JPH10124654A - 木目導管断面パターンの修正装置 - Google Patents

木目導管断面パターンの修正装置

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JPH10124654A
JPH10124654A JP8299385A JP29938596A JPH10124654A JP H10124654 A JPH10124654 A JP H10124654A JP 8299385 A JP8299385 A JP 8299385A JP 29938596 A JP29938596 A JP 29938596A JP H10124654 A JPH10124654 A JP H10124654A
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直樹 河合
Takeshi Oshima
健 大嶋
Toshio Ariyoshi
俊雄 有吉
Futoshi Miki
太 三木
Tetsuo Jinriki
哲夫 神力
Masaru Okamoto
優 岡本
Kenshiro Chihara
憲四郎 千原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木目の導管断面パターンの融合部分を自動的
に修正する。 【解決手段】 天然木の切断面に現れる導管断面パター
ンの画像を写真撮影し、二値画像データとしてコンピュ
ータに取り込む。この画像内の個々の閉領域を認識し、
複数の導管断面パターンが融合してなる閉領域を、融合
図形Fとして検出する。融合図形Fを水平な分割線によ
って複数の分割領域に分割し、各領域の上辺および下辺
の中点を結ぶ部分方向ベクトルv1〜v7を求め、これ
らの和として代表方向ベクトルVを求める。一方、単一
の導管断面パターンとして用いるのに適したモデル図形
を用意し、複数のモデル図形によって、融合図形Fを置
換する。このとき、置換したモデル図形の総面積が、も
との融合図形Fの総面積に等しくなるようにし、置換し
たモデル図形の向きが代表方向ベクトルVを向くように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材の印刷などに
利用されている木目導管断面パターンの修正装置に関
し、特に、天然木の切断面に現れる断面パターンにおい
て、複数の導管断面パターンの融合により生じる融合パ
ターンを、単一の導管断面パターンに修正するための装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】天然木の肌合いを表現した壁紙等の化粧
シートは、建築材料、家具、弱電機器のキャビネット等
の表面化粧材として広く利用されている。通常、このよ
うな化粧シートの表面には、天然木を模した種々の模様
が形成される。天然木の切断面に現れる代表的な木目模
様は、導管断面パターンの模様である。この導管断面パ
ターンは、主として植物としての生理作用を営むために
不可欠な導管を切断することによって得られるパターン
であり、切断された導管部分が木目導管溝として木材の
表面に現れたものである。天然木の肌合いを人工的に表
現するためには、天然の木材の表面に存在する木目導管
溝をできるだけ忠実に再現することが重要である。この
ため、一般的な壁紙などの製造工程では、この導管断面
パターンの模様を平面的に印刷したり、あるいはエンボ
ス版を用いて凹凸状に賦形したりしている。
【0003】壁紙の表面に形成された木目導管断面パタ
ーンが、できるだけ天然の模様に見えるようにするため
には、刷版もしくはエンボス版上に形成する導管断面パ
ターンを、天然木の断面に形成された実際の木目導管溝
に基づいて作成すればよい。このため、通常は、天然の
木材の表面に現れた木目模様のパターンを写真撮影の方
法などにより抽出し、この抽出したパターンに基づいて
刷版もしくはエンボス版を作成するという方法が採られ
ている。もともと天然の素材をモチーフとして用いてい
るため、壁紙などに再現された模様は、天然の木目に近
いものになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、でき
るだけ天然の木目に近い木目導管溝模様を得るために
は、天然の木材の表面に現れた木目模様のパターンを写
真撮影の方法などによって抽出する方法が採られる。と
ころが、このような方法で抽出したパターンには、必ず
しも単一の導管断面のパターンのみが含まれているわけ
ではなく、2つ、あるいはそれ以上の導管断面の融合パ
ターンが含まれていることが多い。すなわち、2つ以上
の導管断面が平面的に一部重なると、両者の図形論理和
に相当する融合パターンが生じることになる。このよう
な融合パターンが生じる原因としては、天然木の中に、
もともと2つ以上の導管が融合して存在していたという
原因も考えられるが、パターンを抽出したり、加工した
りする工程で近接していた導管溝模様が融合してしまっ
たという原因も考えられる。たとえば、天然の木材の表
面を写真撮影する場合、表面にいわゆる「めどめ」処理
を施すことになるが、この「めどめ」処理に起因して、
隣接する導管溝模様が融合した状態でパターンの取り込
みが行われてしまうこともある。あるいは、意匠性を向
上させるために施したデフォルメ処理により、このよう
な融合が起こる場合も考えられる。
【0005】このように、天然木を利用して取り込んだ
木目導管断面のパターン内に、2つ以上の導管断面が融
合した融合パターンが含まれていると、木目模様のシャ
ープな風合いや自然な感触が損なわれるため、好ましく
ない。そこで従来は、必要に応じて、熟練した職人が手
作業で融合パターン部分を修正する処理を施していた
が、多大な労力と時間を要する作業となっていた。
【0006】そこで本発明は、木目導管断面パターンの
融合部分を自動的に修正することができる修正装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、木目導管断面パターンの
修正装置において、天然木の切断面に現れる導管断面パ
ターンを、導管断面パターンの内部を示す第1の画素値
と、導管断面パターンの外部を示す第2の画素値と、を
もった画像データとして取り込む画像入力手段と、この
画像データに基いて、第1の画素値を有する連続した領
域をそれぞれ個々の閉領域として認識し、認識した個々
の閉領域のうち、複数の導管断面パターンが融合してな
る閉領域を、融合図形として検出する融合図形検出手段
と、検出された融合図形の特性を求める融合図形解析手
段と、単一の導管断面パターンとして用いるのに適した
モデル図形を用意し、融合図形解析手段によって求めら
れた特性に基づいてこのモデル図形を修正し、修正後の
モデル図形を互いに離隔させた状態で複数配置すること
により、融合図形を置換する融合図形置換手段と、この
置換により得られる画像データを出力する画像出力手段
と、を設けたものである。
【0008】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る木目導管断面パターンの修正装置におい
て、融合図形解析手段が、各融合図形について、その構
成要素となる複数の導管断面パターンの長手方向の代表
的な向きを示す代表方向ベクトルVを特性として求め、
融合図形置換手段が、代表方向ベクトルVに基づいてモ
デル図形の向きを修正するようにしたものである。
【0009】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2
の態様に係る木目導管断面パターンの修正装置におい
て、融合図形解析手段が、1つの融合図形を複数の領域
に分割し、各分割領域ごとにそれぞれ部分方向ベクトル
viを定義し、各部分方向ベクトルviの単純和もしく
は加重和として代表方向ベクトルVを定義するようにし
たものである。
【0010】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第3
の態様に係る木目導管断面パターンの修正装置におい
て、画像入力手段が、XY二次元座標系に配置された画
素配列として画像データを取り込む機能を有し、融合図
形検出手段が、X軸に平行な多数の画素行を定義し、各
画素行の上で第1の画素値をもった連続画素からなる水
平線分を認識し、互いに連結する水平線分によって構成
される領域を1つの閉領域として認識し、同一の画素行
に複数の水平線分を有する閉領域を融合図形として検出
する機能を有し、融合図形解析手段が、水平線分数が変
化する画素行が領域の境界辺となるように、1つの融合
図形を複数の領域に分割し、各分割領域の一対の境界辺
の中点を結ぶ部分方向ベクトルviを定義し、各部分方
向ベクトルviの単純和もしくは加重和として代表方向
ベクトルVを定義することを特徴とする木目導管断面パ
ターンの修正装置。
【0011】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第2
の態様に係る木目導管断面パターンの修正装置におい
て、融合図形置換手段が、XY二次元座標系に配置され
た画素配列としてモデル図形を用意し、このモデル図形
をX軸に平行な複数の水平線分に分解し、個々の水平線
分をX軸方向に所定画素分だけシフトさせることにより
せん断変形を行い、代表方向ベクトルVに沿った向きに
修正するようにしたものである。
【0012】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1
の態様に係る木目導管断面パターンの修正装置におい
て、融合図形解析手段が、個々の融合図形についての総
面積Sを特性として求め、融合図形置換手段が、この総
面積Sに基づいてモデル図形の面積を修正するようにし
たものである。
【0013】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第6
の態様に係る木目導管断面パターンの修正装置におい
て、融合図形解析手段が、個々の融合図形について、そ
の融合図形を構成する導管断面パターンの数を示す導管
数Nおよび融合図形の総面積Sを特性として求め、融合
図形置換手段が、モデル図形をその面積の平均がほぼS
/Nになるように修正し、この修正後のN個のモデル図
形によって置換を行うようにしたものである。
【0014】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第7
の態様に係る木目導管断面パターンの修正装置におい
て、画像入力手段が、XY二次元座標系に配置された画
素配列として画像データを取り込む機能を有し、融合図
形検出手段が、X軸に平行な多数の画素行を定義し、各
画素行の上で第1の画素値をもった連続画素からなる水
平線分を認識し、互いに連結する水平線分によって構成
される領域を1つの閉領域として認識し、同一の画素行
に複数の水平線分を有する閉領域を融合図形として検出
する機能を有し、融合図形解析手段が、同一の画素行に
存在する水平線分の数の最大値を導管数Nと定義するよ
うにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】§1. 天然木の導管断面パターン はじめに、天然木の導管断面パターンのもつ性質につい
て簡単に説明しておく。図1に、ごく一般的な天然木か
ら切り出した材木板を示す。このような材木板の表面に
は、通常、木目模様に沿って細かな木目導管断面パター
ンが現れる。たとえば、図1に小さな円で囲って示した
円形部分領域Uを拡大してみると、図2に示すような、
楕円パターンPの集合によって木目模様が構成されてい
ることがわかる。このような楕円パターンPは、木目導
管断面パターン、すなわち天然木に存在する導管の断面
として得られるパターンである。この木目導管断面パタ
ーンが細長いほぼ楕円状のパターンになることを、図3
のモデルで示そう。ここでは、天然木に存在する導管T
が完全な円筒形状をしているものとして説明を行うこと
にする。この導管Tは、植物の生命維持に必要な物質の
流通路として利用される管であり、植物の成長方向に沿
って伸びている。すなわち、天然木の場合は幹に沿った
方向に伸びていることになる。このような天然木から材
木板を切り出す場合、通常は、より面積の広い板が取れ
るように幹に沿った方向に切断することになる。このた
め、導管Tの長手方向軸と切断面Cとは、図3に示すよ
うに、鋭角をなすのが一般的である。したがって、切断
面Cに現れる導管Tの切り口、すなわち、木目導管断面
パターンは、図3の上方に示すように、細長い楕円パタ
ーンPになる。
【0016】ところで、図2に示した複数の楕円パター
ンPは、いずれもほぼ長手方向Lの方向に沿って細長い
楕円になっている。これは、天然木の内部に存在する導
管Tが、いずれも木の成長方向に向かって伸びているた
め、近接する楕円パターンPはいずれも向きがほぼ同じ
になるためである。したがって、図1に示すような材木
板全体についても、表面に存在する多数の楕円パターン
にほぼ共通した長手方向L(この例の場合は、図の左右
に伸びる方向)を定めることができる。
【0017】さて、このような楕円状の木目導管断面パ
ターンは、あくまでも切断面C上に現れた断面パターン
であって、実際の木目導管溝の切り口の部分の形状にす
ぎない。材木板の表面部分に形成された実際の木目導管
溝は、深さのある凹状の溝である。参考までに、この導
管溝の深さがどのような分布になるかを検討してみる。
いま、図3に示すモデルにおいて、導管Tについての3
つの横断面C1,C2,C3を考えてみる。図3の下方
に示す3つの楕円C1,C2,C3は、各横断面位置で
の断面図である。ここで、水平の破線Cは、切断面Cの
位置を示しており、その下のハッチング部分が、切断面
Cの下方に得られる材木板に形成される導管溝Gの内部
領域を示している。このモデルから明らかなように、実
際の導管溝Gの深さは、図の右側が最も浅く、図の左側
が最も深くなる。しかも、右から左へゆくにしたがっ
て、深さは徐々に深くなり、深度は右から左へと単調に
増加することになる。また、楕円パターンPの短軸方向
に関する深度分布は円弧状になる。
【0018】なお、上述のモデルでは、導管Tを単純な
円筒形状のものとして取り扱ったが、実際の導管は、幾
何学的に完全な円筒形状をしているものは希であり、自
然界のものであるため当然いびつな形状をしているのが
普通である。中には、円筒形状(円柱形状)というより
は、根元から梢にゆくにしたがってなだらかに傾斜した
円錐形状に近いものもある。したがって、実際の木目導
管断面パターンは、幾何学的に完全な楕円ではなく、多
少いびつな形状をしていることになる。
【0019】壁紙などに木目導管断面パターンの模様を
施す場合、通常は、図1に示すような天然木の材木板の
表面に現れた模様を、写真撮影などの手法を経て、デジ
タル画像データの形式でコンピュータに取り込み、必要
に応じて画像処理(いわゆるレタッチ処理)を施した後
に、この画像データに基づいて印刷版やエンボス版を作
成することになる。このとき、コンピュータ内に取り込
んだ導管断面パターンには、既に述べたように、融合パ
ターンが含まれている。たとえば、図2に示す例では、
パターンP1は単一の導管を切断することによって得ら
れる単一の導管断面パターンであるが、パターンP2お
よびP3は互いに平面的に重なり合っており、両者が一
体となって融合パターンP23を形成している。このよ
うな融合パターンP23は、もともと天然木の中に、2
本の導管が融合しているような箇所があり、このような
導管の融合箇所について切断を行ったために生じる場合
もあるし、実際の天然木では2本が融合していなくて
も、2つの導管断面パターンが非常に接近していたとき
に、写真撮影などの光学的処理やレタッチなどの画像処
理を施す段階で両者が融合してしまう場合もある。この
ような融合パターンP23の存在は、意匠性を低下させ
る要因となり好ましくない。本発明に係る修正装置は、
このような融合パターンP23を分離して、平面的に離
隔した2つの導管断面パターンに修正する処理を行うた
めのものである。
【0020】§2. 本発明に係る修正装置の基本構成 図4は、本発明に係る木目導管断面パターンの修正装置
の基本構成を示すブロック図である。この修正装置は、
画像入力手段10、融合図形検出手段20、融合図形解
析手段30、融合図形置換手段40、画像出力手段50
によって構成されている。これらの各手段は、実際には
コンピュータおよびその周辺機器を用いて実現される
が、ここでは、説明の便宜上、それぞれの機能に着目し
て、上述の5つの構成要素に分けて考えることにする。
以下、各構成要素を順に説明する。
【0021】§3. 画像入力手段10 画像入力手段10は、天然木の切断面に現れる導管断面
パターンを、導管断面パターンの内部を示す第1の画素
値と、導管断面パターンの外部を示す第2の画素値と、
をもった画像データとして取り込む機能を有し、具体的
には、コンピュータ本体、記憶装置、スキャナ装置など
のハードウエアと、これらを動作させる画像入力用のソ
フトウエアなどによって構成される。図1に示すような
天然木の材木板の表面を写真撮影した場合、この写真に
基づく画像をスキャナ装置を介してコンピュータに取り
込むことになる。もちろん、スキャナ装置の代わりにデ
ジタルカメラやビデオカメラなどを用い、材木板の画像
を直接コンピュータに取り込むようにしてもかまわな
い。
【0022】ここでは、便宜上、図5に示すような画像
が、画像入力手段10によってデジタル画像データとし
て取り込まれたものとして、以下の説明を行うことにす
る。この図5に示す画像は、3つの導管断面パターンP
1,P2,P3のみを有するが、実際には、より多数の
導管断面パターンが散在した画像が取り込まれることに
なる。一般的なスキャナ装置などで画像を入力すると、
通常は、ラスター形式の画像データとして、この画像が
コンピュータ内に取り込まれることになる。すなわち、
XY二次元座標系に配置された画素配列として画像が表
現されることになる。図5に示す例では、図の横方向に
X軸、縦方向にY軸が定義されており、このXY二次元
座標系上に縦横に配置された多数の画素によって、各導
管断面パターンP1〜P3が表現されていることにな
る。
【0023】本発明では、各画素について、導管断面パ
ターンの内部を示す第1の画素値か、導管断面パターン
の外部を示す第2の画素値か、のいずれかの画素値が定
義されていれば足り、画像入力手段10は、二値画像デ
ータの形式で画像入力を行う機能をもっていればよい。
たとえば、図5にハッチングを施して示した各導管断面
パターンP1〜P3の内部の領域に位置する画素は画素
値「1」をもち、パターン外部の背景に相当する領域に
位置する画素は画素値「0」をもつ。もちろん、二値画
像を入力する代わりに、多数の画素値をもった階調画像
として画像入力を行ってもよいし、各色ごとに多数の画
素値をもったカラー画像として画像入力を行ってもよい
が、本発明を実施する上では二値画像が用意できれば十
分である。
【0024】なお、後の処理を容易にするために、木目
導管断面パターンの長手方向Lが、画素の配列方向に揃
うようにして画像入力を行うのが好ましい。図5に示す
例では、各導管断面パターンP1〜P3の長手方向Lが
Y軸方向に一致するような形で画像入力が行われてい
る。もちろん、実際の導管断面パターンP1〜P3はい
ずれもいびつな楕円形状をしており、その長手方向は、
必ずしも共通ではない。しかしながら、導管は植物の生
理作用に必要な管であり、いずれもほぼ植物の成長方向
に向かって伸びているため、天然木の材木板などから抽
出したパターンであれば、多数の導管断面パターンの長
手方向はほぼ共通した方向になる。そこで、画像入力手
段10を用いた入力作業を行う際に、作業者は目測で長
手方向Lを決定し(長手方向Lは、厳密に定義する必要
はなく、肉眼で観察したときに、多くの導管断面パター
ンが向いていると把握できる方向を、長手方向Lと定義
すればよい)、この長手方向Lが画素の配列方向に向く
ようにして入力を行えばよい。
【0025】たとえば、スキャナ装置を用いた入力を行
うのであれば、目測で得た長手方向Lが、スキャナ装置
の画像入力面の縁に沿うような向きで入力作業を行えば
よい。もちろん、長手方向Lの向きを、後のソフトウエ
ア処理で修正することも可能である。たとえば、入力し
た画像をディスプレイ装置などに表示し、この画像を必
要な角度だけ回転させる処理を行い、長手方向Lを画素
の配列方向に向けるような修正を行えばよい。ただ、無
駄な作業を省く上では、画像入力手段10による入力時
に、できるだけ向きを揃えるようにするのが好ましい。
【0026】なお、実用上は、この画像入力手段10
に、雑音処理機能を付加しておくのが好ましい。図5に
示す画像には、何ら雑音成分は含まれていないが、実際
の天然木の材木板などから入力した画像には、種々の雑
音が含まれていることが多い。たとえば、図6に示す画
像では、導管断面パターンP3に、いわゆる「画素抜
け」と呼ばれている雑音P0(本来であれば、パターン
内部を示す画素値「1」をとるべき画素が、背景部を示
す画素値「0」をとった場合に生じる)が含まれてお
り、また、これとは逆に、いわゆる「汚れ」と呼ばれて
いる雑音P4(本来であれば、背景部を示す画素値
「0」をとるべき画素が、パターン内部を示す画素値
「1」をとった場合に生じる)も含まれている。後の処
理を有効に行うためには、画像入力手段10に、雑音処
理機能を付加しておき、この画像入力段階で雑音除去を
行っておくのが好ましい。デジタル画像に対する雑音除
去処理の方法としては、種々の方法が公知であるため、
ここでは詳しい説明は省略する(たとえば、特開平8−
212333号公報参照)。
【0027】§4. 融合図形検出手段20 画像入力手段10によって入力した画像が、図5に示す
ように、すべて単一の導管断面パターンから構成されて
いる場合には、本発明に係る修正装置による修正は必要
ないが、実際には、たとえば、図7に示すように、隣接
する導管断面パターンP2,P3が融合することにより
融合パターンP23が形成される場合がある。本発明に
係る修正装置は、この図7に示すような融合パターンP
23を、互いに離隔したパターンP2,P3に置換し、
図5に示すような木目導管断面パターンを得る機能を有
する。
【0028】融合図形検出手段20は、画像入力手段1
0によって入力した画像データに基いて、第1の画素値
を有する連続した領域をそれぞれ個々の閉領域として認
識し、認識した個々の閉領域のうち、複数の導管断面パ
ターンが融合してなる閉領域を、融合図形として検出す
る処理を行う。たとえば、画像入力手段10によって図
7に示すような画像データが入力された場合、第1の画
素値(この例の場合、画素値「1」)を有する連続した
領域として、2つの閉領域が認識される。すなわち、第
1の閉領域は、図のパターンP1を構成する閉領域であ
り、第2の閉領域は、図のパターンP23を構成する閉
領域である。そして、これら2つの閉領域のうち、パタ
ーンP23が融合図形として検出されることになる。
【0029】融合図形検出手段20において行われる上
述の検出処理の手順を、図8の流れ図を参照しながら説
明する。まず、ステップS11において、閉領域の認識
処理が行われる。図7に示すような画像について、第1
の閉領域P1と第2の閉領域P23とをそれぞれ認識す
るためには、具体的には次のような処理を行えばよい。
既に述べたように、画像入力手段10によって入力した
画像は、XY二次元座標系に配置された画素配列として
表現されている。そこで、まず、X軸に平行な多数の画
素行を定義し、各画素行の上で第1の画素値をもった連
続画素からなる水平線分を認識する。そして、互いに連
結する水平線分によって構成される領域を1つの閉領域
として認識すればよい。
【0030】たとえば、図9に示すように、10×10
の画素配列で表現された画像を考える。ここで、図に黒
い画素(画素値「1」)で示される部分が導管断面パタ
ーン内部に相当し、図に白い画素(画素値「0」)で示
される部分が背景部分に相当するものとしよう。もちろ
ん、人間の脳は、このような画像に基づいて、2つの閉
領域(中央に位置する大きな閉領域F1と、右端に位置
する小さな閉領域F2)を認識できる。融合図形検出手
段20は、次のような手法で、この2つの閉領域の認識
を行っている。
【0031】まず、図9の画素配列上で、X軸に平行な
10本の画素行を定義し、各画素行の上で、画素値「1
(黒)」をもった一連の連続画素列を「水平線分」とし
て定義する。たとえば、第1の水平線分は、第0の画素
行上に配置された2つの画素から構成されている。図で
は、各水平線分の左端位置に、水平線分を示す番号を記
してある。この例では、第1の水平線分〜第16の水平
線分まで、合計16の水平線分が定義されることにな
る。結局、各水平線分は、線分ID(この例では、1〜
16の番号),垂直位置(Y軸座標位置),水平始点
(水平線分の左端の画素のX軸座標位置),水平終点
(水平線分の右端の画素のX軸座標位置)を特定する図
10のようなテーブルで定義される。こうして複数の水
平線分が定義されたら、互いに連結する水平線分によっ
て構成される領域を1つの閉領域として認識すればよ
い。たとえば、第2の水平線分と第4の水平線分とは互
いに連結しており、第4の水平線分と第6の水平線分も
互いに連結している。こうして、互いに連結する水平線
分をグループ化すれば、第1の閉領域F1と第2の閉領
域F2とを認識することができる。
【0032】なお、この処理において、「連結関係にあ
る」とは、「平面上において連結している」ことを意味
し、この実施例では、具体的には、「水平線分を構成す
るいずれかの画素の上下左右に隣接する位置に、閉領域
を構成するいずれかの画素が存在する」場合に、「当該
水平線分と当該閉領域とは連結関係にある」と判断して
いる。もちろん、上下左右だけでなく、斜めを含めた8
つの位置に存在する場合に「連結関係にある」と判断し
てもかまわない。
【0033】こうして、図8のステップS11におい
て、各閉領域の認識が完了したら、続くステップS12
において、1つの閉領域を抽出し、ステップS13にお
いて、この抽出した閉領域の最初の行を走査する。そし
て、ステップS14において、走査した行中に水平線分
は1つのみかを判断する。1つのみの場合には、ステッ
プS15を経て、ステップS16へと移行し、次の行の
走査を行ってから再びステップS14の判断を行う。こ
うして、第1行から最終行まで走査した結果、いずれの
行にも水平線分が1つしか存在しない場合には、ステッ
プS17において、この抽出した閉領域を単一図形と判
定する。逆に、いずれかの行において、水平線分が複数
存在すると判断された場合には、ステップS14からス
テップS18へと分岐し、この抽出した閉領域を融合図
形と判定する。同様の処理を、ステップS19を介し
て、全閉領域について実施すれば、融合図形の検出処理
は完了である。
【0034】上述の処理を、図9に示す具体的な画像に
ついて実施してみよう。既に述べたように、この図9の
画像に対して、ステップS11の処理を実行することに
より、2つの閉領域F1,F2が認識されることにな
る。そこで、続くステップS12において、第1の閉領
域F1が抽出されたものとしよう。この場合、ステップ
S13では、図9の第0の画素行が走査され、閉領域F
1を構成する水平線分としては、第1の水平線分が1つ
だけ存在することが確認される。そこで、ステップS1
4からステップS15を経て、ステップS16におい
て、次の第1の画素行が走査される。すると、閉領域F
1を構成する水平線分として、第2の水平線分および第
3の水平線分が存在することが確認される。そこで、ス
テップS14からステップS18へと分岐し、この閉領
域F1は融合図形と判定される。更に、ステップS19
からステップS12へと戻り、第2の閉領域F2が抽出
される。この場合、ステップS13では、図9の第4の
画素行が走査され、閉領域F2を構成する水平線分とし
ては、第9の水平線分が1つだけ存在することが確認さ
れる。そこで、ステップS14からステップS15を経
て、ステップS16において、次の第5の画素行が走査
される。そして、閉領域F2を構成する水平線分として
は、第11の水平線分が1つだけ存在することが確認さ
れる。そこで、ステップS14からステップS15を経
てステップS17へと分岐し、この閉領域F2は単一図
形と判定される。以上で全閉領域の抽出が完了し、図8
の手順は終了する。
【0035】要するに、融合図形検出手段20は、互い
に連結する水平線分によって構成される領域を1つの閉
領域として認識し、同一の画素行に複数の水平線分を有
する閉領域を融合図形として検出する処理を行うことに
なる。図9に示す画像に対してこの処理を実行すれば、
上述のような手順により、閉領域F1が融合図形として
検出される。同様に、図7に示す画像に対してこの処理
を実行すれば、閉領域P23が融合図形として検出され
ることになる。なお、図7に示す閉領域P23は、2つ
の導管断面パターンP2,P3が融合した結果として得
られる融合図形であるが、上述の手法によれば、3つ以
上の導管断面パターンが融合した結果として得られる融
合図形も同様に検出することが可能である。
【0036】§5. 融合図形解析手段30 融合図形検出手段20によって融合図形が検出される
と、融合図形解析手段30によって、検出された各融合
図形に対する解析が行われる。既に述べたように、融合
図形は、複数の単一導管断面パターンに置換されること
になるが、全くランダムに定義した導管断面パターンを
用いて置換することは好ましくない。これは、天然木の
導管が自然の流れをもって分布しているため、全くラン
ダムな置換を行うと、木目模様の全体的な流れの中で違
和感を生じさせてしまうためである。したがって、でき
る限り、融合前の状態を反映した置換が行われるのが好
ましい。融合図形解析手段30は、融合図形を解析し
て、この融合図形のもっている特性を求める処理を行う
機能を有しており、後述する融合図形置換手段40で
は、この解析によって得られた特性に基づいて、できる
だけ違和感の生じないような導管断面パターンを用いた
置換が行われることになる。
【0037】本実施形態では、融合図形から得られる特
性として、構成要素となる導管断面パターンの数(導管
数N)と、これら複数の導管断面パターンの長手方向の
代表的な向きを示す代表方向ベクトルVと、融合図形の
総面積S(「総」の意味は、構成要素となる複数の導管
断面パターンそれぞれの面積の総和の意味である)と、
を求めている。たとえば、図11(a) に示すような融合
図形Fが融合図形検出手段20によって検出されたとす
ると、この融合図形Fについては、導管数N=2、総面
積S(図のハッチング部分の面積)、そして図11(b)
に示すような代表方向ベクトルV、が求められることに
なる。ここで、総面積Sは融合図形を構成する画素の数
として容易に求めることができるが、導管数Nおよび代
表方向ベクトルVは、何らかのアルゴリズムに基づいて
定義する必要がある。以下、この定義方法の一例を示
す。
【0038】まず、導管数Nであるが、たとえば、図1
1(a) に示すような融合図形Fが提示された場合、人間
の脳であれば、これが2本の導管の融合によって生じた
図形であると直感的に認識することができ、導管数N=
2と認識することができる。もっとも、この認識が必ず
しも正しい認識であるとは限らず、場合によっては、3
つの導管断面パターンの融合によって、図11(a) に示
すような融合図形Fが生じることもありうる。ただ、本
発明を実施する上では、導管数の認識に誤りが生じたと
しても、重大な問題にはならない。融合図形Fの導管数
がN=2と認識された場合には、この融合図形Fが2つ
の離隔した導管断面パターンによって置換され、N=3
と認識された場合には、3つの離隔した導管断面パター
ンによって置換されることになるが、いずれの場合も大
きな問題は生じない。
【0039】そこで、本実施形態では、次のような非常
に単純なアルゴリズムにより、融合図形の導管数Nを決
定している。すなわち、同一の画素行に存在する水平線
分の数の最大値を導管数Nと定義するのである。たとえ
ば、図9に示す閉領域F1(融合図形)の場合、第0の
画素行には、水平線分が1つだけ存在し(水平線分I
D:1)、第1の画素行には、水平線分が2つ存在し
(水平線分ID:2,3)、第2の画素行にも、水平線
分が2つ存在し(水平線分ID:4,5)、…、以下同
様に、水平線分が1つだけ存在する画素行と、水平線分
が2つ存在する画素行とが現れる。したがって、同一の
画素行に存在する水平線分の数の最大値は2ということ
になる(別言すれば、水平線分が3つ以上存在する画素
行は存在しない)。よって、この図9に示す融合図形F
1については、導管数N=2と定義することができる。
【0040】なお、このような単純なアルゴリズムで導
管数Nを決定する場合、画像にいわゆる「画素抜け」や
「汚れ」が存在すると、適切な導管数Nを求めることが
できなくなるので、§3で述べたように、画像入力手段
10における画像入力時に、雑音除去処理を施しておく
のが好ましい。
【0041】一方、代表方向ベクトルVを求めるアルゴ
リズムは、もう少し複雑である。図12は、この代表方
向ベクトルVを求める手順を示す流れ図である。上述し
たように、代表方向ベクトルVは、融合図形を構成して
いる複数の導管断面パターンの長手方向の代表的な向き
(平均的な向き)を示すベクトルである。このような代
表方向ベクトルVを一義的に定義するために、融合図形
を複数の領域に分割し、各分割領域ごとにそれぞれ部分
方向ベクトルviを定義し、各部分方向ベクトルviの
単純和もしくは加重和として代表方向ベクトルVを定義
するという手法を採る。
【0042】まず、ステップS21において、融合図形
の分割を行う。本実施形態では、融合図形を構成する水
平線分の数が変化する画素行が領域の境界辺となるよう
な分割を行っている。たとえば、図9に示す融合図形F
1に対して、このような分割処理を行うと、まず、第0
の画素行(水平線分数:1)と第1の画素行(水平線分
数:2)との間に分割線が引かれる。また、第3の画素
行(水平線分数:2)と第4の画素行(水平線分数:
1)との間に分割線が引かれる。更に、第7の画素行
(水平線分数:1)と第8の画素行(水平線分数:2)
との間に分割線が引かれ、第8の画素行(水平線分数:
2)と第9の画素行(水平線分数:1)との間に分割線
が引かれる。かくして、この融合図形F1は、第1の分
割領域(水平線分ID:1)、第2の分割領域(水平線
分ID:2,4,6)、第3の分割領域(水平線分I
D:3,5,7)、第4の分割領域(水平線分ID:
8,10,12,13)、第5の分割領域(水平線分I
D:14)、第6の分割領域(水平線分ID:15)、
第7の分割領域(水平線分ID:16)に分割されるこ
とになる。この手法を、図11(a) に示す融合図形Fに
適用すると、結局、図13に示すような7つの分割領域
f1〜f7が形成されることになる。
【0043】続く、ステップS22では、各分割領域に
ついて、部分方向ベクトルを定義する。具体的には、こ
の実施形態では、各分割領域f1〜f7の一対の境界辺
(図13に示す例では、各分割領域の上辺および下辺)
の中点を結ぶベクトルとして、部分方向ベクトルviを
定義している。図14には、このようにして定義した部
分方向ベクトルv1〜v7を示す。要するに、この部分
方向ベクトルv1〜v7は、融合図形Fの各部分におけ
る導管断面パターンとしての流れの方向を示すものであ
り、必ずしも、各分割領域の長手方向そのものを示すも
のではない(たとえば、図14に示す部分方向ベクトル
v1は、図13に示す分割領域f1についてのベクトル
であるが、分割領域f1自身の長手方向とは一致してい
ない)。
【0044】最後に、ステップS23において、個々の
部分方向ベクトルに基づいて、融合図形全体についての
代表方向ベクトルVを定義する。n個の部分方向ベクト
ルv1〜vnに基づいて、代表方向ベクトルVを定義す
る方法としては、 V = Σ i=1〜n vi なる式により、単純ベクトル和をとることもできるし、
個々の分割領域f1〜fnの面積S1〜Snを考慮し
て、 V = Σ i=1〜n (Si*vi/|vi|) なる式により、面積による加重和をとることもできる。
図11(b) は、上述のような手順により、同図(a) に示
されている融合図形Fについて定義した代表方向ベクト
ルVを示す。
【0045】なお、融合図形の分割方法は、上述の方法
に限定されるものではなく、この他の方法を採ることも
可能である。たとえば、図13に示すように7つの分割
領域f1〜f7を形成する代わりに、図15に示すよう
に5つの分割領域f1〜f5を形成することもできる。
このような分割を行うには、たとえば、画素行を上から
順に走査してゆき、水平線分数が変化し、かつ、その位
置においてパターンの分岐もしくは融合が生じている場
合には、そこに分割線を定義する、というアルゴリズム
に基づいた処理を行えばよい。図15に示す融合図形F
について画素行を上から下へ向かって順に走査してゆ
き、上述の処理を行えば、位置y1では、水平線分数が
1から2に変化しているが、パターンの分岐や融合は生
じていない。よって、位置y1は分割線にはならない。
一方、位置y2では、水平線分数が2から1に変化し、
かつ、パターンの融合が生じているため、位置y2は分
割線になる。同じく、位置y3では、水平線分数が1か
ら2に変化し、かつ、パターンの分岐が生じているた
め、位置y3は分割線となり、位置y4では、水平線分
数が2から1に変化しているが、パターンの分岐や融合
は生じていないため、位置y4は分割線にはならない。
かくして、位置y2,y3を分割線として、5つの分割
領域f1〜f5が形成されることになる。図16は、こ
のような分割領域f1〜f5について求められた部分方
向ベクトルv1〜v5と、これらに基づいて定義された
代表方向ベクトルVを示している。
【0046】§6. 融合図形置換手段40 これまでの処理により、画像入力手段10によって入力
した画像の中から融合図形が検出され、各融合図形につ
いての特性(導管数N,代表方向ベクトルV,融合図形
の総面積S)が求められたことになる。融合図形置換手
段40は、この特性を考慮して、各融合図形を複数の導
管断面パターンに置換する処理を実行する。融合図形置
換手段40内には、単一の導管断面パターンとして用い
るのに適したモデル図形が用意されている。融合図形置
換手段40は、このモデル図形を、各融合図形ごとの特
性に適合するように修正し、修正後のモデル図形を互い
に離隔させた状態で複数配置することにより、融合図形
を置換する処理を行うことになる。
【0047】1つの融合図形をいくつのモデル図形で置
換するかは、その融合図形について求められた導管数N
によって定められる。たとえば、図11(a) に示す融合
図形Fの場合、導管数N=2であるので、2つのモデル
図形によって置換されることになる。また、融合図形の
置換に用いるモデル図形に対してどのような修正を施す
かは、その融合図形について求められた代表方向ベクト
ルVおよび総面積Sによって定められる。基本的には、
置換に用いるモデル図形が、代表方向ベクトルVに沿っ
た方向を向くように、向きの修正が行われるとともに、
N個のモデル図形の面積の総和が融合図形の総面積にほ
ぼ等しくなるように、面積の修正(大きさ・形状の修
正)が行われることになる。
【0048】図17は、融合図形置換手段40において
行われる融合図形置換処理の手順を示す流れ図である。
まず、ステップS31において、モデル図形が用意され
る。このモデル図形は、単一の導管断面パターンとして
用いるのに適した図形であればどのようなものでもかま
わない。図18(a) に示すモデル図形M1は、幾何学的
な楕円形状のものであり、コンピュータにより発生させ
たものである。一方、図18(b) に示すモデル図形M2
は、画像入力手段10から入力した画像の中から、モデ
ル図形として利用するのに適した単一の導管断面パター
ンを抽出して利用したものである。なお、この実施形態
では、XY二次元座標系に配置された画素配列としてモ
デル図形を用意しており、その長手方向はY軸方向に一
致するようにしている。また、こうして用意したモデル
図形について、長手方向の長さLmと、面積Smとを予
め求めてある。
【0049】続くステップS32において、置換対象と
なる融合図形を1つ抽出し、ステップS33において、
この抽出した融合図形についての特性を認識する。すな
わち、抽出した融合図形について、融合図形解析手段3
0によって求められた導管数N,融合図形の総面積S,
代表方向ベクトルVがデータとして用意されることにな
る。
【0050】そして、ステップS34において、用意し
たモデル図形の面積の修正(大きさ・形状の修正)が行
われる。この面積の修正を行う基本的な意図は、置換前
の図形と置換後の図形との面積をほぼ同じにし、置換に
よる違和感を低減することにある。そこで、まず、 ΣLi = Lm*S/Sm なる演算によって、モデル図形の合計長ΣLiを求め
る。たとえば、図18(a)に示すモデル図形M1を縦方
向のみに引き伸し、長さがΣLiになるように変形する
と、この変形後のモデル図形M1の面積は、融合図形の
総面積Sに等しくなる。ただし、実際には、N個のモデ
ル図形による置換を行うので、1個のモデル図形の長さ
Liは、 Li = ΣLi / N なる式によりN等分すればよい。図19に示す2つのモ
デル図形M11,M12は、図18(a) に示すモデル図
形M1に対して、上述のような修正を施して得られたモ
デル図形である。両モデル図形M11,M12は、いず
れも面積がS/2の合同な図形であり、互いに所定間隔
をおいて配置されている。なお、複数のモデル図形の相
互の間隔は、予め定めておいた一定間隔とすることもで
きるし、置換対象となる融合図形のX軸方向の幅を考慮
して定めた所定の間隔とすることもできる。
【0051】なお、上述の例では、N個のモデル図形
を、その面積がS/Nになるように修正し、全く合同の
モデル図形を得ているが、必ずしもN個のモデル図形す
べてを合同にする必要はない。要するに、各モデル図形
の面積の平均がほぼS/Nになるように面積の修正を行
えば足り、図19において、モデル図形M11とM12
との間に多少の大きさの相違をもたせるようにしてもか
まわない。また、上述の例では、もともとのモデル図形
を、縦方向にのみ変形させて面積の修正を行っている
が、横方向への変形、あるいは縦横両方向への変形によ
って面積の修正を行うことも可能である。
【0052】こうして面積の修正がなされた複数のモデ
ル図形に対して、ステップS35において、向きの修正
が行われる。この向きの修正を行う基本的な意図は、置
換により模様全体としての流れに違和感が生じないよう
にすることにあり、モデル図形の長手方向が、置換対象
となる融合図形の代表方向ベクトルVの方向を向くよう
にすればよい。図20は、図形を回転させる処理を行う
ことにより、図19に示す2つのモデル図形M11,M
12の向きを修正した例である。この修正により、モデ
ル図形M11,M12の長手方向は、いずれも代表方向
ベクトルVを向くことになる。
【0053】なお、この実施形態では、前述したよう
に、XY二次元座標系に配置された画素配列としてモデ
ル図形を用意しているため、ステップS35における向
きの修正は、図形を回転させる方法を採るよりも、図形
をせん断変形させる方法を採った方が演算処理が簡単に
なる。すなわち、図21(a) に示すように、面積の修正
が完了したモデル図形をX軸に平行な複数の水平線分に
分解し、個々の水平線分をX軸方向に所定画素分だけシ
フトさせることによりせん断変形を行えば、同図(b) に
示すように、代表方向ベクトルVに沿った向きに修正す
ることが可能になる。
【0054】こうして、モデル図形に対する面積および
向きの修正が完了したら、ステップS36において、こ
の修正したモデル図形による置換処理を実行する。すな
わち、置換対象となる融合図形を消去し、かわりに、修
正した複数のモデル図形を配置する処理が行われる。モ
デル図形の配置位置は、融合図形の位置に基づいて適宜
決定すればよい。たとえば、融合図形の重心位置と、複
数のモデル図形の重心位置とが一致するような配置を行
えばよい。
【0055】以上の置換処理が、ステップS37を経
て、全融合図形が置換されるまで繰り返し実行される。
【0056】§7. 画像出力手段50 上述した置換処理が完了すると、画像入力手段10で入
力した画像に含まれていた融合図形は、それぞれ複数の
単一の導管断面パターンに置換されることになる。そこ
で、最後に、この置換後の画像が、画像出力手段50か
ら出力される。画像は使用目的に応じた形式で出力され
るので、画像出力手段50としては、画像の使用目的に
応じて、出力スキャナ装置、刷版装置、あるいは外部記
憶装置などを用いればよい。
【0057】
【実施例】
<融合図形解析手段の実施例>図22および図23は、
融合図形解析手段30における代表方向ベクトルVを定
義する処理手順の実施例を示す流れ図であり、図12に
示した手順を具体的に実施する際の詳細な手順が示され
ている。
【0058】まず、ステップS41において、解析対象
となる融合図形を入力する。ここで、変数nlは、この
融合図形の長手方向の画素行数(長さ)である。ステッ
プS42では、1行目に現れる水平線分数pnsegが
変数として記憶され、ステップS43では、代表方向ベ
クトルのx成分およびy成分を求めるための累積値を示
すパラメータxsumおよびysumが初期値0に設定
される。続くステップS44では、変数ilが初期値2
に、変数precが初期値1に設定される。ここで、変
数ilは、現在の着目行を示すポインタであり、変数p
recは、水平線分数が第何行目から変化していないか
を記憶するポインタである。
【0059】次のステップS45では、現在の着目行で
ある第il行目に現れる水平線分数を、変数nsegに
格納する。そして、ステップS46において、nseg
=pnsegであるか否かが判断され、両者が等しけれ
ば、ステップS47へと進み、着目行ilが1だけ更新
され、ステップS48を経てステップS45からの処理
が繰り返し実行される。ステップS46において、ns
eg=pnsegではないと判断された場合は、水平線
分数に変化が生じたことになり、図23に示すサブルー
チンが実行される。
【0060】図23に示すサブルーチンは、第prec
行から第(il−1)行までを、pnseg個の分割領
域として認識し、方向ベクトルを算出する処理である。
まず、ステップS51において、第prec行目から第
(il−1)行目の区間に現れるpnseg個の領域に
共通なy方向のサイズ(il−prec)を変数ydi
ffに格納する。続いて、ステップS52において、変
数ipを初期値1に設定する。この変数ipは、この区
間、すなわち、第prec行目から第(il−1)行目
の区間での着目すべき分割領域のID番号である。
【0061】ステップS53では、この区間の第ip番
目の分割領域のx方向の中心変位量が変数xdiffに
格納される。ここで、中心変位量とは、この分割領域の
下端の中心位置と上端の中心位置とのx方向に関する変
位量である。結局、この第ip番目の分割領域について
の部分方向ベクトルは、(xdiff,ydiff)で
表されることになる。ステップS54では、代表方向ベ
クトルのx成分およびy成分を求めるための累積値を示
すパラメータxsumおよびysumの値が更新され
る。すなわち、これまでの累積値xsum,ysum
に、現在着目中の分割領域についての部分方向ベクトル
が加算される。このとき、部分方向ベクトルの長さによ
る重み付けを行うために、右辺第2項に、ydiffと
の積をとった値をもってきている。
【0062】続いて、ステップS55において、変数i
pを1だけ増加させ、着目すべき部分領域を次の部分領
域に更新する。そして、ステップS56を経て、ステッ
プS53へと戻り、同様の処理を繰り返し実行する。ス
テップS56において、ip>pnsegと判断された
場合には、もはやこの区間には未着目の部分領域が存在
しないので、ステップS57へと進み、水平線分数を示
す変数pnsegおよび区間の開始位置を示す変数pr
ecを更新し、もとのルーチンへと復帰する。すなわ
ち、図22のステップS47へと復帰することになる。
【0063】こうして、ステップS45〜S47の処理
が繰り返し実行され、ステップS48において、il>
nlと判断された場合には、全画素行についての処理が
完了したことになるので、もう一度だけ、図23に示す
サブルーチンを実行し、最後の区間についての部分方向
ベクトルの算出および累積処理を実行する。最後に、ス
テップS49において、累積値(xsum,ysum)
を出力すれば、この累積値は、この融合図形についての
代表方向ベクトルVを示すものになる。
【0064】<具体的な修正処理結果を示す実施例>最
後に、本発明に係る木目導管断面パターンの修正装置を
用いた具体的な修正処理結果を実施例として示してお
く。図24は、画像入力手段10によって取り込んだ修
正前の画像を示す。この例では、図の横方向に長手方向
Lが定義されている。このような画像に対して、融合図
形検出手段20による検出処理を実施すると、図25に
線で囲った部分が融合図形として検出され、これらの融
合図形に対して、融合図形解析手段30による解析処理
が実行されることになり、最後に、融合図形置換手段4
0による置換処理が実行されることになる。図26は、
図25に線で囲った融合図形を消去した状態の画像を示
す。置換処理を実行すると、このように消去された融合
図形に代わって、所定のモデル図形が配置されることに
なる。図27は、置換処理が完了した状態の画像を示
す。画像出力手段50によって出力される画像は、この
図27に示す画像になる。図24に示す修正前の画像
と、図27に示す修正後の画像とを比較すると、修正に
より意匠性が向上していることがわかる。
【0065】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る木目導管断面
パターンの修正装置によれば、木目の導管断面パターン
の融合部分を自動的に修正することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な天然木の材木板上に現れる木目導管断
面パターンの一例を示す図である。
【図2】図1に示すパターンの円形部分領域U内の拡大
図である。
【図3】一般的な天然木を切断したときに得られる導管
溝の深さ分布を求めるための幾何学モデルを説明する図
である。
【図4】本発明に係る木目導管断面パターンの修正装置
の基本構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示す装置の画像入力手段10によって入
力された木目導管断面パターンの画像の一例を示す図で
ある。
【図6】図5に示す画像に雑音が含まれている例を示す
図である。
【図7】図5に示す画像に融合パターンP23が含まれ
ている例を示す図である。
【図8】図4に示す装置の融合図形検出手段20によっ
て行われる融合図形検出処理の手順を示す流れ図であ
る。
【図9】図8に示す手順におけるステップS11の閉領
域認識処理の対象となる画像の一例を、画素レベルで表
現した図である。
【図10】図9に示す画像について認識された水平線分
を特定する情報を示す図表である。
【図11】図4に示す装置の融合図形解析手段30によ
って行われる融合図形解析処理の対象となる融合図形の
一例およびこの融合図形Fについて求められた代表方向
ベクトルVを示す図である。
【図12】図4に示す装置の融合図形解析手段30にお
いて、代表方向ベクトルVを定義する手順を示す流れ図
である。
【図13】図12に示す手順におけるステップS21に
よって行われた分割処理の一例を示す図である。
【図14】図13に示す分割領域f1〜f7について求
められた部分方向ベクトルv1〜v7および代表方向ベ
クトルVを示す図である。
【図15】図12に示す手順におけるステップS21に
よって行われた分割処理の別な一例を示す図である。
【図16】図15に示す分割領域f1〜f5について求
められた部分方向ベクトルv1〜v5および代表方向ベ
クトルVを示す図である。
【図17】図4に示す装置の融合図形置換手段40によ
って行われる融合図形置換処理の手順を示す流れ図であ
る。
【図18】図17に示す手順におけるステップS31で
用意されるモデル図形の例を示す図である。
【図19】図17に示す手順におけるステップS34で
面積が修正されたモデル図形の例を示す図である。
【図20】図17に示す手順におけるステップS35で
向きが修正されたモデル図形の例を示す図である。
【図21】モデル図形の向きをせん断変形によって修正
する概念を示す図である。
【図22】融合図形解析手段30における代表方向ベク
トルVを定義する処理手順の実施例を示す流れ図であ
る。
【図23】図22に示す手順におけるサブルーチンの手
順を示す流れ図である。
【図24】本発明に係る修正装置の画像入力手段によっ
て取り込んだ修正前の画像を示す図である。
【図25】図24に示す画像について検出された融合図
形を示す図である。
【図26】図25に示す融合図形を消去した状態を示す
図である。
【図27】図25に示す融合図形をモデル図形によって
置換した状態を示す図である。
【符号の説明】
10…画像入力手段 20…融合図形検出手段 30…融合図形解析手段 40…融合図形置換手段 50…画像出力手段 C,C1,C2,C3…切断面 F…融合図形 f1〜f7…部分領域 F1…閉領域(融合図形) F2…閉領域(非融合図形) G…木目導管溝 L…木目導管断面パターンの長手方向 Lm…モデル図形の長手方向の長さ M1,M2…モデル図形 M11,M12…修正されたモデル図形 P0…画素抜け P,P1,P2,P3…導管断面パターン(楕円パター
ン) P4…汚れ P23…融合パターン T…導管 U…天然木の材木板の拡大部分 v1〜v7…部分方向ベクトル V…代表方向ベクトル y1〜y4…y方向の位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 太 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 神力 哲夫 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 岡本 優 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 千原 憲四郎 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然木の切断面に現れる導管断面パター
    ンを、導管断面パターンの内部を示す第1の画素値と、
    導管断面パターンの外部を示す第2の画素値と、をもっ
    た画像データとして取り込む画像入力手段と、 前記画像データに基いて、第1の画素値を有する連続し
    た領域をそれぞれ個々の閉領域として認識し、認識した
    個々の閉領域のうち、複数の導管断面パターンが融合し
    てなる閉領域を、融合図形として検出する融合図形検出
    手段と、 前記融合図形の特性を求める融合図形解析手段と、 単一の導管断面パターンとして用いるのに適したモデル
    図形を用意し、前記融合図形解析手段によって求められ
    た特性に基づいて前記モデル図形を修正し、修正後のモ
    デル図形を互いに離隔させた状態で複数配置することに
    より、前記融合図形を置換する融合図形置換手段と、 前記置換により得られる画像データを出力する画像出力
    手段と、 を備えることを特徴とする木目導管断面パターンの修正
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の修正装置において、 融合図形解析手段が、各融合図形について、その構成要
    素となる複数の導管断面パターンの長手方向の代表的な
    向きを示す代表方向ベクトルVを特性として求め、 融合図形置換手段が、前記代表方向ベクトルVに基づい
    てモデル図形の向きを修正するようにしたことを特徴と
    する木目導管断面パターンの修正装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の修正装置において、 融合図形解析手段が、1つの融合図形を複数の領域に分
    割し、各分割領域ごとにそれぞれ部分方向ベクトルvi
    を定義し、各部分方向ベクトルviの単純和もしくは加
    重和として代表方向ベクトルVを定義することを特徴と
    する木目導管断面パターンの修正装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の修正装置において、 画像入力手段が、XY二次元座標系に配置された画素配
    列として画像データを取り込む機能を有し、 融合図形検出手段が、X軸に平行な多数の画素行を定義
    し、各画素行の上で第1の画素値をもった連続画素から
    なる水平線分を認識し、互いに連結する水平線分によっ
    て構成される領域を1つの閉領域として認識し、同一の
    画素行に複数の水平線分を有する閉領域を融合図形とし
    て検出する機能を有し、 融合図形解析手段が、水平線分数が変化する画素行が領
    域の境界辺となるように、1つの融合図形を複数の領域
    に分割し、各分割領域の一対の境界辺の中点を結ぶ部分
    方向ベクトルviを定義し、各部分方向ベクトルviの
    単純和もしくは加重和として代表方向ベクトルVを定義
    することを特徴とする木目導管断面パターンの修正装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の修正装置において、 融合図形置換手段が、XY二次元座標系に配置された画
    素配列としてモデル図形を用意し、このモデル図形をX
    軸に平行な複数の水平線分に分解し、個々の水平線分を
    X軸方向に所定画素分だけシフトさせることによりせん
    断変形を行い、代表方向ベクトルVに沿った向きに修正
    することを特徴とする木目導管断面パターンの修正装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の修正装置において、 融合図形解析手段が、個々の融合図形についての総面積
    Sを特性として求め、 融合図形置換手段が、前記総面積Sに基づいてモデル図
    形の面積を修正するようにしたことを特徴とする木目導
    管断面パターンの修正装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の修正装置において、 融合図形解析手段が、個々の融合図形について、その融
    合図形を構成する導管断面パターンの数を示す導管数N
    および融合図形の総面積Sを特性として求め、 融合図形置換手段が、モデル図形をその面積の平均がほ
    ぼS/Nになるように修正し、この修正後のN個のモデ
    ル図形によって置換を行うことを特徴とする木目導管断
    面パターンの修正装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の修正装置において、 画像入力手段が、XY二次元座標系に配置された画素配
    列として画像データを取り込む機能を有し、 融合図形検出手段が、X軸に平行な多数の画素行を定義
    し、各画素行の上で第1の画素値をもった連続画素から
    なる水平線分を認識し、互いに連結する水平線分によっ
    て構成される領域を1つの閉領域として認識し、同一の
    画素行に複数の水平線分を有する閉領域を融合図形とし
    て検出する機能を有し、 融合図形解析手段が、同一の画素行に存在する水平線分
    の数の最大値を導管数Nと定義することを特徴とする木
    目導管断面パターンの修正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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