JP2017021336A - ハードコート形成用組成物、それを用いた光学フィルム及び画像表示装置 - Google Patents

ハードコート形成用組成物、それを用いた光学フィルム及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハードコート形成用組成物を提供すること。
【解決手段】本発明は、特定構造のデンドリマー化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶媒(D)を含むことにより、適正な硬化密度を実現でき、これにより、ハードコート層の硬度を確保するとともに、カール特性及び柔軟性を大幅に向上できるハードコート形成用組成物、それを用いた光学フィルム及び画像表示装置に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハードコート形成用組成物、それを用いた光学フィルム及び画像表示装置に関する。
近年、液晶表示装置(liquid crystal display)又は有機発光表示装置(organic light emitting diode display)等の平板表示装置を用いた薄型表示装置が注目を集めている。特に、これらの薄型表示装置は、タッチスクリーンパネル(touch screen panel)の形態で実現され、スマートフォン(smart phone)、タブレット(tablet)PCのみならず、各種ウェアラブル機器(wearable device)に至るまで、携帯性を特徴とする様々なスマート機器(smart device)に広く用いられている。
これらの携帯可能なタッチスクリーンパネルをベースとする表示装置は、スクラッチや外部の衝撃からディスプレイパネルを保護するために、ディスプレイパネル上にディスプレイ保護用ウィンドウフィルムを備えており、ほとんどの場合、ディスプレイ用強化ガラスをウィンドウフィルムとして用いている。ディスプレイ用強化ガラスは、通常のガラスより薄いが、高強度とともに傷に強い特徴を有する。
しかし、強化ガラスは、重量が大きくて携帯機器の軽量化に適していないだけでなく、外部からの衝撃に脆弱であるため、壊れにくい性質(unbreakable)を実現することが困難であり、また一定水準以上には曲がらない。このため、強化ガラスは、曲げられる(bendable)又は折り畳める(foldable)機能を有するフレキシブル(flexible)ディスプレイの素材としては適していない。
最近では、柔軟性及び耐衝撃性を確保するとともに、強化ガラスに相当する強度や耐スクラッチ性を有する光学用プラスチックカバーについて、盛んな検討が行われている。一般に、強化ガラスに比べて柔軟性を有する光学用透明プラスチック製のカバーの素材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアクリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)等がある。しかし、これらの高分子プラスチック基板は、ディスプレイ保護用ウィンドウフィルムとして用いられる強化ガラスと比較して、硬度及び耐スクラッチ性の面で不十分な物性を示すだけでなく、耐衝撃性も十分ではない。このため、これらのプラスチック基板に複合樹脂組成物をコートすることにより、要求される物性を補完しようとする様々な試みが行われている。
これにより、プラスチック基材フィルム上にハードコートを設けて高硬度を確保している。通常のハードコートでは、光硬化型の官能基を含む樹脂と硬化剤、又は硬化触媒、及びその他の添加剤からなる組成物を用いる。特に、高官能基の複合樹脂の場合、それを光学用プラスチック基材フィルム上にコートして、硬度及び耐スクラッチ性が向上したディスプレイ保護用ウィンドウとしての使用が可能である。
しかし、一般的な光硬化型の複合樹脂は、強化ガラスに相当する高硬度を実現し難いだけでなく、硬化時の収縮によるカール(curl)現象が大きく発生する。また、柔軟性も十分ではないため、フレキシブルディスプレイに適用するための保護用ウィンドウフィルムとしては適していない欠点を有する。
韓国公開特許2013−74167号(特許文献1)にはプラスチック基板が開示されている。
韓国公開特許2013−74167号公報
本発明は、高硬度及び柔軟性を同時に実現でき、かつカールが抑制されたハードコートフィルムを製造できるハードコート形成用組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記ハードコート形成用組成物から形成されたハードコート層を備えた光学フィルムを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記光学フィルムを備える画像表示装置を提供することを目的とする。
1.下記化学式1で表されるデンドリマー化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び溶媒(D)を含む、ハードコート形成用組成物。
Figure 2017021336
(式中、nは、2〜4の整数であり、
は、炭素数2〜5のアルキル基であり、
は、
Figure 2017021336
であり、
mは、2または3であり、
は、水素原子又は(メタ)アクリレート基であり、分子内の少なくとも一つのRは(メタ)アクリレート基である。)
2.前記項目1において、前記化学式1において、
は、水素原子または
Figure 2017021336
であり、少なくとも一つのRは、
Figure 2017021336
であり、
xは、2または3であり、
は、水素原子又は(メタ)アクリレート基であり、分子内の少なくとも一つのRは(メタ)アクリレート基である、ハードコート形成用組成物。
3.前記項目1において、前記化学式1で表される前記デンドリマー化合物(A)は、重合性成分(前記化合物(A)及び(B)の混合重量)の合計100重量部に対し10〜50重量部含まれる、ハードコート形成用組成物。
4.前記項目1において、前記光重合性化合物(B)は、ウレタン系(メタ)アクリレート及びオキシエチレン基を含む(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一つを含む、ハードコート形成用組成物。
5.前記項目4において、前記ウレタン系(メタ)アクリレートは、シクロヘキシル基で置換されたものである、ハードコート形成用組成物。
6.前記項目1において、前記光重合開始剤(C)は、アセトフェノン系光開始剤及びアミノケトン系光開始剤からなる群より選ばれる少なくとも一つである、ハードコート形成用組成物。
7.前記項目1において、無機ナノ粒子をさらに含む、ハードコート形成用組成物。
8.基材フィルムの少なくとも一方の面に、前記項目1〜7のいずれか1項に記載のハードコート形成用組成物から形成されたコート層を備える、光学フィルム。
9.前記項目8において、前記光学フィルムは、ウィンドウフィルムである光学フィルム。
10.前記項目8に記載の前記光学フィルムを備える、画像表示装置。
本発明のハードコート形成用組成物は、特定構造のデンドリマー化合物を含むことにより、適正な硬化密度を実現できる。これにより、ハードコート層の硬度を確保するとともに、カール特性及び柔軟性を大幅に向上させることができる。
また、本発明のハードコート形成用組成物は、優れたカール特性及び柔軟性を有することから、フレキシブルディスプレイに好適に適用できる。
本発明は、ハードコート形成用組成物に関し、より詳しくは、特定構造のデンドリマー化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶媒(D)を含むことにより、適正な硬化密度を実現でき、これにより、ハードコート層の硬度を確保するとともに、カール特性及び柔軟性を大幅に向上できるハードコート形成用組成物、それを用いた光学フィルム及び画像表示装置に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
<ハードコート形成用組成物>
本発明のハードコート形成用組成物は、特定構造のデンドリマー化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶媒(D)を含む。
デンドリマー化合物(A)
本発明によるハードコート形成用組成物は、下記化学式1で表されるデンドリマー化合物(A)を含む。
Figure 2017021336
(式中、nは、2〜4の整数であり、
は、炭素数2〜5のアルキル基であり、
は、
Figure 2017021336
であり、
mは、2または3であり、
は、水素原子又は(メタ)アクリレート基であり、分子内の少なくとも一つのRは(メタ)アクリレート基である。
この場合、化学式1のデンドリマー化合物は、第2世代のデンドリマー化合物となり、分枝末端に少なくとも一つの(メタ)アクリレート基を含むことになり、ハードコート形成用組成物内で重合性化合物の役割を果たすことになる。
本発明の他の実施形態によると、デンドリマー化合物は、前記化学式1におけるRは水素原子または
Figure 2017021336
であり、少なくとも一つのR
Figure 2017021336
であり、
xは、2または3であり、
は、水素原子又は(メタ)アクリレート基であり、分子内の少なくとも一つのRは(メタ)アクリレート基であってもよい。
この場合、化学式1のデンドリマー化合物は、第3世代のデンドリマー化合物となり、分枝末端に少なくとも一つの(メタ)アクリレート基を含むことになり、ハードコート形成用組成物内で重合性化合物の役割を果たすことになる。
デンドリマー(dendrimer)化合物は、分子の鎖が一定の規則に従い中心から外方に規則的に重合される化合物である。デンドリマー化合物における「世代」とは、中心部を基準に、重合性官能基が重合反応を進行して形成した分枝の次数を意味する。形成された第1世代の分枝末端が再度重合反応を進行する場合、第2世代となり、反復的な重合反応が進行することになる。
前記式において、n、m及びxは世代当りの発生数を意味し、これは各世代において重合反応が進行できる重合性官能基の数を意味する。合成されたデンドリマー化合物の総発生数は、各世代当りの発生数を乗じたものを意味する。
本発明において、前記化学式1で表されるデンドリマー化合物は、ハードコート形成用組成物の重合性成分(前記化合物(A)及び(B))の重合反応時、重合体の分子量及び架橋密度を適正範囲に調整する成分である。具体的には、前記化学式1のデンドリマー化合物は、重合反応時、中心部を基準に外側方向に分枝を有するように重合され、各分枝末端に重合性官能基が形成される。これにより、通常の構造の重合性化合物の重合反応と比較して、重合体の分子量に比べてより多くの官能基を有することになるので、優れた硬度特性を実現できる。
また、化学式1のデンドリマー化合物は、末端のみに重合性官能基が含まれるので、重合体の中心部は、適正な柔軟性を確保することができる。これにより、ハードコート層の硬度を確保するとともに、カール特性及び柔軟性を向上できるようになる。
本発明の一実施形態に係るデンドリマー化合物の概略的な重合反応式は下記の通りである。
Figure 2017021336
前記反応式から分かるように、本発明の一実施形態に係るデンドリマー化合物は、TMPを中心部とし、DMPAを縮合した第1世代のデンドリマー構造を形成する。その後、分枝構造としてDMPAを繰り返し縮合重合してデンドリマーの世代数を増加し続けて、第3世代の以後、末端基にアクリル酸などを縮合重合して末端に多官能アクリル基を有するデンドリマー化合物を形成できるようにする。
本発明において、化学式1で表されるデンドリマー化合物は、第2世代または第3世代の構造を有することが、前述した効果を実現する点で好ましい。第3世代を超えて反応が進行すると、ゲル化の問題が発生する。
本発明において、化学式1で表されるデンドリマー化合物の含有量は、特に限定されないが、例えば、重合性成分((A)及び(B)の混合重量)の合計100重量部に対して10〜50重量部であってもよく、好ましくは20〜40重量部であってもよい。前記範囲を満たすと、優れた硬度を確保するとともに、カール特性及び柔軟性を実現できる。10重量部未満であると、柔軟性が低下することがあり、50重量部を超えると、立体阻害効果による未反応官能基の存在により硬度特性を確保しにくい。
光重合性化合物(B)
本発明の光重合性化合物(B)は、ハードコート層の機械的物性(特に、硬度)を改善するための成分である。
光重合性化合物(B)の種類は、特に限定されないが、例えば、重合性不飽和基を有する単官能化合物又は多官能化合物であってもよい。これらは単独で又は2種以上混合して用いることができる。
分子内に1〜3個の重合性不飽和基を有する化合物は、硬化時に架橋密度を減少させることなく、硬化物のカール特性を向上させることができる。また、分子内に4つ以上の重合性不飽和基を有する多官能化合物は、硬化時に架橋密度を増加させて、ハードコート層に優れた硬度を付与する成分である。
本発明の光重合性化合物の具体例としては、重合性官能基として少なくとも一つの(メタ)アクリレート官能基を含む単量体として、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、オキシエチレン基を含む(メタ)アクリレート、エステル(メタ)アクリレート、エーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびメラミン(メタ)アクリレートが挙げられる。
重合性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基を有する化合物が好ましい。具体例としては、(メタ)アクリル酸エステル、N−ビニル化合物、ビニル−置換芳香族化物、ビニルエーテル、及びビニルエステルが挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、前記(メタ)アクリル酸エステルにエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを添加したポリ(メタ)アクリレート;分子中に1〜3個の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴエステル(メタ)アクリレート、オリゴエーテル(メタ)アクリル酸エステル、オリゴウレタン(メタ)アクリル酸エステル、オリゴエポキシ(メタ)アクリル酸エステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、前記(メタ)アクリル酸エステルにエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを添加した生成物;モノ(メタ)アクリル酸エステル、イソ−オクチル(メタ)アクリレート、イソ−デシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、N−ビニル化合物としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルスクシンイミドなどが挙げられる。ビニル置換芳香族化物としては、スチレン、ジビニルベンゼン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン、ブロモメチルスチレン、トリブロモメチルスチレン等が挙げられる。ビニルエーテルとしては、ジエチレングリコールモノメチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。ビニルエステルとしては、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルベンゾエート等が挙げられる。
前記光重合性化合物の中でも、硬度向上の観点からウレタン系(メタ)アクリレートを使用するのが良い。また、柔軟性向上の観点からはオキシエチレン基を含む(メタ)アクリレートを使用するのが良い。最も好ましくは、ウレタン系(メタ)アクリレートとオキシエチレン基を含む(メタ)アクリレートを共に使用するのが良い。
本発明において、前記ウレタン系アクリレートは、ジイソシアネート化合物とヒドロキシ基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物とを縮合反応して製造することができる。
ジイソシアネート化合物の種類は特に限定されないが、好ましくはシクロヘキシル基で置換された化合物であってもよい。それにより、ウレタンアクリレートは、シクロヘキシル基の置換基を有することができる。この場合は、シクロヘキシル基が有する構造安定性により硬度及び柔軟性の両方を有する点で好ましい。
シクロヘキシル基で置換されたジイソシアネート化合物の具体例としては、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。しかし、これらに限定されるものではなく、具体的には下記化学式2及び3で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2017021336
Figure 2017021336
ヒドロキシ基を有する多官能アクリレートの具体例としては、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、前記オキシエチレン基を含むアクリレートは、多価アルコールにエチレンオキサイドを付加反応してオキシエチレン基を有する多官能アルコールを得た後、前記多官能アルコールに(メタ)アクリル酸を縮合反応して製造できる。多価アルコールの具体例としては、グリセロール、トリメチルプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記オキシエチレン基を含むアクリレートの具体例としては、トリメチロールプロパン(EO)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(EO)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(EO)トリ(メタ)アクリレート、グリセリン(EO)トリ(メタ)アクリレート、グリセリン(EO)トリ(メタ)アクリレート、グリセリン(EO)トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(EO)テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(EO)テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(EO)12テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(EO)ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(EO)12ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(EO)18ヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。しかし、これらに限定されるものではなく、具体的には、下記の化学式4及び5で表される化合物などが挙げられる。
Figure 2017021336
Figure 2017021336
本発明において、光重合性化合物(B)の含有量は、特に限定されないが、例えば重合性成分((A)及び(B)の混合重量)の合計100重量部に対し65〜95重量部であってもよく、好ましくは60〜80重量部であってもよい。前記範囲を満たすと、優れた機械的物性を確保できる。
本発明において、光重合性化合物(B)として、ウレタン系(メタ)アクリレート及びオキシエチレン基を含むアクリレートを混合使用する場合、ウレタン系アクリレートの含有量は、特に限定されないが、例えば重合性成分((A)及び(B)の混合重量)の合計100重量部に対し20〜70重量部であってもよく、好ましくは40〜50重量部であってもよい。前記範囲を満たすと、優れた機械的物性を確保することができる。20重量部未満であると、硬度が低下することがあり、70重量部を超えると、収縮力の過度な増加によりコート層のカール、破断、クラックなどが発生することがある。
また、前記オキシエチレン基を含む(メタ)アクリレートの含有量は、特に限定されないが、例えば重合性成分((A)及び(B)の混合重量)の合計100重量部に対し10〜50重量部であってもよく、好ましくは30〜40重量部であってもよい。前記範囲を満たすと、優れた機械的物性を確保するとともに、柔軟性を実現できる。10重量部未満であると、硬化密度の減少により機械的物性が低下することがあり、50重量部を超えると、硬化密度の上昇により柔軟性を確保しにくいことがある。
光重合開始剤(C)
本発明に係る光重合開始剤(C)としては、光照射によりラジカルを形成できるものであれば特に制限されない。
光重合開始剤(C)には、化学構造または分子結合エネルギーの差による分子の分解によりラジカルを生成するTypeI型開始剤と、3級アミンと共存して水素引き抜き型のTypeII型開始剤とがある。
TypeI型開始剤の具体例としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチルジクロロアセトフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン類、アシルホスフィンオキサイド類、チタノセン化合物等が挙げられる。
TypeII型開始剤の具体例としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチルエーテル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、3,3’−メチル−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン等が挙げられる。
光重合開始剤は、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、TypeI型及びTypeII型を単独使用又は併用してもよい。
光重合開始剤の市販品としては、イルガキュア184(BASF社製)等がある。
本発明において、光重合開始剤(C)の含有量は、特に限定されないが、例えば組成物の合計100重量部に対し0.1〜10重量部であってもよく、好ましくは1〜5重量部であってもよい。前記範囲を満たすと、優れた機械的物性及び密着力を実現できる。0.1重量部未満であると、硬化が十分に進まず、最終の塗膜の機械的物性や密着力が低下することがあり、10重量部を超えると、硬化収縮によるクラック、カール等が発生することがある。
溶媒(D)
本発明に係る溶媒(D)としては、前述した成分を溶解または分散できるものであれば特に制限なく用いることができる。
具体例としては、アルコール系(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールメトキシアルコール等)、ケトン系(メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン等)、アセテート系(メチルアセテート、エチルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールメトキシアセテート等)、セロソルブ系(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ等)、炭化水素系(n−ヘキサン、n−ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
本発明において、溶媒の含有量は、特に限定されないが、例えば組成物の合計100重量部に対し5〜90重量部であってもよく、好ましくは20〜70重量部であってもよい。前記含有量の範囲内であると、適正な塗布性を実現できるため好ましい。一方、5重量部未満であると、粘度が高くて塗布性が低下し、90重量部を超えると、コート膜の厚さの調整が難しく、乾燥ムラが発生し、外観不良が発生することがある。
無機ナノ粒子(E)
本発明に係るハードコート形成用組成物は、ハードコート層の機械的物性を確保するために、無機ナノ粒子(E)をさらに含んでもよい。
前記無機ナノ粒子(E)は、塗膜内に均一に形成され、耐摩耗性、耐スクラッチ性、鉛筆硬度などの機械的物性を向上させることができる。
本発明に係る無機ナノ粒子(D)の平均粒径は、特に限定されないが、例えば1〜100nmであってもよく、好ましくは5〜50nmであってもよい。前記範囲内であると、優れた機械的特性を実現できる。一方、平均粒径が1nm未満であると、粒子の凝集が発生して均一な塗膜を形成できず、100nmを超えると、光学特性が低下するだけでなく、機械的特性も低下することになる。
前記無機ナノ粒子(D)の種類は、特に限定されないが、例えば金属酸化物であってもよく、Al、SiO、ZnO、ZrO、BaTiO、TiO、Ta、Ti、ITO、IZO、ATO、ZnO−Al、Nb、SnO、MgO、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される1種を用いることができ、好ましくはAl、SiO、ZrOなどを用いることができる。
本発明において、無機ナノ粒子(D)の含有量は、特に限定されないが、例えば組成物の合計100重量部に対して10〜50重量部であってもよい。前記含有量の範囲内であると、耐摩耗性、耐スクラッチ性、鉛筆硬度などの機械的特性に優れる。一方、50重量部を超えると、硬化性を阻害され、むしろ機械的特性が低下することがあり、外観の不良が発生し得る。
前記無機ナノ粒子は、有機溶媒に10〜80重量%の濃度に希釈して用いることができる。
添加剤(F)
本発明に係るハードコート形成用組成物は、前述した成分の他に必要に応じて添加剤をさらに含むことができ、例えばレベリング剤、紫外線安定剤、熱安定剤などが挙げられる。
レベリング剤は、組成物を塗布する際に、塗膜の平滑性及び塗布性を向上させるために添加するものであり、シリコンレベリング剤、フッ素系レベリング剤、アクリル系レベリング剤などを用いることができる。前記レベリング剤の市販品としては、ビックケミ社のBYK−323、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−373、BYK−375、BYK−377、BYK−378、TEGO社のTEGO Glide 410、TEGO Glide 411、TEGO Glide 415、TEGO Glide 420、TEGO Glide 432、TEGO Glide 435、TEGO Glide 440、TEGO Glide 450、TEGO Glide 455、TEGO Rad 2100、TEGO Rad 2200N、TEGO Rad 2250、TEGO Rad 2300、TEGO Rad 2500、3M社のFC−4430、FC−4432などを用いることができる。
紫外線安定剤は、塗膜の表面が持続的な紫外線照射により変色するか、壊れやすくなることを防ぐために添加するものであり、紫外線を遮断又は吸収する役割を果たす。前記紫外線安定剤は、作用機構によって吸収剤、消光剤(Quenchers)、ヒンダードアミン光安定剤(HALS,Hindered Amine Light Stabilizer)に区分でき、例えば、サリチル酸フェニル(Phenyl Salicylates,吸収剤)、ベンゾフェノン(Benzophenone,吸収剤)、ベンゾトリアゾール(Benzotriazole,吸収剤)、ニッケル誘導体(消光剤)、遊離基捕捉剤(Radical Scavenger)などが挙げられる。
熱安定剤としては、ポリフェノール系、ホスファイト系及びラクトン系の熱安定剤を用いることができる。前記紫外線安定剤及び熱安定剤は、紫外線硬化性に影響しないレベルで適切な含有量にて混合して用いることができる。
前記の添加剤は、全組成物の合計100重量部に対し0.1〜3重量部用いることが好ましい。
<光学フィルム>
また、本発明は、前記ハードコート形成用組成物から形成されたハードコート層を備えた光学フィルムを提供する。
本発明の光学フィルムは、少なくとも一方の面に前記組成物から形成されたハードコート層を備えた基材フィルムを含む。
基材フィルムとしては、透明な高分子フィルムであれば特に制限なく用いることができ、例えば、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリアクリル、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートなどの高分子で形成されたフィルムが挙げられる。これらの高分子は、単独で又は2種以上混合して用いることができる。
基材フィルムのうち、コート後の密着力付与が難しい、結晶性高分子基材フィルム、エンジニアリングプラスチック基材、加水分解やケン化により表面が親水性に変化した高分子基材フィルムの場合は、通常のハードコート形成用組成物を使用すると、密着力の向上が難しいか、又はこのために機械的物性が低下することがある。しかし、前述した本発明のハードコート形成用組成物は、これらの基材フィルムに対しても機械的物性を低下することなく、優れた密着力を実現できる。
基材フィルムは、ハードコート層との密着力を改善するために、プラズマ処理、コロナ処理等の表面処理を経たものであってもよい。
ハードコート層は、基材フィルム上にハードコート形成用組成物を塗布し、硬化して形成するものである。塗布には、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスト法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサ印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法などの公知の方法を用いることができる。
ハードコート層の厚さは、特に限定されず、例えば5〜100μmであってもよい。厚さが前記範囲内であると、優れた硬度及び柔軟性を示し、カーリング現象を防止できる。
本発明の光学フィルムは、優れた硬度、柔軟性、およびカール特性を有するので、画像表示装置のウィンドウフィルムに有用に適用できる。
<画像表示装置>
また、本発明は、前記ハードコートフィルムを備えた画像表示装置を提供する。
本発明のハードコートフィルムは、硬度及び柔軟性に優れる。前記ハードコートフィルムは、例えば、画像表示装置の最外面のウィンドウフィルムとして使用でき、特に、フレキシブル画像表示装置に好適に適用できる。
画像表示装置は、通常の液晶表示装置、電界発光表示装置、プラズマ表示装置、電界放出表示装置などの各種画像表示装置であってもよい。
以下、本発明の理解を助けるために好適な実施例を示すが、これらの実施例は本発明を例示するに過ぎず、添付された特許請求の範囲を制限するわけではなく、本発明の範疇及び技術思想の範囲内において実施例に対し変更が多様であること且つ修正が可能であることは、当業者にとって明らかなことであり、このような変更及び修正が添付された特許請求の範囲に属するのも当然のことである。
製造例−重合性成分
Figure 2017021336

Figure 2017021336

Figure 2017021336
B−1:SOU−1700B(SHIN−A T&C製)
Figure 2017021336
B−2:SOU−1290(SHIN−A T&C製)
Figure 2017021336
B−3:UA−306H(共栄社化学株式会社製)
Figure 2017021336
B’−1:M4004(美源スペシャリティケミカル社製)
Figure 2017021336
B’−2:DPEA126(日本化薬社製)
Figure 2017021336
B”−1:M300 トリメチロールプロパントリアクリレート(美源スペシャリティケミカル社製)
B”−2:M600 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(美源スペシャリティケミカル社製)
B”−3:M−340(美源スペシャリティケミカル社製)
Figure 2017021336
実施例及び比較例
表1に成分および含有量による重合性成分〔実施例1〜14(製造例1〜14の組成物を使用)、比較例1〜4(製造例15〜18の組成物を使用)〕の混合物30重量部に対して、Nanopol 784(エボニク社製、PGEMA50%希釈された20nmシリカゾル)の30重量部、光開始剤のigacure184(BASF社製)の5重量部、レベリング剤のBYK−333の3重量部、メチルエチルケトンの30重量部、トルエンの10重量部を投入し、ハードコート形成用組成物を製造した。
試験方法
実施例及び比較例のハードコート形成用組成物を、バーコーターを用いて80μmの光学用ポリイミドフィルム(三菱ガスケミカル社製、100μm、L−3430)に塗布した。乾燥後の厚さが20μmになるようにコートし、80℃のオーブンで2分間乾燥した。その後、高圧水銀ランプにより350mJ/cmで照射し、ハードコートフィルムを製造した。
(1)鉛筆硬度
鉛筆硬度試験機(PHT、韓国ソクボ科学(SUKBO SCIENCE)社製)を用いて、500gの荷重をかけて鉛筆硬度を測定した。鉛筆は三菱製品を用いて、一つの鉛筆硬度ごとに5回ずつ実験を行い、スクラッチが1回以下で示された最大鉛筆硬度を、当該ハードコート層の鉛筆硬度とした。
(2)耐擦傷性
スチールウールテスト機(WT−LCM100、韓国プロテック社製)を用いて、1kg/(2cm×2cm)下で10回往復運動させ、耐擦傷性を試験した。スチールウールとしては、#0000を用いた。
<評価基準>
S:スクラッチが0個
A:スクラッチが1〜10個
B:スクラッチが11〜20個
C:スクラッチが21〜30個
D:スクラッチが31個以上
(3)密着性
フィルムが塗布された面に1mm間隔で縦、横に11本の切れ目を入れ、100個の正四角形を作成した。その後、テープ(CT−24、日本ニチバン社製)を用いて3回の剥離テストを行い、剥がれた四角形の個数の平均値を記録した。
密着性は、次のように記録した。
密着性=n/100
(n:全体の四角形のうち、剥離されていない四角形の数、100:全体の四角形の数)
なお、いずれも剥離されていない場合は、100/100に記録した。
(4)カール
A4サイズ(29.7×21.0cm)に切断した試料を、平坦なガラス板の上に、フィルムが塗布された面を上にして置いた。その後、4角のガラス板から離れた距離を25℃、50%RHで測定し、平均値を測定値とした。
(5)マンドレル
コートフィルムの柔軟性及びクラック性を評価するために、1cm×10cmのサイズに切断したコートされたフィルム試料を、それぞれの直径(2φ〜10φ)の鉄製棒の上に置いた。その後、コート層を上にして手で折って、表面にクラックが生じない最小の直径を示した。
Figure 2017021336
前記表2から分かるように、本発明に係るハードコート形成用組成物から形成された光学フィルムは、いずれも鉛筆硬度及び柔軟性の両方に優れていることが確認できた。
これに対して、本発明に係るデンドリマー化合物を使用していない比較例は、硬度及び柔軟性の両方を確保できず、フレキシブルディスプレイのウィンドウ基板などに適していないことが確認できた。

Claims (10)

  1. 下記化学式1で表されるデンドリマー化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶媒(D)を含む、ハードコート形成用組成物。
    Figure 2017021336
    (式中、nは、2〜4の整数であり、
    は、炭素数2〜5のアルキル基であり、
    は、
    Figure 2017021336
    であり、
    mは、2または3であり、
    は、水素原子または(メタ)アクリレート基であり、分子内の少なくとも一つのRは(メタ)アクリレート基である。)
  2. 前記化学式1において、
    は、水素原子または
    Figure 2017021336
    であり、少なくとも一つのRは、
    Figure 2017021336
    であり、
    xは、2または3であり、
    は、水素原子または(メタ)アクリレート基であり、分子内の少なくとも一つのRは(メタ)アクリレート基である、請求項1に記載のハードコート形成用組成物。
  3. 前記化学式1で表される前記デンドリマー化合物(A)は、重合性成分(前記化合物(A)及び(B)の混合重量)の合計100重量部に対し10〜50重量部含まれる、請求項1または2に記載のハードコート形成用組成物。
  4. 前記光重合性化合物(B)は、ウレタン系(メタ)アクリレート及びオキシエチレン基を含む(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一つを含む、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のハードコート形成用組成物。
  5. 前記ウレタン系(メタ)アクリレートは、シクロヘキシル基で置換されたものである、請求項4に記載のハードコート形成用組成物。
  6. 前記光重合開始剤(C)は、アセトフェノン系光開始剤及びアミノケトン系光開始剤からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のハードコート形成用組成物。
  7. 無機ナノ粒子をさらに含む、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のハードコート形成用組成物。
  8. 基材フィルムの少なくとも一方の面に、請求項1〜7のいずれか1項に記載のハードコート形成用組成物から形成されたコート層を備える、光学フィルム。
  9. 前記光学フィルムは、ウィンドウフィルムである、請求項8に記載の光学フィルム。
  10. 請求項8または9に記載の前記光学フィルムを備える、画像表示装置。
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