JP2017024848A - 画像読取装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 給紙トレイ30の原稿積載面30aが昇降し、かつ排紙トレイ13が給紙トレイ30の下にある構成において、ジョブ開始前に原稿積載面30aを常に上昇させてしまうと、ユーザーが給紙トレイ30を持ち上げた際に、原稿を傷めてしまう可能性がある。【解決手段】 排紙トレイ原稿有無検知センサ19が排紙トレイ13に原稿有りと検知している場合、と排紙トレイ13に原稿無しと検知している場合とで、給紙トレイ30に原稿が置かれた際の原稿積載面30aをリフトアップ制御を変更する。【選択図】 図5

Description

本発明は、画像読取装置及び画像読取装置を備える画像形成装置に関する発明である。
近年、書籍やドキュメントの電子化の進行に伴い、自動原稿給送部ADF(Auto Document Feeder)を備えた画像読取装置においては一度に大量の原稿を読み取るという要求が増えている。そこで、ADFの給紙トレイに一度にセットできる原稿の量を増やすため、ADFの給紙トレイの原稿積載面をリフタ機構により昇降させる構成(図13、図14)が知られている。
ユーザーは、画像読取開始のためのスタートキーを押すことで画像読取のジョブを開始させる。しかし、給紙トレイに少量の原稿をセットし、ジョブの開始の指示の後に原稿積載面を上昇させると、原稿積載面の上昇の時間分だけ画像読取の開始が遅くなる。このため、給紙トレイに原稿がセットされている状況で、スタートキー以外のカラーモード設定や部数設定などの設定キーが押された際に、原稿積載面を上昇させる制御(特許文献1)が提案されている。また、給紙トレイに原稿がセットされた際に、画像読取開始のためのスタートキーを押すことなく原稿積載面を上昇させる制御(特許文献2)が提案されている。
特開2010−14369号公報 特許第3747986号公報
ADFの給紙トレイに原稿をセットし、原稿画像を読み取ると、原稿排紙トレイに読み取った原稿が排出される。近年の一般的なADFの構成としては給紙トレイの直下に原稿排紙トレイが存在する。このことから、大量の原稿や小さいサイズの原稿が排紙トレイにある場合の排紙トレイからの原稿の取り出しやすさを考慮し、給紙トレイを手動で持ち上げ可能な構成とすることが多い(図15(a))。特許文献1、2のように、ジョブの開始指示前に給紙トレイを上昇させる装置では、原稿排紙トレイ上の原稿を取り出すために、原稿が載置された給紙トレイを持ち上げようとした場合、給紙ローラと原稿上面等が干渉することがある(図15(b))。給紙ローラと原稿上面等が干渉すると、原稿を傷めるおそれがある。
上記課題を解決するための手段は、シートが積載され、シートの給送が可能な給送位置と、前記給送位置よりも下方の待機位置をとることが可能な積載部を備え、上方に回転可能に設けられた第一のシート積載手段と、前記積載部が前記給送位置にあるときにシートと接触してシートの給送を行う給送手段と、前記第一のシート積載手段から搬送されてくるシートの画像を読取る画像読取手段と、前記第一のシート積載手段の下方に設けられ、前記画像読取手段により画像が読取られたシートが積載される第二のシート積載手段と、前記第二のシート積載手段に積載されたシートの有無に関する情報を取得する第二の情報取得手段と、前記積載部を前記待機位置から前記給送位置へ上昇させる駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第二の情報取得手段により前記第二のシート積載手段にシートが存在しないと判断される場合は、画像読取のジョブが開始される前に、前記積載部を前記待機位置よりも上方の第一の位置に位置するように前記駆動手段を制御する第一の制御を実行し、前記制御手段は、前記第二の情報取得手段により前記第二のシート積載手段にシートが存在すると判断される場合は、画像読取のジョブが開始される前に、前記積載部を前記第一の位置よりも下方の第二の位置に位置するように前記駆動手段を制御する第二の制御を実行することが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、画像読取がされるシートを傷めることなく、画像読取の開始の速い画像読取装置を提供することができる。
実施形態1に係る画像読取装置の例を示す断面図 実施形態1に係る画像読取装置の一例を示すブロック図 実施形態1に係る画像読取装置の例を示す断面図 実施形態1に係る画像読取装置の例を示す断面図 実施形態1に係る画像読取装置の例を示す断面図 実施形態1に係る給紙トレイの昇降制御の一例を示すフローチャート 実施形態1に係る画像読取装置の例を示す断面図 実施形態1に係る画像読取装置の例を示す断面図 実施形態1に係る操作部の表示画面の一例を示す図 実施形態2に係る画像読取装置の一例を示すブロック図 実施形態2に係る画像読取装置の例を示す断面図 実施形態2に係る給紙トレイの昇降制御の一例を示すフローチャート 背景技術における説明のための画像読取装置の断面図 背景技術における説明のための画像読取装置の断面図 背景技術における説明のための画像読取装置の断面図
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1における画像読取装置及び画像形成装置の構成例について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のADFを含む画像読取装置の一例を示す断面図である。本実施形態の画像読取装置1000は、原稿の画像を読み取る画像読取部200と、自動原稿給送部(以下、ADF)100を備えており、さらに図1に示す画像読取装置1000には図示しないコントローラ部が接続されている。
画像読取装置の下部には、公知の電子写真方式により画像形成を行う画像形成装置1200が配置される。画像形成装置1200は、画像読取装置1000と、画像形成部1100を備える。画像形成部1100は、感光体、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置を備える。露光装置は、画像読取装置1000で取得された画像情報に基づき感光体に静電潜像を形成する。現像装置は、感光体に形成された静電潜像をトナーにより現像剤像に現像する。転写装置は、感光体に現像された現像剤像を搬送されて来た記録媒体に転写する。定着装置は、記録媒体の上の現像剤像を記録媒体に定着させる。
<画像読取部200の構成例>
画像読取部200について、図1を参照しながら説明する。
画像読取部200は、原稿台ガラス209上に載置された原稿(シート)について、光学スキャナユニット202を図1の矢印aに示す副走査方向に一定速度で走査することで、原稿に記録された画像情報を1ラインずつに読み取る(固定読み)。また、給紙トレイ30(第一のシート積載手段)に載置された原稿は、ADF100により搬送され、リードローラ6の中心位置に対向して設けられている光学スキャナユニット202により読み取られる(流し読み)。
<自動原稿給送部(ADF)100の構成例>
ADF100の動作について、図1を参照しながら説明する。図1に示すADF100は、給紙トレイ30、給紙ローラ1(給送手段)、分離パッド21、分離ローラ2と、を有する。
給紙トレイ30は、1枚以上の原稿で構成される原稿束Sが積載される。給紙ローラ1は上下に回転可能に支持されている。分離パッド21と分離ローラ2は、給紙ローラ1により原稿を搬送する際に、複数の原稿が搬送されること(重送)を抑制して原稿を一枚ずつ送り出す。
給紙トレイ30は、原稿有無検知センサ14(第一の情報取得手段)を備える。原稿有無検知センサ14は、給紙トレイ30上の原稿の有無を判断するためのセンサである。なお、原稿有無検知センサ14は、公知の光学式センサやフォトインタラプタを利用できる。例えば、光学式センサで直接原稿を検知してもよいし、原稿の搬送路上に突出するように揺動可能な検知フラグを配置し検知フラグの揺動によるフォトインタラプタの透過状態の変化を利用して原稿を検知してもよい。なお、本実施形態で使用される原稿有無検知センサ14以外のセンサも同様に光学式センサやフォトインタラプタ等を用いることができる。給紙ローラ1は、揺動可能な給紙フレームの先端部に取り付けられており、給紙トレイ30に積載された原稿束Sの最上部の原稿に落下して回転することにより原稿を給送可能な構成となっている。
流し読みの動作について説明をする。
給紙ローラ1の回転により、原稿束Sの最上部の原稿が給送される。給紙ローラ1によって給送された原稿は、分離ローラ2と分離パッド21の作用によって1枚に分離される。この分離は公知の分離技術によって実現されている。
分離ローラ2と分離パッド21によって1枚に分離された原稿は、引抜ローラ3によりレジストローラ4へ搬送され、レジストローラ4に原稿の先端が突き当てられる。これにより原稿はループ状のたわみが形成され、原稿の搬送における斜行が解消される。レジストローラ4の原稿の搬送方向下流には、レジストローラ4を通過した原稿を流し読みガラス201方向へ案内する搬送路が配置されている。
搬送路に送られた原稿は、読み取り上流ローラ5によって画像読取位置に搬送される。画像読取位置は、流し読みガラス201とリードローラ6の間の位置である。画像読取位置を通過する際、原稿照射用のLED203a、203bは原稿の表面に対して光を照射する。原稿に照射された光の反射光は、複数のミラー204a、204b、204cで反射され、画像読取センサ208に入射する。画像読取センサ208は、受光した光を光電変換することによって原稿の表面画像を画像データに変換して読取りを行う。原稿の表面画像のみを読み取る場合、読み取り下流ローラ7により搬送された原稿は、排紙ローラ12によって排紙トレイ13(第二のシート積載手段)まで搬送される。原稿が給紙トレイ30上に複数枚有る場合には、最終原稿の読取及び排紙トレイ13への排紙が終了するまで前述の処理を繰り返す。排紙トレイ13は、給紙トレイ30の下方に設けられる。
原稿の裏面画像も読み取る場合、表面画像を読み取られた原稿の後端が排紙センサ11を通過した後、排紙センサ11の検知に基づいて排紙ローラ12の回転が停止され、原稿は排紙ローラ12を抜ける前に停止させられる。そして、排紙ローラ12を逆回転させることで、原稿はレジストローラ4へ向けて搬送され、原稿は再度画像読取位置に搬送され、原稿の裏面を読み取られる。さらに、裏面画像の読み取りが完了した原稿は、原稿の後端が排紙センサ11を通過した後、排紙ローラ12を抜ける前に停止させられる。そして、排紙ローラ12を逆回転させることで、原稿は再度レジストローラ4へ向けて搬送され、画像を読み取らずに排紙トレイ13まで搬送され排紙トレイ13に排紙される。これによりすべての原稿画像読み取り後、画像読取前に給紙トレイ30上にあった原稿の並び順と、排紙トレイ13に排出される原稿の同じ並び順が同じになる。
原稿が給紙トレイ30上に複数枚有る場合には、最終原稿の読取及び排紙トレイ13への排紙が終了するまで前述の処理を繰り返す。排紙トレイ13は、排紙トレイ原稿有無検知センサ19(第二の情報取得手段)を備える。排紙トレイ原稿有無検知センサ19は、排紙トレイ13上の原稿の有無を判断するためのセンサである。
また、給紙トレイ30は、回転可能に支持されており、排紙トレイ13上に排紙された原稿を取り出しやすくするため、図15(a)のように手動で持ち上げ可能な構成としている。
<ブロック図の説明>
図2は、本実施形態の画像読取装置の制御部の構成例を示すブロック図である。コントローラ310は、中央演算処理装置であるCPU801、リードオンリーメモリであるROM802、ランダムアクセスメモリであるRAM803を備えている。ROM802には、制御プログラムが格納されており、RAM803には、入力データや作業用データが格納される。図6に示したフローにしたがって、CPU801が制御プログラムを実行する。
CPU801は原稿搬送機能を実現するために、分離モータ820、読取モータ821と接続される。分離モータ320は、給紙ローラ1、分離ローラ2、引抜ローラ3、レジストローラ4を回転駆動させる。読取モータ821は、読み取り上流ローラ5、リードローラ6、読み取り下流ローラ7、排紙ローラ12を駆動させる。一部の上記各ローラは、ソレノイド811、クラッチ812を介して、分離モータ820又は読取モータ821と接続されていて、ソレノイド811、クラッチ812によりモータからの駆動の伝達が制御される。CPU801は、分離モータ820を正転させることで給紙ローラ1、分離ローラ2、引抜ローラ3、レジストローラ4を、原稿を搬送方向の下流へ送る方向へ回転させることができる。またCPU801は、分離モータ820を逆転させることで、給紙ローラ1を上方の上昇位置へ持ち上げることができる。
CPU801は、原稿有無検知センサ14、分離後センサ15、引き抜きセンサ16、レジストセンサ17、リードセンサ18、排紙センサ11が接続されている。分離後センサ15、引き抜きセンサ16、レジストセンサ17、リードセンサ18、排紙センサ11は、図1の原稿の搬送路にそれぞれ配置され、各センサの配置された位置において原稿端部を検知する。
分離モータ820、読取モータ821はパルスモータである。CPU801は各モータの駆動パルス数を管理し、上記搬送路上のセンサによる原稿検知の状況と関連させることで、搬送中の原稿の位置を監視し、各モータを制御している。排紙トレイ13に原稿が排出されると、排紙トレイ原稿有無検知センサ19が原稿有りを検出する。そしてユーザーが排紙トレイ13から原稿を取り除くと、排紙トレイ原稿有無検知センサ19は原稿無しを検出する。
CPU801には、リフトアップ部材26、給紙ローラセンサ27、リフタ下限センサ28、リフタモータ822が接続され、給紙トレイ30の原稿積載面30a(積載部)が上昇可能及び下降可能となるように構成されている。
CPU801には、画像読取機能を実現するために、LED203、画像読取センサ208に接続される。画像読取センサ208によって読み取られた画像データは、画像処理部833を介してコントローラへ直接送られる構成となっている。CPU801は、読みとった画像データを、画像ライン353を介してコントローラ部300へ送信する。さらに、原稿画像データの先端の基準となる垂直同期信号および1ラインの画素先端の基準となる水平同期信号については、CPU801でタイミングを取って、コントローラIF部354を通してコントローラ部300へ通知される。
コントローラ部300は、CPU901、ROM902、RAM903を備えており、CPU801との通信ライン354を介して画像読取制御に関するデータの授受を行う。画像データは画像処理部833と画像処理部905の間の画像ライン353を介して行い、画像読取部200から受信したデータは画像メモリ906に格納される。また、コントローラ300は、操作部904を備えている。ユーザーが操作部904に対して操作を行うと、コントローラ部300のCPU901が制御を行う。
<リフトアップ・リフトダウン制御例>
図3(a)(b)(c)(d)は、本実施形態のADFを含む画像読取装置の給紙トレイ30の原稿積載面30aが上昇する過程の例を示す断面図である。CPU801は、リフタモータ822を正転させることでリフトアップ部材26を回転させ、原稿積載面30aを上昇させることができる(リフトアップという)。このリフトアップの前に、CPU801は、分離モータ820を正転させ上昇位置から給紙ローラ1を下降させることで給紙ローラセンサ27がOFFを検知する状態にさせておく。この状態を示すのが図3(a)である。なお、給紙ローラ1は、原稿を容易に給紙トレイ30にセットすることができるように、原稿をセットする際に上昇位置に移動させておき、原稿給送時に下降させる。
そして、原稿積載面30aをリフトアップさせるリフトアップ制御を実施すると、原稿積載面30aは図3(a)の黒矢印の方向へ上昇し、給紙トレイ30に積載された原稿も一緒に上昇する。そして原稿上面の上昇に伴い、給紙ローラ1も原稿上面に押されて上昇する。CPU801は、給紙ローラセンサ27を監視し、ONを検知するまでリフタモータ822を正転させる。これにより図3(b)のように給紙トレイ30上の最上面の原稿が給送可能な位置で止めることができる。給紙トレイ30上の最上面の原稿を給送可能な原稿積載面30aの位置を給送位置とする。原稿積載面30aが給送位置にあるときに、給紙ローラ1は原稿と接触して回転することにより原稿の給送を行う。
給紙ローラ1は、原稿最上面の下降に伴って下降させられるようになっている。そのため、給紙トレイ30上の原稿を順次搬送、画像読取していく過程で、原稿枚数が減ってくると、給紙ローラ1の下降量が大きくなる。そして、図3(c)のように、給紙ローラ1下降時に給紙ローラセンサ27がOFFを検知するようになる。この場合、CPU801は、再度リフタモータ822を正転させて原稿積載面30aを上昇させ、給紙ローラセンサ27がONを検知する位置で原稿積載面30aを停止させる。これにより図3(d)のように給紙トレイ30上の原稿を給紙可能な位置に移動することができる。以上を繰り返すことにより、給紙トレイ30上の最上面の原稿を、常に給送可能な高さ方向の範囲内に保つことができる。
図4は給紙トレイ30に原稿が300枚積載され、満載となっている状態を示す図である。CPU801はリフトアップ制御実施の際に、リフタ下限センサ28がONした状態で、給紙ローラ1を下降させても給紙ローラセンサ27がONを検知している場合、図4のように原稿が給紙トレイ30上に満載されていると判断する。リフトアップ制御を実施しようとする時に原稿満載を検知した場合、原稿積載面30aを上昇させる必要が無いと判断し、リフタモータ822を駆動ギア列のバックラッシュ分だけ回転させることで原稿積載面を上昇させないよう制御する。これにより、以降の原稿搬送時にリフトアップ制御を実施する際にスムーズに原稿積載面30aをリフトアップすることができる。なお、満載時はリフトアップ制御を実施せずリフタモータ822を動かさないよう制御してもよい。
また、CPU801は、リフタモータ822を逆転させることでリフトアップ部材26を回転させ、原稿積載面30aを下降させることができる(リフトダウンという)。この下降の際に、CPU801はリフタ下限センサ28を監視し、リフタ下限センサ28がONを検知するまで下降させることで、原稿積載面30aを下限位置(待機位置)で止めることができる。この給紙トレイ30を待機位置で停止した状態を示しているのが図1である。
本実施形態においてCPU801は、原稿有無検知センサ14が原稿無し検知状態から原稿有り検知状態になったときにリフトアップ制御を実施する。即ち、給紙トレイ30の原稿積載面30aに原稿が置かれたと判断された場合には、原稿積載面30aをリフトアップさせておき、ユーザーの画像読取ジョブの開始の指示(画像読取指示)が来たらすぐに給送を行えるようにしている。このように画像読取ジョブの開始前に原稿積載面30aをリフトアップすることで、図1のようなリフトダウン状態から画像読取ジョブの開始の指示がされてから始めて原稿積載面30aをリフトアップする場合と比較して、画像読取開始までの時間を短縮できる。また、画像読取後にコピーを行う場合は、FCOT(First Copy Out Time)を速くすることができる。ここで、FCOTとは、画像読取ジョブの開始のためのスタートキーを押してから読み取られた原稿のコピーが出力されるまでの時間のことである。なお、画像読取ジョブの開始前とは、ユーザーが給紙トレイ30に原稿をセットしてから、画像読取ジョブの開始のためのスタートキーが押される前の間のことである。
また、原稿有無検知センサ14が原稿有り検知状態から原稿無し検知状態になったときに給紙トレイ30をリフトダウンさせるリフトダウン制御を実施する。
なお、本実施形態ではCPU801は原稿積載面30a上に原稿有りが検知された場合、すぐにリフトアップ制御を実施しているがこれに限られるものではない。原稿積載面30aに原稿があることを検知したときに時間の計測を開始し、原稿有りのまま所定時間以上経過した場合にリフトアップ制御を実施してもよい。また、原稿積載面30a上に原稿有りとなった後、リフトアップを実施するまでの時間を、ユーザーにより変更可能にしてもよい。
さらに、本実施形態においては原稿積載面30aに原稿が積載された場合にリフトアップを行うこととしているが、別の条件を使って画像読取ジョブの開始前に原稿積載面30aをリフトアップしてもよい。例えば、原稿積載面30a上に原稿有りとなり、且つユーザーが操作部904を操作し、画像読取ジョブの開始以外のキーである画像読取設定(例えば色モードや倍率の設定)のためのキーを押下した場合にリフトアップ制御をするようにしてもよい。この場合、ユーザーが操作部904を操作することで、CPU901からCPU801へ通知を行い、CPU801が原稿積載面30aのリフトアップを実施する。
<給紙トレイ30の構成>
図5(a)(b)は排紙トレイ13上の原稿を取り除くために、ユーザーが給紙トレイ30を持ち上げた状態の例を示す図である。本実施形態の構成では、図5(a)に示すように、給紙トレイ30が待機位置で停止しているリフトダウン状態でユーザーが給紙トレイ30を持ち上げた場合、水平位置からθ1の角度だけ持ち上げることができる。また、図5(b)に示すように、原稿積載面30aのリフトアップ状態で、ユーザーが給紙トレイ30を持ち上げようとすると、給紙トレイ30を水平位置からθ2の角度だけ持ち上げると、給紙ローラ1と原稿上面の干渉により、ユーザーが抵抗を感じる。上記θ1とθ2の関係はθ1>θ2となる。このため、ユーザーは原稿積載面30aのリフトアップ状態では給紙トレイ30を持ち上げにくいと感じ、結果的に排紙トレイ13からの原稿取り出しにくさを感じることとなる。そこで、ユーザーが給紙トレイ30を持ち上げて、排紙トレイ13上の原稿を取り除く場合は、図1のように給紙トレイ30をリフトダウン状態にしておくよう制御することで、操作性を向上させている。
<排紙原稿を考慮したリフトアップ、リフトダウン制御例>
本実施の形態でのリフトアップ・リフトダウン制御例を、図6〜9を参照しながら説明する。CPU801は、排紙トレイ原稿有無検知センサ19により排紙トレイ13に原稿が有るか無いかにより、画像読取ジョブの開始前に原稿積載面30aをリフトアップさせる制御を変更する。排紙トレイ13に原稿が存在しない場合は、CPU801は、画像読取ジョブの開始前に原稿積載面30aを待機位置よりも上方の給送位置(第一の位置)に位置させる制御(第一の制御)を行う。一方、排紙トレイ13に原稿が存在する場合は、CPU801は、画像読取ジョブの開始前に原稿積載面30aを給送位置よりも下方の待機位置(第二の位置)に位置させる制御(第二の制御)を行う。
図6はCPU801により実施されるリフトアップ・リフトダウン制御のフローチャートである。CPU801は電源投入時に、ユーザーが原稿を原稿積載面30aに積載しやすいように、リフタモータ822を逆転させることで原稿積載面30aをリフトダウンさせておく(S101)。また、このときには、給紙ローラ1は上昇して上昇位置に位置している。この状態でCPU801は画像読取ジョブが開始されるかを確認する(S102)。
例えばユーザーが操作部904を操作して画像読取動作を開始させた場合、CPU901はこれを検知し、CPU801に対して画像読取ジョブの開始を通知する。CPU801は画像読取ジョブ開始通知を受け取ると画像読取ジョブの開始と判断する(S102のYES)。CPU801は、原稿有無検知センサ14の原稿有無を確認することで、給紙トレイ30の原稿積載面30aの原稿有無を判断する(S113)。給紙トレイ30の原稿積載面30aに原稿がある場合は(S113のYES)、CPU801は分離モータ820を正転させることで、給紙ローラ1を下降させる(S114)。そして、CPU801はリフタモータ822を正転させることでリフトアップ部材26を回転させ、給紙トレイ30を上昇させるリフトアップ制御を行わせる(S115)。
そして、給紙トレイ30上の最上面の原稿から1枚ずつ原稿搬送(S109)及び画像読取(S110)を行い、最終原稿まで読取が完了したかを確認する(S111)。CPU801は、原稿有無検知センサ14により給紙トレイ30の原稿積載面30aに原稿が無いと検知された場合に最終原稿まで読取が完了したと判断する。最終原稿まで読取が完了した場合には(S111のYES)、原稿積載面30aのリフトダウン制御及び給紙ローラ1の上昇を行い(S112)、原稿の読取処理を終了する。また最終原稿まで読取が完了していない場合(S111のNO)は、再度原稿搬送(S109)及び原稿読取(S110)を行う。これを繰り返すことで給紙トレイ30の原稿積載面30aに積載された最終原稿まで画像読取を行う。
S113において給紙トレイ30の原稿積載面30aに原稿がない場合は(S113のNO)、固定読みのために原稿台ガラス209上に設置された原稿について、光学スキャナユニット202を副走査方向に一定速度で走査することで画像を読み取る(S116)。
S102においてCPU801が画像読取ジョブの開始なしと判断した場合(S102のNO)、CPU801は、原稿有無検知センサ14の原稿有無を監視し、給紙トレイ30上に原稿があるかどうかを確認する(S103)。原稿有無検知センサ14が原稿無しを検知している場合、CPU801は給紙トレイ30の原稿積載面30aに原稿が無いと判断し(S103のNO)、CPU901から再度画像読取ジョブ開始通知を確認する(S102)。この繰り返しにより、給紙トレイ30に原稿がセットされるのを監視する。
S103においてCPU801が給紙トレイ30の原稿積載面30aに原稿有りと判断した場合(S103のYES)、CPU801は排紙トレイ原稿有無検知センサ19を参照し、排紙トレイ13上に原稿があるかどうかを確認する(S104)。
S104において、CPU801が排紙トレイ13上に原稿有りと判断した場合(S104のYES)、CPU801は再度CPU901からの画像読取ジョブ開始通知を確認する(S102)。そして再度給紙トレイ30の原稿積載面30aに原稿があるかの確認(S103)、排紙トレイ13上に原稿があるかどうかの確認(S104)を行う。これにより排紙トレイ13に原稿があるときには原稿積載面30aをリフトアップせずユーザーが排紙トレイ13上の原稿を取り出しやすいという効果が得られる。またユーザーが、排紙トレイ13から原稿を取り除いた場合は、画像読取ジョブの開始前にリフトアップ制御を実施することができるので、画像読取開始までの時間を早くすることができる。
なお、本実施形態では、S104において、排紙トレイ13に排紙原稿が有る場合は、リフタモータ822を駆動せず、給紙トレイ30を上昇させないよう制御しているが、これに限られるものではない。構成上で給紙トレイ30の持ち上げ動作の容易さを妨げないのであれば、異なる制御であってもよい。例えば、S104において、排紙トレイ13に排紙原稿が存在する場合は、CPU801は、原稿積載面30aが上昇しない範囲で動作させる、すなわち、リフタモータ822をバックラッシュ分だけ回転させる制御などを実施してもよい。また、例えば、給紙トレイ30の持ち上げ動作が阻害されない範囲で原稿積載面30aを上昇させてもよい。即ち、排紙トレイ13に原稿が存在する場合は、CPU801は、画像読取ジョブの開始前に原稿積載面30aを待機位置よりも上方で給送位置よりも下方の位置に位置させる制御を行ってもよい。このように、排紙トレイ13に原稿が存在する場合は、排紙トレイ13に原稿が存在しない場合に対して、原稿積載面30aを上昇させる量を少なくするように制御してもよい。
このリフトアップ制御の方法としては、給紙ローラ1を下降させた後、リフタモータ822を正転させることでリフトアップ部材26を回転させて給紙ローラセンサ27がONする位置まで給紙トレイ30の原稿積載面30aを上昇させる。そして、その後タイマーやパルスカウント等によってリフタモータ822を逆転させ一定量給紙トレイ30を下降させる。このようにすることでその後の画像読取ジョブの開始時などにリフトアップ制御を一部前倒しで実行されているため、原稿積載面30aのリフトアップの時間を短縮することが可能になる。
S104においてCPU801が排紙トレイ13上に原稿無しと判断した場合(S104のNO)、CPU801はまず分離モータ820を正転させ給紙ローラ1を下降させる(S105)。そしてリフタモータ822を正転させることでリフトアップ部材26を回転させ、給紙トレイ30を上昇させる。このとき、給紙ローラセンサ27を監視し、ONを検知したところでリフタモータ822を停止する。これにより前述したリフトアップ制御が実施される(S106)。なお、本実施形態においては給紙ローラセンサ27がONするまで給紙トレイ30の原稿積載面30aを上昇させることとしているが、上昇量はこれに限らない。例えば給紙トレイ30を、最上位置と最下位置の中間まで持ち上げることとしてもよい。
リフトアップ制御完了後、CPU801は再度給紙トレイ30上に原稿が有るか否かを確認する(S107)。これは仮に原稿積載面30aのリフトアップ状態でユーザーが原稿を取り除いた場合に、リフトダウンを行い、利用者が給紙トレイ30上に原稿を積載しやすくするためである。
S107においてCPU801が給紙トレイ30上に原稿がないと判断した場合(S107のNO)、ユーザーが一度給紙トレイ30上に積載した原稿を取り除いたと判断する。そして、再度給紙トレイ30上に原稿をセットする場合に備えて、リフトダウンを行う(S101)。S107において給紙トレイ30上に原稿があると判断した場合(S107のYES)、CPU801は画像読取ジョブの開始判断を行う(S108)。
S108においてCPU801が画像読取ジョブの開始なしと判断した場合(S108のNO)、CPU801は再度ユーザーが原稿を取り除いたかどうかを判定する(S107)。S108においてCPU801が画像読取ジョブの開始ありと判断した場合(S108のYES)、CPU801は給紙トレイ30上の最上面の原稿から1枚ずつ原稿搬送(S109)及び画像読取(S110)を行い、最終原稿まで読取が完了したかを確認する(S111)。最終原稿まで読取が完了した場合には(S111のYES)、リフトダウン制御及び給紙ローラ1の上昇を行い(S112),処理を終了する。また最終原稿まで読取が完了していない場合(S111のNO)は、再度原稿搬送(S109)及び原稿読取(S110)を行う。これを繰り返すことで給紙トレイ30に積載された最終原稿まで画像読取を行う。
以上述べたフローにより、排紙トレイ原稿有無検知センサ19を使って、給紙トレイ30を持ち上げて排紙原稿を取り出す動作の容易さを確保しながら、画像読取ジョブの開始前のリフトアップ制御を実施することができる。また、原稿積載面30aのリフトアップ状態でユーザーが給紙トレイ30を持ち上げた場合に、給紙ローラ1と原稿が干渉しないようにすることで、原稿を傷めることを低減できる。また、ユーザーが排紙トレイ13の原稿を取り出す際に、給紙トレイ30を持ち上げにくくなり、ユーザーの利便性が損なわれてしまうことを抑制できる。
なお、本実施形態ではS104において、排紙トレイ13上に原稿があればリフトアップ制御を実施しないこととしているが、その他の条件を考慮してリフトアップ制御を実施してもよい。その他の条件について説明をする。
(原稿サイズを考慮した制御)
先に行われた画像読取のジョブにおいて搬送された原稿のサイズをRAM803(シート情報記憶手段)に記憶しておき、原稿サイズによって排紙トレイに排紙原稿がある際のリフトアップ制御を実施するかどうか切り替えてもよい。図7はB5原稿が300枚排紙トレイ13上に排出された状態を示している。図7のように排紙トレイ13上にある原稿が小さい場合、ユーザーは給紙トレイ30を持ち上げなければ原稿を取り出しにくい。例えば、主走査方向(図7の紙面の手前奥方向)が所定の長さ(例えばB5長さ)以下の原稿が排紙トレイ13へ排出される画像読取ジョブを実施後、排紙トレイ原稿有無検知センサ19がONのままであったとする。この場合、図7のように排紙トレイ13に、給紙トレイ30を持ち上げなければ取り出しにくい原稿が積載されている状況が考えられる。このため、主走査方向がB5長さ以下の原稿が排紙トレイ13へ排出される画像読取ジョブを実施後、排紙センサがONのままの場合は、S104の判定時にユーザーに排紙トレイ13上の原稿を取り除いてもらうためにリフトアップ制御を実施しない。一方、主走査方向の大きさがB5より大きい原稿が排紙トレイ13へ排出される画像読取ジョブを実施後、排紙センサがONのままの場合は、給紙トレイ30を持ち上げずとも原稿を取り出すことが可能と判断し、S104の判定時に、排紙トレイ13に原稿があるにも関わらずリフトアップ制御を実施してもよい。
(原稿の排出枚数を考慮した制御)
先に行われた画像読取のジョブの原稿排出枚数をRAM803に記憶しておき、枚数によって排紙トレイに排紙原稿がある際のリフトアップ制御を実施するかどうか切り替えてもよい。具体的には直前の画像読取ジョブで本構成の排紙トレイ満載枚数である300枚の原稿が排出される画像読取ジョブを実施したとする。図8はA3原稿が300枚排出された後の状態を示している。300枚の原稿が排紙トレイ13へ排出される画像読取ジョブを実施後、排紙トレイ原稿有無検知センサ19がONのままであったとすると、図7のように排紙トレイに原稿が満載されている状況が考えられる。この状態で次のADF100を用いて画像読取ジョブを行うと、排紙部で原稿同士がぶつかりジャム(紙詰まり)になるおそれがある。このため、前の画像読取ジョブで300枚以上の原稿が排出された場合で、その後排紙センサがONのままで有る場合は、S104の判定時にユーザーに排紙トレイ13上の原稿を取り除いてもらうためにリフトアップ制御を実施しないとしてもよい。このとき、操作部904上に図9のような表示を出し、ユーザーに排紙原稿取り出しを促してもよい。これにより、排紙トレイ13上に原稿を残したまま画像読取ジョブを実施し、排紙トレイ13上の原稿と新しく読み込んだ原稿が混ざるおそれや、排紙トレイ13部にある原稿に、搬送パスから搬送される原稿の先端が引っかかるなどしてジャムになるというおそれを低減できるという効果がある。また同様の考え方で、300枚より少ない枚数の原稿が排紙トレイ13へ排出される画像読取ジョブを実施後、排紙トレイ原稿有無検知センサ19がONのままの場合は、原稿を取り出さずとも画像読取ジョブ実行可能と判断し、S104の判定時に排紙トレイ13に原稿があるにも関わらずリフトアップ制御を実施するとしてもよい。
〔実施形態2〕
<本実施形態の構成>
本発明の実施形態2における画像読取装置の構成例について図10、11を参照して説明する。なお、実施形態1と異なる構成について詳細に説明を行い、実施形態1と同様の構成については説明を省略する。
図10は、本実施形態のADFを含む画像読取装置の制御部の構成例を示すブロック図である。また図11(a)、(b)はADFを含む画像読取装置の構成例を示す断面図である。実施形態1の構成と比較して、給紙トレイ持ち上げセンサ24が追加され、排紙トレイ原稿有無検知センサ19が無い構成となっている。
実施形態2では、給紙トレイ持ち上げセンサ24と、給紙トレイ持ち上げセンサ24の検知結果を記憶するRAM803(記憶手段)が、排紙トレイ13の原稿の有無に関する情報を取得する手段(第二の情報取得手段)となる。給紙トレイ持ち上げセンサ24は、図11(a)のように、給紙トレイ30が持ち上げられていないときONを検知する。また図11(b)のように、給紙トレイ30が持ち上げられているときOFFを検知する。よってCPU801は、給紙トレイ持ち上げセンサ24の検知結果を参照することで、給紙トレイ30が持ち上げられているか否かを判断できる。なお、実施形態1の構成と比較して排紙トレイ原稿有無検知センサ19が無いため、CPU801は排紙トレイ13上に原稿が有るか否かを直接判断することはできない。
画像読取部200、自動原稿給送部(ADF)100の構成、ブロック図の構成、給紙トレイ30部の構成は、上述した給紙トレイ持ち上げセンサ24を備え、排紙トレイ原稿有無検知センサ19を用いない点を除き、実施形態1と同じである。
リフトアップ・リフトダウン制御に関して、実施形態1では給紙トレイ30上に原稿が積載された場合に原稿積載面30aのリフトアップを行うこととしているが、本実施形態ではリフトアップの条件を追加している。給紙トレイ30上に原稿が積載された状態で且つユーザーが操作部904を操作し、画像読取ジョブの開始のスタートキー以外のキーである画像読取設定(例えば色モードや倍率の設定)を押下した場合にリフトアップ制御がおこなわれる。すなわち、CPU801は、給紙トレイ30上に原稿が積載された状態で、ユーザーの画像読取ジョブの開始のスタートキー以外のキーなどの操作部の操作通知を受け付けたときに、原稿積載面30aのリフトアップを実施する。
<排紙原稿を考慮したリフトアップ、リフトダウン制御例>
本発明を適用したリフトアップ・リフトダウン制御例を、図12のフローチャートを参照しながら説明する。図12は、CPU801により実施されるリフトアップ、リフトダウン制御のフローチャートである。
CPU801は電源投入時に、ユーザーが原稿を給紙トレイ30上に積載しやすいように、リフタモータ822を逆転させることで給紙トレイ30の原稿積載面30aをリフトダウンさせておく(S201)。この状態でCPU801は画像読取ジョブが開始されるかを監視する(S202)。
ユーザーが操作部904を操作して画像読取動作を開始させた場合、CPU901はこれを検知し、CPU801に対して画像読取ジョブの開始を通知する。CPU801は画像読取ジョブ開始通知を受け取ると画像読取ジョブの開始と判断し(S202のYES)、原稿有無検知センサ14の原稿有無を確認することで、給紙トレイ30上の原稿有無を判断する(S214)。給紙トレイ30上に原稿がある場合は(S214のYES)、CPU801は分離モータ820を正転させることで、給紙ローラ1を下降させる(S215)。続いて、CPU801はリフタモータ822を正転させることでリフトアップ部材26を回転させ、給紙トレイ30を上昇させるリフトアップ制御を行わせる(S216)。
そして、前述のように給紙トレイ30上の最上面の原稿から1枚ずつ原稿搬送(S210)及び画像読取(S211)を行い、最終原稿まで読取が完了したかを確認する(S212)。最終原稿まで読取が完了した場合には(S212のYES)、給紙トレイ30の原稿積載面30aのリフトダウン制御及び給紙ローラ1の上昇を行い(S213)、処理を終了する。また最終原稿まで読取が完了していない場合(S212のNO)は、再度原稿搬送(S210)及び原稿読取(S211)を行う。これを繰り返すことで給紙トレイ30に積載された最終原稿まで画像読取を行う。
S214において給紙トレイ30上に原稿がない場合は(S214のNO)、固定読みとして原稿台ガラス209上に設置された原稿について、光学スキャナユニット202を副走査方向に一定速度で走査することで画像を読み取る(S217)。
S202においてCPU801が画像読取ジョブの開始なしと判断した場合(S202のNO)、CPU801は、原稿有無検知センサ14の原稿有無を監視し、給紙トレイ30上に原稿があるかどうかを確認する(S203)。原稿有無検知センサ14が原稿無しを検知している場合、CPU801は給紙トレイ30上に原稿が無いと判断し(S203のNO)、再度CPU901からの画像読取ジョブ開始通知を確認する(S202)。S203においてCPU801が給紙トレイ30上に原稿有りと判断した場合(S203のYES)、CPU801はユーザーが操作部を操作したか否かを判断する(S204)。ユーザーが操作部904を操作し、画像読取ジョブの開始以外のキーである画像読取設定(例えば色モードや倍率の設定)を押下した場合に、CPU901からCPU801へ操作部操作通知を行う。CPU801はこの通知の有無を確認することで操作部の操作が実施されたかを確認できる。
S204において、CPU801が操作部の操作がなされていないと判断した場合(S204のNO)、CPU801は再度CPU901からの画像読取ジョブ開始通知を確認する(S202)。そして再度給紙トレイ30上に原稿があるかの確認(S203)、操作部904の操作がなされたかどうかの確認(S204)を行う。
S204において、CPU801が操作部の操作がなされたと判断した場合(S204のYES)、直前の画像読取ジョブ実施後に、給紙トレイ30をユーザーが持ち上げた履歴が有るか否かを確認する(S205)。この持ち上げ履歴を確認することで、ユーザーが排紙トレイ13上の原稿を取り除いたかどうかを判断する。CPU801が給紙トレイ30の持ち上げ履歴の有無を確認する方法は次のようになる。
まず、RAM803に給紙トレイ持ち上げ履歴フラグを準備しておく。ADF原稿搬送ジョブ終了時、CPU801は、原稿持ち上げ履歴フラグを0に設定し、給紙トレイ持ち上げセンサ24の監視を始める。前述したように給紙トレイ持ち上げセンサ24は、給紙トレイ30が持ち上げられていないときON、給紙トレイ30が持ち上げられているときOFFを検知する。よってCPU801は、給紙トレイ持ち上げセンサ24の監視を始めてから、一度OFFになり、その後ONになった場合に、給紙トレイ30の持ち上げが有ったと判断する。そして、RAM803内の給紙トレイ持ち上げ履歴フラグに1を記録する。そしてS205においてこの持ち上げ履歴フラグを参照し、1であった場合には持ち上げ履歴あり、0であった場合には持ち上げ履歴無しと判断する。
S205において、CPU801が原稿持ち上げ履歴なしと判断した場合(S205のNO)、リフトアップ制御をせず、CPU801は再度CPU901からの画像読取ジョブ開始通知を確認する(S202)。ここでリフトアップ制御をしないのは、排紙トレイ上に原稿が残っており、ユーザーが給紙トレイ30を持ち上げて原稿を取り除く可能性があるためである。これにより排紙トレイ13に原稿があるときにはリフトアップ制御をせず、ユーザーが、給紙トレイ30を持ち上げ、排紙トレイ13から原稿を取り除いた後、操作部904を操作したときにリフトアップ制御を実施できる。なおここでは、ユーザーが給紙トレイ30の持ち上げを実施後、操作部904を操作した際に原稿積載面30aをリフトアップするよう制御しているが、これに限定されない。例えば、操作部904を操作したタイミングで給紙トレイ30の持ち上げ履歴が無い場合であっても、その後に給紙トレイ30の持ち上げが実施された場合は、当該タイミングでリフトアップ制御を実施してもよい。
S205において、CPU801が原稿持ち上げ履歴ありと判断した場合(S205のYES)、CPU801はまず分離モータ820を正転させ給紙ローラ1を下降させる(S206)。そしてリフタモータ822を正転させることでリフトアップ部材26を回転させ、給紙トレイ30の原稿積載面30aを上昇させる。このとき、給紙ローラセンサ27を監視し、ONを検知したところでリフタモータ822を停止する。これにより前述したリフトアップ制御が実施される(S207)。
リフトアップ制御完了後、CPU801は給紙トレイ30上に原稿が有るか否かを確認する(S208)。これは仮に原稿積載面30aがリフトアップ状態でユーザーが原稿を取り除いた場合に、リフトダウンを行い、ユーザーが給紙トレイ30上に原稿を積載しやすくするためである。
S208においてCPU801が給紙トレイ30上に原稿がないと判断した場合(S208のNO)、ユーザーが一度給紙トレイ30上に積載した原稿を取り除いたと判断し、再度給紙トレイ30上に原稿をセットする場合に備えて、リフトダウンを行う(S201)。S208において給紙トレイ30上に原稿があると判断した場合(S208のYES)、CPU801は画像読取ジョブ開始の判断を行う(S209)。
S209においてCPU801が画像読取ジョブの開始なしと判断した場合(S209のNO)、CPU801は再度ユーザーが原稿を取り除いたかどうかを判定する(S208)。S209においてCPU801が画像読取ジョブの開始ありと判断した場合(S209のYES)、CPU801は前述のように給紙トレイ30上の最上面の原稿から1枚ずつ原稿搬送(S210)及び画像読取(S211)を行い、最終原稿まで読取が完了したかを確認する(S212)。最終原稿まで読取が完了した場合には(S212のYES)、リフトダウン制御及び給紙ローラ1の上昇を行い(S213),処理を終了する。また最終原稿まで読取が完了していない場合(S212のNO)は、再度原稿搬送(S210)及び原稿読取(S211)を行う。これを繰り返すことで給紙トレイ30に積載された最終原稿まで画像読取を行う。
以上述べたフローにより給紙トレイ30を持ち上げて排紙原稿を取り出す動作の容易さを確保しながら、リフトアップ制御を実施することができる。また、原稿積載面30aがリフトアップ状態でユーザーが給紙トレイ30を持ち上げた場合に、給紙ローラ1と原稿が干渉しないようにすることで、原稿を傷めるという可能性を低減できる。また、ユーザーが排紙トレイ13の原稿を取り出す際に、給紙トレイ30を持ち上げにくくなり、ユーザーの利便性が損なわれてしまうことを抑制できる。
本実施形態では、S205において給紙トレイ30の持ち上げ履歴に基づいて給紙トレイ30の原稿積載面30aのリフトアップ制御を行ったが、持ち上げ履歴以外の条件を考慮して制御を変更してもよい。例えば、実施形態1に記載したような、原稿のサイズ、原稿の排出枚数を考慮してもよい。
例えば、主走査方向の大きさがB5より大きい原稿が排紙トレイ13へ排出される画像読取ジョブを実施後の場合は、給紙トレイ30を持ち上げずとも原稿を取り出すことが可能と判断し、S205の判定時に持ち上げ履歴が無いにも関わらずリフトアップ制御を実施するとしてもよい。
また、300枚より少ない枚数の原稿が排紙トレイ13へ排出される画像読取ジョブを実施後の場合は、原稿を取り出さずとも画像読取ジョブ実行可能と判断し、S205の判定時に持ち上げ履歴が無いにも関わらずリフトアップ制御を実施するとしてもよい。
なお、上述した実施形態の説明では、画像形成装置の例として電子写真方式の画像形成装置で説明を行ったが、インクを突出して記録媒体に画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置でも適用可能である。
1000 画像読取装置
100 ADF
200 画像読取部
300 コントローラ
310 コントローラ
S 原稿束
1 給紙ローラ
11 排紙センサ
13 排紙トレイ
14 原稿有無検知センサ
19 排紙トレイ原稿有無検知センサ
30 給紙トレイ
30a 原稿積載面
820 分離モータ
821 読取モータ
822 リフタモータ
904 操作部
801、901 CPU
802、902 ROM
803、903 RAM

Claims (14)

  1. シートが積載され、シートの給送が可能な給送位置と、前記給送位置よりも下方の待機位置をとることが可能な積載部を備え、上方に回転可能に設けられた第一のシート積載手段と、
    前記積載部が前記給送位置にあるときにシートと接触してシートの給送を行う給送手段と、
    前記第一のシート積載手段から搬送されてくるシートの画像を読取る画像読取手段と、
    前記第一のシート積載手段の下方に設けられ、前記画像読取手段により画像が読取られたシートが積載される第二のシート積載手段と、
    前記第二のシート積載手段に積載されたシートの有無に関する情報を取得する第二の情報取得手段と、
    前記積載部を前記待機位置から前記給送位置へ上昇させる駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第二の情報取得手段により前記第二のシート積載手段にシートが存在しないと判断される場合は、画像読取のジョブが開始される前に、前記積載部を前記待機位置よりも上方の第一の位置に位置するように前記駆動手段を制御する第一の制御を実行し、
    前記制御手段は、前記第二の情報取得手段により前記第二のシート積載手段にシートが存在すると判断される場合は、画像読取のジョブが開始される前に、前記積載部を前記第一の位置よりも下方の第二の位置に位置するように前記駆動手段を制御する第二の制御を実行することが可能であることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記第一のシート積載手段に積載されたシートの有無に関する情報を取得する第一の情報取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記第一の情報取得手段により前記第一のシート積載手段にシートが存在すると判断された場合に前記第一の制御又は前記第二の制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記第一のシート積載手段に積載されたシートの有無に関する情報を取得する第一の情報取得手段と、
    ユーザーが画像読取装置の動作を設定するための操作部と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第一の情報取得手段により前記第一のシート積載手段にシートが存在すると判断され、且つユーザーにより操作部に対しての操作がされた場合に前記第一の制御又は前記第二の制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 前記制御手段は、前記第二の制御において、前記積載部を上昇させないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記第二の位置は、前記待機位置であることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記制御手段は、前記第二の制御において前記積載部を上昇させる量を、前記第一の制御において前記積載部を上昇させる量よりも少なくなるようにすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記制御手段は、前記第二の制御の後、前記第二の情報取得手段により前記第二のシート積載手段にシートが存在しないと判断された場合は、前記積載部を前記給送位置の方向へ移動させるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  8. 前記第二の情報取得手段は、前記第二の積載手段に積載されたシートを検知するセンサであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. 前記第二の情報取得手段は、前記第一のシート積載手段を、ユーザーが持ち上げているか否かを検知する持ち上げ検知手段と、
    前記持ち上げ検知手段によりユーザーが前記第一のシート積載手段を持ち上げたことに関する情報を記憶する記憶手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  10. 画像読取を行ったシートに関する情報を記憶するシート情報記憶手段を備え、前記シート情報記憶手段の情報に基づいて、前記制御手段は、前記第一の制御を行うか、前記第二の制御を行うかを変更することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  11. 前記シート情報記憶手段の情報は、先に行われた画像読取のジョブのシートのサイズに関する情報であり、
    前記制御手段は、前記第二の情報取得手段により前記第二のシート積載手段にシートが存在すると判断される場合であっても、前記シートのサイズに関する情報が所定の大きさより小さい場合は、前記第一の制御を実行することを特徴とする請求項10に記載の画像読取装置。
  12. 前記シート情報記憶手段の情報は、先に行われた画像読取のジョブのシートの枚数に関する情報であり、
    前記制御手段は、前記第二の情報取得手段により前記第二のシート積載手段にシートが存在すると判断される場合であっても、前記シートの枚数に関する情報が所定の枚数より小さい場合は、前記第一の制御を実行することを特徴とする請求項10に記載の画像読取装置。
  13. 前記第一のシート積載手段に積載されたシートの有無に関する情報を取得する第一の情報取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記第一の情報取得手段により前記第一のシート積載手段にシートが存在しないと判断された場合に前記積載部を前記待機位置へ移動させるように前記駆動手段を制御する請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  14. シートに画像を形成する画像形成部と、
    請求項1又は13のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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