JP7298243B2 - 化粧材 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧材に関する。
従来、建築物の壁材、間仕切り、家具等の表面化粧に使用される建材として、例えば、天然の木材と同じ木目調の図柄が印刷された化粧材が用いられている。この種の化粧材には、平面的な意匠性だけでなく、立体的な意匠性も求められている。そのために、例えば、化粧材の表面に部分的に盛り上げ層を形成することにより、人が化粧材の表面に触れたときに、天然の木材に触れたような自然な触感を得るようにした化粧材が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2015-171810号公報 特開2015-171811号公報
上述のような盛り上げ層を有する化粧材において、盛り上げ層を、例えばグラビア印刷で形成した場合、盛り上げ層のセル目が見えやすくなるため、不自然な見た目になりやすい。盛り上げ層のセル目が見えやすいとは、盛り上げ層が規則的な模様として観察されることをいう。
本発明の目的は、触感及び意匠性に優れた化粧材を提供することにある。
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜に改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
第1の発明は、基材(10)と、前記基材の一方の面又は面側に設けられる低艶層(30)と、前記低艶層に積層される盛り上げ層(40)と、を備え、前記低艶層の60度光沢度と前記盛り上げ層の60度光沢度との差の絶対値が5以下である化粧材(1)に関する。
第2の発明は、第1の発明に係る化粧材において、前記盛り上げ層は、平均高さが5μm以上40μm以下である。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る化粧板において、前記低艶層の60度光沢度は、10以下である。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明に係る化粧材において、前記盛り上げ層は、バインダーとなる樹脂(42)と光拡散粒子(43)とを含む。
本発明によれば、触感及び意匠性に優れた化粧材を提供できる。
実施形態における化粧材1の一部分を示す斜視図である。 化粧材1の概略断面図である。 単位凸部41の内部構成を示す概略断面図である。 実施例及び比較例の評価結果を示す図である。 第1変形形態の化粧材1Aの概略断面図である。 第2変形形態の化粧材1Bの概略断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る化粧材の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、本発明に係る化粧材の構成を模式的に示した図である。そのため、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜に誇張している。
また、図4を除く各図には、X-Y-Z又はY-Zの互いに直交する座標系を記載した。この座標系においては、化粧材1を図1の配置で見たときの一方の方向をX方向とし、このX方向と直交する他方の方向をY方向とする。また、化粧材1において、X-Y平面と直交する厚さ方向(法線方向)をZ方向とする。
本明細書中に記載する数値、形状、材料等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜に選択して使用してもよい。
図1は、本実施形態における化粧材1の一部分を示す斜視図である。
図2は、化粧材1の概略断面図である。図2は、図1に示す化粧材1のX-Z平面と平行な断面を示している。
図3は、単位凸部41の内部構成を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態の化粧材1は、基材10、絵柄模様層20、低艶層30、盛り上げ層40及び表面保護層50を備える。
基材10は、化粧材1のベースとなる部材である。基材10としては、例えば、各種の紙材、プラスチックフィルム、プラスチックシート等を、用途に応じて適宜に選択できる。これらの材料は、それぞれ単独で使用してもよいが、紙同士の複合体、紙とプラスチックフィルムとの複合体等、任意の組合せによる積層体でもよい。また、基材10は、木材、石材、コンクリート、ガラス、金属、陶磁器等であってもよい。
基材10として、特にプラスチックフィルム、プラスチックシートを用いる場合、基材10の上に設けられる層との密着性を高めるために、必要に応じて、片面又は両面に酸化法、凹凸化法等の物理的又は化学的な表面処理を施してもよい。
上記酸化法としては、例えば、コロナ放電処理法、クロム酸化処理法、火炎処理法、熱風処理法、オゾン及び紫外線処理法等が挙げられる。上記凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
これらの表面処理は、基材10の種類に応じて適宜に選択されるが、一般的にはコロナ放電処理法が好ましく用いられる。また、基材10は、絵柄模様層20との間にプライマー層を形成するための他の処理を施してもよいし、色彩を整えるための塗装、デザイン的な観点での模様等があらかじめ形成されていてもよい。
基材10として用いられる紙材としては、例えば、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙等が挙げられる。これらの紙材には、更にアクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等を添加(抄造後に樹脂含浸又は抄造時に内填)させてもよい。例えば、紙間強化紙、樹脂含浸紙等である。
これらのほか、リンター紙、板紙、石膏ボード用原紙、紙の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等、建材分野で使われることの多い各種紙が挙げられる。更には、事務分野、通常の印刷、包装等に用いられるコート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、和紙等を用いることもできる。また、これらの紙とは区別されるが、紙に似た外観と性状を持つ各種繊維の織布、不織布も基材10として使用できる。各種繊維としては、ガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維等の無機質繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維等の合成樹脂繊維が挙げられる。
基材10として用いられるプラスチックフィルム又はプラスチックシートとしては、各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート-イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等に代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
基材10の厚さについては、特に制限されない。基材10として、プラスチックを素材とするフィルム又はシートを用いる場合、厚さは、例えば、20~150μm程度、好ましくは30~100μmの範囲である。また、基材10として、紙材を用いる場合には、坪量として、例えば、20~150g/m程度、好ましくは30~100g/m程度である。
絵柄模様層20は、基材10の一方の面(図1では、Z方向の上側の面)に形成された模様の層である。絵柄模様層20は、例えば、基材10の上に直接、印刷することにより形成できる。絵柄模様層20は、例えば、木目を模した絵柄である。絵柄模様層20は、図2に示すように、線状絵柄としての導管部20aを有する。導管部20aは、木目の導管を模した絵柄である。後述するように、化粧材1において、絵柄模様層20の導管部20aに対応する位置には、盛り上げ層40が設けられる。
絵柄模様層20は、例えば、グラビア印刷法により着色層及び木目柄の絵柄層を塗工することにより形成される。その場合、着色層としては、アクリル系樹脂に着色剤が配合された混合物を使用できる。また、絵柄層には、アルキド系樹脂とニトロセルローズ系樹脂に着色剤が配合された混合物を使用できる。なお、絵柄模様層20は、印刷のほか、転写等により形成してもよい。なお、絵柄模様層20とその上に積層される低艶層30(後述)との密着性を高めるために、プライマー層を設けてもよい。
低艶層30は、低艶を表現するための透明なマット層である。本実施形態の低艶層30は、絵柄模様層20上の全面に形成される。低艶層30は、60度光沢度が10以下に設定される。後述するように、低艶層30の60度光沢度と盛り上げ層40の60度光沢度との差は、絶対値が5となるように設定される。このように、低艶層30と盛り上げ層40との光沢度の差を小さくすることにより、盛り上げ層40のセル目が目立ちにくくなるため、盛り上げ層40の部分を自然な見た目にできる。
低艶層30において、主剤となる樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂(2液硬化型ポリウレタン系樹脂を含む)、エポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン系樹脂、グアナミン系樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン系樹脂等が挙げられる。
上記樹脂に含める艶消し材としては、例えば、シリカ、アルミナ、カオリナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硝子等の無機系粒子、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、アミド系樹脂、尿素樹脂、珪素樹脂等の有機系粒子等が挙げられる。
盛り上げ層40は、絵柄模様層20に触感を付与するための層である。盛り上げ層40は、図2に示すように、絵柄模様層20の導管部20aに対応する位置に設けられる。盛り上げ層40は、図2に示すように、複数の凸部(以下、「単位凸部41」ともいう)の集合体として形成される。単位凸部41は、低艶層30の上に盛り上げ層40を形成した際に、印刷版(不図示)のセルの中で分割されたそれぞれのインキ部分が、転写された低艶層30の上で互いにレベリングすることなく、独立した状態で硬化したものである。単位凸部41の平均高さは、一般的なグラビア印刷の印刷層(ベタ印刷層)が1μm程度であるのに対して、例えば、5~20μm程度である。単位凸部41の平均外径は、例えば、200μm程度である。また、隣接する単位凸部41間の間隔は、例えば、20~30μmである。なお、図2では、単位凸部41の形状、配列を模式的に示している(他の図も同様)。
単位凸部41(盛り上げ層40)は、図3示すように、バインダーとなる樹脂42と、フィラー(光拡散粒子)43とから構成される。盛り上げ層40の形成には、樹脂42とフィラー43とを混入させたインキが用いられる。このインキは、一般的なグラビア印刷に使用されるインキよりも粘度が高いため、上述したように、転写された低艶層30の上で互いにレベリングすることなく、独立した状態で硬化する。
このインキに使用される樹脂42としては、例えば、熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂組成物等が挙げられる。これらのうち、特に、ベヒクル成分として、アクリル系、ポリエステル系、アクリルウレタン系、ウレタン系の樹脂で水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の官能基を有する樹脂に、硬化剤としてポリイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂は、表面性能の維持及び製造コストの点から望ましい。
また、フィラー43としては、例えば、アクリルビーズ等の有機粒子、水酸化アルミニウム、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、各種セラミックス等の無機粒子が挙げられる。フィラー43の平均粒径は、例えば、10~30μm程度である。単位凸部41を形成する樹脂42にフィラー43を含有させることにより、単位凸部41の表面にフィラー43による微細な凹凸が形成される。そのため、化粧材1の表面に形成された盛り上げ層40に、より自然な触感を付与できる。なお、図3では、フィラー43を球状に図示しているが、実際のフィラー43の形状は不規則であり、表面にも不規則な凹凸を有する。
盛り上げ層40となるインキに含有させるフィラー43の粒径、形状を適宜に選択することにより、盛り上げ層40の光沢度を変更できる。例えば、フィラー43の粒径を大きくしたり、形状が球形に近いものを用いたりすると、光拡散性が低くなり、光沢度が高くなる。また、フィラーの粒径を小さくしたり、形状が不規則なものを用いたりすると、光拡散性が高くなり、光沢度が低くなる。なお、フィラー43の含有量は、例えば、20~40重量%である。
表面保護層50は、化粧材1の表面を保護するための透明なグロス(高艶)層である。表面保護層50は、低艶層30において、少なくとも盛り上げ層40を除いた部分の表面を覆っている。表面保護層50を形成する樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、水酸基官能性アクリル樹脂、カルボキシル官能性アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリカードネート樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂;アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS樹脂);アクリロニトリル-アクリル酸エステル樹脂等が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂は、電子放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂である。具体的には、電離放射線硬化性樹脂は、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有する、プレポリマー、オリゴマー、モノマー等のうち、少なくとも1種を混合したものが挙げられる。なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合或いは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、一般的には紫外線、電子線等が用いられる。電離放射線硬化性樹脂の中でも、電子線硬化性樹脂は、無溶剤化が可能であり、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるため、表面保護層50を形成するのに適している。
次に、実施例及び比較例を示して、本発明に係る化粧材を更に詳細に説明する。但し、本発明に係る化粧材の形態は、以下の実施例に限定されるものではない。
図2に示す層構成において、低艶層30と盛り上げ層40の光沢度の差と、盛り上げ層40(単位凸部41)の平均高さを変更した実施例及び比較例の化粧材をそれぞれ3種類作製し、それぞれの化粧材について意匠性、触感の官能評価を行った。
実施例1~4では、光沢度の差を0~5の間で設定し、盛り上げ層40の平均高さTを5~40μmの間で設定した。また、比較例1~3では、光沢度の差を5~10の間で設定し、盛り上げ層40の平均高さTを0~20μmの間で設定した。盛り上げ層40を形成するインキの種類、樹脂及びフィラーの配合は、実施例及び比較例で同一とした。評価方法について、以下に説明する。
意匠性について、村上色彩技術研究所製の携帯用光沢計、GMX-202を使用してJIS Z 8741の規格に準拠して、各化粧材の60度の光沢度(60度光沢度)を測定した。そして、意匠性の優劣を、盛り上げ層40のセル目が目立ちにくいか否かで判定した。具体的には、盛り上げ層40と低艶層30との間で認識される違和感の大小を下記の基準で判定した。
◎:低艶層30と盛り上げ層40との違和感がない。
〇:低艶層30と盛り上げ層40との違和感が小さい。
×:低艶層30と盛り上げ層40との違和感が大きい。
触感については、各化粧材の表面の手触りを下記の基準で判定した。
◎:指触により十分な盛り上げ感が認識できる。
○:指触により盛り上げ感が認識できる。
×:指触による盛り上げ感がほとんど認識できない。
実施例1~4及び比較例1~3の各化粧材について、上記各項目による評価結果を図4に示す。図4は、実施例及び比較例の評価結果を示す図である。なお、図4において、「G60°」は、低艶層30と盛り上げ層40の60度の光沢度の差を表している。また、「T」は、盛り上げ層40(単位凸部41)の平均高さを表している。
(評価結果)
実施例1~4の化粧材は、低艶層30と盛り上げ層40との違和感がない又は小さいという結果が得られ、いずれも意匠性に優れていることが確認された。
また、実施例1~4の化粧材は、指触により盛り上げ感が認識できる又は十分な盛り上げ感が認識できるという結果が得られ、いずれも触感に優れていることが確認された。
比較例1の化粧材では、低艶層30と盛り上げ層40との違和感が小さいという結果が得られた。これは、比較例1の化粧材では、光沢度の差を実施例と同じ範囲に設定したためと考えられる。一方、比較例1の化粧材では、指触による盛り上げ感がほとんど認識できないという結果が得られた。これは、比較例2の化粧材では、盛り上げ層40の平均高さTを0μmとしたためと考えられる。このように、比較例1の化粧材は、意匠性には優れているが、触感に乏しいことが明らかとなった。
比較例2の化粧材では、低艶層30と盛り上げ層40との違和感が大きいという結果が得られた。これは、比較例2の化粧材では、光沢度の差を10としたためと考えられる。一方、比較例2の化粧材では、指触により十分な盛り上げ感が認識できるという結果が得られた。これは、比較例2の化粧材では、盛り上げ層40の平均高さTを実施例2と同じ20μmとしたためと考えられる。このように、比較例2の化粧材は、触感には優れているが、意匠性が乏しいことが明らかとなった。
比較例3の化粧材では、低艶層30と盛り上げ層40との違和感が大きいという結果が得られた。これは、比較例3の化粧材では、光沢度の差を8としたためと考えられる。また、比較例3の化粧材では、指触による盛り上げ感がほとんど認識できないという結果が得られた。これは、比較例3の化粧材では、盛り上げ層40の平均高さTを2μmとしたためと考えられる。
以上の結果から、実施例1~4の化粧材は、いずれも触感及び意匠性に優れていることが明らかとなった。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本開示の技術的範囲内に含まれる。また、実施形態に記載した効果は、本開示から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述の実施形態及び後述する変形形態は、適宜に組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を適宜に付して、重複する説明を適宜に省略する。
図5は、第1変形形態の化粧材1Aの概略断面図である。図5は、上記実施形態の図2に相当する。
図5に示すように、本形態の化粧材1Aは、盛り上げ層40の直下にのみ低艶層30が形成されている。すなわち、化粧材1Aは、厚さ方向(Z方向)において、絵柄模様層20の導管部20aに対応する位置にのみ低艶層30が形成され、その上に盛り上げ層40が形成されている。本形態の化粧材1Aにおいても、低艶層30の60度光沢度と盛り上げ層40の60度光沢度との差の絶対値が5以下となるように設定することにより、実施形態の化粧材1と同じ効果を得ることができる。なお、図5に示す化粧材1Aにおいて、表面保護層50を省いた層構成としてもよい。
図6は、第2変形形態の化粧材1Bの概略断面図である。図6は、上記実施形態の図2に相当する。
図6に示すように、本形態の化粧材1Bは、絵柄模様層20上の全面に表面保護層50が形成されている。また、表面保護層50上であって、盛り上げ層40の直下にのみ低艶層30が形成されている。本形態も上記第1変形形態と同様に、化粧材1Bの厚さ方向(Z方向)において、絵柄模様層20の導管部20aに対応する位置にのみ低艶層30が形成され、その上に盛り上げ層40が形成されている。本形態の化粧材1Bにおいても、低艶層30の60度光沢度と盛り上げ層40の60度光沢度との差の絶対値が5以下となるように設定することにより、実施形態の化粧材1と同じ効果を得ることができる。
実施形態の化粧材1(図2参照)において、絵柄模様層20を省いて、基材10の上に低艶層30を積層してもよい。また、絵柄模様層20を省くと共に、基材10において、化粧材1の表層側の面に低艶層と同じ光沢度の粗面を形成してもよい。すなわち、低艶層30は、図2に示すように、基材10の一方の面側に設けられていてもよいし、上述したように、基材10の一部として基材10の一方の面に形成されていてもよい。
本発明に係る化粧材は、建築物の壁材(外装材、内装材)、床材、天井材、間仕切り等の建築物の部材、扉、扉枠、窓枠等の建具の表面化粧材、鴨居、敷居、腰壁、廻縁等の造作部材、机、食器棚、箪笥等の家具、室内装飾品等のほか、自動車、鉄道車両、船舶、航空機等の乗り物の室内用カバー材、各種家電製品、事務機器等の表面化粧材等にも適用できる。
1,1A,1B 化粧材
10 基材
20 絵柄模様層
30 低艶層
40 盛り上げ層
50 表面保護層

Claims (3)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の面又は面側に設けられる低艶層と、
    前記低艶層に積層され、複数の単位凸部の集合体として形成される盛り上げ層と、
    少なくとも前記低艶層の前記盛り上げ層が積層された部分を除いた部分に形成される表面保護層と、を備え、
    前記盛り上げ層は、平均高さが5μm以上40μm以下であり、
    前記低艶層の60度光沢度と前記盛り上げ層の60度光沢度との差の絶対値が5以下である化粧材。
  2. 請求項1に記載の化粧において、
    前記低艶層の60度光沢度は、10以下である化粧材。
  3. 請求項1又は2に記載化粧材において、
    前記盛り上げ層は、バインダーとなる樹脂と光拡散粒子とを含む化粧材。
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