹部の前記他方は、前記凹部である、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記凸部および前記凹部の前記他方の前記少なくとも一部は、線状部である、請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 前記盛上部は前記意匠層と別部分として設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧シート。
  5. 前記盛上部は粒子を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧シート。
  6. 前記凸部および前記凹部の前記他方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定でない線状部である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧シート。
  7. 前記凸部および前記凹部の前記他方の向きは、50°以下の角度範囲にある、請求項6に記載の化粧シート。
  8. 前記凸部および前記凹部の前記他方の幅は、その長手方向に沿って変化する、請求項6又は7に記載の化粧シート。
  9. 1. 前記凸部および前記凹部の前記一方である前記線状部は蛇行し、
    一つの線状部が、複数箇所において他の線状部と接触し、前記他の線状部とともに、複数の前記凸部および前記凹部の前記他方を囲む、請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧シート。
  10. 前記凸部および前記凹部の前記一方である前記線状部は、複数の線状の小区分を含み、
    各小区分は、端部において、他の複数の小区分と接続する又は当該線状部の端部を構成する、請求項1~9のいずれか一項に記載の化粧シート。
  11. 前記凹凸面は、前記木の表面状であり、
    前記盛上部は、前記木の表面を再現する形状および配置を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の化粧シート。
  12. 前記意匠層は、第1領域と、前記第1領域以外の第2領域と、を含み、
    前記第1領域における前記模様の濃度は、前記第2領域における前記模様の濃度よりも低く、
    前記盛上領域は、前記第1領域および前記第2領域のいずれか一方のみと重なる、請求項1~11のいずれか一項に記載の化粧シート。
  13. 前記第2領域における前記模様は、導管、節および晩材の一以上を含む、請求項12に記載の化粧シート。
  14. 前記線状部の向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない、請求項1~13のいずれか一項に記載の化粧シート。
  15. 前記線状部の幅は、250μm以下であり、
    前記線状部である前記凹部の幅は、250μm以下であり、
    前記線状部である前記凸部の幅は、250μm以下である、請求項1~14のいずれか一項に記載の化粧シート。
  16. 隣り合う二つの盛上領域の間隔は、1mm以上であり、
    前記間隔は、前記線状部の幅の2倍よりも大きい、請求項1~15のいずれか一項に記載の化粧シート。
  17. 前記線状部は曲線状である、請求項1~16のいずれか一項に記載の化粧シート。
  18. 前記凸部および前記凹部の前記一方である前記線状部の少なくとも一部は、前記盛上部の内部に位置する一端部または両端部を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の化粧シート。
  19. 一つの前記盛上部に含まれる前記凸部および前記凹部の前記一方である前記線状部の向きは、50°以下の角度範囲にある、請求項1~18のいずれか一項に記載の化粧シート。
  20. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化粧シートと、
    前記化粧シートを支持する支持材と、を備える、化粧材。
  21. 請求項1~19のいずれか一項に記載の化粧シートの盛上層の形成に用いられる版であって、
    平坦な版平坦面と、凹凸を有した版凹凸面と、を含む版面を備え、
    前記版凹凸面は、窪みと、前記窪みの間に位置する平坦面を含む土手と、を含み、
    前記窪みおよび前記土手の少なくとも一方は、向きおよび長さの少なくとも一方が一定ではない線状要素である、版。
  22. 意匠層を形成する工程と、
    請求項21に記載された版を用いて盛上部を形成することにより、前記盛上部を含む盛上層を形成する工程と、を備え、
    前記盛上部は、前記意匠層の一部の領域に重なる盛り上げ領域に位置している、化粧シートの製造方法。
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