JP2017036365A - 新規イミン基含有樹脂 - Google Patents
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- UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N c1ccccc1 Chemical compound c1ccccc1 UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Abstract
Description
例えば、耐熱性を向上させ、且つ、吸湿水分の急激な気化膨張に発生するクラックを防ぐため吸水率を低下させることを目的とし、フェノール類をビフェニル類で架橋して得られる多価ヒドロキシ樹脂と、エポキシ樹脂と、を硬化させて得られる樹脂が提案されている(特許文献1)。かかる樹脂は一般的なノボラック樹脂に比較して、難燃性が向上し、低い吸水率を有しているが、十分に高いガラス転移温度が得られていない。
[1] フェノール性水酸基を持つヒドロキシアルデヒドモノマーと、ホルムアルデヒド、以下の式(I):
R1及びR2は、存在する場合は、各々独立に、炭素数が1〜4のアルキル基を表し;
s及びtは、各々独立して、1〜3の整数を表す。]
で表される化合物および以下の式(II):
R3は、存在する場合は、炭素数が1〜4のアルキル基を表し;
vは、2〜6の整数を表す。]
で表される化合物からなる群より選択される架橋剤とを反応して得られるアルデヒド含有樹脂、並びに、
モノアミン類
を反応させて得られたイミン基含有樹脂;
[2] 以下の構造単位(A)及び(B):
*1及び*2は、各々、結合手を示し、
ここで、*1は、いずれかの*2と結合し、
*1と*1同士、*2と*2同士は結合することができず、
構造単位(B)の*2は、*1と結合しない場合は水素を示し、
構造単位(A)は、ポリマー鎖末端の一方を示し、1つのポリマー鎖に一単位存在する:
Rは、−CH2−であるか、以下の式(III):
で表されるか、若しくは以下の式(IV):
で表される。]
からなるポリマー鎖、及び/又は構造単位(B)からなる環状ポリマーを含むアルデヒド含有樹脂、並びに、
モノアミン類
を反応させて得られたイミン基含有樹脂;
[3] 前記フェノール性水酸基を持つヒドロキシアルデヒドモノマーがオルソヒドロキシベンズアルデヒドであり、前記架橋剤が式(I)で表される化合物である、前記[1]に記載のイミン基含有樹脂;
[4] 前記フェノール性水酸基を持つヒドロキシアルデヒドモノマーがオルソヒドロキシベンズアルデヒドであり、前記架橋剤が式(II)で表される化合物である、前記[1]に記載のイミン基含有樹脂;
[5] 構造単位(A)及び(B)においてアルデヒド基がオルソ位にあり、Rが式(III)で表される、前記[2]に記載のイミン基含有樹脂;
[6] 構造単位(A)及び(B)においてアルデヒド基がオルソ位にあり、Rが式(IV)で表される、前記[2]に記載のイミン基含有樹脂;
[7] 前記モノアミン類が、アリルアミンである、前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載のイミン基含有樹脂;
[8] 前記[1]〜[7]のいずれか1項に記載のイミン基含有樹脂を含む、熱硬化性成形材料;
[9] 前記[8]記載の熱硬化性成形材料から形成される樹脂成形物;
[10] 前記[8]に記載の熱硬化性成形材料から形成される半導体封止材
を提供するものである。
本発明の樹脂から得られる樹脂成形物は、ガラス転移温度が高く、熱分解温度が高く、且つ、吸水率が低いことから、高機能性高分子材料として極めて有用であり、熱的、電気的に優れた材料として半導体封止材、電気絶縁材料、銅張り積層板用樹脂、レジスト、電子部品の封止用樹脂、液晶のカラーフィルター用樹脂、塗料、各種コーティング剤、接着剤、ビルドアップ積層板材料、FRPなどの幅広い用途に使用することができる。
R1及びR2は、存在する場合は、各々独立に、炭素数が1〜4のアルキル基を表し;
s及びtは、各々独立して、1〜3の整数を表す。]
で表される化合物、及び以下の式(II):
R3は、存在する場合は、炭素数が1〜4のアルキル基を表し;
vは、2〜6の整数を表す。]
で表される化合物からなる群より選択される架橋剤とを反応して得られるアルデヒド含有樹脂、並びに、
モノアミン類
を反応させて得られたイミン基含有樹脂である。
本発明においては、オルソヒドロキシベンズアルデヒド、パラヒドロキシベンズアルデヒド、メタヒドロキシベンズアルデヒド等のモノヒドロキシベンズアルデヒド類が好ましく、オルソヒドロキシベンズアルデヒドが特に好ましい。
モノマーとしてオルソヒドロキシベンズアルデヒドを用いると、架橋剤との反応性が良く、また、反応で残留したモノマーを容易に回収しリサイクルすることが可能である。
水溶液のホルムアルデヒドを用いて、脱水しながら反応を行なってもよいが、ホルムアルデヒドが留出し、モル比が変化してしまう恐れがある。
式中、Yは、炭素原子数1〜4のアルコキシル基またはハロゲン原子を表す。
アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、塩素、臭素である。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
R1及びR2は、存在する場合は、夫々、各ベンゼン環上に1〜4個の範囲で存在することができる。
また、R1が、ベンゼン環上に2個以上存在する場合は、各R1は同一でも異なっていてもよい。R2が、ベンゼン環上に2個以上存在する場合も同様に、各R2は同一でも異なっていてもよい。
アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、塩素、臭素である。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
R3は、存在する場合は、各ベンゼン環上に1〜4個の範囲で存在することができる。
また、R3が、ベンゼン環上に2個以上存在する場合は、各R3は同一でも異なっていてもよい。
また、ビス(ハロゲン化メチル)ビフェニルを架橋剤として用いる場合は、触媒を添加しなくても反応させることが可能である。
また、架橋剤にホルムアルデヒドを用いた場合、ヒドロキシアルデヒドモノマーとの反応性が悪いため、初期反応時に、未反応のホルムアルデヒドが系外に留出してしまう恐れがある。従って、ホルムアルデヒドの留出抑制、反応率の向上の点で加圧反応をおこなうことが好ましい。
モノアミン類
を反応させて得られたイミン基含有樹脂である。
で表されるか、又は以下の式(IV):
で表される。
構造単位(A)及び(B)において、アルデヒド基は、好ましくはオルソ位にある。
ヒドロキシアルデヒドモノマーが、オルソヒドロキシベンズアルデヒド、パラヒドロキシベンズアルデヒドの場合は反応点が2つであり、構造単位(B)における*2の一方は結合手であり、他方は水素となる。また、ヒドロキシアルデヒドモノマーが、メタヒドロキシベンズアルデヒドの場合は、反応点が3つになり、構造単位(B)における*2の両方が結合手となり得るが、条件によっては、一方が結合手で他方は水素となる場合、又は両方が水素となる場合もある。
本発明において好ましくは、アリルアミンが用いられる。理論に拘束されることを意図するものではないが、モノアミン類としてアリルアミンを使用すると、アリル基同士が重合することにより、樹脂成形物に高耐熱化を付与することが可能となる。
また、本発明の更にもう1つの態様は、前記イミン基含有樹脂を含む、熱硬化性成形材料に関する。当該樹脂組成物および熱硬化性成形材料には、イミン基含有樹脂に加え、フィラー、硬化触媒、カップリング剤、ワックス、難燃剤等を添加してもよい。
[測定方法及び測定機器]
後述する合成例で得られた樹脂について、分子量Mw、分散度Mw/Mn、軟化点、溶融粘度を以下の方法で測定した。
(1)分子量Mwおよび分散度Mw/Mn
GPC測定装置:東ソー社製HLC8120GPC
カラム:TSKgel G3000H+G2000H+G2000H
(2)軟化点
JIS K 6910に従って軟化点を測定した。
(3)溶融粘度
150℃に設定した粘度計(ブルックフィールド社製CAP2000 VISCOMETER)により150℃における溶融粘度を測定した。
(4)ガラス転移温度
樹脂成形物を幅1.0mm×長さ5.5mm×厚さ0.2mmに加工し、粘弾性スペクトロメーター(セイコーインスツルメンツ社製DMS 110)を用いて10℃/分の昇温速度で30℃〜300℃の範囲で測定した。
(5)熱分解温度
樹脂成形物を示差熱熱重量同時測定装置(セイコーインスツルメンツ社製TG/DTA6300)により、エアー雰囲気下で熱重量減量を測定し、5%熱分解開始温度を求めた。
(6)吸水率
熱硬化性成形材料から吸水率評価用の試験片(直径50mm、厚さ3mm)を作成し、プレッシャークッカーに作成した試験片と純水(20ml)を入れ、121℃のオーブンを用いて20時間後の重量増加を測定し、吸水率を算出した。
オルソヒドロキシベンズアルデヒドとホルムアルデヒドの反応(モル比=0.40)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lの耐圧製反応容器にオルソヒドロキシベンズアルデヒド850g(6.967mol)、92%パラホルムアルデヒド90.9g(2.788mol)、パラトルエンスルホン酸4.3gを添加し、加圧下で140℃まで昇温し、4時間加圧反応を行った。加圧反応終了後、100℃まで冷却し加圧を解除した後、常圧で140℃まで脱水しながら昇温した。その後、140℃で3時間2次反応を行い、30質量%NaOH水溶液でパラトルエンスルホン酸を中和した。中和塩を水洗で除去した後、未反応オルソヒドロキシベンズアルデヒドモノマーを除去し、アルデヒド含有ノボラック樹脂を得た。
得られた樹脂の軟化点は58.1℃、150℃における溶融粘度は0.2Pであった。
ゲル浸透クロマトグラフ分析(以下「GPC」と略記することもある。)による分子量Mwは393、分散度Mw/Mnは1.25であった。
オルソヒドロキシベンズアルデヒドとビスメトキシメチルビフェニルの反応(モル比=0.10)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lの反応容器にオルソヒドロキシベンズアルデヒド850g(6.967mol)、ビスメトキシメチルビフェニル168.6g(0.696mol)、パラトルエンスルホン酸8.5g(オルソヒドロキシベンズアルデヒドに対して1重量%)を仕込み160℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応で副生するメタノールは、系外へ除去した。反応終了後、中和、水洗を行い、未反応オルソヒドロキシベンズアルデヒドモノマーを除去し、アルデヒド含有ビフェニル樹脂を得た。
得られた樹脂の軟化点は75℃、150℃における溶融粘度は0.6Pであった。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwは648、分散度Mw/Mnは1.33であった。
オルソヒドロキシベンズアルデヒドとビスメトキシメチルビフェニルの反応(モル比=0.40)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lの反応容器にオルソヒドロキシベンズアルデヒド850g(6.967mol)、ビスメトキシメチルビフェニル674.5g(2.787mol)、パラトルエンスルホン酸8.5g(オルソヒドロキシベンズアルデヒドに対して1重量%)を仕込み160℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応で副生するメタノールは、系外へ除去した。反応終了後、中和、水洗を行い、未反応オルソヒドロキシベンズアルデヒドモノマーを除去し、アルデヒド含有ビフェニル樹脂を得た。
得られた樹脂の軟化点は81℃、150℃における溶融粘度は1.2Pであった。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwは815、分散度Mw/Mnは1.48であった。
オルソヒドロキシベンズアルデヒドとパラキシレングリコールジメチルエーテルの反応(モル比=0.10)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lの反応容器にオルソヒドロキシベンズアルデヒド850g(6.967mol)、パラキシレングリコールジメチルエーテル115.5g(0.696mol)、パラトルエンスルホン酸を8.5g(オルソヒドロキシベンズアルデヒドに対して1重量%)を仕込み160℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応で副生するメタノールは、系外へ除去した。反応終了後、中和、水洗を行い、未反応オルソヒドロキシベンズアルデヒドモノマーを除去し、アルデヒド含有キシリレン樹脂を得た。
得られた樹脂の軟化点は71℃、150℃における溶融粘度は0.5Pであった。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwは551、分散度Mw/Mnは1.31であった。
オルソヒドロキシベンズアルデヒドとパラキシレングリコールジメチルエーテルの反応(モル比=0.40)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lの反応容器にオルソヒドロキシベンズアルデヒド850g(6.967mol)、パラキシレングリコールジメチルエーテル462.6g(2.787mol)、パラトルエンスルホン酸を8.5g(オルソヒドロキシベンズアルデヒドに対して1重量%)を仕込み160℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応で副生するメタノールは、系外へ除去した。反応終了後、中和、水洗を行い、未反応オルソヒドロキシベンズアルデヒドモノマーを除去し、アルデヒド含有キシリレン樹脂を得た。
得られた樹脂の軟化点は80℃、150℃における溶融粘度は1.7Pであった。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwは756、分散度Mw/Mnは1.44であった。
[実施例1]
合成例1のアルデヒド含有ノボラック樹脂を使用したイミン基含有樹脂(イミン基含有ノボラック樹脂)の調製
合成例1で合成した樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し、80℃まで昇温した。次に、発熱に注意しながらアリルアミン42.0gを2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、軟化点55℃、150℃における溶融粘度が0.2Pの樹脂Aを得た。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量はMw433、分散度Mw/Mnは1.20であった。
合成例2のアルデヒド含有ビフェニル樹脂を使用したイミン基含有樹脂(イミン基含有ビフェニル樹脂)の調製
合成例2で合成した樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し80℃まで昇温した。次に、発熱に注意しながらアリルアミン25.4gを2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、軟化点70℃、150℃における溶融粘度が0.8Pの樹脂Bを得た。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwは688、分散度Mw/Mnは1.29であった。
合成例3のアルデヒド含有ビフェニル樹脂を使用したイミン基含有樹脂(イミン基含有ビフェニル樹脂)の調製
合成例3で合成した樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し80℃まで昇温した。次に、発熱に注意しながらアリルアミン23.4gを2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、軟化点74℃、150℃における溶融粘度が1.5Pの樹脂Cを得た。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwは889、分散度Mw/Mnは1.41であった。
合成例4のアルデヒド含有キシリレン樹脂を使用したイミン基含有樹脂(イミン基含有キシリレン樹脂)の調製
合成例4で合成した樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し80℃まで昇温した。次に、発熱に注意しながらアリルアミン33.0gを2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、軟化点68℃、150℃における溶融粘度が0.5Pの樹脂Dを得た。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwは592、分散度Mw/Mnは1.27であった。
合成例5のアルデヒド含有キシリレン樹脂を使用したイミン基含有樹脂(イミン基含有キシリレン樹脂)の調製
合成例5で合成した樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し80℃まで昇温した。次に、発熱に注意しながらアリルアミン31.0gを2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、軟化点72℃、150℃における溶融粘度が1.3Pの樹脂Eを得た。ゲル浸透クロマトグラフ分析による分子量Mwが806、分散度Mw/Mnは1.40であった。
フェノールとパラキシレングリコールジメチルエーテルとの反応による一般的な封止用途のフェノールキシレンアラルキル樹脂の調製
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lのガラス製フラスコにフェノール235g(2.5mol)、パラキシレングリコールジメチルエーテル166g(1.0mol)を入れ、この溶液にパラトルエンスルホン酸0.4gを添加し、150℃にて3時間反応させた。このとき発生するメタノールは系外へ除去した。反応終了後95℃まで冷却し、48%KOH水溶液で中和した。未反応モノマーを除去後、水洗し、多価ヒドロキシ樹脂を得た。得られた樹脂の軟化点は69℃、溶融粘度は0.9Pであった。GPCによる分子量Mwは801、分散度Mw/Mnは1.53であった。
フェノールとビスメトキシメチルビフェニルとの反応による一般的な封止用途のフェノールビフェニルアラルキル樹脂の調製
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lのガラス製フラスコにフェノール376g(4.0mol)、ビスメトキシメチルビフェニル242g(1.0mol)を入れ、この溶液にパラトルエンスルホン酸0.6gを添加し、150℃にて3時間反応させた。このとき発生するメタノールは系外へ除去した。反応終了後95℃まで冷却し、48%KOH水溶液で中和した。未反応モノマーを除去後、水洗し、多価ヒドロキシ樹脂を得た。得られた樹脂の軟化点は69℃、溶融粘度は0.9Pであった。GPCによる分子量Mwは616、分散度Mw/Mnは1.23であった。
実施例で得られた調製樹脂を用いた場合、圧力30kgf/cm2、175℃の条件下において3分間トランスファー成型し(フジワ社製TEP12−16)、抜型後230℃で1時間アフターベークを行い、樹脂成型物の試験片を得た。
また比較例で得られた調製樹脂を用いた場合には、実施例と同じ機器、同条件でトランスファー成型し、抜型後180℃で5時間アフターベークを行い、樹脂成型物の試験片を得た。
以上より、本発明の樹脂成形物は、高機能性高分子材料として極めて有用であり、熱的、電気的に優れた材料として半導体封止材、電気絶縁材料、銅張り積層板用樹脂、レジスト、電子部品の封止用樹脂、液晶のカラーフィルター用樹脂、塗料、各種コーティング剤、接着剤、ビルドアップ積層板材料、FRPなどの幅広い用途に使用することができる。
Claims (10)
- フェノール性水酸基を持つヒドロキシアルデヒドモノマーと、ホルムアルデヒド、以下の式(I):
R1及びR2は、存在する場合は、各々独立に、炭素数が1〜4のアルキル基を表し;
s及びtは、各々独立して、1〜3の整数を表す。]
で表される化合物および以下の式(II):
R3は、存在する場合は、炭素数が1〜4のアルキル基を表し;
vは、2〜6の整数を表す。]
で表される化合物からなる群より選択される架橋剤とを反応して得られるアルデヒド含有樹脂、並びに、
モノアミン類
を反応させて得られたイミン基含有樹脂。 - 以下の構造単位(A)及び(B):
*1及び*2は、各々、結合手を示し、
ここで、*1は、いずれかの*2と結合し、
*1と*1同士、*2と*2同士は結合することができず、
構造単位(B)の*2は、*1と結合しない場合は水素を示し、
構造単位(A)は、ポリマー鎖末端の一方を示し、1つのポリマー鎖に一単位存在する:
Rは、−CH2−であるか、以下の式(III):
で表されるか、若しくは以下の式(IV):
で表される。]
からなるポリマー鎖、及び/又は構造単位(B)からなる環状ポリマーを含むアルデヒド含有樹脂、並びに、
モノアミン類
を反応させて得られたイミン基含有樹脂。 - 前記フェノール性水酸基を持つヒドロキシアルデヒドモノマーがオルソヒドロキシベンズアルデヒドであり、前記架橋剤が式(I)で表される化合物である、請求項1に記載のイミン基含有樹脂。
- 前記フェノール性水酸基を持つヒドロキシアルデヒドモノマーがオルソヒドロキシベンズアルデヒドであり、前記架橋剤が式(II)で表される化合物である、請求項1に記載のイミン基含有樹脂。
- 構造単位(A)及び(B)においてアルデヒド基がオルソ位にあり、Rが式(III)で表される、請求項2に記載のイミン基含有樹脂。
- 構造単位(A)及び(B)においてアルデヒド基がオルソ位にあり、Rが式(IV)で表される、請求項2に記載のイミン基含有樹脂。
- 前記モノアミン類が、アリルアミンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のイミン基含有樹脂。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のイミン基含有樹脂を含む、熱硬化性成形材料。
- 請求項8に記載の熱硬化性成形材料から形成される樹脂成形物。
- 請求項8に記載の熱硬化性成形材料から形成される半導体封止材。
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